JP3489254B2 - 苗移植機 - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、苗を一株づつ収容す
るポットを縦横に多数配列した苗箱の各ポット内の苗を
取り出して圃場に植え付ける苗移植機に関する。 【0002】 【従来の技術】特開平6−327321号公報に、傾斜
した苗箱供給部の下側に苗箱排出部を設けると共に前記
苗箱供給部と前記苗箱排出部とを連係するU字状の苗箱
搬送部を設けた苗箱搬送装置を備え、前記苗箱搬送部の
下側に苗植付装置を備えた苗移植機が開示されている。
この公報では、前記苗箱供給部の横方向にはみ出し、植
付伝動ケ−スに固着した支持フレ−ムにより、該苗箱供
給部を支持するものであった。 【0003】 【この発明が解決しようとする課題】この苗移植機は、
傾斜した苗箱供給部の下側に苗箱排出部を設けた苗箱搬
送装置を備えているので、前記苗箱供給部の支持構造が
該苗箱供給部の横方向にはみ出したり、部品点数が多く
複雑になったりする。 【0004】 【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決すべく次の技術的手段を講じた。すなわち、傾斜し
た苗箱供給部30aの下側に苗箱排出部30cを設ける
と共に前記苗箱供給部30aと前記苗箱排出部30cと
を連係するU字状の苗箱搬送部30bを設けた苗箱搬送
装置30を備え、前記苗箱搬送部30bの下側に苗植付
装置を備えた苗移植機において、各条の苗植付装置を駆
動する伝動軸42aを内蔵する植付伝動ケ−ス42を設
け、該植付伝動ケ−ス42の上側に門型のフレ−ム10
0を固着し、該フレ−ム100と前記植付伝動ケ−ス4
2とで構成したフレ−ムの中央の空間部Aに前記苗箱搬
送装置30の苗箱搬送路を貫通させ、前記門型のフレ−
ム100に前記苗箱供給部30aを支持する支持フレ−
ム30eを固着したことを特徴とする苗移植機とした。 【0005】 【発明の作用及び効果】上記のように、前記フレ−ム1
00と前記植付伝動ケ−ス42とで構成したフレ−ムの
中央の空間部Aに前記苗箱搬送装置30の苗箱搬送路を
貫通させ、前記門型のフレ−ム100に前記苗箱供給部
30aを支持する支持フレ−ム30eを固着したので、
苗箱搬送装置30の支持強度を保持しながら、苗箱供給
部の支持構造が横方向にはみ出すこともなくコンパクト
にすることができると共に、部品点数も少なくなるため
苗植付部を軽量化することができる。 【0006】 【実施例】この発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、乗用型の田植機1であり、走行車体2の後
側に6条植えの苗植付部4が装着されている。また、走
行車体2の後部には、粒状の肥料を散布する施肥装置5
を配設している。 【0007】走行車体2は、左右一対の前輪6及び後輪
7を装着し、これらの前後輪6,7を駆動して走行す
る。略中央に操縦席13を備え、該操縦席13の前側に
ステアリングハンドル12を設けている。この走行車体
2の後部に、リンク機構3を介して前記苗植付部4を装
着し、油圧昇降シリンダ17の伸縮により上下に昇降可
能に設けている。また、該苗植付部4は、走行車体側か
ら動力を伝達し作動する構成である。 【0008】6条植えの苗植付部4は、苗箱搬送装置3
0、第一苗取出装置31、第一苗搬送装置32、第二苗
取出装置33、横送装置34、苗植付装置35を備えて
いる。各2条毎の苗箱搬送装置30に複数枚の苗箱が充
填され、該苗箱搬送装置30により第一苗取出位置に搬
送された苗箱の横一列のポットから、第一苗取出装置3
1により苗が一斉に押し出される。押し出された苗は第
一苗搬送装置32の苗ホルダ−32aに保持されて弧を
画くような軌跡で搬送され、第二苗取出装置33で横送
装置上に抜き落される。抜き落された苗は、横送装置3
4によりその左右両端の苗植付装置35に左右半分ずつ
に分かれて横送りされ、一株ずつ苗植付装置35により
苗を圃場に植え付けていく構成である。また、苗植付部
4の下部には、フロ−ト36,37を設けており、圃場
面を整地しながら滑走する構成である。 【0009】ところで、この乗用型の田植機1で使用さ
れる苗箱Cは、プラスチック製の可撓性の苗箱であり、
図2,3に示されるような形状になっている。即ち、小
さいポットC’…が左右前後に所定の間隔で並び、開口
部C’a…が互いに連結し底部C’b…側が独立した形
状に成形されている。また、苗箱Cの長手方向に沿う左
右の端縁部Ca・Caには、ポットC’…の長手方向の
間隔に合わせて苗箱送り用の角孔Cb…が設けられてい
る。各ポットC’…の底部C’b…には、苗押出しピン
31aが底部側から侵入できる切れ目C’cが設けられ
ている。Ccは左右(短手方向)中央で長手方向に向け
て設けられた広間隔部である。育苗は、各ポットC’…
内に床土を詰めて播種、覆土し、育苗される。こうして
各ポットC’…毎に一株づつ育苗された苗箱Cは、苗植
付部4の苗箱供給部30a,30aに苗箱ごと装填さ
れ、底部側から後述する第一苗取出装置31の苗押出し
ピン31aで押し出されて苗が取り出される。 【0010】苗箱搬送装置30は、各2条毎に設けら
れ、後下がりに傾斜した上下2段の苗箱供給部30a,
30a(苗供給部)と、その2段の苗箱供給部30a,
30aから苗箱搬送路を合流して搬送し、更に前側上方
へ苗箱を搬送する苗箱搬送部30b(主供給部)と、そ
れに続いて前記苗箱供給部30a(苗供給部)の下方へ
空箱を搬送する苗箱搬送部30cとからなる構成であ
る。また、前記苗箱搬送部30cの出口には、そこから
排出される空箱を複数枚重ねた状態で収容できる空箱収
容枠30dを設けている。前記苗箱搬送部30b(主供
給部)は各条に動力を伝動する伝動軸42aを内蔵する
植付伝動ケ−ス42によりその上側に支持された左右の
