JP3491141B2 - 排ガス処理方法および装置 - Google Patents

排ガス処理方法および装置

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JP3491141B2 JP06954699A JP6954699A JP3491141B2 JP 3491141 B2 JP3491141 B2 JP 3491141B2 JP 06954699 A JP06954699 A JP 06954699A JP 6954699 A JP6954699 A JP 6954699A JP 3491141 B2 JP3491141 B2 JP 3491141B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は都市ごみ焼却施設、
可燃性廃棄物処理施設、金属精錬工場等から排出される
ダイオキシン類などの有害成分を含む排ガスの無害化処
理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ごみや産業廃棄物を焼却処理する過
程や、金属精錬工場などで可燃性の付着物を含むスクラ
ップを予熱、溶解する際に排出される排ガスには、ばい
じん、塩化水素等の酸性成分、窒素酸化物、水銀等の重
金属、ダイオキシン類およびその前駆物質などの有機ハ
ロゲン化合物等、さまざまな有害物質が含まれている。
これらの有害物質の内、HClやSOxなどの酸性成分
は、消石灰粉を排ガス中に吹き込んで、乾式反応塔など
で中和反応により除去し、窒素酸化物は脱硝塔により除
去する方法がしばしば採用されている。
【0003】図7、図8は従来の排ガス処理装置を示す
図である。図7と図8において、101は減温塔、10
2aは第一バグフィルタ、102bは第二バグフィル
タ、106は消石灰噴霧装置、107は蒸気式再加熱
器、108は脱硝塔、110は中和反応塔である。図7
に示すのは、上記の従来技術の一例で、焼却炉またはボ
イラからの排ガスを冷却装置としての減温塔101で冷
却し、消石灰粉を消石灰噴霧装置106にて中和反応塔
110に噴霧して、同装置内で消石灰は排ガスと混合さ
せ、排ガス中の酸性成分を除去し、煤塵(飛灰)および
中和反応生成物をバグフィルタ102で集塵除去したあ
と、蒸気式再加熱器107で排ガスを昇温してから、排
ガスを脱硝塔108に導入し排ガス中の窒素酸化物を除
去する方法である。
【0004】近年、社会問題となっている毒性の強い微
量有害物質であるダイオキシン類およびこれらを含めた
有機ハロゲン化合物は、その低減方法として、例えば、
焼却炉の燃焼管理による発生抑制、排ガス温度管理によ
る再合成防止、触媒による酸化分解、吸着剤による吸着
除去などにより処理されている。また、ごみ焼却施設か
らは排ガス中のダイオキシンだけでなく、バグフィルタ
などの集塵機から排出される飛灰にもダイオキシンが含
まれており、飛灰中のダイオキシン処理も近年の大きな
課題となっている。飛灰中のダイオキシンは、飛灰を3
00〜500℃程度で加熱脱塩素処理する方法、120
0℃以上で溶融処理する方法等が提案されている。排ガ
ス中のHCl、SOx等の酸性成分、NOx等の窒素酸
化物を除去し、処理困難な飛灰の発生量を低減し、溶融
処理を容易にするための方法として、例えば次に示す方
法を挙げることができる。
【0005】図8に示すのは、従来の排ガス処理方法の
図7とは別の一例で、焼却炉やボイラからの排ガスを冷
却装置としての減温塔101で冷却し、排ガス中の煤塵
(飛灰)を第一のバグフィルタ102aで除塵し、続い
て消石灰噴霧装置106により中和剤としての消石灰を
中和反応塔110に噴霧して、該反応塔内で消石灰が排
ガスと混合する過程で排ガス中の酸性成分を中和し、続
いて反応生成物を第二のバグフィルタ102bで除塵
し、除塵後の排ガスを蒸気式再加熱器107で昇温し、
昇温した排ガスを脱硝塔108に導いて脱硝を行う工程
