JP3537254B2 - ゴム変性芳香族ビニル樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents
ゴム変性芳香族ビニル樹脂組成物およびその製造方法Info
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Description
精密成形品等の形状の多様化、大型化、薄肉化、成形サ
イクルの高速化の要請に応える、例えば電気、電子機
器、自動車、車両、船舶、航空機の部品、ハウジング等
に用いられる成形材料として利用されるゴム変性芳香族
ビニル樹組成物およびその製造方法に関する。
ら、成形材料のゴム変性芳香族ビニル樹脂に対し、より
流動性の向上が要求される。これに対して、通常の樹脂
の改質手法では可塑剤の添加、連続相の平均分子量の低
下等が考えられるが、可塑剤の添加では熱変形温度の低
下や成形品の外観不良が発生する等の問題点が、又、連
続相の平均分子量の低下では耐衝撃性の低下という問題
点が伴い、物性のバランスをとることは困難である。
体の連続相に分岐状ビニル芳香族重合体を含む構成によ
り、衝撃強度と流動性のバランスのとれた樹脂の提案
(特開平7−70256号公報)や、ゴム変性ビニル芳
香族重合体の連続相が特定高分子量成分と特定低分子量
成分がそれぞれ特定量以下で構成され、一方、分散相が
二峰分布を有するゴム粒子径で構成される衝撃性と流動
性の優れるゴム変性ビニル芳香族樹脂組成物の提案(特
開平6−100637号公報)がされている。
するゴム粒子径で構成される点、一部アニオン重合を用
いる点で製造コストアップになるなど充分ではない。
動性のバランスの優れたゴム変性芳香族ビニル樹脂組成
物およびその製造方法の提供を目的とする。
ついて、鋭意検討した結果、ゴム変性芳香族ビニル重合
体の連続相を構成する芳香族ビニル重合体において、重
量平均分子量を特定範囲に保持しながら、その重量平均
分子量に応じて、特定範囲の低分子量成分の量を制御す
ることにより、耐衝撃性と流動性の好ましいバランスを
実現できるという知見を得た。さらに、かかる分子量分
布のゴム変性芳香族ビニル重合体を、もっとも安定した
重合技術であるラジカル重合法で製造される樹脂のブレ
ンドにより達成しうるということも見出した。
なわち、本発明の要旨は以下の通りである。 (1)芳香族ビニル重合体の連続相とゴム状重合体の分
散相からなるゴム変性芳香族ビニル樹脂組成物におい
て、 連続相の重量平均分子量Mwが10万以上25万以下
であり、 連続相中の分子量5万以下の成分の重量比率(重量
%)R(Mw5)が、 −2×Mw/10000+53≦R(Mw5)≦−2×
Mw/10000+63 で示される範囲にあって、 分散相が平均粒子径0.5〜4.0μmで、その含有
量が3〜12重量%である樹脂組成物。 (2)ゴム変性芳香族ビニル重合体において、分散相を
なすゴム状重合体の平均粒子径が0.5〜4.0μm
で、その含有量が3〜20重量%であり、連続相の重量
平均分子量が10万以上で27万以下で重量平均分子量
と数平均分子量の比が1.8〜3.0であるゴム変性芳
香族ビニル重合体(A)100重量部に対して芳香族ビ
ニル重合体において、重量平均分子量が1000以上で
5万以下であり重量平均分子量と数平均分子量の比が
1.8〜3.0である芳香族ビニル重合体(B)を5〜
20重量部で混合することによる上記(1)記載の樹脂
組成物の製造方法。
する。本発明のゴム変性芳香族ビニル重合体は通常、高
分子量のゴム変性芳香族ビニル重合体(A)と低分子量
の芳香族ビニル重合体(B)の混合により製造される。
以下、高分子量のゴム変性芳香族ビニル重合体、次いで
低分子量の芳香族ビニル重合体、そしてそれからなる本
発明の樹脂組成物およびその製法の順で説明する。
(A) 本発明で好ましく用いられる高分子量のゴム変性芳香族
ビニル重合体(A)は芳香族ビニル重合体の連続相にゴ
ム状重合体が分散相を形成してなる組成物である。この
ような連続相を構成する芳香族ビニル重合体は芳香族ビ
ニル単量体の重合体または共重合体であり、芳香族ビニ
ル単量体としては、スチレンのほか、o−メチルスチレ
