JP3539370B2 - 健康管理ネットワークシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭や職場などの個人の日常生活環境において個人の生体情報を収集し、得られた生体情報を日常生活における当該個人の健康管理・健康維持(健康増進、疾患の予防、疾患の早期発見、治療の継続、等のヘルス・ケア)に寄与させることの可能な、健康管理ネットワークシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
社会の高齢化に伴い、年齢層を問わず、健康管理・健康維持・健康増進に対する人々の認識が向上している。今日では、多くの人々は、疾患の早期発見或いは予防を目的として病院などの医療施設の専門家の診断や助言を受けているだけでなく、所謂スポーツクラブのような非医療施設を利用して自分の健康管理・維持・増進の努力をしている。また、家庭内で自分の健康を監視し或いは治療を継続するためのホーム・ヘルス・ケア支援装置も多数開発されている。
【0003】
病院や診療所のような専門的医療施設において、施設内に各種の生体徴候検出用計測機器を配置し、これらの機器で検出された生体情報をローカルエリアネットワーク又はテレメトリーを介して施設のホストコンピュータ(又は、医局のワークステーション)に伝送し、医療データの集中管理をすることは知られている(例えば、特開平2-140875、特開平2-116351、特開平2-164336、特開平2-299632、欧州特許出願269、907 A1)。
【0004】
斯る専門的医療機関での生体情報の採取のためには、入院していない限り人々はその都度わざわざ医療機関に出向く必要があるので、少なからぬ負担を人々に課すことになり、特に、疾患治療中の患者にとっては、かなりの肉体的・精神的疲労を伴う。その結果、必然的に、生体情報の採取の回数は最小限値に制限されることになり、最新の生体情報を蓄積することができないという不都合がある(情報の最新性の不充分)。
【0005】
専門的医療機関における生体情報収集の他の重要な問題点は、得られた生体情報の信頼性がしばしば充分でないことにある。即ち、例えば、心電図の記録や血圧の測定に際しては、患者は測定を意識し、緊張し又は興奮するので、得られたデータが異常値を示すことがしばしばあり、測定のやり直しを必要とすることが多いのが実情である(データとしての信頼性の不充分)。
【0006】
患者の家庭に生体徴候検出用計測機器を設置し、得られた生体情報を公衆通信回線を介して専門的医療機関のホストコンピュータに伝送することも知られている(例えば、特開平2-54031、特開平2-279056、特開平2-121627、米国特許4、962、550、欧州特許出願292、311 A1)。例えば、米国特許4、962、550に開示された家庭用システムは、家庭用の便所に関連して尿分析装置を設置し、得られた尿分析データを遠隔地のコンピュータに伝送するようになっている。また、国際特許出願WO/91/05311には、血圧などの生体情報測定機能を備えた端末機器を患者の家庭に配置し、中央ステーションからの指示により血圧などを家庭内で測定してデータを中央ステーションに送り、伝送されたデータに基づいて中央ステーションが医薬の投与を判断し患者に指示するようになったヘルスケア支援システムが開示されている。
【0007】
これらの家庭用システムは、測定を家庭で行うことができるので、より頻繁に生体情報を採取でき、最新の情報を入手できるという利点がある。しかしながら、これらのシステムは、使用者がキーボードその他のマンマシン・インターフェースを通じて測定装置のコンピュータ又は中央ステーションと対話しながら装置を操作することにより、一連の測定プログラムを実行するようになっているので、操作が面倒であるだけでなく、使用者が測定に積極的に操作に関与することが必要である。特に、高齢者は一般にマンマシン・インターフェースに不慣れなだけでなく、記憶力や視力や筋肉の応答が充分でないので、高齢者にとってはマンマシン・インターフェースとの付き合いは極めて困難な場合が多い。
【0008】
他方、健康管理に使用される各種の家庭用機器を作動させるためには、予め利用者の或る種の生体情報を入力しなければならない。例えば、エルゴメータのような家庭用運道具を利用するには、使用者の身長、体重、年齢、性別、体脂肪率、要求運動量、のような種々のパラメータを入力する必要がある。また、家庭において体脂肪率を測定するためには、身長、体重、年齢、性別、日常の運動量のようなデータを入力するのが望ましい。更に、データベースからなる献立作成器を使用するには、体重、尿分析データ、その日の運動量、その他の生体情報の入力が必要である。この種の情報も使用者がキーボード等のマンマシン・インターフェースを通じて入力しなければならないので、操作が面倒である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の一観点においては、本発明の目的は、個人の日常生活活動に伴い個人の生体情報を採取することが可能で、もって、最新の生体情報を収集することの可能な、健康管理ネットワークシステムを提供することにある。
【0010】
他の観点においては、本発明の目的は、個人の日常生活活動に伴い、個人に測定を意識させることなく、個人の知らず知らずの内に、前記生体情報を収集し、もって、信頼性の高い生体情報を収集可能な健康管理ネットワークシステムを提供することにある。
【0011】
更に他の観点においては、本発明の目的は、高齢者のようなマンマシン・インターフェースの操作に困難を感ずる個人についても、マンマシン・インターフェースによる個人の積極的関与を必要とすることなく、個人の日常生活活動に伴い生体情報を収集可能な、“ユーザー・フレンドリー”な健康管理ネットワークシステムを提供することにある。
【0012】
更に他の観点においては、本発明の目的は、病院や診療所のような専門的医療施設に行かなくても、家庭や職場などの日常生活環境において、ヘルス・ケア(疾患の予防、早期発見、治療の継続、等の健康管理)を支援することの可能な健康管理ネットワークシステムを提供することにある。
【0013】
更に他の観点においては、本発明の目的は、斯く収集された生体情報を個人の日常の健康管理活動において利用し、個人の健康管理・健康維持・健康増進に貢献することの可能な健康管理ネットワークシステムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の健康管理ネットワークシステムは、家庭や職場などの日常生活環境において、排泄や入浴や睡眠や休息や室内運動のような個人の日常の生活活動に伴い、個人の生体情報を得ることを可能にするものである。このため、住設機器に関連づけて各種測定装置が設置されるもので、測定装置は個人による住設機器の利用に伴い個人の生体的特徴を検出して当該個人の生体情報を出力するようになっている。本明細書において『住設機器』とは、建物内に設置され、排泄や入浴や睡眠や休息や運動や食事のような個人の日常的生活活動に使用される機器を意味するものと定義し、建物とは住宅だけでなくオフィスも含む。測定装置が設置される住設機器は、典型的には、便所設備、ベッド、又は入浴設備からなる。例えば、便所には、個人の体重や尿成分や心電図や血圧/脈拍数や体脂肪率を検出する測定装置を設置することができる。また、ベッドには、個人の体温を検出する測定装置を設置することができる。また、入浴設備には、個人の精神的疲労度を検出するための心電計を設置することができる。
【0015】
便所設備やベッドのような住設機器は、人々が一日に少なくとも一回は使用するものであるから、斯る住設機器の使用に関連して生体情報を採取することにより、日々最新のデータを得ることができる。
【0016】
本発明の一実施態様においては、本発明の健康管理ネットワークシステムは所謂“集中型”に構成されており、ネットワークシステム内の個々の測定装置で得られた生体情報は、建物内に敷設された伝送媒体を介して単一のコントローラに夫々伝送され、特定の個人に関連づけてコントローラのメモリに蓄積され、コントローラによって集中管理される。コントローラのメモリに蓄積された生体情報は、エルゴメータや献立作成器などの健康管理用の他の住設機器の要求に応じてそれらに伝送され、健康管理用住設機器は得られた生体情報に基づいて個人の最適の健康管理を行うべく作動する。また、コントローラのメモリに格納された生体情報を、情報を提供した測定装置とは別の測定用住設機器が入手することもでき、後者の測定装置は得られたデータを自己の測定動作のために利用することができる。
【0017】
本発明の他の実施態様においては、本発明の健康管理ネットワークシステムは所謂“分散型”に構成され、夫々の測定装置により得られた生体情報は、夫々の測定装置のメモリに格納される。生体情報を必要とする他の測定用住設機器又は健康管理用住設機器は、生体情報を保有する機器のメモリに伝送媒体を介してアクセスし、そこから必要な情報を入手して、自己の動作又は制御に利用する。
【0018】
本発明の上記特徴や効果、ならびに、他の特徴や利点は、以下の実施例の記載に従い更に明らかとなろう。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を示す添付図面を参照しながら、本発明をより詳しく説明する。
【0020】
最初に、図1から図46を参照して本発明の“集中型”の健康管理ネットワークシステムについて説明する。
【0021】
図1および図2は、本発明の健康管理ネットワークシステムを住宅内に構築したところを示す。図1に示したように、健康管理ネットワークシステム10は、同軸線又はツイストペア線からなるデータ伝送媒体11を備え、この伝送媒体11は図2に示した住宅内に敷設されている。伝送媒体11には、複数の住設機器に関連づけて配置された計測および/又は制御装置がローカルエリアネットワークを構成するべく接続されている。
【0022】
図示した実施例では、住設機器は、便所設備12、ベッド13、入浴設備14、エルゴメータ15、安楽椅子16、献立作成器17、モデム付き電話機18、およびモニター19からなる。図3の第1欄から第4欄に示したように、これらの住設機器は、日常生活上の本来の機能の他に、生体情報を収集し、および/又は、健康管理を行うための種々の付加的機能を付与されており、そのための種々の計測/制御装置がそれらの住設機器に関連づけて設置されている。より詳しくは、水洗便所12は、本来は排泄(用便)に使用されるが、付加的生体情報測定機能を遂行するための尿分析装置、心電図記録装置、血圧/脈拍数測定装置、体脂肪率測定装置、および、体重測定装置が組み込まれている。また、ベッド13は本来は睡眠に使用されるが、付加的生体情報測定機能として使用者の体温を測定する体温測定装置が組み込まれている。入浴設備14は本来は入浴に使用されるが、付加的機能として、入浴中の個人の心電図のR−R間隔を測定し、精神的ストレスの度合いを検出する装置が組み込まれている。入浴設備14は、更に、付加的健康管理機能として、後述の如く入浴者をマッサージすると共に、浴槽内の湯温を制御する装置が組み込まれている。エルゴメータ15は、負荷装置を備え自転車をシミュレートした室内運道具であり、本来は健康管理のための室内運動に使用されるが、付加的生体情報測定機能として、血圧/脈拍数、運動量、および、体重を測定することができ、更に、付加的健康管理機能として、生体情報に基づいて運動の負荷を制御することができる。安楽椅子16は、付加的生体情報測定機能として、心電図記録装置、血圧/脈拍数測定装置、および、体重測定装置が組み込まれており、付加的健康管理機能として、振動によるマッサージ機能を有する。献立作成器17は、データベースを備え献立作成プログラムをロードした汎用コンピュータからなり、生体情報に基づいて家人の健康管理や治療継続に適した献立を提案する。モデム付き電話機18は、ネットワーク10で得られた生体情報を公衆通信回線を通じて医療機関や中央監視センターのホストコンピュータに伝送するために使用される。モニター19は、例えばパーソナルコンピュータと表示装置からなり、生体情報を表示し、家人による健康状態の監視と疾患の早期発見に使用される。
【0023】
伝送媒体11には、更に、メモリを備えたコントローラ20が接続してある。図1に示した“集中型”ネットワークにおいては、コントローラ20は、ネットワークの住設機器の各種計測装置で得られた生体情報を集中管理するもので、図3の第6欄に示したように、健康管理機能を備えた住設機器(例えば、風呂14、エルゴメータ15、安楽椅子16、献立作成器17、モニター19)にそれらの作動に必要な生体情報を供給すると共に、例えば、体脂肪率の演算に必要な生体情報を水洗便所12の体脂肪率計測装置に提供する。
【0024】
図2は本発明の健康管理ネットワークシステムが設置された住宅の一部を模式的に示したもので、住宅内には、水洗便所設備12および入浴設備14が設置されている。浴室への入口には入浴者の体重を検出するための体重計21が配置してあり、ヘルス・ルーム内にはエルゴメータ15が設置してある。安息室では男性が安楽椅子16でくつろぎながら、モニター19により家族の健康状態をチェックしている。
