JP3535147B2 - 飲料向けに植物ステロールを分散する方法および分散飲料中での粒径がナノメートル程度である植物ステロール分散飲料 - Google Patents

飲料向けに植物ステロールを分散する方法および分散飲料中での粒径がナノメートル程度である植物ステロール分散飲料

Info

Publication number
JP3535147B2
JP3535147B2 JP2002531841A JP2002531841A JP3535147B2 JP 3535147 B2 JP3535147 B2 JP 3535147B2 JP 2002531841 A JP2002531841 A JP 2002531841A JP 2002531841 A JP2002531841 A JP 2002531841A JP 3535147 B2 JP3535147 B2 JP 3535147B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
beverage
plant sterol
fatty acid
emulsifier
plant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002531841A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004510420A (ja
JP2004510420A5 (ja
Inventor
ウォン‐テ、ヨン
カブ‐シグ、キム
ボ‐チュン、キム
ユン‐ヒー、ハン
ヒュン‐ピオ、ホン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eugene Science Inc
Original Assignee
Eugene Science Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eugene Science Inc filed Critical Eugene Science Inc
Publication of JP2004510420A publication Critical patent/JP2004510420A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3535147B2 publication Critical patent/JP3535147B2/ja
Publication of JP2004510420A5 publication Critical patent/JP2004510420A5/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L2/00Non-alcoholic beverages; Dry compositions or concentrates therefor; Their preparation
    • A23L2/38Other non-alcoholic beverages
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L2/00Non-alcoholic beverages; Dry compositions or concentrates therefor; Their preparation
    • A23L2/52Adding ingredients
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23CDAIRY PRODUCTS, e.g. MILK, BUTTER OR CHEESE; MILK OR CHEESE SUBSTITUTES; MAKING THEREOF
    • A23C9/00Milk preparations; Milk powder or milk powder preparations
    • A23C9/152Milk preparations; Milk powder or milk powder preparations containing additives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L33/00Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
    • A23L33/10Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof using additives
    • A23L33/105Plant extracts, their artificial duplicates or their derivatives
    • A23L33/11Plant sterols or derivatives thereof, e.g. phytosterols
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y99/00Subject matter not provided for in other groups of this subclass
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23VINDEXING SCHEME RELATING TO FOODS, FOODSTUFFS OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES AND LACTIC OR PROPIONIC ACID BACTERIA USED IN FOODSTUFFS OR FOOD PREPARATION
    • A23V2002/00Food compositions, function of food ingredients or processes for food or foodstuffs
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23VINDEXING SCHEME RELATING TO FOODS, FOODSTUFFS OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES AND LACTIC OR PROPIONIC ACID BACTERIA USED IN FOODSTUFFS OR FOOD PREPARATION
    • A23V2300/00Processes
    • A23V2300/24Heat, thermal treatment
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23VINDEXING SCHEME RELATING TO FOODS, FOODSTUFFS OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES AND LACTIC OR PROPIONIC ACID BACTERIA USED IN FOODSTUFFS OR FOOD PREPARATION
    • A23V2300/00Processes
    • A23V2300/26Homogenisation

