JP3522263B2 - 水性接着剤およびそれを用いた塗工方法 - Google Patents

水性接着剤およびそれを用いた塗工方法

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JP3522263B2
JP3522263B2 JP2002332778A JP2002332778A JP3522263B2 JP 3522263 B2 JP3522263 B2 JP 3522263B2 JP 2002332778 A JP2002332778 A JP 2002332778A JP 2002332778 A JP2002332778 A JP 2002332778A JP 3522263 B2 JP3522263 B2 JP 3522263B2
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好央 福本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水性接着剤およびそ
れを用いた塗工方法に関し、特に高速塗工性に優れた、
酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを含有する可塑剤無含有
型水性接着剤およびそれを用いた高速塗工方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを
用いた接着剤は、木工用、紙加工用、繊維加工用等の接
着剤として広く使用されている。しかしながら、そのま
までは低温での成膜性等に問題があるために、酢酸ビニ
ル樹脂系エマルジョンに可塑剤を添加し、樹脂を可塑化
することで低温での成膜性やウエットタックに基づく初
期接着性を付与している。しかしながら、昨今の環境に
対する負荷を低減するという考え方から、可塑剤、特に
フタル酸エステル系可塑剤を添加しない方向に向かって
いる。また、フタル酸エステル系可塑剤の代替としてノ
ンフタル酸系可塑剤が現在用いられている。フタル酸エ
ステル系およびノンフタル酸系可塑剤においても、可塑
剤は揮発性物質(VOC)であるために、特に住宅関連
に使用される接着剤では、VOC成分が新築病(シック
ハウス)の原因となっているのではないか等の問題から
今後の使用分野における接着剤の選択が課題として提起
されている。
【0003】そのために、現在、酢酸ビニル樹脂系エマ
ルジョンを用いた接着剤は、可塑剤の配合の有無によ
り、可塑剤を含有する可塑剤含有型接着剤と、可塑剤を
含有しない可塑剤無含有型接着剤の二つの分野に分類さ
れつつある。後者の可塑剤無含有型接着剤は、酢酸ビニ
ル樹脂系エマルジョンを改良して可塑剤を添加しないで
も、可塑剤含有型接着剤と同等の物性を有するものを目
指してさかんに研究されている。そして、本発明は、環
境問題を配慮した可塑剤無含有型接着剤の分野における
発明である。
【0004】特に、最近、これらの可塑剤による問題を
解決する手法として提案されている酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンを用いた可塑剤無含有型接着剤には、例えば
エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂系エマルジョンをシ
ードとして酢酸ビニルをシード重合する方法(例えば、
特許文献1および2参照)や、エチレン−酢酸ビニル樹
脂エマルジョンを酢酸ビニル樹脂系エマルジョンにブレ
ンドする方法により得られる可塑剤を添加しない接着剤
が提案されている。
【0005】しかしながら、これらの酢酸ビニル樹脂系
エマルジョンを用いた可塑剤無含有型接着剤は、可塑剤
を含有する可塑剤含有型接着剤のすべての性能を代替す
るには至っていない。例えば、可塑剤無含有型接着剤を
高速塗工方法に用いた場合、可塑剤を含有しないことに
よるウエットタック不足や、粒子に可塑性がないことで
ロールに対する密着性がないことにより、高速ロールで
の塗工が困難であるという問題点が挙げられる。ますま
す高まる環境への対応および接着剤の塗工におけるライ
ンスピードを上げることによる生産性の向上が共に高い
レベルで両立することが今後強く市場から要求されてお
り、可塑剤無含有型接着剤の高速塗工性の改良が求めら
れている。
【0006】
【特許文献1】特開平11−092531号公報(第2
頁)
【特許文献2】特開平11−092734号公報(第2
頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、この様
な従来技術の問題点、つまり酢酸ビニル樹脂系エマルジ
ョンを用いた可塑剤無含有型接着剤の高速ロールへの塗
工性について鋭意検討した結果、エマルジョンの高せん
断速度下での第一法線応力差をある一定範囲内に制御す
るようにエマルジョンを設計することにより、高速ロー
ルでの塗工性が飛躍的に上がることを見いだした。
【0008】すなわち、本発明は、被着体の接着、例え
ば紙工接着等で行われているような高速塗布、高速接着
を実現し、接着ラインのスピードアップを図ることがで
きる、高速塗工性に優れた、酢酸ビニル樹脂系エマルジ
ョンを含有する可塑剤無含有型水性接着剤を提供するこ
とを目的とするものである。
【0009】また、本発明は、酢酸ビニル樹脂系エマル
ジョンを含有する可塑剤無含有型水性接着剤を使用して
接着ラインのスピードアップを図ることができる高速塗
工方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、酢酸ビ
ニル樹脂系エマルジョンを含有する可塑剤無含有型接着
剤であって、前記接着剤を2つの金属面間に0.75m
mの厚さで充填し、一方の金属面を回転させることによ
り発生するせん断速度1000(1/s)における第一
法線応力差が15〜700Pa(23℃)であることを
特徴とする水性接着剤である。
【0011】前記酢酸ビニル樹脂系エマルジョンが、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンをシードとし
て酢酸ビニルをポリビニルアルコールの存在下に重合し
て得られるエマルジョンであるのが好ましい。
【0012】前記酢酸ビニル樹脂系エマルジョンが、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンをシードとし
て酢酸ビニルをポリビニルアルコールの存在下に重合し
た後、さらにポリビニルアルコールを添加して得られる
エマルジョンであるのが好ましい。
【0013】前記酢酸ビニル樹脂系エマルジョンが、エ
チレンー酢酸ビニル共重合体エマルジョンをシードとし
て酢酸ビニルをポリビニルアルコールの存在下に重合し
て得られるエマルジョンおよびエチレンー酢酸ビニル共
重合体エマルジョンを含有するエマルジョンであるのが
好ましい。
【0014】前記酢酸ビニル樹脂系エマルジョンが、エ
チレンー酢酸ビニル共重合体エマルジョンをシードとし
て酢酸ビニルをポリビニルアルコールの存在下に重合し
て得られるエマルジョンおよびエチレンー酢酸ビニル共
重合体エマルジョンを含有するエマルジョンに、さらに
ポリビニルアルコールを添加して得られるエマルジョン
であるのが好ましい。
【0015】前記酢酸ビニル樹脂系エマルジョンが、ポ
リビニルアルコールを含有するエチレン−酢酸ビニル共
重合体エマルジョンであるのが好ましい。前記酢酸ビニ
ル樹脂系エマルジョンが、エチレン−酢酸ビニル共重合
体エマルジョンおよび酢酸ビニルエマルジョンを含有す
るエマルジョンであるのが好ましい。
【0016】前記酢酸ビニル樹脂系エマルジョンが、酢
酸ビニルエマルジョンおよびエチレンー酢酸ビニル共重
合体エマルジョンを含有するエマルジョンにさらにポリ
ビニルアルコールを添加して得られるエマルジョンであ
るのが好ましい。前記酢酸ビニル樹脂系エマルジョンに
用いられるポリビニルアルコールが、少なくとも重合度
1300以上のポリビニルアルコールを含有することが
好ましい。
【0017】また、本発明は、上記の水性接着剤をロー
ルコーターにより一方の被着体に塗布した後、他方の被
着体と接着することを特徴とする塗工方法である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを用いた接着
剤において、可塑剤の配合の有無により、二つに分類さ
れる接着剤の中で、可塑剤を含有しない可塑剤無含有型
の水性接着剤に係るものである。
【0019】本発明の水性接着剤は、酢酸ビニル樹脂系
エマルジョンを含有する可塑剤無含有型接着剤であっ
て、該接着剤のせん断速度1000(1/s)における
第一法線応力差が15〜700Pa(23℃)であるこ
とを特徴とする。
【0020】なお、本発明において、可塑剤無含有接着
剤とは、フタル酸エステル類、アジピン酸エステル、リ
ン酸エステルなどの可塑剤を実質的に含まない接着剤を
示す。酢酸ビニル樹脂系エマルジョンに含まれる水や被
着体への接着性強化のための成膜助剤やその他の添加剤
は含有されてもよい。成膜助剤は、例えばグリコールエ
ーテル系成膜助剤などが挙げられ、その含有量は酢酸ビ
ニル樹脂系エマルジョンの全樹脂量に対して0.1重量
%以上、好ましくは1〜20重量%程度である。また、
