JP3531523B2 - 半導体加速度センサの製造方法 - Google Patents

半導体加速度センサの製造方法

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JP3531523B2
JP3531523B2 JP11645199A JP11645199A JP3531523B2 JP 3531523 B2 JP3531523 B2 JP 3531523B2 JP 11645199 A JP11645199 A JP 11645199A JP 11645199 A JP11645199 A JP 11645199A JP 3531523 B2 JP3531523 B2 JP 3531523B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、半導体加速度セン
サの製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の半導体加速度センサの断面図を図
4に、上部キャップが接合されていない状態を上側から
見た図を図5にそれぞれ示す。尚、説明を簡単にするた
め図4中の上下を上下方向として説明を行う。 【0003】この半導体加速度センサは、重り部2と、
一端が重り部2とそれぞれ一体的に連結された薄肉の2
本の撓み部3と、撓み部3の他端が一体的に連結され、
撓み部3を介して重り部2を揺動自在に支持する支持部
4とを半導体シリコン基板をエッチング加工することに
より一体に形成したセンサチップ1と、センサチップ1
の上下面にそれぞれ陽極接合により固定された上部キャ
ップ5及び下部キャップ6を有し、重り部2は撓み部3
を介して支持部4に片持ち支持されている。尚、重り部
2の外周と支持部4との間には略コ字状のスリット8
(図5の斜線部)が形成されている。また、撓み部3の
表面には、歪みに応じて抵抗値の変化するピエゾ抵抗7
が半導体シリコン基板への拡散技術などにより形成して
ある(例えば特開平9−203748号公報参照)。 【0004】各撓み部3には2個のピエゾ抵抗7が形成
されており、センサチップ1の表面には、4個のピエゾ
抵抗7をブリッジ接続するようにP+拡散層からなる配
線パターン10が形成されている。また、センサチップ
1の表面には、センサチップ1の一端部に設けられた複
数のボンディングパッド11と配線パターン10とを電
気的に接続するアルミニウム配線12が設けられてお
り、アルミニウム配線12はコンタクト部9で配線パタ
ーン10と電気的に接続される。 【0005】ここで、センサチップ1と垂直な方向(す
なわち図4中の上下方向)に加速度αが加わった場合、
重り部2の質量をmとすると、重り部にはF=m・αの
力が加わり、この力によって撓み部3が撓められる。撓
み部3が撓むと、撓み部3の表面に歪みが発生し、この
歪みによってピエゾ抵抗7の抵抗値が変化する。そし
て、撓み部3に設けられた4個のピエゾ抵抗7はブリッ
ジ接続されており、ピエゾ抵抗7の抵抗値変化を電圧出
力として取り出すことにより、センサチップ1に印加さ
れた加速度αの大きさを検出することができる。 【0006】この半導体加速度センサの製造方法につい
て以下に簡単に説明する。先ず、結晶面が(100)面
であるシリコン単結晶のウェハを酸化して、ウェハの表
面側に酸化膜を形成する。そして、重り部2と支持部4
との間や撓み部3,3間のスリット8となる部位の酸化
膜を、フォトリソグラフィ技術により除去した後、この
酸化膜をエッチングマスクとしてウェハをエッチングす
る。尚、エッチングの深さは一般に6〜30μm程度で
ある。エッチング終了後、ウェハの表面を再度酸化し、
ウェハの表面近傍にP+拡散層からなる配線パターン1
0を形成する。そして、4個のピエゾ抵抗7がブリッジ
回路を構成するように、各撓み部3にピエゾ抵抗7を2
個づつイオン注入により形成する。さらに、センサチッ
プ1の一端部に複数のボンディングパッド11を形成し
た後、ボンディングパッド11と配線パターン10との
間を電気的に接続するアルミニウム配線12を形成す
