JP3488028B2 - 熱交換素子 - Google Patents

熱交換素子

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JP3488028B2
JP3488028B2 JP31326996A JP31326996A JP3488028B2 JP 3488028 B2 JP3488028 B2 JP 3488028B2 JP 31326996 A JP31326996 A JP 31326996A JP 31326996 A JP31326996 A JP 31326996A JP 3488028 B2 JP3488028 B2 JP 3488028B2
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拓也 村山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱交換形換気扇等
に使用する積層構造の熱交換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の熱交換素子は、特開昭5
5−72797号公報に記載されたものが知られてい
る。
【0003】以下、その熱交換素子について図7を参照
しながら説明する。図に示すように、熱交換素子101
は仕切板102と前記仕切板102を所定間隔に保持す
る波形の間隔板103からなり、1次気流Aと2次気流
Bとが直交するよう流入し、前記仕切板102を介して
熱交換される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の熱交
換素子では、熱交換素子101を構成する仕切板102
および間隔板103の基材は、和紙等の多孔質材料で形
成されているために、1次気流と2次気流が混合する。
この課題を解決するために多孔質材料にポリビニールア
ルコール等を含侵させ、2種の気流の混合を抑制するよ
うな効果を持たせている。そのために1次気流または2
次気流からの水蒸気の移行が妨げられ、湿度交換効率が
低下するという課題がある。2種の気流の混合を抑制
し、かつ湿度交換効率の高い熱交換素子が要求されてい
る。
【0005】また、仕切板102および間隔板103の
膜厚は100〜200μmと厚いために温度交換効率が
低いという課題がある。仕切板の厚さを薄くし、温度交
換効率を向上させると仕切板に腰がなくなり作業性が低
下するという課題がある。仕切板の作業性が良く、熱交
換素子の量産性を向上させ、かつ温度および湿度の交換
効率の高い熱交換素子が要求されている。
【0006】また、多湿条件下では仕切板102がたわ
み、1次気流側と2次気流側で不均一になり、通気抵抗
が高くなるという課題がある。寸法安定性が良く、気流
の通気抵抗を低減することと、1次気流と2次気流の通
気抵抗の不均一をなくす熱交換素子が要求されている。
【0007】また、従来の熱交換素子101で気流の通
気抵抗を低減しようとした場合、間隔板103の幅ピッ
チwを広くする必要があった。幅ピッチwを広くする
と、湿度により波形が崩れてしまうという課題と、間隔
板103の高さピッチhを高くすると、熱交換素子の一
定高さ以内では仕切板の面積が減少し、温度および湿度
の交換効率が低下するという課題がある。温度および湿
度の交換効率が低下することなく、気流の通気抵抗の小
さい熱交換素子が要求されている。
【0008】また、熱交換素子101の間隔板103は
通風路を構成するものであり、温度および湿度の交換効
率への寄与は小さく、間隔板を少なくし気流との接触を
少なくし通気抵抗を低減する熱交換素子が要求されてい
る。
【0009】本発明は、このような従来の課題を解決す
るものであり、二酸化炭素および臭い成分等の他気流へ
の移行を抑制し、温度および湿度の交換効率を向上させ
ること、また仕切板の作業性を良くし、量産性を向上さ
