JP3512244B2 - 無機質化粧板の製造方法 - Google Patents

無機質化粧板の製造方法

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JP3512244B2 JP23803994A JP23803994A JP3512244B2 JP 3512244 B2 JP3512244 B2 JP 3512244B2 JP 23803994 A JP23803994 A JP 23803994A JP 23803994 A JP23803994 A JP 23803994A JP 3512244 B2 JP3512244 B2 JP 3512244B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築内装材や外装材な
どの分野において利用される無機質化粧板の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の無機質化粧板の製造方法とし
て、従来から、下記の製造方法が代表的なものとして知
られている。 (イ)表面が平滑な、あるいは、凹凸のある無機質板を
単一色に仕上げる。 (ロ)表面に凹凸のある無機質板に塗料を全面塗布し、
次いで、ロールコーターを用いて異色の塗料を表面の凸
部のみに塗布し、二色仕上げする。 (ハ)無機質板表面をリシン仕上げやスタッコ仕上げす
る。 (ニ)無機質板表面に塗料を塗布し、未乾燥の間に、そ
の塗布面にカラー骨材を散布し、付着させる。 (ホ)無機質板表面に塗料を散点状に塗布し、斑点模様
に仕上げる。 (ヘ)無機質板表面に、カラー骨材を含有する塗料を塗
布する。 (ト)表面に凹凸のある無機質板の、その凹部に半透明
着色塗料を溜め込み、あるいは、ワイピングする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の製造方法では、何れも、所望する任意の模様を精度よ
く、且つ再現性よく形成することが困難であり、特に、
表面に凹凸のある無機質板においては困難であった。
又、表面の模様付けが高度になればなる程表面の塗膜は
現実的には高度の耐久性が必要である。その理由は、塗
膜の耐久性がなければ短期間に施工物の塗替えが必要と
なり、塗り替えの場合、手作業で高度の模様付けを実施
することは極めて困難であるからである。
【0004】そこで、本出願人は、表面に下塗着色塗膜
を予め施した無機質板をコンベアにより搬送する過程
で、この無機質板表面に、インクジェットプリンターの
ノズルから、高度の耐候性能を有するインク(もしくは
塗料)を吐き出して無機質板表面に模様付けをすると同
時に高度の耐候性能を付与する無機質化粧板の製造方法
を先に特許出願した。その方法によれば、無機質板表面
が平滑でも又凹凸模様があろうとも所望の模様を確実な
再現性を持って無機質板に付与でき、しかも、これら高
度の意匠をもつ無機質化粧板は長期にわたって使用に耐
え且つ外観を維持できる。
【0005】本発明者は、上記の製造方法について高度
の意匠を発揮できる模様の形成のための条件と、高度の
耐候性能を発揮できる塗装系を提供すべく、鋭意研究
し、多くの実験を実施した結果、模様付けに適するイン
クの適性範囲を見い出すと共にインク並びに上塗クリヤ
ーに用いる樹脂の選択を行い、本発明に到達した。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の無機質化
粧板の製造方法は、表面に下塗着色塗膜を予め施した
機質板をコンベアにより搬送する過程で、この無機質板
の表面にインクジェットプリンターのノズルからインク
を吐出して模様付けすること、該インクは側鎖に加水分
解性シリル基を有するアクリル共重合体及び/又は側鎖
に加水分解性シリル基を有する含フッ素共重合体あるい
は、これらとシロキサン化合物とをバインダーとして含
有し、且つ着色顔料及び溶剤を含有することを特徴とす
る。
【0007】以下に本発明について詳細に説明する。本
発明でいう「側鎖に加水分解性シリル基を有するアクリ
ル共重合体」とは、一分子中に少なくとも一個の加水分
解性シリル基を側鎖に含有するアクリル共重合体を指称
する。具体的には、好ましくは(メタ)アクリル酸の炭
素数2〜4のアルキルエステル単位及び該単量体と共重
合可能な加水分解性シリル基を含む単量体単位を必須成
分とする共重合体であって、重量平均分子量が3,00
0〜100,000、好ましくは6,000〜80,00
0のものである。このようなアクリル共重合体を合成す
るには、アクリル単量体と加水分解性シリル基含有単量
体とを共重合させる方法が一番簡便であるが、かならず
しも本方法にこだわるものではない。加水分解性シリル
基を含まない公知のアクリル共重合体の水酸基、カルボ
ン酸基、アミノ基、エポキシ基等の反応性基を利用し、
これらと反応する加水分解性シリル基をもつ低分子化合
物を反応させても良い。
【0008】上記(メタ)アクリル酸の炭素数2〜4の
アルキルエステルとしては、アクリル酸エチル、メタク
リル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロ
ピル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸イソブチル、
アクリル酸ターシャリィブチル、メタクリル酸ターシャ
リィブチル等がある。
【0009】本発明において、加水分解性シリル基と
は、一般式(I)
【0010】
【化1】
【0011】(式中、R1は水素原子、アルキル基、ア
リール基又はアラルキル基であり、R2はハロゲン原
子、アルコキシ基、置換アルコキシ基、アシロキシ基、
フェノキシ基、メルカプト基、アミノ基、イミノオキシ
基又はアルケニルオキシ基であり、aは0、1又は2の
整数である。)で示されるハロシリル基、アルコキシシ
リル基、アシロキシシリル基、フェノキシシリル基、メ
ルカプトシリル基、アミノシリル基、イミノオキシシリ
ル基又はアルケニルオキシシリル基などの加水分解され
易い反応性基を指称するものである。
【0012】又加水分解性シリル基含有単量体は、その