からなる排ガス処理方法である。排ガスに含まれる煤塵
(飛灰)は第一のバグフィルタ102aでほとんどが除
塵されるため、時に処理困難とされる第二のバグフィル
タ102bから排出される飛灰の量を低減する作用があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に
示す処理方法は、第一バグフィルタから排出される飛灰
が消石灰(中和剤)を含んでいないので、スラグの性状
が安定するなど溶融処理が容易となる利点を有するが、
図7の処理方法と同様に、以下の問題点が生じていた。
すなわち、図7、図8に示す従来方法は、脱硝塔に排ガ
スを導入する際、脱硝塔内の脱硝触媒の活性を保つため
に、排ガスを蒸気式再加熱器に導入して昇温することが
必要であった。すなわち、排ガスを昇温するための余分
なエネルギーと蒸気式再加熱器が別に必要である欠点を
有していた。さらに、図7、図8に示す方法は、バグフ
ィルタに適した温度またはダイオキシンの発生の少ない
温度とするために、水噴霧式の減温塔などを用いて排ガ
スを例えば200℃以下に予め冷却する必要があった。
このとき、減温塔では煤塵を多く含む排ガスを水噴霧冷
却するので、減温塔内で未蒸発水滴により排ガス中の煤
塵または塔内壁付着の煤塵が湿りダストを形成し、さら
に堆積し、ダスト排出困難などの致命的問題をしばしば
引き起こす危険性を生じていた。
【0007】また、図8に示す方法は、第一バグフィル
タで飛灰を除去したあとの中和工程は、第二バグフィル
タの前段の反応塔にてなされるため、排ガスと消石灰粉
を混合させるための反応塔の設置スペースが無視できな
い。つまり、反応塔の設置でより多くの敷地が必要とな
る欠点を有していた。さらに、図8に示す方法は、第一
バグフィルタに導入される排ガスはHClやSOxの酸
性成分を多く含むため、第一バグフィルタ装置内は酸性
となり、排ガス中の水分や装置内の部分的な低温領域形
成のため、装置内壁などの酸腐食を誘発する恐れがあっ
た。本発明は以上の問題点を克服し、飛灰処理の簡便性
を考慮しつつ、排ガス中のダイオキシンを低減し、エネ
ルギーを無駄に使用することなく安定した排ガス処理方
法および装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】1)本発明は、有害成分
を含む排ガスを無害化処理する際に、イ)200〜35
0℃の温度域の排ガスを電気集塵機に導入して該排ガス
中の煤塵を除去する第一の工程、ロ)該第一の工程を経
た前記排ガスを脱硝塔または/および脱ダイオキシン塔
に導入して、該排ガス中の窒素酸化物または/およびダ
イオキシン類を除去する第二の工程、ハ)該第二の工程
を経た前記排ガスを減温塔に導入して水噴霧により該排
ガスを急冷する第三の工程、ニ)該第三の工程を経た前
記排ガスを反応バグフィルタに導入して消石灰噴霧とと
もに該排ガス中の酸性成分を除去する第四の工程からな
る排ガス処理方法を採用したものである。 2)また、上記の1)において、前記イ)の第一の工程
において、電気集塵機で煤塵を除去する前の排ガス中
に、または電気集塵機内に直接、防食剤として消石灰を
噴霧し、防食剤として噴霧する消石灰噴霧量を、前記
ニ)の第四の工程で酸性成分を除去する際に噴霧する消
石灰噴霧量の1/5以下か、または酸性成分に対する当
量比0.5以下とする排ガス処理方法を採用したもので
ある。
【0009】3)また、本発明は、有害成分を含む排ガ
スを無害化処理する際に、イ)200〜350℃の温度
域の排ガス中の煤塵を除去する電気集塵機と、ロ)該電
気集塵機を経た前記排ガス中の窒素酸化物または/およ
びダイオキシン類を除去するための脱硝塔または/およ
び脱ダイオキシン塔と、ハ)前記装置を経た排ガスを水
噴霧冷却する減温塔と、ニ)前記の冷却された排ガス中
の酸性成分を除去する消石灰噴霧装置を備えた反応バグ
フィルタ、とからなる排ガス処理装置を構成したもので