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Botany (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Steroid Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Beans For Foods Or Fodder (AREA)
  • Tea And Coffee (AREA)
  • Dairy Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】技術分野 本発明は、飲料向けに植物ステロールを分散する方法、
および植物ステロール分散飲料に関する。さらに詳しく
は、本発明は、数百ナノメートル以下の粒径の植物ステ
ロールミセルが形成される植物ステロール分散体を調製
する方法、およびこの分散体を含有する飲料に関する。
【0002】背景技術 最近、人々のコレステロールの過剰摂取傾向がますます
高まってきている。そのため、コレステロール関連の疾
患がいよいよ大きな社会問題となっている。特に、食生
活を含むライフスタイルの西洋化を受けた東洋人は、イ
ンスタント食品やファーストフードがあふれていること
からして、以前よりも高コレステロール食を摂取する機
会が著しく増えている。このような食品のコレステロー
ルを摂取すると、血中のコレステロールレベルが高ま
り、高脂質血症、動脈硬化症、不整脈、心筋梗塞などの
心血管疾患の主因として働く。
【0003】コレステロール代謝の研究から、体内コレ
ステロールと食事からのコレステロールの両方が小腸へ
と運ばれ、その約50%が腸から吸収されることが分か
っている(Bosner, M. S., Ostlund, R. E., Jr., Osofi
san, O., Grosklos, J., Fritschle, C., Lange, L. G.
1993)。この事実から、コレステロールの腸内吸収を妨
げる機構が、コレステロール関連疾患の予防および治療
の糸口を見つけようとしている者に特に注目されてい
る。
【0004】植物ステロールまたはフィトステロールは
シトステロール、カンぺステロール、およびスチグマス
テロールに分類でき、植物スタノールまたはフィトスタ
ノールはシトスタノールおよびカンペスタノールを含む
ものであるが、本明細書では便宜上それらを総て植物ス
テロールと呼ぶ。
【0005】米国特許第5,578,334号に開示さ
れるように、植物ステロールは構造がコレステロールと
よく似ていることから、腸内のコレステロール吸収を抑
制し、それによって血清コレステロールレベルを低下さ
せることが知られている。天然物質であることから植物
ステロールは無毒であり、豆、トウモロコシ、木材、ト
ールオイルなどの広範な植物に見られる。腸内のコレス
テロール吸収に対する植物ステロールの抑制作用という
利点から、心血管疾患、冠状動脈疾患および高脂質血症
の治療に向けた治療薬として植物ステロールの臨床試験
が行われている(Atherosclerosis 28: 325-338)。
【0006】こうした有用な作用があるにもかかわら
ず、植物ステロールはその物理的特性、すなわち水にも
油にもほとんど溶解しないことから食品への応用が難し
い。このため、一般的には限られた量しか植物ステロー
ルを摂取できない。
【0007】植物ステロールの溶解性を高める目的で、
何人かの研究者は種々の植物ステロール誘導体を合成し
ている。例えば、油相に対して優れた溶解性を有するエ
ステル型の植物ステロールが開発されている(Mattson
F. H., R. A. Volpenhein, and B. A. Erickson, 199
7)。米国特許第5,502,045号では、シトスタノ
ールと脂肪酸とのエステル交換反応によって合成される
シトスタノール脂肪酸エステルが開示されている。この
特許によれば、シトスタノール脂肪酸エステルを油相
(マーガリン)中の適用形態で使用するとLDL−Cレ
ベルが16%も低下することが報告されている。
【0008】WO99/15546およびWO99/1
5547は、水溶液または油溶性分子と植物ステロール
または植物スタノールとのエステル結合による結合によ
り合成される水溶液および油溶性植物ステロール誘導体
を開示している。
【0009】しかしながら、研究結果からは、溶解性が
向上した合成植物ステロール誘導体は、腸内コレステロ
ール吸収に対する抑制作用が天然の植物ステロールより
も低いことが明らかである(Mattson et al., The Ameri
can Journal of Clinical Nutrition 35: April 1982
pp 697-700)。特に、かかる油溶性誘導体は同時に多量
の食用油も摂取しなければならないという点で不都合で
ある。
【0010】誘導体を合成することにより植物ステロー
ルの溶解性を高める努力に加えて、植物ステロールのバ
イオアベイラビリティーの向上についても集中的な研究
が行われ、継続的に目が向けられている。
【0011】この研究に関しては多くの取り組みがなさ
れてきた。例えば、米国特許第3,881,005号で
開示されるように、ある割合のシトステロール、デンプ
ン加水分解物、二酸化珪素、モノステアリン酸ポリオキ
シレンソルビタンの混合物からホモジナイズ、脱気、低
温殺菌および蒸発により製造できる経口投与用のシトス
テロール医薬分散性散剤が開発された。
【0012】米国特許第5,932,562号では、乾
燥させて水溶性微粉体とした植物ステロール、レシチ
ン、およびリゾレシチンの水性均質ミセル混合物が開示
されている。これは植物ステロール、レシチン、および
リゾレシチンを一定のモル比でクロロホルムに混合し、
そこからクロロホルムを除去することにより得られたも
のである。しかし、この特許にはいくつかの問題が残
る。この特許で使用する乳化剤の全量が植物ステロール
のものよりも多いことである。乳化剤リゾレシチンは非
常に高価である。さらに不利には、ミセル形成に使用す
る有機溶剤によって、摂取するのには不適切な水溶性粉
末が形成される。
【0013】これ以外の水溶性植物ステロールは米国特
許第6,054,144号および同第6,110,50
2号において見出せる。これらの特許によれば、水性分
散性植物ステロールはオリザノールすなわち植物ステロ
ール、単官能性界面活性剤、および多官能性界面活性剤
を一定の比で水で混合し、この混合物を乾燥させること
により製造される。この製造方法は、単官能性界面活性
剤および多官能性界面活性剤としてそれぞれモノパルミ
チン酸ポリオキシレンソルビタンおよびモノパルミチン
酸ソルビタンを採用して、ホモジナイズおよび脱気工程
を行わないことを特徴とするものである。
【0014】欧州特許出願第289,636号では、植
物ステロールをショ糖脂肪酸エステルおよび/またはポ
リグリセロール脂肪酸エステルを含有する液体ポリヒド
ロキシ化合物とを一定の比で混合し、この混合物を水で
希釈することにより安定形態の乳化または可溶化ステロ
ールを製造する方法が記載されている。飲料に適用する
場合、製造される植物ステロールのミセル粒子の粒径が
数十マイクロメートルにもなるため、口当たりが悪くな
る。さらに、ミセル粒子によって飲料が不透明になると
いう欠点もある。
【0015】コレステロール低下剤として使用できる食
品成分については米国特許第6,190,720号に開
示されている。この特許では、一以上の溶融植物ステロ
ールと一以上の脂肪および1以上の乳化剤を均質になる
まで混合し、この均質混合物を振盪下で約60℃まで冷
却してペーストとする、食品成分の調製方法もまた紹介
されている。この食品成分はサラダドレッシング、マー
ガリンなどの油性食品に適用できる。この食品成分の分
散安定性は油脂中でしか得られないことから、水性飲料
への適用性は実際のところ不可能であると考えられる。
【0016】欧州特許EP0897671A1には、ス
プレッド、ドレッシング、ミルク、チーズなどに有用な
植物ステロールの水性分散体、および溶融した高融点脂
質、非ステロール乳化剤、および水を、高融点脂質が平
均粒径15ミクロン以下となることを特徴とする剪断下
でともに混合することを含んでなる製造方法が開示され
ている。この水性分散体は飽和脂肪およびトランス脂肪
酸を最小限にする、または除去することを可能にすると
いう利点を持つ。しかし、植物ステロールのような高融
点脂質は微粉化しなければならない。さらに、その分散
安定性の低さから、この分散体は水性飲料には適用でき
ない。
【0017】コレステロールを低下させる食品について
はWO00/33669に見出せる。この特許の方法に
よれば、植物ステロールを食品乳化剤の溶融物に溶解ま
たは混合し、ミルクまたはヨーグルトなどのタンパク質
性の食品と混合し、ホモジナイズして食品に添加する。
コレステロールを低下させる食品の分散安定性はタンパ
ク質材料の存在下でのみ維持され、タンパク質材料の不
在下では維持されない。ゆえに、このコレステロールを
低下させる食品をタンパク質材料を含有しない飲料に適
用することは極めて難しい。
【0018】米国特許第6,267,963号は植物ス
テロールの融点より少なくとも30℃低い融点を有する
植物ステロール−乳化剤複合体に関するものであり、こ
れはその低い融点により、食品の製造工程中または製造
後に植物ステロール−乳化剤が結晶化することがほとん
どなく、また食品のテクスチャーを損なうこともなく、
この食品を摂取したヒトの血清コレステロールレベルを
低下させるのに有効な量で食品へ配合することができる
という特徴がある。植物ステロール、乳化剤、およびト
リグリセリドのような中性脂質から製造される複合体は
油性食品に適用できる。中性脂質が存在しない場合に
は、ステアロイル乳酸ナトリウムを乳化剤として使用す
る。しかしながら、ステアロイル乳酸ナトリウムの使用
は、法により規制されている。さらに、その独特な不快
臭のため、この複合体を飲料に適用する場合にはマスキ
ング処理が必要となる。
【0019】発明の開示 上記の問題を念頭におき、本発明者らが行った可溶型の
植物ステロールの徹底的かつ包括的な研究の結果、植物
ステロールと乳化剤とをその他の成分の不在下でともに
加熱すると、それらが互いに均質に接触して融合し、次
に高速攪拌またはホモジナイズ工程によりナノメートル
という小さな粒径の微細なミセルが形成されることが見
出され、本発明に至った。また、飲料において、ナノメ
ートルスケールのミセルはバイオアベイラビリティーに
優れ、飲料独自の味わいおよびフレーバーに何ら影響を
及ぼさず、さらに飲料基材およびpHに関わらずほとん
ど総ての飲料に用いられること、また植物ステロールミ
セルの分散安定性の向上には飲料の棚持ちを延長する効
果があり、製品の長期安定性も保証されることも見出さ
れた。
【0020】よって、本発明の目的は、飲料に好ましく
用いられ、かつ植物ステロールのバイオアベイラビリテ
ィーが向上され、さらにはこれを用いた飲料の独自の味
わいおよびフレーバーに影響がない便宜な形態で植物ス
テロールを水性基材に分散する方法を提供することにあ
る。
【0021】本発明のもう一つの目的は、口当たりの悪
さがない植物ステロール分散体を含有する飲料を提供す
ることにある。
【0022】本発明のさらなる目的は、本方法によって
製造できる飲料に好ましく用いられる添加剤を提供する
ことにある。
【0023】本発明の一つの態様によれば、植物ステロ
ールを分散する方法であって、60〜200℃におい
て、植物ステロール、および少なくとも一つの乳化剤の
混合物を加熱溶融し、ここで、前記乳化剤が、ショ糖脂
肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、およびポリ
グリセリン脂肪酸エステルからなる群から選択されるも
のであり、前記溶融混合物を、水性飲料または乳化剤含
有水性飲料と混合し、そして、前記混合物を高速で攪拌
して前記飲料中における植物ステロール分散体を得るこ
とを含んでなり、これにより前記植物ステロールを数百
ナノメートルの粒径の粒子として分散させることを可能
にする、方法が提供される。
【0024】本発明のもう一つの態様によれば、植物ス
テロールを分散する方法であって、60〜200℃にお
いて、植物ステロール、および乳化剤の混合物を加熱溶
融し、ここで、前記乳化剤が、ショ糖脂肪酸エステル、
ソルビタン脂肪酸エステル、およびポリグリセリン脂肪
酸エステルからなる群から選択されるものであり、前記
溶融混合物と、水性飲料または乳化剤含有水性飲料とを