得られるポリマーの相溶性、硬化性及び貯蔵安定性の観
点から樹脂固形分1,000g当たり加水分解性シリル
基の導入量が0.1〜3.0モルとなる量で使用するのが
好ましい。その含量が低すぎると、加水分解操作が充分
にコントロールできないばかりか、シロキサン化合物と
の相溶性が不充分となる。又その含量が多くなると、塗
膜の可撓性などが低下する傾向にある。これらの加水分
解性シリル基含有単量体としては、ビニルアルコキシシ
ラン、ビニルアルキルアルコキシシラン、アルコキシシ
リルビニルエーテル、アリルアルコキシシラン、γ−ア
クロイルアルキルアルコキシシラン等の単量体が適宜使
用される。
【0013】加水分解性シリル基を有するアクリル共重
合体は前記の2種類の単量体の他に(メタ)アクリル
酸、イタコン酸、フマル酸、無水マレイン酸等の酸単量
体類、(メタ)アクリル酸メチル、アクリル酸2−エチ
ルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル
酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸エステル類、N−ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリルアミドの如き塩基性窒
素を有する単量体、グリシジル(メタ)アクリレートの
如きエポキシ基を有する単量体類、(メタ)アクリル酸
ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロ
ピルの如き水酸基を有する単量体類、その他スチレン、
メチルスチレン、ビニルトルエン、β−ヒドロキシ(メ
タ)アクリレートのリン酸エステル、さらには(メタ)
アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニ
ル、ビニルピリジン等やヒドロキシ化合物、アミノ系、
エポキシド等の一種又は二種以上の単量体を共重合させ
てもよい。上記アクリル共重合体は所定割合の単量体の
混合物にキシレン、トルエン、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イ
ソプロピルアルコール、ブタノール等の重合溶媒の共存
下に重合開始剤を作用せしめて常法により共重合反応を
行わしめることによって製造出来る。
【0014】又、本発明でいう「側鎖に加水分解性シリ
ル基を有する含フッ素共重合体」とは、一分子中に少な
くとも1個の加水分解性シリル基を側鎖に含有する含フ
ッ素共重合体を指称する。このような含フッ素共重合体
を合成するには、(1)加水分解性シリル基を含有する
ビニル単量体をフルオロオレフィン類と共重合させる、
(2)加水分解性シリル基含有連鎖移動剤の存在下に、
加水分解性シリル基を含有するビニル単量体とフルオロ
オレフィン類とを共重合させる、(3)水酸基、カルボ
キシル基、エポキシ基、アミノ基等の反応性基を有する
含フッ素共重合体と、該反応性基と反応しうるエポキシ
基、イソシアネート基、アミノ基等の官能基を有する低
分子量の加水分解性シリル基含有化合物とを反応させて
含フッ素共重合体に加水分解性シリル基を導入させる、
等の方法が有用に使用できる。
【0015】上記の(1)又は(2)の方法で用いられ
るフルオロオレフィン類としては、フッ化ビニル、フッ
化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロ
エチレン、ブロモトリフルオロエチレン、クロロトリフ
ルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフ
ルオロプロピレン、(パー)フルオロアルキルトリフル
オロビニルエーテル〔但し、(パー)フルオロアルキル
基の炭素数は1〜18個〕などが代表的なものである。
このうち、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフル
オロエチレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフ
ルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン及び(パ
ー)フルオロ(C3〜C4)アルキルトリフルオロビニル
エーテルよりなる群から選ばれた少なくとも一種を使用
することが特に好ましい。かかるフルオロオレフィン類
の使用量としては、「加水分解性シリル基を有する含フ
ッ素共重合体」の製造に用いる全単量体の10〜70重
量%、好ましくは20〜60重量%となる範囲が適当で
ある。
【0016】又、上記の(1)又は(2)の方法で用い
られる加水分解性シリル基を含有するビニル単量体と
は、前記した一般式(I)で示されるハロシリル基、ア
ルコキシシリル基、アシロキシシリル基、フェノキシシ
リル基、メルカプトシリル基、アミノシリル基、イミノ
オキシシリル基又はアルケニルオキシシリル基などの如
き加水分解され易い官能基を含有するビニル単量体を指
称する。
【0017】かかるビニル単量体のうちフルオロオレフ
ィン類との共重合性の点から、下記一般式(II)、(II
I)又は(IV)で表される加水分解性シリル基を含有す
るビニル単量体、特にビニルエーテル類が好ましい: R1(X12)SiY1 (II) R1(X1)Si(Y12) (III) R1Si(Y123) (IV) (式中、R1はオレフィン性不飽和結合を有し、炭素原
子、水素原子及び場合によって酸素原子からなる有機基
を表し、X1及びX2は同一又は相異なり、それぞれオレ
フィン性不飽和基を有さない有機基を表し、Y1、Y2
びY3は同一又は相異なり、それぞれ加水分解可能な基
を表す)。
【0018】上記R1の具体例としてはビニル基、アリ
ル基、ブテニル基、シクロヘキセニル基、シクロペンタ
ジエニル基などが挙げられ、また末端不飽和酸のエステ
ル結合を有する基であってもよい。上記X1及びX2の具
体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、テトラ