可塑剤を実質的に含まないとは、接着剤に添加する添加
剤の中で、例えば顔料ペースト等などの様に可塑剤が含
まれているものがあるが、それらを添加することにより
接着剤中に可塑剤が混入されること等を妨げるものでは
ないことを意味する。本発明の水性接着剤は、酢酸ビニ
ル樹脂系エマルジョンを含有する可塑剤無含有型接着剤
であっても、被着体の接着、例えば紙工接着で行われて
いるような高速塗布、高速接着を実現し、ラインスピー
ドアップを図ることができ、特に紙工用接着剤で、高速
紙工ラインに使用される水性接着剤として好適である。
【0021】本発明の可塑剤無含有型の水性接着剤は、
酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを含有することを特徴と
する。特に、本発明で用いられる酢酸ビニル樹脂系エマ
ルジョンの好ましい例としては、下記の〜に示す酢
酸ビニル樹脂系エマルジョンが挙げられる。
【0022】エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジ
ョンをシードとして酢酸ビニルをポリビニルアルコール
の存在下に重合して得られるエマルジョン(酢酸ビニル
樹脂系エマルジョン(1)と記す)。 エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンをシード
として酢酸ビニルをポリビニルアルコールの存在下に重
合した後、さらにポリビニルアルコールを添加して得ら
れるエマルジョン(酢酸ビニル樹脂系エマルジョン
(2)と記す)。
【0023】エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジ
ョンをシードとして酢酸ビニルをポリビニルアルコール
の存在下に重合して得られるエマルジョンおよびエチレ
ンー酢酸ビニル共重合体エマルジョンを含有するエマル
ジョン(酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(3)と記す) エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンをシード
として酢酸ビニルをポリビニルアルコールの存在下に重
合して得られるエマルジョンおよびエチレンー酢酸ビニ
ル共重合体エマルジョンを含有するエマルジョンに、さ
らにポリビニルアルコールを添加して得られるエマルジ
ョン(酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(4)と記す) ポリビニルアルコールを含有するエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体エマルジョン(酢酸ビニル樹脂系エマルジョ
ン(5)と記す)。 エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンおよび酢
酸ビニルエマルジョンを含有するエマルジョン(酢酸ビ
ニル樹脂系エマルジョン(6)と記す)。 酢酸ビニルエマルジョンおよびエチレンー酢酸ビニル
共重合体エマルジョンを含有するエマルジョンにさらに
ポリビニルアルコールを添加して得られるエマルジョン
(酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(7)と記す)。
【0024】次に、上記の各々の酢酸ビニル樹脂系エマ
ルジョンについて説明する。酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(1) 酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(1)には、エチレン−
酢酸ビニル共重合体エマルジョンをシード(種)として
酢酸ビニルをポリビニルアルコールの存在下にシード重
合して得られるエマルジョンが用いられ、例えば特開平
11−092531号公報や特開平11−092734
号公報に記載されている方法で製造されるエマルジョン
が挙げられる。
【0025】具体的には、本発明の水性接着剤を構成す
る酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(1)としては、接着
強度が高い点、及び可塑剤を添加しなくても低温成膜性
に優れる点などから、エチレン−酢酸ビニル共重合体エ
マルジョン中で酢酸ビニルをシード重合して得られるエ
マルジョンが特に好ましい。
【0026】前記エチレン−酢酸ビニル共重合体として
は、特に限定されないが、通常、エチレン含有量が5〜
40重量%程度の共重合体が用いられる。その中でも、
エチレン含有量が15〜35重量%の範囲にある共重合
は、特に低い成膜温度を与えると共に、接着強さも優れ
るため好ましい。エチレン−酢酸ビニル共重合体エマル
ジョンは広く市販されており、市中で容易に求めること
ができる。エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン
は、必要に応じて水により希釈して用いられる。
【0027】エチレン−酢酸ビニル共重合体の量は、得
られる酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(1)の全樹脂
(全固形分)中の含有量として、例えば3〜40重量
%、好ましくは5〜30重量%、さらに好ましくはl0
〜30重量%程度である。
【0028】また、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマ
ルジョンの代わりに、グリコールエーテルを含有するエ
チレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンを用いること
ができる。グリコールエーテルを含有するエチレン−酢
酸ビニル共重合体エマルジョンとしては、例えば特開平
8−3408号公報に記載されているエマルジョンが挙
げられる。グリコールエーテルの含有量は、エチレン−
酢酸ビニル共重合体(固形分)100重量部に対して1
〜15重量部が好ましい。
【0029】シード重合は、例えば、前記エチレン−酢
酸ビニル共重合体エマルジョンと、好ましくは保護コロ
イドとしてのポリビニルアルコール(PVA)を含む水
系エマルジョン中、重合開始剤の存在下で行われる。重
合系内にポリビニルアルコールを存在させると、該ポリ
ビニルアルコールがシード重合における乳化剤として有
効な機能を持つとともに、接着剤として用いたときの塗
布作業性及び接着強さが向上する。
【0030】ポリビニルアルコールとしては、特に限定
されず、一般に酢酸ビニル樹脂系エマルジョンやエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンを製造する際に用
いられるポリビニルアルコールを使用でき、アセトアセ
チル化ポリビニルアルコールなどの変性ポリビニルアル
コールなどであってもよい。ポリビニルアルコールは、
部分ケン化品、中間ケン化、完全ケン化品の何れであっ
てもよく、また、分子量やケン化度等の異なる2種以上
のポリビニルアルコールを併用することが好ましい。
【0031】ポリビニルアルコールの量は、シード重合
の際の重合性や接着剤としたときの接着性などを損なわ
ない範囲で適宜選択できるが、一般には、得られる酢酸
ビニル樹脂系エマルジョン(1)の全樹脂(全固形分)
中の含有量として、例えば2〜40重量%、好ましくは
5〜30重量%、さらに好ましくは6〜25重量%程度
である。
【0032】重合反応系内には、重合性や接着剤として
の性能を損なわない範囲で、ポリビニルアルコール以外
の保護コロイド類や界面活性剤(非イオン系界面活性
剤、アニォン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤等)
などを添加してもよい。
【0033】重合開始剤(触媒)としては、特に限定さ
れず、慣用の開始剤、例えば、過酸化水素、ベンゾイル
パーオキシド等の有機過酸化物、過硫酸アンモニウム、
過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、アゾビスイソブチ
ロニトリルなどを使用できる。これらの中でも過硫酸ア
ンモニウムが特に好ましい。また、これらの開始剤は、
炭酸水素ナトリウム、ロンガリット、重亜硫酸ナトリウ
ム、アスコルビン酸などの還元剤と組み合わせて、レド
ックス系開始剤として用いることもできる。例えば、過
硫酸アンモニウムと炭酸水素ナトリウム等の還元剤から
なるレドックス系開始剤などが挙げられる。
【0034】重合開始剤の使用量は、単量体の総量(酢
酸ビニル及び酢酸ビニル以外の重合性不飽和単量体)1
00重量部に対して、例えば0.05〜2重量部、好ま
しくは0.08〜1.5重量部程度である。また、レド
ックス系開始剤を用いる際の還元剤の使用量は、前記開
始剤の種類等に応じて適宜設定できる。例えば、開始剤
として過硫酸アンモニウムを用いる場合には、併用する
炭酸水素ナトリウム等の使用量は、過硫酸アンモニウム
1重量部に対して、0.3〜10重量部、好ましくは
0.5〜6重量部程度である。なお、連鎖移動剤とし
て、イソプロパノール、ドデシルメルカプタンなどの少
量の有機溶剤を系内に添加してもよい。重合開始剤や連
