JP3476436B2 - 原子移動ラジカル重合によって調製されるカルボン酸官能性ポリマーを含む熱硬化性組成物 - Google Patents

原子移動ラジカル重合によって調製されるカルボン酸官能性ポリマーを含む熱硬化性組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、1つ以上のカルボン酸官能性ポリマーおよび
エポキシド官能性架橋剤(例えば、トリス(2,3−エ
ポキシプロピル)イソシアヌレート)の熱硬化性組成物
に関する。カルボン酸官能性ポリマーは、原子移動ラジ
カル重合によって調製され、そして、十分規定されたポ
リマー鎖構造、分子量および分子量分布を有する。本発
明はまた、基材をコーティングする方法、この方法によ
ってコーティングされる基材に関する。
【0002】(発明の背景) コーティング組成物による環境破壊(特に、それらの使
用の間の、揮発性有機物の大気中への放出と関係する)
を減少することは、近年、進行中の調査および開発中の
分野である。従って、部分的に、粉末コーティングの固
有の低い揮発性有機物含量(VOC)のために、粉末コ
ーティングへの関心が強くなり、このことにより、有意
に、適用プロセス間での大気中への放出を減少する。熱
可塑性の粉末コーティング組成物および熱硬化性の粉末
コーティング組成物の両方が市販されているが、熱硬化
性の粉末コーティング組成物の優れた物理特性(例え
ば、硬度および耐溶媒性)のために、熱硬化性の粉末コ
ーティングが典型的により所望される。
【0003】低いVOCコーティングは、使用される比
較的大量のコーティングのために、多くの用途、例え
ば、自動車の相手先商標製造製品(original
equipment manufacture)(OE
M)、産業市場および電気器具市場で、特に所望され
る。しかし、低いVOCレベルの要求に加えて、多くの
製造には、使用されるコーティングの厳しい性能が要求
される。このような要件の例には、良好な外装の耐久
性、耐溶媒性、ならびに卓越した光沢および外観が挙げ
られる。液体トップコートは、このような特性を提供し
得るが、それらは、粉末コーティング(これは、本質的
にゼロVOCレベルを有する)と比較してより高いVO
Cレベルの所望されない欠点を有する。
【0004】 トリス(2,3−エポキシプロピル)イ
ソシアヌレートのような、エポキシド官能性架橋剤で硬
化されたカルボン酸官能性ポリマーベースの粉末コーテ
ィング(「エポキシ硬化粉末コーティング」)は公知で
あり、そして多くの用途(例えば、産業用トップコート
および自動車OEMトップコート)における使用のため
に、開発されてきた。エポキシド官能性架橋剤トリス
(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレートはま
た、通常、トリグリシジルイソシアヌレート(TGI
C)と呼ばれる。架橋剤がTGICであるこのようなエ
ポキシ硬化性粉末コーティングは、例えば、米国特許第
3,935,138号、4,242,253号、4,6
05,710号、4,910,287号、5,264,
529号、および5,684,067号に記載される。
しかし、それらの使用は、例えば、流れ、外観および保
存安定性の欠失のために制限されている。エポキシ硬化
性粉末コーティング組成物の結合剤は、典型的にカルボ
ン酸官能を有する、ポリエステルおよび/またはアク
リルポリマーを含む。このようなエポキシ硬化性粉末コ
ーティング組成物に使用されるカルボン酸官能性ポリマ
ーは、標準的な方法(すなわち、非リビング、ラジカル
重合法)によって典型的に調製され、これらの方法は、
分子量、分子量分布およびポリマー鎖構造の制御をほと
んど提供しない。
【0005】物理特性、例えば、所定のポリマーのガラ
ス転移温度(Tg)および溶融粘度(melt vis
cosity)は、直接的にその分子量に関係し得る。
より高い分子量は、例えば、より高いTg値および溶融
粘度と典型的に関係する。広い分子量分布(例えば、
2.0または2.5を超える多分散性指標(PDI)を
有する)を有するポリマーの物理特性は、それを含む種
々のポリマー種の間の不確定の相互作用および個々の物
理特性の平均として特徴付けられ得る。このように、広
い分子量分布を有するポリマーの物理特性は可変であり
得、そして制御することが困難であり得る。
【0006】 共重合体のポリマー鎖の構造、または構
成は、ポリマーの骨格または鎖に沿ったモノマー残基の
配列として記述され得る。例えば、標準的なラジカル重
合技術によって調製されるカルボン酸官能性共重合体
は、異なる個々のカルボン酸当量を有するポリマー分子
の混合物を含む。これらのポリマー分子の幾つかは、カ
ルボン酸官能を実際に有さないものであり得る。熱硬
化性組成物において、3次元架橋ネットワークの形成
は、官能当量およびそれを含む個々のポリマー分子の
構成に依存する。反応性官能をほとんど有さないか
または全く有さない(すなわち、ポリマー鎖に沿った官
能基の位置のために、恐らく架橋反応に参加しにくい
能基を有する)ポリマー分子は、3次元架橋ネットワー
クの形成に、ほとんど寄与しないか、または全く寄与せ
ず、その結果、最終的に形成された重合体(例えば、硬
または熱硬コーティング)の所望の物理特性より劣
る。
【0007】本質的にゼロVOCレベルおよび好ましい
性能特性の組合わせを有する、新規であり、かつ改善さ
れたエポキシ硬化性粉末コーティング組成物の引き続く
開発が、所望される。特に、エポキシ硬化性粉末コーテ
ィング組成物を開発することが所望され、この組成物
は、十分に規定された分子量およびポリマー鎖構造、お
よび狭い分子量分布(例えば、2.5より低いPDI
値)を有するカルボン酸官能性ポリマーを含む。カルボ
ン酸官能性ポリマーの構成および多分散性の制御が望ま
しく、これにより、従来のプロセスによって調製される
比較のカルボン酸官能性ポリマーよりも高いTgおよび
低い溶融粘度を達成することが可能となり、その結果、
ケーキングに対して耐久性があり、かつ改善された物理
特性を有する熱硬化性粒子状組成物を生じる。
【0008】欧州特許出願第0 773 267 A1
号は、熱硬化性粉末コーティング組成物を開示し、これ
は、(A)1.0〜1.5のPD1を有するビニル共重
合体であって、エポキシ、カルボキシルおよびヒドロキ
シル基から選択される少なくとも1つの種の官能基を含
む、ビニル共重合体、および(B)硬化剤を含む。この
共重合体は、グループ移動ラジカル重合(group
transfer radical polymeri
zation)(GTRP)を使用して調製される。G
TRPは、限定された種々のモノマーを用いて使用され
得る。
【0009】国際特許公開WO97/18247および
米国特許第5,763,548号および同第5、78
9,487号は、原子移動ラジカル重合(ATRP)と
称されるラジカル重合プロセスを記載する。ATRPプ
ロセスは、リビングラジカル重合であるとして記載さ
れ、このリビングラジカル重合は、予測可能な分子量お
よび分子量分布を有する(コ)ポリマーの形成を生じ
る。このATRPプロセスはまた、制御された構造(す
なわち、制御可能な位相幾何、組成など)を有する高度
に均一な生成物を提供するように記載される。特許’5
48号および’487号ならびにWO97/18247
特許公開はまた、ATRPによって調製された(コ)ポ
リマーを記載し、この(コ)ポリマーは、例えば、ペイ
ントおよびコーティングの広範囲の用途において有用で
ある。
【0010】 (発明の要旨) 本発明に従って、以下の、共反応可能固体である、粒子
性混合物を含む熱硬化性組成物が提供され、この粒子性
混合物は、以下: (a)少なくとも1個のラジカル移動可能基を有する開
始剤の存在下で開始される原子移動ラジカル重合によっ
て調製されるポリカルボン酸官能性ポリマーであって、
ここで、このポリマーは、以下: および のポリマー鎖構造IおよびIIの少なくとも1個を含
み、ここで、Mは、少なくとも1個のエチレン性不飽和
ラジカル重合可能モノマーのカルボン酸官能のない残
基であり;Gは、少なくとも1個のエチレン性不飽和ラ
ジカル重合可能モノマーのカルボン酸官能を有する残
基であり;pおよびqは、各ポリマー鎖構造において残
基の1ブロックに存在する平均残基数を示し;そして
