JP3519337B2 - 横葺屋根一体型採光体及びその外装構造 - Google Patents

横葺屋根一体型採光体及びその外装構造

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JP3519337B2 JP2000076739A JP2000076739A JP3519337B2 JP 3519337 B2 JP3519337 B2 JP 3519337B2 JP 2000076739 A JP2000076739 A JP 2000076739A JP 2000076739 A JP2000076739 A JP 2000076739A JP 3519337 B2 JP3519337 B2 JP 3519337B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根等の外壁面に
敷設する横葺屋根一体型採光体及びその横葺屋根一体型
採光体を用いた外装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】採光屋根に用いる外装材として、従来、
横葺用建築用板と略同等の断面形状で、且つ、合成樹脂
等で成形した採光外囲体が提案されていた(特公平3−
63615号)。かかる構成の採光外囲体を用いること
により、屋根に箱形に形成された枠体を設けその枠体の
上面を採光板で覆う、旧来の採光装置に比べ、施工性が
向上しているが、次のような課題も認識されるに至っ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】まず第1に、前記外囲
体の強度の問題である。前記外囲体は、全体が一層の合
成樹脂製であるため、僅かな亀裂が生じても、そこから
雨水が浸入し、屋根下地の開口部から室内に雨水が漏れ
るおそれがある。第2に、合成樹脂等の採光外囲体と金
属製の横葺用建築用板との間の親和性の問題である。即
ち、外装材の材質の相違により、相互に隣接する採光外
囲体と横葺用建築用板の係合部での水密性能が劣り、ま
た不十分な係合では、耐風圧性能に問題が生じるおそれ
がある。第3に、コストの問題である。実物件において
施工される前記採光外囲体の必要個数対生産最低ロット
との関係により、合成樹脂等の採光外囲体はコスト高の
製品となってしまう。
【0004】そこで、本発明は上記各課題を解決するた
めに、基本素材を同質にした屋根板を用いて、通常の屋
根板の雨仕舞性能、水密性能及び耐風圧性能の各性能を
維持可能にすると共に、低コストの横葺屋根一体型採光
体及びその外装構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、外装下地上に横葺外装材を敷設する横葺外装構造に
採光装置を設ける外装構造にあって、前記横葺外装材
は、面板部と棟側成形部と軒側成形部からなり、前記採
光装置は、前記横葺外装材と略同一の外装材に対し、面
板部に所望形状の開口部を形成するとともに、前記開口
部を前記面板部の表裏面からそれぞれ覆う採光板を設け
た横葺屋根一体型採光体からなり、前記横葺外装材と前
記横葺屋根一体型採光体を適宜組み合わせて敷設すると
共に、前記開口部を面板部の裏面から塞ぐ前記採光体の
軒側端部は、下段の横葺外装材又は横葺屋根一体型採光
体の棟側成形部上に位置し、一方、前記採光板の棟側端
部は、保持部材で支持されていることを特徴とする横葺
屋根一体型採光体の外装構造とした(請求項1の発
明)
【0006】本発明に係る外装構造によれば、横葺外装
材と横葺屋根一体型採光体は、同一素材であるので、相
互に隣接する横葺屋根一体型採光体と横葺外装材の係合
を通常の外装材と同様に行うことができ、その係合部で
の水密性能や耐風圧性能を維持することができる。
【0007】また、この外装構造によれば、万が一、雨
水が外装材の裏面側に浸入しても、その雨水は、裏側の
採光板から、下段の横葺外装材又は横葺屋根一体型採光
体の屋根面に排水されるので、防水性に優れている。さ
らに、裏面側の採光板の軒側端部は、下段の横葺外装材
等の棟側成形部上で支持され、一方、前記採光板の棟側