る。この時、アルミニウム配線12はコンタクト部9で
配線パターン10と電気的に接続される。 【0007】次に、ウェハの表面側に絶縁性保護膜であ
る酸化膜14と窒化膜15とをパッシベーションし、上
部キャップ5が陽極接合されるウェハ表面の部位にアル
ミニウム薄膜16を形成した後、さらにウェハの表面に
窒化膜をパッシベーションする。そして、ウェハの裏面
側からアルカリ異方性エッチングを行い、撓み部3,3
を薄肉にするとともに、重り部2と支持部4との間や撓
み部3,3間にウェハの表裏を貫通する略コ字状のスリ
ット8を形成し、アルミニウム配線12、ボンディング
パッド11及びアルミニウム薄膜16上に形成された窒
化膜を除去する。 【0008】そして、ウェハの上下面にそれぞれ上部キ
ャップ5及び下部キャップ6を陽極接合し、重り部2及
び撓み部3を封止する。ここに、センサチップ1と上部
キャップ5と下部キャップ6とで囲まれる空間(この空
間をキャビティという)21によりエアダンピング構造
が形成され、重り部2に過度の加速度が加わることによ
って、撓み部3が破損するのを防止している。 【0009】最後にウェハをダイシングして、個々のセ
ンサチップ1に分割し、分割されたセンサチップ1を基
板30に接着剤を用いてダイボンドし、ボンディングパ
ッド11と基板30の電極(図示せず)とをワイヤ13
により電気的に接続する。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】上述した半導体加速度
センサでは、ウェハをエッチングすることにより、重り
部2が撓み部3を介して支持部4に片持ち支持されるよ
うな構造を一旦形成すると、薬液や純水での洗浄工程
や、ウェハの搬送工程や、上部キャップ5及び下部キャ
ップ6のウェハへの接合工程や、ウェハのダイシング工
程や、センサチップ1を基板にダイボンドする工程や、
ワイヤ13をワイヤボンディングする工程などの各工程
で重り部2に過度の振動が加わって撓み部3が破損し、
最終の特性検査工程まで破損せずに到達するのは数割以
下であり、収率が低いという問題があり、半導体加速度
センサが非常にコスト高となるという問題があった。 【0011】本発明は上記問題点に鑑みて為されたもの
であり、その目的とするところは、撓み部の歩留まりを
向上させた半導体加速度センサの製造方法を提供するこ
とにある。 【0012】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明では、重り部と、一端が重り部に一
体的に連結された弾性を有する撓み部と、撓み部の他端
部が一体的に連結され撓み部を介して重り部を揺動自在
に支持する支持部とが半導体基板を加工して形成され、
前記撓み部にピエゾ抵抗が形成されたセンサチップと、
センサチップの両面にそれぞれ接合され、重り部の移動
範囲を規制する第1及び第2のキャップとを備え、重り
部が支持部に片持ち支持された半導体加速度センサの製
造方法において、半導体基板をエッチングして重り部と
撓み部と支持部とを形成し、重り部を支持部に仮固定す
る仮固定部を重り部の外周と支持部との間に少なくとも
1個形成し、第1及び第2のキャップと対向する重り部
の面にそれぞれ磁性体薄膜を形成した後、第1及び第2
のキャップを半導体基板の両面に接合し、少なくとも第
1及び第2のキャップを半導体基板の両面に接合した後
厚み方向における両側から両磁性体薄膜を磁力で交互
吸引して仮固定部を切断し、重り部を揺動自在とする
ことを特徴とする。 【0013】 【0014】この発明によれば、少なくとも第1及び第
2のキャップを半導体基板に接合する工程までは、重り
部の外周と支持部との間に形成された仮固定部により、
重り部と支持部とを結合しているので、撓み部だけで重
り部を片持ち支持する場合に比べて重り部が振動しにく
く、製造過程で撓み部の破損を防止することができ、且
つ、重り部の両面に磁性体薄膜が形成されているので、
重り部の両面に形成された磁性体薄膜をそれぞれ第1の
キャップ側又は第2のキャップ側から磁力で交互に吸引
することにより、仮固定部を破断させることができ、重