混合し、そして、前記混合物を高速で攪拌およびホモジ
ナイズして植物ステロール分散飲料を得ることを含んで
なり、これにより、前記植物ステロールを数百ナノメー
トルの粒径の粒子として分散させることを可能にする、
方法が提供される。
【0025】本発明のさらなる態様によれば、植物ステ
ロールを分散する方法であって、60〜200℃におい
て、植物ステロール、および少なくとも一つの乳化剤の
混合物を加熱溶融し、ここで、前記乳化剤が、ショ糖脂
肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、およびポリ
グリセリン脂肪酸エステルからなる群から選択されるも
のであり、前記溶融物を固形物に冷却し、該固形物を微
粉化して粉末とし、前記粉末と、水性飲料または乳化剤
含有水性飲料とを混合し、そして、前記混合物を高速で
攪拌して植物ステロール分散飲料を得ることを含んでな
り、これにより前記植物ステロールを数百ナノメートル
の粒径の粒子として分散させることを可能にする、方法
が提供される。
【0026】本発明のなおさらなる態様によれば、植物
ステロールを分散する方法であって、60〜200℃に
おいて、植物ステロール、および少なくとも一つの乳化
剤の混合物を加熱溶融し、ここで、前記乳化剤が、ショ
糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、および
ポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選択され
るものであり、前記溶融物を固形物に冷却し、該固形物
を微粉化して粉末とし、前記粉末と、水性飲料または乳
化剤含有水性飲料とを混合し、そして、前記混合物を高
速で攪拌およびホモジナイズして植物ステロール分散飲
料を得ることを含んでなり、これにより、前記植物ステ
ロールを数百ナノメートルの粒径の粒子として分散させ
ることを可能にする、方法が提供される。
【0027】本発明のさらにもう一つの態様によれば、
上記方法の一つにより調製された、植物ステロール分散
飲料が提供される。
【0028】本発明のなおさらなる態様によれば、飲料
に好ましく用いられる添加剤であって、植物ステロー
ル、および少なくとも一つの乳化剤の混合物を60〜2
00℃において加熱溶融することにより調製され、水性
飲料中に分散させると、数百ナノメートル以下の粒径の
粒子を生じるものであり、前記乳化剤が、ショ糖脂肪酸
エステル、ソルビタン脂肪酸エステルおよびポリグリセ
リン脂肪酸エステルからなる群から選択されるものであ
ることを特徴とする添加剤が提供される。
【0029】発明を実施するための最良の形態 天然に存在する植物ステロールの構造はコレステロール
と類似している。自然界には種々の植物ステロールが存
在しているが、その中でもシトステロール、カンぺステ
ロール、スチグマステロール、およびシトスタノールが
その他のステロールに比べて優位を占めている。通常の
摂取レベルでは植物ステロールが血中コレステロールレ
ベルに及ぼす影響はほとんどないが、植物ステロール量
が多くなるとそれらの構造がコレステロールと類似して
いることから、腸内コレステロールおよび胆汁コレステ
ロールの吸収を抑制し、それによって血清コレステロー
ルレベルが低下する。
【0030】植物ステロールの血清コレステロールレベ
ル低下効果については長年研究されてきた。かかる研究
によって植物ステロールが投与量、患者の症状の重篤
度、および指示された食事療法に応じて全血清コレステ
ロールレベルを0.5〜26%、特にLDL−Cレベル
を2〜33%低下させることができることが分かってき
た。コレステロールレベル低下効果は患者の性別、年
齢、および健康状態、ならびにその投与形態(懸濁液、
結晶、カプセルなど)によっても左右される。
【0031】現在、一般には、植物ステロールが腸内の
油相に留まり、そこに定着する食物コレステロールを効
果的に分離し、それによって食物コレステロールの腸か
らの吸収を抑制するという仮説が受け入れられている。
そのため、植物ステロールがミセル形態のコレステロー
ルには効果がないものと考えられている。実際には、食
物コレステロールは体内コレステロールよりも植物ステ
ロールによる吸収抑制作用を受けやすいことが報告され
ている(Mattson F. H., Volpenhein, R. A., and Erick
son, B. A., Effect of Plant Sterol Esters on the A
bsorption of Dietary Cholesterol, J. Nutr. 1997; 1
07: 1139-1146)。しかしながら、植物ステロールを用い
て試験が行われた米国特許第5,932,562号で
は、植物ステロールのミセル混合物を少量投与した場合
でも血清コレステロールレベル低下に著しい効果がある
ことが示唆されている。植物ステロールのミセル相がコ
レステロールをミセル相にしっかりと定着させてその腸
吸収を効果的に抑制していると考えられる。
【0032】これまでに開発されたコレステロールレベ
ル、特に血中LDL−コレステロールの低下に植物ステ
ロールを利用した製品は、フィンランド、イギリス、ア
メリカ、およびオーストラリアなど多くの国で市販され
ている。それらは主として、植物ステロールがエステル
結合によって脂肪酸と結合しているスプレッドまたはド
レッシングの形態にある。これらの製品はスタチン系薬
剤とともに高コレステロール血症患者用に用いると、さ
らに効果的であることが報告されている。しかし、製品
自体が脂肪成分を大量に含有しているために同時にこれ
らも摂取されてしまう。
【0033】飲料形態で植物ステロールを提供する多く
の試みがなされてきた。しかしながら、植物ステロール
は水に難溶性であることから、これまでに開発されたほ
とんどの飲料は植物ステロールのバイオアベイラビリテ
ィーに乏しく、用量比例的でなく、さらに大量の可溶化
剤を使用するという欠点がある。さらに、植物ステロー
ルの従来の水性形態では、in vivoにおいてのそれらの
利用速度が緩慢であるため、コレステロール吸収の抑制
を達成するにはかなりの時間がかかる。さらに、植物ス
テロールは分散安定性を著しく欠いているため、植物ス
テロールを粉末として得るために、植物ステロールの分
散体に使用されている水などの可溶化剤を除去する乾燥
工程が必要である。これらの問題を回避するために、植
物ステロールの粉末への微粉化、少なくとも2種類の異
なる添加剤の添加、および高圧ホモジナイザーの使用
(5,000psig)をはじめとする、種々の解決法
が提示されている。
【0034】上記のように、植物ステロールを溶解させ
るために種々の可溶化剤および乳化剤が使用される。米
国特許第5,932,562号によれば、シトステロー
ルはシトステロールの有機溶液からミセルを形成させる
ことによって容易に分散させることができる。この方法
およびこのようにして得られたミセル混合物は、一般に
味わいおよびフレーバーが非常に重要である飲料への利
用はふさわしくない。例えば、大量の可溶化剤または乳
化剤によって、最終的な食品の味わいに好ましくない影
響が及ぶ。さらに、一般に食品への使用が適切とされな
い有機溶剤が、ミセル中に残存する可能性もある。
【0035】よって、本発明は、難溶性植物ステロール
のバイオアベイラビリティーを向上させ、適当な用量比
例性を備え、最大限の分散安定性を示す数百ナノメート
ルの粒径のミセルとして、植物ステロールを分散させる
方法に関するものである。
【0036】本発明によれば、植物ステロールのバイオ
アベイラビリティーが大幅に向上することで、それらの
有効量が少なくて済むことになる。さらに、目的の飲料
独自の味わいおよびフレーバーに影響を及ぼすことな
く、植物ステロールの透明な分散体が得られる。本発明
のミセルは粒径が小さいため、これを用いても口当たり
が悪くなることはない。本発明のさらなる利点は、コレ
ステロール低下飲料をそれらのpHおよび組成に関わら
ずに製造できることである。
【0037】本発明において有用な植物ステロールは、
シトステロール、カンぺステロール、スチグマステロー
ル、シトスタノール、カンペスタノール、およびその混
合物からなる群から選択されるものである。さらに、そ
れ以外の植物ステロールもまた本発明において使用する
ことができる。
【0038】本発明による分散方法によれば、植物ステ
ロールを数百ナノメートル以下の粒径のミセルとして分
散させることができる乳化剤の例としては、ショ糖脂肪
酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、およびポリグ
リセリン脂肪酸エステルが挙げられる。ショ糖脂肪酸エ
ステル、ソルビタン脂肪酸エステル、およびポリグリセ
リン脂肪酸エステル以外の乳化剤では、種々の試験によ
り計測したところ、かなりの数の粒子が1マイクロメー
トル以上の粒径であることが分かった。実際には、それ
以外の乳化剤はそれを用いて植物ステロールを分散させ
た後、3日以内に沈殿が生じるような低い分散安定性し
か示さなかった。従って、ショ糖脂肪酸エステル、ソル
ビタン脂肪酸エステル、およびポリグリセリン脂肪酸エ
ステル以外の乳化剤は実際のところ飲料の製造に用いる
ことはできない。ステアロイル乳酸ナトリウムは分散安
定性に優れているが、その安全性が保証されていないこ
とから、その使用または量については法で厳しく規制さ
れている。さらに、この乳化剤には独特の不快臭があ
る。
【0039】これに対し、本発明において使用される乳
化剤は、植物ステロールを数百ナノメートル以下の粒径
で分散させることが可能である。さらに、これらの分散
安定性は植物ステロールの1%分散体を1年以上維持す
ることができるという極めて優れたものである。ショ糖
脂肪酸エステルのうち、HLB値が7以上であるものが
好ましい。これらのHLB値は、さらに好ましくは10
〜16である。ソルビタン脂肪酸エステルは、好ましく
は5〜11のHLB値を有してなり、さらに好ましくは
7〜10のHLB値を有してなる。ポリグリセリン脂肪
酸エステルの場合、これらのHLB値は、好ましくは1
0〜20の範囲であり、さらに好ましくは12〜15の
範囲である。ショ糖脂肪酸エステルでは他の乳化剤、ソ
ルビタン脂肪酸エステルおよびポリグリセリン脂肪酸エ
ステルよりも小さな粒子、より均質な粒径分布が得られ
る。さらに、これらのエステルには不快臭がほとんどな
い。これらのことから、ショ糖脂肪酸エステルが最も好
ましいものである。
【0040】本発明による分散体では、植物ステロール
と全乳化剤との重量比が1:0.01〜10の範囲、好
ましくは1:0.2〜2.0(w/w)の範囲である。
例えば、乳化剤の植物ステロールに対する重量比が0.
01未満である場合、沈殿が生じて十分な乳化が達成で
きない。また、乳化粒子が形成される場合でも、その粒
子の粒径は数十マイクロメートルとなる。一方、重量比
が10を超える場合には、得られた飲料には乳化剤の風
味がして、口当たりも悪い。水性飲料と混合する乳化剤
については、植物ステロールと混合する乳化剤に対し
0.8以下の重量比で(すなわち、植物ステロールと混
合する乳化剤の重量の80重量%以下)、好ましくは
0.5以下の重量比で(すなわち、80重量%以下)用
いられる。0.8(w/w)(80重量%)を超える重
量比では、植物ステロールと混合する乳化剤が相対的に
少ないため、ナノ粒子は形成しにくい。
【0041】本発明では水、ジュース飲料、炭酸飲料、
ミルク、豆乳、穀物飲料、コーヒー、緑茶、アマドコロ
茶などのその他の一般飲料、およびアルコール飲料をは
じめとする種々の水性飲料を用いることができる。
【0042】本発明によれば、植物ステロールと乳化剤
とを60〜200℃で混合する。混合物の好ましい加熱
温度は120〜150℃の範囲である。60℃未満の温
度で混合を行うと、ミセル粒子は数十〜数百マイクロメ
ートルの粒径となり、口当たりが悪くなるとともに、バ
イオアベイラビリティーが低下する。一方、植物ステロ
ールは250℃の温度でもなお安定しているが、混合温
度が200℃を越えると乳化剤が変性をきたす。
【0043】概して、乳化剤の存在下で水に難溶性の物
質である植物ステロールを水に乳化させる場合、乳化が
不十分となり、植物ステロールは数十〜数百マイクロメ
ートルの範囲の粒径の粒子となってしまう。本発明で
は、植物ステロールの乳化を最大限にすることで数百ナ
ノメートル以下の粒径のミセル粒子を作製することを意
図した研究を鋭意行った。徹底した研究の結果、植物ス
