JP3546572B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタや複写機等の画像形成装置に関し、特に、複数種類のトナーによって静電潜像を現像する際の、先行トナー像の乱れを抑制するのに好適な画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像信号で変調されたレーザ光で感光体上に形成した静電潜像をトナーで現像し、その後、このトナー像を記録媒体に転写して所望の画像を得る画像形成装置が知られている。さらに、近年では、静電潜像形成手段と現像手段とを感光体に沿って多段に配し、それぞれの現像手段では、赤と黒等の互いに異なる種類のトナーで現像をして多色画像を得るようにした画像形成装置も知られるようになった。
【0003】
ところで、前記画像形成装置の現像手段は、トナーおよび極性キャリアからなる2成分現像剤と感光体との間に形成される磁気ブラシで現像を行う。したがって、先行する現像手段で現像されたトナー像が、後段の磁気ブラシで乱されるという不具合がある。
【0004】
図8は前記磁気ブラシによって乱されたトナー像を示す模式図である。同図において、トナー像100は2段階の現像工程を含む画像形成装置において、第1段階の現像を終えた後の像であり、プロセス方向に1ドット幅を有し、スキャン方向に延びる直線の像である。この図のように、第1段階で現像されたトナー像100は、その前後つまりプロセス方向にトナーが拡散して像がぼやけてしまう。このような欠点を改善するために工夫された画像形成装置が特開平3−109584号公報に提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に記載された画像形成装置では、磁気ブラシによるトナー像の乱れが小さくなるように先行トナー像の濃度をコントロールしている。しかしながら、この画像形成装置では、全体的に記録画像が薄めになるという点で不十分であり、特に、濃度の濃い画像を得ようとした場合には、前記トナー像の乱れを招くおそれがあるという問題点がある。
【0006】
本発明は、上記の問題点を解消し、先行トナー像の乱れを低減しつつ、記録画像全体の濃度が低下しないようにできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し、目的を達成するための本発明は、感光体に静電潜像を形成する露光手段と該静電潜像を現像する現像手段とを複数段配設し、前記感光体上で多重現像を行うようにした画像形成装置において、少なくとも1つの露光手段に先行する露光手段に供給する画像データを、スキャン方向の予定ビット数毎に白データに置き換えるデータ変更手段を具備し、前記データ変更手段が、一部が前記白データに置き換えられた画像データを含む画像データの列をプロセス方向にコピーする手段をさらに具備している点に第1の特徴がある。
【0008】
第1の特徴によれば、小さい寸法のトナー像を形成することができ、その周囲は空白であるため、感光体の電場が該トナー像に強力に働く。したがって、すでに形成されているトナー像が次段の現像によって影響されにくい。
【0009】
また、本発明は、周囲が空白となるトナー像を、次段での現像によって影響されにくいプロセス方向に拡大できる。したがって、前記白データへの置換による濃度低下を補うことができる。
【0010】
また、本発明は、前記露光手段に供給する画像データが、プロセス方向に1ビット幅を有し、かつスキャン方向に伸びている直線の画像データであることを判別する判別手段をさらに具備し、前記判別手段で直線の画像データであると認識された場合にのみ、前記データ変更手段を付勢するように構成した点に第2の特徴がある。第2の特徴によれば、後続の現像手段によってより影響を受けやすい画像のみについて像の乱れを防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明を詳細に説明する。図2は本発明の一実施形態例に係るプリンタ装置の概略構成を示す図である。プリンタ装置1には像担持体としての感光体ドラム2が配置され、該感光体ドラム2は図中の矢印3の方向つまりプロセス方向に回転する。感光体ドラム2の表面電位はチャージコロトロン4で一方の極性に一様に帯電される。第1露光器5は、プリントしようとする画像の第1画像データに対応したネガティブ潜像を感光体ドラム2の表面に形成する。第1現像器6ではプラス極性のトナーで前記ネガティブ潜像を現像する。前記現像に続いて、第2露光器7は、プリントしようとする画像の第2画像データに対応したポジティブ潜像を感光体ドラム2の表面に形成する。第2現像器8ではマイナス極性のトナーで前記ポジティブ潜像を現像する。