p、qおよびxは、各構造について、上記ポリカルボン
酸官能性ポリマーが少なくとも250の数平均分子量を
有するように各々独立して選択される、ポリカルボン酸
官能性ポリマー;と (b)少なくとも2つのエポキシド基を有するエポキシ
ド官能架橋剤、との混合物である。
【0011】 本発明に従って、基材を上記の熱硬化性
組成物でコーティングする方法がまた提供される。
【0012】 さらに、本発明に従って、着色フィルム
形成組成物から堆積されベースコート、およびベース
コートに塗布され透明性トップコートを含む多成分複
合コーティング構成物が提供される。透明性トップコー
トは、上記の熱硬化性組成物を含む。
【0013】実施例以外において、または他に指示する
場合で、明細書および特許請求の範囲において使用され
る、成分の量を表現する全ての数、反応条件などは、用
語「約」によって、全ての場合において改変されるもの
として理解されるべきである。
【0014】本明細書中に使用される、用語「ポリマ
ー」は、ホモ重合体(すなわち、単一のモノマー種から
作製されるポリマー)および共重合体(すなわち、2以
上のモノマー種から作製されるポリマー)の両方の言及
を意味する。
【0015】(発明の詳細な説明) 本発明に従う熱硬化性組成物は、1つ以上のポリカルボ
ン酸官能性ポリマーを含む。本明細書中および特許請求
の範囲中で使用されるように、「ポリカルボン酸官能性
ポリマー」などの用語は、末端および/またはペンダン
ト部分に2つ以上のカルボン酸基を有するポリマーを意
味し、これらは、反応し、そしてエポキシド(またはオ
キシラン)基を含有する化合物との共有結合を形成し得
る。
【0016】本発明のカルボン酸官能性ポリマーは、原
子移動ラジカル重合(ATRP)によって調製される。
このATRP法は、「リビング重合(living p
olymerization)」(すなわち、本質的に
連鎖移動がなく本質的に連鎖停止がなく増える、鎖成長
重合)として記載される。ATRPによって調製される
ポリマーの分子量は、反応物の化学量論(すなわち、モ
ノマー(単数または複数)および開始剤(単数または複
数)の初期濃度)によって制御され得る。さらに、AT
RPはまた、例えば、狭い分子量分布(例えば、2.5
未満のPDI値)および十分規定されたポリマー鎖構造
(例えば、ブロック共重合体および交互共重合体)を包
含する特徴を有する、ポリマーを提供する。
【0017】ATRPプロセスは、一般に、以下の工程
を包含するとして説明され得る:開始系の存在下で、1
つ以上のラジカル重合可能モノマーを重合する工程;ポ
リマーを形成する工程;および形成されたポリマーを単
離する工程。開始系は、以下を含む:ラジカル移動可能
原子または基を有する開始剤;遷移金属化合物(すなわ
ち、触媒)(これは、上記開始剤とともに可逆酸化還元
サイクルに関与する);およびリガンド(これは、遷移
金属化合物と配位する)。ATRPプロセスは、国際特
許公開WO97/18247ならびに米国特許第5,7
63,548号および同第5,789,487号にさら
に詳細に記載される。
【0018】本発明のカルボン酸官能性ポリマーの調製
において、開始剤は、直鎖または分枝鎖の脂肪族化合
物、脂環式化合物、芳香族化合物、多環式芳香族化合
物、複素環式化合物、スルホニル化合物、スルフェニル
化合物、カルボン酸のエステル、高分子化合物およびそ
れらの混合物からなる群から選択され得、これら各々
は、少なくとも1つのラジカル移動可能基を有し、これ
は、典型的に、ハロ基である。開始剤はまた、官能基
(例えば、グリシジル基のようなオキシラニル(oxy
ranyl)基)で置換され得る。さらなる有用な開始
剤およびそれらと結合し得る種々のラジカル移動可能基
は、国際特許公開WO97/18247の第42〜45
頁に記載される。
【0019】 ラジカル移動可能基を有する高分子化合
物(オリゴマー化合物を含む)は、開始剤として使用さ
れ得、そして本明細書中で「マクロ開始剤(macro
initiator)」として言及される。マクロ開始
剤の例としては、カチオン重合によって調製され、そし
て末端ハライド(例えば、クロリド)を有するポリスチ
レン、ならびに2−(2−ブロモプロピオンオキシ(b
romopropionoxy)エチルアクリレートお
よび1つ以上のアルキル(メタ)アクリレート(例え
ば、ブチルアクリレート)のポリマー(従来の非リビン
グラジカル重合によって調製される)が挙げられるが、
これらに限定されない。マクロ開始剤は、グラフトポリ
マー(例えば、グラフト化されたブロック共重合体およ
びくし型(comb)共重合体)を調製するための、A
TRPプロセスにおいて使用され得る。マクロ開始剤の
さらなる議論は、国際特許公開WO98/01480の
第31〜38頁に見出される。
【0020】好ましくは、開始剤は、ハロメタン、メチ
レンジハライド、ハロホルム、カーボンテトラハライ
ド、1−ハロ−2,3−エポキシプロパン、メタンスル
ホニルハライド、p−トルエンスルホニルハライド、メ
タンスルフェニルハライド、p−トルエンスルフェニル
ハライド、1−フェニルエチルハライド、2−ハロ−C
1〜C6カルボン酸のC1〜C6アルキルエステル、p−ハ
ロメチルスチレン、モノ−ヘキサキス(α−ハロ−C1
〜C6アルキル)ベンゼン、ジエチル−2−ハロ−2−
メチルマロネート、エチル2−ブロモイソブチレートお
よびそれらの混合物からなる群から選択され得る。特に
好ましい開始剤は、ジエチル−2−ブロモ−2−メチル
マロネートである。
【0021】本発明のカルボン酸官能性ポリマーの調製
において使用され得る触媒は、開始剤および成長ポリマ
ー鎖とともに、酸化還元サイクルに関与し得る任意の遷
移金属化合物を含む。遷移金属化合物がポリマー鎖との
直接炭素−金属結合を形成しないことが好ましい。本発
明において有用である遷移金属触媒は、以下の一般式I
II: TMn+n III によって表され得る。ここで、TMは、遷移金属であ
り、nは、0〜7の値を有する遷移金属上の形式電荷で
あり、そしてXは、対イオンまたは共有結合成分であ
る。遷移金属(TM)の例としては、Cu、Fe、A
u、Ag、Hg、Pd、Pt、Co、Mn、Ru、M
o、NbおよびZnが挙げられるが、これらに限定され
ない。Xの例としては、ハロゲン、ヒドロキシ、酸素、
1〜C6アルコキシ,シアノ、シアナート(cyana
to)、チオシアナート、およびアジドが挙げられる
が、これらの限定されない。好ましい遷移金属は、Cu
(I)であり、そしてXは、好ましくは、ハロゲン(例
えば、クロリド)である。従って、遷移金属触媒の好ま
しいクラスは、ハロゲン化銅(例えば、Cu(I)C
l)である。遷移金属触媒が少量(例えば、1モル%)
の酸化還元結合体(redox conjugate)
(例えば、Cu(II)Cl2(Cu(I)Clが使用
される場合))を含むこともまた好ましい。本発明のカ
ルボン酸官能性ポリマーの調製において有用なさらなる
触媒は、国際特許公開WO97/18247の第45お
よび46頁に記載される。酸化還元結合体は、国際特許
公開WO97/18247の第27〜33頁に記載され
る。
【0022】 本発明のカルボン酸官能性ポリマーの調
製において使用され得るリガンドは、1つ以上の窒素、
酸素、リンおよび/またはイオウ原子(これらは、遷移
金属触媒化合物に、例えばσおよび/またはπ結合を介
して配位し得る)を有する化合物が挙げられるが、これ
らに限定されない。有用なリガンドのクラスとして以下
が挙げられるが、これらに限定されない:非置換および
置換のピリジンならびにビピリジン;ポルフィリン;ク
リプタンド;クラウンエーテル;例えば、18−クラウ
ン−6;ポリアミン、例えば、エチレンジアミン;グリ
コール、例えば、アルキレングリコール、例えば、エチ
レングリコール;一酸化炭素;ならびに配位モノマー、
例えば、スチレン、アクリロニトリルおよびヒドロキシ
アルキル(メタ)アクリレート。リガンドの好ましいク
ラスは、置換されたビピリジン、例えば、4,4’−ジ
アルキル−ビピリジルである。本発明のカルボン酸官能
性ポリマーの調製において使用され得るさらなるリガン
ドは、国際特許公開WO97/18247の第46〜5
3頁に記載される。
【0023】本発明のカルボン酸官能性ポリマーの調製
において、開始剤、遷移金属化合物およびリガンドの量
