JP3521148B2 - 鉄基材用塗料組成物 - Google Patents
鉄基材用塗料組成物Info
- Publication number
- JP3521148B2 JP3521148B2 JP21872493A JP21872493A JP3521148B2 JP 3521148 B2 JP3521148 B2 JP 3521148B2 JP 21872493 A JP21872493 A JP 21872493A JP 21872493 A JP21872493 A JP 21872493A JP 3521148 B2 JP3521148 B2 JP 3521148B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating composition
- iron
- water
- present
- coating film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水溶性金属リン酸塩化
合物系塗料組成物に関し、特に低温で硬化し、耐食性、
耐熱性に優れた鉄基材用塗料組成物に関する。
合物系塗料組成物に関し、特に低温で硬化し、耐食性、
耐熱性に優れた鉄基材用塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】無機質の耐熱塗料組成物のうち水溶性金
属リン酸塩系のものは、塗膜の耐熱温度が高く、難燃性
であり、塗膜硬度が高く、塗布方法が簡便であるなど多
くの利点があるため広く用いられている。
属リン酸塩系のものは、塗膜の耐熱温度が高く、難燃性
であり、塗膜硬度が高く、塗布方法が簡便であるなど多
くの利点があるため広く用いられている。
【0003】しかし、水溶性金属リン酸塩系塗料は、硬
化温度が高く、これを低下するために種々の硬化剤が検
討されている。たとえば、特開昭49−92120に
は、水溶性第一リン酸塩化合物に硬化剤として、金属酸
化物の複合物を用い、硬化促進剤として、Ca,Mg,
Znなどの金属を含むキレート剤を用いる方法が開示さ
れている。また、特公昭51−5426には、水溶性リ
ン酸塩化合物に硬化剤として、リン酸鉛などの金属のリ
ン酸塩粉末を混合し耐水性を向上させて、スレート板に
用いる塗料組成物が開示されている。また、特開昭50
−60521には、水溶性第一リン酸塩化合物をメラミ
ン類などで変性し、これに皮膜形成のために使用前に硬
化剤として金属の酸化物や水酸化物を混合するモルタル
などの無機質建材の耐水性向上のための塗料組成物が開
示されている。
化温度が高く、これを低下するために種々の硬化剤が検
討されている。たとえば、特開昭49−92120に
は、水溶性第一リン酸塩化合物に硬化剤として、金属酸
化物の複合物を用い、硬化促進剤として、Ca,Mg,
Znなどの金属を含むキレート剤を用いる方法が開示さ
れている。また、特公昭51−5426には、水溶性リ
ン酸塩化合物に硬化剤として、リン酸鉛などの金属のリ
ン酸塩粉末を混合し耐水性を向上させて、スレート板に
用いる塗料組成物が開示されている。また、特開昭50
−60521には、水溶性第一リン酸塩化合物をメラミ
ン類などで変性し、これに皮膜形成のために使用前に硬
化剤として金属の酸化物や水酸化物を混合するモルタル
などの無機質建材の耐水性向上のための塗料組成物が開
示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水溶性
金属リン酸塩化合物系塗料はスレート板、石膏ボードや
タイルなどの建材関係への利用の検討が多く行われてい
るが、これを金属基材に用いる場合、水溶性金属リン酸
塩化合物が酸性であるため、水溶性金属リン酸塩化合物
と金属基板との反応によって発生するガスが、塗膜形成
時に発泡し、塗膜に多数の膨や気孔を生ずるため、鉄基
材には使用できないという問題がある。
金属リン酸塩化合物系塗料はスレート板、石膏ボードや
タイルなどの建材関係への利用の検討が多く行われてい
るが、これを金属基材に用いる場合、水溶性金属リン酸
塩化合物が酸性であるため、水溶性金属リン酸塩化合物
と金属基板との反応によって発生するガスが、塗膜形成
時に発泡し、塗膜に多数の膨や気孔を生ずるため、鉄基
材には使用できないという問題がある。
【0005】また、金属材料の防食または塗装下地のた
めに、金属材料の表面にリン酸塩処理を施すことが従来
から行われている。この場合、耐食性に問題があり、よ
り優れた耐食性を必要とされている。
めに、金属材料の表面にリン酸塩処理を施すことが従来
から行われている。この場合、耐食性に問題があり、よ