テロールと、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、またはその
混合物などの乳化剤とを均質になるまで混合すると最大
限に乳化することが分かった。植物ステロールと乳化剤
とを均質に混合するため、混合前に植物ステロールを融
点(シトステロール:約140℃、カンペステロール:
約157℃、スチグマステロール:約170℃)に近い
温度で加熱して二成分を液相にした。
【0044】水性飲料または乳化剤含有水性飲料ととも
に、植物ステロールと乳化剤の加熱混合物を高速で攪拌
する。水性飲料に添加する乳化剤は、好ましくは植物ス
テロールと混合するものと同じである。しかしながら、
それらが互いに相溶性を有するならば異なるものを用い
てもよい。植物ステロールの水性飲料に対する重量比は
1:10〜1:10,000(w/w)の範囲、好まし
くは1:10〜1:100(w/w)の範囲である。
【0045】本発明に使用できる水性飲料の例として
は、水、ジュース飲料、炭酸飲料、ミルク、豆乳、穀物
飲料、コーヒー、紅茶などのその他の一般飲料、および
アルコール飲料が挙げられるが、水が好ましい。水を使
用する場合、その後の高速攪拌およびホモジナイズ工程
により得られる植物ステロールの分散体を、水、ジュー
ス飲料、炭酸飲料、ミルク、豆乳、穀物飲料、その他の
一般飲料、およびアルコール飲料などの水性飲料でさら
に希釈して、所望の植物ステロール含有飲料を得てもよ
い。
【0046】均質な粒径分布が得られる高速攪拌または
ホモジナイズ工程は、製品品質の安定に関して工業的に
重要である。
【0047】また、植物ステロールを乳化剤と混合し、
その融点に近い温度で加熱し、さらにこの溶融物を固形
物が得られるまで冷却し、この固形物を微粉化して粉末
としてもよい。この粉末を単に水性飲料または乳化剤含
有飲料に添加することにより、植物ステロール含有飲料
を調製することができる。よって、添加剤の粉末形態は
液体形態に比べて取り扱いが便宜で、輸送中の微生物汚
染に対し比較的安全であり、低い物流費で輸送が簡易に
済ませられるという利点がある。
【0048】水を水性物質として使用する場合、植物ス
テロールと乳化剤との混合後に得られる分散体を水に分
散させ、水性の植物ステロール粉末を得るために、蒸発
および凍結乾燥または噴霧乾燥を行う。次いで、この粉
末を水性飲料に添加して植物ステロール含有飲料を得
る。
【0049】混合前に加熱して得られる、植物ステロー
ルとショ糖脂肪酸エステルとの混合物を水に加え、この
後、透明な植物ステロール分散体を得るために、攪拌工
程および高圧ホモジナイズ工程を行う。植物ステロール
を1%の量で使用する場合、通常の乳化工程では得られ
た溶液の分散安定性を保証できず、植物ステロールの沈
殿が増加する。通常の乳化工程では700nmの波長に
おいて0.16%程度の低い透過率を示す分散体しか得
られないが、本発明の方法では700nmの波長におい
て80.0%以上の透過率が保証される。
【0050】植物ステロールおよび乳化剤の混合物と水
性飲料との混合に関し、植物ステロールおよび乳化剤の
混合物を、温液相または室温に冷却した固相として水性
飲料へ添加してもよい。前者の場合、乳化効率を高める
ために水性飲料を60〜140℃、好ましくは70〜9
0℃に加熱する。混合物の液相を飲料へ直接添加するに
は80℃が最良である。特に、水性飲料の加熱温度はミ
セル粒子を小さくするために、好ましくは植物ステロー
ルおよび乳化剤の混合物の温度と同じにする。水での乳
化の際に、100℃を超える温度に高めるには圧力を必
要とする。例えば、植物ステロール混合物を140℃で
水に乳化させる場合には約5atmが必要である。
【0051】混合物を攪拌した後にナノ粒子が生じる。
これに関する攪拌は5,000〜10,000rpm、
好ましくは6,500〜7,500rpmで約10分間
行う。攪拌工程後に得られるミセルの90%以上、さら
に好ましくは95%以上、特に好ましくは99.0%以
上は、粒径300nm以下のものであった。これに対
し、植物ステロールおよび乳化剤の混合物を加熱しない
こと以外の条件を同じにして得られたミセルの粒径は、
数十〜数百マイクロメートルの範囲であった。よって、
これらの比較測定から植物ステロールおよび乳化剤を溶
解し、それらを混合する工程がナノ粒子形成に非常に重
要であることが示される。さらに、高速攪拌またはホモ
ジナイズ工程が、後に記載するように、粒子の粒径を均
質にするのに重要である。
【0052】植物ステロールと乳化剤とをその他の成分
の不在下で加熱すると、それらが互いに均質に接触して
融合し、乳化後、数百ナノメートルの粒径のミセルが得
られる。そのため、本発明は標準技術とは違い、植物ス
テロールが適当に溶解しうる有機溶媒を用いることなく
飲料に好ましく用いられるナノ粒子を得ることが可能で
ある。
【0053】攪拌工程後にミセル集団を微粉化するには
ホモジナイズ工程が必要である。このホモジナイズ工程
は高圧ホモジナイザー、コロイドミルまたは超音波処理
器を、好ましくは高圧ホモジナイザー用いて行ってもよ
い。本発明によれば、高圧ホモジナイザーにより、2,
000〜25,000psiの圧力で、好ましくは7,
000〜10,000psiの圧力でミセルをホモジナ
イズする。この工程の後、このようにして得られたミセ
ルの90%以上、さらに好ましくは95%以上、特に好
ましくは99.0%以上が粒径300nm以下のもので
あった。
【0054】本発明に従って、植物ステロールおよび乳
化剤を加熱溶融し、これらを混合し、この混合物を水に
攪拌し、さらに高圧下で処理することにより得られる分
散体をジュース飲料、炭酸飲料、ミルク、豆乳、穀物飲
料、またはその他の一般飲料で希釈して所望の植物ステ
ロール含有飲料を得る。これらの飲料におけるナノメー
トルレベルの小さな粒径のミセルは大きな表面積および
粒子の曲率を有しており、バイオアベイラビリティーに
優れた、飲料独自の味わいおよびフレーバーを損なわな
いものである。
【0055】さらに、本発明の飲料は植物ステロールミ
セルの分散安定性が改善されたものであるため、冷蔵庫
で保存した後でさえも層分離は起こらない。さらに、植
物ステロールミセルが90℃で優れた分散安定性を維持
することから、製品の長期安定性が保証される。
【0056】以下、実施例を挙げて本発明をさらに説明
するが、この実施例は本発明を限定するものではなく例
示するものである。次の実施例では、Mastersi
zer(Malvern Instrument LTD., UK)を用いて粒径分
布を分析した。
【0057】比較例1 1リットル容の容器に500gの水を加えた後、これを
約80℃に加熱した。5gの植物ステロール(シトステ
ロール75%、カンペステロール10%、スチグマステ
ロール シトスタノール15%)および4.25gのシ
ョ糖ステアリン酸エステル(HLB11)を温水に加
え、次いでこの混合物を6,800〜7,000rpm
の速度で10分間攪拌した。このようにして得られた粒
子の粒径を分析し、その結果を以下の表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】比較例2 比較例1で調製した分散体をMicrofluidics製「Mic
rofluidizer M110EHI」などの高圧
ホモジナイザーを用いて7,000psiの圧力で1回
処理した。このようにして得られた粒子の粒径を分析
し、その結果を以下の表2に示す。測定により、得られ
た分散体は700nmの波長において0.16%の透過
率を有するものであることが分かった。
【0060】
【表2】
【0061】比較例3 1リットル容の容器に40gの植物ステロール(シトス
テロール75%、カンペステロール10%、スチグマス
テロール シストスタノール15%)、36gの植物
油、および4gのポリソルベート60(HLB14.
9)を透明になるまで130〜140℃で攪拌しながら
溶解した。溶解が完了した後、透明溶解物を約80℃に
維持した320gの水に加え、次いでこの混合物を約1
0,000rpmで約10分間攪拌した。このようにし
て得られた植物ステロール分散体の観察により、浮遊状
態にある植物ステロール粒子と容器壁に付着した状態に
ある多くの粒子とが確認された。この分散体の粒子の粒
径分布(体積)を分析した結果、全粒子の91%以上が
粒径1μm以上のものであり、全粒子の約81%以上が
粒径100μm以上のものであった。さらに、室温で1
時間以内に沈殿および相分離が見られたことからもこの
植物ステロールが飲料に用いることができないことが確
認された。
【0062】比較例4 1リットル容の容器に15gの植物ステロール(シトス
テロール75%、カンペステロール10%、スチグマス
テロール シストスタノール15%)および30gのモ
ノグリセリンクエン酸エステル(HLB8.0)を透明
になるまで130〜140℃で攪拌しながら溶解した。
その後、透明溶解物を約80℃に維持した水に加え、次
いでこの混合物を約6,800rpmで約10分間攪拌
した。得られた溶液をMicrofluidics製「Microf
luidizer M110EHI」などの高圧ホモジ
ナイザーを用いて10,000psiの圧力で1回処理
した。このようにして得られた植物ステロールでは、植
物ステロールがタンパク質とではなく水と混合したため
に容器壁に固着した状態にある多くの粒子が明らかに観
察された。1%の植物ステロール濃度では、分散体の粘
度は58cpsといった高いものであった。この分散体
の粒子の粒径分布(体積)を分析した結果、分散体の粒
子の粒径1μm以上のものは累積率68%以上、粒径1
0μm以上のものは累積率21%以上であり、この大き
さは口当たりを悪くするに十分な大きさであった。さら
に、この分散安定性が不十分なことからもこの分散体が
飲料の調製に使用しにくいことが分かった。
【0063】比較例5 1リットル容の容器に15gの植物ステロール(シトス
テロール75%、カンペステロール10%、スチグマス
テロール シストスタノール15%)および15gのス
テアロイル乳酸ナトリウム(SSL)を透明になるまで
130〜140℃で攪拌しながら溶解した。その後、透
明溶解物を約80℃に維持した300gの水に加え、次
いでこの混合物を約6,800rpmで約10分間攪拌
した。得られた溶液をMicrofluidics製「Microf
luidizer M110EHI」などの高圧ホモジ
ナイザーを用いて10,000psiの圧力で1回処理
した。この植物ステロール分散体が1日以内に沈殿し、
3日以内に完全凝固することが観察され、このことから
この分散体が飲料の調製に使用しにくいことが分かっ
た。この分散体の粒子の粒径分布(体積)を分析した結
果、分散体の粒子の粒径1μm以上のものは累積率57
%以上、粒径10μm以上のものは累積率17%以上で
あった。このように分散安定性が不十分なことからもこ
の分散体が飲料の調製に使用しにくいことが分かった。
【0064】実施例1 容器に植物ステロール(シトステロール75%、カンペ
ステロール10%、スチグマステロール シトスタノー
ル15%)ならびにショ糖ステアリルエステル(HLB
11)および/またはソルビタンラウリルエステル(H
LB8.6)を130〜140℃で攪拌しながら溶解し
た。溶解が完了した後、この溶液をさらに1分間攪拌
し、約80℃に維持した水に加え、次いでこの混合物を
6,800〜7,000rpmで約10分間攪拌した。
得られた溶液を高圧ホモジナイザー(Microflu
idizer M110EHI、Microfluidics)を用
いて7,000psiの圧力で1回処理した。表3では
植物ステロール、ショ糖ステアリルエステル、およびソ
ルビタンラウリルエステルの使用量と高圧ホモジナイズ
工程を実施したかどうかを記載している。
【0065】
【表3】
【0066】表3の番号1の溶液の粒子の粒径分布を分
析し、その結果を以下の表4に示す。
【0067】
【表4】
【0068】参照として、表3の番号3、5および7の
粒子の分析結果は表4の番号1のものと類似していた。
【0069】表3の番号2の粒子の分析結果については
以下の表5に示す。
【0070】
【表5】
【0071】参照として、表3の番号4、6および8の
粒子の分析結果は表5の番号2のものと類似していた。
【0072】実施例1で調製した植物ステロール分散体
(番号2、4、6および8)は、700nmの波長にお
いて80.0〜80.5%の範囲の透過率を有するもの
であった。
【0073】実施例2 容器に植物ステロール(シトステロール75%、カンペ
ステロール10%、スチグマステロール シトスタノー