り部を一方向から吸引する場合に比べて仮固定部を容易
に破断できる。しかも、センサチップの外部から重り部
の両面にそれぞれ形成された磁性体薄膜を磁力で交互に
吸引することにより、仮固定部を破断させているので、
仮固定部を機械的に破断する場合に比べて破断時に仮固
定部の破片などが発生するのを防止できる。 【0015】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。 【0016】(参考例1) 半導体加速度センサの断面図を図1に示す。この半導体
加速度センサは、重り部2と、一端が重り部2とそれぞ
れ一体的に連結された薄肉の2本の撓み部(カンチレバ
ー)3と、撓み部3の他端が一体的に連結され、撓み部
3を介して重り部2を揺動自在に支持する支持部4とを
半導体シリコン基板をエッチング加工することにより一
体に形成したセンサチップ1と、センサチップ1の上下
面にそれぞれ陽極接合により固定され重り部2の移動範
囲を規制する第1及び第2のキャップたる上部キャップ
5及び下部キャップ6を有し、重り部2は撓み部3を介
して支持部4に片持ち支持されている。また、撓み部3
の表面には、歪みに応じて抵抗値の変化するピエゾ抵抗
7が半導体シリコン基板への拡散技術などにより形成し
てある。尚、基本的な構成は上述した図4及び図5に示
す半導体加速度センサと同様であるので、同一の構成要
素には同一の符号を付して、その説明を省略する。 【0017】ここで、上部キャップ5と対向する重り部
2の面には磁性体薄膜17が形成されている。また、重
り部2の外周と支持部4との間に形成されたスリット8
には、重り部2と支持部4との間を結合し、重り部2を
支持部4に仮固定するための磁性体薄膜からなるブリッ
ジ(仮固定部)18が少なくとも1個形成されている。
したがって、ブリッジ18が切断される前は、重り部2
は撓み部3とブリッジ18とを介して支持部4に結合さ
れているので、センサチップ1に加わった加速度によっ
て、重り部2が振動しにくくなり、製造過程でセンサチ
ップ1に過度の加速度が加わり、撓み部3が破損するの
を防止できる。そして、製造工程の最終段階でセンサチ
ップ1の外部から例えば電磁石20を用い、磁性体薄膜
からなるブリッジ18や重り部2に形成された磁性体薄
膜17を吸引することによって、重り部2における撓み
部3と反対側の端部を図1中上方に移動させ、重り部2
と支持部4との間を結合するブリッジ8を破断し、重り
部2を揺動自在とする。尚、ブリッジ18の数を1個に
限定する趣旨のものではなく、ブリッジ18を複数設け
ても良いことは言うまでもない。 【0018】各撓み部3には2個のピエゾ抵抗7が形成
されており、センサチップ1の表面には、4個のピエゾ
抵抗7をブリッジ接続するようにP+拡散層からなる配
線パターン10が形成されている。また、センサチップ
1の表面には、センサチップ1の一端部に設けられた複
数のボンディングパッド11と配線パターン10とを電
気的に接続するアルミニウム配線12が設けられてお
り、アルミニウム配線12はコンタクト部9で配線パタ
ーン10と電気的に接続される。また、ボンディングパ
ッド11と外部の基板30とはボンディングワイヤ13
により電気的に接続される。 【0019】尚、上部キャップ5及び下部キャップ6に
おけるセンサチップ1と対向する面には、重り部2の揺
動空間を確保するとともに、エアダンピング効果を得る
ための凹所5a,6aが夫々エッチングにより形成して
ある。また、上部キャップ5及び下部キャップ6は、セ
ンサチップ1の重り部2及び撓み部3を封止するもので
あって、半導体シリコン基板と略等しい熱膨張率を有す
るガラス(耐熱ガラス)で形成してある。 【0020】この半導体加速度センサの製造方法につい
て以下に簡単に説明する。先ず、結晶面が(100)面
であるシリコン単結晶のウェハを酸化して、ウェハの表
面側に酸化膜を形成する。そして、重り部2と支持部4
との間や撓み部3,3間のスリット8となる部位の酸化
膜を、フォトリソグラフィ技術を用いて除去した後、こ
の酸化膜をエッチングマスクとしてウェハをエッチング
する。尚、エッチングの深さは一般に6〜30μm程度