せること、また寸法安定性を良くすることにより、気流
の通気抵抗が低減し、1次気流と2次気流の通気抵抗の
不均一をなくすことのできる熱交換素子の提供を目的と
している。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の換気装置は上記
目的を達成するために、仕切板と、仕切板を所定間隔に
保持する間隔板とからなる単位素子を一段おきに90度
交互に積層し、1次気流と2次気流とが前記仕切板を介
して、温度と湿度を交換させるものにおいて、上記仕切
板と上記間隔板、または少なくとも前記仕切板を一般式
(化1)で示される成分を15〜50重量%とし、一般
式(化2)で示される成分を50〜85重量%とからな
る透湿性ポリエステル系フィルムで構成したものであ
る。
【0011】本発明によれば、二酸化炭素および臭い成
分等の他気流への移行を抑制し、温度および湿度の交換
効率を向上させることができる。また寸法安定性を良く
することにより、気流の通気抵抗を低減することのでき
る熱交換素子が得られる。
【0012】また他の手段は、仕切板と間隔板、または
少なくとも仕切板を構成する透湿性ポリエステル系フィ
ルムを、セルロース繊維50〜99重量%およびポリエ
ステル系成分1〜50重量%とからなる混抄紙で両面ま
たは少なくとも片面をラミネートしたものである。
【0013】そして本発明によれば、仕切板の作業性を
良くし、量産性を向上させることができる。また透湿性
ポリエステル系フィルムと混抄紙を部分的に溶着してい
るので、水蒸気の溶解、拡散、脱溶解する面積の減少を
抑えることができ、湿度交換効率の低下を抑制すること
のできる熱交換素子が得られる。
【0014】また他の手段は、仕切板に透湿性ポリエス
テル系フィルムを用い、その仕切板表面の両端部を遮蔽
する遮蔽リブと、前記遮蔽リブと並行に所定間隔に複数
本の間隔リブを設ける。前記仕切板の裏面は、前記仕切
板表面の遮蔽リブと直交または斜交するように遮蔽リブ
を設け、その遮蔽リブと並行に所定間隔に複数本の間隔
リブを設け、前記仕切板を介して前記仕切板の表裏の遮
蔽リブおよび間隔リブを樹脂にて一体成形した単位素子
と、前記仕切板とを交互に複数枚積層接着したものであ
る。
【0015】そして本発明によれば、温度および湿度の
交換効率が低下することなく、気流の通気抵抗を低減す
ることのできる熱交換素子が得られる。
【0016】また他の手段は、仕切板表面および裏面の
間隔リブを断続的な構造としたものである。
【0017】そして本発明によれば、間隔リブを断続的
にすることにより気流は分岐と合流が行われることによ
り境界層が破壊され、温度および湿度の交換効率を向上
することのできる熱交換素子が得られる。
【0018】また他の手段は、ほぼ六角形を有する仕切
板表面の両端部を遮蔽する遮蔽リブと、前記遮蔽リブと
並行に所定間隔に複数本の間隔リブを設け、前記仕切板
の裏面は、気流の流入口および吐出口の近傍では、前記
仕切板表面の間隔リブと直交または斜交するように、ま
た中央部分では対向流部分が形成されるように間隔リブ
と遮蔽リブを設けたものである。
【0019】そして本発明によれば、対向流の構造によ
り温度および湿度の交換効率を向上することのできる熱
交換素子が得られる。
【0020】また他の手段は、仕切板表面の中央部分の
対向流部分はほぼS字状を有し、前記仕切板の裏面の中
央部分は、前記仕切板表面の対向流部分のS字状の山の
部分と、前記仕切板裏面の対向流部分のS字状の谷の部
分が重なるように構成したものである。
【0021】そして本発明によれば、S字状の通風路に
より1次気流と2次気流の接触時間が長くなり、温度お
よび湿度の交換効率を向上させることができ、また1次
気流と2次気流の通気抵抗の不均一をなくすことのでき
る熱交換素子が得られる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明は、仕切板と、仕切板を所