端部は、保持部材で支持されているので、正圧力性能に
優れた採光板となっている。
【0008】上記発明において、外装下地の開口部に
は、透光性部材を配することが好ましい(請求項2の発
明)。前記横葺屋根一体型採光体と透光性部材間の空間
を空気層として、断熱性能を持たせることができる。ま
た、屋根と野地板間に空気層を備えた屋根構造におい
て、軒棟間に流動空気層を形成することができる
【0009】本発明に係る横葺屋根一体型採光体は、棟
側に棟側成形部、軒側に軒側成形部を設けた外装材の面
板部に所望形状の開口部を形成するとともに、該開口部
を面板部の表裏面からそれぞれ塞ぐ採光体を設けたこと
を特徴とする。
【0010】本発明に係る横葺屋根一体型採光体の開口
部は、面板部表裏に設けられた採光体で塞がれており2
層構造となっているので、外部からの衝撃に対し、強度
を高めることができる。また、万が一、表側の採光体に
亀裂が入っても、裏側の採光体が存在するので、雨水が
直ちに室内側に浸入することを避けることができる。さ
らに、外装材の面板部に所望形状の開口部を形成し、該
開口部を面板部の表裏面から採光体で塞ぐ構成であるの
で、製造コストを抑えることができる。
【0011】上記発明において、前記開口部を表面から
塞ぐ採光体と裏面から塞ぐ採光体間に、空気層を形成す
るようにしても良い。この空気層に断熱性能を期待する
ことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】上記発明に係る横葺屋根一体型採
光体の実施形態を図1乃至図7に基づいて説明する。図
1は同横葺屋根一体型採光体の平面図、図2は同底面
図、図3は図1のA−A線矢視拡大断面図である。図4
は同横葺屋根一体型採光体を構成する外装材の平面図、
図5は図4のB−B線矢視拡大断面図である。図6
(イ)乃至(ハ)及び図7は同横葺屋根一体型採光体を
構成する表側採光体の取付図、図8は同横葺屋根一体型
採光体を構成する裏側採光体の取付図である。これらの
各図及び後述する各図において、同一構成は同一符号に
より示し、重複した説明を省略する。
【0013】前記横葺屋根一体型採光体(以下、一体型
採光体という)1は、図1乃至図3に示したように、略
平坦状の面板部10の棟側に棟側成形部11を、軒側に
軒側成形部12をそれぞれ設け、前記面板部10に開口
部13,13を形成した外装材2に、この開口部13,
13を覆うように、面板部10の表面に表側採光体2A
を設け、一方、面板部10の裏面に裏側採光体2Bを設
けている。
【0014】上記構成の一体型採光体1では、前記開口
部13,13が表側採光体2A及び裏側採光体2Bによ
って2層に塞がれているため、仮に表側採光体2Aに亀
裂が入ったとしても、直ちに開口部13,13から漏水
することはない。従って、従来の一層の上記採光外囲体
に比べて雨仕舞性能に優れ、且つ、外部からの衝撃に対
し強度が増している。
【0015】前記外装材2は、図4及び図5に示したよ
うに通常の横葺外装材の面板部に補強部20及び周縁部
21を残して、補強部20の左右に前記開口部13,1
3を設けたものであって、前記表裏側採光板2A,2B
との関係では、枠としての機能を果すものである。前記
開口部13の形状は、この実施形態では略長方形である
が、その開口形状はどのようなものでもよく、また開口
部の個数は1つでも或は複数個でもよい。そして任意の
開口形状を任意に組み合わせることもできる。さらに、
開口部の場所としては面板部10の略中央に限定される
ものではない。
【0016】外装材2の上記以外の構成は、後述の横葺
外装材4と略同一に成形されている。即ち、前記棟側成
形部11は上段の横葺外装材4の軒側成形部42又は一
体型採光体1の軒側成形部12と係合するように適宜構
成され、一方軒側成形部12は、下段の横葺外装材4の
棟側成形部41又は一体型採光体1の前記棟側成形部1
1と係合するように適宜構成されている。なお、外装材
2の左右側端の周縁部21,21は図4のように平坦状
であってもよく、また隣接する横葺外装材4或いは一体
型採光体1との接続のために端部を加工してもよい。