【0025】
図4はネットワークシステム10のブロック図で、夫々の住設機器12〜19に関連づけられた計測/制御装置は同軸線11を介してコントローラ20と生体情報をやり取りするようになっている。より詳しくは、同軸線11には、通信インターフェースユニット22〜30と従来型のTコネクタ(図示せず)を介して、便所12に関連づけられた計測・制御装置31、ベッド13に関連づけられた計測装置32、入浴設備14に関連づけられた計測・制御装置33、エルゴメータ15に関連づけられた計測・制御装置34、コントローラ20、安楽椅子16に関連づけられた計測・制御装置35、献立作成器17、モデム付き電話機18、および、モニター19が夫々接続されている。周知のように、同軸線11の両端にはターミネータ36および37が接続してある。
【0026】
便所設備12用の計測・制御装置31はマイクロコンピュータ38を備え、後者には尿分析、心電図記録、血圧/脈拍数測定、体脂肪率測定、体重測定を行うための一連の計測・制御器39と入力装置40と液晶表示装置(LCD)41が接続されている。ベッド13用の計測装置32は、マイクロコンピュータ42と体温測定用の計測器43とLCD44からなる。入浴設備14用の計測・制御装置33はマイクロコンピュータ45を有し、後者には一連の計測・制御器46とLCD47が接続されている。エルゴメータ15用の計測・制御装置34はマイクロコンピュータ48を備え、後者には血圧/脈拍数測定、体重測定、負荷制御を行うための一連の計測・制御器49とLCD50が接続されている。コントローラ20は、マイクロコンピュータ51とキーボード52と表示装置(CRT)53とハードディスク装置のような補助メモリ54からなる。安楽椅子16用の計測・制御装置35はマイクロコンピュータ55を有し、後者には心電図記録、血圧/脈拍数測定、体重測定を行うための一連の計測・制御器56とLCD57が接続されている。献立作成器17は汎用のパーソナルコンピュータ58からなり、キーボード59、ハードディスク装置に蓄積されたデータベース60、CRT61が接続されている。モデム付き電話機18は、マイクロコンピュータ62、ICカード読み書き装置63、入力装置64、LCD65、およびモデム66を有する。電話機18のモデム66は、公衆通信回線を通じて、病院、診療所、中央監視センター、又はライフケア・センターのホストコンピュータ67のモデム68に接続することができる。モニター19は汎用パーソナルコンピュータ69とキーボード70とCRT71で構成することができる。
【0027】
図5に示したように、マイクロコンピュータ38は、中央演算処理装置(CPU)72、ランダムアクセスメモリ(RAM)73、プログラムなどを格納するためのリードオンリーメモリ(ROM)74、および入出力インターフェース75、76からなる。マイクロコンピュータ38としては、好ましくは、三菱電機の8ビット・シングルチップ・マイクロコンピュータM37450を使用することができる。他のマイクロコンピュータ42、45、48、51、55、62もマイクロコンピュータ38と同様に前記M37450で構成することができる。
【0028】
より詳しくは後述するように、このネットワークシステム10のある種の住設機器の測定装置は、個人が住設機器を使用すると受動的に(つまり、個人が積極的に指令しなくても自動的に)、当該個人の少なくとも1つの身体的特徴(図3の第5欄のパラメータ参照)を検出して個人認識用データを発生すると共に、当該個人の少なくとも1つの生理学的特徴(図3の第3欄参照)を検出して、当該個人の健康状態を表す生体データを発生し、これらのデータを同軸線11に伝送せしめるようになっており、コントローラ20は個人認識用データに基づいて個人を認識し、当該個人に関連づけて生体情報をメモリ54に格納するようになっている。
【0029】
例えば、小便のために便所設備12を使用すると、水洗便所12の計測・制御装置31は受動的に使用者の体重を検出し、体重値をインターフェースユニット22を介して同軸線11に伝送する。コントローラ20は同軸線11からインターフェースユニット26を介して体重値を受信する。コントローラ20のメモリ54にはキーボード52により家族の全員の体重値を予め入力しておくことができ、コントローラ20は水洗便所12の計測・制御装置31から使用者の体重値を受信すると、メモリ54から家族の体重値を呼び出し、水洗便所12の計測・制御装置31から送られた体重値と比較することにより使用者を認識し、使用者の個人認識番号(ID番号)を便所12へ送信する。その後放尿が検知された場合には、尿検査が自動的に行われ、尿分析データがコントローラ20へ送られ、メモリ54に格納される。また、後述するように、使用者が便座に腰掛けて小便をした場合には、更に、心電図の記録と体脂肪率の測定とが自動的に行われ、それらのデータもコントローラ20に送られ、使用者に関連づけてメモリ54に格納される。
【0030】
また、ベッド13が使用されると、ベッド13の計測装置32は受動的に使用者の身長と体温を検出し、データをインターフェースユニット23を介して同軸線11に伝送する。コントローラ20のメモリ54には予め家族の全員の身長データが格納してあり、コントローラ20は伝送された身長データに基づいて同様に個人を認識し、体温データを同様に当該使用者に関連づけてメモリ54に格納する。さらに、入浴設備14が使用されると、入浴設備14の計測・制御装置33は受動的に使用者の人体体積と心電図のR−R間隔(後述)を測定し、データをインターフェースユニット24を介して同軸線11に伝送する。コントローラ20のメモリ54には予め家族の全員の体積データが格納してあり、コントローラ20は伝送された体積データに基づいて同様に個人を認識し、心電図R−R間隔データを同様に当該使用者に関連づけてメモリ54に格納する。安楽椅子16の個人認識パラメータは体重であり、安楽椅子16の計測・制御装置35は受動的に使用者の体重と心電図を検出し、データをインターフェースユニット27を介して同軸線11に伝送する。
【0031】
また、ネットワークシステム10のある種の住設機器の測定装置は、使用者が積極的に関与することにより初めて生体情報の収集を開始するが、個人認識用データは上記と同様に受動的に検出される。例えば、水洗便所12とエルゴメータ15と安楽椅子16においては、使用者が測定用のカフを装着することにより血圧と脈拍数が測定され、個人認識パラメータと共に測定データはコントローラ20に送られる。即ち、水洗便所12とエルゴメータ15と安楽椅子16においては、個人認識用データは受動的に検出されるが、カフの装着は使用者が測定を意識して積極的に行うのであるから、血圧と脈拍数の測定は受動的には行われない(段落「0041」、「0073」、「0079」参照)。同様に、段落「0041」で後述するように、水洗便所12において第2誘導法により心電図を記録するためには、使用者が右手を右アームレストに載せて電極に接触させる必要があり、使用者の積極的な関与を必要とする。
【0032】
また、より詳しくは後述するように、ある種の住設機器の制御装置は、使用者に関する生体情報をコントローラ20から入手することにより住設機器を制御し或いは作動させるようになっている。例えば、献立作成器17は、尿分析データと、エルゴメータ15による運動量のデータと、体脂肪率のデータと、体重値とをコントローラ20から受け取ることにより、献立を提案する。コントローラ20から住設機器に伝送される生体情報は図3の第6欄に示してある。
【0033】
上記のデータ送受信を実行するため、通信インターフェースユニット22〜30は、対応するマイクロコンピュータ38、42、45、48、51、55、62およびパーソナルコンピュータ58、69と同軸線11との間で、所定のプログラム(主として図6から図8を参照して後述する)および通信プロトコルに従い、データ通信を行うものである。インターフェースユニット22〜30は互いに同一のハードウェアおよびソフトウェア構成を有することができるので、インターフェースユニット22のみについて説明するに、インターフェースユニット22は、図5に示したように、マイクロコンピュータ77とトランシーバ78と比較器79とで構成されている。インターフェースユニットのマイクロコンピュータ77は、計測/制御装置のマイクロコンピュータ38と同様に、前述の8ビット・シングルチップ・マイクロコンピュータM37450で構成することができる。このマイクロコンピュータM37450は、EIA(米電子工業会)のインターフェース規格RS−232Cに基づく非同期式入出力装置(UART)を備えており、同軸線11に対して非同期方式でデータ通信を行うのに適している。複数のインターフェースユニット22〜30から同時に同軸線11に信号が伝送されることによる衝突を回避するため、インターフェースユニット22は、同軸線11がビジーでないときにのみデータを伝送するようになっている。このため、同軸線11のライン電圧は比較器79のマイナス入力端子に印加されると共に、プラス入力端子には基準電圧が印加されており、比較器79の出力はM37450マイクロコンピュータ77の端子P00に印加される。図6を参照して後述するように、インターフェースユニット22は同軸線11がビジーでないときにのみ同軸線に対するデータの伝送を許可されるようにプログラムされている。M37450の入力端子RXDにはトランシーバ78のレシーバ80が接続され、出力端子TXDにはドライバ81が接続されている。レシーバ80は同軸線11の±13Vの電圧信号をM37450が処理可能な0〜5Vの電圧信号にレベルシフトして端子RXDに入力し、反対に、ドライバ81はM37450の端子TXDからの0〜5Vの出力電圧を±13Vの電圧にレベルシフトして同軸線11に伝送するためのものである。好ましくは、レシーバ80には日立製作所のラインレシーバHD75189を使用し、ドライバ81にはラインドライバHD75188を使用する。
【0034】
通信インターフェースユニット22〜30はいづれも、基本的に、図6のフローチャートに示したように動作するべくプログラムされている。即ち、夫々のインターフェースユニット22〜30は対応する住設機器のマイクロコンピュータから送信開始コマンドが出されたかどうかを周期的にチェックしている(ステップS101)。図21、図26、図33を参照して後述するように、送信開始コマンドは、例えば、個人認識用データ(体重、身長、又は体積)が検出された時に、生体情報測定機能を備えた住設機器のマイクロコンピュータ38、42、45、48、55から対応するインターフェースユニットに出力される。マイクロコンピュータ38、42、45、48、又は、55からの送信開始コマンドを認識すると、対応するインターフェースユニットはタイマーを設定し(S102)、設定時間が経過すると(S103)、比較器(例えば、図5の比較器79)からの入力により同軸線11がビジーであるか否かを判定する(S104)。ラインがビジーであれば、再びタイマーを設定する(S102)。このようにラインがビジーであるかどうかを判定するのは、複数のインターフェースユニットが同時に送信を開始することにより信号が衝突するのを回避するためである。夫々のインターフェースユニット毎にタイマー設定時間を変えることにより優先順位を付けることが可能であり、その場合には設定時間の短いインターフェースユニットは設定時間の長いインターフェースユニットよりも頻繁にS104の判定を行うので、ラインが空いたときにはタイマー設定時間の短いインターフェースユニットにはいち早く送信のチャンスが与えられる。ラインがビジーでなくなると、送信開始コマンドを受けたインターフェースユニットはドライバ(例えば、図5のドライバ81)を介してデータを同軸線11に送信する(S105)。以上の送信ルーチンS101〜S105は、例えば、個人認識用データが検出された時に行われるもので、マイクロコンピュータ38、42、45、48、又は、55に対応するインターフェースユニット22、23、24、25、又は27によって行われる。
【0035】
すべてのインターフェースユニット22〜30は、レシーバ(例えば、図5のレシーバ80)を介して同軸線に接続されているので、S101〜S105に従いいづれか1つのインターフェースユニットから同軸線11に伝送された信号は、コントローラ20のインターフェースユニット26を含む他のすべてのインターフェースユニットにより受信される。また、送信(S105)を行ったインターフェースユニット自身も、送信が終わると受信態勢となる。すべてのインターフェースユニットは、周期的に送信開始コマンドをチェックすると共に(S101)、ラインがビジーかどうかをチェックしている(S106)。夫々のインターフェースユニットは他のいづれかのインターフェースユニットからのデータ伝送によりラインがビジーとなると、ラインを読み(S107)、夫々のバッファメモリにデータを取り込む(S108)。データ転送が終了すると(S109)、夫々のインターフェースユニットは受信したデータを対応するマイクロコンピュータ又はパーソナルコンピュータのメモリに格納する必要があるか否かを判断し(S110)、必要なければバッファメモリをクリアーし(S112)、必要があれば対応するコンピュータへ転送し(S111)、メモリ(例えば、図5のRAM73)に格納させる。