り優れた耐食性を必要とされている。
【0006】本発明の目的は、鉄基材を腐食することな
く水溶性金属リン酸塩化合物系塗料を塗装することがで
き、硬化温度を低下することにより、合成樹脂とのハイ
ブリットを行い、良好な密着性、耐水性、耐食性、耐熱
性を有する鉄基材用塗料組成物を提供することである。
く水溶性金属リン酸塩化合物系塗料を塗装することがで
き、硬化温度を低下することにより、合成樹脂とのハイ
ブリットを行い、良好な密着性、耐水性、耐食性、耐熱
性を有する鉄基材用塗料組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)第一リ
ン酸アルミニウム5〜20%と、(B)水酸化マグネシ
ウムまたは水酸化アルミニウム0.4〜3.2%と、
(C)ホウ酸および/またはホウ酸塩を、酸化ホウ素と
して0.6〜2.4%と、(D)アクリル系樹脂1〜1
5%とを含むことを特徴とする鉄基材用塗料組成物であ
る。
ン酸アルミニウム5〜20%と、(B)水酸化マグネシ
ウムまたは水酸化アルミニウム0.4〜3.2%と、
(C)ホウ酸および/またはホウ酸塩を、酸化ホウ素と
して0.6〜2.4%と、(D)アクリル系樹脂1〜1
5%とを含むことを特徴とする鉄基材用塗料組成物であ
る。
【0008】また本発明は、(A)第一リン酸アルミニ
ウム5〜20%と、(B)水酸化マグネシウム0.4〜
3.2%と、(C)ホウ酸および/またはホウ酸塩を、
酸化ホウ素として0.6〜2.4%と、(D)アクリル
系樹脂1〜15%とを含むことを特徴とする鉄基材用塗
料組成物である。
ウム5〜20%と、(B)水酸化マグネシウム0.4〜
3.2%と、(C)ホウ酸および/またはホウ酸塩を、
酸化ホウ素として0.6〜2.4%と、(D)アクリル
系樹脂1〜15%とを含むことを特徴とする鉄基材用塗
料組成物である。
【0009】また本発明は、(A)第一リン酸マグネシ
ウム5〜20%と、(B)水酸化アルミニウム0.4〜
3.2%と、(C)ホウ酸および/またはホウ酸塩を、
酸化ホウ素として0.6〜2.4%と、(D)アクリル
系樹脂1〜15%とを含むことを特徴とする鉄基材用塗
料組成物である。
ウム5〜20%と、(B)水酸化アルミニウム0.4〜
3.2%と、(C)ホウ酸および/またはホウ酸塩を、
酸化ホウ素として0.6〜2.4%と、(D)アクリル
系樹脂1〜15%とを含むことを特徴とする鉄基材用塗
料組成物である。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】また本発明は、顔料、充填剤または補助剤
のうち1種または2種以上を必要に応じて混合すること
を特徴とする。
のうち1種または2種以上を必要に応じて混合すること
を特徴とする。
【0014】
【作用】本発明者等は、鋭意研究の結果、前記のような
従来技術の欠点を解決し、鉄基材を腐食することなく水
溶性金属リン酸塩化合物系塗料を塗装することができ、
硬化温度を低下することによって、アクリル系樹脂との
ハイブリット化を行い、良好な密着性、耐水性、耐食
性、耐熱性を有する塗料組成物を発明するに至った。
従来技術の欠点を解決し、鉄基材を腐食することなく水
溶性金属リン酸塩化合物系塗料を塗装することができ、
硬化温度を低下することによって、アクリル系樹脂との
ハイブリット化を行い、良好な密着性、耐水性、耐食
性、耐熱性を有する塗料組成物を発明するに至った。
【0015】本発明は、(A)第一リン酸アルミニウム
と、(B)水酸化マグネシウムまたは水酸化アルミニウ
ムと、(C)ホウ酸および/またはホウ酸塩と、(D)
アクリル系樹脂とを主成分とする鉄基材用水溶性塗料組
成物である。また本発明は、(A)第一リン酸アルミニ
ウムと、(B)水酸化マグネシウムと、(C)ホウ酸お
よび/またはホウ酸塩と、(D)アクリル系樹脂とを主
成分とする鉄基材用水溶性塗料組成物である。また本発
明は、(A)第一リン酸マグネシウムと、(B)水酸化
アルミニウムと、(C)ホウ酸および/またはホウ酸塩
と、(D)アクリル系樹脂とを主成分とする鉄基材用水
溶性塗料組成物である。
と、(B)水酸化マグネシウムまたは水酸化アルミニウ
ムと、(C)ホウ酸および/またはホウ酸塩と、(D)
アクリル系樹脂とを主成分とする鉄基材用水溶性塗料組
成物である。また本発明は、(A)第一リン酸アルミニ
ウムと、(B)水酸化マグネシウムと、(C)ホウ酸お
よび/またはホウ酸塩と、(D)アクリル系樹脂とを主
成分とする鉄基材用水溶性塗料組成物である。また本発
明は、(A)第一リン酸マグネシウムと、(B)水酸化
アルミニウムと、(C)ホウ酸および/またはホウ酸塩
と、(D)アクリル系樹脂とを主成分とする鉄基材用水