定間隔に保持する間隔板とからなる単位素子を一段おき
に90度交互に積層し、1次気流と2次気流とが前記仕
切板を介して、温度と湿度を交換させるものにおいて、
上記仕切板と上記間隔板、または少なくとも前記仕切板
を一般式(化1)で示される成分を15〜50重量%と
し、一般式(化2)で示される成分を50〜85重量%
とからなる透湿性ポリエステル系フィルムを設けた構成
としたものであり、仕切板を介して1次気流と2次気流
との間で湿度交換される際に、多湿側の気流中の水蒸気
のみを透湿性ポリエステル系フィルムの表面で溶解さ
せ、内部で拡散させ、低湿側の表面で脱溶解させ水蒸気
を移行させるもので、二酸化炭素および臭い成分等の他
気流への移行が抑制でき、また従来の多孔質材に比べ膜
厚が薄いために、温度および湿度の交換効率を向上させ
ることができる。また、透湿性ポリエステル系フィルム
は結晶性を有するために、多湿条件下においても寸法安
定性が高く、仕切板のたわみを防止し、気流の通気抵抗
を低減させるという作用を有する。
【0023】また、仕切板と間隔板、または少なくとも
仕切板を構成する透湿性ポリエステル系フィルムを、セ
ルロース繊維50〜99重量%およびポリエステル系成
分1〜50重量%とからなる混抄紙で両面または少なく
とも片面をラミネートすることにより、仕切板および間
隔板または仕切板の腰が強くなり、作業性が良く、量産
性が向上する。また、混抄紙中のセルロース繊維は透湿
性ポリエステル系フィルムと溶着しないために、透湿性
ポリエステル系フィルムと混抄紙を部分的に溶着してい
るので、水蒸気の溶解、拡散、脱溶解する面積の減少を
抑えることができ、湿度交換効率の低下を抑制すること
ができる。
【0024】また、仕切板に透湿性ポリエステル系フィ
ルムを用い、その仕切板表面の両端部を遮蔽する遮蔽リ
ブと、前記遮蔽リブと並行に所定間隔に複数本の間隔リ
ブを設けた。前記仕切板の裏面は、前記仕切板表面の遮
蔽リブと直交または斜交するように遮蔽リブを設け、そ
の遮蔽リブと並行に所定間隔に複数本の間隔リブを、前
記仕切板を介して樹脂にて一体成形し単位素子を形成す
る。前記単位素子と前記仕切板とを交互に複数枚積層接
着したものである。樹脂で遮蔽リブおよび間隔リブを構
成するために、高さ方向を高くすることなく気流の通風
路を広くし間隔リブを少なくすることができるために、
気流の通気抵抗を低減することができる。また、リブを
樹脂で成形することにより、湿度による変形やリブ高さ
を高くすることなく安定な通風路が構成されるので、熱
交換素子の一定高さ内での仕切板面積を減少させること
なく、また仕切板に透湿性ポリエステル系フィルムを使
用することにより、温度および湿度の交換効率も向上す
る。
【0025】また、仕切板表面および裏面の間隔リブを
断続的な構造としたものであり、間隔リブを断続的にす
ることにより、流入口より流入した気流は断続した間隔
リブによって分岐と合流を繰り返すことにより境界層が
破壊され、温度および湿度の交換効率を高くすることが
できる。
【0026】また、ほぼ六角形を有する仕切板表面の両
端部を遮蔽する遮蔽リブと、前記遮蔽リブと並行に所定
間隔に複数本の間隔リブを設け、前記仕切板の裏面は、
気流の流入口および吐出口の近傍では、前記仕切板表面
の間隔リブと直交または斜交するように、また中央部分
では対向流部分の通風路を構成することにより、直交流
方式よりも高い温度および湿度の交換効率が得られる。
【0027】また、仕切板表面および裏面の中央部分の
対向流部分をほぼS字状にすることにより、直線状通風
路よりも通風路が長くなるために1次気流と2次気流の
接触時間が長くなり、温度および湿度の交換効率が向上
する。また仕切板表面のS字状の間隔リブの山と裏面の
S字状の間隔リブの谷が重なるようにすることにより、
