JP3493919B2 - トラクタの負荷制御装置 - Google Patents

トラクタの負荷制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はトラクタの負荷制御
装置に関するものであり、特に、エンジン回転数に変動
があったときに作業機の昇降を行うようにしたトラクタ
の負荷制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】機体の
後部に耕耘用の作業機を昇降自在に連結し、デプスセン
サにより検出される実耕深値を設定耕深値に一致させる
ように作業機を昇降する耕深制御と、作業機の牽引負荷
をエンジン回転数から判別し、該エンジン回転数が所定
の範囲内に維持されるように作業機を昇降する負荷制御
とを備えたトラクタは知られている。 【0003】しかし、前記トラクタが作業機を耕耘設定
値の位置まで下降させて耕耘作業を行っているとき、変
速装置のシフト操作を行うとエンジン回転数が変動し、
作業負荷が増加しないにも拘わらず負荷制御が実行され
て、作業機が急に上昇することがある。然るときは、耕
深が変化して圃場面の波うちが大きくなるという不具合
があった。 【0004】そこで、耕深制御と負荷制御とを備えたト
ラクタに於いて、変速装置のシフト操作時に作業機の昇
降を制限して、整地性の良い作業を行うために解決すべ
き技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題
を解決することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために提案されたものであり、機体の後部に耕耘用
の作業機を昇降自在に連結し、デプスセンサにより検出
される実耕深値を設定耕深値に一致させるように作業機
を昇降する耕深制御と、作業機の牽引負荷をエンジン回
転数から判別し、該エンジン回転数が所定の範囲内に維
持されるように作業機を昇降する負荷制御とを備えたト
ラクタに於いて、エンジン回転数を検出する手段と、エ
ンジン回転数の変化率を演算する手段を設け、エンジン
回転数が予め設定した下限値以下になったとき、或いは
エンジン回転数の変化率が規定値以上になったときに作
業機上昇指令を出力する制御手段と、変速装置のシフト
操作を検出する手段とを設け、変速装置のシフト操作が
あったときは、前記エンジン回転数の変化率の規定値を
一定時間だけ変更するようにしたトラクタの負荷制御装
置を提供するものである。 【0006】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って詳述する。図1はトラクタ10を示し、該トラ
クタ10の前部にエンジン11を載置し、エンジン11
の側部に電子ガバナ12が搭載されている。エンジン1
1の動力はミッションケース13内に設けられた変速装
置により減速され、後輪14及びPTO軸15へ伝達さ
れる。エンジン11の回転数はエンジン回転数センサ1
6にて検出する。 【0007】一方、該トラクタ10の後部にリンク機構
17を介して耕耘用の作業機18を連結する。このリン
ク機構17はトップリンク19と左右のロワーリンク2
0からなる3点リンク方式であり、左右のリフトアーム
21の先端と左右のロワーリンク20とを夫々リフトロ
ッド22にて連結してある。 【0008】そして、ミッションケース13の上部に設
けられたリフトシリンダ23の作動によりリフトアーム
21を回動すれば、前記ロワーリンク20が上下動して
作業機18が昇降する。リフトアーム21の回動角はリ
フトアームセンサ24にて検出する。また、作業機18
のメインカバー25の後端にリヤカバー26を回動自在
に取り付け、デプスセンサ27によりリヤカバー26の
回動角を検出する。 【0009】ここで、運転席28の近傍にはコントロー
ラ29が設けられており、このコントローラ29にポジ
ションレバー30、耕深設定ダイヤル31、負荷制御モ
ードスイッチ32等を設ける。また、運転席18の下部
に車速センサ33を設ける。更に、ステアリング34の
近傍位置に作業機昇降スイッチ35を設け、ステアリン
グシャフト36に操舵角センサ37を装着する。 【0010】図2はトラクタの耕深制御及び負荷制御系
のブロック図であり、前述したポジションレバー30、
耕深設定ダイヤル31、負荷制御モードスイッチ32等
の設定信号はコントローラ29へ入力される。また、エ
ンジン回転数センサ16、リフトアームセンサ24、デ
プスセンサ27、車速センサ33等の検出信号もコント