ある。 4)さらに、上記の3)において、前記イ)の電気集塵
機の上流の煙道または、電気集塵機内に直接、防食剤と
して消石灰を噴霧する消石灰噴霧装置を備えた排ガス処
理装置を構成したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1〜図3は、本
発明の排ガス処理方法および装置をごみ焼却処理施設に
採用した場合の一実施形態を示す図である。また、図4
〜図6は、消石灰や剥離剤等の粉体を反応バグフィルタ
に噴霧する際の粉体吹込口の設置位置を例示する反応バ
グフィルタの立面図である。ここで、1は減温塔、3は
反応バグフィルタ、3aは反応バグフィルタに付属の消
石灰噴霧装置、4は電気集塵機、5は飛灰処理装置、6
は防食剤(消石灰)噴霧装置、8は脱硝塔、8aは脱硝
塔付属のアンモニア噴霧装置、9は脱ダイオキシン塔、
11は排ガス導入ダクト、12はろ布、13は飛灰排出
部、14は排ガス排出ダクト、15はパルスジェット式
逆洗装置、16a〜cは粉体供給ダクト、17は反応バ
グフィルタ本体(バグハウス)である。以下、図1に基
づいて排ガス処理フローの概略を説明する。
【0011】図1は、主に請求項1に係る発明を説明す
るための図である。焼却炉やボイラから排出される20
0〜350℃の排ガスは、電気集塵機4に導入され、排
ガス中の煤塵(飛灰)が集塵除去される。電気集塵機4
を経た排ガスは脱硝塔8に導入され、アンモニア噴霧装
置8aにより噴霧されたアンモニアと脱硝塔8内の脱硝
触媒により排ガス中の窒素酸化物が無害な窒素に変換さ
れて除去される。次に脱硝塔8を経た排ガスは減温塔1
に導入され、スプレーノズル(図示しない)により微細
な水滴が噴霧されて排ガスが所定の温度まで急冷され
る。このとき、水噴霧による急冷効果により排ガス中に
残留するダイオキシンは効率よく除去される。続いて減
温塔で急冷された排ガスは反応バグフィルタ3に導入さ
れ、消石灰が反応バグフィルタ付属の消石灰噴霧装置3
aにより噴霧され、反応バグフィルタ3内で中和剤とし
ての消石灰と排ガス中の酸性成分とが中和反応し、排ガ
ス中の酸性成分が除去される。反応バグフィルタ3を経
た清浄な排ガスは煙突より大気放散される。一方、電気
集塵機4や反応バグフィルタ3から排出される飛灰は飛
灰処理装置5にて別途無害化処理される。図1などにお
いて排ガスを誘引するための誘引ファン、消石灰サイ
ロ、その他周辺機器の記述は省略してある。
【0012】次に、本発明の実施形態の詳細をまず図1
および図2に基づいて説明する。電気集塵機4で集塵す
る際の集塵温度は、200〜350℃であり、この温度
域の排ガスは燃焼排ガスをボイラなどの熱回収手段を経
て得られる。200〜350℃であれば電気集塵機4の
耐熱温度を越えることなく、かつ、200℃以下の低温
による集塵効率の低下を招くことが回避できる。ボイラ
等を経た200〜350℃の排ガスを電気集塵機で、中
和反応をなさないまま、ダイオキシンや重金属を含む煤
塵(飛灰)が排ガスから分離されるので、該電気集塵機
4から排出される飛灰は、塩類やカルシウムの含有量が
少なく、以て、飛灰処理装置5の一例である電気抵抗式
の溶融処理やセメント固化処理に適した飛灰となる。
【0013】次に電気集塵機4を経た排ガスは図1では
脱硝塔8へ、図2では脱ダイオキシン塔9へ導入され、
その後、各々減温塔1へ導入される。脱硝塔8、脱ダイ
オキシン塔9は、例えば脱硝触媒、脱ダイオキシン触媒
で構成される。脱硝触媒および脱ダイオキシン触媒は、
例えば、バナジウム、チタン、タングステンの一つ以上
の酸化物からなり、必要に応じて、コバルト、マンガ
ン、白金などが添加され、概ね酸化触媒として機能す
る。脱硝の際はアンモニア噴霧装置8aが別途必要とな
る。脱ダイオキシン塔9で、触媒を用いない方式とし
て、例えば、活性コークスやその他吸着剤の充填塔が用
いられる。
【0014】電気集塵機4を経た200〜350℃の温