ならびに相対比は、ATRPが最も効果的に行われるも
のである。使用される開始剤の量は、広範に変化し得、
そして典型的に反応媒体中に10-4モル/リットル
(M)〜3Mの濃度(例えば、10-3M〜10-1M)で
存在する。カルボン酸官能性ポリマーの分子量は、開始
剤およびモノマー(単数または複数)の相対濃度に直接
関連し得る場合、開始剤 対 モノマーのモル比は、ポ
リマー調製において重要な因子である。開始剤 対 モ
ノマーのモル比は、典型的に、10-4:1〜0.5:1
(例えば、10-3:1〜5×10-2:1)の範囲内であ
る。
【0024】本発明のカルボン酸官能性ポリマーの調製
において、遷移金属化合物 対 開始剤のモル比は、典
型的に、10-4:1〜10:1(例えば、0.1:1〜
5:1)の範囲内である。リガンド 対 遷移金属化合
物のモル比は、典型的に、0.1:1〜100:1(例
えば、0.2:1〜10:1)の範囲内である。
【0025】本発明の熱硬化性組成物において有用であ
るカルボン酸官能性ポリマーは、溶媒の非存在下で(す
なわち、塊状重合プロセスによって)調製され得る。一
般に、カルボン酸官能性ポリマーは、溶媒(典型的に、
水および/または有機溶媒)の存在下で調製される。有
用な有機溶媒のクラスとしては、以下が挙げられるが、
これらに限定されない:カルボン酸のエステル、エーテ
ル、環状エーテル、C5〜C10アルカン、C5〜C8シク
ロアルカン、芳香族炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素
溶媒、アミド、ニトリル、スルホキシド、スルホンおよ
びそれらの混合物。超臨界溶媒(例えば、CO2、C1
4アルカンおよびフルオロカーボン)がまた、使用さ
れ得る。溶媒の好ましいクラスは芳香族炭化水素溶媒で
あり、その特に好ましい例はキシレン、および混合芳香
族溶媒(例えば、商品名SOLVESSOでExxon
Chemical Americaから市販されてい
るもの)である。さらなる溶媒は、国際特許公開WO9
7/18247の第53〜56頁にさらに詳細に記載さ
れる。
【0026】 カルボン酸基の存在下でのいくつかのA
TRP触媒(例えば銅)の潜在的な不活性化のために、
上記ATRPプロセスは、一般的に、実質的にカルボン
酸官能なしで実施される。従って、本発明の組成物に
使用されるカルボン酸官能ポリマーは、典型的に2つ
の段階で調製される。第1段階は、実質的にカルボン酸
官能のない、ポリカルボン酸官能ポリマーの前駆体
(「前駆体ポリマー」)のATRP調製を含む。第2段
階において、前駆体ポリマーは、本発明の組成物のポリ
カルボン酸官能ポリマーに変換される。
【0027】 前駆体ポリマーのポリカルボン酸官能性
ポリマーへの変換は、当業者に公知の方法を使用して達
成される。変換のこのような公知の方法には、以下が挙
げられるが、これには限定されない:(a)前駆体ポリ
マーの骨格に存在するアルキル(メタ)アクリレートモ
ノマー(例えば、t−ブチルメタクリレート)の残基を
加水分解する工程;および(b)前駆体ポリマーの骨格
に存在するヒドロキシ官能性エチレン性不飽和ラジカル
重合可能モノマーの残基と、環状無水物(例えば、無水
コハク酸)とを反応させる工程。
【0028】カルボン酸官能性ポリマーの前駆体ポリマ
ーは、典型的に、25℃〜140℃(例えば、50℃〜
100℃)の範囲内の反応温度、ならびに1〜100気
圧(通常、大気圧)の範囲内の圧で調製される。原子移
動ラジカル重合は、典型的に、24時間未満(例えば、
1時間と8時間との間)で完了する。
【0029】カルボン酸官能性ポリマーが溶媒の存在下
で調製される場合、この溶媒は、ポリマーが形成された
後に、当業者に公知の適切な手段(例えば、減圧蒸留)
によって除去される。あるいは、ポリマーは、公知の方
法に従って、溶媒から沈殿され、濾過され、洗浄され、
そして乾燥され得る。溶媒の除去または溶媒からの分離
の後、カルボン酸官能性ポリマーは、典型的に、全ポリ
マー重量に基づいて、少なくとも95重量%、そして好
ましくは少なくとも98重量%の固体(1グラムのサン
プルを110℃のオーブン中に60分間置くことによっ
て測定された固体)を有する。
【0030】本発明の熱硬化性組成物において使用する
前に、ATRP遷移金属触媒およびその関連のリガンド
は、典型的に、カルボン酸官能性ポリマーから分離また
は除去される。ATRP触媒は、好ましくは、前駆体ポ
リマーのカルボン酸官能性ポリマーへの変換前に除去さ
れる。ATRP触媒の除去は、公知の方法(例えば、触
媒結合剤の、前駆体ポリマー、溶媒および触媒の混合物
への添加、続く濾過、を包含する)を用いて達成され
る。適切な触媒結合剤の例としては、例えば、アルミ
ナ、シリカ、クレイ、またはそれらの組み合わせが挙げ
られる。前駆体ポリマー、溶媒およびATRP触媒の混
合物は、触媒結合剤の床(bed)を通過され得る。あ
るいは、ATRP触媒は、インサイチュで酸化され得、
そして前駆体ポリマー中に保持され得る。
【0031】カルボン酸官能性ポリマーは、直鎖ポリマ
ー、分枝鎖ポリマー、超分枝鎖ポリマー、スターポリマ
ー、グラフトポリマーおよびそれらの混合物からなる群
から選択され得る。ポリマーの形状または全体的構成
は、その調製において使用される開始剤およびモノマー
の選択によって制御され得る。直鎖カルボン酸官能性ポ
リマーは、1または2つのラジカル移動可能基(例え
ば、ジエチル−2−ハロ−2−メチルマロネートおよび
α,α’−ジクロロキシレン)を有する開始剤を使用す
ることによって調製され得る。分枝鎖カルボン酸官能性
ポリマーは、分枝モノマー(すなわち、ラジカル移動可
能基または1より多いエチレン性不飽和のラジカル重合
可能基(例えば、2−(2−ブロモプロピオンオキシ)
エチルアクリレート、p−クロロメチルスチレンおよび
ジエチレングリコールビス(メタクリレート))を含む
モノマー)を使用することによって調製され得る。超分
枝鎖カルボン酸官能性ポリマーは、使用される分枝鎖モ
ノマーの量を増加させることによって調製され得る。
【0032】スターカルボン酸官能性ポリマーは、3以
上のラジカル移動可能基を有する開始剤(例えば、ヘキ
サキス(ブロモメチル)ベンゼン)を使用することによ
って調製され得る。当業者に公知のように、スターポリ
マーは、コア−アームまたはアーム−コア法によって調
製され得る。コア−アーム法において、スターポリマー
は、多官能性開始剤(例えば、ヘキサキス(ブロモメチ
ル)ベンゼン)の存在下でモノマーを重合させることに
よって調製される。類似の組成および構成のポリマー鎖
またはアームは、コア−アーム法において、開始剤コア
から成長する。
【0033】 アームコア(arm−core)方法に
おいて、このアームは、コアから別に調製され、必要に
応じて、異なる組成物、構成、分子量およびPDIを有
し得る。アームは、異なるカルボン酸当量を有し得、あ
るものはカルボン酸官能有さなくてもよい。アーム
の調製の後に、これらは、コアに接続される。例えば、
アームは、グリシジル官能性開始剤を使用してATRP
によって前駆体ポリマーとして調製され得る。次いで、
これらのアームは、エポキシドと反応性の3個以上の活
性水素基(例えば、カルボン酸またはヒドロキシル基)
を有するコアに接続され得る。最終的に、形成されるス
ターポリマーの前駆体ポリマーのアームは、本明細書中
で先に議論したように、カルボン酸官能性アームに変換
される。コアは、クエン酸のような分子であっても良
く、あるいはATRPによって調製され、例えば、カル
ボン酸、チオールまたはヒドロキシル基のような末端反
応性水素含有基を有するコアアームスターポリマーであ
っても良い。
【0034】 ATRPアームコアスターポリマーにお
けるコアとして使用され得る、ATRP法によって調製
されるコアの例は、以下のように記載される。第1段階
において、6モルのメチルメタクリレートが、1モルの
1,3,5−トリス(ブロモメチル)ベンゼンの存在下
で重合される。第2段階において、3モルの2−ヒドロ
キシエチルメタクリレートが反応混合物に供給される。
2−ヒドロキシエチルメタクリレートの末端残基を有す
るコアは、単離され、次いで、第3段階において、環状
無水物(例えば、無水コハク酸)と反応させられる。次
