JP3550208B2 - 直線運動案内装置の成形方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は工作機械の直線案内部等に用いられる直線運動案内装置の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の直線運動用案内装置は、軌道レールに多数のボールを介して移動ブロックが移動自在に設けられている。この移動ブロックは、軌道レールに設けられたボール転走溝に対向して設けられる負荷域のボール転走溝が設けられたブロック本体と、該ブロック本体の両端に取り付けられる側蓋を、を備えた構成となっている。ボールは、負荷域のボール転走溝,側蓋に設けられた方向転換路及びボール逃げ通路を無限循環するようになっており、ボール転走溝の側縁にはボールリテーナが設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記した従来技術の場合には、移動ブロックとして金属ブロックの切削加工品を使用しているために、移動ブロックの重量が大きくなるという問題があった。
【0004】
また、金属ブロックにボール逃げ通路を穴明け加工するために、加工工数が増大しコスト高の要因となっていた。
【0005】
さらに方向転換路内周を構成するRピースをブロック本体端面に組み付ける際には、ボール転走溝とRピースとの間に段差がでないように組立てる必要がある。
【0006】
また、ボール転走溝側縁へボールリテーナを組立る場合には、走行時にボールがボールリテーナに干渉しないように組み立てる必要があり、組立が面倒であった。このような組立工程が多いこともコスト増大を招く要因である。
【0007】
そこで、従来から、高剛性を必要としないボールリテーナ、側蓋及びボール逃げ通路については樹脂成形品として低コスト化が図られてきた。
【0008】
しかし、従来の各樹脂成形品はブロック本体とは別体成形品であり、それぞれ別途成形した後に、組立工程が必要であった。
【0009】
そこで、ボールリテーナ等とブロック本体を一体成形することにより組立工程を削減すること考えられる。
【0010】
このような一体成形技術としては、たとえばUSP4,128,279号に示されるような直線運動ボールベアリングが知られている。
【0011】
この直線運動ボールベアリングは、図14に示すように、一部が切り欠かれた開断面形状の外筒101と、外筒101内に挿入される軸105と、から構成されている。
【0012】
この外筒101内周と軸105外周の間に、軸方向に配列さらた多数のボール104が介装され、ボール104を介して、外筒101が軸105に沿って直線運動するようになっている。ボール104は、外筒101の円周方向に複数列設けられ、各ボール列は、外筒101両端の方向転換路108および外筒101外周側に設けられた複数の無負荷ボール通路110を通じて循環するようになっている。外筒101と軸105の間に介装される負荷域のボール104は、ボール列の両側に軸方向に沿って延びるボール保持部106によって保持されている。
【0013】
そして、前記ボール保持部106、方向転換路108の内周部108a及び無負荷ボール通路110が、インサート成形にて、外筒101と一体成形されていた。
【0014】
しかしながら、上記した従来の直線運動ボールベアリングの場合には、インサート成形する際には、図14(c)に示すように、たとえば、外筒101の外周を第1の金型111に、外筒101の内周を第2の金型112に密着させて、ボール保持部106及び無負荷ボール通路110成形用のキャビティ106a,110aを形成することになるが、外筒101の内外周を第1,第2の金型111,112に正確に密接させることが困難であり、接触面間に隙間ができてバリが発生するという問題があった。
【0015】
特に、外筒101内周と第2の金型112との接触面間にバリが発生すると、負荷ボール転動面にバリが発生することになり、バリを除去する必要がある。しかし、このようなボール保持部106,106間の奥に発生するバリを除去することは非常に困難であり、事実上不可能である。
【0016】
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決するためになされてもので、その目的とするところは、軽量で、加工及び組立が容易で、しかもボールの循環を円滑に行い得る移動ブロックを有する直線運動用案内装置の成形方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明にあっては、軌道レールに多数のボールを介して移動ブロックを移動自在に設け、該移動ブロックは、軌道レールに設けられたボール転走溝に対向して設けられる負荷域のボール転走溝が設けられたブロック本体と、該ブロック本体の両端に取り付けられる側蓋を、を備えている直線運動案内装置において、前記ブロック本体を、前記負荷域のボール転走溝が形成された軌道部材を金型内にインサートして成形するインサート成形によって一体成形したことを特徴とする。