鎖移動剤は、系内に一括添加してもよく、間欠的又は連
続的に添加してもよい。
【0035】本発明における酢酸ビニル樹脂系エマルジ
ョン(1)は、酢酸ビニルを系内に添加してシード重合
を行うことにより得られるが、本発明の効果を損なわな
い範囲で前記酢酸ビニルに酢酸ビニル以外の他の重合性
不飽和単量体を混合あるいは分添して重合して得られる
エマルジョンでもよい。
【0036】酢酸ビニル以外の重合性不飽和単量体とし
ては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸エステ
ル類、メタクリル酸エステル類、ビニルエステル類、ビ
ニルエーテル類、芳香族ビニル化合物、不飽和カルボン
酸アミド類、オレフィン類、ジエン類、不飽和ニトリル
類などが挙げられる。これらの重合性不飽和単量体は単
独で又は2以上を組み合わせて使用できる。
【0037】シード重合に用いる酢酸ビニルの使用量
は、得られる酢酸ビニル樹脂系エマルジョンの全樹脂
(全固形分)に対して、例えばl0〜90重量%、好ま
しくは15〜80重量%、さらに好ましくは40〜75
重量%程度である。
【0038】前記他の重合性不飽和単量体の使用量は、
エマルジョンの接着性等の性能を損なわない範囲で適宜
選択できるが、一般には、酢酸ビニル100重量部に対
して、0.05〜15重量部程度の範囲である。
【0039】本発明の効果を損なわない範囲で、重合す
るさいに生成するエマルジョンの安定性を保つために、
適宜、乳化剤、界面活性剤等の添加剤を添加することが
できる。例えば、乳化剤および界面活性剤としては、ポ
リオキシアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテルなどが挙げられる。重合温度も特に
限定されず、使用する重合開始剤の種類により異り、重
合開始剤が熱分解することにより重合を進める温度を適
宜設定することができる。
【0040】酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(2) 酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(2)は、エチレン−酢
酸ビニル共重合体エマルジョンをシードとして酢酸ビニ
ルをポリビニルアルコールの存在下に重合した後、さら
にポリビニルアルコールを添加して得られるエマルジョ
ンである。
【0041】具体的には、酢酸ビニル樹脂系エマルジョ
ン(2)は、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョ
ンをシードとして酢酸ビニルを保護コロイドとしてのポ
リビニルアルコールの存在下にシード重合して得られた
上記の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(1)に、別工程
でポリビニルアルコールを添加して得られるエマルジョ
ンである。
【0042】ポリビニルアルコールの量(保護コロイド
と別行程で添加するポリビニルアルコールの和)は、酢
酸ビニル樹脂系エマルジョン(全固形分)に対して2〜
60重量%、好ましくは5〜50重量%が望ましい。
【0043】酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(3) 酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(3)は、エチレン−酢
酸ビニル共重合体エマルジョンをシードとして酢酸ビニ
ルをポリビニルアルコールの存在下に重合して得られる
エマルジョンおよびエチレンー酢酸ビニル共重合体エマ
ルジョンを含有するエマルジョンである。
【0044】具体的には、酢酸ビニル樹脂系エマルジョ
ン(3)は、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョ
ンをシードとして酢酸ビニルを保護コロイドとしてのポ
リビニルアルコールの存在下にシード重合して得られた
上記の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(1)に、エチレ
ンー酢酸ビニル共重合体エマルジョンを混合して得られ
るエマルジョンである。
【0045】エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョ
ンは、通常の製法により製造されたものを用いることが
できる。酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(3)に含有さ
るエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンの含有量
は、全固形分に対して0.01〜80重量%、好ましく
は0.5〜70重量%が望ましい。
【0046】ポリビニルアルコールの量(保護コロイド
で使用するポリビニルアルコール)は、酢酸ビニル樹脂
系エマルジョン(全固形分)に対して0.1〜40重量
%、好ましくは0.5〜30重量%が望ましい。
【0047】酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(4) 酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(4)は、エチレン−酢
酸ビニル共重合体エマルジョンをシードとして酢酸ビニ
ルをポリビニルアルコールの存在下に重合して得られる
エマルジョンおよびエチレンー酢酸ビニル共重合体エマ
ルジョンを含有するエマルジョンに、さらにポリビニル
アルコールを添加して得られるエマルジョンである。
【0048】具体的には、酢酸ビニル樹脂系エマルジョ
ン(4)は、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョ
ンをシードとして酢酸ビニルを保護コロイドとしてのポ
リビニルアルコールの存在下にシード重合して得られた
上記の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(1)に、エチレ
ンー酢酸ビニル共重合体エマルジョンを混合して得られ
るエマルジョン(酢酸ビニル樹脂系エマルジョン
(3))に対して別工程でポリビニルアルコールを添加
して得られるエマルジョンである。
【0049】エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョ
ンは、通常の製法により製造されたものを用いることが
できる。酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(4)に含有さ
るエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンの含有量
は、全固形分に対して0.01〜80重量%、好ましく
は0.5〜70重量%が望ましい。
【0050】酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(3)にポ
リビニルアルコールを後添加する方法は、ポリビニルア
ルコールを水に溶解させた水溶液での添加や、固形で添
加しその後エマルジョンを加熱し溶解させる方法で行な
うことができる。
【0051】ポリビニルアルコールの量(保護コロイド
と別行程で添加するポリビニルアルコールの和)は、酢
酸ビニル樹脂系エマルジョン(全固形分)に対して1〜
60重量%、好ましくは2〜40重量%が望ましい。
【0052】酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(5) 酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(5)は、ポリビニルア
ルコールを含有するエチレン−酢酸ビニル共重合体エマ
ルジョンである。具体的には、酢酸ビニル樹脂系エマル
ジョン(5)は、通常の方法により製造されたエチレン
−酢酸ビニル共重合体エマルジョンに、別工程でポリビ
ニルアルコールを添加して得られるエマルジョンであ
る。
【0053】エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョ
ンは、通常の製法により製造されたものを用いることが
できる。酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(5)に含有さ
るエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンの含有量
は、全固形分として60〜99.9重量%、好ましくは
70〜99.5重量%が望ましい。
【0054】エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョ
ンにポリビニルアルコールを後添加する方法は、ポリビ
ニルアルコールを水に溶解させた水溶液での添加や、固
形で添加しその後エマルジョンを加熱し溶解させる方法
で行なうことができる。別行程で添加されるポリビニル
アルコールの量は、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(全
固形分)に対して0.1〜60重量%、好ましくは0.
5〜40重量%が望ましい。
【0055】酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(6) 酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(6)は、エチレン−酢
酸ビニル共重合体エマルジョンおよび酢酸ビニルエマル
ジョンを含有するエマルジョンである。
【0056】具体的には、酢酸ビニル樹脂系エマルジョ
ン(6)は、保護コロイドとしてのポリビニルアルコー
ルの存在下に酢酸ビニルを重合して得られる成膜温度が
室温付近の酢酸ビニルエマルジョンにエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体エマルジョンを混合することにより得られ
る成膜温度の低い無可塑剤として使用できるエマルジョ
ンである。
【0057】エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョ
ンには、従来の製法により製造されているものを用いる
ことができる。酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(6)に
含有さるエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンの
含有量は、全固形分に対して10〜95重量%、好まし
くは15〜90重量%が望ましい。
【0058】酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(6)に含
有さるポリビニルアルコールの量(酢酸ビニルエマルジ
ョンの保護コロイド)は、酢酸ビニル樹脂系エマルジョ
ン(全固形分)に対して0.1〜40重量%、好ましく
は0.5〜30重量%が望ましい。
【0059】酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(7) 酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(7)は、保護コロイド
としてのポリビニルアルコールの存在下に酢酸ビニルを
重合して得られる成膜温度が室温付近の酢酸ビニルエマ
ルジョンおよびエチレンー酢酸ビニル共重合体エマルジ
ョンを含有するエマルジョンに、さらにポリビニルアル
コールを添加して得られる成膜温度の低い無可塑剤とし
て使用できるエマルジョンである。
【0060】具体的には、酢酸ビニル樹脂系エマルジョ
ン(6)に別工程でポリビニルアルコールを添加して得
られるエマルジョンである。
【0061】エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョ
ンには、従来の製法により製造されるものを用いること
ができる。酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(7)に含有
さるエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンの含有
量は、全固形分に対して10〜95重量%、好ましくは
15〜90重量%が望ましい。
【0062】酢酸ビニルエマルジョンおよびエチレンー
酢酸ビニル共重合体エマルジョンにポリビニルアルコー
ルを後添加する方法は、ポリビニルアルコールを水に溶
解させた水溶液での添加や、固形で添加しその後エマル
ジョンを加熱し溶解させる方法で行なうことができる。
【0063】酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(7)に含
有さるポリビニルアルコールの量(酢酸ビニルエマルジ
ョンの保護コロイドと別行程で添加するポリビニルアル
コールの和)は、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(全固
形分)に対して1〜60重量%、好ましくは2〜40重
量%が望ましい。
【0064】本発明の可塑剤無含有型の水性接着剤に含
有される酢酸ビニル樹脂系エマルジョンとして例示した
上記の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(1)〜(7)は
いずれもポリビニルアルコールを保護コロイドとして或
いは別工程でのポリビニルアルコールの後添加により含
有していることを特徴とする。
【0065】特に、本発明の可塑剤無含有型の水性接着
剤に用いられる酢酸ビニル樹脂系エマルジョンのうち、
接着剤のせん断速度1000(1/s)における第一法
線応力差が1000Pa以下(23℃)の範囲内になる
ように制御することで得られる高速塗工性が良好である
効果を奏するには、上記の酢酸ビニル樹脂系エマルジョ
ン(1)〜(7)が好ましい。第一法線応力差は、エマ
ルジョンに使用する水溶性高分子の量や重合度で制御す
ることができるが、特に酢酸ビニル樹脂系エマルジョン
の安定性や経済性の面からポリビニルアルコールでの制
御がもっとも望ましい。ポリビニルアルコールの使用方
法は、保護コロイドとしての使用や、エマルジョンへの
別工程でのポリビニルアルコール水溶液の後添加がある
が、本発明においては高重合度のポリビニルアルコール
を使用することに特徴を有し、高重合度のポリビニルア
ルコールの使用により少量で第一法線応力差を上げ或い
は制御できる効果を得ることができる。
【0066】具体的には、本発明の水性接着剤に含有さ
れる上記の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(1)〜
(7)には、分子量やケン化度等の異なる2種以上のポ
リビニルアルコールが用いられているが、その中で少な
くとも1種のポリビニルアルコールに重合度1300以
上のポリビニルアルコール(以下、「高重合度ポリビニ
ルアルコール」と記す)を使用することが望ましい。重
合度は経済的な理由等から好ましくは1300〜450
0の範囲が望ましい。
【0067】また、高重合度ポリビニルアルコールを保
護コロイドで使用した場合、作製したエマルジョンの粘
度が高くなることが多く、低粘度品の作製が難しいため
に、別工程で作製したポリビニルアルコール水溶液をエ
マルジョンに添加することが、幅広い粘度と固形分のエ
マルジョンを作製することが可能であるために最も望ま
しい。
【0068】なお、本発明において、ポリビニルアルコ
ールを別工程で添加する方法とは、ポリビニルアルコー
ルまたはポリビニルアルコール水溶液をエマルジョンに
添加する方法、またはエマルジョンをポリビニルアルコ
ール水溶液に添加する方法のいずれの方法でもよい。
【0069】高重合度ポリビニルアルコールを使用する
方法は、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(1)、(3)
および(6)では、重合用の保護コロイドとして使用さ
れるポリビニルアルコールの一部として使用する方法、
酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(2)、(4)、(5)
および(7)では、別工程で添加するポリビニルアルコ
ールおよび重合用の保護コロイドとして使用されるポリ
ビニルアルコールの一部のポリビニルアルコールのいず
れか一方又は両方に使用する方法により行なわれる。
【0070】酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(1)〜
(7)に使用する高重合度ポリビニルアルコールの使用
量は、前記(1)〜(7)の酢酸ビニル樹脂系エマルジ
ョンに含有される全体のポリビニルアルコールの含有量
の中の5〜100重量%、好ましくは10〜100重量
%の範囲が望ましい。
【0071】なお、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン
(1)〜(7)に使用するポリビニルアルコールは、上
に述べたより望ましい高重合度ポリビニルアルコールを
少なくとも一部として使用するが、特に限定されず、一
般に酢酸ビニル樹脂系エマルジョンや、エチレン−酢酸
ビニル共重合体エマルジョンを製造するさいに用いられ
るポリビニルアルコールを使用でき、アセトアセチル化
ポリビニルアルコールや、αオレフィン変性ポリビニル
アルコールなどの変性ポリビニルアルコールなどであっ
てもよい。ポリビニルアルコールは、部分ケン化品、中
間ケン化品、完全ケン化品のどれあってもよく、また、
分子量やケン化度等の異なる2種類以上のポリビニルア
ルコールを併用することもできる。
【0072】さらに、ポリビニルアルコール以外に、本
発明の効果を損なわない範囲で、適宜、水溶性高分子を
添加することができる。水溶性高分子としては、例え
ば、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、ポ
リアクリル酸ナトリウム、メチルセルロース等が挙げら
れる。
【0073】なお、本発明の上記の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョン(1)〜(7)を含有する可塑剤無含有型の
水性接着剤の固形分は20〜80重量%、好ましくは2
5〜70重量%の範囲が望ましい。
【0074】さらに、本発明の上記の酢酸ビニル樹脂系
エマルジョンを含有する可塑剤無含有型の水性接着剤の
特徴は、該接着剤のせん断速度1000(1/s)にお
ける第一法線応力差が1000Pa以下(23℃)であ
ることにある。
【0075】本発明における第一法線応力差とは、回転
するパラレルプレートと法線応力を測定するノーマルフ
ォースセンサーを搭載した第一法線応力差測定装置(例
えば、ハーケ社製、レオストレスRS150)を用い
て、23℃において、パラレルプレート(材質:チタ
ン)とノーマルフォースセンサー(測定部の材質:セラ
ミックに金を被覆したもの)の間に0.75mmの厚さ
になるように試料の水性接着剤を充填し、パラレルプレ
ートをせん断速度1000(1/s)に回転させた時に
発生するパラレルプレートとノーマルフォースセンサー
を押し広げようとする応力から求めた値を表わす。
【0076】本発明の水性接着剤は、せん断速度100
0(1/s)における第一法線応力差が1000Pa以
下(23℃)、好ましくは25〜700Pa(23℃)
に、さらに好ましくは50〜400Pa(23℃)に制
御することにより高速塗工性に優れた効果を得ることが
できる。ただし、せん断速度が0Paである場合を除
く。