ン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4
−ジメチルスチレン、エチルスチレン、p−tert−
ブチルスチレンなど核アルキル置換スチレン、α−メチ
ルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレンなどのα
−アルキル置換スチレンなどがある。この中でも、スチ
レン、α−メチルスチレンが、重合体としてポリスチレ
ン、スチレン−α−メチルスチレンの共重合体が好適に
用いることができる。
の分子量、分岐度は特に制限されない。常温でゴム的性
質を示すものであればよい。具体的にはポリブタジエ
ン、スチレン−ブタジエンのランダムまたはブロック共
重合体、α−メチルスチレン−ブタジエンのランダムま
たはブロック共重合体、スチレン−イソプレンのランダ
ムまたはブロック共重合体およびそれら水添物、エチレ
ン−プロピレンラバー(EPR)、エチレン−プロピレ
ン−ジエンゴム(EPDM),アクリルゴムなどがあ
る。この中でも、ポリブタヂエン、スチレン−ブタジエ
ン共重合体およびそれら水添物が好適に用いることがで
きる。
状重合体を使って重合するには通常、ラジカル重合によ
る塊状重合、塊状・懸濁、溶液重合、乳化重合の方法な
どがあるが、ゴム状重合体を芳香族ビニル単量体に溶解
し、塊状重合、塊状・懸濁または溶液重合法が好適に用
いられる。具体的には塊状予備重合により、ゴム状重合
体を所定の平均粒子径で分散させた後、塊状重合法、溶
液重合法又は懸濁重合法のいずれかの方法により、本重
合を完結させればよい。この塊状予備重合では、通常、
70〜140℃の重合温度で、好ましくは90〜130
℃で、転化率15〜45%とし、その後の本重合で70
〜180℃で、好ましくは80〜160℃で懸濁重合さ
せて重合を完結させる。
度の向上、グラフト率の向上やオリゴマー生成の抑制等
に有効である。開始剤とは1,1−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチル
パーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサンな
どのパーオキシケタール類、ジクミルパーオキシド、ジ
−t−ブチルペルオキサイド、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンなどのジアル
キルパーオキシド類、ベンゾイルパーオキシド、m−ト
ルオイルパーオキシドなどのジアリルパーオキシド類、
ジミリスチルパーオキシジカーボネートなどのパーオキ
シジカーボネート類、t−ブチルパーオキシピバレー
ト、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートな
どのパーオキシエステル類、シクロヘキサノンパーオキ
シドなどケトンパーオキシド類、p−メンタンハイドロ
パーオキシドなどのハイドロパーオキシド類を挙げるこ
とができる。
する芳香族ビニル重合体の重量平均分子量は通常、10
万〜27万であるもの、好ましくは13万〜22万以下
がよい。10万未満では耐衝撃性が不足し、25万を超
えると重合後期での粘度が高くなりすぎて制御が困難に
なるからである。分子量の制御は分子量調整剤(連鎖移
動剤)の量の調整、すなわち、添加量を少なくすると高
分子量化し、逆に大きくすると低分子量化することがで
きるし、又、反応温度の調整、すなわち高温で重合すれ
ば低分子量化し、低温で重合すれば高分子量化すること
ができる。なお、分子量調整剤の量はゴム粒子径にも影
響を与えるがゴムの相転移以降に添加することでゴム粒
子径に影響を与えること無く、分子量のみを制御可能で
ある。
スチレンダイマー、ノルマルドデシルメルカプタン、t
−ドデシルメルカプタン、1−フェニルブテン−2−フ
ルオレン、ジペンテン、クロロホルム等のメルカプタン
類、テルペン類、ハロゲン化合物である。又、重量平均
分子量と平均分子量の比が1.8〜3.0であるものが
よい。かかる比はいわゆる分子量分布指数として分子量
分布を表すものとして使われもので、一般のラジカル重
合により達成される範囲である。