ローラ29へ入力される。このほか、電子カバナ12の
スロットル操作量はスロットル位置センサ38により検
出され、コントロールラックの位置(ガバナの開度)は
ラック位置センサ39により検出する。更に、変速装置
にシフト位置センサ40を設け、変速レバーのシフト操
作を検出する。 【0011】コントローラ29は、デプスセンサ27に
て検出したリヤカバー26の回動角から実耕深値を演算
し、この実耕深値を耕深設定ダイヤル31にて入力した
設定耕深値に一致させるように作業機18の耕深制御を
行う。然るときは、前記リフトシリンダ23を伸縮作動
させて作業機18を昇降すべく、電磁比例弁の上昇用ソ
レノイド41または下降用ソレノイド42へ制御信号を
出力する。 【0012】一方、電子ガバナ12の制御は、スロット
ル位置センサ38の検出値に応じて、コントローラ29
からラックアクチュエータ43へ制御信号を出力し、コ
ントロールラックの位置を調整してエンジン回転数を制
御する。また、負荷制御モードスイッチ32をオンした
ときは、後述するように負荷制御が行われる。このとき
は、負荷制御モニタランプ44がオンとなり、オペレー
タに負荷制御が実行中であることを知らせる。 【0013】図3は変速装置のブロック図であり、エン
ジン11の動力は主クラッチ45を介して主変速装置4
6へ伝達され、走行系とPTO系に分岐される。走行系
の動力は主変速装置46で変速された後に副変速装置4
7へ伝達される。副変速装置47では走行系の動力を更
に変速して後輪14へ伝達する。ここで、当該トラクタ
10が四輪駆動車両であれば、前記副変速装置47から
駆動切換装置48に動力が分岐される。駆動切換装置4
8には四輪切換部48aと倍速装置48bが設けられて
おり、前輪49への動力伝達を入切可能にするとともに
旋回時に前輪49の回転速度を増速して旋回性能を向上
させる。 【0014】図4は変速レバー50を示し、該変速レバ
ー50はレバーガイドボックス51のガイド溝52に沿
って前後にシフトさせるようになっており、その回動範
囲の後側から前側へ順に「超低速(LL)」、「ロータ
リ(L)」、「プラウ・代掻き(M)」、「中立
(N)」、「走行(H)」などの各操作位置が設けられ
ている。 【0015】例えば、「超低速」はクリープ作業などの
超低速走行をする操作位置であり、変速レバー50を
「超低速」にシフトしたときは、変速レバー50のグリ
ップ部に設けられている増速ボタン53または減速ボタ
ン54を押すことにより、第1段から第4段までの変速
が可能である。他の操作位置に於いても同様にして、増
速ボタン53または減速ボタン54を押すことにより、
その操作位置の変速可能領域内で1ステップずつシフト
アップまたはシフトダウンする。 【0016】前述したように、変速レバー50のシフト
位置はシフト位置センサ40で検出され、このシフト位
置センサ40の検出値及び増速ボタン53または減速ボ
タン54の押圧操作に基づいて、コントローラ29から
主変速装置46の切替バルブ及び副変速装置47の切替
バルブへ信号を送り、主変速ギヤ及び副変速ギヤを切り
替える。これと同時に、前記レバーガイドボックス51
に設けられた表示装置55に信号を送り、変速装置のシ
フト位置を表示する。 【0017】このように、1本の変速レバー50で主変
速装置46と副変速装置47とを電気的に切り換えるこ
とができる。また、変速レバー50を各操作位置へシフ
トする際には、クラッチペダルの踏圧操作を必要としな
い。 【0018】次に、負荷制御について説明すれば、作業
機18の牽引負荷をエンジン回転数から判別するため
に、コントローラ29ではエンジン回転数センサ16に
より周期的にエンジン回転数Rを検出し、一定時間内の
エンジン回転数の変化率Dを演算する。予め設定耕深値
に応じたエンジン回転数の下限値LR とエンジン回転数
の変化率の規定値DR を決めておき、作業負荷によりエ
ンジン回転数Rが前記下限値LR 以下になったとき、或
いはエンジン回転数の変化率Dが前記規定値DR以上に
なったときは、コントローラ29から上昇用ソレノイド
41へ制御信号を送り、作業機上昇指令を出力する。 【0019】前記エンジン回転数の下限値LR の設定方
法の一例としては、予め所定の回転数Ra (例えばエン
ジン定格回転数)をROMに記憶させておき、負荷制御
を行う場合はROMに記憶したエンジン回転数Ra を読
み込んで基準回転数とし、該基準回転数(この場合
a )から一定値Rk だけ下降した回転数を下限値La
とする。 【0020】 【数1】 【0021】そして、負荷によりエンジン回転数Rが低