【0036】
コントローラ20は、住設機器の計測装置により測定された生体情報を集中管理すると共に、住設機器の計測装置又は制御装置が必要とする生体情報を供給するため、図7のフローチャートに示すように作動するべくプログラムされている。図7を参照するに、コントローラ20は、先ず、メモリ54に格納されたデータを同軸線11に送信すべきかどうかを判定する(ステップS121)。この判定は、ネットワークの住設機器からデータ送信要求があったかどうかを判別するためのもので、住設機器のインターフェースユニット22〜25、27〜30から同軸線11に伝送された信号の送信コマンドに基づいて行うことができる。図8は、同軸線11に転送されるシリアルデータ転送フォーマットの一例を示すもので、1ビットの送信コマンドが設けてあり、例えば、送信コマンドが“1”の場合はいづれかの住設機器からデータ送信要求があったと判定し、“0”の場合は送信要求がないと判定することができる。データ送信要求があった場合には、伝送された信号の機器ID番号(図8)に基づいて機器を認識し(S122)、次に個人を識別する(S123)。住設機器のインターフェースユニットから伝送されたデータに個人認識パラメータ(体重、身長、又は体積)のみが含まれているが、個人ID番号が含まれていない場合には、個人認識は、コントローラ20のメモリ54から家族全員の個人認識パラメータを呼び出し、住設機器から送られた個人認識パラメータと比較することにより行われる。伝送されたデータに既に個人ID番号が含まれている場合には、個人ID番号に基づいて個人が認識される。次に、その機器に対してコントローラ20が送信するべきデータ種別を図3の第6欄のテーブルに基づいて決定し(S124)、必要なデータを同軸線11に伝送する(S125)。コントローラ20からの伝送は、同様に、図8のフォーマットに従うが、送信コマンドは“0”とする。ステップS121の判定において、機器からの送信要求がない場合には、コントローラ20は、単に、機器から同軸線11に伝送されたデータをメモリ54に格納する(S126)。
【0037】
次に、図9から図22を参照して、水洗便所設備12について説明する。前述したように、水洗便所設備12には、尿分析機能、心電図記録機能、血圧/脈拍数測定機能、体脂肪率測定機能、および、体重測定機能が組み込まれている。
【0038】
図9から図11に示したように、水洗便所12は便器82、便座83、便蓋84を備え、リヤボックス85内には便器洗浄用の水槽86が設けてある。左アームレスト兼用制御ボックス87には計測・制御装置31の入力装置40とLCD41が設けてあると共に、ボックス87内にはウォシュレットTM制御装置と温水タンク(図示せず)が配置してある。右アームレスト兼用制御ボックス88内にはマイクロコンピュータ38と音センサ89(図19)が配置してある。音センサ89は放尿を検出するためのもので、電磁ピックアップで構成することができ、その出力は図19に示したようにマイクロコンピュータ38のA/D変換器に入力される。
【0039】
便器82の前方には第1の体重計90が配置してある。使用者が立って小便をした場合には、その者の体重は体重計90によって計測される。また、図11に示したように、便座83には4つの圧力センサ91が設置してあり、第2の体重計を構成している。便座83に着座した使用者の体重の大部分は第2の体重計91によって検出され、体重の残部は第1体重計90によって検出される。これらの出力もマイクロコンピュータ38のA/D変換器に入力され、体重の検出に利用される。体重の検出は、水洗便所12が使用される時には何時でも、使用者が積極的に指令することなく、自動的に行われる。
【0040】
図10に示したように、便座83には体脂肪率測定計のセンサ部92が埋め込んである。この体脂肪率測定計は米国特許4、633、087 Rosenthal et alの原理に基づくもので、センサ部92は図19に示したように近赤外線発光素子(IRED)93と受光素子94(図19)を備え、受光素子94の出力は分析用マイクロコンピュータ95に入力される。体脂肪率の測定も、使用者が便座に腰掛けると自動的に行われるもので、IRED93は近赤外線で使用者の大腿部を照射し、反射光の強さは受光素子94により検知される。
【0041】
水洗便所12はまた心電図記録機能と血圧/脈拍数測定機能を有する。心電図記録は第2誘導法によるもので、このため、図10に示したように、右アームレスト88には第1電極96が設けてあって、便座に腰掛けた使用者が右手を電極96に接触させるようになっていると共に、便座83には、第2電極97および第3電極98が設けてあって、便座に腰掛けた使用者の左右の脚の大腿部がそれらの電極97、98に接触するようになっている。これらの電極96〜98の出力は、図19に示したように、分析用マイクロコンピュータ99に入力される。第2電極97と第3電極98は使用者が便座に腰掛けると必然的に左右の脚の大腿部に接触するが、心電図の記録のためには、使用者がその右手を右アームレスト88に載せ、第1電極96に接触させることが必要であり、使用者の積極的な関与を必要とする。血圧と脈拍数の測定は、従来型の容積振動法による指血圧計によって行われるもので、血圧計の測定用カフ100は右アームレスト88に取り付けてあり、血圧計の制御部は右アームレスト兼用制御ボックス88内に収容してある。周知のように、血圧と脈拍数の計測は、使用者が右手人差し指をカフ100に差し込むことにより行われる。斯る指血圧計は種々のメーカーから市販されており、本発明の目的のためには、例えばオムロン株式会社から市販されている指血圧計HEM801を好適に使用することができる。図19に示したように、カフ100内のセンサの出力は分析用マイクロコンピュータ99に送られる。血圧と脈拍数の測定も、また、使用者が指をカフ100に差し込む必要があり、使用者の積極的な関与を必要とする。
【0042】
水洗便所12は、更に、尿分析装置を備えている。この尿分析装置は、基本的には、本出願人の特願平2−233742号に開示された装置と同一のもので、前記出願の開示は本明細書に援用する。図9から図19を参照して以下に簡単に説明するに、水洗便所12のリヤボックス85内には尿分析装置101が収容してある。図12から良く分かるように、便器82には、小さな尿溜まり102が形成してあり、使用者が放尿すると尿の一部がこの尿溜まり102に採取されるようになっている。尿分析には図15に示したような試験紙103を使用することができる。試験紙103はプラスチック製の台紙からなり、台紙には異なる試薬を含浸させた例えば4つのパッチ104が付着させてある。試薬は、例えば、ブドウ糖、蛋白質、ウロビリノーゲン、潜血を呈色反応により検出できるように選択される。
【0043】
概略的に述べれば、この尿分析装置101は、音センサ89により放尿を検出すると、試験紙103を自動的に尿溜まり102内の尿に接触させることにより試薬を発色させ、発色した試薬の色を分析ヘッド105(図14および図16〜18)で検出し、分析後の試験紙を自動的にごみ箱106(図9および図13)に廃棄するようになっている。
【0044】
より詳しくは、図12から良く分かるように、尿分析装置101は試験紙103を載置するための可動テーブル107を有する。このテーブル107は、電動モータ108とピニオン/ラック・スライド機構109により、図14に2点鎖線で示した測定位置と、実線で示した基準位置と、1点鎖線で示した待機位置との間で移動するようになっている。テーブル107への試験紙103の供給はリヤボックス85(図9)に設けた自動給紙装置110により行われるもので、図14に示したように、ケース111は複数枚の試験紙103を収容するようになっており、ステッピング・モータ112によりピックアップローラ113を回転させることにより、試験紙が1枚づつ搬送路114を経てテーブル107に供給されるようになっている。テーブル107には1対の位置決めピン115が設けてあり、供給された試験紙103を図12に示したように位置決めするようになっている。
【0045】
図12〜図14から良く分かるように、試験紙103の取り扱いは搬送機構116により行われる。即ち、便器82には搬送機構の基台117が据え付けてあり、この基台117に旋回キャリッジ118が旋回可能に装着してある。図13から良く分かるように、キャリッジ118は垂直軸線119を中心として約90度旋回可能であり、モータ120とギヤ列121(図12)により旋回せられる。キャリッジ118には、モータ122とベルト/プリー機構123により昇降せられるスライドアーム124が装着してあり、アーム124にはソレノイド125とワイヤー126により開閉されるクランプ127が装着してある。
【0046】
自動給紙装置110により試験紙103がテーブル107にセットされると、クランプ127が試験紙を掴み、テーブル107が後退した後、アーム124が降下して、試験紙を尿溜まり102の尿に浸す。アーム124を上昇させ、テーブル107を前進させた後、クランプ127を釈放すると、試験紙は再びテーブル107上にセットされる。次に、図16に示したように、テーブル107を更に前進させ、図17に示したように分析ヘッド105に密着させて暗箱128を形成し、この中で尿分析が行われる。即ち、分析ヘッド105に設けた一連の発光素子129から試験紙の夫々の試薬パッチ104に光りを照射し、反射光量を受光素子130により検出することにより、試薬の呈色反応の強度が検出される。受光素子130の出力は尿分析のため分析用マイクロコンピュータ95に入力される。
【0047】
次に、便所設備12のマイクロコンピュータ38の動作を示す図20から図22のフローチャートを参照して、水洗便所12に関連する測定装置による生体情報の収集と得られたデータの伝送について説明する。
【0048】
図20のフローチャートを参照するに、水洗便所12の使用に伴い体重計90および/又は体重センサ91からの信号により体重が検知されると(S131)、マイクロコンピュータ38は体重の測定と情報の受信を行う(S132)。
【0049】
体重測定と情報受信は、図21のフローチャートにサブルーチンとして示してあり、マイクロコンピュータ38は、センサ90および/又は91からのアナログ信号を入力して(S151)、A/D変換し(S152)、平均値を計算した後(S153)、一旦メモリ73に格納する(S154)。次に、マイクロコンピュータ38はインターフェースユニット22に送信開始コマンドを送り(S155)、インターフェースユニット22に送受信を実行させる(S156)。
【0050】
この送受信ルーチンS156は、同軸線11を介してマイクロコンピュータ38のインターフェースユニット22とコントローラ20のインターフェースユニット26との間で行われる一連の通信であり、次のように行われる。即ち、図6を参照して前述したように、マイクロコンピュータ38から送信開始コマンドを受け取ると、インターフェースユニット22は、送信要求コマンドと機器ID番号(図8参照)とデータ種別(体重)を付してメモリ73内の体重値を同軸線11に送信する(S101〜105)。この時のデータ伝送フォーマットには個人ID番号は含まれていなくともよい。
【0051】
この伝送に応答し、コントローラ20のインターフェースユニット26は受信ルーチンを実行し(図6のS106〜S111)、データをコントローラ20のRAMに格納させる。次に、コントローラ20は、図7のフローチャートに関連して前述したように、機器と個人を認識し(S122〜S123)、図3のテーブルを参照する(S124)。図3の第6欄に示したように、コントローラ20が水洗便所12に送信すべきデータは個人の身長データと性別データであるので、コントローラ20は機器ID番号および個人ID番号と共にそれらのデータを同軸線11に送信する(S125)。このため、コントローラ20のインターフェースユニット26は図6のフローチャートの送信ルーチン(S101〜105)を実行する。
【0052】
コントローラ20のインターフェースユニット26による送信中は、マイクロコンピュータ38のインターフェースユニット22は図6の受信ルーチン(S106〜S111)を実行し、コントローラ20から受信した情報(個人ID番号と、その個人の身長と性別)をマイクロコンピュータ38のRAMに格納させる(S157)。
【0053】
再び図20のフローチャートを参照するに、以上のようにしてコントローラ20から必要な情報を入手したならば、水洗便所設備12のマイクロコンピュータ38は、体重検知から1分以内に音センサ89が音を検知したかどうかを判定する(S133)。音が検知された場合には、音が終了するまで待ち(S134)、音の検知が最初のものである場合には(S135)、放尿があったと判定し、尿検査を実施する(S136)。音の検知が最初のものであるかどうかを判定するのは、放尿音を水洗便所の洗浄音から区別するためである。体重検知から1分以内に音が検知されない場合には、放尿以外の目的で水洗便所12が使用されたと判断し、尿検査は実施しない。