の段階において、種々のまたは等しい組成の3つの前駆
体ポリマーアーム(これらのうちの少なくとも1つがA
TRPによって調製されている)は、コアのカルボン酸
基とアームの反応性官能(例えば、エポキシド)との
間での反応によって、カルボン末端コアに接続され
る。次いで、スターポリマーの接続された前駆体ポリマ
ーアームは、カルボン酸官能性アームに変換される。
【0035】グラフトポリマー形態のカルボン酸官能性
ポリマーは、本明細書中で前述されたように、マクロ開
始剤を使用して調製され得る。グラフトポリマー、分枝
鎖ポリマー、超分枝鎖ポリマーおよびスターポリマー
は、国際特許公開WO97/18247の頁79〜91
にさらに詳細に記載される。
【0036】本発明に有用なカルボン酸官能性ポリマー
の多分散性指数(PDI)は、典型的に、2.5未満で
あり、より典型的には、2.0未満であり、好ましくは
1.8未満(例えば1.5)である。本明細書中および
特許請求の範囲で使用されるように、「多分散性指数」
は、以下の等式により決定される:(重量平均分子量
(Mw)/数平均分子量(Mn))。単分散(mono
disperse)ポリマーは、1.0のPDIを有す
る。さらに、本明細書で使用されるように、Mnおよび
Mwは、ポリエチレン標準を使用するゲル透過クロマト
グラフィーから決定される。
【0037】一般的なポリマー鎖構造IおよびIIは、
ともにまたは別個に、カルボン酸官能性ポリマーのポリ
マー鎖または骨格、構成を含む1つ以上の構造を表す。
一般的なポリマー鎖構造IおよびIIの下付文字pおよ
びqは、それぞれ、残基のMブロックおよびGブロック
に存在する残基の平均数を表す。下付文字xは、Mブロ
ックおよびGブロックのセグメント(すなわち、x−セ
グメント)の数を表す。下付文字pおよびqはそれぞ
れ、各x−セグメントについて同じであっても異なって
いても良い。以下は、一般的なポリマー鎖構造Iおよび
IIによって表される種々のポリマー構成を示すために
提示される。
【0038】(ホモブロックポリマー構成:) xが1であり、pが0であり、qが5である場合、一般
的なポリマー鎖構造Iは、5G残基のホモブロックを表
し、より詳細には以下の一般式IVによって示される:
【0039】(ジブロック共重合体構成:) xが1であり、pが5であり、qが5である場合、一般
的なポリマー鎖構造Iは、5M残基および5G残基のジ
ブロックを表し、より詳細には以下の一般式Vによって
示される:
【0040】(交互共重合体構成:) xが1より大きく(例えば5)、pおよびqが各x−セ
グメントについてそれぞれ1である場合、ポリマー鎖構
造Iは、M残基およびG残基の交互ブロックを表し、よ
り詳細には以下の一般式VIによって示される:
【0041】(グラジエント共重合体構成:) xが1より大きく(例えば3)、pおよびqが各x−セ
グメントについてそれぞれ独立して例えば1〜3の範囲
内である場合、ポリマー鎖構造Iは、M残基およびG残
基のグラジエントブロックを表し、より詳細には以下の
一般式VIIによって示される:
【0042】グラジエント共重合体は、ATRP法によ
って2つ以上のモノマーから調製され得、ポリマー骨格
に沿って、次第に、そして対称的かつ予測可能な様式で
変化する構成を有するように一般的に記載される。グラ
ジエント共重合体は、ATRP法により、(a)重合過
程の間、反応媒体に供給されるモノマー比を変えること
によって、(b)異なる重合速度を有するモノマーを含
むモノマー供給を使用して、または(c)(a)および
(b)の組み合わせで調製され得る。グラジエント共重
合体は、国際特許公報WO97/18247の頁72〜
78にさらに詳細に記載される。
【0043】 一般的なポリマー鎖構造IおよびIIに
ついてさらに関連して、Mは、カルボン酸官能を有さ
ない1つ以上のタイプの残基を表し、pは、x−セグメ
ント内のM残基(M−ブロック)のブロック当たりに存
在するM残基の平均合計数を表す。一般構造IおよびI
Iの−(M)−部分は、(1)単一のタイプのM残基
のホモブロック、(2)2つのタイプのM残基の交互ブ
ロック、(3)2以上のタイプのM残基のポリブロッ
ク、または(4)2以上のタイプのM残基のグラジエン
トブロックを表す。
【0044】説明のために、M−ブロックが、例えば、
10モルのメチルメタクリレートから調製される場合、
構造IおよびIIの−(M)p−部分は、メチルメタク
リレートの10残基のホモブロックを表す。M−ブロッ
クが、例えば5モルのメチルメタクリレートおよび5モ
ルのブチルメタクリレートから調製される場合、一般的
な構造IおよびIIの−(M)p−部分は、当業者に公
知であるように調製条件に依存して以下を表す:(a)
合計で10残基(すなわちp=10)を有する、メチル
メタクリレートの5残基およびブチルメタクリレートの
5残基のジブロック;(b)合計で10残基を有する、
ブチルメタクリレートの5残基およびメチルメタクリレ
ートの5残基のジブロック;(c)メチルメタクリレー
ト残基またはブチルメタクリレート残基のいずれかで始
まり、合計で10残基を有する、メチルメタクリレート
残基およびブチルメタクリレート残基の交互ブロック;
または(d)メチルメタクリレート残基またはブチルメ
タクリレート残基のいずれかで始まり、合計で10残基
を有する、メチルメタクリレート残基およびブチルメタ
クリレート残基のグラジエントブロック。
【0045】 また、一般的なポリマー鎖構造Iおよび
IIに関連して、Gは、カルボン酸官能を有する1つ
以上のタイプの残基を表し、qは、G残基(Gブロッ
ク)のブロック当たりに存在するG残基の平均の合計数
を表す。従って、ポリマー鎖構造IおよびIIの−
(G)−部分は、上で提供される−(M)−部分と
同じ様式で記載され得る。
【0046】一般的なポリマー鎖構造IおよびIIの残
基Mは、少なくとも1つのエチレン性不飽和ラジカル重
合可能モノマーから誘導される。本明細書中および特許
請求の範囲に使用される場合、「エチレン性不飽和ラジ
カル重合可能モノマー」などの用語は、ビニルモノマ
ー、アリルモノマー、オレフィンおよび他のラジカル重
合可能なエチレン性不飽和モノマーを含むことを意味す
る。
【0047】 Mが誘導され得るビニルモノマーのクラ
スには、(メタ)アクリレート、ビニル芳香族モノマ
ー、ビニルハライドおよびカルボン酸のビニルエステル
が挙げられるがこれらには限定されない。本明細書中お
よび特許請求の範囲に使用される場合、「(タ)アク
リレート」などの用語は、メタクリレートおよびアクリ
レートの両方を意味する。好ましくは、残基Mは、アル
キル基において1〜20の炭素原子を有するアルキル
タ)アクリレートの少なくとも1つから誘導され
る。残基Mが誘導され得る、アルキル基において1〜2
0の炭素原子を有するアルキル(メタ)アクリレートの
具体例には、以下が挙げられるが、これには限定されな
い:メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピ
ル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレー
ト、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ
アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソボ
ルニル(isobornyl)(メタ)アクリレート、
シクロへキシル(タ)アクリレート、および3,3,
5−トリメチルシクロへキシル(メタ)アクリレート。
【0048】 残基Mはまた、1個より多い(メタ)ア
クリレート基を有するモノマー(例えば、無水(メタ
アクリル酸およびジエチレングリコールビス((メタ
アクリレート))から選択され得る。残基Mはまた、分
枝モノマーとして働き得る、ラジカル的に移動可能な基
(例えば、2−(2−ブロモプロピオノキシ)エチルア
クリレート)を含むアルキル(メタ)アクリレートから
選択され得る。
【0049】Mが誘導され得るビニル芳香族性モノマー
の具体的な例には、以下が挙げられるが、これには限定
されない:スチレン、p−クロロメチルスチレン、ジビ
ニルベンゼン、ビニルナフタレンおよびジビニルナフタ
レン。Mが誘導され得るビニルハライドには以下が挙げ
られるが、これには限定されない:ビニルクロリドおよ
