JP3505381B2 - 光化学電池 - Google Patents

光化学電池

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JP3505381B2
JP3505381B2 JP06016598A JP6016598A JP3505381B2 JP 3505381 B2 JP3505381 B2 JP 3505381B2 JP 06016598 A JP06016598 A JP 06016598A JP 6016598 A JP6016598 A JP 6016598A JP 3505381 B2 JP3505381 B2 JP 3505381B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光化学電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】色素を担持させた透明半導体層に光を当
て、色素の光励起による電子の授受を利用する光化学電
池が、たとえば特開平1-220380公報もしくは“特表平5-
504023号公報などに開示されている。すなわち、図4に
要部構成の概略を断面的に示すように、透明導電体層1
と、前記透明導電体層1上に配設された透明半導体層
(膜)2と、前記透明半導体層2に担持された増感性の
色素3と、前記色素3に接するように配設された電荷輸
送層4′と、前記電荷輸送層4′を介して透明導電体層
1に対向して配設された対向電極5とを有する光化学電
池が知られている。 ここで、色素3を担持する透明半
導体層2は、一般的に、微粒子状の金属酸化物の焼結体
で、電荷輸送層(たとえばヨウ素を含有したプロピレン
カーボネートなど)4′が浸透する微細な構造を採って
いる。また、色素3の担持は、色素を含有する液体に、
前記微細構造の透明半導体層2を浸漬し、その表面など
に吸着させることにより行われている。
【0003】なお、上記構成の光化学電池は、以下の過
程を経て動作する。すなわち、透明電極(透明導電体
層)1側より入射した光6が、透明電極1および透明半
導体膜2を介して透明半導体膜2表面に担持された増感
性の色素3に到達し、この色素3を励起する。励起した
色素3は、速やかに電子を放出し、その電子3を透明半
導体膜2へ渡し、透明半導体膜2に渡った電子は、透明
導電体層1に到達する。一方、前記電子の放出で正に帯
電した色素3は、電荷輸送層4′(キャリア移動層)に
よる拡散で到達するイオンから電子を受け取り中和す
る。電子を色素3に渡したイオンは、電荷輸送層4′を
対向電極5まで拡散して電子を受け取る。この透明電極
1および対向電極5を負極、正極とすることにより、湿
式の光化学電池として動作する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記湿式の
光化学電池の場合は、電荷輸送層4′を揮発性のヨウ素
やプロピレンカーボネートなどの低分子の溶媒で形成す
るため、液漏れ防止用のシールドを厳重に行う必要があ
る。しかし、長期間に亘って良好なシールドを維持する
ことは実際上困難であり、電荷輸送層4′を形成する溶
媒分子の蒸発など環境に対する影響も心配されるだけで
なく、光化学電池自体の機能低下(機能の劣化)も懸念
される。
【0005】こうした問題に対して、キャリア移動層
(電荷輸送層)4′として低分子溶媒を用いる代りに、
イオン伝導性の固体電解質や電子伝導性の有機固体物質
などを使用した全固体光化学電池が提案されている。こ
の固体光化学電池の場合、液漏の恐れは解消ないし回避
されるが、新たに、次ぎのような問題が提起されてい
る。すなわち、 (a)電荷輸送層4′の電気抵抗増加に伴
って、エネルギー変換効率が低下すること、 (b)微細構
造の透明半導体膜2と電荷輸送層4′を成す固体電解質
との接合界面が、それらの熱膨張係数の違いによって熱
サイクルで剥離を起こし易く、構造的および作用の劣化
を招来するなど、電池寿命が問題となっている。 した
がって、本発明は、従来の光化学電池の問題点、すなわ
ち低分子溶媒の蒸発・消失、電気抵抗の増加によるエネ
ルギー変換効率の低下、熱サイクルにおける微細構造の
半導体膜と固体電解質との接合界面の剥離による劣化な
どを、低減ないし解消し、高効率で、かつ長寿命な光化
学電池の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、導電
体層と、前記導電体層上に配設された微細構造をもつ半
導体層と、前記半導体層に担持された増感性の色素と、
前記色素に接するように配設された電荷輸送層と、前記
電荷輸送層を介して導電体層に対向して配設された対向
電極層とを有し、かつ前記導電体層および対向電極層の
少なくとも一方が透明性である光化学電池であって、前
記電荷輸送層は少なくとも2つの層で形成され、色素に
接する側がガラス転移温度 25 ℃以下の非晶質層もしくは
液状層で、対向電極層に接する側が結晶質層もしくはガ
ラス転移温度 25 ℃よりも高い非晶質層であることを特徴
とする光化学電池である。
【0007】請求項2の発明は、請求項1記載の光化学
電池において、色素に接する電荷輸送層のガラス転移温
度が− 5 ℃よりも低いことを特徴とする。
【0008】請求項3の発明は、請求項1もしくは請求
項2記載の光化学電池において、半導体層がn型半導体
の場合は、色素に接する電荷輸送層の酸化還元電位が対
向電極層に接する電荷輸送層よりも正側に、半導体層が
p型半導体の場合は、色素に接する電荷輸送層の酸化還
元電位が対向電極層に接する電荷輸送層よりも負側にあ
ることを特徴とする。
【0009】請求項4の発明は、請求項1乃至3のいず
れか1項記載の光化学電池において、前記電 荷輸送層の
色素に接する側がガラス転移温度が 25 ℃以下の非晶質層
であって、ドナー性骨格もしくはアクセプター性骨格を
1〜2個有する低分子化合物で形成されることを特徴と
する。
【0010】請求項5の発明は、請求項1乃至3のいず
れか1項記載の光化学電池において、前記電荷輸送層の
色素に接する側が液状層であって、イオン性物質や電子
輸送性物質を添加・混合した液晶材料であることを特徴
とする。
【0011】請求項6の発明は、請求項5記載の光化学
電池において、さらに、ドナー性骨格もしくはアクセプ
ター骨格を導入し、電子導電性を付与したことを特徴と
する。
【0012】請求項7の発明は、請求項4もしくは5記
載の光化学電池において、前記非晶質層もしくは液状層
に、ポリマーを配合してゲル状もしくは薄膜化すること
を特徴とする。
【0013】請求項8の発明は、請求項1乃至3のいず
れか1項記載の光化学電池において、前記電荷輸送層の
対向電極層に接する側がガラス転移温度が 25 ℃よりも高
い非晶質であって、ドナー性骨格もしくはアクセプター
性骨格を2〜4個有する低分子化合物で形成されること
を特徴とする。
【0014】請求項9の発明は、請求項4乃至8のいず
れか1項記載の光化学電池において、前記ドナー性骨格
が、飽和カロメリ電極に対して酸化還元電位が0〜0.
8Vであることを特徴とする。
【0015】請求項10の発明は、請求項4乃至9のい
ずれか1項記載の光化学電池において、前記アクセプタ
ー骨格が、飽和カロメリ電極に対して酸化還元電位が0
〜−0.6Vであることを特徴とする。
【0016】本 発明において、導電体層(電極層)は、
一般的に、可視光領域の吸収が少ない透明導電性の膜、
たとえば厚さ0.01〜 1μm 程度のフッ素やインジウムな
どがドープされた酸化スズ、酸化亜鉛などの膜が好まし
い。なお、ここでは、導電体層として、透明導電性膜
(層)を例示したが、光化学電池の起電作用、すなわち
電荷輸送層に吸着・担持されている色素に光が到達し、
この光で色素を励起することを前提とするため、導電体
層および半導体層を透明性とする代りに、対向電極層を
透明性および半導体層を不透明性とし、対向電極層側か
ら光を照射する構造としてもよい。勿論、両電極層を透
明性とし、両電極層側から光を照射するようにしてもよ
い。
【0017】 また、半導体層は、厚さ 1〜20μm 程度
で、一般的に、可視光領域の吸収が少ない微細構造の多
孔質型半導体である。ここで、多孔質型の半導体層
(膜)を形成する金属酸化物半導体としては、たとえば
チタン、ジルコニウム、ハフニウム、ストロンチウム、
亜鉛、インジウム、イットリウム、ランタン、バナジウ
ム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングス
テンなどの遷移金属酸化物、もしくは SrTiO3 、 CaTiO
3 、 BaTiO3 、 MgTiO3 、SrNb2 O6 のようなペロブス
カイト、あるいはこれらの複合酸化物や酸化物混合物、
GaN などが挙げられる。発明において、半導体層が吸
着・担持する増感性の色素としては、ルテニウム−トリ
ス、ルテニウム−ビス、オスミウム−トリス、オスミウ
ム−ビス型の遷移金属錯体、ルテニウム−シス−ジアク
ア−ビピリジル錯体、もしくはフタロシアニンやポルフ
ィリンなどが挙げられる。
【0018】 さらに、発明において、対向電極層とし
ては、白金、金、銀などの金属層もしくは前記透明電極
層の形成に使用される導電体層などが挙げられる。
【0019】 発明は、電荷輸送層を少なくとも二つの
層を積層した構成とし、色素を担持する半導体層に接す
る側の電荷輸送層をガラス転移温度が25℃以下の非晶質
もしくは液体で形成する一方、対向電極層に接する側の
電荷輸送層を結晶質もしくはガラス転移温度が25℃より
高い非晶質で形成することを骨子としている。
【0020】 このように、電荷輸送層を積層型とし、か
つ半導体層側に接する側を柔軟な材質とすることによ
り、半導体層側に対する密着性を改善し、熱サイクルに
伴う接合界面の剥離ないし離脱が起こる恐れを回避す
る。つまり、半導体層に接する電荷輸送層をガラス転移
温度が25℃以下の非晶質層もしくは液体層で形成して、
それらの接触性向上による電気抵抗の低下ないし電荷輸
送速度の向上などが図られるとともに、熱サイクルにお
ける緩衝層の働きも行う。特に、液晶相の場合は、流動
性を有するので、熱サイクル性が向上するだけでなく、
電解質溶液に使用する溶媒に比べて分子量が大きくシー
ルド性もよい。
【0021】 一方、対向電極層に接する側を比較的硬い
材質の電荷輸送層としたことにより、対向電極層の配設
プロセスなどにも容易に耐えるので、光化学電池のコン
パクト化や歩留まり向上も図れる。
【0022】 ここで、半導体層に接する電荷輸送層のガ
ラス転移温度を-5℃以下、好ましくは -10℃よりも低い
ものとした場合は、通常の環境における熱サイクルで、
凹凸面を成している半導体層面に対して良好な界面接合
を呈するので、剥離などによる機能低減をより容易に回
避できる。
【0023】本 発明において、ガラス転移温度が25℃以
下の非晶質を形成する電子伝導性物質としては、たとえ
ばドナー性骨格もしくはアクセプター性骨格を1〜 2個
有する低分子化合物が挙げられ、異なるアルキル基やア
リール基、シロキサン基、ハロゲン基を有する化合物を
混合系で使用することが好ましい。つまり、単体化合物
の場合は、結晶し易く、非晶質性(アモルファス)を採
ったとしても、ガラス転移温度が高くなる傾向が認めら
れる。
【0024】 また、液状の電子伝導性物質としては、た
とえばイオン性物質や電子輸送性物質を添加・混合した
上記したような液晶材料、あるいはプロピレンカーボネ
ートなどであるが、これらの量は薄い層を形成する程度
と少量であるため、蒸発・揮散などの問題もない。ここ
で、液晶材料を使用する場合は、電荷輸送特性を向上さ
せるため、通常のイオン物質や電子輸送物質を添加する
が、このときはネマチック液晶が好ましい。さらに、液
晶材料に、前記ドナー性骨格もしくはアクセプター性骨
格を導入し、電子伝導性を付与することも有効であり、
この場合は、電気抵抗を下げないために、スメクチック
液晶やディスコチック液晶が好ましい。なお、ガラス転
移温度が25℃以下の非晶質や液状体に、たとえばポリマ
ーを配合してゲル状もしくは薄膜化した形とすることも
できる。ここで、ポリマーとしては、ガラス転移温度の
低いポリエーテル、ポリシロキサン、ポリブタジエン、
ポリエーテルとビニルポリマーのグラフトポリマーもし
くはブロックポリマー、ポリシロキサンとビニルポリマ
ーのグラフトポリマーもしくはブロックポリマーなどが
挙げられる。
【0025】 一方、ガラス転移温度が25℃よりも高い非
晶質を形成する電子伝導性物質としては、たとえばドナ
ー性骨格もしくはアクセプター性骨格を 2〜 4個有する
低分子化合物が挙げられる。そして、この非晶質を形成
する電子伝導性物質は、フレキシブルな置換基を有しな
い球状で剛直な単体化合物が好ましい。
【0026】 ここで、ドナー性骨格を有する化合物とし
ては、たとえばトリフェニルアミン、ジフェニルアミ
ン、フェニレンジアミンなどの芳香族アミン化合物、ナ
フタレン、アントラセン、ピレンなどの縮合多環炭化水
素、アゾベンゼンなどのアゾ化合物、スチルベンゼンな
どの芳香環をエチレン結合やアセチレン結合で連結した
分子構造を有する化合物、アミノ基で置換されたヘテロ
芳香環化合物、ポリフィリン類、フタロシアン類が挙げ
られる。そして、ドナー性骨格としては、飽和カロメリ
電極に対して酸化還元電位が 0〜 0.8 V程度がよく、好
ましくは 0.2〜 0.7 Vである。 また、アクセプター性
骨格を有する化合物としては、キノン類、テトラシアノ
キノジメタン類、ジアノキノキノンジイミン類、テトラ
シアノエチレン、ビオローゲン類、ジチオール金属錯体
などが挙げられる。そして、アクセプター性骨格として
は、飽和カロメリ電極に対して酸化還元電位が 0〜
0.6 V程度がよく、好ましくは 0〜0.4 Vである。
【0027】本 発明において、半導体層がn型半導体の
場合は、色素に接する電荷輸送層の酸化還元電位が対向
電極層に接する電荷輸送層よりも正側に、一方、半導体
層がp型半導体の場合は、色素に接する電荷輸送層の酸
化還元電位が対向電極層に接する電荷輸送層よりも負側
にある構成が望ましい。すなわち、図1(a) に模式的に
示すように、半導体層がn型半導体の場合、電荷輸送層
の酸化還元電位が、色素に接する側から対向電極層側へ
と、順次負側にエネルギー順位を変えるように電荷輸送
層を積層構成すると、電荷が効率よく輸送される。逆
に、図1(b) に模式的に示すように、半導体層がp型半
導体の場合、電荷輸送層の酸化還元電位が、色素に接す
る側から対向電極層側へと、順次正側にエネルギー順位
を変えるように電荷輸送層を積層構成すると、電荷が効
率よく輸送される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して実施形態を
説明する。
【0029】 図2は光化学電池の要部構成例の概略を断
面的に示すモデル図である。図2において、1は厚さ
0.2μm 程度で可視光領域の光吸収が少ないフッ素やイ
ンジウムがドープされた酸化スズ膜(透明導電体層)、
2は透明導電体層1面に一体的、かつ緻密に積層・配設
された半導体膜(透明半導体層)であり、一方の電極側
を形成している。ここで、前記半導体膜2は、遷移金属
酸化物微粒子の集合体、すなわち微粒子構造の集合体な
いし多孔質体で、表面積の大きい構造と成っている。つ
まり、半導体膜2は、その表面が樹脂状構造のように自
己相似性を持ったフラクタル形状となっている。
【0030】 3は前記半導体層に担持・吸着された色
素、4は半導体層2に担持・吸着された色素3に接する
ように、半導体層2面に一体的、かつ緻密に積層配設さ
れた電荷輸送層、5は前記電荷輸送層4面に一体的、か
つシールを兼ねたスペーサ7を介して積層配設された対
向電極である。
【0031】 そして、この光化学電池は、半導体層2に
担持・吸着された色素3が、透明導電体層1側から入射
した光6を吸収し、透明半導体層2側に電子、また、電
荷輸送層4へホール(正孔)をそれぞれ渡すことにより
光電変換を行う。
【0032】参考例1 TiCl4 ,NaCl, KClを重量比1:1:1で混合した混合
塩を 400℃の温度に、加熱、融解した溶融塩中にフッ素
をドープした酸化スズ透明導電体膜(電極)1を白金電
極とともに浸漬し、透明導電体膜1側をカソードとし
て、10A/ m2 通電させることにより、透明導電体膜1面
上に質量換算膜厚 100nmのチタン金属薄膜を形成する。
このチタン金属薄膜表面を走査型電子顕微鏡にて観察し
たところ、高さ 1μm 程度の樹枝状構造の集合体が観測
された。
【0033】 上記透明導電体膜1面上に形成したチタン
金属薄膜を、ホウ酸クロライド 0.5mol/lの水溶液中に
白金電極とともに浸漬し、透明導電体膜1に 150 Vの電
圧を5分印加することにより、チタン金属薄膜を酸化チ
タン薄膜化した。その後、前記酸化チタン薄膜を 400℃
で 5時間焼成することにより,n型の透明半導体層2
成する。形成した半導体層2の表面を走査型電子顕微
鏡にて観察したところ、高さ 3μm 程度の樹枝状構造の
集合体が観測された。
【0034】 次いで、上記形成した半導体層2を、下記
の化学式(43)で示される色素を含んだ溶媒中に浸漬し、
加熱することにより透明半導体層2面に色素3を吸着・
担持させた。
【0035】
【化1】 一方、予め、一主面を白金電極層(対向電極)5が形成
され、かつ白金電極層5面が、一方向にラビング処理さ
れたガラス基板を厚さ 2μm のスペーサー7を介してシ
ール剤(たとえばエポキシ系樹脂)8で封着する。その
後、真空下、下記化学式(44)で示される酸化還元性の液
晶分子を含有する液晶材料4を、半導体層2面と白金電
極層5面との間に注入し、さらに、前記シール周辺部を
エポキシ樹脂でシールして、光化学電池を構成する。な
お、ここで、液晶分子の酸化還元電位は、飽和カロメリ
電極に対して 0.4 Vであり、また、前記色素3の酸化
電位は 0.8 Vであった。
【0036】
【化2】 ここで、 R, R′は炭素数 2〜 5のアルキル基の混合物
である。
【0037】 次に、上記構成した光化学電池の透明導電
体層1に、疑似太陽光源(ワコム社製)を使用し、750m
W/cm2 の光量で光照射を行い、その光電変換効率をソー
スメジャーユニット 236(ケースレー社製)により計測
した。その結果、エネルギー変換効率11.5%が得られ、
また、− 5℃で12時間放置と50℃で12時間放置の熱サイ
クルテストを1ケ月繰り返した後のエネルギー変換効率
は10.5%であった。
【0038】参考例2 フッ素をドープした酸化スズなどの透明導電体膜1面上
に、平均粒径10nm の酸化チタン微粒子を重量比で 1%
水中に分散させた分散媒を塗布し、約 400℃の温度で、
5時間程度焼成することによりn型の透明半導体層2を
形成する。こうして形成した半導体層2を、参考例1
場合と同様の色素を含んだ溶媒中に浸漬し、加熱するこ
とにより半導体層2表面に色素3を吸着・担持させた。
【0039】 一方、予め、一主面を白金電極層(対向電
極)5が形成され、かつ白金電極層5面が、一方向にラ
ビング処理されたガラス基板を厚さ 2μm のスペーサー
7を介してシール剤で封着する。その後、真空下、下記
化学式(45)で示される酸化還元性の液晶分子を含有する
液晶材料4を、半導体層2面と白金電極層5面との間に
注入し、さらに、前記シール周辺部をエポキシ樹脂でシ
ールして、光化学電池を構成する。なお、ここで、液晶
分子の酸化還元電位は、飽和カロメリ電極に対して0.3
Vであった。
【0040】
【化3】 ここで、 R, R′は炭素数 2〜 5のアルキル基の混合物
である。
【0041】 次に、上記構成した光化学電池の透明導電
体層1に、疑似太陽光源(ワコム社製)を使用し、750m
W/cm2 の光量で光照射を行い、その光電変換効率をソー
スメジャーユニット 236(ケースレー社製)により計測
した。その結果、エネルギー変換効率10.5%が得られ、
また、− 5℃で12時間放置と50℃で12時間放置の熱サイ
クルテストを1ケ月繰り返した後のエネルギー変換効率
は10.0%であった。
【0042】参考例3 上記参考例2の場合において、下記化学式(46)で示され
る酸化還元性化合物をシアノビフェニル液晶に溶解させ
たものを電荷輸送層とした他は、参考例2の場合と同様
の条件で光化学電池を作成した。ここで、酸化還元性化
合物の酸化還元電位は、飽和カロメリ電極に対して
0.4 Vであった。
【0043】
【化4】 次に、上記構成した光化学電池の透明導電体層1に、疑
似太陽光源(ワコム社製)を使用し、750mW/cm2 の光量
で光照射を行い、その光電変換効率をソースメジャーユ
ニット 236(ケースレー社製)により計測した。その結
果、エネルギー変換効率 9.5%が得られ、また、− 5℃
で12時間放置と50℃で12時間放置の熱サイクルテストを
1ケ月繰り返した後のエネルギー変換効率は 9.0%であ
った。
【0044】参考例4 上記参考例2の場合において、下記化学式(47)で示され
る酸化還元性化合物をシアノビフェニル液晶に溶解させ
たものを電荷輸送層とした他は、参考例2の場合と同様
の条件で光化学電池を作成した。この酸化還元性化合物
の酸化還元電位は飽和カロメリ電極に対して 0.1 Vであ
った。
【0045】
【化5】 次に、上記構成した光化学電池の透明導電体層1に、疑
似太陽光源(ワコム社製)を使用し、750mW/cm2 の光量
で光照射を行い、その光電変換効率をソースメジャーユ
ニット 236(ケースレー社製)により計測した。その結
果、エネルギー変換効率10.0%が得られ、また、− 5℃
で12時間放置と50℃で12時間放置の熱サイクルテストを
1ケ月繰り返した後のエネルギー変換効率は 9.0%であ
った。
【0046】参考例5 フッ素をドープした酸化スズなどの透明導電体膜1面上
に、平均粒径10nm の酸化チタン微粒子を重量比で 1%
水中に分散させた分散媒を塗布し、約 400℃の温度で、
5時間程度焼成することによりn型の透明半導体層2を
形成する。こうして形成した半導体層2を、上記参考例
の場合と同様の色素を含んだ溶媒中に浸漬し、加熱する
ことにより半導体層2表面に色素3を吸着・担持させ
た。
【0047】 一方、予め、一主面を白金電極層(対向電
極)5が形成され、かつ白金電極層5面が、一方向にラ
ビング処理されたガラス基板を厚さ 2μm のスペーサー
7を介してシール剤で封着する。その後、真空加熱下、
下記化学式(48)で示される酸化還元性の液晶分子を含有
する液晶材料4を、半導体層2面と白金電極層5面との
間に注入し、これを急冷して液晶材料4層をガラス状化
させてから、さらに、前記シール周辺部をエポキシ樹脂
でシールして、光化学電池を構成する。なお、ここで、
液晶分子の酸化還元電位は、飽和カロメリ電極に対して
0.1 Vであった。
【0048】
【化6】 ここで、 Rは炭素数 2〜 5のアルキル基の混合物であ
る。
【0049】 次に、上記構成した光化学電池の透明導電
体層1に、疑似太陽光源(ワコム社製)を使用し、750m
W/cm2 の光量で光照射を行い、その光電変換効率をソー
スメジャーユニット 236(ケースレー社製)により計測
した。その結果、エネルギー変換効率12.5%が得られ、
また、− 5℃で12時間放置と50℃で12時間放置の熱サイ
クルテストを1ケ月繰り返した後のエネルギー変換効率
は11.5%であった。
【0050】 比較例1 TiCl4 ,NaCl, KClを重量比1:1:1で混合したの混
合塩を 400℃に加熱、して融解した溶融塩中に、フッ素
ドープした酸化スズの透明導電体膜1を白金電極ととも
に浸漬し、透明導電体膜1側をカソードとして10 A/m2
通電させることにより、透明導電体膜面上に質量換算膜
厚 100nm のチタン金属薄膜を形成する。このチタン金
属薄膜表面を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、高
さ 1μm程度の樹枝状構造の集合体が観測された。
【0051】 上記チタン金属薄膜を形成した透明導電体
膜をホウ酸クロライド0.5mol/lの水溶液中に白金電極と
ともに浸漬し、透明導電体膜1に 150 Vの電圧を 5分間
印加することにより、チタン金属薄膜を酸化チタン薄膜
化する。その後、前記酸化チタン薄膜を 400℃で、 5時
間焼成することによりn型の透明半導体層を形成する。
この半導体層の表面を走査型電子顕微鏡にて観察したと
ころ、高さ 3μm 程度の樹枝状構造の集合体が観測され
た。
【0052】 上記参考例1の場合と同様の色素を含んだ
溶媒中に、前記形成した半導体層を浸漬し、加熱するこ
とにより半導体層表面に色素を吸着・担持させた。
【0053】 一方、予め、用意しておいた一主面を白金
電極層(対向電極)が形成されたガラス基板を厚さ 2μ
m のスペーサーを介してシール剤で封着する。その後、
真空下、テトラエチルアンモニウムヨーダイドおよび沃
素をエチレンカーボネートとアセトニトリルとの混合溶
媒に溶解させた溶液を、半導体層面と白金電極層面との
間に注入し、さらに、前記シール周辺部をエポキシ樹脂
でシールして、光化学電池を構成する。
【0054】 次に、上記構成した光化学電池の透明導電
体層に、疑似太陽光源(ワコム社製)を使用し、750mW/
cm2 の光量で光照射を行い、その光電変換効率をソース
メジャーユニット 236(ケースレー社製)により計測し
た。その結果、エネルギー変換効率10.0%が得られ、ま
た、− 5℃で12時間放置と50℃で12時間放置の熱サイク
ルテストを1ケ月繰り返した後のエネルギー変換効率は
2%と大幅に低下しおり、分析評価したところ、電荷輸
送層中アセトニトリルおよびヨウ素成分の低減が確認さ
れた。
【0055】 比較例2 フッ素をドープした酸化スズなどの透明導電体膜面上
に、平均粒径10nm の酸化チタン微粒子を重量比で 1%
水中に分散させた分散媒を塗布し、約 400℃の温度で、
5時間程度焼成することによりn型の透明半導体層を形
成する。こうして形成した透明半導体層を、上記化学式
(43)で示される色素を含んだ溶媒中に浸漬し、加熱する
ことにより透明半導体層表面に色素を吸着・担持させ
た。
【0056】 次に、色素を吸着・担持した半導体層面
に、下記化学式(49)で示されるガラス転移温度78℃のド
ナー性分子を蒸着し、厚さ 1μm 程度の電荷輸送層を形
成してから、この電荷輸送層面上に、金を蒸着しして対
向電極を形成して、光化学電池を構成する。
【0057】
【化7】 次に、上記構成した光化学電池の透明導電体層に、疑似
太陽光源(ワコム社製)を使用し、750mW/cm2 の光量で
光照射を行い、その光電変換効率をソースメジャーユニ
ット 236(ケースレー社製)により計測した。その結
果、エネルギー変換効率 3%が得られ、また、− 5℃で
12時間放置と50℃で12時間放置の熱サイクルテストを1
ケ月繰り返した後のエネルギー変換効率は 0.3%であっ
た。
【0058】本発明の実施形態 図3は光化学電池の要部構成例の概略を断面的に示すモ
デル図である。図3において、1は厚さ 0.2μm 程度で
可視光領域の光吸収が少ないフッ素やインジウムがドー
プされた酸化スズ膜(透明導電体層)、2は透明導電体
層1面に一体的、かつ緻密に積層・配設された半導体膜
(透明半導体層)であり、一方の電極側を形成してい
る。ここで、前記半導体膜2は、遷移金属酸化物微粒子
の集合体、すなわち微粒子構造の集合体ないし多孔質体
で、表面積の大きい構造と成っている。つまり、半導体
膜2は、その表面が樹脂状構造のように自己相似性を持
ったフラクタル形状となっている。
【0059】 3は前記半導体層に担持・吸着された色
素、4aは半導体層2に担持・吸着された色素3に接する
ように、半導体層2面に一体的、かつ緻密に積層配設さ
れたガラス転移温度が25℃以下の非晶質もしくは液体系
の第1の電荷輸送層、4bは前記第1の電荷輸送層4a面に
一体的に積層された結晶質もしくはガラス転移温度が25
℃よりも高い非晶質系の第2の電荷輸送層、5は前記第
2の電荷輸送層4b面に一体的、かつシールを兼ねたスペ
ーサ7を介して緻密に積層配設された対向電極である。
【0060】 そして、この光化学電池は、半導体層2に
担持・吸着された色素3が、透明導電体層1側から入射
した光6を吸収し、半導体層2側に電子、また、電荷輸
送層4a,4bへホール(正孔)をそれぞれ渡すことにより
光電変換を行う。
【0061】実施例1 TiCl4 ,NaCl, KClを重量比1:1:1で混合した混合
塩を 400℃の温度に、加熱、融解した溶融塩中にフッ素
をドープした酸化スズ透明導電体膜(電極)1を白金電
極とともに浸漬し、透明導電体膜1側をカソードとし
て、10A/ m2 通電させることにより、透明導電体膜1面
上に質量換算膜厚 100nmのチタン金属薄膜を形成する。
このチタン金属薄膜表面を走査型電子顕微鏡にて観察し
たところ、高さ 1μm 程度の樹枝状構造の集合体が観測
された。
【0062】 上記透明導電体膜1面上に形成したチタン
金属薄膜を、ホウ酸クロライド 0.5mol/lの水溶液中に
白金電極とともに浸漬し、透明導電体膜1に 150 Vの電
圧を5分印加することにより、チタン金属薄膜を酸化チ
タン薄膜化した。その後、前記酸化チタン薄膜を 400℃
で 5時間焼成することにより,n型の透明半導体層2
成する。形成した半導体層2の表面を走査型電子顕微
鏡にて観察したところ、高さ 3μm 程度の樹枝状構造の
集合体が観測された。
【0063】 次いで、上記形成した半導体層2を、下記
化学式(50)で示される色素を含んだ溶媒中に浸漬し、加
熱することにより半導体層2面に色素3を吸着・担持さ
せた。 その後、ガラス転移温度 -20℃のポリエチレン
グリコールに対して30重量%のN-エチルピリジニウム・
TCNQ錯体を分散させたDMSO溶液を、色素3を吸着・担持
する半導体層2面に塗布し、これを窒素雰囲気下で乾燥
して厚さ 1μm 程度の第1の電荷輸送層4aを形成する。
【0064】
【化8】 一方、予め、一主面に白金電極層(対向電極)5が形成
されたガラス基板を用意し、電極層5面上に、下記化学
式(51)で示されるガラス転移温度70℃のアクセクター性
分子を蒸着して、厚さ 1μm 程度の第2の電荷輸送層4b
を形成する。次いで、真空下、40℃の温度で、前記第1
の電荷輸送層4aと第2の電荷輸送層4bとを対向・張り合
わせ、光化学電池を構成する。なお、第1の電荷輸送層
4aの酸化還元電位は、飽和カロメリ電極に対し0.25
V、第2の電荷輸送層4bの酸化還元電位は 0 Vであっ
た。
【0065】
【化9】 次に、上記構成した光化学電池の透明導電体層に、疑似
太陽光源(ワコム社製)を使用し、750mW/cm2 の光量で
光照射を行い、その光電変換効率をソースメジャーユニ
ット 236(ケースレー社製)により計測した。その結
果、エネルギー変換効率10%、また、− 5℃で12時間放
置と50℃で12時間放置の熱サイクルテストを1ケ月繰り
返した後のエネルギー変換効率は 9.5%であった。
【0066】実施例2 フッ素をドープした酸化スズなどの透明導電体膜1面上
に、平均粒径10nm の酸化チタン微粒子を重量比で 1%
水中に分散させた分散媒を塗布し、約 400℃の温度で、
5時間程度焼成することによりn型の透明半導体層2を
形成する。こうして形成した半導体層2を、上記実施例
の場合と同様の色素を含んだ溶媒中に浸漬し、加熱す
ることにより半導体層2表面に色素3を吸着・担持させ
た。
【0067】 その後、色素3を吸着・担持する半導体層
2面に、ガラス転移温度20℃の下記化学式(52)で示すド
ナー性分子のクロロホルム溶液を塗布し、これを乾燥し
て厚さ 2μm 程度の第1の電荷輸送層4aを形成する。次
いで、前記形成した第1の電荷輸送層4a面上に、下記化
学式(53)で示される結晶性のドナー性分子を蒸着して、
厚さ 1μm 程度の第2の電荷輸送層4bを、さらに、第2
の電荷輸送層4b面上に、金を蒸着して対向電極層5を形
成して、光化学電池を構成する。なお、第1の電荷輸送
層4aの酸化還元電位は、飽和カロメリ電極に対し 0.6
V、第2の電荷輸送層4bの酸化還元電位は 0.2 Vであ
った。
【0068】
【化10】
【化11】 次に、上記構成した光化学電池の透明導電体層に、疑似
太陽光源(ワコム社製)を使用し、750mW/cm2 の光量で
光照射を行い、その光電変換効率をソースメジャーユニ
ット 236(ケースレー社製)により計測した。その結
果、エネルギー変換効率 9.5%、また、− 5℃で12時間
放置と50℃で12時間放置の熱サイクルテストを1ケ月繰
り返した後のエネルギー変換効率は 8.5%であった。
【0069】実施例3 フッ素をドープした酸化スズなどの透明導電体膜1面上
に、平均粒径10nm の酸化チタン微粒子を重量比で 1%
水中に分散させた分散媒を塗布し、約 400℃の温度で、
5時間程度焼成することによりn型の透明半導体層2を
形成する。こうして形成した半導体層2を、上記実施例
の場合と同様の色素を含んだ溶媒中に浸漬し、加熱す
ることにより半導体層2表面に色素3を吸着・担持させ
た。
【0070】 その後、前記色素3を吸着・担持する半導
体層2面に、下記化学式(54)で示すドナー性分子の液晶
混合物を塗布し、これを乾燥して厚さ 2μm 程度の第1
の電荷輸送層4aを形成する。
【0071】 一方、予め、一主面に白金電極層(対向電
極)5が形成されたガラス基板を用意し、電極層5面上
に、下記化学式(55)で示されるガラス転移温度 110℃の
ドナー性分子を蒸着して、厚さ 1μm 程度の第2の電荷
輸送層4bを形成する。
【0072】 次いで、真空下、室温で、前記第1の電荷
輸送層4aと第2の電荷輸送層4bとを対向・張り合わせ、
光化学電池を構成する。なお、第1の電荷輸送層4aの
還元電位は、飽和カロメリ電極に対し 0.4 V、第2
の電荷輸送層4bの酸化還元電位は 0.1 Vであった。
【0073】
【化12】 ここで、 R, R′は炭素数 2〜 5のアルキル基の混合物
である。
【0074】
【化13】 次に、上記構成した光化学電池の透明導電体層に、疑似
太陽光源(ワコム社製)を使用し、750mW/cm2 の光量で
光照射を行い、その光電変換効率をソースメジャーユニ
ット 236(ケースレー社製)により計測した。その結
果、エネルギー変換効率12%、また、− 5℃で12時間放
置と50℃で12時間放置の熱サイクルテストを1ケ月繰り
返した後のエネルギー変換効率は11.5%であった。
【0075】実施例4 フッ素をドープした酸化スズなどの透明導電体膜1面上
に、平均粒径10nm の酸化チタン微粒子を重量比で 1%
水中に分散させた分散媒を塗布し、約 400℃の温度で、
5時間程度焼成することによりn型の透明半導体層2を
形成する。こうして形成した半導体層2を、上記実施例
の場合と同様の色素を含んだ溶媒中に浸漬し、加熱す
ることにより半導体層2表面に色素3を吸着・担持させ
た。
【0076】 その後、前記色素3を吸着・担持する半導
体層2面に、ヨウ素およびテトラエチルアンモニウムヨ
ウ化物を溶解したプロピレンカーボネート溶液を塗布
し、これを乾燥して厚さ4μm 程度の第1の電荷輸送層4
aを形成する。
【0077】 一方、予め、一主面を白金電極層(対向電
極)5が形成されたガラス基板を用意し、電極層5面上
に、下記化学式(56)で示されるペリレンカルボジイミド
(結晶性のアクセプター性分子)を蒸着して、厚さ 1μ
m 程度の第2の電荷輸送層4bを形成する。
【0078】 次いで、前記第1の電荷輸送層4aと第2の
電荷輸送層4bとを対向させ、80℃でローラ型ラミネータ
によって張り合わせ、周辺部をエポキシ樹脂でシールし
て光化学電池を構成する。なお、第1の電荷輸送層4aの
酸化還元電位は、飽和カロメリ電極に対し 0.2 V、第
2の電荷輸送層4bの還元電位は 0 Vであった。
【0079】
【化14】 次に、上記構成した光化学電池の透明導電体層に、疑似
太陽光源(ワコム社製)を使用し、750mW/cm2 の光量で
光照射を行い、その光電変換効率をソースメジャーユニ
ット 236(ケースレー社製)により計測した。その結
果、エネルギー変換効率13%、また、− 5℃で12時間放
置と50℃で12時間放置の熱サイクルテストを1ケ月繰り
返した後のエネルギー変換効率は12%であった。
【0080】実施例5 裏面に金電極が設けられたp型Si基板を陽極酸化し、p
型ポーラスSi基板を作製した。その後、上記式(43)でし
めす色素を含んだ溶媒中に浸漬し、加熱処理することに
より半導体層表面に色素を吸着させた。次いで、ガラス
転移温度−20℃のポリエチレングリコールに、下記式(5
7)で示されるキノン化合物を重量比で40%分散させたDM
SO溶液を塗布し、窒素雰囲気中で乾燥させて、第1の電
荷輸送層を作成した。
【0081】 一方、予め、一主面にスパッターで ITO層
(対向電極)が形成されたガラス基板を用意し、電極層
面上に、下記化学式(58)で示される結晶性のキノン化合
物から成る第2の電荷輸送層を蒸着法で形成する。
【0082】 次いで、真空下、室温で、前記第1の電荷
輸送層と第2の電荷輸送層とを対向・張り合わせ、光化
学電池を構成する。なお、第1の電荷輸送層の酸化還元
電位は、飽和カロメリ電極に対し− 0.5 V、第2の電荷
輸送層の酸化還元電位は− 0.2 Vであった。
【0083】
【化15】 ここで、 Rは炭素数 2〜 5のアルキル基の混合物であ
る。
【0084】
【化16】 次に、上記構成した光化学電池の透明導電体層に、疑似
太陽光源(ワコム社製)を使用し、750mW/cm2 の光量で
光照射を行い、その光電変換効率をソースメジャーユニ
ット 236(ケースレー社製)により計測した。その結
果、エネルギー変換効率 9.5%、また、− 5℃で12時間
放置と50℃で12時間放置の熱サイクルテストを1ケ月繰
り返した後のエネルギー変換効率は 9.0%であった。
【0085】 比較例3 上記実施例1の場合において、ガラス転移温度 -20℃の
ポリエチレングリコールに対して30重量%のテトラメチ
ルアンモニウム・TCNQ錯体を分散させたDMSO溶液(第1
の電荷輸送層4aに対応)で電荷輸送層を厚さ 2μm 程度
に形成した他は、同一条件で光化学電池を構成した。
【0086】 上記構成した光化学電池の透明導電体層
に、疑似太陽光源(ワコム社製)を使用し、750mW/cm2
の光量で光照射を行い、その光電変換効率をソースメジ
ャーユニット 236(ケースレー社製)により計測した。
その結果、エネルギー変換効率 5.5%であった。
【0087】 比較例4 上記実施例1の場合において、電荷輸送層4a,4bの代り
に、上記式(49)で示されるガラス転移温度78℃のドナー
性分子の蒸着層(単層)とした他は、同一条件で光化学
電池を構成した。
【0088】 上記構成した光化学電池の透明導電体層
に、疑似太陽光源(ワコム社製)を使用し、750mW/cm2
の光量で光照射を行い、その光電変換効率をソースメジ
ャーユニット 236(ケースレー社製)により計測した。
その結果、エネルギー変換効率 5%、また、− 5℃で12
時間放置と50℃で12時間放置の熱サイクルテストを1ケ
月繰り返した後のエネルギー変換効率は 0.1%であっ
た。
【0089】 比較例5 上記実施例1の場合において、電荷輸送層4a,4bの代り
に、エチレンカーボネートとアセトニトリルとの混合溶
媒に、テトラエチルアンモニウムヨーダイドとヨウ素と
を溶解させた溶液(単層)を注入した他は、同一条件で
光化学電池を構成した。
【0090】 上記構成した光化学電池の透明導電体層
に、疑似太陽光源(ワコム社製)を使用し、750mW/cm2
の光量で光照射を行い、その光電変換効率をソースメジ
ャーユニット 236(ケースレー社製)により計測した。
その結果、エネルギー変換効率10%、また、− 5℃で12
時間放置と50℃で12時間放置の熱サイクルテストを1ケ
月繰り返した後のエネルギー変換効率は 2%であった。
分析した結果、電荷輸送層中のアセトニトリル成分およ
びヨウ素の低減が確認できた。
【0091】参考例6 TiCl4 ,NaCl, KClを重量比1:1:1で混合した混合
塩を 400℃の温度に、加熱、融解した溶融塩中にフッ素
をドープした酸化スズ透明導電体膜(電極)を白金電極
ととともに浸漬し、透明導電体膜側をカソードとして、
10A/ m2 通電させることにより、透明導電体膜面上に質
量換算膜厚 100nmのチタン金属薄膜を形成する。このチ
タン金属薄膜表面を走査型電子顕微鏡にて観察したとこ
ろ、高さ1μm 程度の樹枝状構造の集合体が観測され
た。
【0092】 上記透明導電体膜面上に形成したチタン金
属薄膜を、ホウ酸クロライド 0.5 mol/lの水溶液中に白
金電極とともに浸漬し、透明導電体膜 150 Vの電圧を 5
分印加することにより、チタン金属薄膜を酸化チタン薄
膜化した。その後、前記酸化チタン薄膜を 400℃で 5時
間焼成することにより,n型の透明半導体層を形成す
る。形成した半導体層2の表面を走査型電子顕微鏡にて
観察したところ、高さ 3μm 程度の樹枝状構造の集合体
が観測された。
【0093】 次いで、上記形成した半導体層2を、下記
化学式(59)で示される色素を含んだ溶媒中に浸漬し、加
熱することにより半導体層2面に色素3を吸着・担持さ
せた。 その後、ガラス転移温度 -20℃のポリエチレン
グリコールに対して30重量%の下記化学式(60)で示され
るテトラシアノキノジメタン誘導体を分散させたDMSO溶
液を、色素3を吸着・担持する半導体層2面に塗布し、
これを窒素雰囲気下で乾燥して厚さ 2μm 程度の電荷輸
送層を形成する。
【0094】
【化17】
【化18】 ここで、 Rは炭素数 4〜 8のアルキル基の混合物であ
る。
【0095】 一方、予め、一主面を白金電極層(対向電
極)が形成されたガラス基板を用意し、真空下、40℃の
温度で、前記色素を担持・吸着した当電荷輸送層面に、
白金電極層を対向させてガラス基板を張り合わせ、光化
学電池を構成する。なお、電荷輸送層の酸化還元電位
は、飽和カロメリ電極に対し0.25 Vであった。
【0096】 次に、上記構成した光化学電池の透明導電
体層に、疑似太陽光源(ワコム社製)を使用し、750mW/
cm2 の光量で光照射を行い、その光電変換効率をソース
メジャーユニット 236(ケースレー社製)により計測し
た。その結果、エネルギー変換効率10.5%、また、− 5
℃で12時間放置と50℃で12時間放置の熱サイクルテスト
を1ケ月繰り返した後のエネルギー変換効率は10%であ
った。
【0097】参考例7 TiCl4 ,NaCl, KClを重量比1:1:1で混合した混合
塩を 400℃の温度に、加熱、融解した溶融塩中にフッ素
をドープした酸化スズ透明導電体膜(電極)を白金電極
ととともに浸漬し、透明導電体膜側をカソードとして、
10A/ m2 通電させることにより、透明導電体膜面上に質
量換算膜厚 100nmのチタン金属薄膜を形成する。その
後、透明導電体膜面上に形成したチタン金属薄膜を、ホ
ウ酸クロライド 0.5 mol/lの水溶液中に白金電極ととも
に浸漬し、透明導電体膜 150 Vの電圧を 5分印加するこ
とにより、チタン金属薄膜を酸化チタン薄膜化し、さら
に、400℃で 5時間焼成することにより,n型の透明半
導体層を形成する。
【0098】 次いで、上記形成した半導体層を、実施例
5の場合と同様の色素を含んだ溶媒中に浸漬し、加熱す
ることにより半導体層面に色素を吸着・担持させた。
【0099】 一方、予め、一方向にラッピング処理され
た白金電極層(対向電極)を一主面に有するガラス基板
を用意し、前記色素を担持・吸着した半導体層面に、厚
さ 1μm のスペーサを介して白金電極層を対向・配置
し、シール剤で封止した。その後、液晶材料 5CB(メル
ク社製)に、以下化学式(61)で示されるテトラシアノキ
ノジメタン誘導体を20重量%の割合で溶解させた溶液
を、真空下で注入して光化学電池を構成する。
【0100】
【化19】 ここで、 Rは炭素数 2〜 5のアルキル基の混合物であ
る。
【0101】 次に、上記構成した光化学電池の透明導電
体層に、疑似太陽光源(ワコム社製)を使用し、750mW/
cm2 の光量で光照射を行い、その光電変換効率をソース
メジャーユニット 236(ケースレー社製)により計測し
た。その結果、エネルギー変換効率11.5%、また、− 5
℃で12時間放置と50℃で12時間放置の熱サイクルテスト
を1ケ月繰り返した後のエネルギー変換効率は10%であ
った。
【0102】参考例8 上記参考例7において、液晶材料に溶解させたテトラシ
アノキノジメタン誘導体の代りに、下記式(62)〜(76)で
示されるシアノ誘導体を使用した他は、同一の構成とし
て16種の光化学電池を構成した。
【0103】
【化20】 ここで、 Rは炭素数 4〜 8のアルキル基の混合物であ
る。
【0104】
【化21】 ここで、 Rは炭素数 1〜 5のアルキル基の混合物であ
る。
【0105】
【化22】 ここで、 Rは炭素数 4〜 8のアルキル基の混合物であ
る。
【0106】
【化23】
【化24】 ここで、 Rは炭素数 4〜 8のアルキル基の混合物であ
る。
【0107】
【化25】 ここで、 Rは炭素数 1〜 5のアルキル基の混合物であ
る。
【0108】
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】
【化30】
【化31】
【化32】
【化33】
【化34】 式(68〜76)で、 Rは炭素数 4〜 8のアルキル基の混合
物である。
【0109】 次に、上記構成した各光化学電池の透明導
電体層に、それぞれ疑似太陽光源(ワコム社製)を使用
し、750mW/cm2 の光量で光照射を行い、その光電変換効
率をソースメジャーユニット 236(ケースレー社製)に
より計測した。その結果、エネルギー変換効率、また、
− 5℃で12時間放置と50℃で12時間放置の熱サイクルテ
ストを1ケ月繰り返した後のエネルギー変換効率を表1
に示す。
【0110】
【表1】 本発明は、上記実施例に限定されるものでなく、発明の
趣旨を逸脱しない範囲でいろいろの変形を採ることがで
きる。たとえば導電体層は、フッ素ドープの酸化スズ透
明導電体のフッ素ドープの酸化亜鉛などとしてもよい。
【0111】
【発明の効果】発明によれば、光化学電池の電荷輸送
層が、互いに物性の異なるイオン伝導性体の少なくとも
2種を積層した状態に形成され、かつ半導体層に接する
側を柔軟性ないし流動性の層としているため、増感性の
色素を担持する半導体層に対して良好な接合を成すとと
もに、熱サイクルにおける接合界面の剥離、および液漏
れなども回避される。すなわち、効率が高く、かつ長寿
命な光化学電池が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a) ,(b) は酸化還元電位とエネルギー順位
との関係例を示す模式図。
【図2】 参考例に係る光化学電池の要部構成を示す断
面図。
【図3】 本発明の実施形態に係る光化学電池の要部構
成を示す断面図。
【図4】 従来の光化学電池の主要部構成を示す断面
図。
【符号の説明】
1……透明導電体層 2……半導体層 3……半導体層表面に吸着・担持された色素 4……電荷輸送層 4a……第1の電荷輸送層 4b……第2の電荷輸送層 5……対向電極層 7……スペーサ 8……シール剤(封止樹脂)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 14/00 H01L 31/04 JICSTファイル(JOIS)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電体層と、前記導電体層上に配設され
    た微細構造をもつ半導体層と、前記半導体層に担持され
    た増感性の色素と、前記色素に接するように配設された
    電荷輸送層と、前記電荷輸送層を介して導電体層に対向
    して配設された対向電極層とを有し、かつ前記導電体層
    および対向電極層の少なくとも一方が透明性である光化
    学電池であって、 前記電荷輸送層は少なくとも2つの層で形成され、色素
    に接する側がガラス転移温度25℃以下の非晶質層もしく
    は液状層で、対向電極層に接する側が結晶質層もしくは
    ガラス転移温度25℃よりも高い非晶質層であることを特
    徴とする光化学電池。
  2. 【請求項2】 色素に接する電荷輸送層のガラス転移温
    度が− 5℃よりも低いことを特徴とする請求項記載の
    光化学電池。
  3. 【請求項3】 半導体層がn型半導体の場合は、色素に
    接する電荷輸送層の酸化還元電位が対向電極層に接する
    電荷輸送層よりも正側に、半導体層がp型半導体の場合
    は、色素に接する電荷輸送層の酸化還元電位が対向電極
    層に接する電荷輸送層よりも負側にあることを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載の光化学電池。
  4. 【請求項4】 前記電荷輸送層の色素に接する側がガラ
    ス転移温度が 25 ℃以下の非晶質層であって、ドナー性骨
    格もしくはアクセプター性骨格を1〜2個有する低分子
    化合物で形成されることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれか1項記載の光化学電池。
  5. 【請求項5】 前記電荷輸送層の色素に接する側が液状
    層であって、イオン性物質や電子輸送性物質を添加・混
    合した液晶材料であることを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれか1項記載の光化学電池。
  6. 【請求項6】 さらに、ドナー性骨格もしくはアクセプ
    ター骨格を導入し、電子導電性を付与したことを特徴と
    する請求項5記載の光化学電池。
  7. 【請求項7】 前記非晶質層もしくは液状層に、ポリマ
    ーを配合してゲル状もしくは薄膜化することを特徴とす
    る請求項4もしくは5記載の光化学電池。
  8. 【請求項8】 前記電荷輸送層の対向電極層に接する側
    がガラス転移温度が 25 ℃よりも高い非晶質であって、ド
    ナー性骨格もしくはアクセプター性骨格を2〜4個有す
    る低分子化合物で形成されることを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれか1項記載の光化学電池。
  9. 【請求項9】 前記ドナー性骨格が、飽和カロメリ電極
    に対して酸化還元電位が0〜0.8Vであることを特徴
    とする請求項4乃至8のいずれか1項記載の光化学電
    池。
  10. 【請求項10】 前記アクセプター骨格が、飽和カロメ
    リ電極に対して酸化還元電位が0〜−0.6Vであるこ
    とを特徴とする請求項4乃至9のいずれか1項記載の光
    化学電池。
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