【0054】
尿検査(S136)のやり方を図22のフローチャートを参照して説明するに、放尿の終了が検出されると(図20のS135)、マイクロコンピュータ38は試験紙供給用のステッピングモータ112を所定角度回転させ、試験紙103をテーブル107に供給する(S161)。次に、テーブルモータ108を駆動してテーブル107を図14に2点鎖線で示した測定位置まで前進させ(S162)、予備測定を行う(S163)。予備測定は、呈色反応前の試験紙の試薬の色を計測するためである。得られたデータは分析用コンピュータ95のメモリに格納され、尿分析に利用される。次に、図14に実線で示した基準位置までテーブル107を後退させ(S164)、アーム昇降用のモータ122を駆動してアーム124を下げ(S165)、ソレノイド125を励磁することによりクランプ127に試験紙を掴ませる(S166)。次に、アーム124を引き上げて(S167)、図14に1点鎖線で示した待機位置までテーブルを後退させた後(S168)、アームを下降させることにより(S169)、試験紙103を便器の尿溜まり102内の尿に浸す(S170)。次いでアームを引き上げ(S171)、基準位置までテーブルを前進させた後(S172)、クランプ127を釈放すると(S173)、尿に接触せられた試験紙はテーブル107上に載置される。再びテーブルを測定位置まで前進させて分析ヘッド105に当接させ(S174)、所定の呈色反応時間後にセンサ129、130により試薬の発色を測定し、尿分析を行わせる(S175)。分析用コンピュータ95にデータを出力させた後(S176)、テーブルを後退させて(S177)、アームを下げ(S178)、試験紙をクランプさせた後(S179)、アームを引き上げ(S180)、テーブルを待機位置まで退却させる(S181)。この状態で、キャリッジモータ120を駆動してキャリッジ118を図9に示した位置まで旋回させ(S182)、クランプ127を釈放することにより分析済みの試験紙をごみ箱106に廃棄する(S183)。最後に、キャリッジを初期位置に旋回させ(S184)、テーブル107を基準位置まで前進させて次の尿分析に備える(S185)。
【0055】
再び図20を参照するに、以上のようにして尿分析(S136)が終わると、圧力センサ91からの信号により使用者が便座に着座しているかどうか判定し(S137)、着座の場合には体脂肪センサ92により体脂肪を測定し、分析用コンピュータ95に体脂肪率を演算させる(S138)。体脂肪率の演算にはコントローラ20から入手した身長および性別データを使用するのが好ましく、例えば、『近赤外分光法による体脂肪測定』(体力科学第39巻第3号別刷、1990年6月、155?163、沢井等)に記載された推定式によることができる。
【0056】
体脂肪率測定(S138)が終わると、着座検知から1分以内に血圧計のカフ100に指が挿入されたかどうかを判定する(S139)。指が検知された場合には、血圧と脈拍数を測定する(S140)。また、血圧測定中は、使用者の右手はアームレスト88の第1電極96に接触しているので、第2電極97および第3電極98からの出力と併せて第2誘導法により心電図を記録する。
【0057】
血圧/脈拍数の測定と心電図の記録が終り、データが得られた場合には(S141)、データをLCD41に表示させた後(S142)、マイクロコンピュータ38はインターフェースユニット22をして同軸線11にデータを伝送させる(S143)。コントローラ20のインターフェースユニット26はマイクロコンピュータ38からのデータを受信し、メモリ54に格納する。
【0058】
このようにして、水洗便所12の使用に伴い、受動的に、個人の尿分析データ、体重データ、および体脂肪率データが得られ、コントローラ20のメモリに蓄積される。また、使用者が積極的に指をカフ100に差し込んだ場合には、更に、心電図と血圧/脈拍数データが得られ、それらもメモリに蓄積される。
【0059】
次に、図23から図27を参照してベッド13について説明する。図示した実施例では、ベッド13は、ベッド上の体温分布を検出することにより個人認識パラメータとしての身長を検出すると共に、生体情報としての個人の基礎体温を測定するように設計されている。図23に示したように、ベッド13のマットレス140の内部には、サーミスタのマトリックスが配置してある。例えば、サーミスタのマトリックスは20本のライン141からなる。個人認識パラメータとしての身長を正確に検出するためには、マトリックスのライン141の間隔は、ベッド13の中央部において粗に、ベッドの周辺部において密に配置するのが好ましい。夫々のライン141は同一に構成することができるので、1つのラインのみについて説明するに、図24に示したように夫々のラインには8つのサーミスタ142が配置してある。夫々のサーミスタ142の一方の端子には抵抗143を介して基準電圧が印加され、他方の端子は接地されている。サーミスタ142と抵抗143との接合部の電位はマルチプレクサ144を介してマイクロコンピュータ42に入力される。マイクロコンピュータ42は4ビットのアドレスバス145を介してマルチプレクサ144をスイッチングし、接合部の電位を順次に入力する。サーミスタ142の抵抗は温度に応じて変化し、従って、サーミスタ142と抵抗143との接合部の電位は体温に応じて変化するので、接合部の電位を検出することにより、夫々のサーミスタの温度が検出される。好ましくは、マットレス140内にはサーミスタ142と配線のみを配置し、抵抗143とマルチプレクサ144とマイクロコンピュータ42とインターフェースユニット23はベッドサイドの制御ボックス146内に配置する。
【0060】
図25から図27のフローチャートを参照してマイクロコンピュータ42の動作を説明することにより、ベッド13による身長と体温の検出およびデータの伝送を説明するに、図25に示したように、マイクロコンピュータ42は身長を測定してデータをコントローラ20に伝送した後(S191)、体温を測定し(S192)、体温データをコントローラ20に伝送する(S193)。身長測定ルーチンおよび体温測定ルーチンは、夫々、図26および図27にサブルーチンとして示してある。
【0061】
図26を参照するに、マイクロコンピュータ42は周期的にすべてのサーミスタ142をチェックすることによりサーミスタマトリックスの最低温度を検出すると共に(S201)、マトリックスのいづれかの点の温度が最低温度より上昇したか否かをチェックする(S202)。いづれかの点の温度が上昇すると、ベッド13が使用されていると判断し、温度上昇を生じたラインを検出すると共に(S203)、温度上昇を生じたラインの最大間隔を測定し(S204)、身長を演算する(S205)。ベッドのサーミスタマトリックスの各点はベッドに横たわる個人の体温により加熱され、温度上昇を生じたラインの最大間隔は個人の身長に比例するので、最大間隔を測定することにより使用者の身長を推定することができる。前述したように、マトリックスのライン141の間隔をベッドの周辺部において密に設定することにより、例えば2cm単位で身長を検出することができる。マイクロコンピュータ42は得られた身長データを一旦メモリに格納し(S206)、インターフェースユニット23に送信開始コマンドを送ると共に(S207)、インターフェースユニット23に図6に示した送受信ルーチン(S101〜105)を実行させ(S208)、身長データを同軸線11に伝送する。図3の第6欄から分かるように、ベッド13はコントローラ20からデータの転送を受ける必要はないので、コントローラ20は機器ID番号及び個人ID番号のみを同軸線11に送信する。その後、ベッドのインターフェースユニット23を経由して送られて来る情報をメモリに格納する(S209)。
【0062】
図27を参照するに、体温測定ルーチンでは、マイクロコンピュータ42はサーミスタマトリックスの最高温度を測定し(S211)、データをRAMに格納し(S212)、10分経過するのを待つ(S213)。10分経過後、再び最高温度を測定し(S214)、10分前の最高温度と比較し(S215)、10分間の前後で温度降下があったかどうかを判定する(S216)。温度降下がなければ、体温データを更新する(S218)。10分間に温度降下があれば、使用者がベッド13から起き出したと判断し、10分前の温度を基礎体温データとして確定する(S217)。このデータはコントローラ20に伝送され(S193)、コントローラ20のメモリに記録される。このようにして、ベッド13の使用に伴い、受動的にベッド使用者の基礎体温が測定され、体温データがコントローラ20に収集される。
【0063】
次に、図28から図36を参照して入浴設備(風呂)14およびその関連設備について説明する。この入浴設備は心電図のR−R間隔を測定することにより入浴者の精神的ストレスの度合いを生体情報として受動的に検出するようになっていると共に、入浴者の健康管理を目的として入浴者にマッサージを与え、かつ、湯温を調節するようになっている。
【0064】
図28を参照するに、風呂14は噴流発生装置を備えた浴槽150を有する。斯る噴流発生装置は周知のもので、本出願人から“ブローバスTM”の商品名で市販されており、噴流により入浴者にマッサージ効果を与えることを目的としている。浴槽150内の湯は循環パイプ151を介してポンプユニット152に送られて加圧され、そこから圧送パイプ153を介して例えば4つのノズルユニット154に送られ、ノズルユニット154内で空気と混合された上で、気泡入りの噴流として再び浴槽内に吹き込まれるようになっている。ノズルユニット154は電磁弁からなり、空気取入口155から空気パイプ156を介して取入れられ噴流に混合される空気の量を制御するようになっている。図29に示したように、ノズルユニット154の電磁弁のソレノイド157およびポンプユニット152のモータ158はマイクロコンピュータ45により制御される。マイクロコンピュータ45は浴室の壁に取付けた制御ボックス159内に配置される。制御ボックス159にはマニュアル入力装置160が設けてあり、マニュアルにより浴室条件を設定できるようになっている。浴槽内の湯は、また、1対の循環パイプ161を介して従来型のガスバーナ式給湯機162に送られる。図29に示したように、給湯機162にはガスバーナのガス量を制御する制御部163と燃焼用空気量を制御する空気量制御部164が設けてあり、浴槽に循環される湯温をマイクロコンピュータ45の制御により調節するようになっている。浴室の湿度は従来型のミスト発生装置により調節されるようになっており、このため、浴室の壁にはミスト噴射ノズル165が設置してあり、ポンプユニット166からパイプ167及びヒータ167Aを介して圧送された湯を噴射するようになっている。ポンプユニット166のモータ168はマイクロコンピュータ45により制御される。
【0065】
給湯機162にはポテンショメータ型の水位センサ170が設けてあり、後述するように、入浴者の人体の体積を検出するようになっている。さらに、循環パイプ161には圧力センサ171が設置してあり、浴槽内に入浴者が居るかどうかを水圧の変化により検出するようになっている。また、浴室の壁には光電センサ172が設けてあり、浴室内の人を検知できるようになっている。これらのセンサ170〜172に出力は、マイクロコンピュータ45に送られる。浴槽150には、更に、心電図記録用の4つの電極173が設けてあり、その出力はマイクロコンピュータ45に入力される。
【0066】
図30から図36のフローチャートを参照して風呂14とそれに関連する計測・制御装置の作動を説明する。先ず、図30〜31を参照するに、マイクロコンピュータ45は体重計21(図2)からの信号により、浴室への入口で入浴者が検知されたかどうかをチェックする(S221)。入口で体重が検知されない場合には、入浴者が体重計を跨いで通ることがあるので、光電センサ172により浴室内に人が入ったかどうかを監視する(S224)。体重が検知された場合は図21のフローチャートに関連して前述したのと同様の体重測定・情報送受信ルーチン(S151〜S157)を実行して(S222)、コントローラ20から図3の第6欄に示したデータを受信した後、浴室条件の設定を行う(S223)。浴室条件の設定は例えば図32に示すサブルーチンに従って行うことができるもので、コントローラ20から入手した体脂肪率とエルゴメータ15による運動量(発汗量を表す)に基づいて適切な湯温が得られるように給湯機の制御部163、164を作動させ(S251)、ミスト発生装置165、166を作動させ(S252)、ポンプユニット152による噴流の強さを設定すると共に(S253)、ノズルユニット154による気泡発生量を設定する(S254)。噴流の強さは、例えば、前回測定の心電図のR−R間隔および運動量に応じて決定することができ、精神的疲労および肉体的疲労が激しいときにはマッサージ効果を増強することが望ましい。
【0067】