【0012】
前記2種類のトナー像の極性を一方に揃えるために第2現像器8の下流に転写前コロトロン9が設けられる。極性が揃えられたトナー像は、転写コロトロン10によって記録紙Pに転写される。さらに、転写コロトロン10の下流には剥離コロトロン11が設けられ、感光体ドラム2から記録紙Pが容易に剥離するようにしている。感光体ドラム2に残存したトナーはクリーナ12で落とされ、さらに、感光体ドラム2の表面電位はイレーズランプ13でクリアされる。
【0013】
画像が記録された記録紙Pは定着ローラ対14,14を通過して熱定着された後、図示しないトレイに送り出される。なお、前記第1および第2露光器5,7は、具体的にはレーザ光走査装置で構成できる。
【0014】
以上の構成によるプリンタ装置の第1露光器5で形成された潜像の例を図3に示す。同図(a)の潜像Aは、スキャン方向に延びた1ドット幅の直線の像であり、後述する像乱れ防止処理を行わない従来の手順で形成された像である。このような直線の像Aに基づいて現像されたトナー像は、第2現像器8において乱され、図8のように像がぼやけてしまう。そこで、該実施形態では、直線の像Aを図3(b)の像Bのように変形させることにした。すなわち、前記直線を形成する画像データを1ビットずつ間引いてデータ「0」つまり白データに置き換え、プロセス方向にはビット数を増やして2ビットとした。このように1ビット毎にデータ「0」に置換して空白をつくることによる効果を図4および図9を参照して説明する。
【0015】
まず、図9は、感光体ドラム2の表面と第1現像器6のマグネットロールとの電位の関係を示す模式図である。同図に示す例では、感光体ドラム2の表面は100Vの正電位に帯電されていて、そこに前記第1露光器5でレーザ光が照射されて0V電位の潜像が形成されている。一方、第1現像器6のマグネットロール6aは500Vにバイアスされていてマグネットロール6aと感光体ドラム2との電位差により矢印のような電場が形成されている。このとき、マグネットロール6aによって、正帯電されたトナーTNが感光体ドラム2に供給されると、正帯電されたトナーTNはマグネットロール6aよりも電位の低い0V電位の潜像部に引きつけられて付着する。1000V電位の部分にはトナーTNは吸着されない。図示のように、潜像部に付着したトナーTNは1000Vの電位差によって付着、換言すれば押さえられている。この電位差は、第2露光器7による露光によってポジティブ潜像が形成されると1000Vから300V程度に低下する。
【0016】
前記300Vの電位差はトナー像を囲んで四方に形成され、該トナー像を感光体ドラム2の表面に拘束する力となる。そこで、本実施形態では、前記電位差が四方に形成されているトナー像の大きさを小さくして各トナー像あたりの拘束力を増大させるようにした。
【0017】
図4(a)はドットがつながったままのトナー像つまり大きいトナー像に作用する電場を示す模式図、図4(b)はドット間を間引いた小さいトナー像に作用する電場を示す模式図である。図4(b)に示すように、ドット間を間引いたトナー像15にはプロセス方向およびスキャン方向から電場(矢印)が働き、トナー像15を四方から感光体ドラム2に押さえている。これに対して、図4(a)に示したトナー像100には、主としてプロセス方向からの電場が作用していて、スキャン方向から作用する電場は小さくなるため、全体としてトナー像100を感光体ドラム2に拘束しようとする電場は弱いことが理解される。したがって、トナー像15は第2現像器8による乱れを少なくすることができる。なお、直線のトナー像を間引くだけでなくプロセス方向にドットを付加しているのは、単にドットの間引きを行うだけでは、記録画像の濃度低下が生じるためである。また、ドット間の間引きによってとぎれた線は定着ローラ対14,14でやや広げられるので、この線のとぎれは人の目では無視できる程度である。
【0018】
次に、前記トナー像15を作成するための、プリンタ装置1の制御装置について説明する。図1は、プリンタ装置1の制御装置の要部構成を示すブロック図である。同図において、第1画像蓄積装置16には2色画像のうちの第1画像データが蓄積される。この第1画像データは第1露光器5に供給され、第1露光器5は該第1画像データに従って変調されたレーザ光を感光体ドラム2に出力する。同様に、第2画像蓄積装置17には2色画像のうちの第2画像データが蓄積される。この第2画像データは第2露光器7に供給され、第2露光器7は該第2画像データに従って変調されたレーザ光を感光体ドラム2に出力する。
【0019】