下して該下限値La 以下になったときは、作業機18を
上昇させて実耕深値を浅くすることにより、作業負荷が
軽減されてエンジン回転数Rが基準回転数Ra に復帰す
る。従って、過負荷によるエンストや車速低下を防止で
きる。 【0022】或いは作業開始時に、作業機18を下降さ
せて接地する直前の状態でエンジン回転数Rb を読み込
み、この無負荷時のエンジン回転数Rb を基準回転数と
し、該基準回転数(この場合Rb )から一定値Rk だけ
下降した回転数を下限値Lbとしてもよい。 【0023】 【数2】 【0024】この設定方法では、オペーレータにより作
業時のエンジン回転数が異なる場合でも、夫々基準回転
数を設定できる。また、電子ガバナ12のスロットル位
置をスロットル位置センサ38にて読み取り、そのスロ
ットル位置に応じたエンジン回転数Rc を演算して基準
回転数とし、該基準回転数(この場合Rc )から一定値
k だけ下降した回転数を下限値Lc としてもよい。 【0025】 【数3】 【0026】この設定方法では、エンジン回転数Rが変
動する場合でもスロットル位置は常に安定しているの
で、基準回転数及び下限値を確実に設定できる。ここ
で、前記基準回転数を比較的低めに設定した場合は、耕
耘時の負荷によってエンストが早めに起こりやすい。こ
れを防止するために、基準回転数が高いときに設定した
一定値Rk に対して、基準回転数が低いときは前記一定
値Rk を小さな値Rk2に変更し、小さな負荷変動でも作
業機を早めに上昇させるようにしてもよい。 【0027】 【数4】 【0028】例えば、基準回転数が2500rpm のとき
に前記一定値Rk を1000rpm に設定すれば、エンジ
ン回転数Rが1000rpm 下降するまでは作業機18が
上昇しないが、基準回転数が2000rpm のときに一定
値Rk2を800rpm と小さく設定することにより、エン
ジン回転数Rが800rpm 下降した時点で作業機18を
上昇させることができる。 【0029】このとき、コントローラ29から作業機上
昇指令を出力する際、上昇用ソレノイド41を駆動する
制御信号のデューティ比を通常より大きくすれば、急速
に作業機18が上昇してエンジン回転数Rが短時間で基
準回転数に復帰する。 【0030】一方、前記エンジン回転数の変化率の規定
値DR を設定する方法の一例としては、予め所定の規定
値Da をROMに記憶させておき、負荷制御を行う場合
はROMからこの規定値Da を読み込む。そして、負荷
によりエンジン回転数Rが下げ側へ変動してエンジン回
転数の変化率Dが増大し、この変化率Dが前記規定値D
a 以上になったときは、作業機18を上昇させて実耕深
値を浅くすることにより、作業負荷が軽減されてエンジ
ン回転数Rが安定した状態に復帰する。従って、過負荷
によるエンストや車速低下を防止できる。 【0031】或いは、車速センサ33にてトラクタ10
の車速を検出し、車速に応じてエンジン回転数の変化率
の規定値DR を変更してもよい。車速が高くなるのに伴
って作業機18の牽引負荷が大きくなり、エンジン回転
数の変化率が増大してエンストが生じやすい。これを防
止するために、車速が低いときに設定した規定値Db
対して、車速が高くなるのに伴って規定値Db を小さな
値Db2に変更し、小さな負荷変動でも作業機を早めに上
昇させるようにしてもよい。 【0032】ここで、エンジン回転数の変化率Dの算出
方法について説明する。コントローラ29ではエンジン
回転数センサ16により周期的にエンジン回転数Rを検
出し、一定時間内のエンジン回転数の変化率Dを演算す
るが、あまり短い時間内で変化率を算出すると、エンジ
ン回転数センサ16のノイズにより誤差が生じて演算結
果が不正確になる虞がある。 【0033】これを防止するために、周期的に検出した
エンジン回転数に基づき、一定時間経過毎の変化率を算
出する。例えば図5に示すように、100msec毎にエン
ジン回転数R1 ,R2 ,R3 ……を検出して順次メモリ
に記憶する。そして、先ず最初に検出したエンジン回転
数R1 とその時点から一定時間(例えば500msec)が
経過した時点のエンジン回転数R6 をピックアップし、
双方の値R1 とR6 からエンジン回転数の変化率D1
算出する。 【0034】続いて2番目(即ちR1 の100msec後)
に検出したエンジン回転数R2 とその時点から一定時間
が経過した時点のエンジン回転数R7 (即ちR6 の10
0msec後)をピックアップし、双方の値R2 とR7 から