ル15%)ならびにショ糖ステアリルエステル(HLB
11)および/またはソルビタンラウリルエステル(H
LB8.6)を130〜140℃で攪拌しながら溶解し
た。溶解が完了した後、この溶液をさらに1分間攪拌
し、1gのショ糖ステアリルエステルを含有する水(8
0〜90℃)に加え、次いでこの混合物を6,800〜
7,000rpmで約10分間攪拌した。得られた溶液
を高圧ホモジナイザー(Microfluidizer
M110EHI、Microfluidics)を用いて7,00
0psiの圧力で1回処理した。表6では植物ステロー
ル、ショ糖ステアリルエステル、およびソルビタンラウ
リルエステルの使用量と高圧ホモジナイズ工程を実施し
たかどうかを記載している。
【0074】
【表6】
【0075】表6の番号9の溶液の粒子の粒径を分析
し、その結果を以下の表7に示す。
【0076】
【表7】
【0077】参照として、表6の番号11、13および
15の粒子の分析結果は表7の番号9のものと類似して
いた。
【0078】表6の番号10の粒子の分析結果について
は以下の表8に示す。
【0079】
【表8】
【0080】参照として、表6の番号12、14および
16の粒子の分析結果は表8の番号10のものと類似し
ていた。
【0081】実施例2で調製した植物ステロール分散体
(番号10、12、14、および16)は、700nm
の波長において80.5〜82.5%の範囲の透過率を
有するものであった。
【0082】実施例3 容器に5gの植物ステロール(シトステロール75%、
カンペステロール10%、スチグマステロール シトス
タノール15%)および4.25gのモノステアリン酸
ポリグリセリン(HLB12)を130〜140℃で攪
拌しながら溶解した。溶解が完了した後、この溶解物を
さらに1分間攪拌し、80℃に加熱した490.75g
の水に加え、次いでこの混合物を6,800〜7,00
0rpmで約10分間攪拌した。得られた溶液を高圧ホ
モジナイザー(Microfluidizer M11
0EHI、Microfluidics)を用いて7,000psi
の圧力で1回処理した。
【0083】高圧ホモジナイズ前の粒子の粒径分析の結
果は許容試験誤差内で表4と同じであった。
【0084】高圧ホモジナイズ後の粒子の粒径分析でも
許容試験誤差内で表5と同じ結果が認められた。
【0085】高圧ホモジナイズ後の植物ステロール分散
体は、700nmの波長において80.0〜80.5%
の範囲の透過率を有するものであった。
【0086】実施例4 容器に5gの植物ステロール(シトステロール75%、
カンペステロール10%、スチグマステロール シトス
タノール15%)および3.25gのモノステアリン酸
ポリグリセリン(HLB12)を130〜140℃で攪
拌しながら溶解した。溶解が完了した後、この溶解物を
さらに1分間攪拌し、1gのモノステアリン酸ポリグリ
セリンを含有する491.25gの水(80〜90℃)
に加え、次いでこの混合物を6,800〜7,000r
pmで約10分間攪拌した。得られた溶液を高圧ホモジ
ナイザー(Microfluidizer M110E
HI、Microfluidics)を用いて7,000psiの圧
力で1回処理した。
【0087】高圧ホモジナイズ前の粒子の粒径分析の結
果は許容試験誤差内で表7と同じであった。
【0088】高圧ホモジナイズ後の粒子の粒径分析でも
許容試験誤差内で表8と同じ結果が認められた。
【0089】高圧ホモジナイズ後の植物ステロール分散
体は、700nmの波長において80.5〜82.5%
の範囲の透過率を有するものであった。
【0090】実施例5 実施例1〜4で調製した分散体を噴霧乾燥して水性の植
物ステロール粉末を得た。
【0091】実施例6 実施例1〜4で調製した各々の分散体100gを水、ジ
ュース飲料、炭酸飲料、ミルク、豆乳、穀物飲料、およ
びその他の一般飲料からなる群から選択される400g
の水性飲料で希釈した。実施例5で調製した9.25g
の粉末を水、ジュース飲料、炭酸飲料、ミルク、豆乳、
穀物飲料、およびその他の一般飲料からなる群から選択
される490.75gの水性飲料に加えた。得られた希
釈飲料について50人の熟練被験者(30代および40
代の男性20人、30代および40代の女性20人、未
婚女性10人)により官能検査法による特性試験を行っ
た。試験飲料としてジュース飲料(オレンジジュース)
を使用した。この結果を以下の表9および10に示す。
【0092】
【表9】
【0093】
【表10】
【0094】他の飲料の試験では、表9および10のも
のと同様の結果が得られた。
【0095】実施例7 実施例6で調製した飲料を冷蔵庫(4℃)で1年以上保
存した。またそれとは別に、同じ飲料を90℃で4時間
処理した。この飲料では通常の分散状態が維持されるこ
とが観察されただけでなく、なんの異常も検出されなか
った。
【0096】実施例8 容器に5gの植物ステロールおよび4.25gのショ糖
ステアリルエステル(HLB11)を入れた後、130
〜140℃で攪拌しながら溶解した。溶解が完了した
後、さらに1〜2分間攪拌を行った。このようにして得
られた溶液に水、ジュース飲料、炭酸飲料、ミルク、豆
乳、穀物飲料、およびその他の一般飲料からなる群から
選択される490.75gの水性飲料を加えた。この希
釈飲料を50人の熟練被験者(30代および40代の男
性20人、30代および40代の女性20人、未婚女性
10人)により官能検査法による特性試験を行った。試
験飲料としてジュース飲料(オレンジジュース)を使用
した。この結果を以下の表1
【0097】1および12に示す。
【0098】
【表11】
【0099】
【表12】
【0100】その他の飲料の試験では、表11および1
2のものと同様の結果が得られた。
【0101】実施例9 容器に5gの植物ステロール(融点:143℃)および
4.25gのショ糖ステアリルエステル(HLB11)
を130〜140℃で攪拌しながら溶解した。溶解が完
了した後、さらに1〜2分間攪拌を行った。このように
して得られた均質溶解物を室温に冷却して固形物を得、
次いでこの固形物を微粉化して粉末とした。
【0102】実施例10 融点測定装置(Electrothermal920
0)での測定により、実施例9で調製した粉末が125
℃の融点を有するものであることが分かった。
【0103】実施例11 実施例5または9で調製した9.25gの粉末を6,8
00〜7,000rpmで10分間攪拌しながら80〜
90℃に加熱した90.75gの水に加えた。
【0104】実施例12 実施例11で調製した溶液を高圧ホモジナイザー(Mi
crofluidizer M110EHI、Microflu
idics)を用いて7,000psiの圧力で1回処理し
た。
【0105】実施例13 実施例11または12で調製した100gの分散体を
水、ジュース飲料、炭酸飲料、ミルク、豆乳、穀物飲
料、およびその他の一般飲料からなる群から選択される
400gの水性飲料で希釈した。
【0106】実施例14 実施例5または9で調製した9.25gの粉末を水、ジ
ュース飲料、炭酸飲料、ミルク、豆乳、穀物飲料、およ
びその他の一般飲料からなる群から選択される490.
75gの水性飲料に加え、この分散体を6,800〜
7,000rpmで約10分間攪拌した。
【0107】実施例15 実施例14で調製した飲料を高圧ホモジナイザー(Mi
crofluidizer M110EHI、Microflu
idics)を用いて7,000psiの圧力で1回処理し
た。
【0108】実施例16 実施例14および15で調製した飲料を物理的状態をモ
ニターしながら室温で1年以上、冷蔵庫(4℃)で1年
以上、および90℃で4時間保存した。この飲料では通
常の分散状態が維持されることが観察されただけでな
く、なんの異常も検出されなかった。
【0109】実施例17 臨床試験 実施例4の方法に従って、実施例1の番号2の分散体と
コーヒー、ミルク、または緑茶を混合することにより臨
床試験用の飲料を得た。
【0110】1.臨床被験者:軽症高脂質血症患者45
【0111】
【表13】
【0112】2.臨床被験者用食事管理:特別食なし:
慢性軽症高脂質血症患者に低コレステロール食を提供し
た。
【0113】
【表14】
【0114】3.処方 この臨床試験では試験ボトルごとに、植物ステロール
1.6gを含有する緑茶またはコーヒーを用いた。 3−1 試験群1 段階1:0〜4週、1日につき飲料1ボトル 段階2:5〜8週、1日につき飲料2ボトル 段階3:9〜12週、1日につきプラシーボ1ボトル 3−2 試験群2 段階1:0〜4週、1日につきプラシーボ1ボトル 段階2:5〜8週、1日につき飲料1ボトル 段階3:9〜12週、1日につき飲料2ボトル
【0115】4.結果 45人(男性:女性=15:30、平均年齢56歳)は
臨床試験に関する指示および条件に全面的に従った。臨
床被験者は初期段階において日々の食生活で平均して1
1.12gの飽和脂肪および135.8mgのコレステ
ロールを摂取していた。プラシーボ摂取試験群と8週間
植物ステロール摂取試験群の両方で全血清コレステロー
ル(p=0.039)およびLDL−コレステロール
(p=0.036)に関して治療効果が認められた。こ
れらの群では血清脂質レベル(全コレステロール、中性
脂質、HDL−コレステロール、LDL−コレステロー
ル)に対する期間効果および持ち越し効果は統計的に有
意ではなかった。植物ステロールを8週間摂取した後、
被験者の全血清コレステロールレベルが4.38%(p
=0.039)およびLDL−コレステロールレベルが
8.28%(p=0.036)低下したことが分かっ
た。これらの臨床被験者のうち33人で全コレステロー
ルレベルが平均9.2%低下し、また31人でLDL−
コレステロールレベルが平均14.1%低下した。
【0116】5.結論 高脂質血症患者は本発明の植物ステロール含有飲料を8
週間摂取した場合に全血清コレステロールレベルおよび
LDL−コレステロールレベルにおける低下を享受する
ことができた。この低下効果は低コレステロール食を摂
った被験者に認められた。
【0117】
【産業上の利用可能性】以上に記載したように、植物ス
テロールナノ粒子は、本発明に従って植物ステロール
と、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル
およびポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選
択される少なくとも一つの乳化剤とを加熱溶解し、さら
にこの溶融混合物を水性物質に分散させることにより得
られる。本発明の植物ステロール含有飲料は、腸内コレ
ステロールおよび胆汁コレステロール吸収を抑制して血
清コレステロールレベルを低下させる。本発明によれ
ば、有機溶剤を用いずに数百ナノメートル以下の粒径の
植物ステロールのミセルを得ることができるため、水性
飲料へ用いることができる。本発明の植物ステロールミ
セルが数百ナノメートル以下の粒径のものとして得られ
るため、このミセルはバイオアベイラビリティーに優れ
ている。さらに、植物ステロールミセルの分散安定性が
向上していることから、飲料の寿命を延長する効果があ
り、製品の長期安定性も保証される。さらに、このミセ
ルは飲料の基材およびpHに関係なく、ほとんどの飲料
に用いることができる。このミセルは飲料独自の味わい
およびフレーバーを損なうことなく、あらゆる種類の水
性飲料へ用いるのに十分な口当たりのよさを提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A23L 2/38 A23L 2/38 P C12G 3/04 C12G 3/04 A23L 2/00 F 2/26 (72)発明者 カブ‐シグ、キム 大韓民国キョンギ、コヤン、ドゥキャ ン‐ク、スンサ2‐ドン、シンウォンダ ンメオル、101−803 (72)発明者 ボ‐チュン、キム 大韓民国ソウル特別市、ヨンデュンポ- ク、ダーリム3‐ドン、ヒュンダイ2チ ャ、アパート、201‐803 (72)発明者 ユン‐ヒー、ハン 大韓民国キョンギ、ポチュン‐クン、ヨ ンブーク‐ムイウン、ムーナムリー、16 (72)発明者 ヒュン‐ピオ、ホン 大韓民国ソウル特別市、カンドン‐ク、 スンネル‐ドン、434−10 (56)参考文献 特開 昭62−186936(JP,A) 特開 平3−127971(JP,A) 特表 平9−510106(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 2/00 - 2/70 A23L 1/03 - 1/035 A23L 1/30