伝動ケ−ス101,102及びその両伝動ケ−ス10
1,102を接続するフレ−ム103で構成する門型の
フレ−ム100により支持固定され、前記フレ−ム10
3の上側に固定された苗箱供給部支持フレ−ム30eで
苗箱供給部30a、空箱搬送部30c及び空箱収容枠3
0dを支持している。尚、上下2段の苗箱供給部30a
は、苗箱供給部支持フレ−ム30eに固着したル−プ状
のパイプ70,70により固定されている。苗箱は、植
付伝動ケ−ス42と門型のフレ−ム100とで構成する
内側の空間部Aを通過する。 【0011】苗箱搬送装置30の苗箱搬送部30bに
は、第一苗取出位置で苗箱を係止しながら間歇的に苗箱
をポット横一列分ずつ搬送する苗箱縦送り装置40を設
けている。該苗箱縦送り装置40は、苗箱端縁の前記苗
箱送り用の角孔Cbに作用すべく、苗箱搬送路に沿って
往復作動する送り爪40a,40aと、それに連動して
係脱する係止爪40b,40bを備えている。この苗箱
縦送り装置40の作動は、各2条毎の副植付伝動ケ−ス
16の各左側部に突出する苗箱縦送り駆動軸40cと連
動連結して作動する構成である。 【0012】前記第一苗取出装置31は、前記苗箱搬送
装置30により搬送されてくる苗箱から、その第一苗取
出位置のポット内の苗をスライド作動する苗押出しピン
31aで苗箱の横一列分ずつ押し出す構成である。該第
一苗取出装置31は、副植付伝動ケ−ス16の各左側部
に突出する苗取出及び搬送の駆動軸31bに連動連結し
ている。すなわち、該駆動軸31bに一体回転する駆動
ア−ム31cが、伸縮ロッド31dを介して左伝動ケ−
ス101に内蔵する押出し作動部101aの押出し作動
軸31fに一体回転するよう取り付けられている作動ア
−ム31gと連結し、押出し作動軸31fと押出し作動
部101a内で一体回転するように設けられている扇形
のピニオンギアが苗押出しピン31aと一体的に設ける
押出し軸31iのラックにかみあっている。尚、右伝動
ケ−ス102にも押出し作動部102aを内蔵し、フレ
−ム103に内蔵する押出し作動軸31fの回転により
作動する。よって、駆動軸31bの回転駆動により、押
出し軸31iがスライド作動する構成である。また、苗
押出しピン31aは、苗箱の横方向のポットに対して同
数同ピッチで設けられていて、押出しピンガイド31j
の押出し孔31k及び苗箱の横一列分のポットの底部の
切れ目C´cを突き抜けて作動し、横一列分の苗を押し
出す。尚、苗を押し出した後、苗箱縦送り装置40が作
動する前に該押出しピン31aを引き戻す構成である。 【0013】第一苗搬送装置32は、前記第一苗取出装
置31により押し出された横一列分の苗を苗ホルダ−3
2aが苗受取り位置P3で受け取って、第二苗取出装置
33の苗取出位置P1〜P2に搬送する装置である。こ
の第一苗搬送装置32は、副植付伝動ケ−ス16の各右
側部に突出する前記苗取出及び搬送の駆動軸31bに一
体回転する駆動ア−ム32cが伸縮ロッド32eを介し
て右伝動ケ−ス102に内蔵する苗ホルダ−作動部10
2bへ動力を伝達し、該苗ホルダ−作動部102bから
伝動ケ−ス101,102の各左右両外側部に設けられ
るスイングア−ム32dに一体回転するスイング軸32
hに連動連結する。このスイングア−ム32dの先端は
苗ホルダ−32aの左右側端に固着する支持プレ−ト3
2f・32fに枢着し、スイング軸32h・32hを回
動軸としてスイング作動するスイングア−ム32d・3
2dと支持プレ−ト32fとにより平行リンクを構成す
る。よって、駆動ア−ム32cが駆動回転すると苗ホル
ダ−32aは、苗受取り位置P3と苗取出位置P1〜P
2との間を弧を描くような軌跡で往復移動する。また、
苗ホルダ−32aは、位置P3から位置P4の間は苗箱
Cから離間するよう若干後方に移動しながら且つ下方に
移動し、位置P4から苗取出位置P1〜P2の間は前方
且つ下方に移動するような軌跡になっている。尚、駆動
ア−ム32cの駆動回転によりスイングア−ム32dが
上動し、苗ホルダ−32aが苗押出し位置P3に至ると
スイングア−ム32dがストッパ−体32gに当たって
止まる。駆動ア−ム32cは尚も回転してスイングア−
ム32dを上動させようとするが、伸縮ロッド32eが
伸長して(伸縮ロッド32eのスプリングケ−ス32
e’の内のスプリング32e”が縮んで)スイングア−
ム32dがストッパ−体32gによって停止されたまま
となる。よって、スイングア−ム32dがストッパ−体
32gに当たって停止された状態にある間は、苗ホルダ
−32aは苗受取り位置P3に位置し、第一苗取出装置
31により押し出された苗を受け取る。 【0014】この第一苗搬送装置32は、第一苗取出装
置の苗押出しピン31aの突出作動(苗押出し作動)が
開始する前に苗ホルダ−32aが苗受取り位置P3に位
置して停止し、苗押出しピン31aの引っ込み作動が完
了すると下動し始める。そして、横送装置34が前回受
けた苗を左右の苗取り位置にちょうど搬送し終えたとき
に第一苗搬送装置32が搬送する苗が第二苗取出装置3
3により横送装置上に受け渡されるように作動する。そ
の後、再び苗ホルダ−32aが上動して苗受取り位置P
3に戻る。また、前記駆動ア−ム32cは4角形状であ
る該駆動軸31bの端部と嵌合する駆動ア−ム取付ボス
32c´に2か所をボルト締めにより固定され、駆動ア
−ム側の取付孔32c−1は長孔になっているため、該
駆動ア−ム32cの取付位置を調節することによって第
一苗搬送装置32の作動タイミングの微調整をすること
ができる。尚、第一苗取出装置31により押し出された
苗をそれぞれ受け取る苗ホルダ−32aの凹状の苗ホ−
ルド部32iを、苗箱搬送装置30により搬送される苗
箱CのポットC’…の左右方向の位置に合わせて形成し
ている。 【0015】第二苗取出装置33は、第一苗搬送装置3