【0077】図1は本発明の水性接着剤を用いたロール
コーターによる塗工方法の一例を示す概略図である。同
図1に示す塗工方法は、接着剤塗布部と被着体貼合部と
からなり、水性接着剤をロールコーターにより一方の被
着体に塗布した後、他方の被着体と接着することにより
行なわれる。
【0078】接着剤塗布部では、接着剤パン4に収容さ
れている水性接着剤5がピックアップロール6に汲み上
げられ、塗布ロール7に転写される。被着体巻出ロール
1から送り出された被着体Aは、支持ロール3を通過し
て塗布ロール7と押さえロール8の間を通過し、被着体
Aの一方の面に塗布ロール7に転写されている水性接着
剤5が塗布される。被着体貼合部では、被着体巻出ロー
ル2から被着体Bが送り出され、被着体Aの水性接着剤
5が塗布された面と被着体Bが圧着ロール9,10で圧
着されて貼合された後、巻取ロール11で巻取られる。
【0079】図1に示す塗工方法は高速で行なわれ、ロ
ールは高速で回転する。なお、高速塗工における高速と
は、紙の物性や厚さ、塗工方法などの塗工条件により異
なり一概に決められないが、従来の塗工方法において行
われている塗工速度よりも速い速度を表し、例えば、被
着体の搬送速度が60m/min以上、好ましくは10
0m/min以上で塗工が行なわれる場合が挙げられ
る。
【0080】図1に示すようにラインスピードが速く、
ロールが高速回転して、被着体として、例えば紙に水性
接着剤のエマルジョンを塗工する場合、ロール−ロール
間およびロール−紙間に高いせん断速度(例えば、10
00(1/s)から10000(1/s))がかかる。
このときに、高速せん断速度(1000(1/s))で
の第一法線応力差を1000Pa以下(23℃)の範囲
に収めるように水性接着剤の設計を行えば、この範囲の
第一法線応力差は適度にロールを巻き締める方向の応力
として評価できる。この応力により、水性接着剤のエマ
ルジョンがロールにのりやすくなり、低粘度のエマルジ
ョンでよく起こるロールからエマルジョンが飛び散る糊
とびもなくなる。そして、ロールから紙に対して適度に
水性接着剤のエマルジョンが転写し、良好な初期接着性
が得られ、ラインスピードを上げることが可能となる。
【0081】しかしながら、エマルジョンの高速せん断
速度(1000(1/s))での第一法線応力差が10
00Paを越える値となった場合は、ロールに対してあ
まりに多くの水性接着剤のエマルジョンがのってしま
い、紙に対して塗布量の調整ができなくなる。その結
果、良好な初期接着性が得られず、ラインスピードは上
がらない。また、大きな第一法線応力差の影響により、
接着剤パンからエマルジョンがあふれ出る場合があり、
作業に多大な影響を与える。
【0082】また、エマルジョンの高速せん断速度(1
000(1/s))での第一法線応力差が0Paの場
合、ロールに対してエマルジョンがのらなくなり、紙を
接着するのに十分な塗布量が得られず、接着不良が発生
する。また、上記の糊飛びが発生し、作業に多大な影響
を与える。
【0083】本発明の無可塑剤型酢酸ビニル樹脂系エマ
ルジョンは、そのまま、あるいは必要に応じて、成膜助
剤、充填剤、染料、防腐剤、消泡剤等の添加剤を添加し
て接着剤として好適にすることができる。添加剤は、可
塑剤無含有型酢酸ビニル樹脂系エマルジョンの全樹脂量
に対して、例えば、0.01重量%以上である。
【0084】また、被着体は2つの被着体A、Bを貼り
合わせることにより得られる。被着体A、Bとしては、
紙、撥水処理した紙、木、プラスチックフィルムまたは
シート、例えば、塩化ビニルフィルムまたはシート、軟
質塩化ビニルフィルムまたはシート、あるいはそれらの
発泡体、繊維等に使用することができる。なかでも紙、
木に対しては特に優れた接着性を示す。被着体A、B
は、上記の材料の中の同じ材料の組み合わせでもよく、
また異なった材料の組み合わせでもよい。
【0085】
【実施例】次に、実施例および比較例により、本発明を
さらに詳細に説明する。なお、以下の実施例および比較
例において「部」および「%」は、特に断らない限り重
量基準を意味する。ただし、以下の実施例において、実
施例11、12、22、23、34、35、45、4
6、55、56、57、67、68、77、78は参考
例を示す。
【0086】また、得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹
脂系エマルジョンの固形分、粘度、最低造膜温度、第一
法線応力差、高速塗工性を下記の要領で評価した。
【0087】(水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エマルジ
ョンの評価) (1)固形分は、重量を測定した直径3cmのアルミカ
ップにエマルジョンを0.3g入れて、薄くひろげて1
05℃で60分間乾燥させて、その乾燥重量を測定す
る。そして次式により得た値を示す。
【0088】
【数1】
【0089】(2)粘度は、JIS K 6833によ
り測定した値を示す。BM型粘度計、23℃、回転数1
2r/minで測定。 (3)最低造膜温度は、JIS K 6804 7.6
最低造膜温度により測定した値を示す。
【0090】(4)第一法線応力差の測定 第一法線応力差測定は、ノーマルフォースセンサー(N
f)(ハーケ社製)を搭載したハーケ社製レオストレス
RS150の第一法線応力差測定装置を用いて、直径
28mmのパラレルプレート(PP28)(ハーケ社
製)を用いて測定した。測定する水性接着剤の酢酸ビニ
ル樹脂系エマルジョンは、あらかじめ23℃に調整した
ものを使用し、室温23℃、湿度50%RHの環境で測
定を行った。
【0091】図2は第一法線応力差の測定方法を示す説
明図である。図2に示すとおり、まず、ノーマルフォー
スセンサー(Nf)21の上に、測定する水性接着剤の
酢酸ビニル樹脂系エマルジョン22を載置する。(図2
(a)参照)エマルジョン22の量は、パラレルプレー
ト(PP28)23とノーマルフォースセンサー(N
f)21の間を埋める量とする。次に、ノーマルフォー
スセンサー(Nf)21をC方向に上げて、測定ギャッ
プhを0.75mmに合わせる。(図2(b)参照)そ
の後、第一法線応力差を0Paとなるようにゼロ調整を
行う。次に、パラレルプレート(PP28)23をD方
向に回転させ、せん断速度0(1/s)から1000
(1/s)まで2分間で等せん断加速度で上げる。この
とき、パラレルプレート(PP28)23とノーマルフ
ォースセンサー(Nf)21を押し広げようとする力
(T(N))が発生し、この力(T(N))を測定す
る。(図2(c)参照) この力Tから第一法線応力差(N1 )を下記の式から求
めることができる。γ(ドット)(以後、γと表す。)
はせん断速度を示す。
【0092】
【数2】
【0093】ただし、N1 はせん断速度γ(1/s)
(1000(1/s))での第一法線応力差(Pa)、
2 はせん断速度γ(1/s)での第二法線応力差(P
a)、Rはパラレルプレート(PP28)の半径(m
m)、πは円周率である。ωは角速度((rad)/
s)、hはパラレルプレートとノーマルフォースセンサ
ーとの間のギャップ(距離)(mm)である。本発明に
おけるパラレルプレートを使用すれば、理論的にはN1
−N2 を求めることができる。しかしながら、N2 のせ
ん断速度γ(1/s)(1000(1/s)での第二法
線応力差(Pa)は、通常N1 に比較してはるかに小さ
いためにN1 −N2 をN1 と近似し、測定値はこの値で
得られる。
【0094】(5)高速塗工性 塗工試験は、図1に示す塗工・接着ラインを用いて、2
3℃で紙と紙の高速塗工を行った。紙は、実施例1〜7
8および比較例1〜28はレンゴー(株)製原紙(3K
M)、また実施例79、80は日本板紙(株)製JSM
120を用いた。はじめの紙の送り速度を30m/分に
し、紙への水性接着剤の塗布量(塗布エマルジョンの全
重量)を25g/m2に調整した。ピックアップロール
の直径は30cm、このときの回転速度は32r/mで
ある。塗布ロールの直径は30cm、回転速度は32r
/mである。その後、紙の送り速度を150m/分に上
げた。このときのピックアップロールの回転速度は16
0r/mである。塗布ロールの回転速度は160r/m
である。
【0095】接着パンはたて50cm、よこ70cm、
深さfは10cmであり、水性接着剤の酢酸ビニル樹脂
系エマルジョンが収容されている深さeは7cmであ
る。また、ピックアップロールは水性接着剤の中に4c
m浸漬している。その他のロールの大きさなどは図に示
すとおりである。
【0096】i)塗布性 紙に対して均一にむらなく塗布されているかを圧着ロー
ル前で確認した。 ◎:塗布量は一定で均一に塗布されており、理想的であ
る。 ○:塗布されていない部分はないが、部分的に厚く塗布
されている。実用レベルである。 ●:塗布されていない部分はないが、部分的に薄く塗布
されており、実用レベルである。 △:塗布されていない部分が確認される。実用性は厳し
い。 ×:ほとんど塗布されていない。
【0097】ii)初期接着性 紙と紙が接着されているかを調べるために、塗布部と巻
取ロールの間で接着した紙/紙の端に浮きはないか、お
よび接着した紙/紙を剥がして接着状態を確認した。 ◎:接着した紙/紙の端に浮きはなく、完全に紙破す
る。 ○:接着した紙/紙の端に浮きが生じるが、巻き取り後
収まり、実用レベルである。 △:接着した紙/紙の端に浮きはないが、紙破しない部
分が存在する。 ×:浮きが生じて紙破しない部分があり接着しない。
【0098】iii)糊飛び ラインを稼動させたのち、ロールの回転により、接着剤
パンから水性接着剤のエマルジョンが飛び散るかを確認
した。 ○:糊とびなし。 ×:糊とびあり
【0099】iv)接着剤パンからのエマルジョンのあ
ふれ ラインを稼動させたのち、接着剤パンから水性接着剤の
酢酸ビニル樹脂系エマルジョンがあふれるかを確認し
た。 ○:あふれない。 ×:あふれた。
【0100】酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(1)から
なる水性接着剤の実施例および比較例(保護コロイドと
なるポリビニルアルコールで第一法線応力差を制御した
系) 実施例1 攪拌機、還流冷却器、滴下槽及び温度計付きの反応容器
に水350重量部を入れ、これに、ポリビニルアルコー
ル(PVA):K205((株)クラレ製、クラレポバ
ール205、重合度500,ケン化度88mol%)2
0重量部、ポリビニルアルコール(PVA):K217
((株)クラレ製、クラレポバール217,重合度17
00、ケン化度88mol%)20重量部を加えて溶解
させ、90℃に保った。PVAが完全に溶解した後、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(EVAエマ
ルジョン):NS100(電気化学工業(株)製、デン
カスーパーテックスNS100、エチレン含有量20
%、固形分濃度57%)を185重量部添加した。液温
が85℃まで上がったところで、この混合液に、触媒
(過硫酸アンモニウム0.9重量部と重曹0.7重量部
を水10重量部に溶解させた水溶液)と、酢酸ビニルモ
ノマー(Vac)260重量部とを、別々の滴下槽から
2.5時間かけて連続的に滴下した。前記触媒及び酢酸
ビニルモノマーの滴下終了後、さらに1.5時間攪拌
し、重合を完結させ、粘度調整用の水を54重量部添加
して、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。
【0101】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分は45.1重量%、粘度は4540
mPa・s、最低造膜温度は0℃未満、せん断速度10
00(1/s)における第一法線応力差は20Paであ
った。また、高速塗工性を測定した結果を表1に示す。
【0102】実施例2〜12 実施例1において、ポリビニルアルコール(PVA)、
エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(EVAエ
マルジョン)、酢酸ビニルモノマー(Vac)および触
媒の種類及び添加量を表1〜3に示す割合で変えた以外
は、実施例1と同様の方法で酢酸ビニル樹脂系エマルジ
ョンを得た。
【0103】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分、粘度、最低造膜温度、せん断速度
1000(1/s)における第一法線応力差および高速
塗工性を測定した結果を表1〜3に示す。
【0104】比較例1 実施例1におけるポリビニルアルコール(PVA)のク
ラレポバール205(K205)およびクラレポバール
217(K217)の代わりに、重合度の低いクラレポ
バール205:K205(重合度500,ケン化度88
mol%)40重量部を用いた以外は実施例1と同様の
方法で酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。
【0105】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分、粘度、最低造膜温度、せん断速度
1000(1/s)における第一法線応力差および高速
塗工性を測定した結果を表4に示す。
【0106】比較例2〜4 比較例1において、ポリビニルアルコール(PVA)、
エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン(EVAエ
マルジョン)、酢酸ビニルモノマー(Vac)および触
媒の種類及び添加量を表4に示す割合で変えた以外は、
比較例1と同様の方法で酢酸ビニル樹脂系エマルジョン
を得た。
【0107】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分、粘度、最低造膜温度、せん断速度
1000(1/s)における第一法線応力差および高速
塗工性を測定した結果を表4に示す。
【0108】なお、表中における略号は下記のものを示
す。 (1)ポリビニルアルコール(PVA) K205:クラレポバール205、(株)クラレ製、重
合度500,ケン化度88mol% K217:クラレポバール217、(株)クラレ製、重
合度1700、ケン化度88mol% K224E:クラレポバール224E、(株)クラレ
製、重合度2400,ケン化度88mol% K235:クラレポバール235:(株)クラレ製、重
合度3500,ケン化度88mol% K117:クラレポバール117、(株)クラレ製、重
合度1700,ケン化度98.5mol% K124:クラレポバール124、(株)クラレ製、重
合度2400,ケン化度98.5mol% RS−2713:エクセバールRS−2713、(株)
クラレ製、αオレフィン変性ポバール、重合度130
0、ケン化度93mol% B17:デンカポバールB17、電気化学工業(株)
製、重合度1700,ケン化度88mol% H17:デンカポバールH17、電気化学工業(株)
製、重合度1700,ケン化度95.5mol% B45:デンカポバールB45、電気化学工業(株)
製、重合度4500,ケン化度88mol%
【0109】(2)エチレン−酢酸ビニル共重合体エマ
ルジョン(EVAエマルジョン) EVA(NS100):電気化学工業(株)製、デンカ
スーパーテックスNS100、エチレン含有量20%、
固形分濃度57% EVA(OM4000):(株)クラレ製、OM400
0、エチレン含有量20%、固形分濃度56% EVA(S−400):住友化学工業(株)、スミカフ
レックス400、エチレン含有量20%、固形分濃度5
5% EVA(デンカ110):電気化学工業(株)製、デン
カEVAテックス110、エチレン含有量20%、固形
分濃度55%
【0110】(3)Vac:酢酸ビニルモノマー (4)APS:過硫酸アンモニウム
【0111】
【表1】
【0112】
【表2】
【0113】
【表3】
【0114】
【表4】
【0115】(注1)<0℃は0℃未満であることを表
す。 (注2)表中の高速塗工性の評価において、2つの評価
結果が表されている場合は、2つの評価結果が得られる
ことを表す。例えば、「○、◎」は、同じ試験を繰り返
すと、○の結果が得られる場合と、または◎の結果が得
られる場合があることを表す。
【0116】酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(2)から
なる水性接着剤の実施例および比較例(保護コロイドと
なるポリビニルアルコールと別行程で添加したポリビニ
ルアルコールで第一法線応力差を制御した系) 実施例13 攪拌機付きのセパラフラスコ(1.5L)に、90℃で
30分間かけて溶解し冷却した20%ポリビニルアルコ
ール(PVA)(電気化学工業(株)製、デンカポバー
ルB17、重合度1700,ケン化度88mol%)水
溶液100重量部を比較例1で得られたエマルジョン9
00重量部に添加し、攪拌翼を回転数100rpmで1
時間混合することにより酢酸ビニル樹脂系エマルジョン
を得た。
【0117】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分は43.1重量%、粘度は3050
mPa・s、最低造膜温度は0℃未満、せん断速度10
00(1/s)における第一法線応力差は20Paであ
った。また、高速塗工性を測定した結果を表5に示す。
【0118】実施例14〜23 実施例13において、酢酸ビニルエマルジョンおよびポ
リビニルアルコール(PVA)の種類及び添加量を表5
〜6に示す割合で変えた以外は、実施例13と同様の方
法で酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。
【0119】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分、粘度、最低造膜温度、せん断速度
1000(1/s)における第一法線応力差および高速
塗工性を測定した結果を表5〜6に示す。
【0120】比較例5 実施例13におけるポリビニルアルコール(PVA)の
デンカポバールB17の代わりに、重合度の低いクラレ
ポバール205(K205)(重合度500,ケン化度
88mol%)の20%水溶液を比較例1で得られたエ
マルジョン800重量部に200重量部添加する以外は
実施例13と同様の方法で酢酸ビニル樹脂系エマルジョ
ンを得た。
【0121】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分、粘度、最低造膜温度、せん断速度
1000(1/s)における第一法線応力差および高速
塗工性を測定した結果を表7に示す。
【0122】比較例6〜8 比較例5において、ポリビニルアルコール(PVA)と
酢酸ビニル樹脂系エマルジョンの種類及び添加量を表7
に示す割合で変えた以外は、比較例5と同様の方法で酢
酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。
【0123】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分、粘度、最低造膜温度、せん断速度
1000(1/s)における第一法線応力差および高速
塗工性を測定した結果を表7に示す。
【0124】
【表5】
【0125】
【表6】
【0126】
【表7】
【0127】酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(3)から
なる水性接着剤の実施例および比較例(保護コロイドと
なるポリビニルアルコールとエチレン−酢酸ビニル共重
合体エマルジョンを混合することで第一法線応力差を制
御した系) 実施例24 攪拌機付きのセパラフラスコ(1.5L)に、実施例2
で得られたエマルジョン970重量部に、EVAエマル
ジョン:OM4000((株)クラレ製、OM400
0、エチレン含有量20%、固形分濃度56%)を30
重量部添加し、攪拌翼を回転数100rpmで1時間混
合することにより酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得
た。
【0128】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分は45.1重量%、粘度は4520
mPa・s、最低造膜温度は0℃未満、せん断速度10
00(1/s)における第一法線応力差は24Paであ
った。また、高速塗工性を測定した結果を表8に示す。
【0129】実施例25〜35 実施例24において、酢酸ビニルエマルジョンおよびエ
チレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンの種類及び添
加量を表8〜9に示す割合で変えた以外は、実施例24
と同様の方法で酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。
【0130】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分、粘度、最低造膜温度、せん断速度
1000(1/s)における第一法線応力差および高速
塗工性を測定した結果を表8〜9に示す。
【0131】比較例9〜11 実施例24において、酢酸ビニルエマルジョンおよびエ
チレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンの種類及び添
加量を表10に示す割合で変えた以外は、実施例24と
同様の方法で酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。
【0132】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分、粘度、最低造膜温度、せん断速度
1000(1/s)における第一法線応力差および高速
塗工性を測定した結果を表10に示す。
【0133】
【表8】
【0134】
【表9】
【0135】
【表10】
【0136】酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(4)から
なる水性接着剤の実施例および比較例(保護コロイドと
なるポリビニルアルコールと別行程で添加したポリビニ
ルアルコールおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体エマ
ルジョンを混合することで第一法線応力差を制御した
系) 実施例36 攪拌機付きのセパラフラスコ(1.5L)に、90℃で
30分間かけて溶解し冷却した20%ポリビニルアルコ
ール(PVA)(電気化学工業(株)製、デンカポバー
ルB17、重合度1700,ケン化度88mol%)水
溶液100重量部と比較例1で得られたエマルジョン8
55重量部とEVAエマルジョン:S−400(住友化
学工業(株)製、S−400、エチレン含有量20%、
固形分濃度55%)50重量部とを仕込み、攪拌翼を回
転数100rpmで1時間混合することにより酢酸ビニ
ル樹脂系エマルジョンを得た。
【0137】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分は43.1重量%、粘度は3100
mPa・s、最低造膜温度は0℃未満、せん断速度10
00(1/s)における第一法線応力差は18Paであ
った。また、高速塗工性を測定した結果を表11に示
す。
【0138】実施例37〜46 実施例36において、酢酸ビニルエマルジョン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンおよびポリビニル
アルコール(PVA)の種類及び添加量を表11〜12
に示す割合で変えた以外は、実施例36と同様の方法で
酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。
【0139】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分、粘度、最低造膜温度、せん断速度
1000(1/s)における第一法線応力差および高速
塗工性を測定した結果を表11〜12に示す。
【0140】比較例12〜14 実施例36において、酢酸ビニルエマルジョン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンおよびポリビニル
アルコール(PVA)の種類及び添加量を表13に示す
割合で変えた以外は、実施例36と同様の方法で酢酸ビ
ニル樹脂系エマルジョンを得た。
【0141】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分、粘度、最低造膜温度、せん断速度
1000(1/s)における第一法線応力差および高速
塗工性を測定した結果を表13に示す。
【0142】
【表11】
【0143】
【表12】
【0144】
【表13】
【0145】酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(5)から
なる水性接着剤の実施例および比較例(エチレン−酢酸
ビニル共重合体エマルジョンにポリビニルアルコール水
溶液を別行程で添加することで第一法線応力差を制御し
た系) 実施例47 攪拌機付きのセパラフラスコ(1.5L)に、90℃で
30分間かけて溶解し冷却した20%ポリビニルアルコ
ール(PVA)(電気化学工業(株)製デンカポバール
B17、重合度1700,ケン化度88mol%)水溶
液80重量部をEVAエマルジョン((株)クラレ製、
OM4000、エチレン含有量20%、固形分濃度56
%)920重量部に添加し、攪拌翼を回転数100rp
mで1時間混合することにより酢酸ビニル樹脂系エマル
ジョンを得た。
【0146】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分は53.1重量%、粘度は4580
mPa・s、最低造膜温度は0℃未満、せん断速度10
00(1/s)における第一法線応力差は24Paであ
った。また、高速塗工性を測定した結果を表14に示
す。
【0147】実施例48〜57 実施例47において、エチレン−酢酸ビニル共重合体エ
マルジョンおよびポリビニルアルコール(PVA)の種
類及び添加量を表14〜15に示す割合で変えた以外
は、実施例47と同様の方法で酢酸ビニル樹脂系エマル
ジョンを得た。
【0148】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分、粘度、最低造膜温度、せん断速度
1000(1/s)における第一法線応力差および高速
塗工性を測定した結果を表14〜15に示す。
【0149】比較例15〜20 実施例47において、エチレン−酢酸ビニル共重合体エ
マルジョンおよびポリビニルアルコール(PVA)の種
類及び添加量を表16に示す割合で変えた以外は、実施
例47と同様の方法で酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを
得た。
【0150】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分、粘度、最低造膜温度、せん断速度
1000(1/s)における第一法線応力差および高速
塗工性を測定した結果を表16に示す。
【0151】
【表14】
【0152】
【表15】
【0153】
【表16】
【0154】酢酸ビニルエマルジョンの製造例 製造例1 攪拌機、還流冷却器、滴下槽及び温度計付きの反応容器
(1L)に水400重量部を入れ、これに、ポリビニル
アルコール(PVA):K205((株)クラレ製、ク
ラレポバール205、重合度500,ケン化度88mo
l%)20重量部を加えて溶解させ、90℃に保った。
PVAが完全に溶解した後、液温が85℃まで下がった
ところで、この混合液に、触媒(過硫酸アンモニウム
1.8重量部と重曹1.4重量部を水20重量部に溶解
させた水溶液)と、酢酸ビニルモノマー(Vac)33
0重量部とを、別々の滴下槽から4時間かけて連続的に
滴下した。前記触媒及び酢酸ビニルモノマーの滴下終了
後、さらに1.5時間攪拌し、重合を完結させ、粘度調
整用の水を150重量部添加して、酢酸ビニルエマルジ
ョンを得た。
【0155】得られた酢酸ビニルエマルジョンの固形分
は40.0重量%、粘度は3100mPa・s、最低造
膜温度は20℃であった。
【0156】製造例2〜5 製造例1において、ポリビニルアルコール(PVA)、
酢酸ビニルモノマー(Vac)および触媒の種類及び添
加量を表17に示す割合で変えた以外は、製造例1と同
様の方法で酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。
【0157】得られた酢酸ビニルエマルジョンの固形
分、粘度、最低造膜温度を測定した結果を表17に示
す。
【0158】
【表17】
【0159】酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(6)から
なる水性接着剤の実施例および比較例(シード重合でな
い酢酸ビニルエマルジョンにエチレン−酢酸ビニルエマ
ルジョンを添加することで成膜温度と第一法線応力差を
制御した系) 実施例58 攪拌機付きのセパラフラスコ(1.5L)に、製造例1
で得られた酢酸ビニルエマルジョン200重量部に、E
VAエマルジョン2((株)クラレ製、OM4000、
エチレン含有量20%、固形分濃度56%)を800重
量部添加し、攪拌翼を回転数100rpmで1時間混合
することにより酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。
【0160】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分は53.6重量%、粘度は6430
mPa・s、最低造膜温度は0℃未満、せん断速度10
00(1/s)における第一法線応力差は15Paであ
った。また、高速塗工性を測定した結果を表18に示
す。
【0161】実施例59〜68 実施例58において、酢酸ビニルエマルジョンおよびエ
チレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンの種類及び添
加量を表18〜19に示す割合で変えた以外は、実施例
58と同様の方法で酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得
た。
【0162】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分、粘度、最低造膜温度、せん断速度
1000(1/s)における第一法線応力差および高速
塗工性を測定した結果を表18〜19に示す。
【0163】比較例21〜25 実施例58において、酢酸ビニルエマルジョンおよびエ
チレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンの種類及び添
加量を表20に示す割合で変えた以外は、実施例58と
同様の方法で酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。
【0164】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分、粘度、最低造膜温度、せん断速度
1000(1/s)における第一法線応力差および高速