ここで、前記第1画像データつまり先行して潜像形成・現像がなされる画像のデータを処理して前記トナー像15を得るための画像データを生成する。この画像データ処理は像乱れ防止処理部18で実行される。2色画像蓄積装置19はコンピュータ等のデータ処理装置から供給された2色画像データを蓄積している。この2色画像データは、画像分配処理部20に読み出され、例えば赤色の画像を代表する第1画像データと黒色の画像を代表する第2画像データとに分配される。2色画像蓄積装置19は、第1および第2画像データのそれぞれに対応して記憶領域が予め決定されていて、画像分配処理部20では、どの領域から読み出されたデータかによって第1画像データおよび第2画像データの判別を行う。なお、画像データに識別情報(タグ)を付加し、このタグによって画像データが第1画像データか第2画像データかを判別しても良い。
【0020】
画像分配処理部20では、入力された画像データが第1画像データか第2画像データかを判別し、第2画像データならばそのまま前記第2画像蓄積装置17に出力する。一方、入力された画像データが第1画像データならば像乱れ防止処理部18に出力する。像乱れ防止処理部18は次に説明するアルゴリズムに従って入力データを処理して第1露光器5に出力する。
【0021】
像乱れ防止処理部18の処理を図5のフローチャートを参照して説明する。同図において、ステップS1では、画像データが供給されたか否かを判断する。画像データが供給されたならば、ステップS2に進み、その画像データはスキャン方向に延びる1ドット幅の直線を示すデータか否かを判断する。この判断は、次のように行う。例えば、少なくとも3ライン分の画像データを格納できるバッファを準備し、このバッファに入力された画像データを判別する。すなわち、空白ラインに挟まれた1ラインのデータが、スキャン方向にデータ「1」が連続しているものかどうかによって1ドット幅の直線か否かを判断する。
【0022】
スキャン方向の1ドット幅の直線でなければステップS5に進み、供給された画像データを第1画像蓄積装置16に出力する。スキャン方向の1ドット幅の直線であればステップS3に進み、その直線のデータの1ビットおきにデータ「0」への置換をする処理を行う。ステップS4では、1ビットおきにデータを置換して変形した直線のデータをプロセス方向にコピーして2ビット幅の画像データを生成する。ステップS5では、前記2ビット幅の画像データを第1画像蓄積装置16に出力する。
【0023】
上記アルゴリズムは、マイクロコンピュータによって構成することができ、該マイクロコンピュータには、少なくとも次の機能を設ける。図6は像乱れ防止装置に必要な要部機能を示すブロック図である。図6において、バッファ21は画像分配処理部20から入力された画像データを格納する。直線判別部22はバッファ21の画像データに基づき、直線のデータか否かを判断する。直線のデータでなければ、バッファ21から第1画像蓄積装置16に画像データを出力させる。直線のデータならばデータ変更部23に画像データを出力させる。データ変更部23は、入力された画像データに対するデータ「0」への置換機能と、プロセス方向へのデータコピー機能とを有する。変更が施された画像データは第1画像蓄積装置16に出力される。
【0024】
なお、該機能を有するマイクロンピュータは、周知のように、プログラムやシステムデータを格納したROMやワークエリアとしてのRAMを有することができるのはもちろんである。
【0025】
図7は、該実施形態によって変更された画像データによって得られたトナー像を示す模式図である。同図に示すように、トナー像15は第2現像器8の影響によるトナーの広がり部分15a,15bが小さいので、最終的に記録紙に記録された画像は、にじみが少ない、つまりぼやけていない鮮明な画像となる。
【0026】
なお、該実施形態では1ドット幅の直線のデータを対象とし、1ビットおきに白データへの置換を行い、かつプロセス方向の幅は2ドットに拡大するようにした。しかし、白データへの置換は1ビットおきに限らず、それ以上であってもよいし、プロセス方向の幅も2ビットに限ることはない。また、対象となる画像データは1ドット幅の直線のデータとしたが、これは、特に、このような画像において後続の現像の影響を受けやすいことに鑑みたものであり、他の種類の画像に適用することもできる。また、若干の濃度低下が許容できる画像の種類によっては、必ずしもドット幅の拡大をしなくてもよい。
【0027】
さらに、2色多重現像に限らず、さらに多くの種類の画像を重ねる場合も適用でき、その場合は、データの変更を行うのは最先の露光器へ供給する画像データに限らない。最終段の露光器を除いて、その他の露光器へ供給する画像データに関してもデータの変更を行うようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1または請求項2の発明によれば、トナー像の周囲を空白にしたので、該トナー像を感光体に拘束しようとする電場がより強く働く。したがって、先行する現像器ですでに形成されているトナー像が次段での現像に影響されて乱れるのを防止できる。