デシル基、オクタデシル基、フェニル基、ベンジル基、
トリル基などの一価の炭化水素基もしくはそのハロゲン
置換炭化水素基などが挙げられる。上記Y1、Y2及びY
3の具体例としてはメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ
基、メトキシエトキシ基等のアルコキシ基又はアルコキ
シアルコキシ基;ホルミロキシ基、アセトキシ基、プロ
ピオノキシ基等のアシロシキ基;−ON=C(C
3)2 、−ON=C(C25)2 等のオキシム;−NHC
3 、−NHC25 、−NH(C65)等の置換アミノ
基又はアリールアミノ基などが挙げられる。
【0019】かかるビニル単量体の具体例としては、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルジメトキシシラン、ビ
ニルメチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシ
シラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルジエチ
ルメトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキ
シシラン)、ビニルトリイソプロペニルオキシシラン、
ビニルトリス(ジメチルイミノオキシ)シラン、ビニル
トリス(メチルエチルイミノオキシ)シラン、ビニルト
リクロロシラン、ビニルトリフェノキシシラン、トリメ
トキシシリルエチルビニルエーテル、トリエトキシシリ
ルエチルビニルエーテル、メチルジメトキシシリルエチ
ルビニルエーテル、トリメトキシシリルプロピルビニル
エーテル、トリエトキシシリルプロピルビニルエーテ
ル、などが挙げられる。
【0020】尚、「側鎖に加水分解性シリル基を有する
含フッ素共重合体」の製造においては、上記の好ましい
加水分解性シリル基含有単量体量の他に、重合率を低下
させない範囲内でアリルトリメトキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシ
シラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリ
イソプロペニルオキシシランなどの単量体を併用でき
る。
【0021】また、「側鎖に加水分解性シリル基を有す
る含フッ素共重合体」の製造においては、前記したフル
オロオレフィル類と加水分解性シリル基を含有するビニ
ル単量体との共重合に際して、他の共重合性の単量体を
使用することができる。このような単量体としては、酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン
酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリン酸ビニリ、カプ
リル酸ビニル、バーサティック酸ビニル、ラウリン酸ビ
ニル又はステアリン酸ビニルの如き直鎖状ないしは分岐
状の脂肪族カルボン酸のビニルエステル、シクロヘキサ
ンカルボン酸ビニルエステルの如き脂環式カルボン酸ビ
ニルエステル、安息香酸ビニルエステル、p−t−ブチ
ル安息香酸ビニルエステル又はサリチル酸ビニルエステ
ルの如き芳香族系カルボン酸ビニルエステル、ヒドロキ
シエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエ
ーテル又はヒドロキシブチルビニルエーテルの如きヒド
ロキシアルキルビニルエーテル、メチルビニルエーテ
ル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、
n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテ
ル、t−ブチルビニルエーテル又はシクロヘキシルビニ
ルエーテルの如き直鎖状ないしは分岐状の脂肪族又は脂
環式ビニルエーテル類、グリシジルビニルエーテル、グ
リシジル(メタ)アクリレートの如きエポキシ基を有す
る単量体類、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、フ
タル酸、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチ
ル、フマル酸モノブチル、イタコン酸モノブチル、アジ
ピン酸モノビニル、セバシン酸モノビニルなどのカルボ
キル基を有する単量体類、ジメチルアミノエチルビニル
エーテル、ジメチルアミノプロピルビニルエーテル、N
−ジメチルアミノプロリル(メタ)アクリルアミド、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレートの如き塩基性
窒素を含有するビニル系単量体類、エチレン、プロピレ
ン、ブテン−1又はヘキセン−1の如きα−オレフィン
類、塩化ビニル又は塩化ビニリデンの如き前記フルオロ
オレフィンを除くハロゲン化オレフィン類、スチレン、
α−メチルスチレン又はビニルトルエンの如き芳香族ビ
ニル系単量体類、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレートのリン酸エステルの如き
(メタ)アクリル酸エステル類、さらには(メタ)アク
リロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N−メチロー
ル(メタ)アクリルアミド又はN−ブトキシメチル(メ
タ)アクリルアミドなどの単量体類がある。
【0022】これらの内で、得られたポリマーの溶剤に
対する溶解性の観点から炭素数3〜23の脂肪族カルボ
ン酸のビニルエステル類、脂環族カルボン酸のビニルエ
ステル類、及び芳香族カルボン酸ビニルエステル類から
選ばれる1種又は2種以上の混合物を全単量体中の10
重量%以上の量で含有させることが好ましい。さらに好
ましくは、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテ
ル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエー
テル又はシクロアルキルビニルエーテルの如き直鎖状な
いしは分岐状の脂肪族又は脂環族ビニルエーテルを全単
量体中の5重量%以上の量で含有させると、目的とする
重合体が効率よく得られる。
【0023】次に、前記(2)の方法で用いられる加水
分解性シリル基を含有する連鎖移動剤とは、本来共重合
体の分子量調節のために用いられるものであるが、それ
と同時にフルオロオレフィン共重合体の分子鎖末端に加
水分解性シリル基を導入する目的で使用するものであっ
て、好ましくは前記加水分解性シリル基を含有するビニ
ル単量体との併用、すなわち前記(2)の方法において
用いるのが望ましい。かかる加水分解性シリル基含有連
鎖移動剤の具体例としては、γ−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン
又はγ−メルカプトプロピルトリイソプロペニルオキシ
シランなどある。
【0024】これらの加水分解性シリル基含有ビニル単
量体及び加水分解性シリル基含有連鎖移動剤は、得られ
るポリマーのシロキサン化合物との相溶性や硬化性及び
安定性の観点から、樹脂固形分1000g当たりの加水
分解性シリル基の導入量が、0.1〜3.0モルの範囲と
なる量で使用することが好ましい。以上に述べた単量体
類を、必要に応じて前記連鎖移動剤の存在下にラジカル
重合開始剤を用いて、塊状重合または溶液(加圧)重合
などの公知の技術を駆使して回分式、半連続式あるいは
連続式の操作で重合させればよい。かかるラジカル重合
開始剤としては、アセチルパーオキサイド又はベンゾイ
ルパーオキサイドの如きジアシルパーオキサイド類、メ
チルエチルケトンパーオキサイド又はシクロヘキサノン
パーオキサイドの如きケトンパーオキサイド類、過酸化
水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド又はクメンハ
イドロパーオキサイドの如きハイドロパーオキサイド
類、ジ−t−ブチルパーオキサイド又はジクミルパーオ
キサイドの如きジアルキルパーオキサイド類、t−ブチ
ルパーオキシアセテート又はt−ブチルパーオキシピパ
レートの如きアルキルパーオキシエステル類、アゾビス
イソブチロニトリル又はアゾビスイソバレロニトリルの
如きアゾ系開始剤類、又は過硫酸アンモニウム又は過硫
酸カリウムの如き過硫酸塩などが用いられ、さらに必要
に応じて亜硫酸水素ナトリウム又はピロ亜硫酸ナトリウ
ムの如き無機の還元剤、又はナフテン酸コバルト又はジ
メチルアニリンの如き有機の還元剤もまた用いられる。
【0025】共重合反応方法としては、前記した如き公
知の各種方法が可能だが、そのうちでも、溶剤加圧重合
が簡便である。その際に用いられる溶剤としては、トル
エン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサン又はオ
クタンの如き炭化水素系、酢酸メチル、酢酸エチル又は
酢酸ブチルの如きエステル系、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン又
はメチルアミルケトンの如きケトン系、ジメチルホルム
アミド又はジメチルアセトアミドの如きアミド系、メタ
ノール、エタノール、i−プロパノール、n−ブタノー
ル、i−ブタノール、sec−ブタノール又はエチレン
グリコールモノアルキルエーテルの如きアルコール系溶
剤又はこれらの混合物の如きものが使用できるが、得ら
れる共重合体の保存安定性を向上させる観点や加水分解
時の水との混合性からアルコール系溶剤を含む溶剤を用
いることが好ましい。
【0026】又共重合反応に際しては、分子量調節剤と
してラウリルメルカプタン、オクチルメルカプタン、2
−メルカプトエタノール又はα−メチルスチレンダイマ
ーの如き各種の連鎖移動剤をも使用することができる。
共重合反応の際の反応温度としては、−20℃〜130
℃なる範囲内が好適であり、又反応初期の圧力としては
1〜100Kg/cm2なる範囲内、好ましくは5〜6
0Kg/cm2なる範囲内が適当である。
【0027】このようにして得られる加水分解性シリル
基を含有する含フッ素共重合体の数平均分子量(Mn)
は、成膜性及びポットライフの観点から1,000−3
0,000なる範囲内が好適である。又前記(3)の方
法は加水分解性シリル基を含まない公知の含フッ素共重
合体のイソシアネート基、水酸基、カルボン酸基、エポ
キシ基、アミノ基等の反応性を利用し、これらの基と反
応しうる反応性基を有する加水分解性シリル低分子化合
物を適宜使用し、含フッ素共重合体に加水分解性シリル
基を導入するものであり、反応性基を有する加水分解性
シリル化合物の具体的なものとしてγ−イソシアネート
プロピルメチルジメトキシシランなどのイソシアネート
アルキルアルコキシシラン類、トリメトキシシリルイソ
シアネートなどのアルコキシシリルイソシアネート類、
4−トリメトキシシリルテトラヒドロ無水フタル酸など
のアルコキシシリル酸無水物類、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジエトキシシランなどのグリシドキシアルキ
ルアルコキシシラン類、γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン等のアミノアルキルアルコキシシラン類、γ−
クロロプロピルトリメトキシシラン等のクロロアルキル
アルコキシシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメト
キシシラン等のチオアルキルアルコキシシラン類等が含
まれるが、取扱い性、反応制御の容易性、臭気、腐触性
物質などの面からイソシアネートアルキルアルコキシシ
ラン、アルコキシシリルイソシアネート等が好ましい。
ここでアルコキシの炭素数については、炭素数1〜8の
アルコキシが使用可能であるが、炭素数1〜4のメトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等が反応速度や加
水分解副生物の蒸発速度の点から好ましい。
【0028】本発明においては、バインダーとして側鎖