Claims (57)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】植物ステロールを分散する方法であって、 60〜200℃において、植物ステロール少なくとも
    一つの乳化剤とのみから実質的になる混合物を加熱溶融
    し、ここで、前記乳化剤が、ショ糖脂肪酸エステル、ソ
    ルビタン脂肪酸エステル、およびポリグリセリン脂肪酸
    エステルからなる群から選択されるものであり、 前記溶融混合物を、水性飲料または乳化剤含有水性飲料
    と混合し、そして前記混合物を高速で攪拌して前記飲料
    中における植物ステロール分散体を得ることを含んでな
    り、 これにより、前記植物ステロールを粒子として分散させ
    ることを可能にし、該粒子の90%以上が、粒径300
    nm以下のものである、方法。
  2. 【請求項2】植物ステロールを分散する方法であって、 60〜200℃において、植物ステロール少なくとも
    一つの乳化剤とのみから実質的になる混合物を加熱溶融
    し、ここで、前記乳化剤が、ショ糖脂肪酸エステル、ソ
    ルビタン脂肪酸エステル、およびポリグリセリン脂肪酸
    エステルからなる群から選択されるものであり、 前記溶融混合物を、水性飲料または乳化剤含有水性飲料
    と混合し、そして前記混合物を高速で攪拌およびホモジ
    ナイズして植物ステロール分散飲料を得ることを含んで
    なり、 これにより、前記植物ステロールを粒子として分散させ
    ることを可能にし、該粒子の90%以上が、粒径300
    nm以下のものである、方法。
  3. 【請求項3】植物ステロールを分散する方法であって、 60〜200℃において、植物ステロール少なくとも
    一つの乳化剤とのみから実質的になる混合物を加熱溶融
    し、ここで、前記乳化剤が、ショ糖脂肪酸エステル、ソ
    ルビタン脂肪酸エステル、およびポリグリセリン脂肪酸
    エステルからなる群から選択されるものであり、 前記溶融物を固形物に冷却し、該固形物を微粉化して粉
    末とし、 前記粉末と、水性飲料または乳化剤含有水性飲料とを混
    合し、そして前記混合物を高速で攪拌して植物ステロー
    ル分散飲料を得ることを含んでなり、 これにより、前記植物ステロールを粒子として分散させ
    ることを可能にし、該粒子の90%以上が、粒径300
    nm以下のものである、方法。
  4. 【請求項4】植物ステロールを分散する方法であって、 60〜200℃において、植物ステロール少なくとも
    一つの乳化剤とのみから実質的になる混合物を加熱溶融
    し、ここで、前記乳化剤が、ショ糖脂肪酸エステル、ソ
    ルビタン脂肪酸エステル、およびポリグリセリン脂肪酸
    エステルからなる群から選択されるものであり、 前記溶融物を固形物に冷却し、該固形物を微粉化して粉
    末とし、 前記粉末と、水性飲料または乳化剤含有水性飲料とを混
    合し、そして前記混合物を高速で攪拌およびホモジナイ
    ズして植物ステロール分散飲料を得ることを含んでな
    り、 これにより、前記植物ステロールを粒子として分散させ
    ることを可能にし、該粒子の90%以上が、粒径300
    nm以下のものである、方法。
  5. 【請求項5】粒子の95%以上が、粒径300nm以下
    のものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】粒子の99.0%以上が、粒径300nm
    以下のものである、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】水性の植物ステロール粉末を得るために、
    前記分散体を乾燥することをさらに含んでなる、請求項
    1または2に記載の方法。
  8. 【請求項8】前記乾燥が、蒸発、凍結乾燥、または噴霧
    乾燥により行われる、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】植物ステロールが、シトステロール、カン
    ペステロール、スチグマステロール、シトスタノール、
    およびカンペスタノールからなる群から選択される少な
    くとも一つのものである、請求項1〜4のいずれか一項
    に記載の方法。
  10. 【請求項10】植物ステロールがシトステロールであ
    る、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】乳化剤がショ糖脂肪酸エステルである、
    請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】ショ糖脂肪酸エステルのHLB値が7以
    上である、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】ショ糖脂肪酸エステルのHLB値が10
    〜16である、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】前記攪拌が、5,000〜10,000
    rpmの速度で行われる、請求項1〜4のいずれか一項
    に記載の方法。
  15. 【請求項15】前記攪拌が、6,500〜7,500r
    pmの速度で行われる、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】前記水性飲料が、水、ジュース飲料、炭
    酸飲料、ミルク、豆乳、穀物由来の飲料、他の一般飲
    料、またはアルコール飲料である、請求項1〜4のいず
    れか一項に記載の方法。
  17. 【請求項17】前記水性飲料が水である、請求項16に
    記載の方法。
  18. 【請求項18】前記溶融が、120〜150℃の温度で
    行われる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  19. 【請求項19】植物ステロールが、全乳化剤量と、1:
    0.01〜10の重量比で混合される、請求項1〜4の
    いずれか一項に記載の方法。
  20. 【請求項20】植物ステロールが、全乳化剤量と、1:
    0.2〜2.0の重量比で混合される、請求項19に記
    載の方法。
  21. 【請求項21】水性飲料と混合される乳化剤が、植物ス
    テロールと混合される乳化剤の重量を基準として、80
    重量%以下の量で用いられる、請求項1〜4のいずれか
    一項に記載の方法。
  22. 【請求項22】植物ステロールが、水性飲料と、1:1
    0〜10,000の重量比で混合される、請求項1〜4
    のいずれか一項に記載の方法。
  23. 【請求項23】植物ステロールが、水性飲料と、1:1
    0〜100重量比で混合される、請求項22に記載の方
    法。
  24. 【請求項24】水性飲料と植物ステロールとの混合物
    が、60〜140℃で維持される、請求項1〜4のいず
    れか一項に記載の方法。
  25. 【請求項25】前記混合物が70〜90℃で維持され
    る、請求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】分散体が、700nmの波長において8
    0.0%以上の透過率を有するものである、請求項1〜
    4のいずれか一項に記載の方法。
  27. 【請求項27】前記ホモジナイズが、高圧ホモジナイザ
    ー、コロイドミル、または超音波処理器を用いて行われ
    る、請求項2または4に記載の方法。
  28. 【請求項28】前記ホモジナイズが、高圧ホモジナイザ
    ーを用いて行われる、請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】前記高圧ホモジナイザーが、2,000
    〜25,000psiの圧力で操作される、請求項28
    に記載の方法。
  30. 【請求項30】前記高圧ホモジナイザーが、7,000
    〜10,000psiの圧力で操作される、請求項29
    に記載の方法。
  31. 【請求項31】請求項1〜4のいずれか一項に記載の方
    法により調製された、植物ステロール分散型飲料。
  32. 【請求項32】前記水性飲料が、水、ジュース飲料、炭
    酸飲料、ミルク、豆乳、穀物由来の飲料、他の一般飲
    料、またはアルコール飲料である、請求項31に記載の
    植物ステロール分散型飲料。
  33. 【請求項33】飲料に好ましく用いられる添加剤であっ
    て、 植物ステロール少なくとも一つの乳化剤とのみから実
    質的になる混合物を60〜200℃において加熱溶融す
    ることにより調製され、飲料中に分散させると粒子を生
    じ、該粒子の90%以上が、粒径300nm以下のもの
    であり、前記乳化剤が、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビ
    タン脂肪酸エステル、およびポリグリセリン脂肪酸エス
    テルからなる群から選択されるものであることを特徴と
    する、添加剤。
  34. 【請求項34】粒子の95%以上が、粒径300nm以
    下のものである、請求項33に記載の添加剤。
  35. 【請求項35】粒子の99.0%以上が、粒径300n
    m以下のものである、請求項34に記載の添加剤。
  36. 【請求項36】粉末の形態にある、請求項33に記載の
    添加剤。
  37. 【請求項37】前記混合物が130〜140℃の温度で
    加熱される、請求項33に記載の添加剤。
  38. 【請求項38】植物ステロールが、シトステロール、カ
    ンペステロール、スチグマステロール、シトスタノー
    ル、およびカンペスタノールからなる群から選択される
    少なくとも一つのものである、請求項33に記載の添加
    剤。
  39. 【請求項39】乳化剤がショ糖脂肪酸エステルである、
    請求項33に記載の添加剤。
  40. 【請求項40】ショ糖脂肪酸エステルのHLB値が7以
    上である、請求項39に記載の添加剤。
  41. 【請求項41】ショ糖脂肪酸エステルのHLB値が10
    〜16である、請求項40に記載の添加剤。
  42. 【請求項42】植物ステロールと、 ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、お
    よびポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選択
    される乳化剤であって、そのHLB値が7以上であるも
    のと、そして実質的にオイル成分を含まない水性媒体と
    を少なくとも含んでなり、 前記植物ステロールが粒子として分散されてなり、該粒
    子の90%以上が、粒径300nm以下のものである、
    植物ステロール分散液。
  43. 【請求項43】粒子の95%以上が、粒径300nm以
    下のものである、請求項42に記載の植物ステロール分
    散液。
  44. 【請求項44】粒子の99.0%以上が、粒径300n
    m以下のものである、請求項43に記載の植物ステロー
    ル分散液。
  45. 【請求項45】植物ステロールが、シトステロール、カ
    ンペステロール、スチグマステロール、シトスタノー
    ル、およびカンペスタノールからなる群から選択される
    少なくとも一つのものである、請求項42に記載の植物
    ステロール分散液。
  46. 【請求項46】植物ステロールがシトステロールであ
    る、請求項45に記載の植物ステロール分散液。
  47. 【請求項47】乳化剤がショ糖脂肪酸エステルである、
    請求項42に記載の植物ステロール分散液。
  48. 【請求項48】ショ糖脂肪酸エステルのHLB値が10
    〜16である、請求項47に記載の植物ステロール分散
    液。
  49. 【請求項49】700nmの波長において80.0%以
    上の透過率を有する、請求項42に記載の植物ステロー
    ル分散液。
  50. 【請求項50】植物ステロールと、全乳化剤との混合比
    率(重量比)が、1:0.01〜10の範囲である、請
    求項42に記載の植物ステロール分散液。
  51. 【請求項51】植物ステロールと、全乳化剤との混合比
    率(重量比)が、1:0.2〜2.0の範囲である、請
    求項50に記載の植物ステロール分散液。
  52. 【請求項52】請求項42〜51のいずれか一項に記載
    の植物ステロール分散液を含んでなる、食品添加剤。
  53. 【請求項53】請求項42〜51のいずれか一項に記載
    の植物ステロール分散液と水性飲料とを含んでなる、植
    物ステロール分散型飲料。
  54. 【請求項54】前記水性飲料が、水、ジュース飲料、炭
    酸飲料、ミルク、豆乳、穀物由来の飲料、他の一般飲
    料、またはアルコール飲料である、請求項53に記載の
    植物ステロール分散型飲料。
  55. 【請求項55】請求項42〜51のいずれか一項に記載
    の植物ステロール分散液の乾燥粉末。
  56. 【請求項56】前記乾燥が、蒸発、凍結乾燥、または噴
    霧乾燥により行われる、請求項55に記載の乾燥粉末。
  57. 【請求項57】請求項55に記載の乾燥粉末を含んでな
    る、食品添加剤。
JP2002531841A 2000-09-30 2001-09-28 飲料向けに植物ステロールを分散する方法および分散飲料中での粒径がナノメートル程度である植物ステロール分散飲料 Expired - Fee Related JP3535147B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR2000/57652 2000-09-30
KR1020000057652A KR20020026053A (ko) 2000-09-30 2000-09-30 음료용 식물성 스테롤의 분산방법 및 이를 함유하는 음료
PCT/KR2001/001640 WO2002028204A1 (en) 2000-09-30 2001-09-28 Method for dispersing plant sterol for beverage and a plant sterol-dispersed beverage, of which particle size is nanometer-scale in dispersed beverage