である。エッチング終了後、ウェハの表面を再度酸化
し、ウェハの表面近傍にP+拡散層からなる配線パター
ン10を形成する。そして、4個のピエゾ抵抗がブリッ
ジ回路を構成するように、各撓み部3にピエゾ抵抗7を
2個づつイオン注入により形成する。 【0021】次に、スパッタリングによりセンサチップ
の一端部にアルミニウムからなる複数のボンディングパ
ッド11と、ボンディングパッド11及びコンタクト部
9の間を電気的に接続するアルミニウム配線12を形成
した後、約450℃の温度で熱処理(シンターリング)
を行う。この時、アルミニウム配線12はコンタクト部
9で配線パターン10と電気的に接続される。 【0022】その後、ウェハの表面側に絶縁性保護膜で
ある酸化膜14と窒化膜15とをパッシベーションし、
上部キャップ5が陽極接合されるウェハ表面の部位にア
ルミニウム薄膜16を形成する。次に重り部2の上面に
NiやCoなどの磁性体薄膜17をスパッタリングによ
り形成するとともに、重り部2の外周と支持部4との間
にNiやCoなどの磁性体薄膜からなるブリッジ18を
少なくとも1個スパッタリングにより形成し、さらにウ
ェハ表面に窒化膜やレジストをパッシベーションする。 【0023】そして、ウェハの裏面側からアルカリ異方
性エッチングを行い、撓み部3,3を薄肉にするととも
に、重り部2と支持部4との間や撓み部3,3間にウェ
ハの表面側と連通する略コ字状のスリット8を形成す
る。この時、上述の工程で形成された撓み部3及びブリ
ッジ18によって重り部2が支持部4に支持される。 【0024】その後、アルミニウム配線12、ボンディ
ングパッド11、アルミニウム薄膜16、磁性体薄膜1
7及びブリッジ18上に形成された窒化膜をバッファー
ドフッ酸でエッチングして除去するとともに、レジスト
をアッシング処理した後有機溶剤を用いて除去し、セン
サチップ1の上下面にそれぞれ上部キャップ5及び下部
キャップ6を陽極接合し、重り部2及び撓み部3を封止
する。而して、センサチップ1と上部キャップ5と下部
キャップ6とで囲まれる空間21によりエアダンピング
構造が形成され、重り部2に過度の加速度が加わること
によって、撓み部3が破損するのを防止している。 【0025】次にウェハをダイシングして、個々のセン
サチップ1に分割し、分割されたセンサチップ1を基板
30に接着剤を用いてダイボンドし、ボンディングパッ
ド11と基板30の電極(図示せず)とをボンディング
ワイヤ13により電気的に接続する。 【0026】最後に、センサチップ1の上部キャップ5
側に電磁石20を外部から近づけて、重り部2の上面に
形成された磁性体薄膜17及びブリッジ18を磁力によ
り上部キャップ5側に引き寄せることにより、ブリッジ
18を破断し、重り部2を揺動自在とする。このよう
に、本参考例の半導体加速度センサでは、磁性体薄膜1
7及びブリッジ18を磁力で吸引することにより、重り
部2を上部キャップ5側に傾けてブリッジ18を破断し
ており、ブリッジ18を機械的に破断していないので、
ブリッジ18の破片などの飛散物やパーティクルが発生
することが無い。尚、ブリッジ18を破断する工程は、
少なくとも上部キャップ5及び下部キャップ6をセンサ
チップ1に陽極接合する工程の後であれば良いが、最終
工程に近いほど製造過程における振動や衝撃の影響を撓
み部3が受けにくく、歩留まりが良くなるのは言うまで
もない。 【0027】(参考例2参考例1 の半導体加速度センサでは磁性体薄膜からなる
ブリッジ18を設けているが、本参考例では、図2に示
すように、磁性体薄膜からなるブリッジ18の代わり
に、重り部2の外周と支持部4との間のスリット8に、
重り部2と支持部4との間を結合し、重り部2を支持部
4に仮固定するためのアルミニウムの薄膜からなるブリ
ッジ19を少なくとも1個形成してある。尚、ブリッジ
19以外の構成は参考例1の半導体加速度センサと同様
であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、
その説明を省略する。 【0028】この半導体加速度センサの製造方法は、