浴室設定が終わると、光電センサ172により浴室内に人が入ったかどうかを監視し(S224)、入浴者が検知されない場合にはタイマーを設定し(S225)、設定時間の経過を待つ(S226〜S227)。体重計21が作動した後設定時間が経過しても光電センサ172が人を検知しない場合には、浴室の利用がキャンセルされたものと見做し、浴室設定を解除する(S228)。浴室内に入浴者が検知された場合には、入力装置160によるマニュアル入力があるかどうかを判定し(S229)、マニュアル入力が選択されている場合には、マニュアル入力による浴室設定を優先する(S230)。次に、水位センサ170からの出力により浴槽内の湯の初期水位を検出し(S231)、メモリに格納する(S232)。そして、圧力センサ171からの信号により水圧の変化を監視する(S233)。水圧の変化があると入浴者が浴槽内に入ったと判断し、体積測定ルーチンを実行する(S234)。
【0068】
体積測定ルーチンS234は、図33のフローチャートにサブルーチンとして展開してあり、図21の体重測定ルーチンに関連して前述したように、個人認識パラメータとしての入浴者の身体の体積の値を演算してコントローラ20に伝送し、風呂14に関連する計測・制御装置に必要なデータをコントローラ20から受信するためのものである。即ち、マイクロコンピュータ45は、水位センサ170からのアナログ信号を入力して(S261)、A/D変換し(S262)、平均値を計算した後(S263)、データを一旦メモリに格納する(S264)。そして、S231で検出された初期水位とS263で得られた平均値とに基づいて、入浴者の体積を演算する(S265)。次に、図21の体重測定ルーチンに関連して前述したところと同様に、マイクロコンピュータ45はインターフェースユニット24に送信開始コマンドを送り(S266)、インターフェースユニット22に送受信を実行させ(S267)、コントローラ20から伝送されたデータをメモリに格納する(S268)。図3の第6欄から分かるように、コントローラ20からは、体脂肪率、血圧/脈拍数、運動量、前回の心電図のR−R間隔に関する情報が伝送される。
【0069】
体積測定ルーチン(S234)が終わると、既に浴室設定が済んでいるかどうかチェックする(S235)。入浴者が浴室入口の体重計21を跨いで入室した場合には浴室設定(S223)は未だ完了していないので、浴室設定を行う(S236)。次に気泡発生装置154と噴流発生装置152の作動を開始させ(S237〜S238)、心電図のR−R間隔を測定する(S239)。
【0070】
心電図R−R間隔測定ルーチン(S239)は図34のフローチャートに示されている。先ず、マイクロコンピュータ45は、心電図検出用電極173からの出力により、心電図のR−R間隔を測定する(S271)。図35に模式的に示したように、心電図のR波は高いピークを示すので、浴槽150の電極173により充分検出することができる。隣り合う2つのR波の間隔は精神的ストレスに関連があるものとして知られており、図36のグラフに示したようにR−R間隔のヒストグラムにおいて偏差値の幅が狭い場合には精神的ストレスの度合いが強く、反対に広い場合にはリラックスしていると考えられている。R−R間隔の測定は100拍分行われ(S272)、データはメモリに格納される(S273)。次いで、データを統計処理をして図36のヒストグラムを作成し(S274)、標準値と比較することにより(S275)、ストレスの度合いを判定し(S276)、結果をLCD47に表示すると共に(S277)、データをコントローラ20に転送する(S278)。
【0071】
このようにして心電図のR−R間隔が測定されると、新たに得られたデータに基づいて浴室設定が修正され(S240)、入浴者の疲労状態に適合したマッサージ効果を与えるように噴流の強さその他の条件が変更される。従って、疲労回復が促進され、きめ細かな健康管理を行うことができる。マイクロコンピュータ45は水位センサ170からの信号により水位が初期値に戻ったかどうかをチェックしており(S241)、水位が初期値に戻らない限りR−Rの測定と浴室設定の修正を繰り返す。水位が初期値に戻ると、入浴者が浴槽から出たものと判断し、気泡発生装置および噴流発生装置を停止させる(S242)。光電センサ172が浴室内に人を検知しなくなると(S243)、マイクロコンピュータ45はミスト発生装置を停止させる(S244)。
【0072】
図37を参照するに、エルゴメータ15は、個人の健康管理や体力測定の目的で室内運動に使用されるものであるが、図示した実施例では、生体情報として血圧/脈拍数と体重を測定することができ、個人認識パラメータとして体重を検出することができる。体重の検出は受動的に行われる。このエルゴメータ15は、さらに、コントローラ20から受け取った生体情報および自ら測定した生体情報に基づいて運動の負荷を制御することができる。図示した実施例では、エルゴメータ15は、例えば、水洗便所12で検出された体脂肪率をコントローラ20から受け取り、これに基づいて運動負荷を可変制御するようになっている。
【0073】
即ち、エルゴメータ15の基部には体重計180が設けてあり、個人認識パラメータ並びに生体情報として使用者の体重を検出するようになっている。ハンドル181に装着された制御ボックス182には、マイクロコンピュータ48と指血圧計の制御部が収蔵してある。血圧計のカフ183は着脱自在にハンドル181に付着してあり、エルゴメータ15の使用者がその指に装着して運動中に血圧と脈拍数を測定できるようになっている。カフの装着には使用者の積極的な関与を必要とする。エルゴメータ15に好適に使用可能な指血圧計としては、前述したHEM801指血圧計がある。制御ボックス182には、LCD50が設けてあり、運動中に血圧/脈拍数を表示するようになっている。また、制御ボックス182には、従来型のマニュアル入力スイッチ(図示せず)が設けてあり、予め設定された簡易運動プログラムを使用者の要望に応じて選択できるようになっている。
【0074】
エルゴメータ15は自転者を模したもので、ペダル付きのクランク184によりベルト185を介して回転輪186を回転させるようになっている。回転輪186には回転抵抗ローラ187が接触させてあり、回転輪186に対する回転抵抗ローラ187の接触圧力をリニアDCモータ188により調節することにより回転摩擦抵抗を増減させ、運動負荷を可変制御するようになっている。このため、回転抵抗ローラ187を回転可能に支持するフォーク189はリニアDCモータ188の出力軸に連結してあり、DCモータ188をいづれかの方向に回転させると回転輪186に加わる摩擦抵抗が増加し、反対方向に回転させると摩擦抵抗が減少するようになっている。リニアDCモータ188は駆動回路190により制御され、この駆動回路190はマイクロコンピュータ48により制御される。図38に駆動回路190の一例を示す。この回路は周知のもので、図39に示したように、端子191に電圧を印加するとモータ188が正転し、端子192に電圧を印加すると逆転するようになっている。DCモータ188は、例えば図40に示したように、体脂肪量に比例して、負荷×時間からなる合計運動量が線形関係で増加するように制御することができる。
【0075】
図41に示したフローチャートを参照してエルゴメータ15の、マイクロコンピュータ48の動作を説明するに、体重計180が体重を検知すると(S281)、体重測定・情報送受信ルーチンが実行される(S282)。このルーチン(S282)は、図21のフローチャート(S151〜S157)に関連して前述したのと同様に行われるもので、コントローラ20は、エルゴメータ15から体重値を受け取ると、機器と個人を認識し(図7のS122〜S123)、図3の第6欄を参照することにより当該個人の体脂肪率、血圧/脈拍数、基礎体温に関するデータをエルゴメータ15に転送する。エルゴメータ15に転送される体脂肪率データは前述したように水洗便所12で測定されたものであり、基礎体温はベッド13で測定されたものである。これらのデータを受け取ると、マイクロコンピュータ48は制御ボックス182のマニュアル入力スイッチによる簡易負荷設定が選択されているか否か判別し(S283)、選択されている場合には予め用意された簡易負荷を設定する(S286)。簡易負荷の設定では、マイクロコンピュータ48は例えば3種の負荷(強・中・弱)のいづれかを設定し、使用者は設定された負荷に抗して運動を行う。簡易負荷設定が選択されていない場合には、マイクロコンピュータ48はコントローラ20から入手した生体情報の種別に応じて負荷プログラムを選択し(S284)、負荷と運動時間を設定する(S285)。負荷プログラムの選択(S284)は、例えば、高血圧の使用者が運動をする場合には、運動時の脈拍数が、通常時の脈拍数×1.5を越えないように選択される。負荷の設定(S285)は、例えば図40に示したように、体脂肪率に応じて設定することができる。次に、体重検知から例えば5分以内にペダルが回転したかどうかを判定し(S287)、ペダル回転が検出されない場合にはメモリをクリアし(S297)、メインルーチンを終了する。ペダルの回転を検出した場合には、カフ183からの出力により血圧と脈拍数を測定し(S288)、使用者のために結果をリアルタイムにLCD50に表示し(S289)、測定された血圧と脈拍数に基づいて負荷を修正する(S290)。マイクロコンピュータ48は設定運動時間の経過を監視しており(S291)、血圧/脈拍数の測定(S288)と負荷の修正(S290)は設定時間が経過するまで繰り返えされる。設定運動時間が経過すると、その旨を表示すると共に(S292)、運動量(負荷×運動時間)と脈拍数を一時的に、メモリに格納し(S293)、インターフェースユニット25に送信開始コマンドを送り(S294)、コントローラ20のインターフェースユニットとの間で送受信を実行させる(S295)。この送受信(S295)は、図21を参照して水洗便所12のインターフェースユニット22の送受信ルーチン(S156)に関連して前述したのと同様に行われるもので、エルゴメータ15で計測された体重値と運動量と血圧/脈拍数はコントローラ20のメモリに生体情報として格納される。次に、マイクロコンピュータ48は最終結果(運動量と脈拍数)を表示した後(S296)、そのメモリをクリアする(S297)。
【0076】
このように、エルゴメータ15においては、他の住設機器で得られた生体情報(例えば、水洗便所で計測された体脂肪率および血圧、ベッドで計測された体温)に基づいて運動プログラムが設定され、運動中に自ら計測する脈拍数に基づいて運動中プログラムが修正される。
【0077】
図42は本発明の健康管理ネットワークに利用可能な安楽椅子16を示す。この安楽椅子16は、ボディソニック株式会社(東京)から市販されている安楽椅子“Refresh-1”を改造したもので、同社の安楽椅子には、オーディオ装置200により駆動される複数のトランスデューサ201が組み込んであり、低周波振動によりマッサージ効果を生ずるようになっている。
【0078】
本発明の目的のため、安楽椅子16の本体202は体重計203の上に搭載してあり、着席に伴い受動的に体重を計測するようになっている。体重計203の出力はマイクロコンピュータ55に入力される。肘掛け204には心電図記録用の測定電極205が設けてあって、使用者の右手に接触させるようになっていると共に、脚載せ206には基準電極207と測定電極208が設けてあって、使用者の左右の脚に夫々接触させるようになっている。心電図記録は第2誘導法によるもので、電極の出力はマイクロコンピュータ55に送られ、心電図が記録される。更に、肘掛け204にはLCD57と前記従来型の指血圧計のカフ209が設けてある。血圧計の制御部とマイクロコンピュータ55とインターフェースユニット27は体重計内の制御ボックス210内に配置されており、血圧計の制御部はマイクロコンピュータ55に接続されている。また、マイクロコンピュータ55はトランスデューサ201によるマッサージ効果を制御するべくオーディオ装置200に接続されている。
【0079】
図43のフローチャートを参照して安楽椅子16の動作を説明するに、体重計203が体重を検知すると(S301)、体重測定・情報送受信ルーチンが実行される(S302)。この体重測定・情報送受信ルーチン(S302)も、また、図21のフローチャート(S151〜S157)に関連して前述したのと同様に行われるもので、コントローラ20は、安楽椅子16から体重値を受け取ると、機器と個人を認識し(図7のS122〜S123)、図3の第6欄を参照することにより当該個人の心電図のR−R間隔に関するデータを安楽椅子16に転送する。安楽椅子16に転送されるR−R間隔データは前述したように風呂14で測定され、コントローラ20に記録されているものである。前述したように、心電図のR−R間隔は精神的ストレスを表すものとして知られており、マイクロコンピュータ55はR−R間隔データに基づいてトランスデューサ201による振動レベルを設定する(S303)。次に、カフ209からの信号により安楽椅子使用者がカフ209を装着したかどうかを判定する(S304)。安楽椅子16においても、血圧の測定のためには、使用者がカフ209を装着することが必要であり、多少なりとも使用者の積極的な関与が必要であろう。また、指にカフ209を嵌めれば測定電極205は使用者の手にほぼ接触するが、他の電極207および208に脚を接触させる必要がある。風呂上がりの場合には、接触は比較的容易に行われる。使用者がカフ209を装置していない場合には、マイクロコンピュータ55はステップS310にスキップする。カフが装着されている場合には、マイクロコンピュータ55は心電図を記録し(S305)、新たに測定されたR−R間隔に基づいて振動レベルを修正し(S306)、血圧を測定し(S307)、LCD57にデータを表示し(S308)、得られたデータをコントローラ20に転送する(S309)。次に、オーディオ装置200のスイッチが投入されているかどうかをチェックし(S310)、ONの場合にはオーディオ装置を作動させる(S311)。マイクロコンピュータ55は体重計203からの出力を監視しており(S312)、体重を感知する限り測定と制御(S304〜S311)を継続する。体重が検出されなくなると、使用者が安楽椅子の利用を終了したと見做し、オーディオ装置200を停止する。