【0029】
特に、請求項1の発明によれば、周囲が空白となるトナー像を、次段での現像に影響されにくいようにプロセス方向に拡大できる。したがって、前記白データへの置換による濃度低下を補うことができる。また、請求項2の発明によれば、後続の現像手段によってより影響を受けやすい画像のみについて像の乱れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の制御部の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
【図3】静電潜像の一例を示す模式図である。
【図4】トナー像に作用する電場を示す模式図である。
【図5】像乱れ防止処理部の動作を示すフローチャートである。
【図6】像乱れ防止処理部の要部機能ブロック図である。
【図7】本発明の一実施形態によるトナー像を示す模式図である。
【図8】従来技術によるトナー像を示す模式図である。
【図9】感光体と現像器の電位を示す模式図である。
【符号の説明】
1…プリンタ装置、 2…感光体ドラム、 5…第1露光器、 6…第1現像器、 7…第2露光器、 8…第2現像器、 16…第1画像蓄積装置、 17…第2画像蓄積装置、 18…像乱れ防止装置、 19…2色画像蓄積装置、 20…画像分配処理部、 21…バッファ、 22…直線判別部、 23…データ変更部
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタや複写機等の画像形成装置に関し、特に、複数種類のトナーによって静電潜像を現像する際の、先行トナー像の乱れを抑制するのに好適な画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像信号で変調されたレーザ光で感光体上に形成した静電潜像をトナーで現像し、その後、このトナー像を記録媒体に転写して所望の画像を得る画像形成装置が知られている。さらに、近年では、静電潜像形成手段と現像手段とを感光体に沿って多段に配し、それぞれの現像手段では、赤と黒等の互いに異なる種類のトナーで現像をして多色画像を得るようにした画像形成装置も知られるようになった。
【0003】
ところで、前記画像形成装置の現像手段は、トナーおよび極性キャリアからなる2成分現像剤と感光体との間に形成される磁気ブラシで現像を行う。したがって、先行する現像手段で現像されたトナー像が、後段の磁気ブラシで乱されるという不具合がある。
【0004】
図8は前記磁気ブラシによって乱されたトナー像を示す模式図である。同図において、トナー像100は2段階の現像工程を含む画像形成装置において、第1段階の現像を終えた後の像であり、プロセス方向に1ドット幅を有し、スキャン方向に延びる直線の像である。この図のように、第1段階で現像されたトナー像100は、その前後つまりプロセス方向にトナーが拡散して像がぼやけてしまう。このような欠点を改善するために工夫された画像形成装置が特開平3−109584号公報に提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に記載された画像形成装置では、磁気ブラシによるトナー像の乱れが小さくなるように先行トナー像の濃度をコントロールしている。しかしながら、この画像形成装置では、全体的に記録画像が薄めになるという点で不十分であり、特に、濃度の濃い画像を得ようとした場合には、前記トナー像の乱れを招くおそれがあるという問題点がある。
【0006】
本発明は、上記の問題点を解消し、先行トナー像の乱れを低減しつつ、記録画像全体の濃度が低下しないようにできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し、目的を達成するための本発明は、感光体に静電潜像を形成する露光手段と該静電潜像を現像する現像手段とを複数段配設し、前記感光体上で多重現像を行うようにした画像形成装置において、少なくとも1つの露光手段に先行する露光手段に供給する画像データを、スキャン方向の予定ビット数毎に白データに置き換えるデータ変更手段を具備し、前記データ変更手段が、一部が前記白データに置き換えられた画像データを含む画像データの列をプロセス方向にコピーする手段をさらに具備している点に第1の特徴がある。
【0008】
第1の特徴によれば、小さい寸法のトナー像を形成することができ、その周囲は空白であるため、感光体の電場が該トナー像に強力に働く。したがって、すでに形成されているトナー像が次段の現像によって影響されにくい。