に加水分解性シリル基を有するアクリル共重合体及び側
鎖に加水分解性シリル基を有する含フッ素共重合体はそ
れぞれ単独に用いてもよく、或いは併用してもよい。更
にそれらの何れか一方とシロキサン化合物とを組み合わ
せると優れた性能を発揮するが、それら三者を併用する
と耐汚染性、硬度等が更に向上する。側鎖に加水分解性
シリル基を有するアクリル共重合体及び側鎖に加水分解
性シリル基を有する含フッ素共重合体を併用する場合の
両者の混合割合は、固形分として、側鎖に加水分解性シ
リル基を有する含フッ素共重合体の加水分解物5重量%
以上、好ましくは80〜20重量%と側鎖に加水分解性
シリル基を有するアクリル共重合体の加水分解物95重
量%以下、好ましくは20〜80重量%とからなる。併
用する場合に該含フッ素共重合体の含有量が少なくなる
と、可撓性、耐候性が低下する傾向があり、又該アクリ
ル共重合体の含量が少なくなると硬度・汚染性が低下す
る傾向がある。
【0029】又、本発明において用いることのできるシ
ロキサン化合物としては次のものがある:
【0030】
【化2】
【0031】(式中、R1及びR2は同一又は相異なり、
それぞれC1〜C4のアルキル基であり、R3及びR4は同
一又は相異なり、それぞれC1〜C4のアルキル基であっ
てn個の繰返し単位毎に相異なっていてもよく、nは2
〜15の整数である)、
【0032】
【化3】
【0033】(式中、R1及びR2は同一又は相異なり、
それぞれH又はC1〜C7のアルキル基であり、R3はC1
〜C8のアルキル基であってn個の繰返し単位毎に相異
なっていてもよく、nは3〜20の整数である)、
【0034】
【化4】
【0035】(式中、R1及びR2は同一又は相異なり、
それぞれC1〜C4のアルキル基であり、nは3〜30の
整数である)。本発明において、シロキサン化合物を併
用する場合には、加水分解性シリル基を有する含フッ素
共重合体及び加水分解性シリル基を有するアクリル共重
合体は加水分解物として用いることが好ましい。その理
由は、加水分解していない該含フッ素共重合体あるいは
加水分解していない該アクリル共重合体とシロキサン化
合物とを直接に混合した場合には部分的にゲル化した
り、白濁したりの状態となり、実用的バインダーとして
の価値が低くなるので、このような欠点が生じないよう
にするためである。加水分解は加水分解性シリル基を加
水分解するもので、例えばアルコキシシリル基を例にと
れば次式で表される反応が起こる:
【0036】
【化5】
【0037】(式中、Rはアルキル基である) 該含フッ素共重合体や、該アクリル共重合体の加水分解
物は部分加水分解物であることが好ましく、この部分加
水分解とは、該含フッ素共重合体、該アクリル共重合体
の加水分解性シリル基の加水分解能の10〜90%、好
ましくは20〜80%の範囲の部分加水分解であること
が好ましい。加水分解率が低いとシロキサン化合物との
相溶性が不充分になり、又加水分解率が高くなるに従
い、貯蔵安定性や硬化剤添加後の可使時間が短くなると
いう欠点が現れる傾向がある。
【0038】該含フッ素共重合体や該アクリル共重合体
が加水分解されていれば、該加水分解物とシロキサン化
合物は均一に混合できるが、シロキサン化合物も部分加
水分解すれば、部分共縮合物が生成し、バインダーの硬
化性や可撓性が更に改善されるのでより好ましい。尚、
シロキサン化合物の部分可水分解とは、シロキサン化合
物の加水分解能の0〜50%、好ましくは1〜45%の
範囲で加水分解するものである。加水分解率が高くなる
に従い、硬化性や可撓性が改善される反面貯蔵安定性が
悪くなる傾向がある。
【0039】本発明で用いることのできる加水分解物を
得るための加水分解法及び具体的な混合方法に関して
は、該含フッ素共重合体及び該アクリル共重合体の溶媒
が、水と均一に混合可能な溶媒組成であることが好まし
い。該溶媒組成が水と混合不可あるいは混合しずらい組
成の場合、加水分解に要する水の添加前に、水と混和可
能な組成になるように予め水混和性溶媒で希釈し調整す
る必要がある。此の操作が不充分な場合には加水分解が
不均一で、粒子の発生や部分的なゲル化が起る傾向があ
る。
【0040】シロキサン化合物は通常アルコール希釈品
が一般的で、水と混和する前に特別な配慮は不要である
が、水非混和性溶媒希釈品の場合には上記と同様の処置
が必要である。又シロキサン化合物の加水分解にあたっ
ては、加水分解の促進や加水分解物の部分縮合、部分共
縮合の促進の為の触媒を使用してもよい。そのような触
媒としては、具体的に 酸として、硝酸、塩酸、硫酸等の無機酸、酢酸、蟻
酸、プロピオン酸、マレイン酸、クロロ酢酸、クエン
酸、安息香酸、ジメチルマロン酸、グルタル酸、グリコ
ール酸、マロン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸、 有機塩基として、アミノ類、アミン塩、4類アンモニ
ウム塩、グアニジン化合物、 有機金属として、金属がスズ、アルミニウム、ホウ
素、チタニウム、珪素、ジルコニウム、リンであるカル
ボン酸塩、アルキル金属カルボン酸塩、アルキル金属酸
化物、金属酸アルキルエステル、金属アルコキシド等、
具体的には、オクチル酸スズ、ジブチルスズジラウレー
ト、ジブチルスズオキサイド、テトラブチルチタネー
ト、ホウ酸トリエチル、テトラブチルジルコニウム、ア
セチルアセトンアルミニウム、N−β(アミノエチル)
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、オクチルリン
酸チタンアミノ塩、 があり、それらの1〜4種を適宜組み合わせて使用でき
る。それらの添加量としては0.01〜7重量%、好ま
しくは0.5〜5重量%が適当である。添加量が少ない
と硬化速度が遅く、多すぎると貯蔵安定性や可使時間が
極端に悪くなる傾向がある。
【0041】該含フッ素共重合体の加水分解物及び/又
は該アクリル共重合体の加水分解物と、該シロキサン化
合物又はその加水分解物との混合物を得る方法として
は、 夫々別々に加水分解した後混合する、 夫々別々に加水分解した後混合し、この混合物をさら
