JP3482923B2 - 自動構図決定装置 - Google Patents
自動構図決定装置Info
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Description
し、特に例えば原画像から注目領域を抽出し、抽出した
注目領域を画家や写真家などの専門家が制作した絵の構
図に適合して収まるように原画像から切り取る、注目領
域抽出装置を用いた自動構図決定装置に関する。
て人が注目する領域をいう。
者が注目領域を抽出する手法に関しては、種々の方法が
提案されている。(1)Milanese,Itti およびKochら
は、画像中の不連続部分を注目領域と仮定し、画像から
得られる複数の物理的特徴に対応する特徴マップ(濃淡
画像)を生成し、次に、各特徴マップの不連続部分を求
め、それらを統合したものを注目領域として抽出してい
る。
続部分を大きさが固定された複数のDifference-of-ofie
nted-Gaussiansフィルタを用いて特徴マップをフィルタ
リングし、出力が最大となるフィルタリング結果を選択
して求めた。Itti,Kochらは各特徴マップを各々の平均
値との二乗誤差で正規化し、全ての特徴マップを線形結
合により統合した。そして、Difference of Gaussianフ
ィルタにより統合特徴マップを再帰的にフィルタリング
し、最終的に得られるフィルタリング結果の局所的なピ
ークを注目領域として抽出していた。
タリングや弛緩法などの画素レベルの処理により注目領
域を抽出していた。
る輝度情報をシャノンの情報理論に基づいて評価し、そ
の結果得られる情報量の高い部分を注目領域としてい
た。この方式では輝度値の分散が大きい領域つまり複雑
に見える領域や明るい領域が主に抽出される。
よび被写体の構図を手動で決定していた。
(2)の手法では、画像によって注目領域の大きさが異
なるため、大きさが固定されたフィルタを用いて注目領
域を的確に抽出するのが困難であった。また、(3)の
手法では、たとえば複雑な模様の壁の前に置かれた黒色
の花瓶の絵のように、複雑に見える領域、あるいは明る
い領域が必ずしも注目領域と一致するとは言えない絵の
場合には、注目領域を的確に抽出するのが困難であっ
た。さらに、このような提案では、観測者(人間)の主
観と抽出結果との照合を行った例が少なく、実際に人間
の主観に適合する注目領域を抽出できるかどうかが疑問
であった。
スのない一般の人が構図を決定した場合、必ずしもバラ
ンスの良い写真を撮影できるとは限らない。
ランスの良い構図を自動で決定することができる、自動
構図決定装置を提供することである。
理的特徴に基づいて誘目度を評価する評価手段、評価手
段の評価結果に応じて注目領域を抽出する抽出手段、基
準構図を有する基準画像に対応する画像データ、被写体
の形状データおよび被写体の位置データを含む、基準画
像相関データを保持する保持手段、および基準画像相関
データを参照して注目領域の画像を原画像から切り取る
切取手段を備える、自動構図決定装置である。
に従って誘目度を評価する。ここで、誘目度とは、人間
の主観に合ったパラメータをいう。抽出手段は、評価結
果から一番目立つ領域を注目領域として抽出する。つま
り、評価手段は物理的特徴に従って人間の主観に合った
評価をするので、人間の主観に適合した注目領域を抽出
することができる。そして、保持手段が、たとえば画家
が描いた絵画や写真家が撮影した写真に対応する絵画画
像および写真画像を基準画像とし、この基準画像に相関
するデータ(少なくとも基準画像に対応する画像デー
タ、被写体の形状データおよび被写体の位置データ)を
保持する。切取手段は、この基準画像に相関するデータ
を参照して注目領域の画像を原画像から切り取るので、
バランスの良い構図を自動で決定することができる。
場合、各領域の色の違いに基づいて誘目度を評価するこ
とができる。
て、形の異質度、面積の異質度およびテクスチャ(模
様)の異質度をさらに含むので、この4つの異質度の少
なくとも1つの異質度に基づいて誘目度を評価すれば、
原画像の特徴に応じて的確に誘目度を評価することがで
きる。
ついても評価する場合であれば、人間の主観による目立
つ色(赤色)に近い領域を最も目立つ領域と評価するこ
とができる。
域の面積についても評価すれば、最も目立つ領域の評価
をさらに的確に判断することができる。
とえば撮影した映像に対応する画像を合成し、原画像を
生成することもできる。
置および高さを固定し、360°回転して撮影できるよ
うにしておけば、接合手段が1フレーム毎の画像を接合
することにより、360°の範囲内でパノラマ画像の原
画像を生成することができる。
手段が、たとえば画家が描いた絵画や写真家が撮影した
写真に対応する絵画画像および写真画像を基準画像と
し、この基準画像に関するデータを保持する。切取手段
は、この基準画像に関するデータを参照して注目領域の
画像を原画像から切り取るので、バランスの良い構図を
自動で決定することができる。
保持しておけば、選択手段が注目領域の画像に適した構
図を選択できるので、あらゆる画像についてバランスの
良い構図を決定することができる。
物理的特徴の評価結果に従って注目領域を抽出するの
で、人間の主観に適合した注目領域を抽出することがで
き、さらに基準画像の基準構図を用いてその注目領域を
原画像から切り取るので、バランスの良い構図を自動で
決定することができる。
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
装置10は、ビデオカメラ(以下、単に「カメラ」とい
う。)12を含む。カメラ12は、たとえば三脚などを
用いて撮影位置(位置および高さ)が固定され、360
°回転して撮影できる。カメラ12で撮影した映像が画
像生成装置14に入力され、撮影した映像から原画像と
してのパノラマ画像が生成される。なお、カメラ12は
360°回転できるので、画像生成装置14は360°
の範囲内でパノラマ画像を生成できる。
6および画像接合装置18を含み、図2に示すフロー図
に従ってパノラマ画像を生成する。つまり、カメラ12
で撮影が開始されると、画像生成装置14は処理を開始
し、ステップS1で、ビデオキャプチャ16を用いて最
初のビデオフレーム(1フレーム目)をキャプチャし、
その1フレーム目に対応する画像から合成画像を生成し
た後、画像接合装置18を用いてその合成画像からグレ
ースケール画像を生成する。
ャプチャし、1フレーム目と同様にグレースケール画像
を生成する。ステップS5では、現フレーム(対象フレ
ーム)に対応する合成画像をどの位置から合成すればよ
いかを決定するため、図3に示すような対象フレームの
グレースケール画像から探索テンプレートを切り出す。
この探索テンプレートの幅は50画素であり、その高さ
はフレーム画像と同じである。また、この探索プレート
は、対象フレームの原点から切り出される。
ースケール画像から探索範囲を設定し、探索範囲から探
索テンプレートと同じ大きさの画像を切り出す。つま
り、探索範囲の幅は100画素であり、その高さはフレ
ーム画像と同じである。また、フレーム画像の左上を原
点((x,y)=(1,1))としたとき、探索プレー
トのx座標はフレーム画像の幅から100だけ引いた位
置であり、そのy座標は1である。
索テンプレートと同じ大きさの画像を切り出し、切り出
した画像および探索プレートに対応する互いの画素値の
差の絶対値を算出する。続くステップS11では、画素
値の差が最小(0)であるかどうかを判断する。ステッ
プS11で“YES”であれば、切り出した画像が探索
プレートと同じ大きさであると判断し、ステップS13
に進む。一方、ステップS11で“NO”であれば、切
り出した画像と探索プレートとの大きさが異なると判断
し、ステップS15で探索範囲をx軸の正の方向に1画
素ずらしてから、ステップS5に戻る。このように、1
画素ずつずらしながら、切り出した画像と探索テンプレ
ートとが同じ大きさになるまで、処理が繰り返される。
(0)である時のX座標を算出する。続くステップS1
7では、算出したX座標で合成画像と対象フレーム画像
とを重ね合わせ、新たな合成画像を生成する。そして、
ステップS19では生成した合成画像からグレースケー
ル画像を生成し、ステップS21でパノラマ画像が生成
されたかどうかを判断する。ステップS21で“NO”
であれば、つまりパノラマ画像が生成されてなければ、
ステップS3に戻る。一方、ステップS21で“YE
S”であれば、図4(A)に示すようなパノラマ画像
(原画像)が生成されたと判断し、ステップS23で原
画像を後段の注目領域抽出装置20(図1)に出力し、
処理を終了する。
与えられた原画像から最も目立つ領域(注目領域)を抽
出する。具体的には、注目領域抽出装置20は、図5に
示すフロー図に従って処理をする。つまり、原画像が画
像生成装置14から与えられると、注目領域抽出装置2
0は処理を開始し、ステップS31で原画像を領域分割
する。具体的には、図4(B)に示すように、原画像を
図領域と絵領域に分割する。この領域分割の方法には、
1997IEEEにおいてW.Y.MaやB.S.Manjunath らが
「Edge Flow:A Framework of Boundary Detection and
Image Segmentation」に記載した“edge flow ”に基づ
く境界検出方法が適用される。簡単に説明すると、この
方法は画像の各場所における色や模様の変化方向を求
め、変化方向と変化の強さ(大小)からなるedge flow
ベクトルを決定する。そして、反復処理によりedge flo
w ベクトルを各ベクトルの方向へ伝搬し、最終的ベクト
ル同士がぶつかり合う場所を各領域の境界線とする。
(C)に示すような分割した図領域を抽出し、ステップ
S35で図領域の誘目度を評価する。つまり、図領域の
誘目度パラメータを求める。ここで、発明者が行った主
観評価実験により、誘目度の評価に必要な物理的特徴
は、色の異質度,テクスチャの異質度,形の異質度およ
び面積の異質度,色,空間周波数および面積であること
が分かった。また、一般に人間の主観評価結果と物理的
特性との関係はS字曲線で表されることが多いため、誘
目度の評価には数1に示すべ一夕関数が用いられる。
な誘目度の評価関数が定義される。
度に対する誘目度HETは数3で定義される。
値と全領域の平均特徴値との差をd,差dの平均値をd
m,差dの標準偏差をstdとしたとき、数4に従って
算出される。
E L* a* b* 知覚均等色空間における色差式を用い
て領域の平均色と全領域の平均色との色差、色差平均、
色差の標準偏差を算出し、算出した結果を数4に代入し
て求められる。なお、色差式は、1994「色彩科学ハ
ンドブック」に詳細に記載されている。具体的には、画
像の各画素の色情報(R,G,B)を均等知覚色空間L
* a* b* に変換し、その空間におけるユークリッド距
離を色差としている。つまり、色差式は、数5のように
示される。
明する。テクスチャは、1996IEEEにおいてB.S.
Manjunath や W.Y.Ma らが「Texture Features for Bro
wsing and Retrieval of Image Data 」に記載したテク
スチャ特徴ベクトルで表現され、またテクスチャ間の差
はテクスチャ特徴ベクトル間のユークリッド距離によっ
て表現される。
さと方向の異なる複数のガボールフィルタで構成したガ
ボールフィルタバンクにより画像をフィルタリングした
ときの応答を要素とするベクトルで表現される。ただ
し、複数のガボールフィルタによりフィルタリングした
場合は、各応答には直交性がないため、フィルタリング
した結果には冗長な情報が含まれる可能性がある。そこ
で、ガボールフイルタバンク内の各フィルタのパラメー
タは、上述の1996IEEEに記載されている手法に
よって決定される。具体的には、数6で示されるガボー
ルフィルタのθ、a、σuおよびσvを数7で求める。
なお、この手法は、図6に示すように、隣接するフィル
タがHalf-Peak で接するようにフィルタのスケール(大
きさ)および方位パラメータを定めるものであり、テク
スチャ特徴を表現するために、24個のフィルタ(4ス
ケール、6方向)が用いられる。
ルが表現される。したがって、各領域のテクスチャの異
質度HTは、全領域の平均ベクトルとの距離、距離の平
均値、距離の標準偏差を数4に代入することにより算出
される。
領域の平均面積との差、差の平均値、差の標準偏差を数
4に代入することにより算出される。
は、領域の外形の異質度と、領域が包含する穴の異質度
を数8に示すように統合して得られる。
のの違いと、図形を回転することによる見え方の違いと
の両方を考慮する必要がある。そこで、1984/3
「電気通信学会論文誌」において上坂吉則が「開曲線に
も適用できる新しいフーリエ記述子」に記載したP型フ
ーリエ記述子を用いて、形状を記述することができる。
この場合、P型フーリエ変換後の各周波数に対するパワ
ーを検出すれば、2つの図形の形状が同じときには、パ
ワーが一致する。また、フーリエ記述子を用いれば、形
状と回転角が一致するときに限り、フーリエ記述子が一
致する。したがって、フーリエ記述子と各周波数に対す
るパワーとによって、2つの図形の形状と外見とがどの
程度一致するかを評価することができる。
ワーとからなるベクトルで表現でき、また外形の差は同
特徴ベクトル間のユークリッド距離を用いて表現でき
る。したがって、各領域の外形の異質度HShは、全領
域の平均ベクトルとの距離、距離の平均値、距離の標準
偏差を数4に代入して算出される。
る。領域が包含する穴の特徴を表現するためには、穴の
形状だけでなく、穴の数および穴の位置も考慮する必要
がある。穴の位置の違いは、領域の一次モーメントを求
めることで定義できる。なお、一次モーメントは、19
92「画像解析ハンドブック」に記載されている。した
がって、穴の特徴は、数9に示すようなベクトルで表現
した。なお、穴の順番は、画像の原点に近い順にしてあ
る。
は、全領域の平均ベクトルとの距離、距離の平均値、距
離の標準偏差を数4に代入して算出される。
0に示すように定義できる。
いて説明する。
も目立つ、2)彩度が高いほうが目立つ、3)明度が高
いほうが目立つと報告されている。1)に関しては、神
作らが行った実験によって、赤色は背景色に依存せず誘
目度の高い色であると報告されている。この結果に基づ
き、この実施例では、赤色(R,G,B=255,0,
0)が最も誘目度の高い色相とし、色相が赤色に近いほ
ど誘目度が高いと仮定する。ここで、色相を上述の19
92「画像解析ハンドブック」に詳細に記載されたHS
I双六角錐カラーモデルを用いて求めると、赤色(R,
G,B=255,0,0)の色相は0である。つまり、
HSI双六角錐カラーモデルは、BK(黒)を原点と
し、それに対極する点がW(白)とされる。そして、B
KとWとを結ぶ直線のほぼ中央であり、かつその直線に
直交するようにR(赤),M(マゼンダ),B(青),
C(シアン),G(緑)、Y(イエロ)を頂点とする六
角形が形成される。このように形成されたHSI双六角
錐カラーモデルの色空間が用いられる。なお、色空間と
は、知覚色を空間の一点として表示するために用いる直
交三次元座標系の空間をいう。つまり、この実施例では
HSI双六角錐カラーモデルを用いて色相を求めるた
め、色相が0に近いほど色相の誘目度Heが大きくな
る。このため、色相の誘目度Heは、数11に示す式に
よって算出される。
には線形的な関係がある。したがって、この実施例で
は、彩度の誘目度は、HSI双六角錐カラーモデルにお
ける彩度そのものを用いることとした。
明度との関係に関する研究において、Semmelrothは数1
2で示す関係が成り立つことを示した。なお、数12に
示す関係は、1996「新編 感覚・知覚 心理学ハン
ドブック」において、大山,今井,和気らによって示さ
れる。
=0.4,n=0.2の場合に、人間の感覚量とよく合
うことが示された。したがって、この実施例では、Semm
elrothによって示された式を明度の誘目度とした。
度)に対する誘目度を数13を用いて線形結合し、色の
誘目度PCが定義される。
PTについて説明する。
数で感度が最大となるような帯域通過器の性質を持つこ
とが明らかにされている。これまで、久保田や西澤ら
は、視覚の空間周波数特性を数14のように定式化して
いる。なお、空間周波数特性の式は、1986/5「電
気通信学会論文誌」において、久保田らによって「テレ
ビジョン系の3次元雑音評価関数とその高品位テレビへ
の応用」に記載されている。なお、数14では、空間周
波数の単位をcpd(視覚1°あたりのサイクル数)に
変換してある。
クスチャ(空間周波数)の誘目度PTが定義される。
る。
心から近いオブジェクトの方が目立つと言われており、
また、注視点が移動されると、移動した注視点に近いオ
ブジェクトの方が誘目度が高くなると言われている。こ
れを、場の誘目度と定義する。このように、ある点(注
視点)を中心とし、その点から遠ざかる毎に各点の誘目
度が徐々に小さくなることをモデル化するために、数1
5に示す2次元ガウス関数が用いられる。ただし、注視
点が移動した時間に応じてガウス関数の中心が変化する
と仮定してある。
から画像までの距離dに依存する。つまり、距離dが大
きくなれば、一度に観測可能な範囲が広くなる。一般
に、人間の可視視野は20度〜30度である。そこで、
提示される画像の画面高をHとし、視距離をd・Hとし
たときの広がり係数σを数16のように定義することが
できる。なお、Pixは垂直方向の画素数であり、θは
20度〜30度(0.176<tan θ/2<0.26
8)である。
慮すれば、領域の面積の誘目度PSは、領域の画素の場
の誘目度の和で表現可能である。したがって、面積の誘
目度PSは数17のように定義される。
より、ステップS37で各図領域の誘目度を評価し、ス
テップS39で誘目度が最大となる図領域を求める。つ
まり、最も目立つ領域を注目領域に決定する。したがっ
て、図4(D)に示すような注目領域を抽出することが
できる。
の各係数は、[wh1,wh2,wh3,wh4]=
[0.039,0.010,0.027,0.02
0],[wf1,wf2,wf3]=[0.132,
0.005,0.100],[m,n]=[1.35
8,4.250]を用い、数14のθを20度とし、ま
た視距離dを1mとし,P型フーリエ係数を第10次ま
でとした。
特徴を用いて誘目度を評価するようにしたが、これはあ
らゆる特徴を有する複数の画像に適合させるためであ
り、全ての物理的特徴について必ずしも評価する必要は
ない。
領域に隣接する図領域を求め、注目領域と隣接図領域と
の色差およびテクスチャ特徴ベクトルのユークリッド距
離を求め、色差が2.0以内であり、かつテクスチャ特
徴ベクトルのユークリッド距離が0.3以内であるもの
を注目領域とともに抽出して、処理を終了する。なお、
色差は、上述したように、数5に示すようなCIE L
* a* b* 知覚均等色空間における色差式により求めら
れる。また、テクスチャ特徴ベクトルは、数6に従って
求められる。
出された注目領域は、構図切り取り装置22に与えられ
る。構図切り取り装置22にはメモリ24が接続され、
メモリ24には画家が描いた絵や写真家が撮影した写真
に関する複数のデータが記憶されている。構図切り取り
装置22は、メモリ24に記憶されたデータを参照し
て、画家や写真家の構図に合わせて原画像から注目領域
を切り取る。具体的には、構図切り取り装置22は、図
7に示すフロー図に従って注目領域を切り取る。つま
り、注目領域抽出装置20で注目領域および隣接する図
領域が抽出されると構図切り取り装置22は処理を開始
し、ステップS51で、注目領域の外周画素を求める。
つまり、抽出した注目領域の縁を求める。続くステップ
S53では、上述の上坂が記載した論文の手法により、
第10次までのP型フーリエ係数を求め、注目領域を形
状ベクトルにする。
は、絵画画像や写真画像などの基準画像に対応する画像
データ、その絵画画像や写真画像から被写体を抽出して
P型フーリエ係数により被写体の外周形状を記述した形
状ベクトルのデータ、および図8に示すような被写体の
位置情報に対応する位置データである。つまり、被写体
の位置データは、基準画像の基準構図のデータであり、
被写体を囲む外接矩形の横の辺の長さをa、縦の辺の長
さをb、外接矩形の原点(画像左上の頂点に最も近い頂
点)の位置を(w1,h1)、外接矩形の終点(画像右
下の頂点に最も近い頂点)の位置(画像右下の頂点を基
準とした位置)を(w2,h2)とした場合に、数18
のようなベクトルで表される。
2]=[w1/a,h1/b,w2/a,h2/b] 続いて、ステップS55でステップS53で求めた形状
ベクトルとメモリ24に格納された絵画画像や写真画像
の形状ベクトルとのユーグリッド距離を求め、つまり基
準構図のデータとのマッチングを実行し、ステップS5
7で領域の形状が最も類似したデータを取得する。言い
換えると、最もユークリッド距離が小さい絵画画像の被
写体の位置データを取得する。つまり、複数の画像デー
タから注目領域および隣接する図領域に最適な画像デー
タが選択される。そして、ステップS59で、注目領域
の外接矩形を求め、外接矩形の原点と終点から数19に
従って原画像の一部を切り取る。なお、数19では、*
は乗算を意味する。
矩形の原点を(x1,y1)、終点を(x2,y2)と
する。また、X1<1のときX1=1,Y1<1のとき
Y1=1,X2>原画像の幅のときX2=原画像の幅,
Y2>原画像の高さのときY2=原画像の高さとする。
このとき、切り取る矩形(画像)の頂点座標は数20の
ように示される。
1),(X1,Y2),(X2,Y1),(X2,Y
2)] 続いて、ステップS61で切り取った結果(画像)を出
力して、処理を終了する。
画像の構図に合わせて、図9(B)に示すような注目領
域および隣接する図領域を切り取ることができる。
的特徴に従って原画像から最も目立つ領域(注目領域)
を抽出するので、人間の主観に適合した注目領域を抽出
することができる。
画や写真家が撮影した写真の構図に合わせて切り取るの
で、被写体をあたかもその構図で撮影したかのような写
真を生成することができる。つまり、バランスのよい構
図を自動で決定することができる。
誘目度を人間の主観に適合して求めることができるの
で、たとえば、ディジタル圧縮画像・映像の品質評価に
おいて、評価対象となる画像や映像の各領域の目立ち度
(誘目度)に応じて、その領域に重みづけを行うような
客観的な評価を実行するような装置に適用することがで
きる。
おいて、印刷ずれ等の問題を軽視できる領域とそうでな
い領域とを誘目度に応じて自動で判断できる装置に適用
することができる。
るポスター制作等においては、企業が最も訴えたい部分
が目立っているのか否かを客観的に評価する装置に適用
することができる。
は、注目領域抽出装置を用いてカメラの回転,チルトお
よびズームを制御すれば、カメラが自動でユーザを追う
ことができる。したがって、たとえば所定のタイミング
でシャッタを切るようにすれば、ユーザのスナップ写真
を撮ることができる。さらに、撮影した画像(原画像)
から構図決定装置を用いて自動で構図を決定することに
より、バランスの良いユーザのスナップ写真を作成する
ことができる。
示すフロー図である。
方法を示す図解図である。
部を示すフロー図である。
る方法を示す図解図である。
部を示すフロー図である。
合の位置情報を示す図解図である。
合に参照する画家の絵画画像および参照して切り取った
画像を示す図解図である。
Claims (8)
- 【請求項1】原画像の物理的特徴に基づいて誘目度を評
価する評価手段、 前記評価手段の評価結果に応じて前記注目領域を抽出す
る抽出手段、 基準構図を有する基準画像に対応する画像データ、被写
体の形状データおよび被写体の位置データを含む、基準
画像相関データを保持する保持手段、および 前記基準画
像相関データを参照して前記注目領域の画像を原画像か
ら切り取る切取手段 を備える、自動構図決定装置。 - 【請求項2】前記保持手段は複数の前記基準画像に関す
る基準画像相関データを保持し、 前記注目領域の画像に適合した前記基準画像相関データ
を選択する選択手段をさらに備える 、請求項1記載の自
動構図決定装置。 - 【請求項3】前記物理的特徴は色の異質度を含む、請求
項1または2記載の自動構図決定装置。 - 【請求項4】前記物理的特徴は形の異質度、面積の異質
度およびテクスチャの異質度をさらに含み、 前記評価手段は、4つの異質度のうち少なくとも1つの
異質度に基づいて前記誘目度を評価する 、請求項2記載
の自動構図決定装置。 - 【請求項5】前記物理的特徴は色をさらに含む、請求項
1ないし4のいずれかに記載の自動構図決定装置。 - 【請求項6】前記物理的特徴は前記原画像における領域
の面積および空間周波数をさらに含む、請求項4記載の
自動構図決定装置。 - 【請求項7】所望の映像を撮影する撮影手段、および前
記映像に基づいて前記原画像を生成する画像生成手段を
さらに備える、請求項1ないし6のいずれかに記載の自
動構 図決定装置。 - 【請求項8】前記撮影手段はカメラ、および前記カメラ
を回転駆動する駆動手段を含み、 前記画像生成手段は前記カメラで撮影される前記映像を
1フレーム毎に接合する接合手段を含む、請求項7記載
の 自動構図決定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30688499A JP3482923B2 (ja) | 1999-10-28 | 1999-10-28 | 自動構図決定装置 |
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JP30688499A JP3482923B2 (ja) | 1999-10-28 | 1999-10-28 | 自動構図決定装置 |
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