溶性塗料組成物である。
【0016】(A)成分は、基材との密着性を保持する
成分であり、特に鉄基材に対しては基材表面と反応する
ため、密着性が良好であり、また塗膜は高い硬度を示
す。このため無機質塗料の結合剤として使用される。
成分であり、特に鉄基材に対しては基材表面と反応する
ため、密着性が良好であり、また塗膜は高い硬度を示
す。このため無機質塗料の結合剤として使用される。
【0017】(B)成分は、(A)成分と基材表面との
反応を抑制するとともに、(A)成分の硬化を早める効
果があり、低温での硬化促進および耐水性の向上を行う
成分である。
反応を抑制するとともに、(A)成分の硬化を早める効
果があり、低温での硬化促進および耐水性の向上を行う
成分である。
【0018】(C)成分は、塗膜の耐熱性を向上させる
成分である。
成分である。
【0019】(D)成分は、塗膜に可撓性を付与する成
分である。
分である。
【0020】これらの成分を配合することによって、鉄
基材を腐食することなく水溶性金属リン酸塩化合物系塗
料を塗装することができ、硬化温度を低下することによ
って、アクリル系樹脂とのハイブリット化を行い、良好
な密着性、耐水性、耐食性、耐熱性を付与する。
基材を腐食することなく水溶性金属リン酸塩化合物系塗
料を塗装することができ、硬化温度を低下することによ
って、アクリル系樹脂とのハイブリット化を行い、良好
な密着性、耐水性、耐食性、耐熱性を付与する。
【0021】本発明は、前記(A),(B),(C)お
よび(D)成分による透明塗料として使用できるととも
に、塗料一般に使用されている顔料、充填剤やグラファ
イト、窒化ホウ素、ジルコニアなどの機能性フィラー等
の補助剤を混合分散して、着色塗料組成物として使用で
きる。
よび(D)成分による透明塗料として使用できるととも
に、塗料一般に使用されている顔料、充填剤やグラファ
イト、窒化ホウ素、ジルコニアなどの機能性フィラー等
の補助剤を混合分散して、着色塗料組成物として使用で
きる。
【0022】水溶性の多価金属リン酸塩(A)としての
第一リン酸アルミニウムまたは第一リン酸マグネシウム
は、全組成物中の濃度が(A)の固形分で1〜40%、
好ましくは2〜30%である。1%未満では造膜性が乏
しく耐食性が低下する。一方、40%を超えると安定溶
解が難しくなる。本発明の鉄基材の塗料組成物は、後述
の実施例1〜8に基づき、第一リン酸アルミニウムまた
は第一リン酸マグネシウム5〜20%を含む。
第一リン酸アルミニウムまたは第一リン酸マグネシウム
は、全組成物中の濃度が(A)の固形分で1〜40%、
好ましくは2〜30%である。1%未満では造膜性が乏
しく耐食性が低下する。一方、40%を超えると安定溶
解が難しくなる。本発明の鉄基材の塗料組成物は、後述
の実施例1〜8に基づき、第一リン酸アルミニウムまた
は第一リン酸マグネシウム5〜20%を含む。
【0023】多価金属の酸化物および/または水酸化物
(B)としての水酸化マグネシウムまたは水酸化アルミ
ニウムの単独または混合物であり、(A)を構成する金
属原子のモル数とその価数との積の和ΣMi、リン原子
のモル数の和ΣPiとし、(B)を構成する金属原子の
モル数とその価数の積の和ΣNiとするとき、(A)と
(B)との混合割合が式(1)で示す範囲内である。
(B)としての水酸化マグネシウムまたは水酸化アルミ
ニウムの単独または混合物であり、(A)を構成する金
属原子のモル数とその価数との積の和ΣMi、リン原子
のモル数の和ΣPiとし、(B)を構成する金属原子の
モル数とその価数の積の和ΣNiとするとき、(A)と
(B)との混合割合が式(1)で示す範囲内である。
【0024】
(ΣMi+ΣNi)/ΣPi=1〜2 …(1)
上式の左辺の値が1よりも小さい((B)成分を含まな
い)場合は、耐水性が悪くなる難点があり、一方、2よ
りも大きい場合は、混合溶解できなくなる難点がある。
(1)式左辺の値は、1.10〜1.65であることが
より好ましい。
い)場合は、耐水性が悪くなる難点があり、一方、2よ
りも大きい場合は、混合溶解できなくなる難点がある。
(1)式左辺の値は、1.10〜1.65であることが
より好ましい。
【0025】本発明の鉄基材の塗料組成物は、後述の実
施例1〜8に基づき、水酸化マグネシウムまたは水酸化
アルミニウム0.4〜3.2%を含む。
施例1〜8に基づき、水酸化マグネシウムまたは水酸化
アルミニウム0.4〜3.2%を含む。
【0026】ホウ酸および/またはホウ酸塩(C)の配
合割合は、(A)の固形分100部に対してB2O3とし
て1〜50部である。これが1部未満では耐熱性向上の