に加水分解する、 含フッ素共重合体の加水分解物及び/又は該アクリル
共重合体の加水分解物に未加水分解のシロキサン化合物
を混合するか、あるいはさらに全体を部分加水分解す
る、 等の方法があり、適宜使用可能である。
【0042】該含フッ素共重合体の加水分解物及び/又
は該アクリル共重合体の加水分解物と、シロキサン化合
物との混合比は固形分で100:10〜230、好まし
く100:25〜150の範囲である。前者の含有量が
少ないと可撓性が低下し、多いと硬度や耐汚染性が低下
する傾向がある。本発明で扱う無機質板とは、フレキシ
ブルボード、珪酸カルシウム板、石膏スラグパーライト
板、木片セメント板、プレキャストコンクリート板、A
LC板、石膏ボードなどの、通常建築用に使用されてい
る各種の無機質板であり、特に、その用途に制限なく適
用できるものである。上記無機質板は、平滑な表面を有
するものでも良いが、エンボス加工などの手段によりそ
の表面に凹凸部を形成したものがより好適である。これ
は、その凹凸模様と、後述するインクによる着色模様と
の組合せにより、相当高度な意匠性が表現できるためで
ある。
【0043】上記無機質板には、その表面に下塗着色塗
膜を予め施したものが使用される。この下塗着色塗膜を
形成するための塗料としては、アクリル樹脂系、アクリ
ルウレタン樹脂系、エポキシ樹脂系、アクリルエポキシ
樹脂系、塩素化ポリプロピレン樹脂系、アルカリシリケ
ート系、アルキルシリケート系などの結合剤を使用した
有機溶剤型、水性型など、従来から公知の各種の無機質
化粧板用塗料が使用できる。なお、上述の下塗着色塗膜
は無機質板に単一色で塗装仕上げしたものだけでなく、
前述の従来方法において施したような、模様を描いた下
塗着色塗膜であってもよい。
【0044】また、本発明で使用するインク(もしくは
塗料)は、前記のバインダー、着色顔料、及び溶剤を主
成分とする材料である。バインダーと前述の下塗着色塗
膜とは密着性のよい組み合せとする。又、上記着色顔料
としては、酸化チタン、酸化鉄、複合酸化物(ニッケル
チタン系、クロムチタン系、ビスマスバナジウム系)、
カーボンブラック、黄鉛などの各種の無機系顔料や、キ
ナクリドン、ジケトプロロピロール、ベンズイミダゾロ
ン、イソインドリノン、アンスラピラミジン、フタロシ
アニン、スレン、ジオキサジンなどの各種の有機顔料が
その代表的なものとして挙げられる。
【0045】更に、上記溶剤としては、比蒸発速度(酢
酸正ブチルを100とした重量法による)が好ましくは
50〜380の範囲のもの、より好ましくは80〜20
0の範囲のものを使用する。上記範囲の比蒸発速度を有
する溶剤としては、トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素系溶剤;エチルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、イソブチルアルコールなどのアルコール系溶剤;
酢酸正プロピル、酢酸正ブチル、酢酸第二ブチル、酢酸
イソブチルなどのエステル系溶剤;石油ベンジン、ゴム
揮発油などの脂肪族炭化水素系溶剤が代表的なものとし
て挙げられる。なお、本発明において、前記範囲以外の
比蒸発速度を有する溶剤について、これを上述の特定溶
剤を主体とする全溶剤に対して、20重量%以下の範囲
で併用することも可能である。
【0046】本発明で使用するインク(もしくは塗料)
は、前記のバインダー、着色顔料及び溶剤を主成分と
し、さらに、必要に応じて、体質顔料、染料、電導度調
整剤、界面活性剤、保水剤などを配合したものから構成
される。この場合における各成分の割合は、バインダ
ー:1〜50重量%、着色顔料:0.1〜20重量%、
溶剤:49〜99重量%が適当である。そして、このイ
ンクは、上述の各成分を混合攪拌した後、本発明で使用
するインクジェットプリンターにおけるノズルの直径に
対して、ポアーサイズが約1/10以下であるフィルタ
ーを用いて、ろ過、精製して得られる。
【0047】また、この場合のインク(もしくは塗料)
の粘度は、好ましくは4〜15cP(20℃)、より好
ましくは5〜12cP(20℃)である。なお、上記粘
度が、その範囲を外れると、ノズルから吐出するインク
(もしくは塗料)が、正常なドット状のインク滴(もし
くは塗料滴)となりにくいので好ましくない。また、イ
ンク(もしくは塗料)の他の性状として、表面張力:2
0〜60ダイン/cm、比抵抗:200〜3000Ω・
cm、比重:0.8〜3のものが好適である。
【0048】尚、無機質板の表面仕上げとして使用する
クリヤー塗料としては、側鎖に加水分解性シリル基を有
するアクリル共重合体及び/又は側鎖に加水分解性シリ
ル基を有する含フッ素共重合体あるいは、これらとシロ
キサン化合物からなるものが好適に使用できる。尚、本
クリヤー塗料は、透明性を失わない程度で、艶消し剤を
含む体質顔料、着色顔料あるいはカラーマイカ、ウレタ
ン系、アクリル系着色ビーズ、ウレタン系、アクリル系
透明ビーズ、鱗片状黒鉛、鱗片状酸化鉄、メッキ処理ガ
ラスフレーク、メッキ処理マイカ、パール顔料、アルミ
フレーク等の各種顔料類の配合が可能である。
【0049】又、本クリヤー塗料には必要に応じ、硬化
触媒も添加できる。硬化触媒としては、塩酸や硫酸等の
無機酸、酢酸やトルエンスルホン酸等の有機酸、アミノ
類、アミン塩等の有機塩基あるいは有機金属として、ス
ズ、アルミニウム、ホウ素、珪素等のカルボン酸塩、ア
ルキル金属カルボン酸塩、アルキル金属酸化物、金属酸
アルキルエステル、金属アルコキシド等が使用できる。
【0050】本発明で使用するインクジェットプリンタ
ーとしては、従来から公知のプリンターを使用すること
ができ、その制御方法も、例えば、オンディマンド方
式、荷電制御方式、サーマルヘッドによりインクを吐出
させる方式が代表的なものとして挙げられる。次に、本
発明の無機質化粧板の製造方法を、ソレノイドバルブの
開閉によるオンデイマンド方式のインクジェットプリン
ターを使用した一実施例について、図1及び図2を参照
して、具体的に説明する。図において符号1は、凹凸の