びビニリデンフルオリド。Mが誘導され得るカルボン酸
のビニルエステルには、以下が挙げられるが、これには
限定されない:ビニルアセテート、ビニルブチレート、
ビニル3,4−ジメトキシベンゾエートおよびビニルベ
ンゾエート。
【0050】本明細書中および特許請求の範囲に使用さ
れる場合、「オレフィン」などの用語は、石油留分を分
解することによって得られるような、1つ以上の二重結
合を有する不飽和脂肪族炭化水素を意味する。Mが誘導
され得るオレフィンの具体例には以下が挙げられるが、
これには限定されない:プロピレン、1−ブテン、1,
3−ブタジエン、イソブチレンおよびジイソブチレン。
【0051】 本明細書中および特許請求の範囲に使用
される場合、「アリルモノマー(単数または複数)」
は、置換および/または非置換のアリル官能を含むモ
ノマー、すなわち、以下の一般式VIIIによって示さ
れる1つ以上のラジカルを意味する: ここで、Rは、水素、ハロゲンまたはC〜Cのア
ルキル基である。最も一般的には、Rは、水素または
メチルであり、結果として一般式VIIIは、非置換
メタ)アリルラジカルを表す。アリルモノマーの例に
は、以下が挙げられるが、これには限定されない:(
)アリルアルコール;(メタ)アリルエーテル(例え
ば、メチル(メタ)アリルエーテル);カルボン酸のア
リルエステル(例えば、(メタ)アリルアセテート、
タ)アリルブチレート、(メタ)アリル3,4−ジ
メトキシベンゾエートおよび(メタ)アリルベンゾエー
ト)。
【0052】Mが誘導され得る、他のエチレン性不飽和
ラジカル重合可能モノマーには、以下が挙げられるが、
これには限定されない:環状無水物(例えば、無水マレ
イン酸、無水1−シクロペンテン−1,2−ジカルボン
酸および無水イタコン酸;不飽和であるがα,β−エチ
レン性不飽和を有さない、酸のエステル(例えば、ウン
デシレン酸のメチルエステル);およびエチレン性不飽
和二塩基酸のジエステル(例えば、ジエチルマレー
ト)。
【0053】 一般的なポリマー鎖構造IおよびIIの
残基Gは、典型的に、以下から誘導される:アルキル
メタ)アクリレート(これは、重合後加水分解され
る)、または少なくとも1つのヒドロキシ官能性エチレ
ン性不飽和ラジカル重合可能モノマー(これは、重合
後、環状無水物と後反応させられる)。残基Gが誘導さ
れ得る適切なヒドロキシ官能性エチレン性不飽和ラジカ
ル重合可能モノマーのクラスの例には以下が挙げられる
が、これらに限定されない:ビニルアセテートなどのビ
ニルエステル(これは、重合後、ビニルアルコールの残
基にまで加水分解される);アリルアセテートなどのア
リルエステル(これは、重合後、アリルアルコールの残
基まで加水分解される);また、ヒドロキシ官能を有
するアリル官能性モノマー(例えば、アリルアルコー
ル、2−アリルフェニール);ヒドロキシ官能を有す
るビニル芳香族モノマー(例えば、2−エテニル−5−
メチルフェノール、2−エテニル−6−メチルフェノー
ルおよび4−エテニル−3−メチルフェノール);なら
びにヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどヒド
ロキシ官能性(メタ)アクリレート(例えば、ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレートおよびヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート)。
【0054】環状無水物は、前駆体ポリマー骨格におけ
るヒドロキシ官能性エチレン性不飽和ラジカル重合可能
モノマーの残基と反応し、それによってカルボン酸基を
そこに結合させ得るものから選択される。適切な環状無
水物の例には、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水グ
ルタル酸、無水アジピン酸および無水ピメリン酸が挙げ
られるが、これらに限定されない。
【0055】 本発明の好ましい実施態様において、残
基Gは以下から誘導される:t−ブチルメタクリレート
などの、C〜Cアルキル(メタ)アクリレート(こ
れは、重合後、加水分解される);またはヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレートおよびヒドロキシプロピル
メタ)アクリレートのうちの少なくとも1つ(これは
重合後、環状無水物(例えば、コハク酸無水物)と後反
応させられる)。
【0056】 残基Gは、また、他のモノマーから誘導
され得、このモノマーは、ATRP重プロセスの完了
後、変換され得るか、または他の化合物と反応させられ
て酸官能性を提供し得る。残基Gが誘導され得るこのよ
うな他のモノマーの例には以下が挙げられるが、これら
に限定されない:アクリロニトリル(このニトリル部分
は、重合後、カルボン酸基にまで加水分解され得る);
イソシアネート官能性モノマー、例えば、3−イソプロ
ぺニル−α、α−ジメチルベンジルイソシアネート[ケ
ミカルアブストラクト(CAS)登録番号2094−9
9−7](これは重合後、カルボン酸およびヒドロキシ
ル官能をともに有する化合物(例えば、12−ヒドロ
キシステアリン酸および乳酸)と反応させられ得る);
ならびに無水マレイン酸(これは、重合後、加水分解さ
れてカルボン酸基を形成し得るか、または酸触媒の存在
下で単官能性アルコールと反応させられてエステルおよ
びカルボン酸基を形成し得るかのいずれかであり得
)。
【0057】 残基MおよびGの各々が選択されるモノ
マーの選択は相互に関係する。すなわち、Gが誘導され
るモノマーの選択によって、Mが誘導されるモノマーの
選択が制限される。残基Gがヒドロキシ官能性エチレン
性不飽和ラジカル重合可能モノマー(単数または複数)
(これは、重合後、環状無水物と後反応される)から誘
導される場合、残基Mは、典型的に、このようなモノマ
ー(単数または複数)から誘導されない。また、残基G
が1つ以上のアルキル(メタ)アクリレート(これは、
重合後、加水分解される)から誘導される場合、残基M
は、典型的に、このようなモノマーから誘導されない。
【0058】下付文字pおよびqは、各ポリマー構造中
の残基のブロックに存在する残基の平均数を表す。典型
的に、一般的なポリマー構造IおよびIIの各々につい
て、pおよびqはそれぞれ独立して、0以上、好ましく
は、少なくとも1、より好ましくは、少なくとも5の値
を有する。また、一般的なポリマー構造IおよびIIの
各々について、下付文字pおよびqはそれぞれ独立し
て、典型的に、100未満、好ましくは、20未満、そ
してより好ましくは、15未満の値を有する。下付文字
pおよびqの値は、記載された値を含む、これらの値の
任意の組み合わせ間の範囲であり得る。さらに、ポリマ
ーにおいて、pとqとの和は、xセグメント内で少なく
とも1であり、そしてqは、少なくとも1つのxセグメ
ント内で、少なくとも1である。
【0059】一般的なポリマー構造IおよびIIの下付
文字xは典型的に、少なくとも1の値を有する。また、
下付文字xは典型的に、100未満、好ましくは、50
未満、そしてより好ましくは、10未満の値を有する。
下付文字xの値は、記載された値を含む、これらの値の
任意の組み合わせ間の範囲であり得る。ポリマー分子中
で、1より多い構造Iおよび/またはIIが存在する場
合、xは、各構造について異なる値を有し得(pおよび
qのように)、グラジエント共重合体のような様々なポ
リマー構成を可能にする。
【0060】本発明のポリカルボン酸官能性ポリマー
は、以下の一般的なポリマー鎖構造IXおよびXのうち
少なくとも1つを有するように、さらに記載され得る: および ここで、p、q、x、MおよびGは、本明細書中で前述
されたものと同じ意味を有する。下付文字rおよびs
は、MおよびG残基のそれぞれのブロック中に存在する
残基の平均数を表す。一般式IXおよびXの−(M)r
−および−(G)s−部分は、−(M)p−および−
(G)q−部分について本明細書中で前述されたものと
同じ意味を有する。
【0061】一般ポリマー鎖構造IXおよびXは、ポリ
マー自体を表し得るか、あるいは、この構造の各々は、
ポリマーの末端セグメントを含み得る。例えば、zが1
である場合、構造IXおよびXは、直鎖ポリマーを表し
得、これは1つのラジカル移動可能基を有する開始剤を