【0009】
また、本発明は、周囲が空白となるトナー像を、次段での現像によって影響されにくいプロセス方向に拡大できる。したがって、前記白データへの置換による濃度低下を補うことができる。
【0010】
また、本発明は、前記露光手段に供給する画像データが、プロセス方向に1ビット幅を有し、かつスキャン方向に伸びている直線の画像データであることを判別する判別手段をさらに具備し、前記判別手段で直線の画像データであると認識された場合にのみ、前記データ変更手段を付勢するように構成した点に第2の特徴がある。第2の特徴によれば、後続の現像手段によってより影響を受けやすい画像のみについて像の乱れを防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明を詳細に説明する。図2は本発明の一実施形態例に係るプリンタ装置の概略構成を示す図である。プリンタ装置1には像担持体としての感光体ドラム2が配置され、該感光体ドラム2は図中の矢印3の方向つまりプロセス方向に回転する。感光体ドラム2の表面電位はチャージコロトロン4で一方の極性に一様に帯電される。第1露光器5は、プリントしようとする画像の第1画像データに対応したネガティブ潜像を感光体ドラム2の表面に形成する。第1現像器6ではプラス極性のトナーで前記ネガティブ潜像を現像する。前記現像に続いて、第2露光器7は、プリントしようとする画像の第2画像データに対応したポジティブ潜像を感光体ドラム2の表面に形成する。第2現像器8ではマイナス極性のトナーで前記ポジティブ潜像を現像する。
【0012】
前記2種類のトナー像の極性を一方に揃えるために第2現像器8の下流に転写前コロトロン9が設けられる。極性が揃えられたトナー像は、転写コロトロン10によって記録紙Pに転写される。さらに、転写コロトロン10の下流には剥離コロトロン11が設けられ、感光体ドラム2から記録紙Pが容易に剥離するようにしている。感光体ドラム2に残存したトナーはクリーナ12で落とされ、さらに、感光体ドラム2の表面電位はイレーズランプ13でクリアされる。
【0013】
画像が記録された記録紙Pは定着ローラ対14,14を通過して熱定着された後、図示しないトレイに送り出される。なお、前記第1および第2露光器5,7は、具体的にはレーザ光走査装置で構成できる。
【0014】
以上の構成によるプリンタ装置の第1露光器5で形成された潜像の例を図3に示す。同図(a)の潜像Aは、スキャン方向に延びた1ドット幅の直線の像であり、後述する像乱れ防止処理を行わない従来の手順で形成された像である。このような直線の像Aに基づいて現像されたトナー像は、第2現像器8において乱され、図8のように像がぼやけてしまう。そこで、該実施形態では、直線の像Aを図3(b)の像Bのように変形させることにした。すなわち、前記直線を形成する画像データを1ビットずつ間引いてデータ「0」つまり白データに置き換え、プロセス方向にはビット数を増やして2ビットとした。このように1ビット毎にデータ「0」に置換して空白をつくることによる効果を図4および図9を参照して説明する。
【0015】
まず、図9は、感光体ドラム2の表面と第1現像器6のマグネットロールとの電位の関係を示す模式図である。同図に示す例では、感光体ドラム2の表面は100Vの正電位に帯電されていて、そこに前記第1露光器5でレーザ光が照射されて0V電位の潜像が形成されている。一方、第1現像器6のマグネットロール6aは500Vにバイアスされていてマグネットロール6aと感光体ドラム2との電位差により矢印のような電場が形成されている。このとき、マグネットロール6aによって、正帯電されたトナーTNが感光体ドラム2に供給されると、正帯電されたトナーTNはマグネットロール6aよりも電位の低い0V電位の潜像部に引きつけられて付着する。1000V電位の部分にはトナーTNは吸着されない。図示のように、潜像部に付着したトナーTNは1000Vの電位差によって付着、換言すれば押さえられている。この電位差は、第2露光器7による露光によってポジティブ潜像が形成されると1000Vから300V程度に低下する。
【0016】
前記300Vの電位差はトナー像を囲んで四方に形成され、該トナー像を感光体ドラム2の表面に拘束する力となる。そこで、本実施形態では、前記電位差が四方に形成されているトナー像の大きさを小さくして各トナー像あたりの拘束力を増大させるようにした。
【0017】