2が苗抜取り位置P1〜P2に移動してきたとき、苗ホ
ルダ−32aの各苗ホ−ルド部32iに保持される苗を
苗抜取り具33aで抜き出して、横送装置33の苗送り
ベルト34a・34a上に落とす装置である。苗抜取り
具33aは櫛状に形成されていて、苗抜取り位置P1〜
P2に移動してきた苗ホルダ−32aの各苗ホ−ルド部
32i内に保持される苗を受け止め苗ホルダ−32aの
みを通過させて苗を抜き出すように設けられている。ま
た、苗抜取り具33aは、植付伝動ケ−ス16の左側部
に突出する第一苗取出装置31の駆動軸31bに一体回
転するように取り付けたカムディスク33bにより上下
動するように設けられている。即ち、苗抜取り具33a
の基部は連結部材を介して回動ア−ム33cに一体的に
取付け、その回動ア−ムは回動軸33dに回動自在に取
り付ける。回動ア−ム33cにピン33eを固着し、更
にピン33eが前記カムディスク33bのカム面に接当
するよう付勢するスプリング33fを回動ア−ム33c
に取り付ける。これにより、苗抜取り具33aは苗ホル
ダ−32aから苗を抜き出すと直ちに、上記カム機構に
より下動して横送装置33の苗送りベルト34a・34
a上に強制的に落とすよう作動する。尚、苗抜取り具3
3aは、図8,9に示すように、側面視でストレ−トの
形状としたので、苗抜取り時に苗抜取り具33aが上下
動しても横送装置34の苗送りベルト上の苗の位置ずれ
を防ぎ、苗が整列すると共に、苗の床土部が崩れにく
い。 【0016】横送装置34は、第二苗取出装置33によ
り抜き落とされた横一列分の苗を苗送りベルト34a・
34a上に受けて左右半分づつ左右の苗植付装置35・
35の苗取り位置S・Sに搬送する装置である。この横
送装置34は、左右伝動フレ−ム40の後側に突出し互
いに逆方向に回転する駆動軸34b・34bに駆動ロ−
ラ−を一体回転するよう連結し、該駆動ロ−ラ−とその
左右内側に回転自在に支持された従動ロ−ラ−33d・
33dとに苗送りベルト34a・34aを巻き掛けて、
左右の苗送りベルト32a・32aの上面がそれぞれ左
右両外側に移動するように作動するようになっている。
また、苗送りベルト32aの外周面には、回動軸方向に
沿って並ぶ複数の突起34a’が設けられ、苗がこの突
起32a’の左右間に挟まれた状態で第二苗取出装置3
3により抜き落とされ搬送される。苗送りベルト34a
・34aの回転作動は、苗植付装置35・35が苗取り
位置S・Sから苗を一株づつ取っていくタイミングに合
わせて苗を苗取り位置に搬送する。尚、左右の苗送りベ
ルト間には、断面山形状の部材34eが設けられて隙間
を覆っている。 【0017】苗植付装置35は、横送装置34により苗
取り位置Sに搬送された苗を一株づつ取って圃場に植付
ていく装置である。この苗植付装置35は、左右伝動フ
レ−ム42から後方に延びる植付伝動フレ−ム43・4
3の後側左右側部に取り付け、内側に回転不能に固定し
たカム体を装備しケ−ス側が植付駆動軸35aと一体回
転する回転ケ−ス35bに2体の苗植込杆35c・35
cを備えた構成となっている。2体の苗植付杆35c・
35cの先端は閉ル−プ軌跡Tを描いて移動し交互に苗
を圃場へ植込んでいく。尚、横送装置34の苗送りベル
ト上の苗はベルト終端で苗取り位置Sに設けた苗受け部
35d・35dに落とし込まれる。苗受け部35d・3
5dは、左右に配した板状の植付ガイド35e・35e
の上部に形成されていて、植付ガイドのガイド板間隔を
左右に広げて苗を受け止めるようになっている。苗受け
部35d・35dに受けられた苗は、上方から移動して
くる苗植付杆35b・35bの先端部に受け取られて植
付ガイド35e・35e間を移動する。尚、苗の床部の
左右幅より植付ガイド35e・35eの左右間は若干狭
く設けている。そして、苗植付杆35cが植付ガイド3
5e・35e間を出ても苗植付杆35cの先端部はその
まま床を保持した状態で圃場泥土中まで移送する。苗が
泥土中に直立した状態になると、苗植付杆35cはその
先端軌跡が若干上側にくぼむようにして上昇移動して
(これにより苗植付杆35c・35cは苗を後側に倒さ
ないで圃場に植付られる)、苗が圃場に植付けられてい
く。 【0018】植付部4の伝動機構について、図10に基
づき以下に説明する。走行車体2のミッションケ−ス9
から伝動軸9c等を介して植付伝動ケ−ス42の入力部
に設けられた入力軸42’に動力が入力される。入力軸
42’からベベルギヤ42’a・42a’を介して植付
伝動軸42aに伝動し、各2条毎の副植付伝動ケ−ス1
6及び植付伝動フレ−ム43,43内の伝動機構に伝動
する。副植付伝動ケ−ス内には、植付伝動軸42aから
ギヤ42bとカウンタ−軸44上のギヤ44a、及びギ
ヤ45a、そして、クラッチ45bを介して苗取出及び
搬送の駆動軸31bに伝動する。該駆動軸31bには一
体回転するよう苗箱送りカム45cが組み付けられ、そ
のカムに縦送り駆動軸40cに一体回動するよう組まれ
たア−ム46のロ−ラ−46aが接当し、縦送り駆動軸
40cを回動作動する。また、植付伝動軸42aからベ
ベルギヤ42c・48を介して横送装置34の駆動軸3
4b・34bに伝動する。更に、植付伝動軸43からス
プロケット42d、チェン42e、そして植付装置側の
スプロケットを介して植付駆動軸35aに伝動し植付装
置35を駆動している。45b’は、前記クラッチ45
bを入り切り操作するクラッチ作動ピンである。 【0019】以上により、植付伝動ケ−ス42の上側に
一体的に設けた門型のフレ−ム100を固着し、該フレ
−ム100と前記植付伝動ケ−ス42とで構成したフレ
−ムの中央に空間部Aを形成し、該空間部Aに前記苗箱
搬送装置30の苗箱搬送路を貫通させる構成とし、前記
門型のフレ−ム100に前記苗箱供給部30aを支持す
る1本の支持フレ−ム30eを固着した構成としたの