使用するATRPによって調製される。zが2である場
合、構造IXおよびXは、2つのラジカル移動可能基を
有する開始剤の残基から伸長する、直鎖「レッグ(le
g)」を表し得る。あるいは、zが2より大きい場合、
構造IXおよびXはそれぞれ、2つより多いのラジカル
移動可能基を有する開始剤を使用して、ATRPによっ
て調製される、スターポリマーの「アーム」を表し得
る。
【0062】一般式IXおよびXの記号φは、ポリマー
のATRP調製において使用される開始剤の残基である
か、またはこれから誘導され、そして開始剤のラジカル
移動可能基を含有しない。例えば、カルボン酸官能性ポ
リマーが臭化ベンジルの存在下で開始される場合、記号
φ、より詳細にはφ−は、ベンジル残基:
【0063】
【化1】 である。
【0064】記号φはまた、開始剤の残基から誘導され
得る。例えば、カルボン酸官能性ポリマーが、エピクロ
ロヒドリンを使用して開始される場合、記号φ、より詳
細にはφ−は、2,3−エポキシ−プロピル残基:
【0065】
【化2】 である。次いで、この2,3−エポキシ−プロピル残基
は、例えば、2,3−ジヒドロキシプロピル残基に変換
され得る。
【0066】一般式IXおよびXにおいて、下付文字z
は、φに結合したカルボン酸官能性ポリマー鎖の数と等
しい。下付文字zは少なくとも1であり、そして広範な
値を有し得る。くし型(comb)ポリマーまたはグラ
フトポリマーの場合、φは、いくつかのラジカル移動可
能なペンダント基を有するマクロ開始剤(macroi
nitiator)であり、zは、10を越す値、例え
ば、50、100または1000を有し得る。典型的
に、zは、10未満であり、好ましくは、6未満、そし
てより好ましくは、5未満である。本発明の好ましい実
施態様において、zは1または2である。
【0067】一般式IXおよびXの記号Tは、開始剤の
ラジカル移動可能基であるか、またはこれから誘導され
る。例えば、カルボン酸官能性ポリマーがジエチル−2
−ブロモ−2−メチルマロネートの存在下で調製される
場合、Tはラジカル移動可能ブロモ基であり得る。
【0068】ラジカル移動可能基は必要に応じて、
(a)除去されるか、または(b)別の部分に化学的に
変換され得る。(a)または(b)のいずれかにおい
て、記号Tは、本明細書中で、開始剤のラジカル移動可
能基から誘導されると考えられる。ラジカル移動可能基
は、求核性化合物(例えば、アルカリ金属アルコキシレ
ート)との置換によって除去され得る。しかし、本発明
において、ラジカル移動可能基が除去されるか、または
化学的に変換される方法がまた、比較的穏やかであるこ
と(すなわち、ポリマー骨格に相当な影響、またはダメ
ージを与えないこと)が所望される。
【0069】本発明の好ましい実施態様において、ラジ
カル移動可能基がハロゲンである場合、このハロゲンは
穏やかな脱ハロゲン化反応により除去され得る。この反
応は典型的に、前駆体ポリマーが形成した後(すなわ
ち、前駆体ポリマーがポリカルボン酸官能性ポリマーに
変換される前)、少なくともATRP触媒の存在下で、
後反応として実施される。好ましくは、脱ハロゲン化後
反応は、ATRP触媒およびその対応するリガンドの両
方の存在下で行われる。
【0070】 穏やかな脱ハロゲン化反応は、実質的に
カルボン酸官能を含まない本発明のカルボン酸官能性
ポリマーのハロゲン末端前駆体を、1つ以上のエチレン
性不飽和化合物と接触させることによって行われる。こ
のエチレン性不飽和化合物は、原子移動ラジカル重合が
行われる条件下のスペクトルの少なくとも一部分で容易
にラジカル重合し得ず、本明細書中以下で、「制限ラジ
カル重合可能エチレン性不飽和化合物」(LRPEU化
合物(単数または複数))と称される)。本明細書中で
使用される「ハロゲン末端」および類似の用語は、例え
ば、分枝ポリマー、くし型ポリマーおよびスターポリマ
ーにおいて存在する、ペンダントハロゲンもまた含むこ
とを意味する。
【0071】いずれの理論にも縛られることを意図しな
いが、手近な証拠に基づいて、ハロゲン末端前駆体ポリ
マーと1つ以上のLRPEU化合物との間の反応は、
(1)末端ハロゲン基の除去、および(2)少なくとも
1つの炭素−炭素二重結合の付加(ここで、末端炭素−
ハロゲン結合は切れる)を生じると考えられる。脱ハロ
ゲン化反応は典型的に、0℃〜200℃の範囲の温度
(例えば、0℃〜160℃)、0.1〜100気圧の範
囲の圧力(例えば、0.1〜50気圧)で行われる。こ
の反応はまた、典型的には、24時間未満(例えば、1
時間と8時間との間)で行われる。LRPEU化合物
は、化学量論的な量より少ない量で添加され得るが、好
ましくは、前駆体ポリマー中に存在する末端ハロゲンの
モルに対して少なくとも化学量論的な量で添加される。
化学量論的な量より多く添加される場合、LRPEU化
合物は、典型的に、5モル%を超えない量(例えば、1
〜3モル%)で存在し、末端ハロゲンの全モルを越す。
【0072】穏やかな条件下で、本発明の組成物のカル
ボン酸官能性ポリマーの前駆体ポリマーを脱ハロゲン化
するのに有用な、制限ラジカル重合可能エチレン性不飽
和化合物には、以下の一般式XIで表される化合物が挙
げられる:
【0073】
【化3】 一般式XIにおいて、R1およびR2は、同一であるかま
たは異なる有機基、例えば、1〜4個の炭素原子を有す
るアルキル基;アリール基;アルコキシ基;エステル
基;アルキル硫黄基;アシルオキシ基;および窒素含有
アルキル基であり得、ここで、R1およびR2基のうち少
なくとも一方は有機基であり、一方、他方は有機基また
は水素であり得る。例えば、R1またはR2の一方がアル
キル基である場合、他方はアルキル、アリール、アシル
オキシ、アルコキシ、アレーン、硫黄含有アルキル基、
または窒素含有アルキル基および/もしくは窒素含有ア
リール基であり得る。R3基は同一であるか、または水
素もしくは低級アルキルから選択される異なる基であり
得、ポリマーの末端ハロゲンとLRPEU化合物との間
の反応が阻止されないように選択される。また、R3
はR1および/またはR2基に結合され、環式化合物を形
成し得る。
【0074】LRPEU化合物はハロゲン基を含有しな
いことが好ましい。適切なLRPEU化合物の例には、
1,1−ジメチルエチレン、1,1−ジフェニルエチレ
ン、イソプロペニルアセテート、α−メチルスチレン、
1,1−ジアルコキシオレフィンおよびそれらの混合物
が挙げられるが、これらに限定されない。さらなる例に
は、イタコン酸ジメチルおよびジイソブテン(2,4,
4−トリメチル−1−ペンテン)が挙げられる。
【0075】例示の目的のために、ハロゲン末端前駆体
ポリマーとLRPEU化合物(例えば、α−メチルスチ
レン)との間の反応は、以下の一般スキーム1で要約さ
れる。
【0076】
【化4】 一般スキーム1において、P−Xは、ハロゲン前駆体ポ
リマー(これは、本明細書中で、上記のように後で本発
明の組成物であるポリカルボン酸官能性ポリマーに変換
される)を表す。
【0077】各一般的なポリマー構造IXおよびXにつ
いて、下付文字rおよびsは、それぞれ独立して、0以
上の値を有する。各一般的なポリマー構造IXおよびX
について、下付文字rおよびsは、それぞれ独立して、
典型的には、100未満、好ましくは、50未満、そし
てより好ましくは、10未満の値を有する。rおよびs
の値はそれぞれ、記載された値を含む、これらの値の任
意の組み合わせ間の範囲であり得る。
【0078】カルボン酸官能性ポリマーは、典型的に、
少なくとも100g/当量のカルボン酸当量を有し、好
ましくは、少なくとも200g/当量である。ポリマー
のカルボン酸当量はまた、典型的に、10,000g/
当量未満であり、好ましくは、5,000g/当量未
満、そしてより好ましくは、1,000g/当量未満で
ある。カルボン酸官能性ポリマーのカルボン酸当量は、
記載された値を含む、これらの値の任意の組み合わせ間
の範囲であり得る。
【0079】カルボン酸官能性ポリマーの数平均分子量
(Mn)は、典型的には、少なくとも250であり、よ
り典型的には、少なくとも500、好ましくは、少なく
とも1000、そしてより好ましくは、少なくとも20
00である。カルボン酸官能性ポリマーはまた、典型的
に、16,000未満、好ましくは、10,000未
