JP3558495B2 - 石油燃焼器具 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は石油ファンヒーター等の石油燃焼器具に於いて、油受皿のベース板への取り付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりこの種のものに於いては、例えば実公平7−28521号公報に開示されている如く、油受皿の載置部と左右方向の位置関係を規制する舌片部を設けた前梁部材、後梁部材をベース板上に取り付け、この前梁部材及び後梁部材の載置部に油受皿を載置し、上からキャビネット本体のタンク収納部で押さえ付ければ、油受皿の取り付けが容易に行えるものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところでこの従来のものでは、確かに油受皿の取り付けは容易に行われるが、この油受皿を容易に取り付ける為の前梁部材及び後梁部材をベース板上に固定する必要があり、固定の為の溶接作業が増え、その分全体として組立工数が多くなって実質的に油受皿の取り付けは容易とはならず、又前梁部材や後梁部材等の特別な部品が必要であったり、舌片部を別に形成する等高価となる問題点を有するものであった。
【0004】
【問題点を解決するための手段】
この発明はこの点に着目し上記欠点を解決する為、特にその構成を、ベース板に設けた凹部に油受皿底部に形成した同形状の凸部を嵌め込むと共に、該油受皿上部はキャビネット本体とでタンク収納部を形成する仕切板の下端で押さえ込んで固定するようにしたものに於いて、前記凹部には凸状の張出部を備えると共に、油受皿の凸部にはこの張出部が入り込む引込部を備えて、油受皿の前後左右方向への移動を規制するようにしたものである。
【0005】
又上記張出部を凹部両左右壁から中央部に向けて設けると共に、引込部もこれに対向して両側に設けるようにしても良いものである。
【0006】
更にベース板に設けた凸部を油受皿底部に形成した同形状の凹部に嵌め込むと共に、該油受皿上部はキャビネット本体とでタンク収納部を形成する仕切板の下端で押さえ込んで固定するようにしたものに於いて、前記凸部には凹状の引込部を備えると共に、油受皿の凹部にはこの引込部に入り込む張出部を備えて、油受皿の前後左右方向への移動を規制するようにしても良いものである。
【0007】
又上記引込部を凸部両左右壁から中央部に向けて設けると共に、張出部もこれに対応して両側に設けるようにしても良いものである。
【0008】
【作用】
予めプレス成形でベース板1上面に凹部3及び、この凹部3の左右壁から中央部に向かう張出部4を形成し、更に油受皿5底面にもプレス成形で、前記凹部3に嵌り込む凸部6及び、張出部4に入り込む引込部7を形成し、油受皿5の取り付けは、ベース板1の凹部3に油受皿5の凸部6を嵌め込み、この時張出部4が引込部7内に位置するように載置した後、仕切板9がタンク収納部を形成し油受皿5の上方への移動を規制する寸法関係に取り付けられたキャビネット本体8をベース板1に固定することで、油受皿5は凹部3と凸部6の嵌め合いと、張出部4と引込部7の嵌め合いの二重係合で前後左右の移動を確実に阻止され、更に仕切板9の下端による押さえ込みで上下の移動を阻止されて強固に取り付けられるものである。
【0009】
従って、油受皿5をベース板1上に載置するだけで、極めて容易に取り付けることが出来るものであり、しかも別部品やネジ等を使用することなくプレス成形のみで良いので安価に提供出来るものである。
【0010】
又張出部4及び引込部7は片方だけでも良いが、両左右壁に設けることで油受皿5の前後左右方向の移動をより強固に阻止することが出来るものである。
【0011】
更にベース板1の凹部3と油受皿5の凸部6とを逆にし、且つベース板1側に引込部7を設け油受皿5側に張出部4を備えるようにしても同様な作用を得ることが出来るものである。
【0012】
【実施例】
次にこの発明に係る石油燃焼器具を図面に示された一実施例で説明する。
1は内方全体を上方に突出させた皿状のベース板で、上面には切り起こし片から成る複数の取付片2とプレス成形した凹部3とを設け、この凹部3には左右壁から中央部に向かう半円形状の張出部4が形成されている。
【0013】
5はカートリッジタンク(図示せず)からの燃油を一旦貯留し、一定油面に保持しながら適宜燃焼部(図示せず)に供給する扁平な油受皿で、底面には上記ベース板1の凹部3に嵌り込む同形状の凸部6がプレス成形され、更に凸部6の張出部4と対向する位置には該張出部4が入り込む引込部7が設けられている。
【0014】
8はベース板1上に固定されるキャビネット本体で、一側方寄りには平面視L字状の仕切板9が取り付けられタンク収納部を形成すると共に、この仕切板9は下端の折り曲げて形成された当接片10が油受皿5上面に当接し、該油受皿5の上方への移動を規制する寸法関係でキャビネット本体8に取り付けられているものである。