【0080】
図44は、献立作成器17を台所に設置したところを示す。図4に示したように、献立作成器17としては、キーボード59とCRT61を備え市販の献立作成プログラムがインストールされた汎用のパーソナルコンピュータ58を利用することができる。データベース60には献立作成用データが格納されている。
【0081】
図45を参照して作動を説明するに、献立作成器17のスイッチがONになるのを検知すると(S321)、インターフェースユニット28に送信開始コマンドが送られ(S322)、インターフェースユニット28は前述したように同軸線11を介してコントローラ20との間でデータの通信を行う(S323)。この場合、献立作成器17のインターフェースユニット28からコントローラ20には献立作成の対象となる個人のID番号が送信され、当該個人に関してコントローラ20は図3の第6欄に示した生体情報を献立作成器17に伝送する。前述したように、尿分析データと体脂肪率は水洗便所12で計測されたものであり、運動量はエルゴメータ15で測定されたものである。コンピュータ58はコントローラ20から受信したデータをそのメモリに格納し(S324)、献立を選択し(S325)、CRT61に献立を表示する(S326)。表示された献立とは別の献立を使用者が希望すると(S327)、献立の選択と表示が繰り返えされ、献立の表示は使用者が希望する限り継続される(S328)。献立作成プログラムは、例えば、糖尿病の傾向がある場合には、食餌療法に適切な何種類かの献立を表示させ、使用者の選択を可能にするように構成することができる。また、献立作成器17にインターフェースユニット28を介して塩分や糖分を測定するセンサ、食物用の秤、pHセンサ等を接続することによって、これらの周辺機器からのデータを参考として更に充実した献立作成が可能となる。
【0082】
図46は本発明の健康管理ネットワークシステムに接続可能なICカード読み書き装置付きモデム付き電話機18を示す。図46および図4を参照するに、電話機18はモデム66を備え、ネットワークシステム10で得られた生体情報を公衆通信回線を通じて、病院、診療所、中央監視センター、又はライフケア・センターのホストコンピュータ67に伝送できるようになっている。また、周知のように、ICカード読み書き装置63はICカード220の情報を読み書きすることが可能で、ネットワーク10で得られた生体情報をICカード220に記録して病院等に持参するのに利用することができる。また、職場や病院や運動施設で得られた情報をICカード220に書き込んで家庭に持ち帰り、ネットワークシステム10のコントローラ20に情報を入力するためにICカード220を利用することもできる。更に、ICカード220にはオートダイヤルプログラムを書き込んでおくこともできる。
【0083】
斯る目的を達成するため、電話機18のマイクロコンピュータ62は図47のフローチャートに示したようにプログラムすることができる。即ち、マイクロコンピュータ62はモデム66を介してデータを外部へ転送する必要があるかどうかを判定する(S331)。ネットワークシステム10で得られた情報を外部へ転送する場合にはS332〜S337の手順を実行し、外部で得られICカード220に記録された生体情報をネットワークシステム10のコントローラ20に入力する場合にはS340〜S341の手順を実行し、ネットワークシステム10で得られた情報を病院などへの持参の目的でICカード220に書き込む場合にはS343〜S346の手順を実行する。
【0084】
モデム66を介してデータを外部へ転送する場合には、転送すべきデータ(個人ID番号とデータ種別)をキー入力により使用者に選択させ(S332)、インターフェースユニット29に送信開始コマンドを送り(S333)、電話機18のインターフェースユニット29とコントローラ20のインターフェースユニット26との間でデータ通信を実行させる(S334)。この通信(S334)も、図21を参照して水洗便所12のインターフェースユニット22の送受信ルーチン(S156)に関連して前述したのと同様の手順で行われるもので、マイクロコンピュータ62は通信によりコントローラ20から得られたデータをそのメモリに格納し(S335)、オートダイヤルを行い(S336)、データを外部へ送信させる(S337)。
【0085】
S331の判定において外部への転送が選択されていないことが検知された場合には、ICカード読み書き装置63にICカード220が挿入されたかどうかを判定し(S338)、挿入の場合にはコントローラ20へのデータの転送が選択されているかどうかを判定する(S339)。コントローラ20へのデータの転送が選択されている場合には、インターフェースユニット29に送信開始コマンドを送り(S340)、電話機18のインターフェースユニット29とコントローラ20のインターフェースユニット26との間で前述したような送受信を実行させる(S341)。これにより、ICカード220に記録されたデータはコントローラ20に転送され、メモリ54に蓄積される。
【0086】
S339の判定においてコントローラ20へのデータ転送が選択されていないことが検知された場合には、ICカード220へのデータ書き込みが選択されているかどうかを判定し(S342)、データ書き込みが選択されている場合には、使用者による個人ID番号とデータ種別の選択を待ち(S343)、インターフェースユニット29に送信開始コマンドを送り(S344)、電話機18のインターフェースユニット29とコントローラ20のインターフェースユニット26との間で送受信を実行させる(S345)。これにより、マイクロコンピュータ62はコントローラ20のメモリに蓄積された生体情報を入手する。最後に、得られた情報はICカード220に書き込まれる(S346)。
【0087】
モニター19は、図4を参照して前述したように、汎用パーソナルコンピュータ69とキーボード70とCRT71で構成することができる。
【0088】
モニター19のコンピュータ69の動作は図48のフローチャートに示してあり、最初にスイッチの投入を検知したならば(S351)、キーボード70により個人ID番号とデータ種別が入力されるのを待って(S352)、インターフェースユニット30に送信開始コマンドを送る(S353)。これにより、モニター19のインターフェースユニット30とコントローラ20のインターフェースユニット26との間で前述したように送受信が実行され(S354)、コンピュータ69は図3の第6欄に示されたデータをコントローラ20から受信する。コンピュータ69は、受信したデータをメモリに格納し(S355)、キーボード70からの入力に応じてデータを処理し(S356)、CRT71に表示する(S357)。表示の終了が選択されるまで表示は継続される(S358)。
【0089】
図1から図48を参照して以上に説明した健康管理ネットワークシステム10は所謂“集中型”のネットワークシステムであり、住設機器の個々の測定装置で得られた生体情報はコントローラ20によって集中管理され、夫々の住設機器は必要に応じ生体情報をコントローラ20から入手するようになっている。
【0090】
次に、図49から図59を参照して、本発明の“分散型”の健康管理ネットワークシステムについて説明する。前述した“集中型”ネットワークシステムとの構成上の基本的な相違点は、この“分散型”ネットワークシステムにおいては、図4に示した集中型ネットワークシステムからコントローラ20が除去されていることである。従って、改めてネットワーク構成を図示することを要しないであろう。
【0091】
このように、この分散型ネットワークシステムにはコントローラがないので、住設機器に関連する夫々の測定装置により得られた生体情報は夫々の測定装置に分散される。他の住設機器の関連装置が保有する生体情報を測定又は健康管理のために必要とする測定装置または制御装置は、ネットワークを介して当該他の住設機器の関連装置にアクセスし、そこから必要な情報を入手して、自己の測定又は制御に利用する。集中型では、個人認識はコントローラ20により行われるので、コントローラのメモリには個人認識に必要なデータが格納された。また、テーブル参照(図7のS124)もコントローラ20が行うので、図3のテーブルはコントローラ20のメモリに格納されている。分散型では、個人認識およびテーブル参照は夫々の住設機器の関連装置のコンピュータが行うので、夫々のコンピュータは比較的大量のデータをメモリしなければならない。従って、住設機器の関連装置のコンピュータとして前記M37450を使用する場合には、住設機器が汎用パーソナルコンピュータである場合(献立作成器とモニターの場合)を除き、それらのメモリを拡張する必要がある。また、住設機器の電源が断たれてもデータを保持できるようにするため、メモリ(RAM)には補助記憶媒体としてハードディスクを使用するのが好ましい。図49には、分散型ネットワークシステムに好適なマイクロコンピュータおよび通信インターフェースユニットの構成例を示す。図49に示したマイクロコンピュータおよびインターフェースユニットは、図5に示したマイクロコンピュータおよびインターフェースユニットに代えて、分散型ネットワークシステムのすべての住設機器の計測装置および/又は制御装置に共通に使用することができるものであり、図5の要素と共通する要素は同一の参照番号で示し、説明は省略する。
【0092】
図49を参照するに、夫々の住設機器の計測装置および/又は制御装置のマイクロコンピュータ38(例えば、前記M37450)には、読み書き可能な補助メモリ(RAM)としてハードディスク302が接続してある。ノイズによる影響を低減するため、夫々のインターフェースユニット303においては、レシーバおよびドライバとしてフォトカプラ304および305が使用してある。同軸線11の信号はバッファ306および抵抗307を介してレシーバ304に入力され、マイクロコンピュータ(M37450)77の受信端子RXDに入力される。マイクロコンピュータ(M37450)77の送信端子TXDからの信号はバッファ308および抵抗309を介してドライバ305に入力され、同軸線11に伝送される。
【0093】
各インターフェースユニット303は、基本的に、図50のフローチャートに示したように作動するべくプログラムされている。即ち、インターフェースユニット303は対応する住設機器のマイクロコンピュータ38から送信開始コマンドが出されたかどうかを周期的にチェックしている(S401)。マイクロコンピュータからの送信開始コマンドを認識すると、インターフェースユニット303はタイマーを設定し(S402)、設定時間が経過すると(S403)、同軸線11がビジーであるか否かを判定する(S404)。ラインがビジーでなければ、信号の衝突が起きないので、データを送信する(S405)。ラインがビジーであれば、他の機器のインターフェースユニットが送信中であるので、ラインを読む(S407)。集中型について前述したのと同様に、夫々のインターフェースユニット毎にタイマーを設定時間を変えることにより、通信の優先順位を付けることができる。
【0094】
対応するマイクロコンピュータ38から送信開始コマンドが出されていない場合には、インターフェースユニット303はラインがビジーかどうかを監視しており(S406)、他のインターフェースユニットから伝送される信号を受信するべく待機している。他のインターフェースユニットからの伝送によりラインがビジーとなると、ラインを読み(S407)、バッファメモリにデータを取り込む(S408)。データ転送が終了すると(S409)、インターフェースユニットは受信したデータを対応するマイクロコンピュータ又はパーソナルコンピュータのメモリに格納する必要があるか否かを判断し(S410)、必要なければバッファメモリをクリアーし(S412)、必要があれば対応するコンピュータへ転送し(S411)、対応するコンピュータのメモリに格納させる。夫々のインターフェースユニット303が他の機器のインターフェースユニットから伝送されるデータを格納する必要があるかどうかの判断は、図3の第6欄を参照することにより行われるもので、このため、夫々のコンピュータのRAM302には、住設機器の種類に応じて、図3第6欄のテーブルが予め格納されている。
【0095】