考例1の半導体加速度センサと基本的には同じであるの
で、異なる部分についてのみ説明する。 【0029】本参考例では、参考例1で説明したアルミ
ニウム薄膜16をウェハ表面にスパッタリングにより形
成する工程で、重り部2と支持部4との間にアルミニウ
ムの薄膜からなるブリッジ19を同時に形成する。その
後、ウェハの表面にさらに窒化膜をパッシベーション
し、重り部2の上面にNiからなる磁性体薄膜17をス
パッタリングにより形成する。以下の工程は参考例1と
同様であるので、その説明は省略する。 【0030】そして、最終の組立工程において、センサ
チップ1の上部キャップ5側に電磁石20を外部から近
づけて、重り部2の上面に形成された磁性体薄膜17を
磁力により上部キャップ5側に引き寄せることにより、
ブリッジ19を破断し、重り部2を揺動自在とする。
尚、ブリッジ19を破断する工程は、少なくとも上部キ
ャップ5及び下部キャップ6をセンサチップ1に陽極接
合する工程の後であれば良いが、最終工程に近いほど製
造過程における振動や衝撃の影響を撓み部3が受けにく
く、歩留まりが良くなるのは言うまでもない。 【0031】(実施形態参考例 2の半導体加速度センサでは、上部キャップ5と
対向する重り部2の面のみに磁性体薄膜17を形成して
いるが、本実施形態では、図3に示すように、上部キャ
ップ5及び下部キャップ6と対向する重り部2の面にそ
れぞれ磁性体薄膜17,17’を形成している。尚、磁
性体薄膜17,17’以外の構成は参考例2の半導体加
速度センサと同様であるので、同一の構成要素には同一
の符号を付して、その説明を省略する。 【0032】この半導体加速度センサの製造方法は、
考例1の半導体加速度センサの製造方法と基本的には同
じであるので、異なる部分についてのみ説明する。 【0033】本実施形態では、参考例1で説明したアル
ミニウム薄膜16をウェハ表面にスパッタリングにより
形成する工程で、重り部2と支持部4との間にアルミニ
ウムの薄膜からなるブリッジ19を同時に形成する。そ
の後、ウェハの表面にさらに窒化膜をパッシベーション
し、重り部2の上面及び下面にNiからなる磁性体薄膜
17,17’をスパッタリングにより形成する。以下の
工程は参考例1と同様であるので、その説明は省略す
る。 【0034】そして、最終の組立工程において、センサ
チップ1の上部キャップ5側に電磁石20を外部から近
づけて、重り部2の上面に形成された磁性体薄膜17を
磁力により上部キャップ5側に引き寄せた後、時間をお
いてセンサチップ1の下部キャップ6側に電磁石20’
を外部から近づけて、重り部2の下面に形成された磁性
体薄膜17’を磁力により下部キャップ6側に引き寄せ
る。このように、電磁石20,20’をセンサチップ1
の上部キャップ5側又は下部キャップ6側から交互に近
づけることにより、重り部2の上下面にそれぞれ形成さ
れた磁性体薄膜17,17’を上部キャップ5側或いは
下部キャップ6側に交互に引きつけることができ、アル
ミニウムの薄膜からなるブリッジ19を破断して、重り
部2を揺動自在とすることができる。 【0035】尚、電磁石20,20’をセンサチップ1
に近づけることによって、重り部2に形成された磁性体
薄膜17,17’を吸引しているが、電磁石20,2
0’は固定したままで、電磁石20,20’への通電を
オン/オフすることにより、重り部20に形成された磁
性体薄膜17,17’を上方又は下方に交互に吸引し
て、ブリッジ19を破断するようにしても良く、例えば
上下の電磁石20,20’を交流電源に接続し、その電
源周波数を調整することにより、電磁石20,20’で
磁性体薄膜17,17’を交互に吸引するようにしても
良い。 【0036】 【発明の効果】上述のように、請求項1の発明は、重り
部と、一端が重り部に一体的に連結された弾性を有する
撓み部と、撓み部の他端部が一体的に連結され撓み部を
介して重り部を揺動自在に支持する支持部とが半導体基
板を加工して形成され、前記撓み部にピエゾ抵抗が形成
されたセンサチップと、センサチップの両面にそれぞれ
接合され、重り部の移動範囲を規制する第1及び第2の