【0019】
ブロック本体はボールを介して軌道レールを左右から挟み込むようにして組み付けられる構成で、前記ブロック本体にインサートされる軌道部材は一部材によって構成され、軌道部材の左右両側部にボール転走溝が設けられていることを特徴とする。
【0020】
ブロック本体はボールを介して軌道レールを左右から挟み込むようにして組み付けられる構成で、前記ブロック本体にインサートされる軌道部材は前記ブロック本体の左右両側部にそれぞれ配置される二部材によって構成され、各部材にボール転走溝が設けられていることを特徴とする。
【0024】
2つの軌道部材を、ボール転走溝を互いに向き合わせて金型内にインサートし、金型内において軌道部材のボール転走溝をボール転走溝支持部により支持し、成形圧力を利用して軌道部材のボール転走溝を金型に押圧して、前記ブロック本体を成形することを特徴とする。
【0025】
左右側部にそれぞれボール転走溝が形成された一つの軌道部材のボール転走溝と金型の一部とを成形材料が入り込まない程度の接触状態で接触させて成形することを特徴とする。
【0026】
【作用】
本発明は、耐面圧が高いことが必要なのは、最低限ボール転走溝が形成される部分であることに着目し、ボール転走溝が形成される軌道部材を金型内にインサートし、ブロック本体を一体成形したものである。従って、従来の金属ブロックを移動ブロックに比較して大幅に軽量化できる。
【0030】
そして、2つの軌道部材を用いる場合には、ボール転走溝を互いに向き合わせて金型内
にインサートし、金型内において軌道部材のボール転走溝をボール転走溝支持部により支持し、成形圧力を利用して軌道部材のボール転走溝を金型に押圧して成形する。
【0031】
このようにすれば、ボール転走溝と金型との間のバリの発生が防止できる。
【0032】
また、左右側部にそれぞれボール転走溝が形成された一つの軌道部材のボール転走溝と金型の一部とを成形材料が入り込まない程度の接触状態で接触させて成形する。バリを防止するためには、外筒と金型との接触面が完全に密着している必要はなく、隙間が開いていても、成形材料の浸入を阻止できる程度の大きさであればよい。
【0033】
【実施例】
以下に本発明を図示の実施例に基づいて説明する。
【0034】
図1は本発明の第1実施例に係る直線運動案内装置が示されている。
【0035】
すなわち、軌道レール1に多数のボール2を介して移動ブロック3を移動自在に設けられている。この移動ブロック3は、軌道レール1に設けられたボール転走溝4に対向して設けられる負荷域のボール転走溝5が設けられたブロック本体6と、ブロック本体6の両端に取り付けられる側蓋7を、を備えている。
【0036】
そして、このブロック本体6はボール転走溝5が形成された軌道部材8を金型内にインサートして成形するインサート成形によって樹脂部9を一体成形したものである。樹脂に代えて軽量のアルミダイカストあるいは亜鉛ダイカストとしてもよい。軌道部材8は耐面圧が高いことが必要で、素材として焼き入れ性がよく高硬度(たとえばHRC58〜64程度)になること、耐摩耗性、耐疲れ強さが高いこと、が好ましい。
【0037】
ブロック本体6は軌道レール1を挟むように組み付けられる断面コ字形状で、ブロック本体6の左右内側面と軌道レール1の左右側面との間にボール2が介在されるもので、軌道部材8は、ブロック本体6の左右両側部にそれぞれ配置される二部材によって構成され、各軌道部材8,8にボール転走溝5,5が形成されている。この左右のボール転走溝5,5は、それぞれ上下2条ずつ設けられている。
【0038】
軌道レール1側のボール転走溝4,4も左右に上下2条ずつ設けられ、この実施例では、各対向する一対のボール転走溝4,5とボールとの接触部を結ぶ線を接触角線として、左右の接触角線L1が軌道レール1中央に向かって狭くなるような外開き構成となっている。
【0039】
左右に配置される各軌道部材8,8の上下端部には、転動時のボール2の接触部よりも過剰にボール2を取り囲むかぶり部81,81が設けられ、このかぶり部81,81がインサート成形時に金型の一部に引っ掛る形状となっている。
【0040】
さらに、この軌道部材8,8の背面には凹部82が設けられ、この凹部82に樹脂部9の一部を食い込ませることによって、ブロック本体6を軌道レール1から上方に持ち上げる方向に作用する逆ラジアル荷重を負荷するようになっている。