分散型ネットワークシステムにおいては、コントローラがないので、個人認識に必要なデータ(家族全員の体重、身長、体積)は少なくとも1つの住設機器の計測装置および/又は制御装置のコンピュータに予め入力しておかねばならない。個人認識に必要なデータは、例えば、任意の1つの住設機器(例えば、水洗便所12の入力装置)から予め入力しておくことができる。他の住設機器が初めて使用される場合には、当該他の住設機器の計測装置および/又は制御装置のコンピュータは、先ず、ネットワークを介して個人認識用のデータを保有するコンピュータ(例えば、水洗便所のコンピュータ)のメモリから個人認識用のデータを入手する必要がある。図51に示したイニシャライズ・ルーチンは、この目的のため、電源が投入された時に夫々の住設機器の計測装置および/又は制御装置のコンピュータによって実行されるもので、夫々の住設機器の計測装置および/又は制御装置のコンピュータは、電源が投入されると(S413)、個人認識データを自ら保有しているかどうかをチェックし(S414)、保有している場合にはイニシャライズを終了し、保有していない場合にはインターフェースユニットに送信開始コマンドを送り(S415)、そのインターフェースユニットとネットワークの他の住設機器の計測装置および/又は制御装置のコンピュータのインターフェースユニットとの間で送受信を実行させ(S416)、他のコンピュータから受信した個人認識データをRAM302に格納する(S417)。
【0096】
次に、図52から図59のフローチャートを参照して、分散型ネットワークシステムにおける各住設機器の関連装置間のデータの送受信について説明する。
【0097】
水洗便所12のハードウェア構成は図9から図19を参照して集中型について前述したのと同様である。図52のフローチャートは水洗便所12のマイクロコンピュータの動作を示すもので、マイクロコンピュータは、他の機器からデータ送信要求があったかどうか常時監視している(S421)。他の機器からデータ送信要求があると、機器ID番号により当該機器を認識すると共に(S422)、個人ID番号により個人を認識する(S423)。他の機器から伝送されたデータに個人ID番号が含まれていない場合には、伝送されて来た個人認識データ(体重、身長、又は体積)を家族全員の個人認識データと比較することにより個人認識を行う。次に、図3のテーブルを参照し(S424)、図3の第6欄に記載されたような他の機器に必要なデータを送信する(S425)。これにより、他の機器は自己に必要なデータを入手する。体重検知の判定(S426)からデータの表示(S437)までの測定手順は、図20を参照して集中型の場合について説明した手順(S131〜S142)と同様であり、改めて説明することを要しないであろう。体重測定・情報送受信ルーチン(S427)は、集中型の場合(図21)と同様に行われる。集中型では得られたデータはコントローラ20に伝送されたが、分散型では、得られたデータは水洗便所12のマイクロコンピュータの補助メモリに格納される(S438)。
【0098】
ベッド13のハードウェア構成も、図23および図24を参照して集中型について前述したのと同様である。図53のフローチャートはベッド13のマイクロコンピュータの動作を示す。水洗便所12のマイクロコンピュータと同様に、ベッド13のマイクロコンピュータも、他の機器からデータ送信要求があったかどうか常時監視しており(S441)、他の機器からデータ送信要求があると、機器ID番号により当該機器を認識すると共に(S442)、個人を認識し(S443)、図3のテーブルを参照し(S444)、他の機器に必要なデータを送信する(S445)。これにより、他の機器は自己に必要なデータをベッド13から入手する。次に、サーミスタマトリックスの最低温度を検出すると共に(S446)、マトリックスのいづれかの点の温度が最低温度より上昇したか否かをチェックする(S447)。温度差の検出によりベッドの使用が検出されたときには、身長を測定し(S448)、体温を測定し(S449)、得られたデータを補助メモリに格納する(S450)。身長の測定(S448)は、図54に示したサブルーチンに従って行われるもので、温度上昇を生じたラインを検出すると共に(S461)、温度上昇を生じたラインの最大間隔を測定し(S462)、身長を演算し(S463)、得られた身長データをメモリに格納する(S464)。体温の測定は、図27を参照して前述したように行われる。
【0099】
風呂14のハードウェア構成も、図28および図29を参照して集中型について前述したのと同様である。図55および図56のフローチャートは風呂14のマイクロコンピュータの動作を示す。風呂14のマイクロコンピュータも、他の機器からデータ送信要求があったかどうか常時監視しており(S471)、他の機器からデータ送信要求があると、機器ID番号により当該機器を認識すると共に(S472)、個人を認識し(S473)、図3のテーブルを参照し(S474)、他の機器に必要なデータを送信する(S475)。これにより、他の機器は自己に必要なデータを風呂14から入手する。体重の検知以降の測定・制御手順(S476〜S500)は、基本的に、集中型について図30および図31に示した手順(S224〜S244)と同様に実行されるもので、浴室の設定(S478)は図32のフローチャートと同様に行われ、体積の測定も図33のフローチャートと同様に行われる。しかし、心電図のR−R間隔の測定手順(S495)においては、集中型の場合には得られたデータがコントローラ20に転送(図34のS278)されたのと異なり、分散型の場合には、図57に示したように、得られたデータは風呂14のマイクロコンピュータの補助メモリに格納される(S508)。
【0100】
エルゴメータ15のハードウェア構成も、図37および図38を参照して集中型について前述したのと同様である。図58のフローチャートはエルゴメータ15のマイクロコンピュータの動作を示すもので、マイクロコンピュータは、他の機器からデータ送信要求があったかどうか常時監視し(S511)、他の機器からデータ送信要求があると、機器ID番号により当該機器を認識すると共に(S512)、個人を認識し(S513)、図3のテーブルを参照し(S514)、他の機器に必要なデータを送信する(S515)。これにより、他の機器は自己に必要なデータをエルゴメータ15から入手する。体重検知(S516)から時間経過の表示(S527)までの手順は、集中型の場合の手順(図41のS281〜S292)と同様である。分散型の場合には、エルゴメータ15のマイクロコンピュータは、運動時間の経過を表示すると(S527)、運動量と脈拍数を補助メモリに記録し(S528)、最終結果を表示した後(S529)、プログラムを終了する。
【0101】
安楽椅子16のハードウェア構成も、図42の集中型と同様であり、そのマイクロコンピュータの動作手順には、図59に示したように、他の機器からのデータ送信要求の監視(S531)、機器の認識(S532)、個人認識(S533)、テーブル参照(S534)、データ送信(S535)が含まれている。体重検知(S536)からマッサージ停止(S548)までの手順は、得られたデータが安楽椅子16のマイクロコンピュータに記憶される(S544)のを除き、集中型の場合(図43のS301〜S313)と同様である。
【0102】
献立作成器17、モデム付き電話機18、および、モニタ19のハードウェア構成と動作は、集中型の場合と同様である。
【0103】
次に、分散型ネットワークシステムにおいて、エルゴメータ15が水洗便所12で計測された生体情報(例えば、体脂肪率)をネットワークシステムを介して入手する場合を例にとって、住設機器間のデータ送受信の一連の手順を複数のフローチャートを参照しながら説明する。
【0104】
先ず、図58からスタートするに、エルゴメータ15のマイクロコンピュータは、体重を検知すると(図58のS516)、体重を測定する(S517)。このとき、ポイントP1で示したように、エルゴメータ15のマイクロコンピュータは図21の体重測定・情報送受信ルーチンを実行する。このルーチンがステップS155まで進むと、ポイントP2で示したように、エルゴメータ15のインターフェースユニットは図50の送信ルーチンを開始して、ステップS401、S402、S403、S404、S405と進み、体重値を同軸線11に伝送する。ポイントP3で示したように、エルゴメータ15のインターフェースユニットによる伝送に応答して、水洗便所12のインターフェースユニットは図50の受信ルーチンを開始して、ステップS401、S406〜S411へと進む。水洗便所12のインターフェースユニットによる受信(S411)が終わると、ポイントP4で示したように、水洗便所12のマイクロコンピュータはステップS421〜S425を実行する。ステップS425では、ポイントP5で示したように、水洗便所12のインターフェースユニットは図50の送信ルーチンを開始して、ステップS401、S402、S403、S404、S405と進む。ポイントP6で示したように、水洗便所12のインターフェースユニットによる送信に応答して、エルゴメータ15のインターフェースユニットは図50の受信ルーチンを開始して、ステップS401、S406〜S411へと進む。このとき、図50および図21にポイントP7で示したように、エルゴメータ15のマイクロコンピュータは水洗便所12から伝送されたデータをメモリに格納する(S157)。このようにして、エルゴメータ15はネットワークシステムを介して水洗便所12から生体情報を入手し、運動負荷の制御に利用する。
【0105】
ここでは、エルゴメータ15と水洗便所12との間の生体情報の送受信について例示したが、分散型ネットワークシステムの他の住設機器間のデータ送受信も同様に行われるもので、説明を要しないであろう。
【0106】
以上には、本発明の特定の実施例について説明したが、本発明はそれらに限定されるものではなく、当業者は本発明の範囲内で種々の変更や修正を加えることができよう。
【0107】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明のネットワークシステムによれば、排泄や入浴や睡眠や運動のような個人の日常生活活動の都度、知らず知らずの内に個人の生体情報が収集されるので、最新の生体情報を得ることができる。
【0108】
他の見地においては、生体情報の収集は、人々に測定や検査を意識させることなく、本人の知らず知らずの内に行われるので、信頼性の高い生体情報を収集することができる。
【0109】
更に他の見地においては、生体情報の収集は、個人の積極的関与を必要とすることなく、人々の日常生活活動に伴い行われるので、高齢者のようなマンマシン・インターフェースの操作に困難を感ずる人々でも、生体情報の収集を受け、疾患の予防、早期発見、治療の継続、等の健康管理・健康維持・健康増進に利用することができる。
【0110】
他の見地においては、本発明のネットワークシステムの各住設機器は、生体情報を他の複数の住設機器から入手することができるので、最適できめ細かい制御を行うことができ、健康管理に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の集中型健康管理ネットワークシステムの模式図である。
【図2】図2は、本発明の健康管理ネットワークシステムを住宅内に配置したところを示す斜視図である。
【図3】図3は、本発明のネットワークシステムにおける各住設機器の機能を示すと共に、ネットワークシステムが集中型である場合にコントローラが各住設機器に送信するデータを示す。
【図4】図4は、本発明の集中型ネットワークシステムのブロック図である。
【図5】図5は、本発明の集中型健康管理ネットワークシステムにおける便所設備のマイクロコンピュータおよびインターフェースユニットの構成の1例を示すブロック図で、献立作成機とモニタを除く他の住設機器およびコントローラのマイクロコンピュータも同様に構成することができる。
【図6】図6は、コントローラ及び住設機器のインターフェースユニットの動作を示すフローチャートである。
【図7】図7は、集中型ネットワークシステムにおけるコントローラの動作を示すフローチャートである。
【図8】図8は、コントローラと住設機器との間におけるデータ転送フォーマットの1例を示す。
【図9】図9は、多機能水洗便所設備の一部切欠き斜視図で、便蓋を閉じたところを示す。
【図10】図10は、図9に示した便所設備の斜視図で、便蓋を上げたところを示す。
【図11】図11は、図9に示した便所設備の斜視図で、便座を上げたところを示す。
【図12】図12は、図9に示した便所設備の尿分析装置の斜視図である。
【図13】図13は、図12に示した尿分析装置の動作を示す模式的斜視図である。
【図14】図14は、図12に示した尿分析装置の側面図である。
【図15】図15は、図12に示した尿分析装置のテーブルの斜視図である。
【図16】図16は、図12に示した尿分析装置の1部の断面図で、テーブルが分析ヘッドから離れたところを示す。
【図17】図17は、図16同様の断面図で、テーブルが分析ヘッドに密着したところを示す。
【図18】図18は、図16に示した分析ヘッドを後方から見たところを示す。