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2004510420A JP2004510420A (ja) 2004-04-08
JP3535147B2 true JP3535147B2 (ja) 2004-06-07
JP2004510420A5 JP2004510420A5 (ja) 2005-08-18

Family

ID=19691306

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001108830A Pending JP2002112747A (ja) 2000-09-30 2001-04-06 飲料用植物性ステロールの分散方法及びそれを含有する飲料並びにその飲料用添加物
JP2002531841A Expired - Fee Related JP3535147B2 (ja) 2000-09-30 2001-09-28 飲料向けに植物ステロールを分散する方法および分散飲料中での粒径がナノメートル程度である植物ステロール分散飲料

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001108830A Pending JP2002112747A (ja) 2000-09-30 2001-04-06 飲料用植物性ステロールの分散方法及びそれを含有する飲料並びにその飲料用添加物

Country Status (12)

Country Link
US (2) US20020064548A1 (ja)
EP (1) EP1320301B1 (ja)
JP (2) JP2002112747A (ja)
KR (2) KR20020026053A (ja)
CN (1) CN100553495C (ja)
AT (1) ATE401008T1 (ja)
AU (2) AU2001292421B2 (ja)
BR (1) BR0114346A (ja)
DE (1) DE60134867D1 (ja)
ES (1) ES2311546T3 (ja)
HK (1) HK1061955A1 (ja)
WO (1) WO2002028204A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007111010A (ja) * 2005-10-24 2007-05-10 Taiyo Kagaku Co Ltd 植物ステロール含有組成物
WO2007096962A1 (ja) 2006-02-22 2007-08-30 San-Ei Gen F.F.I., Inc. 植物性ステロール含有乳飲料及びその製造方法
US9462823B2 (en) 2006-12-11 2016-10-11 Matsutani Chemical Industry Co., Ltd. Powdered plant sterol ester-containing preparations, method for preparing the same and foods and drinks containing the same

Families Citing this family (58)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6677327B1 (en) 1999-11-24 2004-01-13 Archer-Daniels-Midland Company Phytosterol and phytostanol compositions
KR20020026053A (ko) 2000-09-30 2002-04-06 노승권 음료용 식물성 스테롤의 분산방법 및 이를 함유하는 음료
GB0118225D0 (en) * 2001-07-26 2001-09-19 Nestle Sa Milk product comprising unesterfied sterol
EP1653814A4 (en) * 2002-03-20 2009-03-04 Eugene Science Inc PLANT STARCH NUTRITIONAL AGENT AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF
CN1297216C (zh) * 2002-03-20 2007-01-31 尤金科学(有限)公司 植物甾醇与乳化剂的混合粉末及其制备方法
US7368138B2 (en) 2002-03-21 2008-05-06 Archer-Daniels-Midland Company Extraction of phytosterols from corn fiber using green solvents
US6623780B1 (en) * 2002-03-26 2003-09-23 Cargill, Inc. Aqueous dispersible sterol product
CA2488617A1 (en) * 2002-06-10 2003-12-18 Eugene R. Cooper Nanoparticulate sterol formulations and sterol combinations
US7306819B2 (en) * 2002-06-12 2007-12-11 The Coca-Cola Company Beverages containing plant sterols
ATE413820T1 (de) * 2002-06-12 2008-11-15 Coca Cola Co Pflanzliches sterol enthaltende getränke
EP1524910A1 (en) * 2002-07-26 2005-04-27 Unilever N.V. Phytosterols or phytostanols and their use in food products
FI20030610A0 (fi) * 2003-04-22 2003-04-22 Raisio Benecol Oy Syötävä tuote
US20070003600A1 (en) * 2003-06-11 2007-01-04 Carolyn Moore Methods for reducing c-reactive protein
US20060182820A1 (en) * 2004-02-10 2006-08-17 Cargill, Incorporated Homogeneous Dispersions Containing Citrus Pulp and Applications Thereof
JP2007524415A (ja) * 2004-02-10 2007-08-30 カーギル インコーポレイテッド 微粒子植物ステロール組成物
FR2866207B1 (fr) 2004-02-16 2006-12-01 Gervais Danone Sa Procede de preparation de produit laitier
US20050276883A1 (en) * 2004-06-14 2005-12-15 Jeffrey George M System and method for dispensing a dairy product
US20060035009A1 (en) * 2004-08-10 2006-02-16 Kraft Foods Holdings, Inc. Compositions and processes for water-dispersible phytosterols and phytostanols
TW200621167A (en) * 2004-10-28 2006-07-01 San Ei Gen Ffi Inc Process for producing food containing plant sterol
EP1839501A4 (en) * 2004-11-17 2009-12-09 San Ei Gen Ffi Inc SITOSTEROL-CONTAINING COMPOSITION AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF
DE102005008445A1 (de) 2005-02-24 2006-08-31 Cognis Ip Management Gmbh Zuckerhaltige Sterolfeststoffdispersionen
JPWO2006090840A1 (ja) * 2005-02-24 2008-07-24 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 植物性ステロール含有乳飲料およびその製造方法
US20070026126A1 (en) * 2005-08-01 2007-02-01 Bryan Hitchcock Sterol fortified beverages
WO2007024770A2 (en) * 2005-08-22 2007-03-01 Archer-Daniels-Midland Company Methods of forming phytosterol-fortified cocoa powder and the product formed therefrom
DE102005039836A1 (de) 2005-08-23 2007-03-01 Cognis Ip Management Gmbh Sterolesterpulver
US7601380B2 (en) * 2005-11-17 2009-10-13 Pepsico, Inc. Beverage clouding system and method
EP1815745A1 (en) * 2006-02-03 2007-08-08 Friesland Brands B.V. Cholesterol-lowering dairy products and methods for their preparation
KR100750909B1 (ko) * 2006-02-13 2007-08-22 경북대학교 산학협력단 장기 안정성이 우수한 콩성분 미세캡슐의 제조방법
US20080098900A1 (en) * 2006-11-01 2008-05-01 Babatunde Aremu Beverage manufacture using a static mixer
WO2008116021A1 (en) * 2007-03-19 2008-09-25 Zymes, Llc Organoleptic compounds with enhanced properties
FI20070569A0 (fi) 2007-07-25 2007-07-25 Raisio Benecol Oy Uusi stabiili tuote ja menetelmä sen valmistamiseksi
KR100991675B1 (ko) * 2007-08-06 2010-11-04 한국식품연구원 식물 정유를 함유하는 나노에멀션과 나노입자 및 그제조방법
EP2036444A1 (en) * 2007-09-05 2009-03-18 Dietetics Pharma S.r.l. Liquid nutraceutic preparation containing free plant sterols
JP2009065949A (ja) * 2007-09-18 2009-04-02 Yokohama Yushi Kogyo Kk 水分散性遊離型植物ステロール組成物、該組成物の製造方法、及び、該組成物を配合した飲食品
EP2047756A1 (en) * 2007-10-08 2009-04-15 Nestec S.A. Hydrodispersible compositions
US20100015306A1 (en) * 2008-07-15 2010-01-21 Pepsico, Inc. Method for Preparing a Low Viscosity Whole Grain Flour Slurry
US20100178400A1 (en) * 2009-01-13 2010-07-15 Pepsico, Inc. Method of Preparing a Whole Grain Beverage
CL2009000409A1 (es) * 2009-02-23 2009-05-04 Rojas Alejandro Markovits Proceso para obtener una dispersión de fitoesteroles sólidos en agua.
ES2374780A1 (es) * 2009-12-30 2012-02-22 José Javier Villa Cervera Procedimiento de fabricación de agua de beber, agua mineral, agua medicinal o similar, caracterizada porque incluye esteroles vegetales-fitoesteroles. la bebida contiene de 0.1 a 3 g litro de esteroles vegetales.
CA2799117C (en) 2010-05-18 2018-07-03 Unilever Plc Edible fat continuous spreads
WO2012023142A2 (en) * 2010-08-18 2012-02-23 Clearfarma Industries Ltd. Functional food compositions and methods
CN102396755A (zh) * 2010-09-15 2012-04-04 颜克绳 一种蔬菜抗衰老饮料的配制方法
FI123374B (fi) 2011-03-25 2013-03-15 Ravintoraisio Oy Uusi syötävä koostumus
EP2744355B1 (en) 2011-08-15 2016-09-21 Unilever N.V. Edible composition comprising sterol
CN104822276A (zh) * 2012-11-07 2015-08-05 理研维他命股份有限公司 粉末状植物甾醇组合物及其制造方法
JP2015024965A (ja) * 2013-07-24 2015-02-05 株式会社えがお グルコサミン有機酸抱合物およびその製造方法
JP2015047081A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 株式会社ファンケル 飲料
JP2015047082A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 株式会社ファンケル 飲料
GB201315738D0 (en) * 2013-09-04 2013-10-16 Thos Bentley & Son Ltd Improvements in or relating to carbonated beverages
AU2015218647B2 (en) * 2014-02-24 2021-10-21 Ginkgo Bioworks, Inc. Diacylglycerol acyl transferase (DGA1) polynucleotides, and methods of increasing yeast cell lipid production by overexpression of heterologous DGA1
CN104188042A (zh) * 2014-07-24 2014-12-10 张锐源 降胆固醇饮料
KR102063558B1 (ko) * 2015-03-11 2020-02-11 티유비아이티에이케이 총 콜레스테롤 및 ldl 콜레스테롤 수준 저하용 수성 또는 분말 형태의 수 분산형 스테롤/스타놀이 강화된 폴리페놀이 풍부한 허브 차
WO2016176398A1 (en) 2015-04-30 2016-11-03 Basf Corporation Fortified jelly confectionery
WO2017151589A1 (en) * 2016-03-02 2017-09-08 International Flavors & Fragrances Inc. Novel compositions for flavor enhancement
CN108685712A (zh) * 2018-06-04 2018-10-23 南京晓庄学院 一种植物甾醇纳米微乳液及其制备方法和应用
CN108841536A (zh) * 2018-08-09 2018-11-20 重庆市银蜂四云创圆农业开发有限公司 一种含有黄精提取物的黄精酒制备工艺
US20200109163A1 (en) * 2018-10-05 2020-04-09 International Flavors & Fragrances Inc. Carbonated beverage and method for carbonation enhancement
CN113907360A (zh) * 2021-07-30 2022-01-11 湖南达侑科技有限公司 植物甾醇磷脂组合物及其制备方法