満、そしてより好ましくは、5,000未満のMnを有
する。カルボン酸官能性ポリマーのMnは、記載された
値を含む、これらの値の任意の組み合わせ間の範囲であ
り得る。
【0080】 カルボン酸官能性ポリマーは、本発明の
熱硬化性組成物において、樹脂結合剤または添加剤とし
て、別個の樹脂結合剤(これは、ATRPまたは従来の
重合方法によって調製され得る)と共に使用され得る。
添加剤として使用される場合、本明細書中に記載される
ようなカルボン酸官能性ポリマーは、典型的に、低い
(例えば、これは、単官能性であり得る)および対
応して高い当量を有する。
【0081】カルボン酸官能性ポリマー(a)は典型的
に、本発明の熱硬化性組成物中に、熱硬化性組成物の樹
脂固体の全重量に基づいて、少なくとも50重量%、好
ましくは少なくとも70重量%、そしてより好ましくは
少なくとも80重量%の量で存在する。また、熱硬化性
組成物は、典型的に、熱硬化性組成物の樹脂固体の全重
量に基づいて、98重量%未満、好ましくは95重量%
未満、そしてより好ましくは90重量%未満の量で存在
するカルボン酸官能性ポリマーを含有する。カルボン酸
官能性ポリマーは、本発明の熱硬化性組成物中に、これ
らの値の任意の組み合せの間の範囲の量で存在し得る
(記載の値を含む)。
【0082】 本発明の熱硬化性組成物は、ポリカルボ
ン酸官能性ポリエステルを必要に応じてさらに含み得
る。本発明の熱硬化性組成物に有用であるポリカルボン
酸官能性ポリエステルは、典型的に、1ポリエステル分
子あたり平均して少なくとも2つのカルボン酸基を有す
る。カルボン酸官能を有するポリエステルは、当該分
野で認められた方法(art−recognized
method)によって調製され得、この方法は、少な
くとも2つの酸官能を有するカルボン酸(またはその
無水物)、および少なくとも2つのヒドロキシ官能
有するポリオールを反応させる工程を含む。当業者に公
知のように、カルボン酸基 対 反応物にあるヒドロキ
シ基のモル当量比は、得られたポリエステルがカルボン
酸官能および所望の分子量を有するように選択され
る。
【0083】ポリカルボン酸官能性ポリエステルを調製
する際に有用な多官能性カルボン酸の例には以下が挙げ
られるが、これらに限定されない:ベンゼン−1,2,
4−トリカルボン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル
酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドビシクロ−2,2,
1,5−へプチン−2,3−ジカルボン酸、テトラクロ
ロフタル酸、シクロヘキサン二酸、コハク酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、アゼライン酸、マレイン酸、トリ
メシン酸(trimesic acid)、3,6−ジ
クロロフタル酸、アジピン酸、セバシン酸および同様の
多官能性カルボン酸。ポリカルボン酸官能性ポリエステ
ルの調製に有用なポリオールの例には以下が挙げれる
が、これらに限定されない:グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、トリメチルロールエタン、トリスヒドロキ
シエチルイソシアヌレート、ペンタエリスリトール、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレ
ングリコール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタ
ンジオールおよび1,4−ブタンジオール、ヘプタンジ
オール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、2,2
−ビス(4−シクロヘキサノール)プロパン、ネオペン
チルグリコール、2,2,3−トリメチルペンタン−
1,3−ジオール、1,4−ジメチロールシクロヘキサ
ン、2,2,4−トリメチルペンタンジオール、および
同様のポリオール。
【0084】本発明に有用なポリカルボン酸官能性ポリ
エステルは、典型的に、1,000〜10,000(例
えば、2,000〜7,000)の範囲内のMnを有す
る。カルボン酸官能性ポリエステルの酸当量は、、典型
的には、290g/当量〜3,000g/当量(例え
ば、500〜2,000g/当量)の範囲内である。本
発明の熱硬化性組成物中に存在する場合、ポリカルボン
酸官能性ポリエステルは、典型的に、樹脂固体の全重量
に基づいて、1重量%〜40重量%の量(例えば、樹脂
固体の全重量に基づいて、5重量%〜35重量%)で存
在する。
【0085】熱硬化性組成物はまた、少なくとも2つの
エポキシド基を有する1つ以上のエポキシド官能性架橋
剤を含有する。このエポキシド官能性架橋剤(b)は、
ATRP法によって調製されず、室温で好ましくは固体
である。本発明の組成物中の有用なエポキシド官能性架
橋剤のクラスには、以下が挙げられるがこれらに限定さ
れない:エポキシド官能性ポリエステル、従来のフリー
ラジカル重合法によって調製されるエポキシド官能性ポ
リマー、エポキシド官能性ポリエーテル、エポキシド官
能性イソシアヌレート、およびそれらの混合物。
【0086】 本発明に有用なエポキシド官能性ポリエ
ステルは、当該分野で認められた方法によって調製され
得る。例えば、ヒドロキシ官能性ポリエステルのヒドロ
キシル基は1−ハロ−2,3−エポキシプロパン(例え
ば、エピクロロヒドリン)と反応されて、エポキシド官
能性ポリエステルを形成し得る。ヒドロキシ官能を有
するポリエステルは、従来法によって調製され得、この
方法には、少なくとも2つのヒドロキシ官能を有する
ポリオール、および少なくとも2つの酸官能を有する
カルボン酸(または、それらの無水物)を反応させる工
程を含む。当業者に公知であるように、ヒドロキシ基
対 反応物のカルボン酸基のモル当量比は、得られるポ
リエステルがヒドロキシ官能および所望の分子量を有
するように選択される。エポキシド官能性ポリエステル
のヒドロキシ官能性ポリエステルの前駆体を調製する際
に有用な多官能性カルボン酸およびポリオールの例に
は、任意のポリカルボン酸官能性ポリエステルに関連し
て本明細書中上記に記載されるものが挙げられるが、こ
れらに限定されない。
【0087】本発明に有用なエポキシド官能性ポリエス
テルのMnは、典型的に、1,000〜10,000の
範囲内(例えば、2,000〜7,000)である。エ
ポキシド官能性ポリエステルの当量は、典型的に、29
0〜3,000g/当量の範囲内(例えば、500〜
2,000g/当量)である。
【0088】 本発明の組成物においてエポキシド官能
性架橋剤として使用され得る、従来のフリーラジカル重
合法によって調製されるエポキシド官能性ポリマーは、
ATRPによって調製されない。これらのエポキシド官
能性ポリマー架橋剤は、典型的に、エポキシド官能性エ
チレン性不飽和ラジカル重合可能モノマー(単数または
複数)、典型的にはグリシジル官能性(メタ)アクリレ
ート(例えば、グリシジル(メタ)アクリレート)を、
エポキシド官能を有さないエチレン性不飽和ラジカル
重合可能モノマー(単数または複数)(例えば、アルキ
ル(メタ)アクリレート)との共重合によって調製され
る。典型的には、従来のフリーラジカル重合法によって
調製されるエポキシド官能性ポリマーは、エポキシド官
能性アクリルポリマーである。
【0089】エポキシド官能性ポリマー架橋剤を調製す
る従来のラジカル重合法は、典型的には、フリーラジカ
ル開始剤(例えば、有機ペルオキシドおよびアゾ型化合
物)の使用を包含する。必要に応じて、鎖移動剤(ch
ain transferagent)(例えば、α−
メチルスチレンダイマーおよび三級ドデシルメルカプタ
ン)がまた、使用され得る。
【0090】 エポキシド官能性ポリマー架橋剤の調製
に使用され得るエチレン性不飽和ラジカル重合可能モノ
マーの例には以下が挙げられるが、これらに限定されな
い:グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキ
シシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メタ)ア
クリレートおよびアリルグリシジルエーテル。エポキシ