ある表面に下塗着色塗膜を施した無機質板(以下、単に
基板という)aを載せて、前方に搬送するコンベアであ
り、コンベア1の上方には、インクジェットプリンター
(全体は示されていない)のプリンター・ヘッド2が配
備されており、プリンター・ヘッド2には、コンベア1
の巾方向全体に亘って、口径:0.1〜0.4mmの複数
のノズル3が、1〜5mmのピッチで、下向きに並列配
置で設けられている。なお、プリンター・ヘッド2は単
一でコンベア1の巾に対応するようにしてもよいが、基
板の大きさ(即ち、コンベアの巾)に応じて、プリンタ
ー・ヘッド2を複数個、並べて配置してもよいことは勿
論である。プリンター・ヘッド2には、インクタンク4
内のインク5を送り込むため、ポンプ6が接続されると
共に、レリーフ弁を介して、インクタンク4が接続され
ている。
【0051】また、符号9は、プリンター・ヘッド2の
下方に設けたノズル3を、それぞれに開閉動作する弁で
あり、弁9をバルブ制御装置8で個別に制御するように
なっている。符号10は、印刷すべき柄、模様に対応す
る柄パターンを記録したパターンデータの記憶部、11
は、記憶部10からインプットされたパターンデータに
基き、バルブ制御装置8に制御信号を発する制御部(コ
ンピュータ)、また、12は、その投光器13と受光器
14とをコンベア1上の基板搬送路の両側に設けた光電
管式センサーであり、基板aの通過を検知し、その検出
信号を制御部11に送信するものである。符号15は、
コンベア1の駆動ロール16に連結したエンコーダーで
あって、例えば、2000分の360度の極小回転角毎
に、制御部11にパルスを送信するものである。なお、
上述の説明は、プリンター・ヘッド2を固定した方式で
あるが、これを、基板aの巾方向あるいは進行方向に制
御稼働させる方式でも採用可能である。
【0052】次に、このような、制御系を含むインクジ
ェットプリンターにて、基板表面を模様付けする本発明
の方法について、一例を説明する。基板aが1〜60m
/分、好ましくは3〜45m/分のスピードで、コンベ
ア1上を搬送されてくると、基板aの前端部が、コンベ
ア1の所定位置に到来したことを、センサー12が検出
して、その信号を制御部11に送信する。一方、コンベ
ア1の作動に伴い、エンコーダー15からは、パルスが
制御部11に発信されている。制御部11は、センサー
12からの信号により、上記パルスを計数し始め、その
パルス数が予め記憶させた設定値に至ると、その後、所
定範囲(時間)で受け入れたパルス数に応じて、上記柄
パターンについてのパターンデータを、記憶部10から
読み出し、それに基づく制御信号を、逐次、バルブ制御
装置8に指令信号を送信して、これにより、バルブ制御
装置8で、弁9を個別に開閉制御する。その結果、プリ
ンター・ヘッド2中には、インク5が0.1〜0.5Kg
/cm2の圧力で送り込まれ、弁9の開口時にノズル3
から吐出し、パターンデータに基づく模様を基板aの表
面に描出させる。なお、基板aの表面とノズル3の先端
とは、約0.5〜4cmの距離を持たせてあるので、相
互に無接触のため、基板表面に凹凸があっても、模様の
描出が支障なく行える。
【0053】また、多色の模様を形成したい場合は、上
記プリンター・ヘッド2をコンベア1の搬送方向に複数
段、配置し、それぞれのプリンター・ヘッド2中に、上
述の供給方法で、異なる色のインクを供給し、それらイ
ンクを、上述と同様にして、吐出させる。これによっ
て、基板A表面に多色の模様を描出させることが可能で
ある。本発明の製造方法では、このようにして、インク
ジェットプリンターによって基板表面に模様付け行な
う。
【0054】なお、本発明においては、得られた無機質
化粧板表面に耐汚染性、耐摩耗性、耐候性を付与させる
ため、さらに、クリヤー塗料を塗装することが好まし
い。このクリヤー塗料は、通常のスプレー、ロールコー
ター、フローコーターなどの手段により塗装する。
【0055】
【実施例】以下、実施例及び比較例により、本発明を更
に詳細に説明する。なお、実施例及び比較例においては
下記の塗料組成物を用いた。また、実施例及び比較例中
の「部」及び「%」は重量を基準として示す。 <下塗塗料a>クールドジフェニールメタンジイソシア
ネート化合物の酢酸ブチル/キシレン=1/1からなる
混合溶剤溶液(固形分15.0%)。
【0056】<下塗塗料b>メチルメタクリレート/ブ
チルアクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート=
70/20/10からなるアクリル共重合体:10部、
ヘキサメチレンジイソシアネートトリメチロールプロパ
ソアダクト:4部、トリレソジイソシアネートトリマー
体:3部、チタン白:15部、カオリン:8部、マイ
カ:8部、硫酸バリウム:4部、酢酸ブチル:20部、
及びキシレン:28部からなる組成物。
【0057】<中塗塗料c>「ゼムラック AM153
2」〔鐘淵化学工業社製、アルコキシシリル基含有アク
リル樹脂ワニス(NV:51±3%)〕:38.5部、
チタン白:17.3部、酸化鉄黄:0.15部、酸化鉄
錆:0.1部、カーボンブラック:0.15部、マイカ:
3.1部、硫酸バリウム:6.2部、酢酸ブチル:15.
3部、キシレン:15.3部、有機カルボン酸エステ
ル:0.8部、有機スズ化合物溶剤溶液:3.1部からな
る組成物。
【0058】<中塗塗料d>「ゼムラック AM153
2」:38.5部、チタン白:13.5部、酸化鉄黄:
3.1部、カーボンブラック:1.1部、マイカ:3.1
部、硫酸バリウム:6.2部、酢酸ブチル:15.3部、
キシレン:15.3部、有機カルボン酸エステル:0.8
部、有機スズ化合物溶剤溶液:3.1部からなる組成
物。
【0059】<インク1>「アクリディック 56−1
126」〔大日本インキ化学工業社製、ターペン可溶型
アクリル樹脂ワニス(NV:50±2%)〕:2.9
部、「ユピカコートB2928」〔日本ユピカ社製、タ
ーペン可溶型アルコキシシリル基含有アクリル樹脂ワニ
ス(NV:60±2%)〕:11.5部、酸化鉄黄:2.
2部、カーボンブラック:0.34部、トルエン:16.
