JP3511899B2 - 摺動部材用ゴム組成物 - Google Patents
摺動部材用ゴム組成物Info
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Description
成物に関する。特に、ブレーキのマスターシリンダー、
ホイールシリンダ等に使用する各種ピストンカップ1
0、10A、10Bやディスクブレーキ用のピストンシ
ール12等に好適な摺動部材用ゴム組成物に係る発明で
ある。
トンカップを主として例に採り説明するがこれに限られ
るものではない。例えば、摺動部を備えた各種ダストブ
ーツ等の摺動部材にも本発明のゴム組成物は適用可能で
ある。
らない限り、重量単位であり、また「 phr」は、ゴムポ
リマー100重量部に対する副資材の配合重量部数を意
味する。
化で使用され、耐ブレーキ液性、耐熱性、シール性、耐
久性等の特性が要求される。これらの要求特性、特にシ
ール性、耐久性は、ピストンカップの摺動抵抗の大きさ
に依存する。
重結合を主鎖中に実質的に含まず、耐熱性等に優れてい
るため、ピストンカップ等への適用が期待されている。
摺動抵抗が大きくてピストンカップ等への材料としての
適用は制限されていた。
として、脂肪酸アミド等の滑剤を配合して、該滑剤を使
用中にブリードさせる方法がある。
低減方法は、摺動抵抗低減効果を長時間維持させること
は困難であった。ピストンカップ(摺動部材)の内部に
含有される滑剤が早期に消失してしまうためである。滑
剤が、高温雰囲気(摩擦熱、エンジンルーム内温度に起
因する。)にさらされて揮散され易いとともに、ブレー
キ液に接触して抽出され易い。
性ゴムであり、極性化合物である脂肪酸アミドとの相溶
性に欠け、上記傾向は、極性ゴムに配合した場合より顕
著となる。
減効果を過酷な使用条件下でも長期間維持可能な摺動部
材用ゴム組成物を提供することを目的とする。
下記構成により解決するものである。
レフィン系ゴムであり摺動抵抗低減のためにシリコーン
オイルが配合されたゴム組成物であって、シリコーンオ
イルの粘度(25℃)1000Pa・s以上である高分子量
シリコーンオイルであることを特徴とする。ここで、高
分子量シリコーンオイルの粘度が5000〜7000Pa
・sであり、その配合量が3〜25 phrであることが望ま
しい。
αオレフィン系ゴムであり摺動抵抗低減のためにシリコ
ーンオイルが配合されたゴム組成物であって、シリコー
ンオイルが熱重合形タイプであることを特徴とする。こ
こで、シリコーンオイルの配合量が3〜25 phrである
ことが望ましい。
料ゴムがエチレンαオレフィン系ゴムであり摺動抵抗低
減のためにシリコーンオイルが他のゴム副資材とともに
配合されたものであることを上位概念的構成要件とす
る。
は、エチレンαオレフィン二元共重合体ゴム及びエチレ
ンαオレフィン非共役ジエン三元共重合体ゴムの双方を
含む。
%、望ましくは45〜60wt%とする。エチレン含量が
少な過ぎると(αオレフィン含量が多過ぎると)、結晶
化度が低くてピストンカップ等に要求される強度が得難
い。逆に、エチレン含量が多過ぎると(αオレフィン含
量が少な過ぎると)、結晶化度が高くてピストンカップ
等に要求されるゴム状弾性が得難く(特に低温下におけ
る)、即ち、シール性を確保し難い。
1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテ
ン等を使用できるが、通常、プロピレン又はプロピレン
を主体として他のαオレフィンを併用して共重合させた
ものが望ましい。
としては、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジ
エン、1,4−ヘキサジエン等を1種又は2種以上併用
して使用できる。このときの非共役ジエンは硫黄加硫可
能のために添加するものであり、所定の架橋密度を得ら
れる限り、可及的に少ないほうが望ましく、通常、12
wt%以下、望ましくは10wt%以下とする。
資材としては、加硫剤、加硫促進剤加硫助剤等の加硫系
薬剤、カーボンブラック、プロセスオイルその他無機充
填剤を挙げることができ、それぞれ適宜量を配合する。
酸化物の双方又は一方が使用され、それらの配合量は、
通常1〜15phrとする。
としては、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラ
ム系、ジチオカルバミン酸塩類、キサントゲン酸塩類等
の中から、通常1種又は2種以上選択して使用する。加
硫促進剤の配合量は、通常0.1〜10phrである。
され、その配合量は、通常3〜15phrである。な
お、加硫剤が有機過酸化物の場合、必然的ではない。
や脂肪油系油脂類が使用される。また補強剤としては、
通常、カーボンブラック・シリカ等が好適に使用され
る。軟化剤としては、パラフィン系、ナフラン系、芳香
族のプロセスオイルを使用可能である。
して、(i) 高分子量シリコーンオイル又は(ii)熱重合形
シリコーンオイルを使用することを特徴とする。
は、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコ
ーンオイル、ジフェニルシリコーンオイル等の汎用シリ