対向流部分での仕切板のたわみが防止できるために、1
次気流側と2次気流側の気流の通気抵抗の不均一をなく
すことができる。
【0028】以下、本発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。
【0029】
【実施例】
(実施例1)図1の熱交換素子1は仕切板2aと、前記
仕切板を所定間隔に保持する間隔板3とからなる単位素
子4を一段おきに90度交互に積層した構成とし、前記
仕切板2aと前記間隔板3は通風路5および通風路6を
形成し、1次気流Aと2次気流Bが交錯して各々通風路
5および通風路6を通るようにして、仕切板2aを介し
て1次気流Aと2次気流Bの間で温度および湿度の交換
が行われるよう構成されている。上記仕切板2aおよび
間隔板3、または少なくとも前記仕切板2aは、一般式
(化1)で示される成分を15〜50重量%とし、一般
式(化2)で示される成分を50〜85重量%とからな
る透湿性ポリエステル系フィルム7を設けた構成とした
ものである。前記透湿性ポリエステル系フィルム7にお
いて、酸成分は芳香族二塩基酸やその低級アルキルエス
テルを用いるが、中でもテレフタール酸が好ましい。他
にイソフタル酸、1,5、2,6、あるいは2,7ナフ
タレンジカルボン酸、ジフェニル―4,4’―ジカルボ
ン酸、4,4’―ジフェニロエーテルジカルボン酸、
4,4’―ジフェニルスルフォンカルボン酸、4,4’
―ジフェノキシエタンジカルボン酸、こはく酸、アジピ
ン酸、セバシン酸、ドデカン2酸等を使用、あるいは併
用することができるが、結晶性を示すためには全酸成分
の少なくとも50モル%は同一成分であることが望まし
い。
【0030】短鎖グリコール成分には、主として1,4
ブタンジオールを用いるのが好適であるが、炭素数2〜
12のアルキレングリコール等を使用、あるいは併用す
ることができる。これら短鎖グリコール成分は結晶性を
示すためには短鎖グリコール成分の50モル%以上は同
一成分であることが望ましい。
【0031】ポリエチレンオキサイドグリコールには分
子量が500〜4000の範囲であることが必要であ
り、更に好ましくは、500〜3000の範囲にあるこ
とが望ましい。
【0032】更に共重合するポリエチレンオキサイドグ
リコールの共重合量は、多いほど透湿性能が良好となる
ため、本発明に適用するには樹脂に対して50重量%以
上必要であるが、必要以上の共重合は逆に結晶性を悪化
させるので、90重量%以下でなくてはならない。
【0033】また熱可塑性、結晶性を損なわない程度に
3官能モノマー(無水トリメリット酸、TMP等)を共
重合しても良い。
【0034】上記各成分は、公知技術を持ってエステル
化、あるいはエステル交換反応を経た後、重宿合反応を
行いポリエステル共重合体を得ることができる。
【0035】温度および湿度の交換効率を向上させるた
めには、透湿性ポリエステル系フィルムの膜厚は薄いほ
ど好ましいが、薄くなると透湿性ポリエステル系フィル
ムの取り扱いが悪くなり、作業性および量産性が低下す
る。本発明の透湿性ポリエステル系フィルムの膜厚は5
〜100μm、好ましくは7〜30μm、更に好ましく
は7〜15μmである。
【0036】触媒としては、公知のものを使用すること
ができるが、中でもチタン系触媒が好ましく用いられ
る。
【0037】その他、芳香族あるいは脂肪族ハロゲン、
アンチモン等の難燃化剤を添加することにより、不燃化
させることができる。
【0038】あるいは、フィルムタッキング防止剤とし
てタルク、炭酸カルシウムの如き無機充填剤を添加する
ことができる。
【0039】上記構成により、1次気流Aおよび2次気
流Bを熱交換素子1に送風すると、通風路5を流れる1
次気流Aと通風路6を流れる2次気流Bは、仕切板2a
を介して温度と湿度の交換をする。
【0040】仕切板2aを介して1次気流と2次気流と
の間で湿度交換される際に、多湿気流中の水蒸気のみを
透湿性ポリエステル系フィルム7の表面で溶解させ、内
部で拡散させ、低湿側の表面で脱溶解させ水蒸気を移行
させるもので、二酸化炭素および臭い成分等の他気流へ
の移行が抑制でき、また従来の多孔質材に比べ膜厚が薄
いために、温度および湿度の交換効率を向上させること
ができる。また、透湿性ポリエステル系フィルム7は結
晶性を有するために、多湿条件下においても寸法安定性
が高く、仕切板2aのたわみを防止し、気流の通気抵抗
を低減させることができる。
【0041】(実施例2)図2を参照しながら説明す
る。なお第1実施例と同一箇所には同一番号を付し、そ
の詳細な説明は省略する。
【0042】図2において、仕切板2aを構成する透湿
性ポリエステル系フィルム7を、セルロース繊維50〜
99重量%およびポリエステル系成分1〜50重量%と
からなる混抄紙8で両面をラミネートしたものである。
【0043】透湿性ポリエステル系フィルム7と混抄紙
8のラミネートは、押し出しラミネートまたは熱ラミネ
ートによって溶着する。
【0044】上記混抄紙8を構成するセルロース繊維お
よびポリエステル系成分の重量比について、透湿性ポリ
エステル系フィルム7と混抄紙8をラミネートする時
は、各々のポリエステル系成分により溶着されるため、
混抄紙8中のポリエステル系成分が増えると透湿性ポリ
エステル系フィルム7との溶着面積が増加し、水蒸気の
溶解、拡散、脱溶解する面積が減少するために湿度交換
効率を低くする。また混抄紙8中のポリエステル系成分
が減ると透湿性ポリエステル系フィルム7との溶着面積
が減少し、接着性が低下する。よって、本発明の混抄紙
8を構成するセルロース繊維およびポリエステル系成分
の重量比は、セルロース繊維50〜99重量%およびポ
リエステル系成分1〜50重量%、好ましくはセルロー
ス繊維75〜85重量%およびポリエステル系成分15
〜25重量%が望ましい。
【0045】上記構成により、温度および湿度の交換効
率を向上させるために膜厚を薄くした結果、腰の弱い透
湿性ポリエステル系フィルム7を混抄紙8で両面をラミ
ネートすることにより、仕切板2aの腰が強くなり、作
業性を良くし、量産性が向上する。また、混抄紙8中の
セルロース繊維は透湿性ポリエステル系フィルム7と溶
着しないため、透湿性ポリエステル系フィルム7と混抄
紙8を部分的に溶着しているので、水蒸気の溶解、拡
散、脱溶解する面積の減少を抑えることができ、湿度交
換効率の低下を抑制することができる。
【0046】(実施例3)図3を参照しながら説明す
る。なお第1および第2実施例と同一箇所には同一番号
を付し、その詳細な説明は省略する。
【0047】図3において、ほぼ四角形の仕切板2aの
表面に両端部を遮断する遮蔽リブ9aと、前記遮蔽リブ
9aと並行に1次気流Aの通風路10と1次気流Aの流
入口12と吐出口13を間隔リブ11aで構成し、一
方、前記仕切板2aの裏面は前記流入口12と吐出口1
3を遮蔽するように遮蔽リブ9bで、2次気流Bの通風
路14と流入口15と吐出口16を形成するように遮蔽
リブ9bと間隔リブ11bを前記仕切板2aを介して樹
脂で一体成形し単位素子17を形成する。
【0048】前記単位素子17と前記仕切板2aとを交
互に積層接着し、熱交換素子を形成する。
【0049】上記構成により、1次気流Aおよび2次気
流Bを熱交換素子に送風すると仕切板2aの表面を流れ
る1次気流Aは、流入口12より流入し、通風路10を
通り、吐出口13より吐出する。
【0050】一方、仕切板2aの裏面を流れる2次気流
Bは、流入口15より1次気流Aとは直交または斜交す
るように流入し、通風路14を通り、吐出口16より吐
出する。この時に仕切板2aを介して1次気流Aと2次
気流Bの間で温度と湿度を交換する。
【0051】遮蔽リブ9a、9bおよび間隔リブ11
a、11bを樹脂で形成するために、湿度による変形や
リブ高さを高くすることなく安定な通風路10、14を
構成するために、熱交換素子の一定高さ内での仕切板面
積を減少させることなく、また仕切板2aに透湿性ポリ
エステル系フィルム7を使用することにより、温度およ
び湿度の交換効率も向上することができ、また高さ方向
を高くすることなく気流の通風路を広くすることができ
るために、気流の通気抵抗を低減することができる。
【0052】なお、実施例では、仕切板2aの表面およ
び裏面に遮蔽リブ9a、9b、間隔リブ11a、11b
を樹脂と一体成形した単位素子17を形成し、前記単位
素子17と前記仕切板2aとを交互に積層接着し、熱交
換素子を形成するよう説明したが、仕切板2aの片面の
両端部を遮蔽する遮蔽リブと、前記遮蔽リブと並行に所
定間隔に複数本の間隔リブを樹脂にて一体成形した単位
素子を一段おきに90度交互に積層接着し、熱交換素子
を形成してもよく、その作用効果に差異を生じない。
【0053】また、遮蔽リブ9a、9b、間隔リブ11
a、11bを樹脂と仕切板2aで一体成形した単位素子
17で説明したが、別に成形した遮蔽リブ9a、9b、
間隔リブ11a、11bを仕切板2aに接着し、単位素
子17として構成したものでもよい。
【0054】(実施例4)図4を参照しながら説明す
る。なお第1、2および第3実施例と同一箇所には同一
番号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0055】図4において、1次気流Aの通風路10を
形成する間隔リブを断続とした断続間隔リブ19aと、
2次気流Bの通風路14を形成する間隔リブを断続とし
た断続間隔リブ19bで形成した単位素子20と、前記
仕切板2aとを交互に積層接着した熱交換素子を形成す
る。
【0056】上記構成により、1次気流Aと2次気流B
は、流入口12、15より流入し、複数の断続間隔リブ
19a、19bにより分岐と合流を繰り返しながら境界
層を破壊し、吐出口13、16より吐出する。この時に
仕切板2aを介して1次気流Aと2次気流Bの間で温度
と湿度を交換する。
【0057】間隔リブを断続的にすることにより、流入
口12、15より流入した気流は複数の断続間隔リブ1
9a、19bによって分岐と合流を繰り返しながら境界
層が破壊するために、仕切板2aの表面で効率良く熱交
換されるため、温度および湿度の交換効率を高くするこ
とができる。
【0058】なお、実施例では、仕切板2aの両面の間
隔リブ19a、19bを断続な構造としたが、仕切板2
aの片面の間隔リブは連続リブとし、他面の間隔リブを
断続な構造としてもよく、その作用効果に差異を生じな
い。
【0059】(実施例5)図5を参照しながら説明す
る。なお第1、2、3および第4実施例と同一箇所には
同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0060】図5において、仕切板2bはほぼ六角形
で、この仕切板2bの表面には両端部を遮断する遮蔽リ
ブ21aと、前記遮蔽リブ21aと並行に間隔リブ23
aで1次気流Aの通風路22と1次気流Aの流入口24
と前記流入口24と相対向する面に吐出口25を設けた
構成とする。一方、前記仕切板2bの裏面の遮蔽リブ2
1bは、前記1次気流Aの流入口24側と吐出口25側
が遮蔽されるように構成し、前記遮蔽リブ21bと間隔
リブ23bで2次気流Bの通風路26と流入口27と吐
出口28を構成する。前記遮蔽リブ21bと前記間隔リ
ブ23bは、前記仕切板2b表面の1次気流Aの流入口
24と吐出口25の近傍では、前記間隔リブ23aとは
直交または斜交するように構成し、中央部では前記仕切
板2b表面の1次気流Aと対向するように構成し、前記
遮蔽リブ21a、21b、間隔リブ23a、23bを樹
脂と仕切板2bを介して一体成形し単位素子29を形成
する。
【0061】前記単位素子29と前記仕切板2bとを交
互に積層接着し、1次気流Aの通風路22と2次気流B
の通風路26が構成されるように、熱交換素子を形成す
る。
【0062】上記構成により、1次気流Aおよび2次気
流Bを熱交換素子に送風すると仕切板2bの表面を流れ
る1次気流Aは、流入口24より流入し、中央部の対向
流部分を通り、吐出口25より吐出する。
【0063】一方、仕切板2bの裏面を流れる2次気流
Bは、流入口27より1次気流Aとは直交または斜交す
るように流入し、中央部の対向流部分では1次気流Aと
は対向するように、また吐出口28近傍では1次気流A
とは直交または斜交するように吐出する。この時に仕切
板2bを介して1次気流Aと2次気流Bの間で温度と湿
度を交換する。
【0064】熱交換素子の中央部に対向流部分が形成さ
れることにより、直交流方式よりも温度および湿度の交
換効率を高くすることができる。
【0065】(実施例6)図6を参照しながら説明す
る。なお第1、2、3、4および第5実施例と同一箇所
には同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0066】図6において、1次気流Aと2次気流Bの
通風路22、26の中央部をS字状のS字間隔リブ30
a、30bで構成し、仕切板2bの表面のS字間隔リブ
30aのS字の山の部分と、前記仕切板2bの裏面のS
字間隔リブ30bの谷の部分とが前記仕切板2bを介し
て重なるように形成した単位素子31に前記仕切板2b
を交互に積層接着した熱交換素子を形成する。
【0067】上記構成により、1次気流Aと2次気流B
は、流入口24、27より流入し、中央部のS字の通風
路内を通り、吐出口25、28から吐出する。この時に
仕切板2bを介して1次気流Aと2次気流Bの間で温度
と湿度を交換する。
【0068】仕切板2bの表面および裏面の中央部分の
対向流部分をS字状にすることにより、直線状通風路よ
りも通風路が長くなるために1次気流Aと2次気流Bの
接触時間が増加し、温度および湿度の交換効率が向上す
る。また仕切板2b表面のS字間隔リブ30aのS字の
山と裏面のS字間隔リブ30bのS字の谷が重なるよう
にすることにより、対向流部分での仕切板2bのたわみ
が防止できるために、仕切板2bのたわみによる1次気
流側と2次気流側の気流の通気抵抗の不均一をなくすこ
とができる。
【0069】なお、実施例では、仕切板2bの表面およ
び裏面の中央部の間隔リブをS字に形成して説明した
が、複数の山と谷のある波形状にしてもよく、その作用
効果に差異を生じない。
【0070】また、熱交換素子の中央部の対向流部分が
仕切板2bを介して、表面のS字間隔リブ30aと裏面
のS字間隔リブ30bのS字の山と谷が重なる形状で説
明したが、表面のS字間隔リブ30aと裏面のS字間隔
リブ30bの山と山、谷と谷が重なる形状に構成したも
のでも温度および湿度の交換効率は向上する。
【0071】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば、多湿気流中の水蒸気のみを透湿性ポリエチ
レン系フィルムの表面で溶解させ内部で拡散、低湿側の
表面で脱溶解させ水蒸気のみを移行させるので、二酸化
炭素および臭い成分等の他気流への移行を抑制し、また
従来の多孔質に比べ膜厚が薄いために混抄紙中のセルロ
ース繊維は透湿性ポリエチレン系フィルムとは溶着しな
いため水蒸気の溶解、拡散脱溶解する面積の減少を抑え
ることができ、温度および湿度の交換効率の向上に効果
のある熱交換素子が提供できる。
【0072】また腰の弱い透湿性ポリエチレン系フィル
ムを混抄紙でラミネートすることにより仕切板の腰が強
くなり、仕切板の作業性を良くし、量産性の向上に効果
のある熱交換素子を提供できる。
【0073】また寸法安定性を良くすることにより、気
流の通気抵抗が低減し、1次気流と2次気流の通気抵抗
の不均一をなくすことに効果のある熱交換素子を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の熱交換素子の斜視図
【図2】本発明の実施例2の仕切板の断面図
【図3】本発明の実施例3の熱交換素子の斜視図
【図4】本発明の実施例4の熱交換素子の斜視図
【図5】本発明の実施例5の熱交換素子の斜視図
【図6】本発明の実施例6の熱交換素子の斜視図
【図7】従来の熱交換素子の斜視図
【符号の説明】
1 熱交換素子 2a、2b 仕切板 3 間隔板 4、17、20、29、31 単位素子 5、6、10、14、22、26 通風路 7 透湿性ポリエステル
系フィルム 8 混抄紙 9a、9b、21a、21b 遮蔽リブ 11a、11b、23a、23b 間隔リブ 12、15、24、27 流入口 13、16、25、28 吐出口 19a、19b 断続間隔リブ 30a、30b S字間隔リブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 茂道 岐阜県大垣市上屋2丁目80番地 日本合 成化学工業株式会社 大垣フィルム工場 内 (56)参考文献 特開 平7−190666(JP,A) 特開 平8−219676(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F28F 3/00 311 F28F 21/06

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】仕切板と、仕切板を所定間隔に保持する間
    隔板とからなる単位素子を一段おきに90度交互に積層
    し、1次気流と2次気流とが前記仕切板を介して、温度
    と湿度を交換させるものにおいて、上記仕切板と上記間
    隔板、または少なくとも前記仕切板を下記一般式 【化1】 で示される成分を15〜50重量%とし、下記一般式 【化2】 で示される成分を50〜85重量%とからなる透湿性ポ
    リエステル系フィルムで構成した熱交換素子。
  2. 【請求項2】仕切板と間隔板、または少なくとも仕切板
    を構成する透湿性ポリエステル系フィルムを、セルロー
    ス繊維50〜99重量%およびポリエステル系成分1〜
    50重量%とからなる混抄紙で両面または少なくとも片
    面をラミネートした請求項1記載の熱交換素子。
  3. 【請求項3】仕切板表面の両端部を遮蔽する遮蔽リブ
    と、前記遮蔽リブと並行に所定間隔に複数本の間隔リブ
    を設け、前記仕切板の裏面は、前記仕切板表面の遮蔽リ
    ブと直交または斜交するように遮蔽リブを設け、その遮
    蔽リブと並行に所定間隔に複数本の間隔リブを、前記仕
    切板を介して樹脂にて一体成形した単位素子と、前記仕
    切板とを交互に複数枚積層接着してなる請求項1または
    2記載の熱交換素子。
  4. 【請求項4】仕切板表面および裏面の間隔リブを断続的
    な構造とした請求項3記載の熱交換素子。
  5. 【請求項5】ほぼ六角形を有する仕切板表面の両端部を
    遮蔽する遮蔽リブと、前記遮蔽リブと並行に所定間隔に
    複数本の間隔リブを設け、前記仕切板の裏面は、気流の
    流入口および吐出口の近傍では、前記仕切板表面の間隔
    リブと直交または斜交するように、また中央部分では対
    向流部分が形成されるように間隔リブと遮蔽リブを設け
    た請求項1または2記載の熱交換素子。
  6. 【請求項6】仕切板表面の中央部分の対向流部分はほぼ
    S字状を有し、前記仕切板の裏面の中央部分は、前記仕
    切板表面の対向流部分のS字状の山の部分と、前記仕切
    板裏面の対向流部分のS字状の谷の部分が重なるように
    構成した請求項5記載の熱交換素子。
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