【0017】前記外装材2は、横葺外装材4と同様な素
材により成形され、表面化粧鋼板、ラミネート鋼板、メ
ッキ鋼板、ステンレス鋼板、アルミ合金板、銅板、真鍮
板、鉛板等の公知の金属素材、及び炭素繊維積層板、硬
質樹脂板等により成形される。そして、素材が金属板の
場合には、ロール成形またはプレス成形、或いは両者の
組合せにより成形され、素材が非金属の場合には主とし
て型成形により、それぞれ定尺又は長尺に成形される。
これらの素材厚は、特に限定されるものではないが、概
ね0.4ないし1.6mm程度である。
【0018】前記表側採光体2Aは、図1及び図3に示
されているように、その軒棟方向の幅は、前記外装材2
の面板部10の幅に略等しく、その桁行き方向の幅は、
隣接する横葺外装材4或いは一体型採光体1との接続部
を考慮して、前記外装材2の幅より短い寸法に成形され
ている。
【0019】前記表側採光板2Aとして、この実施形態
では強化ガラスを用いる。なお、採光板2Aは、透光性
を備えていればその性質、色等を限定するものではな
く、例えば前記強化ガラスの他、網入りガラス、ポリカ
ーボネイト、アクリル等の合成樹脂製であってもよく、
透明であっても、着色されていてもよい。この表側採光
板2Aは、略長方形に成形されており、採光板を特別な
形状に成形する必要がない。この点からも一体型採光体
1を安価に提供することができる。
【0020】前記表側採光板2Aを前記外装材2の表面
に取付けるには、例えば次の方法による。まず、図6
(イ)及び同図(ロ)に示したように、接着剤や接着シ
ートを用いて表側採光板2Aの軒側端部2aに固定フレ
ーム22を取付ける。次に、開口部13の周縁に接着手
段、例えば両面テープを貼付けた後、固定フレーム22
の裏面22aを外装材2の前記軒側成形部12の端面1
2aに突当て、両面テープ等で接着する(図6(ハ)参
照)。同時に、予め開口部13の周縁に貼着した前記両
面テープで前記表側採光板2Aの裏面を外装材2の表面
周縁部21に固着する。そして、前記採光板2Aの周囲
にシーリングを施した後、図7に示したように前記採光
板2Aの左右側面に目地カバー23,23を取り付け
る。
【0021】前記固定フレーム22は、前記表側採光板
2Aの軒側端部2aを化粧する化粧部材であって、前記
軒側成形部12の端面12aを裏面22aに突当て、上
面22bに採光板2Aの前記端部2aを載せることがで
きるように、断面形状が略「ヒ」字状に、且つ、前記採
光板2Aの桁行き幅より、若干長尺状に成形されてい
る。この固定フレーム22を用いることにより、前記表
側採光板2Aを安定確実に外装材2に固着できると共
に、表側採光板2Aの軒側端部2aが露出せずに意匠性
を高めることができる。また、表側採光板2Aの表面を
流下してくる雨水は、前記固定フレーム22を介して軒
側の屋根面に流れ落ち、前記採光板2Aと外装材2間に
浸入することはない。なお、前記採光板2Aの固着方法
は、どのような方法でもよく、両面テープの他、接着剤
でもよい。また外装材2により表側採光板2Aを抱持す
る構成でもよい。
【0022】前記裏側採光板2Bは、前記表側採光板2
Aと略同一寸法に成形されており、外装材2の裏面に対
する取付位置は、次のようになっている。即ち、図3に
示したように、裏側採光板2Bの軒側端部2bは、この
一体型採光体1を敷設したときに下段の横葺外装材4等
の棟側成形部41上に位置させることができ、且つ、前
記軒側端部2bと前記軒側成形部12の裏面12bから
所定の距離を離して配置する。これは、万が一、開口部
13等から雨水が外装材2の裏側に浸入した場合を想定
した構成で、軒側成形部12及び下段の横葺外装材4等
の棟側成形部41を介して雨水を外部に排水するためで
ある。一方、裏側採光板2Bの棟側端部2cは、前記外
装材2の棟側成形部11の端部に位置するようにされて
いる。これは、棟側端部2cを後述の保持部材としての
吊子25により支持させるためである。
【0023】こを取付けるには、図8に示されるよう
に、例えば両面テープを用いるが、外装材2及び前記採
光板2Bの軒側周縁24は万が一の排水のために接着し