キャップとを備え、重り部が支持部に片持ち支持された
半導体加速度センサの製造方法において、半導体基板を
エッチングして重り部と撓み部と支持部とを形成し、重
り部を支持部に仮固定する仮固定部を重り部の外周と支
持部との間に少なくとも1個形成し、第1及び第2のキ
ャップと対向する重り部の面に磁性体薄膜をそれぞれ
成した後、第1及び第2のキャップを半導体基板の両面
に接合し、少なくとも第1及び第2のキャップを半導体
基板の両面に接合した後に厚み方向における両側から両
磁性体薄膜を磁力で交互に吸引して仮固定部を切断し、
重り部を揺動自在とすることを特徴とする。 【0037】 【0038】この発明によれば、少なくとも第1及び第
2のキャップを半導体基板に接合する工程までは、重り
部の外周と支持部との間に形成された仮固定部により、
重り部と支持部とを結合しているので、撓み部だけで重
り部を片持ち支持する場合に比べて重り部が振動しにく
く、製造過程で撓み部の破損を防止することができ、且
つ、重り部の両面に磁性体薄膜が形成されているので、
重り部の両面に形成された磁性体薄膜をそれぞれ第1の
キャップ側又は第2のキャップ側から磁力で交互に吸引
することにより、仮固定部を破断させることができ、重
り部を一方向から吸引する場合に比べて仮固定部を容易
に破断できる。しかも、センサチップの外部から重り部
の両面にそれぞれ形成された磁性体薄膜を磁力で交互に
吸引することにより、仮固定部を破断させているので、
仮固定部を機械的に破断する場合に比べて破断時に仮固
定部の破片などが発生するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】参考例1を説明する半導体加速度センサの断面
図である。 【図2】参考例2を説明する半導体加速度センサの断面
図である。 【図3】実施形態1を説明する半導体加速度センサの
面図である。 【図4】従来の半導体加速度センサを示す断面図であ
る。 【図5】同上の半導体加速度センサの上部キャップを外
した状態を示す平面図である。 【符号の説明】 1 センサチップ 2 重り部 3 撓み部 4 支持部 5 上部キャップ 6 下部キャップ 7 ピエゾ抵抗 8 スリット 17 磁性体薄膜 18 ブリッジ 20 電磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−258175(JP,A) 特開 平7−325105(JP,A) 特開 昭64−22032(JP,A) 特開 昭63−85461(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01P 15/12 H01L 29/84

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】重り部と、一端が重り部に一体的に連結さ
    れた弾性を有する撓み部と、撓み部の他端部が一体的に
    連結され撓み部を介して重り部を揺動自在に支持する支
    持部とが半導体基板を加工して形成され、前記撓み部に
    ピエゾ抵抗が形成されたセンサチップと、センサチップ
    の両面にそれぞれ接合され、重り部の移動範囲を規制す
    る第1及び第2のキャップとを備え、重り部が支持部に
    片持ち支持された半導体加速度センサの製造方法におい
    て、半導体基板をエッチングして重り部と撓み部と支持
    部とを形成し、重り部を支持部に仮固定する仮固定部を
    重り部の外周と支持部との間に少なくとも1個形成し、
    第1及び第2のキャップと対向する重り部の面にそれぞ
    磁性体薄膜を形成した後、第1及び第2のキャップを
    半導体基板の両面に接合し、少なくとも第1及び第2の
    キャップを半導体基板の両面に接合した後に厚み方向に
    おける両側から両磁性体薄膜を磁力で交互に吸引して仮
    固定部を切断し、重り部を揺動自在とすることを特徴と
    する半導体加速度センサの製造方法。
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