加量は通常、3〜20重量%であり、好ましくは6〜1
5重量%、より好ましくは7から12重量%である。
尚、ゴム添加量が重合後にゴム添加量の異なる芳香族ビ
ニル重合体との混合によって、調整されてもよい。3重
量%未満では耐衝撃性が不充分であり、20重量%を超
えると重合後期での粘度が高くなりすぎて制御が困難に
なるからである。
香族ビニル単量体にゴム状重合体を溶解させる段階で添
加量を調整することにより行う。又、重合転化率の低い
段階で、加熱減圧下におき単量体を除くことによっても
調整することが出来る。ゴム粒子径は通常、0.5〜
4.0μmの大きさがよい。好ましくは0.8〜3μm
の大きさがよい。
り、制御される。すなわち、添加量が少ないと粒子は微
細化し、添加量が多いと粒子は粒子は肥大化する。又、
ゴム粒子を形成する段階すなわち、ゴムの転相時に与え
る剪断力によっても制御可能である。すなわち、攪拌翼
の回転数制御により、高回転では粒子を微細化し、低回
転では肥大化することができる。さらに、微細化をはか
る場合はゴム種をスチレン−ブタジエンブロック共重合
体にすれば可能である。
合体は芳香族ビニル単量体の重合体または共重合体であ
り、芳香族ビニル単量体としては、上記のとおりスチレ
ン、α−メチルスチレンが、重合体としてポリスチレ
ン、スチレン−α−メチルスチレンの共重合体が好適に
用いることができる。
ル重合体(A)の場合と同様に、ラジカル重合による、
塊状重合法、塊状・懸濁法、懸濁法又は溶液重合法が好
適に用いられる。重合開始剤、分子量調整剤も同様に用
いることができる。そして、本発明の低分子量の芳香族
ビニル重合体(B)は重量平均分子量が通常、1000
〜50,000であるものが、好ましくは18,000
〜40,000であるものが用いられる。
1.8〜3.0であるもの、すなわち、通常のラジカル
重合で得られる分子量分布である。 本発明の樹脂組成物とその製法 本発明の樹脂組成物はゴム変性芳香族ビニル重合体であ
って、重合体の連続相が芳香族ビニル重合体からなり、
その重量平均分子量(Mw)が10万〜25万、好まし
くは10万〜18万である。そして、連続相中の分子量
5万以下の成分の重量比率(重量%)R(Mw5)が、
通常、 −2×Mw/10000+53≦R(Mw5)≦−2×
Mw/10000+63 であるものがよい。
物性を実現するには −2×Mw/10000+55≦R(Mw5)≦−2×
Mw/10000+61 である。−2×Mw/10000+53未満であると高
流動化が不充分であり、−2×Mw/10000+63
を超えると耐衝撃性の低下が大きくなる。本発明のゴム
変性芳香族ビニル重合体(A)は、いわゆるラジカル重
合させたもので、前記したとおり、連続相の分子量分布
(重量平均分子量と数平均分子量の比)が通常、1.8
〜3.0であり、重量平均分子量と分子量5万以下の成
分の重量%との間に一定のリニアーの関係があることを
見出しており、具体的には、重量平均分子量(Mw)が
10万〜25万のゴム変性芳香族ビニル重合体(A)の
中、連続相中の分子量5万以下の成分の重量比率(重量
%)は、通常、−2×Mw/10000+51で示され
る関係にある。従って、本発明の樹脂組成物は分子量5
万以下の成分が、通常のラジカル重合で連続相を形成す
る芳香族ビニル重合体中の含有比率以上に、含有されて
いることを意味する。
ル重合体(A)100重量部に前記低分子量の芳香族ビ
ニル重合体(B)20重量部を混合してなる樹脂組成物
の重量平均分子量と分子量5万以下の成分の重量%との
間には、−2×Mw/10000+63で示される関係
がある。従って、本発明の樹脂組成物は分子量5万以下
の成分が通常のラジカル重合で連続相を形成する芳香族
ビニル重合体中の含有比率以上であって、かつ分子量5
万以下の成分の追加量が20重量部以下であることに相
当する。
り、本発明の効果が得られるのはゴム変性芳香族ビニル
重合体の連続相を構成する芳香族ビニル重合体の特定分
子量成分を境に、より高分子成分は耐衝撃特性に有効な
成分である一方、より低分子成分は流動性に寄与する成
分であり、当境界分子量を中心に前後した成分が耐衝撃
性にも寄与せず、又流動性にも寄与せず、可能な限り少
ないほうが好ましい物性バランスを実現することによる
ものと推測される本発明では特定分子量を5万として、
当該5万を境に前後の成分を除く操作のかわりに、低分
子量成分(B)の追加ブレンドによる簡易な製法によっ
た。
分子量のゴム変性芳香族重合体(A)100重量部に低
分子量の芳香族重合体(B)0重量部〜20重量部を混
合することにより製造することができる。その他必要に
応じて本発明の本質的効果を損なわない範囲で難燃剤、
難燃助剤、更に各種充填剤や添加剤を配合してもよく、
全成分を同時に混練機にかけて混合する方法でも、一部
を予め混合し、次いで残りの成分を加えて混練する方法
でもよい。 具体的には、各成分をヘンシェルミキサー
を使用してドライブレンドした後、混合物を二軸押出機
でシリンダー温度を200℃〜330℃に設定して、混
練し、ペレットを製造する。
ることのできる難燃剤は、臭素系難燃剤のほかリン系難
燃剤があり、いずれでもよく、具体的には臭素系難燃剤
としてはデカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモ
ビスフェノールA,テトラブロモビスフェノールS,テ
トラブロモフェノキシエタン,ポリブロモフェニレンオ
キシド、テトラブロモビスフェノールAエポキシ重合
体、テトラブロモビスフェノールAカーボネートオリゴ
マー、ポリトリブロモスチレン、ヘキサブロモシクロド
デカン、ヘキサブロモベンゼン、エチレンビステトラブ
ロモフタルイミド、デカブロモジフェニルエタン、2,4,
6-トリス(2,4,6-トリブロモフェノキシ)1,3,5-トリア
ジン等である。また、リン系難燃剤としてはトリフェニ
ルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリクレジ
ルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ト
リキシレニルホシフェート、ジフェニルホスフェート、
フェニレンビス(フェニルグリシジルホスフェート)等
である。これらの中、一種または二種以上組み合わせて
使用してもよい。
エポキシ重合体、2,4,6-トリス(2,4,6-トリブロモフェ
ノキシ)1,3,5-トリアジン、デカブロモジフェニルエタ
ン、デカブロモジフェニルエーテルが好適に用いられ
る。これら難燃剤の添加量はゴム変性芳香族ビニル樹脂
100重量部に対して、通常、3〜30重量部で好まし
くは6〜25重量部である。添加量が3重量部未満でれ
ば難燃性が不充分であり、30重量部を越えると耐衝撃
性が低下する。
ることが難燃効果を高め、好ましい。難燃助剤として具
体的には三酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、ホウ酸
亜鉛、メタホウ酸バリウム、モリブデン化合物等であ
る。好ましくは三酸化アンチモンが好適である。これら
難燃助剤の添加量はゴム変性芳香族ビニル樹脂100重
量部に対して、通常、1〜12重量部であり、好ましく
は2〜8重量部である。添加量が1重量部より少ないと
難燃性が不充分であり、12重量部を越えると耐衝撃性
が低下する。
ーボン繊維、ガラスビーズ、マイクロビーズ、タルク、
炭酸カルシウム、雲母、マイカ等無機充填剤、ポリエス
テル繊維、アラミド繊維などの補強繊維などであり、添
加剤としてはフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、離形剤、可塑剤、顔料
などである。
明する。 高分子量HIPS(ゴム変性スチレン重合体)の製造
例:サンプルH1 内容量5リットルのオートクレーブにスチレン3199
g、ポリブタジエン(宇部興産製ウベポールBR15H
B)301 g、及び重合開始剤として1、1−ビス(t
−ブチルパーオキシド)−3、3、5−トリメチルシク
ロヘキサン0.7 g、連鎖移動剤としてノルマルドデシ
ルメルカプタン0.45 gの混合液を入れ、600rp
mで攪拌しながら、115℃で転化率40%まで塊状重
合反応を行なった。
前記反応混合物3000g、水4000g、懸濁安定剤