ないようにする。その他の構成は、前記表側採光板2A
と同様であるので、同様な作用効果を奏する。
【0024】この実施形態に係る一体型採光体1では、
通常の横葺外装材4に採光スペースを開けて、略4角形
の採光板2A,2Bを、面板部10の裏表から貼り付け
て製造するため、少量の一体型採光体1を生産すると
き、従来の上記外囲体を成形するより、製造コストを引
き下げることができる。また、図3や図7に示したよう
に、表裏側の採光板2A,2Bにより、外装材2の厚さ
及び接着層の厚さに応じた空気層A1ができており、断
熱効果が期待できる。
【0025】次に、前記一体型採光体1と通常の横葺外
装材4を併用した外装構造の実施形態を図9〜図11に
基づいて説明する図9は同構造を施した屋根のトップラ
イトの平面図、図10は図9のC−C線矢視断面図、図
11は図9のD−D線矢視断面図、図12は図11の詳
細図である。
【0026】この外装構造は、図9乃至図11に示した
ように、外装下地3の下地開口7の上方に、前記一体型
採光体1を上下2段に葺いており、それらの周囲に横葺
外装材4を葺いている。
【0027】前記下段の一体型採光体1Aと前記上段の
一体型採光体1Bは、下段一体型採光体1Aの棟側成形
部11が上段一体型採光体1Bの軒側成形部12に係合
され、吊子25を介して外装下地3に固定されている。
【0028】前記吊子25は、図13に示されているよ
うに、前記軒側成形部12或は横葺外装材4の軒側成形
部部42と係合する前記棟側成形部11或は横葺外装材
4の棟側成形部41を抱持する抱持部25aを備えると
共に、上段一体型採光体1Bの裏側採光板2Bの軒側端
部2bを支持する上支持部25bと、下段一体型採光体
1Aの裏側採光板2Bの棟側端部2cを支持する下支持
部25cを備えている。前記上支持部25bにより、上
段一体型採光体1Bの裏側採光板2Bの軒側端部2b
は、下段一体型採光体1Aの棟側成形部11上に位置さ
れる。よって、表側採光板2の亀裂、表側採光板2A
と外装材2との防水材の劣化等により、万が一雨水が外
装材2側に浸入しても、その雨水は前記裏側採光板2B
の軒側端部2bから軒側成形部12、下段一体型採光体
1Aの棟側成形部11を介してその表側採光板2A側に
排出されるため、防水性に優れた構造となっている。
【0029】一方、前記下支持部25cにより、裏側採
光板2Bの棟側端部2cは確実に保持される。また、上
述のように裏側採光板2Bの軒側端部2bは、前記吊子
25の上支持部25bに保持されているので、裏側採光
板2Bの脱落が防止され、また一体型採光体1等の見付
け高さは同一に維持できるようになっている。この吊子
25は、一体型採光体1の略桁行き幅に対応する通し吊
子でもよいし、所定間隔毎に裏側採光板等2Bを支持す
るピース状の吊子でもよい。この吊子等の保持部材は、
図示実施形態のように1部材からなるものでもよいし、
複数部材から構成されるものでもよい。
【0030】同様に前記上側一体型採光体1Bと棟側の
前記横葺外装材4の各成形部11,42は、前記吊子2
5を介して外装下地3に固定されており、裏側採光板2
Bは確実に保持され、脱落が防止される。他方、軒側の
横葺外装材4と前記下段一体型採光体1Aは、吊子25
Aを介して外装下地3に固定されている。
【0031】前記各一体型採光体1,1と桁行き方向に
隣接する横葺外装材4,4の接続部9は、図11,図1
2に示すように、裏面にバックアップ材を貼り付けた捨
板5を配置し、その捨板5にセットしたジョイナー90
に一体型採光体1A或は1Bと横葺外装材4のそれぞれ
の側端部を差込むとともに継手カバー91をセットして
いる。かかる接続部9において、裏側採光板2Bの左右
の周縁部21.21は、前記捨板5上に位置するように
なっており、万が一、前記開口部13から雨水が左右方
向に浸入しても、その雨水は捨板5に導かれ捨板5の溝
50に沿って流下する。
【0032】このような外装構造によれば、各一体型採
光体1と各横葺外装材4は、共に金属製の外装材である
ので、各棟側成形部11,41と各軒側成形部12,4
2の係合は、通常の横葺屋根板と同様に水密性能を維持
することができる。また、一体型採光体1の外装材2は
横葺外装材4と同一構成であるので、横葺外装材4と調
和し、屋根の意匠性を損なうことがない。また、一体型
採光体1は、前記横葺外装材4と同等に扱えるため、細
部の納めを考慮することなく、即ち、特別な雨仕舞等を
する必要がなく、施工は極めて簡単である。
【0033】一体型採光体1の組合せは、前記下地開口
7の構成に対応させればよく、例えば1段でよいし、3
段以上でよく、その組合せは任意である。また、旧来型
の採光装置に必要な突起物納めが不要であるので、桁方
向に長く一体型採光体採光体1を敷設することもでき
る。
【0034】下地開口7は、垂木26及び横木27によ
って縁取られ、そして透光性部材としてのペアガラス
(登録商標)28により、閉鎖されている。この実施形
態では、図11及び図12に示したように、垂木26の
左右に配置された2枚のペアガラス28,28が、前記
垂木26及び横木27に沿って取付けられた結露受け2
9を介して取付けられている。
【0035】このペアガラス28と前記一体型採光体1
との間で、空気層A2(図10)が形成されることにな
り、その空気層A2により外気の温度が直接的に室内側
に伝達されることが防止され、断熱効果が発揮される。
また、前記外装構造においては、前記一体型採光体1自
体が空気層A1を備えており、また前記ペアガラス2
は、2枚のガラス板で空気層A3(図示せず)をサンド
イッチにした部材であるので、前記空気層A1,A2,
A3により、三層の空気層が形成され、断熱効果がさら
に発揮される。
【0036】前記透光性部材は、透光性を備えていれば
その性質、色等を限定するものではなく、ペアガラスの
他に、網入りガラス、ポリカーボネイト、アクリル等の
合成樹脂製であってもよく、透明であっても、着色され
ていてもよい。ペアガラス以外の透光性部材を用いて
も、前記空気層A1,A2により、2層の空気層が形成
されることにより、断熱効果が発揮される。
【0037】前記横葺外装材4の下方には、バックアッ
プ材4Aが敷設されており、このバックアップ材4Aの
表面及び裏面は凹凸に成形されている。この凹凸が空気
の通路となっており、前記空気層A2に対して、軒側か
ら或は棟側から空気が流入したり、軒側へ或は棟側へ空
気が流出することになる。よって、軒から棟に抜ける流
通空気層となり、防露効果が発揮される。さらに、前記
吊子25としてピース材を用いれば、軒棟間に直線的に
空気の流路が形成される。
【0038】前記外装下地3は木造、鉄骨造、コンクリ
ート造等の全ての建築躯体をいい、前記躯体上に断熱そ
の他の必要に応じて敷設する木毛セメント板等のボード
類を含む。従って、外装材と躯体との間に介装されるボ
ード類が固定具の取付強度を有する場合を例外として、
原則的には外装材を固定するための固定具(ビス類)は
躯体を構成する母屋や垂木等の補助部材に固定される。
なお、垂木等の補助部材に前記横葺採光外装材1等を固
定する場合、ビス等の固定具を必ずしも用いる必要はな
く、爪による係着等でもよい。また、吊子等の保持部材
を用いて固定してもよいし、直接、ビス等の固定具で固
定してもよい。
【0039】なお、外装下地3と横葺外装材4等の間
に、アスファルトルーフィングやアスファルトフェルト
等の防水材8を敷設してもよい。
【0040】なお、上記実施形態では、面板部10がフ
ラットな外装材2を用いたが、その断面形状はどのよう
なものでもよい。例えば図14に示したように、面板部
10が略中央にて外側に折れ曲がった横葺外装材4Bを
本願発明の外装材として用い、下方の面板部10Bに前
記開口部13を設けてもよい。
【0041】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、横葺外装
材と横葺屋根一体型採光体は、同一素材であるので、相
互に隣接する横葺屋根一体型採光体と横葺外装材の係合
は通常の外装材と同様に行うことができ、その係合部で
の水密性能や耐風圧性能を維持することができる。
【0042】また、万が一、雨水が外装材の裏面側に浸
入しても、その雨水、裏側の採光板から、下段の横葺外
装材又は横葺屋根一体型採光体の屋根面に排水されるの
で、防水性に優れている。また、裏面側の採光板の軒側
端部は、下段の横葺外装材等の棟側成形部上で支持さ
れ、一方、前記採光板の棟側端部は、保持部材で支持さ
れているので、正圧力性能に優れた採光板となってい
る。
【0043】請求項2の発明によれば、前記横葺屋根一
体型採光体と透光性部材間の空間を空気層として、断熱
性能を持たせることができる。また、屋根と野地板間に
空気層を備えた屋根構造において、流動空気層を形成す
ることができる。
【0044】なお、横葺屋根一体型採光体の開口部は、
面板部表裏に設けられた採光体で塞がれており2層構造
となっているので、外部からの衝撃に対し、強度を高め
ることができる。また、万が一、表側の採光体に亀裂が
入っても、裏側の採光体が存在するので、雨水が直ちに
室内側に浸入することを避けることができる。また、外
装材の面板部に所望形状の開口部を形成し、該開口部を
面板部の表裏面から採光体で塞ぐ構成であるので、製造
コストを抑えることができる。
【0045】さらに、前記開口部を表面から塞ぐ採光体
と裏面から塞ぐ採光体間に形成された空気層に、断熱性
能を期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る横葺屋根一体型採光体の平面
図、
【図2】同一体型採光体の底面図、
【図3】図1のA−A線矢視拡大断面図、
【図4】同一体型採光体を構成する外装材の平面図、
【図5】図1のB−B線矢視拡大断面図、
【図6】同一体型採光体を構成する表側採光板の取付手
順図、
【図7】同一体型採光体を構成する表側採光板の取付手
順図、
【図8】同一体型採光体を構成する裏側採光板の取付手
順図、
【図9】実施形態に係る外装構造の平面図、
【図10】図9のC−C線矢視拡大断面図、
【図11】図9のD−D線矢視拡大断面図、
【図12】図11の拡大図、
【図13】実施形態に係る外装構造に用いる吊子の側面
図、
【図14】別例に係る外装材の側面図。
【符号の説明】
1 横葺屋根一体型採光体 10 面板部 11 棟側成形部
12 軒側成形部 13 開口部 2 外装材 2A 表側採光板
2B 裏側採光板 20 補強部 21 周縁部
22 固定フレーム 23 目地カバー 24 軒側周縁部
25 吊子 26 垂木 27 横木
28 ペアガラス 29 結露受 3 外装下地 4 横葺外装材 40 面板部 4A バックアップ材 41 棟側成形部
42 軒側成形部 5 捨板 50 溝部 6 シール材 7 下地開口 8 防水材 9 接続部 90 ジョイナー
91 継手カバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04D 3/34 E04D 3/06 E04D 3/362 E04D 13/03

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外装下地上に横葺外装材を敷設する横葺
    外装構造に採光装置を設ける外装構造にあって、 前記横葺外装材は、面板部と棟側成形部と軒側成形部か
    らなり、 前記採光装置は、前記横葺外装材と略同一の外装材に対
    し、面板部に所望形状の開口部を形成するとともに、前
    記開口部を前記面板部の表裏面からそれぞれ覆う採光板
    を設けた横葺屋根一体型採光体からなり、 前記横葺外装材と前記横葺屋根一体型採光体を適宜組み
    合わせて敷設すると共に、 前記開口部を面板部の裏面から塞ぐ前記採光体の軒側端
    部は、下段の横葺外装材又は横葺屋根一体型採光体の棟
    側成形部上に位置し、 一方、前記採光板の棟側端部は、保持部材で支持されて
    いることを特徴とする横葺屋根一体型採光体の外装構
    造。
  2. 【請求項2】 外装下地の開口部には、透光性部材を配
    したことを特徴とする請求項1に記載の横葺屋根一体型
    採光体の外装構造。
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