【0041】
また、上下のボール転走溝5,5に沿って、ボール2の脱落を防止する第1,第2ボール保持部91a,91bが一体成形されている。
【0042】
一方、ブロック本体6の両端面には、無負荷域から負荷域へのボール2の方向転換をする方向転換路の内周案内部92が形成されている。この内周案内部92が側蓋7に設けられた方向転換路の外周案内部71と共にU字状に曲がるパイプ状の方向転換路Cが構成される。
【0043】
さらに、樹脂部9には、上記ボール転走溝5,5と並行に延びる無負荷ボール通路93が形成されている。この無負荷ボール通路93は断面円形の貫通穴で、インサート成形時に一体成形されている。
【0044】
ここで、上記ボール保持部91a,91b、内周案内部92及び無負荷ボール通路93は、必ずしもすべてをインサート成形時に一体成形する必要はなく、いずれか一つを一体成形するようにしてもよい。また、場合によっては、インサート成形時は軌道部材のみを一体成形するだけでもよい。
【0045】
上記構成の直線運動案内装置にあっては、ボール転走溝5が形成される軌道部材8を金型内にインサートして成形したので、従来の金属ブロックを切削加工した移動ブロックに比較して大幅に軽量化できる。
【0046】
また、ボール転走溝5に沿ってボール保持部91a,91bについても一体成形すれば、別体のボールリテーナを設けることなく、しかも組み立てる必要もない。
【0047】
また、無負荷ボール通路93を一体成形すれば、従来のようにボール逃げ穴を加工する必要がないし、組み付ける必要も無くなる。
【0048】
さらに、負荷域から無負荷域へのボールの方向転換をする方向転換路内周案内部92も一体成形されているので、従来のようにRピースを別に用意する必要がないし、組み付ける必要も無くなるばかりか、方向転換路内周部92と負荷ボール転走溝5間、また方向転換路内周部92と無負荷ボール通路93間の段差が無くなり、ボール2がスムーズに循環する。
【0049】
そして、移動ブロック3を成形する場合には、図3に示すように、2つの軌道部材8,8のボール転走溝5,5を互いに向き合わせて金型10内にインサートし、金型10内において軌道部材8,8のボール転走溝5,5を金型のボール転走溝支持部10aにより支持し、成形圧力を利用して軌道部材8,8のボール転走溝5,5を金型10に押圧して成形する。
【0050】
この点を詳述すると、金型10のボール転走溝支持部10aは、可動側の金型10A内に形成されており、その左右に軌道部材8,8が配置される。この時、軌道部材8のかぶり部81がボール転走溝支持部10aにかぶさって引っ掛る。
【0051】
次いで、金型10の内、可動金型10Aが固定金型10B側に移動して型締めされる。
【0052】
その後、金型10内の軌道部材8の背面に配置された押圧部材11が、軌道部材8を押すことにより、金型10のボール転走溝支持部10aが軌道部材8のボール転走溝5と強固に接触することになる。
【0053】
前記金型10のボール転走溝支持部10aは、左右2箇所あるが、その平行度を正確に形成し、かつ軌道部材8のボール転走溝5と同一形状とするように仕上げておく。
【0054】
このような状態で樹脂成形が行われると、軌道部材8は樹脂の成形圧力によりさらに中央の金型のボール転走溝支持部1aに押し付けられる。
【0055】
成形後、型開きして成形品を取り出すと、2つの軌道部材8がインサートされたブロック本体6が完成する。ブロック本体6の両端部には、方向転換路内周案内部92が形成され、ブロック本体6の両側部内には、無負荷ボール通路93が形成されている。また、ブロック本体6にインサートされた軌道部材8のボール転走溝の両側縁にはボール保持部91a,91bが形成されている。これらの部位は、軌道部材8のボール転走溝を基準位置として、他の部位を連続状で、かる左右同時に、両端の部位も同時に形成される。
【0056】
このような成形方式によるので、全ボール転走溝の平行度、その溝間距離、移動ブロック6の上面もしくは側端部からの位置が、全成形ショットとも同一の寸法と精度を維持することができる。すなわち、一本の軌道レール1には、2コの移動ブロックを組み合わせ、かつ軌道レールを2列平行に組み合わせて使用する場合には、この特性によりテーブル装置全体の精度が向上することになる。
【0057】
また、成形によるボール転走溝のバリも、上述した通り、押圧部材11による押し付けと、樹脂成形圧力により強固にボール転走溝が金型の接触部分と接触するので、その間に隙間は無くなるので、バリが発生しない。
【0058】
次に、図4〜図8には、第1実施例の各種態様が示されている。