エンジン回転数の変化率D2を算出する。 【0035】更に、3番目以降も同様にして100msec
ずらして一定時間毎のエンジン回転数の変化率を算出す
る。このように、ある程度長い間隔でエンジン回転数の
変化率D1 ,D2 ,D3 ……を算出することにより、エ
ンジン回転数センサ16のノイズの影響が少なくなって
演算結果が正確になる。尚、エンジン回転数の変化率の
算出が終了した後に不要になったデータについては、最
初に検出したエンジン回転数R1 から順次消去していけ
ば、メモリの使用領域を少なくできる。 【0036】また、エンジン回転数の変化率Dが規定値
R 以上になり、コントローラ29から作業機上昇指令
を出力する際、前記変化率Dの大小に応じて上昇用ソレ
ノイド41を駆動する制御信号のデューティ比を変更し
てもよい。エンジン回転数の変化率Dが大きいほど前記
デューティ比を大きくすれば、急速に作業機18が上昇
してエンジン回転数Rが短時間で安定した状態に復帰す
る。 【0037】ここで、前記トラクタ10が作業機18を
耕耘設定値の位置まで下降させて耕耘作業を行っている
とき、変速装置のシフト操作を行うとエンジン回転数R
が変動し、作業負荷が増加しないにも拘わらず負荷制御
が実行されて、作業機18が急に上昇することがある。 【0038】例えば、主変速を1速から2速へシフトア
ップした場合には、図6に示すように、シフト操作を開
始した時点(T1 )で主変速の1速がオフになるととも
に主クラッチ接続圧力が減少し始め、約0.3 秒ほどで主
クラッチ接続圧力が最低になって、主クラッチが「切」
となる。この時点(T2 )で主変速の2速がオンにな
り、主クラッチ接続圧力が増加し始める。そして、約0.
6 秒ほど経過した時点(T3 )で主クラッチ接続圧力が
最高となって主クラッチが「入」となり、シフト操作が
完了する。 【0039】エンジン回転数Rの変動をみれば、シフト
開始時点(T1 )で主クラッチが切れ始めると、エンジ
ンに掛かる負荷が減少してエンジン回転数Rが上昇す
る。エンジン回転数Rの上昇は主クラッチが「切」とな
る時点(T2 )まで続き、主クラッチの昇圧開始以降は
エンジンに掛かる負荷が増加するので、エンジン回転数
Rは主クラッチが「入」となる時点(T3 )まで低下し
続ける。 【0040】このように、変速装置のシフト操作により
エンジン回転数Rに変動が生じるが、この変動による作
業機18の不慮上昇を防止するために、図7のフローチ
ャートに示すように、負荷制御が実行されている場合で
あっても(ステップ102)、シフト位置センサ40に
より変速装置のシフト操作が検出されたときは(ステッ
プ103)、シフト操作開始から一定時間(例えば約1
秒間程度)が経過しないときは、作業機上昇指令を出力
しないようにする(ステップ105)。 【0041】一方、シフト操作がない場合や、シフト操
作から一定時間が経過した場合は、そのまま負荷制御を
継続する(ステップ103→106、ステップ105→
106)。また、1回のシフト操作で変速装置を2段以
上シフトアップしたときは、エンジン回転数Rの低下が
やや大きくなるので、負荷制御を継続させる(ステップ
104→106)。 【0042】そして、エンジン回転数Rが下限値LR
下またはエンジン回転数の変化率Dが規定値DR 以上と
なったときは(ステップ106)、作業機上昇指令を出
力する(ステップ107)。 【0043】尚、図6に示すように、主クラッチが接続
された後はエンジン回転数Rは2速位置に応じた一定値
を保持するが、主クラッチの昇圧中にエンジン回転数R
が下降し過ぎ、シフト操作が完了した時点(T3 )から
僅かに遅れた時点(T4 )でエンジン回転数Rが安定す
ることがある。このため、図7のステップ105に於い
ては、シフト操作完了後約0.5 秒ほど経過してエンジン
回転数Rが安定するまでは、作業機13の上昇出力をし
ない方がよい。 【0044】また、図8のフローチャートに示すよう
に、負荷制御が実行されている場合であっても(ステッ
プ202)、変速装置のシフト操作が検出されたときは
(ステップ203)、シフト操作開始から一定時間が経
過しないときは(ステップ204)、エンジン回転数の
変化率の規定値DR を変更して、通常より大きい値にセ
ットする(ステップ205)。 【0045】図9に示すように、設定耕深値に応じて定
められた標準のエンジン回転数の変化率の規定値
(DR )に対して、変速装置のシフトアップ操作があっ
たときは、一時的に大きなエンジン回転数の変化率の規
定値(DR2)に変更する。即ち、シフト操作開始から一