としてポリビニルアルコール6g、重合開始剤としてベ
ンゾイルパーオキシド4.5 g、ジクミルパーオキシド
3 gを入れ500rpmで攪拌しながら、60℃から2
0℃/時の昇温速度で140℃まで昇温し、その温度で
さらに3時間反応させて懸濁重合を行ない、ゴム変性ス
チレン組成物を得た。
未反応単量体を除去しながら、単軸押出機にて造粒し
た。又、サンプルの連続相の分子量、分子量分布、分子
量5万以下の低分子成分の重量比率を、分散相のゴム含
有量およびゴム粒子径を測定し、その結果を表3にまと
めた。
体)の製造例:サンプルH2,H3,H4,H5,H
6,H7,H8,H9 以下、サンプルH1の製造例に準じて製造した。内容量
5リットルのオートクレーブにスチレンA g、ポリブタ
ジエン(宇部興産製ウベポールBR15HB)B g、及
び重合開始剤として1、1−ビス(t−ブチルパーオキ
シド)−3、3、5−トリメチルシクロヘキサンC g、
連鎖移動剤としてノルマルドデシルメルカプタンD gの
混合液を入れ、Erpmで攪拌しながら、115℃で転
化率40%まで塊状重合反応を行なった。
前記反応混合物 3000g、水4000g、懸濁安定
剤としてポリビニルアルコール 6g、重合開始剤とし
てベンゾイルパーオキシドF g、ジクミルパーオキシド
G gを入れ500rpmで攪拌しながら、60℃から2
0℃/時の昇温速度で140℃まで昇温し、その温度で
さらに3時間反応させて懸濁重合を行ない、ゴム変性ス
チレン組成物を得た。
未反応単量体を除去しながら、単軸押出機にて造粒し
た。サンプル名と上記A〜Gまでの条件との対応表を表
1に示した。又、サンプルの連続相の分子量、分子量分
布、分子量5万以下の低分子成分の重量比率、分散相の
ゴム含有量およびゴム粒子径を測定し、その結果を表3
にまとめた。
方法を用いた。市販の標準ポリスチレンを用いて検量さ
れたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下G
PCと略記)を用いて、測定して求めた。(東ソー
(株)製GPCカラム TSK GEL GMH6を用
いた。) 溶出曲線を分子量分布曲線に変換する際には、分子量の
異なる7種以上の標準ポリスチレンより作成した検量線
で補正を行った。
いた。樹脂組成物の超薄切片の透過型電子顕微鏡写真
(10000倍)のゴム状重合体粒子の長直径の測定に
より計算された体積平均長さ(測定粒子数500〜10
00個)で下式を用いて計算した。 D=Σni ×Di 3 / Σni ×Di 2 (ni :測定した直径がDi である分散粒子の個数)
の製造例:サンプルL1 内容量10リットルのオートクレーブにスチレン300
0 g、ベンゾイルパーオキシド120g、ジクミルパー
オキシド3.0 g、t−ブチルパーオキシイソプロピル
カーボネート9.0gと懸濁溶媒として水を5000
g、懸濁安定剤としてリン酸カルシウム25g、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.2gの混合液をい
れ300rpmで攪拌しながら、懸濁重合を行なった。
時で昇温し、90℃で5時間、140℃で4時間それぞ
れ保持して重合を完結せしめた。又、サンプルの分子
量、分子量分布、分子量5万以下の低分子成分の重量比
率をを測定し、その結果を表3にまとめた。 低分子量GPPS(ポリスチレン重合体)の製造例:L
2 以下、サンプルL1の製造例に準じて製造した。
チレン3000 g、ベンゾイルパーオキシドAg、ジク
ミルパーオキシドB g、t−ブチルパーオキシイソプロ
ピルカーボネートCgと懸濁溶媒として水を5000
g、懸濁安定剤としてリン酸カルシウム25g、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.2gの混合液をい
れ300rpmで攪拌しながら、懸濁重合を行なった。
時で昇温し、90℃で5時間、140℃で4時間それぞ
れ保持して重合を完結せしめた。サンプル名と上記A〜
Cまでの条件との対応表を表2に示した。又、サンプル
の分子量、分子量分布、分子量5万以下の低分子成分の
重量比率をを測定し、その結果を表3にまとめた。