【図19】図19は、図9に示した便所設備の計測・制御装置のブロック図である。
【図20】図20は、図19に示した便所設備のマイクロコンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図21】図21は、図20に示したフローチャートにおける体重測定・情報送受信ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図22】図22は、図20に示したフローチャートにおける尿検査ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図23】図23は、本発明のネットワークシステムのベッドを示す斜視図である。
【図24】図24は、図23に示したベッドのサーミスタ・マトリックスの構成の1例を示す配線図である。
【図25】図25は、図23に示したベッドのマイクロコンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図26】図26は、図25に示したフローチャートにおける身長測定ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図27】図27は、図25に示したフローチャートにおける体温測定ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図28】図28は、本発明のネットワークシステムの多機能入浴設備を示す斜視図である。
【図29】図29は、図28に示した入浴設備の計測・制御装置のブロック図である。
【図30】図30は、図29に示した入浴設備のマイクロコンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図31】図31は、図29に示した入浴設備のマイクロコンピュータの動作を示すフローチャートで、図30の続きを示す。
【図32】図32は、図30に示したフローチャートにおける浴室設定ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図33】図33は、図30に示したフローチャートにおける体積測定ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図34】図34は、図31に示したフローチャートにおける心電図R−R間隔測定ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図35】図35は、心電図のR−R間隔を模式的に示すグラフである。
【図36】図36は、心電図のR−R間隔のヒストグラムである。
【図37】図37は、本発明のネットワークシステムのエルゴメータの一部切欠き斜視図である。
【図38】図38は、図37に示したエルゴメータの負荷制御用リニアモータの駆動回路のブロック図である。
【図39】図39は、図38に示した駆動回路のタイミングチャートである。
【図40】図40は、エルゴメータの負荷制御の1例を示すグラフである。
【図41】図41は、図37に示したエルゴメータのマイクロコンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図42】図42は、本発明のネットワークシステムの安楽椅子の斜視図である。
【図43】図43は、図42に示した安楽椅子のマイクロコンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図44】図44は、本発明のネットワークシステムに使用可能な献立作成器を台所に配置したところを示す斜視図である。
【図45】図45は、図44に示した献立作成器のコンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図46】図46は、本発明のネットワークシステムに使用可能なモデム付き電話機の斜視図である。
【図47】図47は、図46に示したモデム付き電話機のマイクロコンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図48】図48は、本発明のネットワークシステムに使用可能なモニタの動作を示すフローチャートである。
【図49】図49は、本発明の分散型健康管理ネットワークシステムの住設機器に使用するに好適なマイクロコンピュータおよびインターフェースユニットの構成例を示すブロック図である。
【図50】図50は、図49に示したインターフェースユニットの動作を示すフローチャートである。
【図51】図51は、図49に示したマイクロコンピュータのイニシャライズ・ルーチンを示すフローチャートである。
【図52】図52は、本発明の分散型健康管理ネットワークシステムにおける便所設備のマイクロコンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図53】図53は、分散型健康管理ネットワークシステムにおけるベッドのマイクロコンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図54】図54は、図53に示した身長測定ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図55】図55は、分散型健康管理ネットワークシステムにおける入浴設備のマイクロコンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図56】図56のフローチャートは図55に示したフローチャートの続きを示す。
【図57】図57は、図56に示したフローチャートにおける心電図R−R間隔測定ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図58】図58は、分散型健康管理ネットワークシステムにおけるエルゴメータのマイクロコンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図59】図59は、分散型健康管理ネットワークシステムにおける安楽椅子のマイクロコンピュータの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10: 健康管理ネットワークシステム
11: 伝送媒体
12〜19: 住設機器
12: 水洗便所設備
13: ベッド
14: 入浴設備(風呂)
15: エルゴメータ
16: 安楽椅子
17: 献立作成器
20: コントローラ
22〜30: 通信インターフェースユニット
31〜35: 住設機器の計測・制御装置

Claims (11)

  1. 建物内に敷設されたデータ伝送媒体と、
    前記建物内に設置され、個人の日常的生理活動に使用される少なくとも1つの第1の住設機器と、
    前記第1の住設機器に作動的に関連づけて配置され、個人による第1住設機器の使用時に、当該個人の少なくとも1つの生理学的特徴を検出して、当該個人の健康状態を表すデータを発生する測定装置と、
    前記測定装置と伝送媒体とを相互に接続し、伝送媒体への前記データの伝送を制御する第1のインターフェース・ユニットと、
    前記建物内に設置され、個人の健康管理・健康維持活動に使用される少なくとも1つの第2の住設機器と、
    前記第2の住設機器を制御する制御装置と、
    前記制御装置と伝送媒体とを相互に接続し、前記制御装置と伝送媒体との間のデータの伝送を制御する第2のインターフェース・ユニットと、
    メモリを備えたコントローラと、
    前記コントローラと伝送媒体とを相互に接続し、前記コントローラと伝送媒体との間のデータの伝送を制御する第3のインターフェース・ユニット、
    とを備えてなり、
    前記測定装置は、個人による前記第1の住設機器の使用時に、個人の健康状態を表す前記データを発生して、データを伝送媒体に伝送せしめ、
    前記コントローラは、前記測定装置から伝送媒体に伝送された前記データをメモリに格納すると共に、前記第2の住設機器の使用時に前記データを伝送媒体に伝送せしめ、
    前記制御装置はコントローラから伝送媒体に伝送された前記データに基づいて第2の住設機器を制御することを特徴とする健康管理ネットワークシステム。
  2. 前記第2の住設機器はマッサージ機能を備えた入浴設備であり、前記制御装置は個人の健康状態を表す前記データに基づいてマッサージ効果を制御することを特徴とする請求項1に基づく健康管理ネットワークシステム。
  3. 前記第2の住設機器は湯温調節機能を備えた入浴設備であり、前記制御装置は個人の健康状態を表す前記データに基づいて湯温を制御することを特徴とする請求項1に基づく健康管理ネットワークシステム。
  4. 前記第2の住設機器は健康管理用運動装置であり、前記制御装置は個人の健康状態を表す前記データに基づいて前記運動装置の負荷を制御することを特徴とする請求項1に基づく健康管理ネットワークシステム。
  5. 前記第2の住設機器はマッサージ機能を備えた安楽椅子であり、前記制御装置は個人の健康状態を表す前記データに基づいてマッサージ効果を制御することを特徴とする請求項1に基づく健康管理ネットワークシステム。
  6. 前記第2の住設機器は献立作成器であり、前記献立作成器は個人の健康状態を表す前記データに基づいて献立を作成することを特徴とする請求項1に基づく健康管理ネットワークシステム。
  7. 前記第1住設機器は便所設備であり、前記測定装置は個人による前記便所設備の使用に際して尿分析を行うことにより前記データを発生することを特徴とする請求項2から6のいづれかに基づく健康管理ネットワークシステム。
  8. 前記第1住設機器は便所設備であり、前記測定装置は個人による前記便所設備の使用に際して心電図を記録することにより前記データを発生することを特徴とする請求項2から6のいづれかに基づく健康管理ネットワークシステム。
  9. 前記第1住設機器は便所設備であり、前記測定装置は個人による前記便所設備の使用に際して体脂肪率を検出することにより前記データを発生することを特徴とする請求項2から6のいづれかに基づく健康管理ネットワークシステム。
  10. 前記第1住設機器はベッドであり、前記測定装置は個人による前記ベッドの使用に際して体温を検出することにより前記データを発生することを特徴とする請求項2から6のいづれかに基づく健康管理ネットワークシステム。
  11. 建物内に敷設されたデータ伝送媒体と、
    前記建物内に設置され、個人の日常的生理活動に使用される少なくとも1つの第1の住設機器と、
    前記第1の住設機器に作動的に関連づけて配置され、個人による前記第1の住設機器の使用時に当該個人の少なくとも1つの身体的特徴を検出して、当該個人を認識するための第1のデータを発生する第1の測定装置と、
    前記第1の住設機器に作動的に関連づけて配置され、個人による前記第1の住設機器の使用時に当該個人の少なくとも1つの生理学的特徴を検出して、当該個人の健康状態を表す第2のデータを発生する第2の測定装置と、
    前記第1および第2測定装置と伝送媒体とを相互に接続し、前記第1および第2データを第1および第2測定装置から伝送媒体へと伝送する第1のインターフェース・ユニットと、
    前記建物内設置され、個人の健康管理・健康維持活動に使用される少なくとも1つの第2の住設機器と、
    前記第2の住設機器に作動的に関連づけて配置され、個人による前記第2住設機器の使用時に当該個人の少なくとも1つの身体的特徴を検出して、当該個人を認識するための第3のデータを発生する第3の測定装置と、
    前記第2の住設機器を制御する制御装置と、
    前記第3測定装置および制御装置と伝送媒体とを相互に接続し、前記第3測定装置および制御装置と伝送媒体との間のデータの伝送を制御する第2のインターフェース・ユニットと、
    メモリを備えたコントローラと、
    前記コントローラと伝送媒体とを相互に接続し、前記コントローラと伝送媒体との間のデータの伝送を制御する第3のインターフェース・ユニット、
    とを備えてなり、
    前記第1および第2測定装置は、個人による前記第1住設機器の使用時に、個人を認識するための前記第1データと当該個人の健康状態を表す前記第2データとを夫々発生して、各データを伝送媒体に伝送せしめ、
    前記コントローラは、伝送媒体に伝送された前記第1データに基づいて特定の個人を認識し、伝送媒体に伝送された前記第2データを前記特定の個人に関連づけてメモリに格納し、
    前記第3測定装置は、個人による前記第2住設機器の使用時に、個人を認識するための前記第3データを発生すると共に、該第3データを伝送媒体に伝送せしめ、
    前記コントローラは、第3装置による伝送媒体への第3データの伝送に応答して、第3データに対応する特定の個人を認識すると共に、特定された個人の健康状態を表す第2のデータを伝送媒体に伝送せしめ、
    第2住設機器の前記制御装置は、コントローラにより伝送媒体に伝送された前記第2データに基づいて第2住設機器を制御することを特徴とする健康管理ネットワークシステム。
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