定時間が経過しないときは、エンジン回転数Rが通常よ
り大きく変動しないと作業機18の上昇を行わないよう
にする。 【0046】一方、シフト操作がない場合や、シフト操
作開始から一定時間が経過した場合は、エンジン回転数
の変化率の規定値DR を通常値にセットする(ステップ
203→206、ステップ204→206)。 【0047】そして、エンジン回転数Rが下限値LR
下またはエンジン回転数の変化率Dが規定値DR 以上と
なったときは(ステップ207)、作業機上昇指令を出
力する(ステップ208)。即ち、ステップ205でエ
ンジン回転数の変化率の規定値DR を通常より大きい値
にセットした場合でも、エンジン回転数Rが緩慢に低下
して下限値LR 以下になった場合は、作業機18を上昇
させてエンストを防止する。 【0048】斯くして、シフト操作を行ったときは、エ
ンジン回転数Rが多少変動してエンジン回転数の変化率
Dが規定値DR を超えた場合でも作業機18の昇降は行
われず、実作業中の負荷によるエンジン回転数Rの大き
な変動によってのみ作業機18の昇降が行われるように
なる。 【0049】尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない
限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該
改変されたものに及ぶことは当然である。 【0050】 【発明の効果】以上説明したように、本発明では耕深制
御と負荷制御とにより作業機を昇降可能にしたトラクタ
に於いて、変速装置のシフト操作があったときは、エン
ジン回転数の変化率の規定値を一定時間だけ変更する。
このため、エンジン回転数が多少変動した場合でも作業
機の昇降は行われず、実作業中の負荷によるエンジン回
転数の大きな変動によってのみ作業機の昇降が行われる
ようになる。 【0051】斯くして、変速装置のシフト操作時に耕深
が変化して圃場面の波うちが大きくなるという不具合を
解消でき、整地性の良い作業を行うことが可能になっ
た。
【図面の簡単な説明】 図は本発明の実施の形態を示すものである。 【図1】トラクタの側面図。 【図2】耕深制御及び負荷制御系のブロック図。 【図3】変速装置のブロック図。 【図4】変速レバー及びレバーガイドボックスの平面
図。 【図5】エンジン回転数の変化率の算出方法を説明する
グラフ。 【図6】主変速を1速から2速へシフトアップした場合
にエンジン回転数と主クラッチ接続圧力の変化を示すグ
ラフ。 【図7】負荷制御装置の処理の一例を示すフローチャー
ト。 【図8】負荷制御装置の処理の他の一例を示すフローチ
ャート。 【図9】設定耕耘値とエンジン回転数の変化率の規定値
との関係を示し、規定値が通常値の場合と大きめの値の
場合とを示すグラフ。 【符号の説明】 10 トラクタ 16 エンジン回転数センサ 18 作業機 27 デプスセンサ 29 コントローラ 40 シフト位置センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−141608(JP,A) 特開 平7−246003(JP,A) 特開 昭63−133903(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01B 63/114 A01B 63/10

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 機体の後部に耕耘用の作業機を昇降自在
    に連結し、デプスセンサにより検出される実耕深値を設
    定耕深値に一致させるように作業機を昇降する耕深制御
    と、作業機の牽引負荷をエンジン回転数から判別し、該
    エンジン回転数が所定の範囲内に維持されるように作業
    機を昇降する負荷制御とを備えたトラクタに於いて、エ
    ンジン回転数を検出する手段と、エンジン回転数の変化
    率を演算する手段を設け、エンジン回転数が予め設定し
    た下限値以下になったとき、或いはエンジン回転数の変
    化率が規定値以上になったときに作業機上昇指令を出力
    する制御手段と、変速装置のシフト操作を検出する手段
    とを設け、変速装置のシフト操作があったときは、前記
    エンジン回転数の変化率の規定値を一定時間だけ変更す
    るようにしたことを特徴とするトラクタの負荷制御装
    置。
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