ルH6を10Kgと低分子量GPPS(ポリスチレン重
合体)のサンプルL1を5Kgとをドライブレンドして
後、二軸混練機により混練し、低分子量成分を制御した
樹脂組成物を得た。この得られた樹脂組成物のメルトイ
ンデクス(MI),アイゾット衝撃強さ、曲げ弾性率を
試験評価して表4に示した。
ルをH7に変更した以外は実施例1と同じである。
ルをH8に、低分子量GPPS(ポリスチレン重合体)
のサンプルL1を20Kgに変更した以外は実施例1と
同じである。
ルをH9に変更した以外は実施例3と同じである。
L2に変更した以外は実施例1と同じである。
ルをH7に変更した以外は実施例5と同じである。
ルをH8に、低分子量GPPS(ポリスチレン重合体)
のサンプルL2を20Kgに変更した以外は実施例5と
同じである。
ルをH9に変更した以外は実施例7と同じである。
施例2と同じである。表4に本願発明の範囲から外れる
数値、劣る物性値に下線を引いて表示する。
ルH1を100Kg用いただけで、低分子量GPPS
(ポリスチレン重合体)をブレンドしない以外は実施例
1と同じである。
3を10Kgに変更した以外は実施例1と同じである。
サンプルL3に出光石油化学製US306を用いた。 Mw:36.5万,Mw/Mn:2.5,R(Mw5)
(重量%):5.0%
1を25Kgに変更した以外は実施例3と同じである。
ルをH2に変更した以外は実施例1と同じである。
ルをH3に変更した以外は実施例1と同じである。
ルH4を100Kg用いただけで、低分子量低分子量G
PPS(ポリスチレン重合体)をブレンドしない以外は
実施例1と同じである。
ルH5を100Kg用いただけで、低分子量低分子量G
PPS(ポリスチレン重合体)をブレンドしない以外は
実施例1と同じである。
分子量が低すぎると耐衝撃性に劣り(比較例1)、分子
量が高すぎると流動性に劣る(比較例2)。又、低分子
量成分の量が少なすぎると流動性が不足し(比較例
3)、逆に多すぎると耐衝撃性が劣る(比較例4)。更
に、ゴム粒子径が小さすぎると耐衝撃性に劣り(比較例
5)、大きすぎると曲げ弾性率(剛性)が劣る(比較例
6)。ゴム含有量が少なすぎると耐衝撃性に劣り(比較
例7)、多すぎると流動性・剛性が不足する(比較例
8)。
ば、流動性と衝撃性のバランスが高水準でとれている。
Claims (2)
- 【請求項1】芳香族ビニル重合体の連続相とゴム状重合
体の分散相からなるゴム変性芳香族ビニル樹脂組成物に
おいて、 (a)連続相の重量平均分子量Mwが10万以上18万
以下であり、 (b)連続相中の分子量5万以下の成分の重量比率(重
量%)R(Mw5)が、 で示される範囲にあって、 (c)分散相が平均粒子径0.5〜4.0μmで、その
含有量が3〜12重量%である樹脂組成物。 - 【請求項2】ゴム変性芳香族ビニル重合体において、分
散相をなすゴム状重合体の平均粒子径が0.5〜4.0
μmで、その含有量が3〜20重量%であり、連続相の
重量平均分子量が10万以上で19万以下で重量平均分
子量と数平均分子量の比が1.8〜3.0であるゴム変
性芳香族ビニル重合体(A)100重量部に対して芳香
族ビニル重合体において、重量平均分子量が1000以
上で5万以下であり重量平均分子量と数平均分子量の比
が1.8〜3.0である芳香族ビニル重合体(B)を5
〜20重量部で混合することによる請求項1記載の樹脂
組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05003496A JP3537254B2 (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | ゴム変性芳香族ビニル樹脂組成物およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05003496A JP3537254B2 (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | ゴム変性芳香族ビニル樹脂組成物およびその製造方法 |
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