度を維持した排ガスを脱硝塔8または/および脱ダイオ
キシン塔9に導入するので、脱硝塔8または/および脱
ダイオキシン塔9の脱硝触媒または/および脱ダイオキ
シン触媒の活性を損なうことなく、かつ排ガス中の煤塵
により該装置が目詰まりすることなく、効率のよい排ガ
スの脱硝または/および脱ダイオキシンが可能となる。
350℃以上であると、脱硝塔で添加するアンモニアが
酸化し窒素酸化物となって脱硝効果が低下するので好ま
しくなく、200℃以下であると、触媒の活性が著しく
低下するので好ましくない。すなわち、200〜350
℃の範囲が脱硝触媒または/および脱ダイオキシン触媒
に適しているので、電気集塵機およびその後段の触媒装
置(8または/および9)に導入する排ガスは200〜
350℃の範囲が望ましい。同時に、200〜350℃
の温度であるので、脱硝塔8または/および脱ダイオキ
シン塔9に導入する排ガスの温度を該装置の活性を高め
るために再度昇温する必要がなく、すなわち、蒸気式再
加熱器107などの排ガスの再加熱手段を別途必要とせ
ず、再加熱のための余分なエネルギーを使用しないで済
む利点がある。アンモニア噴霧装置8aのアンモニア噴
霧量は処理すべき窒素酸化物の濃度または処理水準に応
じて噴霧量が決定され、フィードバック制御、フィード
フォワード制御、またはこれらを組み合わせた制御方法
により噴霧量制御がなされる。
【0015】次に脱硝または/および脱ダイオキシンを
行った排ガスを減温塔1に導入して排ガスをスプレーノ
ズル(図示しない)からの水噴霧により急冷するので、
排ガスに残留のダイオキシンを効率よく除去することが
可能となる。このとき、減温塔1に導入される排ガスは
すでに煤塵を除去してあるので、水噴霧冷却の際に、未
蒸発水滴により排ガス中の煤塵または塔内壁付着の煤塵
が湿りダストを形成し、さらに堆積し、ダスト排出困難
などの致命的問題を引き起こす可能性を、未然に回避す
ることが可能となる。減温塔1で排ガスを冷却する温度
は、特に限定しないが、例えば130〜180℃であれ
ば、ダイオキシンの再合成がなされず、かつ、酸露点を
回避しながら、後段の反応バグフィルタ3の酸性ガス除
去性能を高めるので、より好ましい。減温塔1は水噴霧
式であれば排ガスの急冷が可能であるため好ましいが、
その他熱回収等による減温であっても急冷が達成できれ
ばかまわない。減温塔1で水噴霧を行う場合、スプレー
方法として二流体式や加圧一流体式を採用すれば、微細
な水滴が得られて急冷効果がより顕著に得られるので好
ましい。次に、減温塔1で冷却された排ガスを反応バグ
フィルタ3に導入して消石灰噴霧を行うので、排ガスに
残留するHClやSOx等の酸性ガスを効率よく除去で
きる。
【0016】反応バグフィルタ3は、消石灰噴霧によ
り、酸性ガスを中和除去するとともに反応生成物を除塵
する装置であり、その特徴は、中和反応の直後集塵する
形態、集塵後中和反応がなされる形態、集塵および中和
反応が同時になされる形態、の複合型の反応が明確に区
別できない態様でほぼ同時に生じている点にある。した
がって、バグフィルタ上流で中和反応塔により中和反応
を略完了させてから、反応生成物を除塵する方法とは区
別されなければならない。反応バグフィルタ3における
消石灰の吹込口は排ガス導入ダクト部に設置するか(図
4)、バグハウス外壁に設置(図5、図6)すればよ
く、消石灰および剥離剤吹込部とバグハウス本体および
逆洗装置全体を含めて、反応バグフィルタを構成する。
【0017】したがって、消石灰噴霧による中和反応と
反応生成物の除塵をひとつの反応器、すなわち、反応バ
グフィルタ3で行うので、排ガスと消石灰粉を混合させ
るための中和反応塔110などの中和手段を別に設置す
る必要がなく、敷地を節約でき、コンパクトな構成とな
る利点を有する。吹込位置を図を参照しながら説明する
と、消石灰は、例えば図5に示すように、バグフィルタ
本体17の排ガス導入ダクト11の上部のバグフィルタ