効果がなく、50部を超えると溶解性に難点がある。本
発明の鉄基材の塗料組成物は、後述の実施例1〜8に基
づき、ホウ酸および/またはホウ酸塩を、酸化ホウ素と
して、0.6〜2.4%を含む。
合割合は、(A)の固形分100部に対してB2O3とし
て1〜50部である。これが1部未満では耐熱性向上の
効果がなく、50部を超えると溶解性に難点がある。本
発明の鉄基材の塗料組成物は、後述の実施例1〜8に基
づき、ホウ酸および/またはホウ酸塩を、酸化ホウ素と
して、0.6〜2.4%を含む。
【0027】アクリル系樹脂(D)の配合割合は、
(A)の固形分100重量部に対して、10〜200部
である。これが10部未満では、塗膜の可撓性がなくな
り、200部を超えると塗膜の耐熱性が低下する。本発
明の鉄基材の塗料組成物は、後述の実施例1〜8に基づ
き、アクリル系樹脂1〜15%を含む。
(A)の固形分100重量部に対して、10〜200部
である。これが10部未満では、塗膜の可撓性がなくな
り、200部を超えると塗膜の耐熱性が低下する。本発
明の鉄基材の塗料組成物は、後述の実施例1〜8に基づ
き、アクリル系樹脂1〜15%を含む。
【0028】本発明の塗料組成物を鉄基材に塗装する方
法は、本発明の範囲を限定するものではないが、通常の
塗料の塗装におけると同様に行うことができる。すなわ
ち、基材表面をアルカリまたは中性の洗剤などで脱脂を
行い清浄にした後、スプレー、はけ、ローラ、ロールコ
ーター、浸漬などの公知の方法で行うことができる。塗
布された塗料組成物は150〜500℃までの適当な温
度を選択して、硬化することができる。
法は、本発明の範囲を限定するものではないが、通常の
塗料の塗装におけると同様に行うことができる。すなわ
ち、基材表面をアルカリまたは中性の洗剤などで脱脂を
行い清浄にした後、スプレー、はけ、ローラ、ロールコ
ーター、浸漬などの公知の方法で行うことができる。塗
布された塗料組成物は150〜500℃までの適当な温
度を選択して、硬化することができる。
【0029】
【0030】
【実施例】以下、実施例でもって本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、以下の実施例および比較例において、%は重量を
表し、残量は水である。
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、以下の実施例および比較例において、%は重量を
表し、残量は水である。
【0031】実施例1〜5
脱脂洗浄した鉄基材(spcc)表面に約3μmの塗膜
ができるように表1に示す本発明の鉄基材用塗料組成物
を塗布して、350℃で40〜60秒焼付け硬化を行
い、試験片を作成した。この試験片の物性を調べ、その
結果を表2に示す。
ができるように表1に示す本発明の鉄基材用塗料組成物
を塗布して、350℃で40〜60秒焼付け硬化を行
い、試験片を作成した。この試験片の物性を調べ、その
結果を表2に示す。
【0032】比較例1,2
実施例1〜5と同じ鉄基材の表面に約3μmの塗膜がで
きるように表1に示す本発明の範囲外の塗布組成物を塗
布して、350℃で60〜90秒焼付け硬化を行い、試
験片を作成した。この試験片の物性を調べ、その結果を
表2に示す。
きるように表1に示す本発明の範囲外の塗布組成物を塗
布して、350℃で60〜90秒焼付け硬化を行い、試
験片を作成した。この試験片の物性を調べ、その結果を
表2に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】試験方法および試験結果の表示は次のとお
りである。
りである。
【0036】(1)密着性
1mmのゴバン目を塗膜に形成し、セロハンテープ剥離
テストにより評価した。100このゴバン目中の残留数
で表示した。
テストにより評価した。100このゴバン目中の残留数
で表示した。
【0037】(2)硬度
JIS K5400に準じる。三菱UNIを使用した。
【0038】(3)屈曲性
屈曲試験機で4mmφ、180度屈曲した時の評価。
○ 変化なし × クラックが発生する。
【0039】(4)耐水性
水中に48時間浸漬し、その時の錆の発生状況で評価し
た。 ○ 変化なし × 錆が発生する。
た。 ○ 変化なし × 錆が発生する。
【0040】(5)塩水噴霧
JIS Z2371に準じて、35℃、5%NaClで
24時間テスト後の評価。 ○ 錆発生率が5%以内。 △ 錆発生率が5〜10%
以内。 × 錆発生率が10%以上。
24時間テスト後の評価。 ○ 錆発生率が5%以内。 △ 錆発生率が5〜10%
以内。 × 錆発生率が10%以上。