図4(a)はドットがつながったままのトナー像つまり大きいトナー像に作用する電場を示す模式図、図4(b)はドット間を間引いた小さいトナー像に作用する電場を示す模式図である。図4(b)に示すように、ドット間を間引いたトナー像15にはプロセス方向およびスキャン方向から電場(矢印)が働き、トナー像15を四方から感光体ドラム2に押さえている。これに対して、図4(a)に示したトナー像100には、主としてプロセス方向からの電場が作用していて、スキャン方向から作用する電場は小さくなるため、全体としてトナー像100を感光体ドラム2に拘束しようとする電場は弱いことが理解される。したがって、トナー像15は第2現像器8による乱れを少なくすることができる。なお、直線のトナー像を間引くだけでなくプロセス方向にドットを付加しているのは、単にドットの間引きを行うだけでは、記録画像の濃度低下が生じるためである。また、ドット間の間引きによってとぎれた線は定着ローラ対14,14でやや広げられるので、この線のとぎれは人の目では無視できる程度である。
【0018】
次に、前記トナー像15を作成するための、プリンタ装置1の制御装置について説明する。図1は、プリンタ装置1の制御装置の要部構成を示すブロック図である。同図において、第1画像蓄積装置16には2色画像のうちの第1画像データが蓄積される。この第1画像データは第1露光器5に供給され、第1露光器5は該第1画像データに従って変調されたレーザ光を感光体ドラム2に出力する。同様に、第2画像蓄積装置17には2色画像のうちの第2画像データが蓄積される。この第2画像データは第2露光器7に供給され、第2露光器7は該第2画像データに従って変調されたレーザ光を感光体ドラム2に出力する。
【0019】
ここで、前記第1画像データつまり先行して潜像形成・現像がなされる画像のデータを処理して前記トナー像15を得るための画像データを生成する。この画像データ処理は像乱れ防止処理部18で実行される。2色画像蓄積装置19はコンピュータ等のデータ処理装置から供給された2色画像データを蓄積している。この2色画像データは、画像分配処理部20に読み出され、例えば赤色の画像を代表する第1画像データと黒色の画像を代表する第2画像データとに分配される。2色画像蓄積装置19は、第1および第2画像データのそれぞれに対応して記憶領域が予め決定されていて、画像分配処理部20では、どの領域から読み出されたデータかによって第1画像データおよび第2画像データの判別を行う。なお、画像データに識別情報(タグ)を付加し、このタグによって画像データが第1画像データか第2画像データかを判別しても良い。
【0020】
画像分配処理部20では、入力された画像データが第1画像データか第2画像データかを判別し、第2画像データならばそのまま前記第2画像蓄積装置17に出力する。一方、入力された画像データが第1画像データならば像乱れ防止処理部18に出力する。像乱れ防止処理部18は次に説明するアルゴリズムに従って入力データを処理して第1露光器5に出力する。
【0021】
像乱れ防止処理部18の処理を図5のフローチャートを参照して説明する。同図において、ステップS1では、画像データが供給されたか否かを判断する。画像データが供給されたならば、ステップS2に進み、その画像データはスキャン方向に延びる1ドット幅の直線を示すデータか否かを判断する。この判断は、次のように行う。例えば、少なくとも3ライン分の画像データを格納できるバッファを準備し、このバッファに入力された画像データを判別する。すなわち、空白ラインに挟まれた1ラインのデータが、スキャン方向にデータ「1」が連続しているものかどうかによって1ドット幅の直線か否かを判断する。
【0022】
スキャン方向の1ドット幅の直線でなければステップS5に進み、供給された画像データを第1画像蓄積装置16に出力する。スキャン方向の1ドット幅の直線であればステップS3に進み、その直線のデータの1ビットおきにデータ「0」への置換をする処理を行う。ステップS4では、1ビットおきにデータを置換して変形した直線のデータをプロセス方向にコピーして2ビット幅の画像データを生成する。ステップS5では、前記2ビット幅の画像データを第1画像蓄積装置16に出力する。
【0023】
上記アルゴリズムは、マイクロコンピュータによって構成することができ、該マイクロコンピュータには、少なくとも次の機能を設ける。図6は像乱れ防止装置に必要な要部機能を示すブロック図である。図6において、バッファ21は画像分配処理部20から入力された画像データを格納する。直線判別部22はバッファ21の画像データに基づき、直線のデータか否かを判断する。直線のデータでなければ、バッファ21から第1画像蓄積装置16に画像データを出力させる。直線のデータならばデータ変更部23に画像データを出力させる。データ変更部23は、入力された画像データに対するデータ「0」への置換機能と、プロセス方向へのデータコピー機能とを有する。変更が施された画像データは第1画像蓄積装置16に出力される。
【0024】