本体17外壁に粉体供給ダクト16bを設置して、バグ
フィルタ本体17に消石灰を噴霧するか、図4に示すよ
うに、バグフィルタ本体17の排ガス導入ダクト11の
導入部に粉体供給ダクト16aを設置して、バグフィル
タ本体17に消石灰を噴霧するか、図6に示すように複
数に分岐された粉体供給ダクト16cをバグフィルタ本
体17の外壁に設置して、消石灰を噴霧する。しかし、
消石灰がろ布表面に効果的に到達すればよく、図4〜図
6に示す吹込方法で限定されるものではない。
【0018】さて、本発明で電気集塵機4に導入する排
ガスの温度は200〜350℃であるが、通常この温度
域での電気集塵機4の使用はかえってダイオキシンの再
合成を促進しダイオキシン濃度が増加してしまう不利益
な温度域であると報告されている。しかしながら、本発
明は鋭意調査の結果、以下のことをつきとめ、本発明に
至ったものである。すなわち、ダイオキシン類は排ガス
温度を例えば200℃以下に急冷するだけで低減するこ
とが可能であるが、前駆物質と称されるクロロベンゼン
やクロロフェノールなどはこのときほとんど減少しな
い。減少しない該前駆物質はその後の排ガス処理過程の
中で、例えば脱硝処理のための200℃以上の昇温過程
などで再びダイオキシン類の再合成を誘発する主原因と
なり、排ガス中のダイオキシン類を確実に低減すること
ができない。本発明はダイオキシン類の再合成が多いと
される温度域で排ガスを電気集塵機4に導入させること
により、ダイオキシン類を再合成により一時的に増加さ
せ、増加したダイオキシン類を脱ダイオキシン塔9また
は/および減温塔1の急冷により、一気に低減させてし
まう方策を選択したのである。つまり、ダイオキシン類
の再合成を盛んに行わせるので、ダイオキシン類再合成
に関与する前駆物質が極端に減少し、その後のダイオキ
シン類の再合成の可能性を著しく減少させる利点と、一
時的に増加した濃度の高いダイオキシン類は、かえって
濃度の高い方が、脱ダイオキシン塔9や減温塔1での急
冷によるダイオキシン類の除去効果が高く、排出濃度も
より低くなる利点があることを本発明者らは究明したの
である。以上のように、電気集塵機4でのダイオキシン
類の一時的増加は問題とならず、かえって後段のダイオ
キシン除去効果を高め、最終的に高い水準のダイオキシ
ン低減効果が得られるのである。
【0019】図3は、主に請求項2に係る発明を説明す
るための図で、図1、図2と同一の構成部分は説明を省
略する。焼却炉やボイラからの200〜350℃の排ガ
スは電気集塵機4に導入されるが、このとき、電気集塵
機4の上流の煙道排ガス中、または電気集塵機4内へ直
接、防食剤としての消石灰が噴霧される。防食剤として
消石灰を噴霧するので、排ガスに多く含まれるHCl、
SOx等の酸性成分による装置内壁の酸腐食を未然に防
ぐことが可能となる。防食剤として噴霧した消石灰は、
電気集塵機内の煤塵捕集部に到達する一方で、装置内壁
や煙道内壁に到達するものがあるので、内壁に到達した
消石灰は内壁にコーティングされ、排ガス中の酸性成分
や部分的な結露による内壁金属の浸食を阻止することが
可能となる。このときの消石灰の噴霧量は後段の反応バ
グフィルタで中和剤として用いられる消石灰噴霧量の1
/5以下または酸性成分に対する当量比0.5以下とす
ることが望ましい。1/5以上(または酸性成分に対す
る当量比0.5以上)とすると、前段の電気集塵機で中
和反応を積極的に行うこととなり、該電気集塵機から排
出される反応生成物や未反応消石灰を含んだ飛灰量、す
なわち廃棄処理量が多くなることと、飛灰の廃棄処理が
以下のように困難となる不具合を生じる。
【0020】すなわち、未反応消石灰や塩化カルシウム
などの反応生成物を多く含むと、飛灰を電気抵抗式の溶
融固化処理をする際に、塩化カルシウムの溶融物が多量
に生成し、これが分離して溶融塩層を形成するので、電
極間に流れる電流が溶融塩層に集中する障害が発生し、
溶融炉の操業が著しく阻害される。また、飛灰の廃棄処
理として、セメント固化処理を行う場合は、固化物が廃
棄された後に、固化物中の塩化カルシウムが溶解し、固
化物が徐々に崩壊してしまうので、有害な重金属などが
流出する恐れがある。これらのケースで、消石灰吹込量
を1/5程度(または酸性成分に対する当量比0.5程
度)としたときに、概ね安定処理および安定操業が可能
であることを確認した。
【0021】以上の理由から、消石灰吹込量は後段の反
応バグフィルタで用いる消石灰量の1/5以下(または
酸性成分に対する当量比0.5以下)が望ましい。な
お、通常ごみ焼却施設で酸性成分中和のために噴霧する
消石灰の酸性成分に対する当量比は2〜4程度であり、
この値の1/5は略当量比0.5に相当する。当量比は
次の化学反応式などから算定される消石灰(Ca(O
H)2)の理論必要量に対する比のことである。 2HCl+Ca(OH)2 → CaCl2+2H2O SO2+Ca(OH)2 → CaSO3+H2O SO3+Ca(OH)2 → CaSO4+H2O また、防食剤として消石灰以外の公知の薬剤用いると、
薬剤サイロが余分に必要になる欠点や、噴霧した際に排
ガス中の酸性成分と積極的に反応しないため、後段の反
応バグフィルタにおける酸性成分除去の負担を軽減する
ことができない欠点を有している。したがって、反応バ
グフィルタで用いる消石灰を防食剤として流用すること
により、より簡便に防食効果を得ることができる。図3
では、防食剤としての消石灰噴霧位置を電気集塵機4の
上流煙道としたが、図4〜図6で示した反応バグフィル
タの消石灰吹込位置を模擬して、防食剤の吹込口を、排
ガス導入ダクト部に設置するか(図4)、電気集塵機外
壁に設置(図5、図6)してもよく、吹込位置は適宜選
択される。
【0022】本発明で用いる消石灰噴霧装置3aおよび
防食剤としての消石灰噴霧装置6は、公知の粉体供給装
置を用いればよく、例えば、空気搬送式のテーブルフィ
ーダなど、粉体の供給量を調整できて、供給変動の小さ
いものが好ましい。また、消石灰噴霧装置は、防食剤と
して噴霧するライン6と、中和剤として反応バグフィル
タに噴霧するライン3aとを分岐させてもよいし、消石
灰噴霧装置の消石灰切り出し部分を2系列として別の搬
送ラインで噴霧してもよく、これらの工夫は運用上随時
なされる。本発明で用いる電気集塵機4は、コロナ放電
による公知の集塵装置が用いられ、200〜350℃で
の使用が可能であれば、荷電形式や、乾式、湿式の区
別、集塵極の材質等は問わない。
【0023】本発明で用いる反応バグフィルタ3は、織
布、不織布、フェルトなどをろ布として用いた公知のバ
グフィルタでよく、逆洗方式は、逆風式、パルスジェッ
ト式等、何れであっても効果は同じである。また、反応
バグフィルタ3の逆洗効率を向上させるために消石灰と
ともに珪藻土などの助剤を噴霧してもよく、これらは運
転の都合上適宜採用される。本発明で用いる減温塔は、
スプレーノズルによる水噴霧式の装置であるが、排ガス
を所定温度に急冷できれば、エコノマイザやその他の熱
回収手段、冷空気その他熱媒体による冷却手段であって
も同等の効果が得られる。水噴霧式の減温塔である場合
は、微細な水滴が得られる二流体式スプレーノズルや、
加圧式のスプレーノズルを用いれば、より確実に急冷効
果が得られ、ダイオキシンの低減効果がより確実に得ら
れる。本発明では、排ガス中のダイオキシンをより高度
に低減するための別の対策として例えば、活性炭噴霧装
置を反応バグフィルタ3に付属させてもよいし、減温塔
1の水噴霧の際に、活性炭を水に含浸させて噴霧しても
よく、これらは適宜用いられる。
【0024】以上、本発明の実施の形態をごみ焼却施設
に適用した場合について詳しく述べたが、本発明は燃焼
や加熱に伴って排出される排ガス中にHClなどの酸性
ガスやダイオキシンが含まれる場合に適用することがで
き、産業廃棄物など可燃性廃棄物やその他燃焼装置一般
から排出される排ガスや、金属精錬工場でスクラップを
予熱、溶解する際に排出される排ガスであっても、同じ
ように適用することができる。なお、本明細書に記載の
有機ハロゲン化合物とは、厚生省により清掃工場へのガ
イドラインが毒性換算値により指定されているダイオキ
シン類および、ダイオキシン類の前駆物質、関連物質と
称されるクロロベンゼン、クロロフェノール、PCBな
どや、塩素以外のハロゲン元素で一部が置換されたこれ
ら化学物質の総称である。さらに、ダイオキシン類と
は、ポリジベンゾパラジオキシンとポリジベンゾフラン
の総称であって、通常毒性換算濃度によって評価される
ものである。また、本明細書において筆者は簡単のため
単にダイオキシンと称した場合があることを断ってお
く。
【0025】
【実施例】本発明に係わる排ガス処理方法をごみ焼却処
理施設に採用して得られた本発明の効果を示す実施例を
示す。表1は、本発明の請求項1に基づいて実施した実
施例1および実施例2と、比較のための従来技術による
比較例、の3者について排ガス中のダイオキシン類毒性
等価換算濃度について調べた結果を示す表である。実施
例1、2はそれぞれ図1、2に対応する装置構成による
もので、比較例は図8の装置構成によるものである。本
発明の実施例1では、脱硝塔の触媒としてチタン−バナ
ジウム系触媒、実施例2では、脱ダイオキシン塔の触媒
として、チタン−バナジウム系触媒に貴金属を担持させ
た触媒を用いた。なお、比較のため排ガス処理量、焼却
炉の運転条件(説明略)等は実施例、比較例ともに略同
じ条件とした。
【0026】
【表1】
【0027】表1によれば、本発明を実施した実施例
1、2は、比較例と比較すると、電気集塵機出口では、
集塵温度が250〜300℃の間にあったため、ダイオ
キシン濃度が高かったが、煙突入口では逆に十分低い値
となった。特に、脱ダイオキシン塔を採用した実施例2
は0.03ng/Nm3と極端に低い値を達成すること
ができた。また、表には記載しなかったが防食剤として
消石灰を少量噴霧した結果、電気集塵機から排出される
飛灰にカルシウムがやや含まれることとなったが、実施
例1、2の電気集塵機から排出された飛灰と同様に、電
気抵抗式溶融処理およびセメント固化処理に供したとこ
ろ、何ら問題なく処理できたことを確認した。
【0028】
【発明の効果】本発明の排ガス処理方法によれば、ダイ
オキシンに不利とされる温度域で電気集塵機にて集塵処
理したあと、脱硝または脱ダイオキシン触媒で処理し、
次に急冷することにより、従来の水準より上回るダイオ
キシン低減を達成することが可能となった。また、本発
明の排ガス処理装置の構成によれば、従来必要とされた
脱硝用の排ガス再加熱器を省略できるとともに、電気抵
抗式溶融処理等の後処理容易な飛灰を排出することが可
能となった。さらに、集塵後に水噴霧による急冷を行う
ので、水噴霧過程における未蒸発水滴から誘発される湿
りダスト堆積等の危険性を未然に回避できる安定した排
ガス処理が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1をごみ焼却処理施設に採
用した場合を表す図である。
【図2】本発明の実施の形態2をごみ焼却処理施設に採
用した場合を表す図である。
【図3】本発明の実施の形態3をごみ焼却処理施設に採
用した場合を表す図である。
【図4】バグフィルタまたは反応バグフィルタに粉体を
噴霧するための粉体吹込口を例示するバグフィルタの立
面図である。
【図5】バグフィルタまたは反応バグフィルタに粉体を
噴霧するための粉体吹込口を例示するバグフィルタの立
面図である。
【図6】バグフィルタまたは反応バグフィルタに粉体を
噴霧するための粉体吹込口を例示するバグフィルタの立
面図である。
【図7】従来の排ガス処理装置の一例を示す図である。
【図8】従来の排ガス処理装置の別の一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 減温塔 3 反応バグフィルタ 3a 消石灰噴霧装置 4 電気集塵機 5 飛灰処理装置 6 防食剤(消石灰)噴霧装置 8 脱硝塔 8a アンモニア噴霧装置 9 脱ダイオキシン塔 11 排ガス導入ダクト 12 ろ布 13 飛灰排出部 14 排ガス排出ダクト 15 パルスジェット式逆洗装置 16a〜c 粉体供給ダクト 17 反応バグフィルタ本体(バグハウス) 101 減温塔 102a 第一バグフィルタ 102b 第二バグフィルタ 106 消石灰噴霧装置 107 蒸気式再加熱器 108 脱硝塔 110 中和反応塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B01D 53/81 B01D 53/34 134A 53/86 53/36 G 53/94 102C B01J 23/22 B01J 23/64 102A 23/648 B03C 3/01 B B03C 3/013 (72)発明者 平山 敦 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 鮎川 将 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−323152(JP,A) 特開 平9−225236(JP,A) 特開2000−167514(JP,A) 特公 平6−35888(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/34 - 53/90

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有害成分を含む排ガスを無害化処理する
    際に、イ)200〜350℃の温度域の排ガスを電気集
    塵機に導入して該排ガス中の煤塵を除去する第一の工
    程、ロ)該第一の工程を経た前記排ガスを脱硝塔または
    /および脱ダイオキシン塔に導入して、該排ガス中の窒
    素酸化物または/およびダイオキシン類を除去する第二
    の工程、ハ)該第二の工程を経た前記排ガスを減温塔に
    導入して水噴霧により該排ガスを急冷する第三の工程、
    ニ)該第三の工程を経た前記排ガスを反応バグフィルタ
    に導入して消石灰噴霧とともに該排ガス中の酸性成分を
    除去する第四の工程からなることを特徴とする排ガス処
    理方法。
  2. 【請求項2】 前記イ)の第一の工程において、電気集
    塵機で煤塵を除去する前の排ガス中に、または電気集塵
    機内に直接、防食剤として消石灰を噴霧し、防食剤とし
    て噴霧する消石灰噴霧量を、前記ニ)の第四の工程で酸
    性成分を除去する際に噴霧する消石灰噴霧量の1/5以
    下か、または酸性成分に対する当量比0.5以下とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の排ガス処理方法。
  3. 【請求項3】 有害成分を含む排ガスを無害化処理する
    際に、イ)200〜350℃の温度域の排ガス中の煤塵
    を除去する電気集塵機と、ロ)該電気集塵機を経た前記
    排ガス中の窒素酸化物または/およびダイオキシン類を
    除去するための脱硝塔または/および脱ダイオキシン塔
    と、ハ)前記装置を経た排ガスを水噴霧冷却する減温塔
    と、ニ)前記の冷却された排ガス中の酸性成分を除去す
    る消石灰噴霧装置を備えた反応バグフィルタ、とからな
    ることを特徴とする排ガス処理装置。
  4. 【請求項4】 前記イ)の電気集塵機の上流の煙道また
    は、電気集塵機内に直接、防食剤として消石灰を噴霧す
    る消石灰噴霧装置を備えたことを特徴とする請求項3に
    記載の排ガス処理装置。
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