コーンオイルを使用するが、クロロフェニルメチルシリ
コーンオイル、フルオロプロピルメチルシリコーンオイ
ル等のハロゲン導入体、更には、汎用シリコーンオイル
又はハロゲン導入体のエポキシ変性体、アクリル変性
体、ポリエステル変性体等であってもよい。なお、フェ
ニル基含有量の多い程、高温安定性に優れており、高度
の耐熱性が要求される場合に好適である。
ンオイルにシリカを配合したペースト状のものを使用し
てもよい。なお、シリカの配合比率は、シリコーンオイ
ル100部に対して、10〜200部、望ましくは50
〜100部とする。
は、粘度(25℃)1000Pa・s以上、望ましくは、5
000〜7000Pa・sのものを使用することが望まし
い。具体的には、「ガム状シリコーン」と俗称で上市さ
れているものを使用可能である。
易く、本発明の効果(摺動抵抗低減効果の長期間維持)
を奏し難い。また、粘度が高すぎると、ポリマーとの混
和性に問題が発生し易い。
は、上記粘度範囲の場合、通常、3〜25 phr、望まし
くは4〜16 phrとする。4〜16 phrの範囲が、摺動
抵抗低減効果の増大と物性低下とのバランスが取り易い
ためである。
分に得難く、配合量が多すぎると、ゴム物性に悪影響を
与えるおそれがある。
は、加熱することにより、触媒の存在により、重合(架
橋を含む)して、触媒の存在によりゲル化又はゴム状に
なるシリコーンのことである。具体的には、東芝シリコ
ーン社から「TSE3051」、「TSE325」から
製造販売されているものを好適に使用できる。
脂肪酸アミドをシリコーンオイル中に含有させて使用し
てもよい。
ミド、パルミチン酸アミド、オレイン酸アミド、エルシ
ル酸アミド、等の飽和・不飽和脂肪酸アミドを使用可能
である。この高級脂肪酸アミドの配合量は、10 phr以
下とする。
は、上記のように高分子量の又は熱重合形のシリコーン
オイルが配合されていることにより、後述の試験例で示
す如く、摺動抵抗が大幅に低減し、一定値以上の摺動抵
抗低減効果を過酷な使用条件下でも長期間維持可能とな
る。即ち、ブレーキ液浸漬後及び燃料浸漬後のいずれに
おいても静摩擦荷重及び動摩擦荷重の双方ともほとんど
変わらない(測定バラツキの範囲内)。これは、シリコ
ーンオイルが当初から又は熱重合(架橋を含む。)によ
り、高分子化された状態で摺動部材中に含有され、熱に
よる揮発やブレーキ液や燃料による抽出がされにくいた
めと推定される。
に示す滑剤を表示量の配合して、表示の各項目試験用の
試験片を調製した。なお、摺動抵抗試験用の試験片は、
150mm×75mm×2mmtの大きさのものを、プレス成
形加硫後(160℃×10分)、恒温槽中160℃×6
0分の条件で二次加硫を行って調製をした。
ついては、それぞれ表示の条件で、JIS K 6301に準じ
て、それぞれ行った。
12をガラス板14上に載置し、該試験片上に錘(50
0g)を載せたガラス時計皿(摺動子)16を100mm
/分の速度で引っ張って、そのときの荷重を計測して図
3(a) に示す如くチャート化して求めた。図3(b) に示
すようなチャートが現れた場合は、動摩擦測定不可とし
た。
摺動抵抗試験は、それぞれ、ブレーキ液、燃料油を揮発
させた後の状態で行った。
動抵抗が大幅に低減し、一定値以上の摺動抵抗低減効果
を長期間維持可能であることが分かる。即ち、ブレーキ
液浸漬後及び燃料浸漬後のいずれにおいても静摩擦荷重
及び動摩擦荷重の双方ともほとんど変わらない(測定誤
差の範囲内)。
アミド系滑剤を配合した比較例は、初期摺動抵抗は、実
施例と同等又はそれ以上に低下するが、ブレーキ液浸漬
後、燃料浸漬後の摺動抵抗において、静摩擦荷重が大幅
に増大するとともに、動摩擦荷重が測定不可なレベルに
増大する。
である各種ピストンカップ及びピストンシールの断面図
Claims (2)
- 【請求項1】 原料ゴムがエチレンαオレフィン系ゴム
であり摺動抵抗低減のためにシリコーンオイルが配合さ
れたゴム組成物であって、前記シリコーンオイルが、粘
度(25℃)5000〜7000Pa・sであり、かつ
配合量3〜25phrであることを特徴とする摺動部材
用ゴム組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の摺動部材用ゴム組成物で
形成されてなることを特徴とする摺動部材。
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JP17932498A JP3511899B2 (ja) | 1998-06-25 | 1998-06-25 | 摺動部材用ゴム組成物 |
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JP2008055976A (ja) * | 2006-08-30 | 2008-03-13 | Kinugawa Rubber Ind Co Ltd | 自動車用ウェザーストリップおよび自動車用ウェザーストリップの製造方法 |
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-
1998
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