【0041】比較例1は、本発明の鉄基材用塗料組成物
から、ホウ酸および/またはホウ酸塩と合成樹脂とをの
ぞいた系であり、この場合は十分な屈曲性と耐食性が得
られなかった。比較例2はアクリル系樹脂の量が多く、
塗膜硬度の低下と耐食性の低下があった。
から、ホウ酸および/またはホウ酸塩と合成樹脂とをの
ぞいた系であり、この場合は十分な屈曲性と耐食性が得
られなかった。比較例2はアクリル系樹脂の量が多く、
塗膜硬度の低下と耐食性の低下があった。
【0042】実施例6〜8
実施例1〜5と同じ鉄基材の表面に2μmの塗膜ができ
るように表3に示す本発明の鉄基材用塗料組成物を塗布
し、350℃で60秒焼付硬化を行い試験片を作成し
た。この試験片の耐熱性と耐食性とを調べ、その結果を
表3に示す。
るように表3に示す本発明の鉄基材用塗料組成物を塗布
し、350℃で60秒焼付硬化を行い試験片を作成し
た。この試験片の耐熱性と耐食性とを調べ、その結果を
表3に示す。
【0043】比較例3
実施例1〜5と同じ鉄基材の表面に2μmの塗膜ができ
るように表3に示す本発明の範囲外の塗料組成物を塗布
し、実施例6〜8と同じ条件で焼付硬化を行い試験片を
作成した。この試験片の耐熱性と耐食性とを調べ、その
結果を表3に示す。
るように表3に示す本発明の範囲外の塗料組成物を塗布
し、実施例6〜8と同じ条件で焼付硬化を行い試験片を
作成した。この試験片の耐熱性と耐食性とを調べ、その
結果を表3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】試験方法および試験結果の表示は次のとお
りである。
りである。
【0046】耐熱性
窒素ガス雰囲気中で800℃で2時間加熱した後の塗膜
を、4mmφ、180度の屈曲性テストを行い評価し
た。 ○ 屈曲テスト後塗膜に変化ない。 △ 屈曲テスト後塗膜にクラックが認められる。 × 耐熱テスト後塗膜が剥離する。
を、4mmφ、180度の屈曲性テストを行い評価し
た。 ○ 屈曲テスト後塗膜に変化ない。 △ 屈曲テスト後塗膜にクラックが認められる。 × 耐熱テスト後塗膜が剥離する。
【0047】耐食性
表2の塩水噴霧と同じ。
【0048】比較例3は合成樹脂をのぞいた系であり、
耐熱性テストの温度で塗膜に可撓性がなく、塗膜にクラ
ックが認められた。
耐熱性テストの温度で塗膜に可撓性がなく、塗膜にクラ
ックが認められた。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、硬化温度を低下するこ
とによって、アクリル系樹脂とのハイブリット化を行
い、鉄やアルミニウムのように腐食し易い基材に塗布し
て発泡せず、良好な密着性、耐食性、耐熱性を有する第
一リン酸アルミニウムの鉄基材用塗料組成物が実現され
る。
とによって、アクリル系樹脂とのハイブリット化を行
い、鉄やアルミニウムのように腐食し易い基材に塗布し
て発泡せず、良好な密着性、耐食性、耐熱性を有する第
一リン酸アルミニウムの鉄基材用塗料組成物が実現され
る。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C09D 7/00
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)第一リン酸アルミニウム5〜20
%と、 (B)水酸化マグネシウムまたは水酸化アルミニウム
0.4〜3.2%と、 (C)ホウ酸および/またはホウ酸塩を、酸化ホウ素と
して0.6〜2.4%と、 (D)アクリル系樹脂1〜15%とを含むことを特徴と
する鉄基材用塗料組成物。 - 【請求項2】 (A)第一リン酸アルミニウム5〜20
%と、 (B)水酸化マグネシウム0.4〜3.2%と、 (C)ホウ酸および/またはホウ酸塩を、酸化ホウ素と
して0.6〜2.4%と、 (D)アクリル系樹脂1〜15%とを含むことを特徴と
する鉄基材用塗料組成物。 - 【請求項3】 (A)第一リン酸マグネシウム5〜20
%と、 (B)水酸化アルミニウム0.4〜3.2%と、 (C)ホウ酸および/またはホウ酸塩を、酸化ホウ素と
して0.6〜2.4%と、 (D)アクリル系樹脂1〜15%とを含むことを特徴と
する鉄基材用塗料組成物。 - 【請求項4】 顔料、充填剤または補助剤のうち1種ま
たは2種以上を混合することを特徴とする請求項1〜3