56部、イソプロピルアルコール:0.2部、ゴム揮発
油(比蒸発速度 ):66.1部、有機カルボン酸
エステル:0.2部からなる粘度5.6cP(20℃)の
組成物。
【0060】<インク2>「アクリディック 56−1
128」:2.9部、「ユピカコート B2928」:
11.5部、酸化鉄赤錆:0.5部、カーボンブラック:
1.0部、トルエン:17.6部、イソプロピルアルコー
ル:0.2部、ゴム揮発油(比蒸発速度):66.1部、
有機カルボン酸エステル:0.2部からなる粘度5.7c
P(20℃)の組成物。
【0061】<インク3>「ゼッフル 420S−2」
〔ダイキン工業社製、アルコキシシリル基含有含フッ素
共重合体樹脂ワニス(NV:57〜62%)〕:11
部、酸化鉄赤錆:0.5部、カーボンブラック:1.0
部、トルエン:18部、イソプロピルアルコール(比蒸
発速度 ):33.3部、イソブチルアルコール
(比蒸発速度):36部、有機カルボン酸エステル:
0.2部からなる粘度5.4cP(20℃)の組成物。
【0062】<インク4>「ゼッフル 420S−
2」:23部、「ユピカコート B3027」〔日本ユ
ピカ社製、アルコキシシラン基含有アクリル共重合体樹
脂ワニス(NV:53%)〕:23部、イソプロピルア
ルコール:26部、水:0.26部を20℃で3時間攪
拌し、加水分解する。次いで、エチルシリケート:34
部、水:0.25部、アセチルアセトンアルミニウム:
0.1部、エトキシホウ素:0.1部を加え、20℃で2
時間攪拌して配合物を得る。本配合物18部に、「KB
M #603」〔信越化学工業社製、N−β−(アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン〕:
2.1部、酸化鉄赤錆:0.5部、カーボンブラック:
1.0部、トルエン:18部、イソプロピルアルコー
ル:33部、イソブチルアルコール:9部、有機カルボ
ン酸エステル:0.2部からなる粘度5.4cP(20
℃)の組成物。
【0063】<インク5>インク1において、ゴム揮発
油の代りに酢酸エチル(比蒸発速度485)を使用した
組成物。 <インク6>インク1において、ゴム揮発油の代りにグ
リコールモノエチルエーテル(比蒸発速度37)を使用
した組成物。
【0064】<クリヤー塗料e>「ゼッフル 420S
−2」:46部、イソプロピルアルコール:26部、
水:0.52部を20℃で3時間攪拌し、加水分解す
る。次いで、エチルシリケート:34部、水:0.5
部、アセチルアセトンアルミニウム:0.1部、エトキ
シホウ素:0.1部を加え、20℃で2時間攪拌して配
合物を得る。本配合物100部に、「KBM #60
3」:4部、キシレン:20部、酢酸ブチル:20部、
イソプロピルアルコール:10部を加えてなる組成物。
【0065】<クリヤー塗料f>「ゼッフル 420S
−2」:23部、「ユピカコート B3027」〔日本
ユピカ社製、アルコキシシラン基含有アクリル共重合体
樹脂ワニス(NV:53%)〕:23部、イソプロピル
アルコール:26部、水:0.26部を20℃で3時間
攪拌し、加水分解する。次いで、エチルシリケート:3
4部、水:0.25部、アセチルアセトンアルミニウ
ム:0.1部、エトキシホウ素:0.1部を加え、20℃
で2時間攪拌して配合物を得る。本配合物100部に、
「KBM #603」:4部、キシレン:20部、酢酸
ブチル:20部、イソプロピルアルコール:10部を加
えてなる組成物。
【0066】<クリヤー塗料g>「ユピカコート AC
3401」〔日本ユピカ社製、アクリル樹脂ワニス(N
V:45±1%、酸価:2〜5、水酸基価:14〜1
8)〕:57部、キシレン:20部、酢酸ブチル:17
部、「スミジュールN75」〔住友バイエル社製、ヘキ
サメチレンジイソシアネートトリメチロールプロパソア
ダクト(NV:75%)〕:6.0部からなる組成物。
【0067】実施例1〜6及び比較例1〜3 表1(実施例1〜6)及び表2(比較例1〜3)に示す
条件にて、それぞれ無機質化粧板を製造した。なお、こ
こでのインクジェットプリンターとして、前述のソレノ
イドバルブを開閉するオンデイマンド方式のプリンター
を使用した。得られた無機質化粧板について下記の方法
で評価した。その結果を表3(実施例1〜6)及び表4
(比較例1〜3)に示す。
【0068】試験方法 硬度:JIS−K−5400により測定した鉛筆硬度、 耐温水性:テストピースを60℃の水道水中に7日間浸
漬して塗膜の異常を目視で測定した: ○ …… 変化なし、 △ …… 光沢低下、白化等の軽微な変化あり、 × …… 光沢低下、白化等の変化大、 耐候性:サンシャインウェザー−オ−メーター3000
時間: ○ …… 塗膜外観に変化はない、光沢保持率95%、 △ …… 塗膜外観が軽微にある、光沢保持率95%、 × …… 塗膜変化が著しい、光沢保持率80%、 耐凍害性:ASTM−C666A法によって測定、()
内はサイクル回数: ○ …… クラックの発生なし、 △ …… 軽微なクラック発生又は塗膜の部分剥離、 × …… 著しいクラック、塗装剥離。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】
【0072】
【表4】
【0073】
【発明の効果】本発明においては、以上詳述したよう
に、無機質板表面に任意の模様を高い精度で且つ再現性
よく形成することが可能であり、また、インクジェット
プリンターを採用するため、そのノズルから無機質板に
対して無接触でインクを吐出し、模様付けすることがで
きるので、無機質板の表面に凹凸があっても本発明の方
法が適用可能であり、高度の意匠性と高度の耐久性を有
する無機質化粧板が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製造法を実現するためのインクジ
ェットプリンターと、その制御系の概略構成図である。
【図2】上記インクジェットプリンター及び搬送用コン
ベアの概略側面図である。
【符号の説明】
1 コンベア 2 プリンターヘッド 3 ノズル 4 インクタンク 8 バルブ制御装置 10 パターンデータの記憶部 11 制御部(コンピュータ) a 無機質板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B05D 5/06 B05D 5/06 G 7/24 301 7/24 301M 302 302L 302P C09D 11/00 C09D 11/00 133/14 133/14 201/02 201/02 // E04F 13/08 E04F 13/08 A (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 1/00 - 7/26 C09D 11/00 C09D 133/14 C09D 201/02 E04F 13/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に下塗着色塗膜を予め施した無機質
    板をコンベアにより搬送する過程で、この無機質板の表
    面にインクジェットプリンターのノズルからインクを吐
    出して模様付けすること、該インクは側鎖に加水分解性
    シリル基を有するアクリル共重合体及び/又は側鎖に加
    水分解性シリル基を有する含フッ素共重合体あるいは、
    これらとシロキサン化合物とをバインダーとして含有
    し、且つ着色顔料及び溶剤を含有することを特徴とする
    無機質化粧板の製造方法。
  2. 【請求項2】 インクの粘度が4〜15cP(20℃)
    であり、又溶剤の比蒸発速度(酢酸ブチルを100とし
    た重量法による)が50〜380であることを特徴とす
    る請求項1記載の無機質化粧板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の製造方法で得た模様付け
    した後の無機質化粧板の全面に、側鎖に加水分解性シリ
    ル基を有するアクリル共重合体及び/又は側鎖に加水分
    解性シリル基を有する含フッ素共重合体あるいは、これ
    らとシロキサン化合物とを主成分とするクリヤー塗料を
    塗装することを特徴とする無機質化粧板の製造方法。
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