塗工性を測定した結果を表20に示す。
【0165】
【表18】
【0166】
【表19】
【0167】
【表20】
【0168】酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(7)から
なる水性接着剤の実施例および比較例(シード重合でな
い酢酸ビニルエマルジョンにエチレン−酢酸ビニルエマ
ルジョンとポリビニアルコール水溶液を別行程で添加す
ることで成膜温度と第一法線応力差を制御した系) 実施例69 攪拌機付きのセパラフラスコ(1.5L)に、90℃で
30分間かけて溶解し冷却した20%ポリビニルアルコ
ール(PVA)((株)クラレ製、エクセバールRS−
2713、重合度1300,ケン化度93mol%)水
溶液80重量部と製造例1で得られたエマルジョン55
2重量部とEVAエマルジョン((株)クラレ製、OM
4000、エチレン含有量20%、固形分濃度56%)
368重量部とを仕込み、攪拌翼を回転数100rpm
で1時間混合することにより酢酸ビニル樹脂系エマルジ
ョンを得た。
【0169】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分は44.2重量%、粘度は3250
mPa・s、最低造膜温度は0℃未満、せん断速度10
00(1/s)における第一法線応力差は22Paであ
った。また、高速塗工性を測定した結果を表21に示
す。
【0170】実施例70〜78 実施例69において、酢酸ビニルエマルジョン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンおよびポリビニル
アルコール(PVA)の種類及び添加量を表21〜22
に示す割合で変えた以外は、実施例69と同様の方法で
酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。
【0171】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分、粘度、最低造膜温度、せん断速度
1000(1/s)における第一法線応力差および高速
塗工性を測定した結果を表21〜22に示す。
【0172】比較例26〜28 実施例69において、酢酸ビニルエマルジョン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンおよびポリビニル
アルコール(PVA)の種類及び添加量を表23に示す
割合で変えた以外は、実施例69と同様の方法で酢酸ビ
ニル樹脂系エマルジョンを得た。
【0173】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分、粘度、最低造膜温度、せん断速度
1000(1/s)における第一法線応力差および高速
塗工性を測定した結果を表23に示す。
【0174】
【表21】
【0175】
【表22】
【0176】
【表23】
【0177】以上の実施例1〜78および比較例1〜2
8は、レンゴー(株)製原紙(3KM)に水性接着剤を
使用した塗工例を示した。
【0178】次に、実施例79、80に、紙に日本板紙
(株)製JSM120を用いて、法線応力を制御した上
で、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンの被着体への接着性
を上げるために、成膜助剤を添加した水性接着剤の実施
例を示す。
【0179】実施例79 攪拌機付きのセパラフラスコ(1.5L)に、実施例5
で得られたエマルジョン990重量部と、成膜助剤とし
てCS−12(2,4,4−トリメチルペンタンジオー
ルモノイソブチレート、チッソ(株)製)10重量部を
仕込み、攪拌翼を回転数100rpmで攪拌し、1時間
混合することにより酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得
た。
【0180】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分は、44.1重量%、粘度は565
0mPa・s、最低造膜温度は0℃未満、せん断速度1
000(1/s)における第一法線応力差は276Pa
であった。また、高速塗工性を測定した結果を表24に
示す。なお、使用した紙は、日本板紙(株)製JSM1
20である。
【0181】実施例80 攪拌機付きのセパラフラスコ(1.5L)に、実施例1
7で得られたエマルジョン990重量部と、成膜助剤と
してPhG(エチレングリコールフェニルエーテル、日
本乳化剤(株)製)10重量部を仕込み、攪拌翼を回転
数100rpmで攪拌し、1時間混合することにより酢
酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。
【0182】得られた水性接着剤の酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの固形分は、41.4重量%、粘度は394
0mPa・s、最低造膜温度は0℃未満、せん断速度1
000(1/s)における第一法線応力差は230Pa
であった。また、高速塗工性を測定した結果を表24に
示す。なお、使用した紙は、日本板紙(株)製JSM1
20である。
【0183】
【表24】
【0184】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、被
着体の接着、例えば紙工接着等で行われているような高
速塗布、高速接着を実現し、接着ラインのスピードアッ
プを図ることができる、高速塗工性に優れた、酢酸ビニ
ル樹脂系エマルジョンを含有する可塑剤無含有型水性接
着剤を提供することができる。
【0185】また、本発明は、上記の酢酸ビニル樹脂系
エマルジョンを含有する可塑剤無含有型水性接着剤を使
用して接着ラインのスピードアップを図ることができる
高速塗工方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水性接着剤を用いたロールコーターに
よる塗工方法の一例を示す概略図である。
【図2】第一法線応力差の測定方法を示す説明図であ
る。
【符号の説明】 1、2 巻出ロール 3 支持ロール 4 接着剤パン 5 水性接着剤 6 ピックアップロール 7 塗布ロール 8 押さえロール 9,10 圧着ロール 11 巻取ロール 12 ガイドロール 13 被着体 21 ノーマルフォースセンサー 22 水性接着剤 23 パラレルプレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−92531(JP,A) 特開 平11−92734(JP,A) 特開 昭61−252280(JP,A) 特開2000−239307(JP,A) 特開2000−302809(JP,A) 特開2002−317163(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 4/00 - 201/10

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを含有す
    る可塑剤無含有型接着剤であって、前記接着剤を2つの
    金属面間に0.75mmの厚さで充填し、一方の金属面
    を回転させることにより発生するせん断速度1000
    (1/s)における第一法線応力差が15〜700Pa
    (23℃)であることを特徴とする水性接着剤。
  2. 【請求項2】 前記酢酸ビニル樹脂系エマルジョンが、
    エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンをシードと
    して酢酸ビニルをポリビニルアルコールの存在下に重合
    して得られるエマルジョンである請求項1記載の水性接
    着剤。
  3. 【請求項3】 前記酢酸ビニル樹脂系エマルジョンが、
    エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンをシードと
    して酢酸ビニルをポリビニルアルコールの存在下に重合
    した後、さらにポリビニルアルコールを添加して得られ
    るエマルジョンである請求項1記載の水性接着剤。
  4. 【請求項4】 前記酢酸ビニル樹脂系エマルジョンが、
    エチレンー酢酸ビニル共重合体エマルジョンをシードと
    して酢酸ビニルをポリビニルアルコールの存在下に重合
    して得られるエマルジョンおよびエチレンー酢酸ビニル
    共重合体エマルジョンを含有するエマルジョンである請
    求項1記載の水性接着剤。
  5. 【請求項5】 前記酢酸ビニル樹脂系エマルジョンが、
    エチレンー酢酸ビニル共重合体エマルジョンをシードと
    して酢酸ビニルをポリビニルアルコールの存在下に重合
    して得られるエマルジョンおよびエチレンー酢酸ビニル
    共重合体エマルジョンを含有するエマルジョンに、さら
    にポリビニルアルコールを添加して得られるエマルジョ
    ンである請求項1記載の水性接着剤。
  6. 【請求項6】 前記酢酸ビニル樹脂系エマルジョンが、
    ポリビニルアルコールを含有するエチレン−酢酸ビニル
    共重合体エマルジョンである請求項1記載の水性接着
    剤。
  7. 【請求項7】 前記酢酸ビニル樹脂系エマルジョンが、
    エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンおよび酢酸
    ビニルエマルジョンを含有するエマルジョンである請求
    項1記載の水性接着剤。
  8. 【請求項8】 前記酢酸ビニル樹脂系エマルジョンが、
    酢酸ビニルエマルジョンおよびエチレンー酢酸ビニル共
    重合体エマルジョンを含有するエマルジョンにさらにポ
    リビニルアルコールを添加して得られるエマルジョンで
    ある請求項1記載の水性接着剤。
  9. 【請求項9】 前記ポリビニルアルコールが少なくとも
    重合度1300以上のポリビニルアルコールを含有する
    請求項2乃至8のいずれかの項に記載の水性接着剤。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載の水
    性接着剤をロールコーターにより一方の被着体に塗布し
    た後、他方の被着体と接着することを特徴とする塗工方
    法。
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