のうちの1つに記載の鉄基材用塗料組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21872493A JP3521148B2 (ja) | 1993-09-02 | 1993-09-02 | 鉄基材用塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21872493A JP3521148B2 (ja) | 1993-09-02 | 1993-09-02 | 鉄基材用塗料組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0770484A JPH0770484A (ja) | 1995-03-14 |
JP3521148B2 true JP3521148B2 (ja) | 2004-04-19 |
Family
ID=16724448
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21872493A Expired - Fee Related JP3521148B2 (ja) | 1993-09-02 | 1993-09-02 | 鉄基材用塗料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3521148B2 (ja) |
-
1993
- 1993-09-02 JP JP21872493A patent/JP3521148B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0770484A (ja) | 1995-03-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA1132887A (en) | Composition and method for coating metal surfaces | |
JP6502905B2 (ja) | 腐食防止コーティング | |
KR20090018622A (ko) | 피복 강판 | |
KR20020017955A (ko) | 6가 크롬을 함유하지 않는 물계 금속표면 처리제 및그것으로써 처리한 표면처리 금속판 | |
JP6087650B2 (ja) | 塗料、塗装物品、及び塗料の製造方法 | |
EP0247910B1 (en) | Inorganic coating compositions | |
JP4024129B2 (ja) | アルミニウム・亜鉛系合金メッキ鋼板用表面処理剤及び該処理剤で表面処理したアルミニウム・亜鉛系合金メッキ鋼板 | |
KR20150073654A (ko) | 내식성 및 내흑변성이 우수한 마그네슘 함유 합금 도금 강판용 코팅 조성물 및 이를 포함하는 강판 | |
JP2006272768A (ja) | 表面処理金属板 | |
JP2002317279A (ja) | 水性塗料を用いた環境負荷の小さな塗装鋼板 | |
JP3521148B2 (ja) | 鉄基材用塗料組成物 | |
JP2003251743A (ja) | 樹脂被覆表面処理鋼板 | |
WO2007067972A1 (en) | Process of coating metals prior to cold forming | |
JP2000129460A (ja) | 有機被覆亜鉛系メッキ鋼板 | |
CN110982428B (zh) | 一种基于聚硅氮烷的锌铝防腐涂料 | |
JP3451980B2 (ja) | 耐食性に優れた表面処理鋼板 | |
KR100921581B1 (ko) | 금속 판재용 표면 처리제 및 이 처리제로써 표면처리한알루미늄-아연계 합금 도금강판 | |
EP1445349A1 (en) | SURFACE−TREATED METAL SHEET AND SURFACE−TREATING AGENT | |
JP2014152268A (ja) | 塗料、及び塗装物品 | |
JP3962123B2 (ja) | 有機系表面処理金属板および有機系金属表面処理液 | |
JPH06271810A (ja) | 金属基材用塗料組成物 | |
JP3389502B2 (ja) | 表面被覆アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板 | |
JPS6013068B2 (ja) | 鋼材用耐食性被覆組成物 | |
JPH06313125A (ja) | 塗料組成物 | |
JPH0329807B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040120 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040202 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |