JP3494310B2 - 建築物の制振構造 - Google Patents

建築物の制振構造

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JP3494310B2 JP07058894A JP7058894A JP3494310B2 JP 3494310 B2 JP3494310 B2 JP 3494310B2 JP 07058894 A JP07058894 A JP 07058894A JP 7058894 A JP7058894 A JP 7058894A JP 3494310 B2 JP3494310 B2 JP 3494310B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は風、地震によって生じる
建築物の揺れを抑えるための制振構造に係るものであ
る。 【0002】 【従来の技術】風や地震によって建築物に生じる揺れを
抑え、大地震時にも安全性を確保するために、耐震、耐
風設計が行われている。また地震時の揺れや崩壊を必ず
避けなければならない、原子力発電設備、病院、コンピ
ュータセンター等の建築物では、図9に示すように鉛入
り積層ゴムa等の如き免震装置によって建築物bを支持
する免震構造が使用されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来の耐震、耐風設計
では、小地震等の如き小規模の外力に対しては弾性挙動
を示し、且つ減衰性能も大きくないので、入力に対する
応答の比が大きく、また減衰性能も大きくないので応答
が大きく、かつ振動も長期間継続する。更に地震応答が
大きいため、各部材に生じる応力も大きく、それに耐え
うる部材断面にする必要があり、部材寸法が大きくなっ
てしまう。 【0004】従来の免震構造は例えば積層ゴムの如く、
上下方向には剛く、水平方向には柔かい部材によって建
築物を支持し、振動は減衰装置で吸収する構造が一般的
である。しかしながら対象とする外力は大地震が殆んど
であり、小地震に対しては剛性が高く、減衰が少ないの
で、揺れを抑制し難く、免震効果がなく居住性は従来の
耐震構造と変らない。(図10(イ)(ロ)参照) 本発明は前記従来技術の有する問題点に鑑みて提案され
たもので、その目的とする処は、小地震時の居住性を改
善し、大地震時の免震効果を向上し、免震層上部建物の
変位の抑制が図られる構造の簡単な建築物の制振構造を
提供する点にある。 【0005】 【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る建築物の制振構造は、建築物を地盤に
免震装置を介して支持するとともに、揺れを感知するセ
ンサーの感知信号によってマスを駆動することにより揺
れを抑えるように動作する慣性反力方式のアクティブ制
振装置を設けてあり、前記免震装置は初期剛性の低い小
地震用免震部材と初期剛性の高い大地震用免震部材とよ
り構成されており、前記小地震用免震部材は地盤と地下
構造物との間に介装され、前記大地震用免震部材は前記
地下構造物と前記建築物との間に介装されており、前記
地下構造物上に前記アクティブ制振装置が配設されてい
ることを特徴とする。 【0006】 また、本発明においては、建築物と地盤
との間に介装された前記免震構造が、初期剛性の低い小
地震用免震部材と初期剛性の高い大地震用免震部材とよ
り構成されている。 【0007】 【作用】本発明によれば前記したように、建築物を地盤
に免震装置を介して支持したことによって、免震層上部
建物の固有周期は長くなり、地盤の卓越周期と離れ、共
振を生じ難く、地震エネルギーの建築物への入力が小さ
くなる。このように建築物に対する地震エネルギーの入
力が小さくなり、同建築物の固有周期が長くなって、高
層建築物並みとなることにより、同建築物の免震層上部
に設けられ、且つ同建築物の揺れを感知するセンサーの
感知信号によってマスを駆動することにより同建築物の
揺れを抑えるように動作する慣性反力方式のアクティブ
制振装置による制御が容易になり、大地震時における免
震建築物特有の大変位を前記アクティブ制振装置によっ
て免震効果を損なわずに抑制できる。 【0008】 更に免震建築物の振動性状は一次モード
が卓越するので、制御機構を単純にして制御できる。
た、本発明は、前記建築物と地盤との間に介装される免
震装置を初期剛性の低い小地震用免震部材と、初期剛性
の高い大地震用免震部材とより構成したことによって、
小地震時には初期剛性の低い小地震用免震部材のみが変
形し、大地震時には初期剛性の高い大地震用免震部材の
変形が支配的となり、小さい力でアクティブ制振装置に
よる制御が可能となる。 【0009】 【実施例】以下本発明を図示の実施例について説明す
る。図1は本発明の第1の実施例を示し、1は本発明の
制振構造の対象となる建築物で、同建築物1が地盤との
間に介装された複合型免震装置2を介して支持されてい
る。 【0010】同複合型免震装置2は初期剛性の低い小地
震用免震装置3と初期剛性の高い大地震用免震装置4と
より構成されている。而して前記小地震用免震装置3は
上下の取付プレート3a、3aと、同各プレートに挟着
されたゴム3bと、内部鋼板3cとよりなる積層ゴムと
によって構成され、(図5参照)大地震用免震装置4は
上下の取付プレート4a、4aの中心部間に配設された
垂直の鉛プラグ4bと、前記各取付プレート4aと、同
プレート4aより突設されただぼピン4cによって固定
された上下各内部プレート4dとの間に、配設されたゴ
ム4eと内部鋼板4fとよりなる積層ゴムとによって構
成されている。(図4参照) なお前記複合型免震装置2の例が、本発明者等の提案に
係る特開平5−18439号公報に詳述されている。 【0011】図6(イ)(ロ)は夫々前記複合型免震装
置の地震時の応答を示すもので、小地震時には小地震用
免震装置3のみが弾性変形し、(図7(イ)参照)、大
地震時には大地震用免震装置4の変形が支配的となり、
弾塑性変形となる。(図7(ロ)参照) 前記複合型免震装置で支持された建築物1は、前記した
ように小地震用免震装置3のみが変形するが、同小地震
用免震装置3は鉛が入っていないので剛性が低く、周期
が長いので、免震効果はあるが水平変形があり、減衰が
小さいので地震時等における揺れが小さく居住性に難が
ある。 【0012】そのため建築物1の上部に慣性反力方式の
アクティブ制振装置を配設する。5は同アクティブ制振
装置における建築物1の重量の数%に相当する制振装置
のマスで、小地震時に揺れのおさまりにくい建築物1の
揺れをセンサ6で感知し、同センサ6の感知信号を入力
したコンピュータ制御装置7の指令を受けた駆動装置8
によって前記マス5を駆動することによって、慣性反力
方式で建築物1の揺れを抑えるように制御する。図中9
は復元用ばね、10は減衰装置、11は風速、風向計で
ある。 【0013】この際建築物1は免震構造であるので、同
建築物1に入力する加速度を低減していることにより、
アクティブ制振装置の制御に要する駆動エネルギーは免
震構造を併設していない場合に比して小さな値でおさま
る。このことは各種構造の地震応答の特徴を示す図8
(イ)(ロ)に示す模式図に明示されている。また大地
震時になっても、前記アクティブ制振装置部の能力以内
で制振効果を発揮することが可能である。 【0014】一方、前記アクティブ制振装置が何等かの
異常で作動しない場合においても、建築物は免震装置で
支持されているので、大地震時の安全性も十分に確保で
きる。図2は本発明の第2の実施例を示し、複合型免震
装置の設置位置を替えた例で、小地震用免震装置4が地
下構造物1′と地盤との間に介装され、大地震用免震装
置3が地下構造物1′と上部の建築物との間に介装さ
れ、地下構造物1′上にアクティブ制振装置が配設さ
れ、第1実施例の場合よりも積極的に地震のエネルギー
をアクティブ制振装置で吸収しようとするものである。 【0015】図中1″は地下室、機械室、その他前記実
施例と均等部分には同一符号が付されている。 【0016】 【発明の効果】本発明は前記したように、地盤に免震装
置を介して支持した免震建築物における免震層の上部
に、同建築物の揺れを感知するセンサーの感知信号によ
ってマスを駆動することにより同建築物の揺れを抑える
ように動作する慣性反力方式のアクティブ制振装置を設
けたものであり、本発明はこのように、小地震時にも効
果を発揮する免震構造を利用し、更に慣性反力方式のア
クティブ制振装置を並設したことによって、小地震時の
居住性を改善しうるものとなっている。 【0017】また大地震時の免震層上部構造の大変形
を、前記アクティブ制振装置によって免震効果を損なわ
ずに低減することができるとともに、外部空間スペース
を削減しうるものである。更にまた本発明によれば、ア
クティブ制振装置の駆動力が免震構造に併設していない
場合に比して小さな値でおさまる。 【0018】 また、本発明は、前記免震装置を初期剛
性の低い小地震用免震部材と、初期剛性の高い大地震用
免震部材とより構成したことによって、少ない力で制御
可能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る建築物の制振構造の第1実施例を
示す縦断面図である。 【図2】本発明に係る建築物の制振構造の第2実施例を
示す縦断面図である。 【図3】複合型免震装置を具えた免震建築物の縦断面図
である。 【図4】前記複合型免震装置における大地震用免震装置
の右半部縦断側面図である。 【図5】前記複合型免震装置における小地震用免震装置
の右半部縦断側面図である。 【図6】(イ)及び(ロ)は夫々小地震用免震装置及び
大地震用免震装置の復元特性を示す図である。 【図7】(イ)及び(ロ)は図3に示す建築物の小地震
時の応答及び大地震時の応答を示す図でる。 【図8】(イ)(ロ)は各種構造の地震応答の特徴を示
す模式図である。 【図9】従来の免震構造を示す縦断面図である。 【図10】(イ)及び(ロ)は夫々小振幅時及び大振幅
時における鉛入り積層ゴムの復元力特性図である。 【符号の説明】 1 建築物 1′ 地下階 1″ 地下室、機械室 2 複合型免震装置 3 小地震用免震装置 3a 取付プレート 3b ゴム 3c 内部鋼板 4 大地震用免震装置 4a 取付プレート 4b 鉛プラグ 4c だぼピン 4d 内部プレート 4e ゴム 4f 内部鋼板 5 制振装置のマス 6 センサ 7 コンピューター制御装置 8 駆動装置 9 ばね 10 減衰装置 11 風速、風向計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大山 秀美 東京都渋谷区千駄ヶ谷四丁目6番15号 株式会社フジタ内 (56)参考文献 特開 平1−244083(JP,A) 特開 平2−13667(JP,A) 特開 平5−18439(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】建築物を地盤に免震装置を介して支持する
    とともに、揺れを感知するセンサーの感知信号によって
    マスを駆動することにより揺れを抑えるように動作する
    慣性反力方式のアクティブ制振装置を設けてあり、 前記免震装置は初期剛性の低い小地震用免震部材と初期
    剛性の高い大地震用免震部材とより構成されており、 前記小地震用免震部材は地盤と地下構造物との間に介装
    され、前記大地震用免震部材は前記地下構造物と前記建
    築物との間に介装されており、 前記地下構造物上に前記アクティブ制振装置が配設され
    ている、 ことを特徴とする建築物の制振構造。
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JP7145746B2 (ja) * 2018-12-20 2022-10-03 大成建設株式会社 鉄骨造建物

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