【0059】
すなわち、いずれも軌道部材8が二部材で、ブロック本体6の左右両側に一つずつ配置された構成である。
【0060】
図4は、軌道部材8を断面C字形状に成形した薄肉部材によって構成したものである。この場合には、上下のボール列の間に第3ボール保持部91cが設けられている。その他の構成は図1の構成と全く同一である。
【0061】
図5は、各対向する一対のボール転走溝4,5とボール2との接触角線L2が、軌道レール1中央に向かって開くような内開き状態の接触構造としたもので、図4の例と同様に、上下のボール列間に第3ボール保持部91cが設けられている。
その他の構成は図1の構成と全く同一である。
【0062】
図6も、軌道部材8を断面C字形状に成形した薄肉部材によって構成したもので、ボール列は左右に2条ずつあるが、軌道レールの上端角部を、その上面側と側面側で挟むように配置されている。
【0063】
この場合には、上下に並ぶ各ボール列に対応する無負荷ボール通路93,93が離れるので、図6(b)に示すように、方向転換路内周案内部92はそれぞれ独立に設けられている。
【0064】
図7は左右に1列ずつのボール列を有するタイプで、軌道部材8は、断面C字形状に成形した薄肉部材によって構成したものである。
【0065】
図8はブロック本体6が断面略L字形状で、左右の一方側のボール列が軌道レール1の側面とブロック本体6の内側面間に介在され、他方側のボール列が軌道レール1の上面角部とブロック本体の内側面の隅角部との間に介在されている。
【0066】
そして、軌道部材8が、断面C字形状の薄肉部材によって構成されている。
【0067】
図9(a)には、本発明の第2実施例が示されている。
【0068】
この第2実施例も、軌道レール1を左右に跨ぐように配置される左右に配置されたボール2を介して軌道レール1に沿って摺動する移動ブロック3を有するものであるが、軌道部材208も軌道レール1を左右に跨ぐように配置される一部材によって構成されている点で第1実施例と異なる。その他の構成及び作用については第1実施例と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0069】
この第2実施例の場合には、図9(b)に示すように、軌道部材208のボール転走溝205と金型10のボール転走溝支持部10aとを、成形材料が入り込まない程度の接触状態で接触させて成形する。
【0070】
バリを防止するためには、ボール転走溝5と金型10のボール転走溝支持部10aとが完全に密着している必要はなく、隙間が開いていても、成形材料の浸入を阻止できる程度の大きさであればよい。
【0071】
図10〜図12は、この第2実施例のバリエーションを示している。
【0072】
図10は、軌道部材208を断面C字形状に成形した薄肉部材によって構成したものであり、その他の構成は図8の構成と全く同一である。
【0073】
図11も、軌道部材8を断面C字形状に成形した薄肉部材によって構成したもので、ボール列は左右に2条ずつあるが、軌道レール1の上端角部を、その上面側と側面側で挟むように配置されている。
【0074】
図12は左右に1列ずつのボール列を有するタイプで、軌道部材8は、断面C字形状に成形した薄肉部材によって構成したものである。
【0075】
図13は本発明の第3実施例を示すものである。
【0076】
すなわち、軌道レール301に多数のボール302を介して移動ブロック303を移動自在に設けられている。この移動ブロック303は、軌道レール301に設けられたボール転走溝304に対向して設けられる負荷域のボール転走溝305が設けられたブロック本体306と、ブロック本体306の両端に取り付けられる側蓋307を、を備えている。
【0077】
そして、このブロック本体306はボール転走溝305が形成された軌道部材8を金型内にインサートして成形するインサート成形によって樹脂部309を一体成形したものである。
【0078】
ブロック本体306は軌道レール301と平行に並んで配置される断面矩形状の部材で、ブロック本体306と軌道レール301の対向する側面間にボール302が介在される。
【0079】
軌道部材308は断面C字形状の薄肉部材で、上下2条のボール転走溝305,305が形成されている。
【0080】
また、上下のボール転走溝305,305に沿って、ボール302の脱落を防止するための第1,第2ボール保持部91a,91b及び第3ボール保持部91cが一体成形されている。
【0081】
なお、ブロック本体306の両端面には、図示しないが、図2(b)に示したと同様の方向転換路の内周案内部が形成されている。
【0082】