なお、該機能を有するマイクロンピュータは、周知のように、プログラムやシステムデータを格納したROMやワークエリアとしてのRAMを有することができるのはもちろんである。
【0025】
図7は、該実施形態によって変更された画像データによって得られたトナー像を示す模式図である。同図に示すように、トナー像15は第2現像器8の影響によるトナーの広がり部分15a,15bが小さいので、最終的に記録紙に記録された画像は、にじみが少ない、つまりぼやけていない鮮明な画像となる。
【0026】
なお、該実施形態では1ドット幅の直線のデータを対象とし、1ビットおきに白データへの置換を行い、かつプロセス方向の幅は2ドットに拡大するようにした。しかし、白データへの置換は1ビットおきに限らず、それ以上であってもよいし、プロセス方向の幅も2ビットに限ることはない。また、対象となる画像データは1ドット幅の直線のデータとしたが、これは、特に、このような画像において後続の現像の影響を受けやすいことに鑑みたものであり、他の種類の画像に適用することもできる。また、若干の濃度低下が許容できる画像の種類によっては、必ずしもドット幅の拡大をしなくてもよい。
【0027】
さらに、2色多重現像に限らず、さらに多くの種類の画像を重ねる場合も適用でき、その場合は、データの変更を行うのは最先の露光器へ供給する画像データに限らない。最終段の露光器を除いて、その他の露光器へ供給する画像データに関してもデータの変更を行うようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1または請求項2の発明によれば、トナー像の周囲を空白にしたので、該トナー像を感光体に拘束しようとする電場がより強く働く。したがって、先行する現像器ですでに形成されているトナー像が次段での現像に影響されて乱れるのを防止できる。
【0029】
特に、請求項1の発明によれば、周囲が空白となるトナー像を、次段での現像に影響されにくいようにプロセス方向に拡大できる。したがって、前記白データへの置換による濃度低下を補うことができる。また、請求項2の発明によれば、後続の現像手段によってより影響を受けやすい画像のみについて像の乱れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の制御部の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
【図3】静電潜像の一例を示す模式図である。
【図4】トナー像に作用する電場を示す模式図である。
【図5】像乱れ防止処理部の動作を示すフローチャートである。
【図6】像乱れ防止処理部の要部機能ブロック図である。
【図7】本発明の一実施形態によるトナー像を示す模式図である。
【図8】従来技術によるトナー像を示す模式図である。
【図9】感光体と現像器の電位を示す模式図である。
【符号の説明】
1…プリンタ装置、 2…感光体ドラム、 5…第1露光器、 6…第1現像器、 7…第2露光器、 8…第2現像器、 16…第1画像蓄積装置、 17…第2画像蓄積装置、 18…像乱れ防止装置、 19…2色画像蓄積装置、 20…画像分配処理部、 21…バッファ、 22…直線判別部、 23…データ変更部
Claims (2)
- 感光体に静電潜像を形成する露光手段と該静電潜像を現像する現像手段とを複数段配設し、前記感光体上で多重現像を行うようにした画像形成装置において、
少なくとも1つの露光手段に先行する露光手段に供給する画像データを、スキャン方向の予定ビット数毎に白データに置き換えるデータ変更手段を具備し、
前記データ変更手段が、一部が前記白データに置き換えられた画像データを含む画像データの列をプロセス方向にコピーする手段をさらに具備していることを特徴とする画像形成装置。 - 前記露光手段に供給する画像データが、プロセス方向に1ビット幅を有し、かつスキャン方向に伸びている直線の画像データであることを判別する判別手段をさらに具備し、
前記判別手段で直線の画像データであると認識された場合にのみ、前記データ変更手段を付勢するように構成したことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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JP (1) | JP3546572B2 (ja) |
-
1995
- 1995-12-27 JP JP35198395A patent/JP3546572B2/ja not_active Expired - Fee Related
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