で、苗箱搬送装置30の支持強度を保持しながら、苗箱
供給部の支持構造が横方向にはみ出すこともなくコンパ
クトにすることができると共に、部品点数も少なくなる
ため苗植付部を軽量化することができ、機体の重量バラ
ンスが安定する。 【0020】以下に、苗供給部の構成を説明する。各2
条毎に設けた苗箱供給部30a・30aは、滑り台状の
台が後下がりに上下に二段設けられて、その各台上に苗
箱がその長手方向を前後に向けた状態で2枚づつ、台前
端部から直列に載せられる構成となっている。この上下
二段の苗箱供給部30a・30aには、苗箱供給作動モ
−タ50を設けている。 【0021】苗箱供給作動モ−タ50は、駆動軸に搬送
ロ−ラ50aを備え、搬送ロ−ラ50aと該搬送ロ−ラ
50aの上方に設け、スプリング力により該搬送ロ−ラ
50a方向へ付勢する押えロ−ラ50bとにより苗箱端
縁部Ca・Caを挟んで苗箱を搬送する。苗箱供給部支
持フレ−ム30eに取り付けたコントロ−ラ50cによ
り、苗箱搬送部30b(主供給部)の苗箱の減少に伴っ
て該搬送ロ−ラ50aを駆動し、苗箱供給部30a・3
0aの苗箱を供給制御する構成である。 【0022】ところで、上下2段の苗箱供給部30a・
30aの合流部51の手前の下段側には、苗箱の有無を
感知する苗箱感知スイッチ60が設けられているが、こ
のスイッチ60は、図11に示すように苗箱の横方向
(短手方向)の両端部以外を感知するように設けてい
る。これは、苗箱が流れにくい下段側の苗箱の搬送抵抗
を小さくする必要があるが、前記スイッチ60を苗箱の
横方向(短手方向)の端部を感知するように設けると、
確実に苗箱を感知するように苗箱端縁部Ca・Caを案
内するガイド幅Hを狭くする(苗箱端縁部Ca・Caを
上側から押える)必要があり、比較的急激にカ−ブする
苗箱搬送路における苗箱の搬送抵抗を増大させるものに
なり不都合である。よって、前述のように苗箱感知スイ
ッチ60を苗箱の横方向(短手方向)の両端部以外を感
知するように設けることで、前記ガイド幅Hを広くする
ことができ苗箱の搬送抵抗を小さくし、且つ確実な苗箱
の感知が可能となる)。尚、61は該感知スイッチ60
の確実な感知を得るために苗箱を上から押える苗箱押え
具である。この苗箱押え具61は苗箱搬送路の1か所に
作用するのみであり、前記ガイド幅Hを狭くするのと比
較すると、苗箱の搬送抵抗を小さく抑えることができ
る。 【0023】また、合流点51の手前の下段側には、苗
箱の底部に作用する自由に回転するロ−ラ65,65を
設け、苗箱底面を浮かせることによって、比較的急激に
カ−ブする苗箱搬送路の搬送抵抗を小さくすると共に、
図12に示すように、苗箱搬送部30b(主供給部)へ
苗箱を搬送するための苗箱端縁のガイド部66にスム−
スに案内するという効果もある。 【0024】尚、この実施例は田植機について詳述した
が、野菜移植機等の他の苗移植機においても利用でき
る。また、この実施例は6条植えの苗移植機に関するも
のであるが、本発明は6条植えに限定するものではな
い。
るポットを縦横に多数配列した苗箱の各ポット内の苗を
取り出して圃場に植え付ける苗移植機に関する。 【0002】 【従来の技術】特開平6−327321号公報に、傾斜
した苗箱供給部の下側に苗箱排出部を設けると共に前記
苗箱供給部と前記苗箱排出部とを連係するU字状の苗箱
搬送部を設けた苗箱搬送装置を備え、前記苗箱搬送部の
下側に苗植付装置を備えた苗移植機が開示されている。
この公報では、前記苗箱供給部の横方向にはみ出し、植
付伝動ケ−スに固着した支持フレ−ムにより、該苗箱供
給部を支持するものであった。 【0003】 【この発明が解決しようとする課題】この苗移植機は、
傾斜した苗箱供給部の下側に苗箱排出部を設けた苗箱搬
送装置を備えているので、前記苗箱供給部の支持構造が
該苗箱供給部の横方向にはみ出したり、部品点数が多く
複雑になったりする。 【0004】 【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決すべく次の技術的手段を講じた。すなわち、傾斜し
た苗箱供給部30aの下側に苗箱排出部30cを設ける
と共に前記苗箱供給部30aと前記苗箱排出部30cと
を連係するU字状の苗箱搬送部30bを設けた苗箱搬送
装置30を備え、前記苗箱搬送部30bの下側に苗植付
装置を備えた苗移植機において、各条の苗植付装置を駆
動する伝動軸42aを内蔵する植付伝動ケ−ス42を設
け、該植付伝動ケ−ス42の上側に門型のフレ−ム10
0を固着し、該フレ−ム100と前記植付伝動ケ−ス4
2とで構成したフレ−ムの中央の空間部Aに前記苗箱搬
送装置30の苗箱搬送路を貫通させ、前記門型のフレ−
ム100に前記苗箱供給部30aを支持する支持フレ−
ム30eを固着したことを特徴とする苗移植機とした。 【0005】 【発明の作用及び効果】上記のように、前記フレ−ム1
00と前記植付伝動ケ−ス42とで構成したフレ−ムの
中央の空間部Aに前記苗箱搬送装置30の苗箱搬送路を
貫通させ、前記門型のフレ−ム100に前記苗箱供給部
30aを支持する支持フレ−ム30eを固着したので、
苗箱搬送装置30の支持強度を保持しながら、苗箱供給
部の支持構造が横方向にはみ出すこともなくコンパクト
にすることができると共に、部品点数も少なくなるため
苗植付部を軽量化することができる。 【0006】 【実施例】この発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、乗用型の田植機1であり、走行車体2の後
側に6条植えの苗植付部4が装着されている。また、走
行車体2の後部には、粒状の肥料を散布する施肥装置5
を配設している。 【0007】走行車体2は、左右一対の前輪6及び後輪
7を装着し、これらの前後輪6,7を駆動して走行す
る。略中央に操縦席13を備え、該操縦席13の前側に
ステアリングハンドル12を設けている。この走行車体
2の後部に、リンク機構3を介して前記苗植付部4を装
着し、油圧昇降シリンダ17の伸縮により上下に昇降可
能に設けている。また、該苗植付部4は、走行車体側か
ら動力を伝達し作動する構成である。 【0008】6条植えの苗植付部4は、苗箱搬送装置3
0、第一苗取出装置31、第一苗搬送装置32、第二苗
取出装置33、横送装置34、苗植付装置35を備えて
いる。各2条毎の苗箱搬送装置30に複数枚の苗箱が充
填され、該苗箱搬送装置30により第一苗取出位置に搬
送された苗箱の横一列のポットから、第一苗取出装置3
1により苗が一斉に押し出される。押し出された苗は第
一苗搬送装置32の苗ホルダ−32aに保持されて弧を
画くような軌跡で搬送され、第二苗取出装置33で横送
装置上に抜き落される。抜き落された苗は、横送装置3
4によりその左右両端の苗植付装置35に左右半分ずつ
に分かれて横送りされ、一株ずつ苗植付装置35により
苗を圃場に植え付けていく構成である。また、苗植付部
4の下部には、フロ−ト36,37を設けており、圃場
面を整地しながら滑走する構成である。 【0009】ところで、この乗用型の田植機1で使用さ
れる苗箱Cは、プラスチック製の可撓性の苗箱であり、
図2,3に示されるような形状になっている。即ち、小
さいポットC’…が左右前後に所定の間隔で並び、開口
部C’a…が互いに連結し底部C’b…側が独立した形
状に成形されている。また、苗箱Cの長手方向に沿う左
右の端縁部Ca・Caには、ポットC’…の長手方向の
間隔に合わせて苗箱送り用の角孔Cb…が設けられてい
る。各ポットC’…の底部C’b…には、苗押出しピン
31aが底部側から侵入できる切れ目C’cが設けられ
ている。Ccは左右(短手方向)中央で長手方向に向け
て設けられた広間隔部である。育苗は、各ポットC’…
内に床土を詰めて播種、覆土し、育苗される。こうして
各ポットC’…毎に一株づつ育苗された苗箱Cは、苗植
付部4の苗箱供給部30a,30aに苗箱ごと装填さ
れ、底部側から後述する第一苗取出装置31の苗押出し
ピン31aで押し出されて苗が取り出される。 【0010】苗箱搬送装置30は、各2条毎に設けら
れ、後下がりに傾斜した上下2段の苗箱供給部30a,
30a(苗供給部)と、その2段の苗箱供給部30a,
30aから苗箱搬送路を合流して搬送し、更に前側上方
へ苗箱を搬送する苗箱搬送部30b(主供給部)と、そ
れに続いて前記苗箱供給部30a(苗供給部)の下方へ
空箱を搬送する苗箱搬送部30cとからなる構成であ
る。また、前記苗箱搬送部30cの出口には、そこから
排出される空箱を複数枚重ねた状態で収容できる空箱収
容枠30dを設けている。前記苗箱搬送部30b(主供
給部)は各条に動力を伝動する伝動軸42aを内蔵する
植付伝動ケ−ス42によりその上側に支持された左右の
伝動ケ−ス101,102及びその両伝動ケ−ス10
1,102を接続するフレ−ム103で構成する門型の
フレ−ム100により支持固定され、前記フレ−ム10
3の上側に固定された苗箱供給部支持フレ−ム30eで
苗箱供給部30a、空箱搬送部30c及び空箱収容枠3
0dを支持している。尚、上下2段の苗箱供給部30a
は、苗箱供給部支持フレ−ム30eに固着したル−プ状
のパイプ70,70により固定されている。苗箱は、植
付伝動ケ−ス42と門型のフレ−ム100とで構成する
内側の空間部Aを通過する。 【0011】苗箱搬送装置30の苗箱搬送部30bに
は、第一苗取出位置で苗箱を係止しながら間歇的に苗箱
をポット横一列分ずつ搬送する苗箱縦送り装置40を設
けている。該苗箱縦送り装置40は、苗箱端縁の前記苗
箱送り用の角孔Cbに作用すべく、苗箱搬送路に沿って
往復作動する送り爪40a,40aと、それに連動して
係脱する係止爪40b,40bを備えている。この苗箱
縦送り装置40の作動は、各2条毎の副植付伝動ケ−ス
16の各左側部に突出する苗箱縦送り駆動軸40cと連
動連結して作動する構成である。 【0012】前記第一苗取出装置31は、前記苗箱搬送
装置30により搬送されてくる苗箱から、その第一苗取
出位置のポット内の苗をスライド作動する苗押出しピン
31aで苗箱の横一列分ずつ押し出す構成である。該第
一苗取出装置31は、副植付伝動ケ−ス16の各左側部
に突出する苗取出及び搬送の駆動軸31bに連動連結し
ている。すなわち、該駆動軸31bに一体回転する駆動
ア−ム31cが、伸縮ロッド31dを介して左伝動ケ−
ス101に内蔵する押出し作動部101aの押出し作動
軸31fに一体回転するよう取り付けられている作動ア
−ム31gと連結し、押出し作動軸31fと押出し作動
部101a内で一体回転するように設けられている扇形
のピニオンギアが苗押出しピン31aと一体的に設ける
押出し軸31iのラックにかみあっている。尚、右伝動
ケ−ス102にも押出し作動部102aを内蔵し、フレ
−ム103に内蔵する押出し作動軸31fの回転により
作動する。よって、駆動軸31bの回転駆動により、押
出し軸31iがスライド作動する構成である。また、苗
押出しピン31aは、苗箱の横方向のポットに対して同
数同ピッチで設けられていて、押出しピンガイド31j
の押出し孔31k及び苗箱の横一列分のポットの底部の
切れ目C´cを突き抜けて作動し、横一列分の苗を押し
出す。尚、苗を押し出した後、苗箱縦送り装置40が作
動する前に該押出しピン31aを引き戻す構成である。 【0013】第一苗搬送装置32は、前記第一苗取出装
置31により押し出された横一列分の苗を苗ホルダ−3
2aが苗受取り位置P3で受け取って、第二苗取出装置
33の苗取出位置P1〜P2に搬送する装置である。こ
の第一苗搬送装置32は、副植付伝動ケ−ス16の各右
側部に突出する前記苗取出及び搬送の駆動軸31bに一
体回転する駆動ア−ム32cが伸縮ロッド32eを介し
て右伝動ケ−ス102に内蔵する苗ホルダ−作動部10
2bへ動力を伝達し、該苗ホルダ−作動部102bから
伝動ケ−ス101,102の各左右両外側部に設けられ
るスイングア−ム32dに一体回転するスイング軸32
hに連動連結する。このスイングア−ム32dの先端は
苗ホルダ−32aの左右側端に固着する支持プレ−ト3
2f・32fに枢着し、スイング軸32h・32hを回
動軸としてスイング作動するスイングア−ム32d・3
2dと支持プレ−ト32fとにより平行リンクを構成す
る。よって、駆動ア−ム32cが駆動回転すると苗ホル
ダ−32aは、苗受取り位置P3と苗取出位置P1〜P
2との間を弧を描くような軌跡で往復移動する。また、
苗ホルダ−32aは、位置P3から位置P4の間は苗箱
Cから離間するよう若干後方に移動しながら且つ下方に
移動し、位置P4から苗取出位置P1〜P2の間は前方
且つ下方に移動するような軌跡になっている。尚、駆動
ア−ム32cの駆動回転によりスイングア−ム32dが
上動し、苗ホルダ−32aが苗押出し位置P3に至ると
スイングア−ム32dがストッパ−体32gに当たって
止まる。駆動ア−ム32cは尚も回転してスイングア−
ム32dを上動させようとするが、伸縮ロッド32eが
伸長して(伸縮ロッド32eのスプリングケ−ス32
e’の内のスプリング32e”が縮んで)スイングア−
ム32dがストッパ−体32gによって停止されたまま
となる。よって、スイングア−ム32dがストッパ−体
32gに当たって停止された状態にある間は、苗ホルダ
−32aは苗受取り位置P3に位置し、第一苗取出装置
31により押し出された苗を受け取る。 【0014】この第一苗搬送装置32は、第一苗取出装
置の苗押出しピン31aの突出作動(苗押出し作動)が
開始する前に苗ホルダ−32aが苗受取り位置P3に位
置して停止し、苗押出しピン31aの引っ込み作動が完
了すると下動し始める。そして、横送装置34が前回受
けた苗を左右の苗取り位置にちょうど搬送し終えたとき
に第一苗搬送装置32が搬送する苗が第二苗取出装置3
3により横送装置上に受け渡されるように作動する。そ
の後、再び苗ホルダ−32aが上動して苗受取り位置P
3に戻る。また、前記駆動ア−ム32cは4角形状であ
る該駆動軸31bの端部と嵌合する駆動ア−ム取付ボス
32c´に2か所をボルト締めにより固定され、駆動ア
−ム側の取付孔32c−1は長孔になっているため、該
駆動ア−ム32cの取付位置を調節することによって第
一苗搬送装置32の作動タイミングの微調整をすること
ができる。尚、第一苗取出装置31により押し出された
苗をそれぞれ受け取る苗ホルダ−32aの凹状の苗ホ−
ルド部32iを、苗箱搬送装置30により搬送される苗
箱CのポットC’…の左右方向の位置に合わせて形成し
ている。 【0015】第二苗取出装置33は、第一苗搬送装置3
2が苗抜取り位置P1〜P2に移動してきたとき、苗ホ
ルダ−32aの各苗ホ−ルド部32iに保持される苗を
苗抜取り具33aで抜き出して、横送装置33の苗送り
ベルト34a・34a上に落とす装置である。苗抜取り
具33aは櫛状に形成されていて、苗抜取り位置P1〜
P2に移動してきた苗ホルダ−32aの各苗ホ−ルド部
32i内に保持される苗を受け止め苗ホルダ−32aの
みを通過させて苗を抜き出すように設けられている。ま
た、苗抜取り具33aは、植付伝動ケ−ス16の左側部
に突出する第一苗取出装置31の駆動軸31bに一体回
転するように取り付けたカムディスク33bにより上下
動するように設けられている。即ち、苗抜取り具33a
の基部は連結部材を介して回動ア−ム33cに一体的に
取付け、その回動ア−ムは回動軸33dに回動自在に取
り付ける。回動ア−ム33cにピン33eを固着し、更
にピン33eが前記カムディスク33bのカム面に接当
するよう付勢するスプリング33fを回動ア−ム33c
に取り付ける。これにより、苗抜取り具33aは苗ホル
ダ−32aから苗を抜き出すと直ちに、上記カム機構に
より下動して横送装置33の苗送りベルト34a・34
a上に強制的に落とすよう作動する。尚、苗抜取り具3
3aは、図8,9に示すように、側面視でストレ−トの
形状としたので、苗抜取り時に苗抜取り具33aが上下
動しても横送装置34の苗送りベルト上の苗の位置ずれ
を防ぎ、苗が整列すると共に、苗の床土部が崩れにく
い。 【0016】横送装置34は、第二苗取出装置33によ
り抜き落とされた横一列分の苗を苗送りベルト34a・
34a上に受けて左右半分づつ左右の苗植付装置35・
35の苗取り位置S・Sに搬送する装置である。この横
送装置34は、左右伝動フレ−ム40の後側に突出し互
いに逆方向に回転する駆動軸34b・34bに駆動ロ−
ラ−を一体回転するよう連結し、該駆動ロ−ラ−とその
左右内側に回転自在に支持された従動ロ−ラ−33d・
33dとに苗送りベルト34a・34aを巻き掛けて、
左右の苗送りベルト32a・32aの上面がそれぞれ左
右両外側に移動するように作動するようになっている。
また、苗送りベルト32aの外周面には、回動軸方向に
沿って並ぶ複数の突起34a’が設けられ、苗がこの突
起32a’の左右間に挟まれた状態で第二苗取出装置3
3により抜き落とされ搬送される。苗送りベルト34a
・34aの回転作動は、苗植付装置35・35が苗取り
位置S・Sから苗を一株づつ取っていくタイミングに合
わせて苗を苗取り位置に搬送する。尚、左右の苗送りベ
ルト間には、断面山形状の部材34eが設けられて隙間
を覆っている。 【0017】苗植付装置35は、横送装置34により苗
取り位置Sに搬送された苗を一株づつ取って圃場に植付
ていく装置である。この苗植付装置35は、左右伝動フ
レ−ム42から後方に延びる植付伝動フレ−ム43・4
3の後側左右側部に取り付け、内側に回転不能に固定し
たカム体を装備しケ−ス側が植付駆動軸35aと一体回
転する回転ケ−ス35bに2体の苗植込杆35c・35
cを備えた構成となっている。2体の苗植付杆35c・
35cの先端は閉ル−プ軌跡Tを描いて移動し交互に苗
を圃場へ植込んでいく。尚、横送装置34の苗送りベル
ト上の苗はベルト終端で苗取り位置Sに設けた苗受け部
35d・35dに落とし込まれる。苗受け部35d・3
5dは、左右に配した板状の植付ガイド35e・35e
の上部に形成されていて、植付ガイドのガイド板間隔を
左右に広げて苗を受け止めるようになっている。苗受け
部35d・35dに受けられた苗は、上方から移動して
くる苗植付杆35b・35bの先端部に受け取られて植
付ガイド35e・35e間を移動する。尚、苗の床部の
左右幅より植付ガイド35e・35eの左右間は若干狭
く設けている。そして、苗植付杆35cが植付ガイド3
5e・35e間を出ても苗植付杆35cの先端部はその
まま床を保持した状態で圃場泥土中まで移送する。苗が
泥土中に直立した状態になると、苗植付杆35cはその
先端軌跡が若干上側にくぼむようにして上昇移動して
(これにより苗植付杆35c・35cは苗を後側に倒さ
ないで圃場に植付られる)、苗が圃場に植付けられてい
く。 【0018】植付部4の伝動機構について、図10に基
づき以下に説明する。走行車体2のミッションケ−ス9
から伝動軸9c等を介して植付伝動ケ−ス42の入力部
に設けられた入力軸42’に動力が入力される。入力軸
42’からベベルギヤ42’a・42a’を介して植付
伝動軸42aに伝動し、各2条毎の副植付伝動ケ−ス1
6及び植付伝動フレ−ム43,43内の伝動機構に伝動
する。副植付伝動ケ−ス内には、植付伝動軸42aから
ギヤ42bとカウンタ−軸44上のギヤ44a、及びギ
ヤ45a、そして、クラッチ45bを介して苗取出及び
搬送の駆動軸31bに伝動する。該駆動軸31bには一
体回転するよう苗箱送りカム45cが組み付けられ、そ
のカムに縦送り駆動軸40cに一体回動するよう組まれ
たア−ム46のロ−ラ−46aが接当し、縦送り駆動軸
40cを回動作動する。また、植付伝動軸42aからベ
ベルギヤ42c・48を介して横送装置34の駆動軸3
4b・34bに伝動する。更に、植付伝動軸43からス
プロケット42d、チェン42e、そして植付装置側の
スプロケットを介して植付駆動軸35aに伝動し植付装
置35を駆動している。45b’は、前記クラッチ45
bを入り切り操作するクラッチ作動ピンである。 【0019】以上により、植付伝動ケ−ス42の上側に
一体的に設けた門型のフレ−ム100を固着し、該フレ
−ム100と前記植付伝動ケ−ス42とで構成したフレ
−ムの中央に空間部Aを形成し、該空間部Aに前記苗箱
搬送装置30の苗箱搬送路を貫通させる構成とし、前記
門型のフレ−ム100に前記苗箱供給部30aを支持す
る1本の支持フレ−ム30eを固着した構成としたの
で、苗箱搬送装置30の支持強度を保持しながら、苗箱
供給部の支持構造が横方向にはみ出すこともなくコンパ
クトにすることができると共に、部品点数も少なくなる
ため苗植付部を軽量化することができ、機体の重量バラ
ンスが安定する。 【0020】以下に、苗供給部の構成を説明する。各2
条毎に設けた苗箱供給部30a・30aは、滑り台状の
台が後下がりに上下に二段設けられて、その各台上に苗
箱がその長手方向を前後に向けた状態で2枚づつ、台前
端部から直列に載せられる構成となっている。この上下
二段の苗箱供給部30a・30aには、苗箱供給作動モ
−タ50を設けている。 【0021】苗箱供給作動モ−タ50は、駆動軸に搬送
ロ−ラ50aを備え、搬送ロ−ラ50aと該搬送ロ−ラ
50aの上方に設け、スプリング力により該搬送ロ−ラ
50a方向へ付勢する押えロ−ラ50bとにより苗箱端
縁部Ca・Caを挟んで苗箱を搬送する。苗箱供給部支
持フレ−ム30eに取り付けたコントロ−ラ50cによ
り、苗箱搬送部30b(主供給部)の苗箱の減少に伴っ
て該搬送ロ−ラ50aを駆動し、苗箱供給部30a・3
0aの苗箱を供給制御する構成である。 【0022】ところで、上下2段の苗箱供給部30a・
30aの合流部51の手前の下段側には、苗箱の有無を
感知する苗箱感知スイッチ60が設けられているが、こ
のスイッチ60は、図11に示すように苗箱の横方向
(短手方向)の両端部以外を感知するように設けてい
る。これは、苗箱が流れにくい下段側の苗箱の搬送抵抗
を小さくする必要があるが、前記スイッチ60を苗箱の
横方向(短手方向)の端部を感知するように設けると、
確実に苗箱を感知するように苗箱端縁部Ca・Caを案
内するガイド幅Hを狭くする(苗箱端縁部Ca・Caを
上側から押える)必要があり、比較的急激にカ−ブする
苗箱搬送路における苗箱の搬送抵抗を増大させるものに
なり不都合である。よって、前述のように苗箱感知スイ
ッチ60を苗箱の横方向(短手方向)の両端部以外を感
知するように設けることで、前記ガイド幅Hを広くする
ことができ苗箱の搬送抵抗を小さくし、且つ確実な苗箱
の感知が可能となる)。尚、61は該感知スイッチ60
の確実な感知を得るために苗箱を上から押える苗箱押え
具である。この苗箱押え具61は苗箱搬送路の1か所に
作用するのみであり、前記ガイド幅Hを狭くするのと比
較すると、苗箱の搬送抵抗を小さく抑えることができ
る。 【0023】また、合流点51の手前の下段側には、苗
箱の底部に作用する自由に回転するロ−ラ65,65を
設け、苗箱底面を浮かせることによって、比較的急激に
カ−ブする苗箱搬送路の搬送抵抗を小さくすると共に、
図12に示すように、苗箱搬送部30b(主供給部)へ
苗箱を搬送するための苗箱端縁のガイド部66にスム−
スに案内するという効果もある。 【0024】尚、この実施例は田植機について詳述した
が、野菜移植機等の他の苗移植機においても利用でき
る。また、この実施例は6条植えの苗移植機に関するも
のであるが、本発明は6条植えに限定するものではな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型苗植機の側面図
【図2】苗箱の平面図
【図3】(a)同上側面図(b)同上正面図
【図4】苗植付部2条分の支持構成を判り易くした背面
図 【図5】苗植付部2条分の一部破断する背面図 【図6】苗植付部2条分の左側面図 【図7】同上右側面図 【図8】第二苗取出装置及び苗植付装置を示す側面図 【図9】第一苗搬送装置の搬送工程を判り易く示した図 【図10】苗植付部2条分(中央条)の伝動構成を示す
断面図 【図11】苗箱感知スイッチの感知状態を示す断面図 【図12】苗箱供給状態を示す側面断面図 【図13】苗箱搬送装置の側面図 【符号の説明】 1…乗用型の田植機、2…走行車体、4…苗植付部、5
…施肥装置、16…副植付伝動ケ−ス、30…苗箱搬送
装置、30a…苗箱供給部、30b…苗箱搬送部、30
b…苗箱排出部、30e…支持フレ−ム、31…第一苗
取出装置、31b…第一苗取出及び第一苗搬送の駆動
軸、32…第一苗搬送装置、33…第二苗取出装置、3
3a…苗抜取り具、34…横送装置、35…苗植付装
置、42…植付伝動ケ−ス、42a…植付伝動軸、60
…苗箱感知スイッチ、65…ロ−ラ、70…ル−プ状の
パイプ、100…門型のフレ−ム、101…左伝動ケ−
ス、102…右伝動ケ−ス、103…フレ−ム
図 【図5】苗植付部2条分の一部破断する背面図 【図6】苗植付部2条分の左側面図 【図7】同上右側面図 【図8】第二苗取出装置及び苗植付装置を示す側面図 【図9】第一苗搬送装置の搬送工程を判り易く示した図 【図10】苗植付部2条分(中央条)の伝動構成を示す
断面図 【図11】苗箱感知スイッチの感知状態を示す断面図 【図12】苗箱供給状態を示す側面断面図 【図13】苗箱搬送装置の側面図 【符号の説明】 1…乗用型の田植機、2…走行車体、4…苗植付部、5
…施肥装置、16…副植付伝動ケ−ス、30…苗箱搬送
装置、30a…苗箱供給部、30b…苗箱搬送部、30
b…苗箱排出部、30e…支持フレ−ム、31…第一苗
取出装置、31b…第一苗取出及び第一苗搬送の駆動
軸、32…第一苗搬送装置、33…第二苗取出装置、3
3a…苗抜取り具、34…横送装置、35…苗植付装
置、42…植付伝動ケ−ス、42a…植付伝動軸、60
…苗箱感知スイッチ、65…ロ−ラ、70…ル−プ状の
パイプ、100…門型のフレ−ム、101…左伝動ケ−
ス、102…右伝動ケ−ス、103…フレ−ム
フロントページの続き
(72)発明者 福島 寿美
愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農
機株式会社 技術部内
(72)発明者 鳥津 龍之
愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農
機株式会社 技術部内
(56)参考文献 特開 平6−327321(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
A01C 11/00 - 11/02 303
A01C 11/02 311
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 傾斜した苗箱供給部30aの下側に苗箱
排出部30cを設けると共に前記苗箱供給部30aと前
記苗箱排出部30cとを連係するU字状の苗箱搬送部3
0bを設けた苗箱搬送装置30を備え、前記苗箱搬送部
30bの下側に苗植付装置を備えた苗移植機において、
各条の苗植付装置を駆動する伝動軸42aを内蔵する植
付伝動ケ−ス42を設け、該植付伝動ケ−ス42の上側
に門型のフレ−ム100を固着し、該フレ−ム100と
前記植付伝動ケ−ス42とで構成したフレ−ムの中央の
空間部Aに前記苗箱搬送装置30の苗箱搬送路を貫通さ
せ、前記門型のフレ−ム100に前記苗箱供給部30a
を支持する支持フレ−ム30eを固着したことを特徴と
する苗移植機。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP08162795A JP3489254B2 (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | 苗移植機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08162795A JP3489254B2 (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | 苗移植機 |
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ID=13751576
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP08162795A Expired - Fee Related JP3489254B2 (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | 苗移植機 |
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JP (1) | JP3489254B2 (ja) |
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1995
- 1995-04-07 JP JP08162795A patent/JP3489254B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH08275625A (ja) | 1996-10-22 |
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