【0015】
11はベース板1上にキャビネット本体8を固定する為、取付片2とキャビネット本体8とをネジ止めする複数のネジである。
【0016】
12はキャビネット本体8上面に開閉自在に取り付けられた開閉蓋で、タンク収納室へのカートリッジタンクの出し入れを行う。
【0017】
次にこの発明一実施例の作動について説明する。
今油受皿5を取り付ける場合には、ベース板1の凹部3に油受皿5底面の凸部6を嵌め込むように該ベース板1上に載置するが、この時凹部3の張出部4が凸部6の引込部7内に入り込むように位置させるものである。
【0018】
そして、次に仕切板9を備えたキャビネット本体8をネジ11でベース板1上に固定すれば、仕切板9下端の当接片10が油受皿5の上面に当接し、該油受皿5の取り付けは完了するものである。
【0019】
従って、油受皿5は凹部3と凸部6との嵌め合い及び、張出部4と引込部7との嵌め合いの二重の係合構造で、油受皿5の前後左右の移動を強固に阻止することが出来、しかも上下の移動は仕切板9によって阻止されているので、ベース板1上に油受皿5を載置するだけの極めて簡単な作業で、該油受皿5を容易に取り付けることが出来るものであり、更に取り付け用の特別な部品やネジ等が必要なく安価に提供出来るものである。
【0020】
又張出部4及び引込部7は片方でも良いが、両左右壁に設けることで油受皿5の前後左右方向の移動をより強固に阻止することが出来るものである。
【0021】
更にベース板1の凹部3と油受皿5の凸部6とを逆にし、且つベース板1側に引込部7を設け油受皿5側に張出部4を備えるようにしても良く、同様な作用を得ることが出来るものである。
【0022】
【発明の効果】
要するにこの発明は、ベース板に設けた凹部に油受皿底部に形成した同形状の凸部を嵌め込むと共に、該油受皿上部はキャビネット本体とでタンク収納部を形成する仕切板の下端で押さえ込んで固定するようにしたものに於いて、前記凹部には凸状の張出部を備えると共に、油受皿の凸部にはこの張出部が入り込む引込部を備えて、油受皿の前後左右方向への移動を規制するようにしたものであるから、特別な部品やネジ等を使用することなく安価で且つ極めて容易に油受皿を取り付けることが出来るものであり、更にこの取り付けは二重の係合で長期に渡って強固に保持され安心して使用出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明一実施例を付した石油燃焼器具の要部分解斜視図。
【図2】同要部正面図
【図3】同要部断面図
【図4】凹部と凸部を逆にした他の実施例を示す断面図。
【符号の説明】
1 ベース板
3 凹部
4 張出部
5 油受皿
6 凸部
7 引込部
8 キャビネット本体
9 仕切板
Claims (4)
- ベース板に設けた凹部に油受皿底部に形成した同形状の凸部を嵌め込むと共に、該油受皿上部はキャビネット本体とでタンク収納部を形成する仕切板の下端で押さえ込んで固定するようにしたものに於いて、前記凹部には凸状の張出部を備えると共に、油受皿の凸部にはこの張出部が入り込む引込部を備えて、油受皿の前後左右方向への移動を規制するようにした事を特徴とする石油燃焼器具。
- 上記張出部を凹部両左右壁から中央部に向けて設けると共に、引込部もこれに対向して両側に設けた事を特徴とする請求項1記載の石油燃焼器具。
- ベース板に設けた凸部を油受皿底部に形成した同形状の凹部に嵌め込むと共に、該油受皿上部はキャビネット本体とでタンク収納部を形成する仕切板の下端で押さえ込んで固定するようにしたものに於いて、前記凸部には凹状の引込部を備えると共に、油受皿の凹部にはこの引込部に入り込む張出部を備えて、油受皿の前後左右方向への移動を規制するようにした事を特徴とする石油燃焼器具。
- 上記引込部を凸部両左右壁から中央部に向けて設けると共に、張出部もこれに対応して両側に設けた事を特徴とする請求項3記載の石油燃焼器具。
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JP17314997A Expired - Fee Related JP3558495B2 (ja) | 1997-06-12 | 1997-06-12 | 石油燃焼器具 |
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-
1997
- 1997-06-12 JP JP17314997A patent/JP3558495B2/ja not_active Expired - Fee Related
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