Family Cites Families (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3881005A (en) 1973-08-13 1975-04-29 Lilly Co Eli Pharmaceutical dispersible powder of sitosterols and a method for the preparation thereof
JPH0659164B2 (ja) 1985-12-23 1994-08-10 理研ビタミン株式会社 ステリン含有組成物
JPS62186936A (ja) * 1986-02-13 1987-08-15 Asahi Denka Kogyo Kk ステリン乳化乃至可溶化組成物
US6267964B1 (en) 1989-08-01 2001-07-31 Affibody Technology Sweden Ab Stabilized protein or peptide conjugates able to bond albumin having extended biological half-lives
FR2675346B1 (fr) 1991-04-19 1995-06-30 Mitsubishi Chem Ind Boisson contenant un agent antimousse.
FI120148B (fi) 1991-05-03 2009-07-15 Raisio Benecol Oy Menetelmä beta-sitostanolirasvahappoesterin tai esteriseoksen valmistamiseksi
KR930011903A (ko) 1991-12-27 1993-07-20 유영학 영양 강화 음료의 제조 방법
DE69316326T2 (de) * 1992-06-16 1998-08-13 Fuji Oil Co Ltd Emulgiermittel, emulgierende Zusammensetzung und pulverige Zusammensetsung
KR940000050A (ko) * 1992-06-27 1994-01-03 정한승 달맞이꽂 종자유를 함유하는 음료의 제조방법 및 그 조성물
CA2091152C (en) 1993-03-05 2005-05-03 Kirsten Westesen Solid lipid particles, particles of bioactive agents and methods for the manfuacture and use thereof
US5578334A (en) 1995-04-07 1996-11-26 Brandeis University Increasing the HDL level and the HDL/LDL ratio in human serum with fat blends
TW414696B (en) * 1996-07-01 2000-12-11 Mitsubishi Kagaku Foods Kk Anti-bacteria agent
JP4633204B2 (ja) 1996-10-11 2011-02-16 サントリーホールディングス株式会社 アラキドン酸含有食用油脂およびそれを含有する食品
US5998396A (en) * 1996-11-05 1999-12-07 Riken Vitamin Co., Ltd. Oil solubilized solutions and foods containing phytosterols and process for their production
US6423363B1 (en) 1997-08-22 2002-07-23 Lipton, Division Of Conopco, Inc. Aqueous dispersion
FI974648A (fi) 1997-09-09 1999-05-06 Raisio Benecol Oy Hydroksihappo-, maitohappo- ja hydroksialkanoaattiesterit ja niiden käyttö
US6110502A (en) 1998-02-19 2000-08-29 Mcneil-Ppc, Inc. Method for producing water dispersible sterol formulations
IN185730B (ja) * 1998-02-19 2001-04-14 Mcneil Ppc Inc
US5932562A (en) 1998-05-26 1999-08-03 Washington University Sitostanol formulation to reduce cholesterol absorption and method for preparing and use of same
US6376481B2 (en) * 1998-09-02 2002-04-23 Mcneil-Ppc, Inc. Sterol esters in tableted solid dosage forms
US6242001B1 (en) 1998-11-30 2001-06-05 Mcneil-Ppc, Inc. Method for producing dispersible sterol and stanol compounds
SE513973C2 (sv) 1998-12-08 2000-12-04 Scandairy Ks Förfarande för framställning av ätligt kolesterolsänkande medel samt livsmedels- eller farmakologisk produkt innehållande det kolesterolsänkande medlet
US6410758B2 (en) 1999-05-24 2002-06-25 Mcneil-Ppc, Inc. Preparation of sterol and stanol-esters
US6267963B1 (en) 1999-06-02 2001-07-31 Kraft Foods, Inc. Plant sterol-emulsifier complexes
US6190720B1 (en) * 1999-06-15 2001-02-20 Opta Food Ingredients, Inc. Dispersible sterol compositions
PT1189924E (pt) * 1999-06-23 2004-12-31 Forbes Medi Tech Inc Conjugados de fitosterol ou fitostanol com acido ascorbico e sua utilizacao no tratamento ou prevencao de doenca cardiovascular
ES2248082T3 (es) * 1999-06-25 2006-03-16 Cognis Ip Management Gmbh Empleo de esteroles y esteres de esterol nanometricos.
US6391370B1 (en) * 1999-11-12 2002-05-21 Kraft Foods, Inc. Micromilling plant sterols and emulsifiers
KR20020026053A (ko) 2000-09-30 2002-04-06 노승권 음료용 식물성 스테롤의 분산방법 및 이를 함유하는 음료
JP2002209516A (ja) 2001-01-19 2002-07-30 Nisshin Oil Mills Ltd:The 食用油脂組成物
GB0104074D0 (en) * 2001-02-19 2001-04-04 Novartis Ag New composition
WO2003051136A1 (en) 2001-12-19 2003-06-26 Unilever N.V. Stable dispersion of particles in edible oil
KR100975921B1 (ko) 2008-06-18 2010-08-13 삼성전기주식회사 고체 전해 콘덴서, 그리고 고체 전해 콘덴서의 절연층 형성장치 및 고체 전해 콘덴서의 절연층 형성 방법

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007111010A (ja) * 2005-10-24 2007-05-10 Taiyo Kagaku Co Ltd 植物ステロール含有組成物
WO2007096962A1 (ja) 2006-02-22 2007-08-30 San-Ei Gen F.F.I., Inc. 植物性ステロール含有乳飲料及びその製造方法
US9462823B2 (en) 2006-12-11 2016-10-11 Matsutani Chemical Industry Co., Ltd. Powdered plant sterol ester-containing preparations, method for preparing the same and foods and drinks containing the same

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004510420A (ja) 2004-04-08
AU2001292421B2 (en) 2007-04-26
WO2002028204A1 (en) 2002-04-11
KR20020061598A (ko) 2002-07-24
HK1061955A1 (en) 2004-10-15
US7994157B2 (en) 2011-08-09
CN100553495C (zh) 2009-10-28
US20020064548A1 (en) 2002-05-30
EP1320301A1 (en) 2003-06-25
AU9242101A (en) 2002-04-15
CN1468066A (zh) 2004-01-14
ES2311546T3 (es) 2009-02-16
ATE401008T1 (de) 2008-08-15
EP1320301B1 (en) 2008-07-16
DE60134867D1 (de) 2008-08-28
KR100458624B1 (ko) 2004-12-03
EP1320301A4 (en) 2004-06-30
US20040029844A1 (en) 2004-02-12
JP2002112747A (ja) 2002-04-16
BR0114346A (pt) 2003-08-26
KR20020026053A (ko) 2002-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3535147B2 (ja) 飲料向けに植物ステロールを分散する方法および分散飲料中での粒径がナノメートル程度である植物ステロール分散飲料
AU2001292421A1 (en) Method for dispersing plant sterol for beverage and a plant sterol-dispersed beverage, of which particle size is nanometer-scale in dispersed beverage
JP5094466B2 (ja) 水分散性及び光に対する安定性が改良されたクルクミン組成物
AU2002241368B2 (en) Plant sterol-containing food, and method for preparing the same
RU2501328C2 (ru) Дисперсии фитостеролов
US20040156887A1 (en) Stabilized dispersion of phytosterol in oil
JP2018512131A (ja) 総コレステロール値およびldlコレステロール値を低下させる水性形態または粉末形態の水分散性ステロール/スタノール強化高ポリフェノール・ハーブティー
AU2002241369B2 (en) Mixing powder of plant sterol and emulsifier, and method for preparing the same
WO2006090840A1 (ja) 植物性ステロール含有乳飲料およびその製造方法
CN101094596A (zh) 包含主脂质、辅助脂质、亲脂性生理活性成分和水的食用组合物及其制备
US8029845B2 (en) Compositions of sugar-containing sterol solids dispersions
JPH11240840A (ja) アレルギー予防用組成物
KR100629481B1 (ko) 식물스테롤 함유 식품 및 이의 제조방법
KR100629482B1 (ko) 식물스테롤과 유화제의 혼합분말 및 이의 제조방법
US20110223312A1 (en) Triglyceride-encapsulated phytosterol microparticles dispersed in beverages
AU2002317786A1 (en) Stabilized dispersion of phytosterol in oil

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20031224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040310

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100319

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees