JP3479759B2 - 官能基末端ポリサルファイド化合物及びその製造法 - Google Patents

官能基末端ポリサルファイド化合物及びその製造法

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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々の化学反応に
利用でき、チオ−ル基含有化合物特有の臭気が無い新規
な官能基末端ポリサルファイド化合物及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】1分子中に2個以上のチオ−ル基を含む
ポリサルファイドポリマ−は、シ−リング材、塗料、接
着剤等に広く用いられている。なかでも米国特許第2,
466,963号に記載されているポリサルファイドポ
リマ−は、種々の酸化剤、エポキシド化合物、及びイソ
シアネ−ト化合物と容易に反応して高分子量化し、耐油
性、耐薬品性、ガスバリア性、耐候性、接着性に優れた
ゴム弾性体が得られるためシ−リング材の原料として長
年使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなポリサルファイド化合物は、末端にチオ−ル基を有
するために、しばしばその特有の臭気が問題となり、工
業的利用範囲が限定されていた。また、水酸基やアミノ
基等の官能基が持つ反応性を利用した末端の改質も困難
であった。
【0004】そこでこのような問題点を解決するため
に、従来よりポリサルファイド化合物の末端基をチオ−
ル基以外の官能基にする試みがなされてきた。
【0005】特公昭40−28797号には、HO−
R’SS(R”SS)n R’−OHで表される水酸基末
端ポリサルファイド化合物が開示されているが、その製
造法はジクロロエチルホルマ−ル及びエチレンクロロヒ
ドリンをポリ硫化ソ−ダと重縮合するものであり、得ら
れるポリマ−の分子量分布は広く一部は非常に高分子量
化するため粘度の高いものしか得られず、また末端には
チオ−ル基も存在する。
【0006】また英国特許491,309号には、強酸
触媒の存在下でビス−2−ヒドロキシエチルジサルファ
イドをエ−テル化することにより、水酸基末端のポリサ
ルファイド化合物を製造する方法が開示されている。し
かしながら、この方法では、化合物中の水酸基の一部が
水分子として脱離するため、ビニル基末端を有する化合
物が副生し、純粋な水酸基末端ポリサルファイド化合物
が得られない。
【0007】さらに米国特許2,469,404号に
は、酸触媒の存在下でビス−2ヒドロキシエチルジサル
ファイドとホルマリンを縮合重合させて水酸基末端ポリ
サルファイド化合物を得る方法が開示されているが、こ
の方法では分子量の小さいものしか得られない。
【0008】従って本発明の目的は、臭気が少なく、使
用目的に応じて適当な分子量及び粘度を有する、高純度
の官能基末端ポリサルファイド化合物及びその製造方法
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者らはチオ−ル基末端ポリサルファイド
化合物に官能基を有するビニル化合物を付加することに
より、チオ−ル基が完全に消失し、特有の臭気のない官
能基末端ポリサルファイド化合物を容易にかつ高純度で
合成できることを見いだし、本発明に到達した。すなわ
ち、本発明の官能基末端ポリサルファイド化合物は、一
般式(1)及び/または(2):
【0010】
【化6】
【0011】
【化7】 (但し、R1 は水素原子及び/またはメチル基であり、
2 は2価の基である。またBは、水酸基、ニトリル
基、カルボキシル基、アミノ基、エステル基、イソシア
ネート基、エポキシ基、ハロゲンからなる群より選ばれ
た少なくとも1種の官能基である。)で表され、上記一
般式(1)及び(2)中のAが、 (イ)−(R3 −SX )− (但し、R3 は2価の基であり、xは1〜5の整数であ
る。)で表される構造単位を有し、かつ末端に (ロ)〜 〜R4 −S− (但し、R4 は2価の基である。)で表されるチオエ−
テル基を有する、ポリサルファイド構造を持つ2価以上
の基であることを特徴とする。
【0012】また本発明の官能基末端ポリサルファイド
化合物の製造方法は、チオ−ル基末端ポリサルファイド
化合物に、一般式(4)及び/または(5):
【0013】
【化8】
【0014】
【化9】 (但し、R1 は水素原子及び/またはメチル基であり、
2 は2価の基である。またBは、水酸基、ニトリル
基、カルボキシル基、アミノ基、エステル基、イソシア
ネート基、エポキシ基、ハロゲンからなる群より選ばれ
た少なくとも1種の官能基である。)で表される官能基
を有するビニル化合物を反応させることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。 [1]官能基末端ポリサルファイド化合物の構造 本発明の官能基末端ポリサルファイド化合物は、一般式
(1)及び/または(2):
【0016】
【化10】
【0017】
【化11】 (但し、R1 は水素原子及び/またはメチル基であり、
2 は2価の基である。またBは、水酸基、ニトリル
基、カルボキシル基、アミノ基、エステル基、イソシア
ネート基、エポキシ基、ハロゲンからなる群より選ばれ
た少なくとも1種の官能基である。)で表され、上記一
般式(1)及び(2)中のAが、 (イ)−(R3 −SX )− (但し、R3 は2価の基であり、xは1〜5の整数であ
る。)で表される構造単位を有し、かつ末端に、 (ロ)〜〜R4 −S− (但し、R4 は2価の基である。)で表されるチオエ−
テル基を有する、ポリサルファイド構造を持つ2価以上
の基であるものである。
【0018】本発明の官能基末端ポリサルファイド化合
物は、上記一般式(1)及び(2)のうち少なくとも一
方の構造を有しておればよく、すなわち骨格中に2価の
基R2 を含有していなくともよい。R2 を含有する場
合、その構造は直鎖状でも分岐状でもよく、ヘテロ原子
を含有していてもよい。また、2種以上の構造を有して
いてよい。
【0019】また、上記2価の基R2 は、一般式
(3):
【0020】
【化12】 (但し、R5 は、炭素数が2〜10のオキシアルキレン
基及び/または酸素数が2〜20のポリオキシアルキレ
ン基であり、一方の末端である炭素原子は官能基Bに結
合しているものとする。)で表されるものが好ましい。
この式中のオキシアルキレン基又はポリオキシアルキレ
ン基R5 は、直鎖状でも分岐状でもよく、2種以上の構
造を有していてよいが、2個の末端のうち、必ず炭素原
子側が官能基Bに結合しており、酸素原子側がカルボニ
ル基に結合しているものとする。また、オキシアルキレ
ン鎖の炭素数が多すぎると、原料のビニル化合物の反応
性が低下するので10個までが好ましく、ポリオキシア
ルキレン鎖の酸素数が多すぎると、得られる化合物の耐
水性及び耐候性が劣るので20個までが好ましい。具体
例としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、
オキシイソブチレン基、トリオキシエチレン基等が挙げ
られる。これらの中で最も好ましいものは、オキシエチ
レン基である。
【0021】上記一般式(1)及び(2)のA骨格を形
成する構造単位(イ)中の2価の基R3 及び末端チオエ
−テル基(ロ)中の2価の基R4 は直鎖状、分岐状及び
環状のいずれの構造でもよく、また、二重結合やヘテロ
原子を含有していてもよい。さらにこれらは、2種以上
の構造を有していてよい。
【0022】上記2価の基R3 及びR4 の中でも、
(ハ)−C2 4 OCH2 OC2 4 −で表される基を
含有するものが好ましい。
【0023】このような構造を有する基Aは、2価以上
であってもよいが、全ての末端にはチオエ−テル基を含
有しているものとする。
【0024】本発明の官能基末端ポリサルファイド化合
物の末端基とは、上記一般式(1)及び(2)中の官能
基Bであり、水酸基、ニトリル基、カルボキシル基、エ
ステル基、イソシアネート基、エポキシ基、ハロゲンよ
りなる1種以上の基であり、これらの中でも最も好まし
いものは、水酸基である。また、本発明の官能基末端ポ
リサルファイド化合物は、3官能性以上であってもよ
い。
【0025】以上のような構造を有する官能基末端ポリ
サルファイド化合物は、室温で流動性を有し、分子量が
100〜200,000好ましくは500〜60,00
0である。 [2]官能基末端ポリサルファイド化合物の製造方法 上述したように本発明の官能基末端ポリサルファイド化
合物は、(1)チオ−ル基末端ポリサルファイド化合物
に、(2)官能基を有するビニル化合物を付加させるこ
とにより得られる。 (1)チオ−ル基末端ポリサルファイド化合物 本発明におけるチオ−ル基末端ポリサルファイド化合物
は、主鎖中に、(ニ)−(C2 4 OCH2 OC2 4
−SX )−(但し、xは1〜5の整数である。)で表さ
れる構造単位を含有し、かつ末端に、(ホ)−C2 4
OCH2 OC24 −SHで表されるチオ−ル基を有す
るものが好ましい。このようなポリサルファイド化合物
は室温で流動性を有し、数平均分子量(Mn)は、通常
100〜200,000であり、好ましくは400〜5
0,000である。このようなポリサルファイド化合物
の好ましい例は、米国特許2,466,963号に記載
されている。
【0026】また、主鎖中に、(ヘ)−(R5 0)n
(但し、R5 は炭素数2〜4のアルキレン基、nは6〜
200の整数をの整数を示す。)で表されるポリエ−テ
ル部分と、(ト)−(C2 4 OCH2 OC2 4 −S
X )−、及び−(CH2 CH(OH)CH2 −SX )−
(但し、xは1〜5の整数である。)で表される構造単
位とを含有し、かつ末端に、(チ)−C2 4 OCH2
OC2 4 −SH及び/又は−CH2 CH(OH)CH
2 −SHで表されるチオ−ル基を有するポリサルファイ
ドポリエ−テル化合物も使用できる。
【0027】このポリサルファイドポリエ−テル化合物
は、同一分子量における粘度が上記ポリサルファイド化
合物よりも低く好ましい。また、(ヘ)のポリエ−テル
部分と、(ト)の構造単位とは任意の配列で結合してい
てよく、数平均分子量は(Mn)は通常600〜20
0,000であり、好ましくは800〜50,000で
ある。このようなポリサルファイドポリエ−テル化合物
の好ましい例は、例えば特開平4−363,325に記
載されている。 (2)官能基を有するビニル化合物 本発明における官能基を有するビニル化合物は、一般式
(4)及び/または(5):
【0028】
【化13】
【0029】
【化14】 (但し、R1 は水素原子及び/またはメチル基であり、
2 は2価の基である。またBは、水酸基、ニトリル
基、カルボキシル基、アミノ基、エステル基、イソシア
ネート基、エポキシ基、ハロゲンからなる群より選ばれ
た少なくとも1種の官能基である。)で表されるもので
ある。
【0030】本発明における官能基を有するビニル化合
物は、上記一般式(4)及び(5)のうち少なくとも一
方の構造を有しておればよく、すなわち骨格中に2価の
基R2 を含有していなくともよい。R2 を含有する場
合、その構造は直鎖状でも分岐状でもよく、ヘテロ原子
を含有していてもよい。また、2種以上の構造を有して
いてよい。
【0031】また、これらのビニル化合物のうち好まし
いものは、アクリル系不飽和単量体であり、上記2価の
基R2 が、一般式(3):
【0032】
【化15】 (但し、R5 は、炭素数が2〜10のオキシアルキレン
基及び/または酸素数が2〜20のポリオキシアルキレ
ン基であり、一方の末端である炭素原子は官能基Bに結
合しているものとする。)で表されるものである。この
式中のオキシアルキレン基又はポリオキシアルキレン基
5 は、直鎖状でも分岐状でもよく、2種以上の構造を
有していてよいが、2個の末端のうち、必ず炭素原子側
が官能基Bに結合しており、酸素原子側がカルボニル基
に結合しているものとする。また、オキシアルキレン鎖
の炭素数が多すぎると、原料のアクリル系不飽和単量体
の反応性が低下するので10個までが好ましく、ポリオ
キシアルキレン鎖の酸素数が多すぎると、得られる化合
物の耐水性及び耐候性が劣るので20個までが好まし
い。具体例としては、オキシエチレン基、オキシプロピ
レン基、オキシイソブチレン基、トリオキシエチレン基
等が挙げられる。これらの中で最も好ましいものは、オ
キシエチレン基である。
【0033】本発明の官能基を有するビニル化合物の官
能基とは、上記一般式(4)及び(5)中の官能基Bで
あり、水酸基、ニトリル基、カルボキシル基、エステル
基、イソシアネート基、エポキシ基、ハロゲンよりなる
1種以上の基であり、これらの中でも最も好ましいもの
は、水酸基である。
【0034】以上のような官能基を有するビニル化合物
の最も好ましい例は、2−ヒドロキシエチルアクリレ−
ト、及び2−ヒドロキシエチルメタクリレ−トである。 (3)触媒 なお、上記のような官能基を有するビニル化合物をチオ
−ル基末端ポリサルファイド化合物に反応させる場合に
は、反応を迅速かつ確実に行わせるために、触媒を適量
添加することができる。この反応触媒としては塩基性触
媒が好ましく、原料に溶解する塩基性触媒がより好まし
いが、溶解しない場合においても、原料と相溶性の良い
別の溶媒に溶かした後に添加すればよい。具体例として
は、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、1,8
−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセン、
2,4,6−トリ(ジメチルアミノメチル)フェノ−
ル、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどが挙げられ
る。これら触媒の添加量は、チオ−ル基末端ポリサルフ
ァイド化合物100重量部に対して0.001〜1.0
重量部が好ましい。 (4)反応条件 本発明の官能基末端ポリサルファイド化合物は、チオ−
ル基末端ポリサルファイド化合物に、官能基を有するビ
ニル化合物の全量を仕込み、混合した後反応させること
により得られる。もしくは、チオ−ル基末端ポリサルフ
ァイド化合物に、官能基を有するビニル化合物を滴下し
ながら反応させることにより得られる。いずれの場合も
予め適量の触媒を添加してから反応させてもよい。
【0035】官能基を有するビニル化合物の量は、チオ
−ル基末端ポリサルファイド化合物中のチオ−ル基1モ
ルに対して1〜2.0モル、好ましくは1〜1.5モル
とする。この量が1モル未満では、原料中のチオ−ル基
が残存し、2.0モルを越えると、ビニル化合物が残存
するため好ましくない。
【0036】また、反応温度は、0℃〜180℃であ
り、好ましくは20℃〜150℃である。反応温度が0
℃未満では、反応時間がかかりすぎ、反応温度が180
℃を越えるとチオ−ル基末端ポリサルファイド化合物が
一部分解する可能性があるため好ましくない。反応時間
は、1〜48時間であり、好ましくは、2〜24時間で
ある。
【0037】さらに、反応時に塩基性触媒を添加した場
合には、付加反応が終了した後、塩基を中和するために
イオン交換樹脂に通すかまたは、酸を添加してもよい。
添加する酸は通常の有機酸もしくは無機酸を使用してよ
く、具体例としては、塩酸、クエン酸、2−エチルヘキ
サン酸、ステアリン酸などが挙げられる。添加量は、塩
基性触媒の塩基に対して1〜2.0当量が好ましい。
2.0当量を越える得られた官能基末端ポリサルファイ
ド化合物中に酸が残存するため好ましくない。
【0038】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明する。 実施例1 ポリサルファイド化合物(東レチオコ−ル(株)製、商
品名“チオコ−ルLP3”、チオ−ル基含量6.7重量
%)200gを反応容器に仕込み、水酸化カリウム2重
量%のポリエチレングリコ−ル溶液4gを添加して、撹
拌しながら十分に窒素置換した。次に2−ヒドロキシエ
チルメタクリレ−ト58.1gを加え、反応容器を50
℃のオイルバス中に浸漬して1時間撹拌した後、バス温
を70℃まで昇温して2時間撹拌して反応を終了した。
【0039】得られた水酸基末端ポリサルファイド化合
物は黄褐色で均一透明な液状ポリマ−であった。この化
合物の25℃粘度は33ポイズであり、ヨウ素で滴定し
たところ、チオ−ル基は完全に消失していた。また、得
られた化合物を以下の条件でゲルパ−ミエ−ションクロ
マトグラフィ−(GPC)を使用して分析したところ、
反応前に面積比で9%あった2−ヒドロキシエチルメタ
クリレ−トのピ−クは1%以下に低下していた。 GPC分析条件 カラム;G3000HxL+G2000HxL+G10
00HxL、東ソ−(株)製 溶媒;テトラヒドロフラン(THF) カラム温度;30℃ 流速;1.0ミリリットル/分 検出器;示差屈折率検出器、RI MODEL504、
ジ−エルサイエンス(株)製 実施例2 ポリサルファイド化合物(東レチオコ−ル(株)製、商
品名“チオコ−ルLP3”、チオ−ル基含量6.7重量
%)200gを反応容器に仕込み、水酸化カリウム2重
量%のポリエチレングリコ−ル溶液4gを添加して、撹
拌しながら十分に窒素置換した。次に2−ヒドロキシエ
チルアクリレ−ト51.9gを加え、反応容器を50℃
のオイルバス中に浸漬して1時間撹拌した後、バス温を
70℃まで昇温して6時間撹拌して反応を終了した。
【0040】得られた水酸基末端ポリサルファイド化合
物は黄褐色で均一透明な液状ポリマ−であった。この化
合物の25℃粘度は32ポイズであり、ヨウ素で滴定し
たところ、チオ−ル基は完全に消失していた。また、得
られた化合物を上記の条件でゲルパ−ミエ−ションクロ
マトグラフィ−(GPC)を使用して分析したところ、
反応前に面積比で8%あった2−ヒドロキシエチルアク
リレ−トのピ−クは1%以下に低下していた。 実施例3 ポリサルファイド化合物(東レチオコール(株)製、商
品名“チオコールLP3”、チオール基含量6.7重量
%)200gを反応容器に仕込み、水酸化カリウム2重
量%のポリエチレングリコール溶液2.5gを添加し
て、攪拌しながら十分に窒素置換した。次にアクリロニ
トリル23.3gを加え、反応容器を50℃のオイルバ
ス中に浸漬して1時間攪拌した後、バス温を70℃まで
昇温して2時間攪拌して反応を終了した。
【0041】得られたニトリル基末端ポリサルファイド
化合物は黄褐色で均一透明な液状ポリマーであった。こ
の化合物の25℃粘度は32ポイズであり、ヨウ素で滴
定したところ、チオール基は完全に消失していた。
【0042】
【発明の効果】本発明の官能基末端ポリサルファイド化
合物は、チオ−ル基末端ポリサルファイド化合物に官能
基を有するビニル化合物を付加することにより、容易に
かつ高純度で得られ、末端にチオ−ル基を有する場合の
特有の臭気が無く、広範囲の工業的利用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の反応前混合物のGPCチャ−トであ
る。
【図2】実施例1の反応後混合物のGPCチャ−トであ
る。
【図3】実施例2の反応前混合物のGPCチャ−トであ
る。
【図4】実施例2の反応後混合物のGPCチャ−トであ
る。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)及び/または(2): 【化1】 【化2】 (但し、R1 は水素原子及び/またはメチル基であり、
    2 は2価の基である。またBは、水酸基、ニトリル
    基、カルボキシル基、アミノ基、エステル基、イソシア
    ネート基、エポキシ基、ハロゲンからなる群より選ばれ
    た少なくとも1種の官能基である。)で表され、上記一
    般式(1)及び(2)中のAが、 (イ)−(R3 −SX )− (但し、R3 は2価の基であり、xは1〜5の整数であ
    る。)で表される構造単位を有し、かつ末端に、 (ロ)〜 〜R4 −S− (但し、R4 は2価の基である。)で表されるチオエ−
    テル基を含有する、ポリサルファイド構造を持つ2価以
    上の基であることを特徴とする官能基末端ポリサルファ
    イド化合物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の官能基末端ポリサルファ
    イド化合物において、前記(イ)構造単位中のR3 、及
    び(ロ)末端基中のR4 が、 (ハ)−C2 4 OCn 2nOC2 4 − (但し、nは、1〜2の整数である。)で表される基を
    含有することを特徴とする官能基末端ポリサルファイド
    化合物。
  3. 【請求項3】請求項1及び2に記載の官能基末端ポリサ
    ルファイド化合物において、一般式(1)で表され、か
    つ式中の基R2 が、一般式(3): 【化3】 (但し、R5 は、炭素数が2〜10のオキシアルキレン
    基及び/または酸素数が2〜20のポリオキシアルキレ
    ン基であり、一方の末端である炭素原子は官能基Bに結
    合しているものとする。)で表されることを特徴とする
    官能基末端ポリサルファイド化合物。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の官能基末端ポリサルファ
    イド化合物において、前記官能基Bが水酸基であること
    を特徴とする水酸基末端ポリサルファイド化合物。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の官能基末端ポリサルファ
    イド化合物において、前記一般式中の基R5 がオキシエ
    チレン基であることを特徴とする水酸基末端ポリサルフ
    ァイド化合物。
  6. 【請求項6】請求項1〜5に記載の官能基末端ポリサル
    ファイド化合物の製造方法であって、チオ−ル基末端ポ
    リサルファイド化合物に、下記一般式(4)及び/また
    は(5): 【化4】 【化5】 (但し、R1 は水素原子及び/またはメチル基であり、
    2 は2価の基である。またBは、水酸基、ニトリル
    基、カルボキシル基、アミノ基、エステル基、イソシア
    ネート基、エポキシ基、ハロゲンからなる群より選ばれ
    た少なくとも1種の官能基である。)で表される官能基
    を有するビニル化合物を反応させることを特徴とする官
    能基末端ポリサルファイド化合物の製造方法。
JP23917695A 1995-08-24 1995-08-24 官能基末端ポリサルファイド化合物及びその製造法 Expired - Lifetime JP3479759B2 (ja)

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