さらに、樹脂部309には、上記ボール転走溝305,305と並行に延びる無負荷ボール通路393が形成されており、インサート成形時に一体成形されている。
【0083】
この場合の成形手順は、図1の場合と同様であるので、その説明を省略する。
【0084】
また、ボール列の数は、図13(c)に示すように、1列でもよい。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ボール転走溝が形成される軌道部材を金型内にインサートし、一体成形したので、従来の金属ブロックを用いた移動ブロックに比較して大幅に軽量化できる。
【0088】
そして、二つの軌道部材を用いる場合には、ボール転走溝を互いに向き合わせて金型内にインサートし、金型内において軌道部材のボール転走溝をボール転走溝支持部により支持し、成形圧力を利用して軌道部材のボール転走溝を金型に押圧して成形すれば、ボール転走溝と金型との間のバリの発生が防止できる。
【0089】
また、左右側部にそれぞれボール転走溝が形成された一つの軌道部材のボール転走溝と金型の一部とを成形材料が入り込まない程度の接触状態で接触させて成形すれば、ボール転走溝にバリが発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1実施例に係る直線運動案内装置を示す図である。
【図2】図2は本発明の第1実施例に係る直線運動案内装置を示す図である。
【図3】図3は第1実施例の直線運動案内装置のブロック本体のインサート成形工程の説明図である。
【図4】図4は本発明の第1実施例の一態様を示す図である。
【図5】図5は本発明の第1実施例の一態様を示す図である。
【図6】図6は本発明の第1実施例の一態様を示す図である。
【図7】図7は本発明の第1実施例の一態様を示す図である。
【図8】図8は本発明の第1実施例の一態様を示す図である。
【図9】図9は本発明の第2実施例に係る直線運動案内装置を示す図である。
【図10】図10は本発明の第2実施例の一態様を示す図である。
【図11】図11は本発明の第2実施例の一態様を示す図である。
【図12】図12は本発明の第2実施例の一態様を示す図である。
【図13】図13は本発明の第3実施例に係る直線運動案内装置を示す図である。
【図14】図14は従来の直線運動ベアリングを示す図である。
【符号の説明】
1 軌道レール
2 ボール
3 移動ブロック
4,5 ボール転走溝
6 ブロック本体
7 側蓋
8 軌道部材
9 樹脂部
91a〜91c 第1〜第3ボール保持部
92 方向転換路内周案内部
93 無負荷ボール通路
10 金型
10a ボール転走溝支持部
Claims (3)
- 軌道レールに多数のボールを介して移動ブロックを移動自在に設け、該移動ブロックは、軌道レールに設けられたボール転走溝に対向して設けられる負荷域のボール転走溝が設けられたブロック本体と、該ブロック本体の両端に取り付けられる側蓋とを備え、
前記ブロック本体はボールを介して軌道レールを左右から挟み込むようにして組み付けられる構成で、前記ブロック本体にインサート成形により一体成形される軌道部材は前記ブロック本体の左右両側部にそれぞれ配置される二部材によって構成され、各軌道部材に前記負荷域のボール転走溝が設けられている直線運動案内装置の成形方法において、
前記2つの軌道部材を、ボール転走溝を互いに向き合わせて金型内にインサートし、金型内において軌道部材のボール転走溝をボール転走溝支持部により支持し、成形圧力を利用して軌道部材のボール転走溝を金型に押圧して、前記ブロック本体を成形することを特徴とする直線運動案内装置の成形方法。 - 金型内の前記軌道部材の背面に配置された押圧部材によって、該軌道部材を押しながら成形を行うことを特徴とする請求項1に記載の直線運動案内装置の成形方法。
- 軌道レールに多数のボールを介して移動ブロックを移動自在に設け、該移動ブロックは、軌道レールに設けられたボール転走溝に対向して設けられる負荷域のボール転走溝が設けられたブロック本体と、該ブロック本体の両端に取り付けられる側蓋とを備え、
前記ブロック本体はボールを介して軌道レールを左右から挟み込むようにして組み付けられる構成で、前記ブロック本体にインサート成形により一体成形される軌道部材は一部
材によって構成され、該軌道部材の左右両側部にボール転走溝が設けられている直線運動案内装置の成形方法において、
前記軌道部材のボール転走溝と金型の一部とを成形材料が入り込まない程度の接触状態で接触させて、前記ブロック本体を成形することを特徴とする直線運動案内装置の成形方法。
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