ド官能性ポリマー架橋剤を調製するために使用され得る
エポキシド官能を有さない、エチレン性不飽和ラジカ
ル重合可能モノマー(単数または複数)は、ATRPに
よって調製されるポリカルボン酸官能性ポリマーのMお
よびG残基に関して、本明細書中上記に記載したものを
含む。
【0091】従来のフリーラジカル重合法によって調製
されるエポキシド官能性ポリマー架橋剤のMnは、典型
的には、10,000未満、例えば、1,000と5,
00との間、好ましくは1,000と2,500との間
である。エポキシド官能性ポリマー架橋剤は通常、1k
gのエポキシド官能性ポリマー架橋剤あたり、3〜6m
olのエポキシド官能性エチレン性不飽和モノマーを含
有する(例えば、1kgのエポキシド官能性ポリマー架
橋剤あたり、3.1molと5.1molとの間のエポ
キシド官能性モノマー)。
【0092】 本発明に有用なエポキシド官能性ポリエ
ーテル架橋剤は、当該分野で認められた方法によって調
製され得る。例えば、2つ以上のヒドロキシ基を有する
ポリオールおよび2つ以上のエポキシド基を有するポリ
エポキシドは、当業者公知のように、得られるポリエ
ーテルがエポキシド官能を有するような割合で反応さ
れる。エポキシド官能性ポリエーテルの調製に使用され
るポリオールおよびポリエポキシドは、例えば、脂肪
族、脂環式および芳香族ポリオールならびにポリエポ
キシドおよびそれらの混合物から選択され得る。ポリオ
ールの特定の例には、本明細書中上記に記載されるもの
が挙げられる。エポキシド官能性ポリエーテルを調製す
る際に有用なポリエポキシドには、当業者に公知である
ような、ポリオールおよびエピクロロヒドリンの反応か
ら得られるものが挙げられる。本発明の好ましい実施態
様において、エポキシド官能性ポリエーテルは、4,
4’−イソプロピリデンジフェノールおよび4、4’−
イソプロピリデンジフェノールのジグリシジルエーテル
から調製される。本発明に有用な市販のエポキシド官能
性ポリエーテルの例は、EPON(登録商標)Resi
n 2002(Shell Chemical Com
pany)である。
【0093】エポキシド官能性ポリエーテル架橋剤は、
典型的に、10,000未満のMn、(例えば、1,0
00と7,000との間)を有する。エポキシド官能性
ポリオール架橋剤のエポキシド当量は、典型的に、2,
000g/当量未満(例えば、300と1,000g/
当量との間)である。
【0094】エポキシド官能性イソシアヌレートは公知
であり、そして当該分野で認められた方法によって調製
され得る。好ましいエポキシド官能性イソシアヌレート
は、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレ
ートである。
【0095】エポキシド官能性架橋剤(b)は、典型的
には、熱硬化性組成物の樹脂固体の全重量に基づいて、
少なくとも2重量%、好ましくは少なくとも5重量%、
そしてより好ましくは少なくとも10重量%の量で本発
明の熱硬性化組成物中に存在する。熱硬化性組成物はま
た、典型的には、熱硬化性組成物の樹脂固体の全重量に
基づいて、50重量%未満、好ましくは30重量%未
満、そしてより好ましくは20重量%未満の量で存在す
るエポキシド官能性架橋剤を含有する。エポキシド官能
性架橋剤は、これらの値の任意の組み合せとの間の範囲
(記載の値を含む)の量で本発明の熱硬化性組成物中に
存在し得る。
【0096】本発明の熱硬化性組成物を用いて適切な硬
化のレベルを達成するために、ポリカルボン酸官能性ポ
リマー(a)におけるカルボン酸当量 対 エポキシド
官能性架橋剤(b)におけるエポキシド当量の当量比
は、典型的には、0.7:1〜2:1(例えば0.8:
1〜1.3:1)である。上記の比の範囲は、組成物中
に必要に応じて存在し得る、任意のポリカルボン酸官能
性ポリエステル(単数または複数)に関連したカルボン
酸当量が含まれることも意味される。
【0097】本発明の熱硬化性組成物はまた、顔料およ
び充填剤を含み得る。顔料の例には以下が挙げられる
が、これらに限定されない:無機顔料(例えば、二酸化
チタンおよび酸化鉄)、有機顔料(例えば、フタロシア
ニン、アントラキノン、キナクリドン、およびチオイン
ジゴ)ならびにカーボンブラック。充填剤の例には以下
が挙げられるが、これらに限定されない:シリカ(例え
ば、沈殿したシリカ)、クレー、および硫酸バリウム。
本発明の組成物に使用される場合、顔料および充填剤は
典型的に、熱硬化性組成物の全重量に基づいて、0.1
重量%〜70重量%の量で存在する。
【0098】本発明の熱硬化性組成物は、必要に応じて
添加剤、例えば、フローおよび湿潤のためのワックス、
フローコントロール剤(例えば、ポリ(2−エチルヘキ
シル)アクリレート)、脱気添加剤(例えば、ベンゾイ
ン)、コーティング特性を改変するかまたは最適化する
ためのアジュバント樹脂、酸化防止剤、および紫外(U
V)光吸収剤、を含み得る。有用な酸化防止剤およびU
V光吸収剤の例には、Ciba−Geigyから市販の
もの(商標、IRGANOXおよびTINUVIN)が
挙げれる。これら任意の添加剤は、使用される場合、典
型的には、熱硬化性組成物の全重量に基づいて、20重
量%までの量で存在する。
【0099】本発明の熱硬化性組成物は、典型的には、
まず、カルボン酸官能性ポリマー、エポキシド官能性架
橋剤および添加剤(例えば、フロー制御剤、脱気剤、酸
化防止剤およびUV吸収剤)を、ブレンダー(例えば、
Henshelブレードブレンダー)で乾燥ブレンドす
ることによって調製される。このブレンダーは、そこに
充填された物質の、均一な乾燥ブレンドを生じるために
十分な時間の間、作動される。均一な乾燥ブレンドは次
いで、押出し機(例えば、ツインスクリュー同時回転押
出し機(twin screw co−rotatin
g extruder)、これは、80℃〜140℃の
範囲内、例えば、100℃〜125℃の温度の範囲内で
作動される)内で溶融ブレンドされる。本発明の熱硬化
性組成物の押出し物は冷却されそして、粉末コーティン
グ組成物として使用される場合、典型的に、例えば15
〜30ミクロンの平均粒子サイズまでミリングされる。
【0100】 本発明によれば、以下を含む基材をコー
ティングする方法がまた提供される: (a)上記基材に熱硬化性組成物を塗布する工程; (b)実質的に連続なフィルムを形成するために上記熱
硬化性組成物を合着させる工程;および (c)熱処理によって上記熱硬化性組成物を硬化する工
程(ここで、上記熱硬化性組成物は、本明細書中上記の
ような共反応可能固体粒子混合物を含む)。
【0101】 本発明の熱硬化性組成物は、当業者に公
知の適切な方法のいずれかによって基材に塗布され得
る。一般に、熱硬化性組成物は、乾燥粉末の形態であ
り、スプレー塗布によって塗布される、あるいは、この
粉末は、水などの液体媒体中にスラリー化され得、そし
てスプレー塗布され得る。「共反応可能固体粒子混合
物」との用語が本明細書中および特許請求の範囲におい
て使用される場合、この熱硬化性組成物は、乾燥粉末形
態であり得るか、またはスラリー形態であり得る。
【0102】 基材が導電性である場合、この熱硬化性
組成物は典型的に、静電的に塗布される。静電スプレー
塗布は、一般に、熱硬化性組成物を流動床から引き出す
工程およびコロナ電場(corona field)に
それを通して並進させる工程を含む。熱硬化性組成物の
粒子は、それらがコロナ電場を通過するにつれて荷電さ
れ、そして導電性基材引き付けられ、そして導電性
上に堆積され、これは接地される。荷電された粒子が
積み重なり始めると、基材は絶縁され、従って、さらな
る粒子の堆積を制限する。この絶縁現象は典型的には、
堆積した組成物のフィルム構築を、最大で3〜6ミル
(75〜150ミクロン)に制限する。
【0103】 あるいは、この基材が導電性でない場
合、例えば、多くのプラスチック材の場合のように、
この基材は、典型的に、熱硬化性組成物の塗布の前に、
予熱される。基材の予熱温度は、この熱硬化性組成物の
融点の温度に等しいかまたはこれよりも高いが、その硬
化温度未満である。予熱した基材上に噴霧塗布をして、
6ミル(150ミクロン)より厚い熱硬化性組成物のフ
ィルム構造物が、達成され得る(例えば、10〜20ミ
ル(254〜508ミクロン))。本発明の方法によっ
てコーティングされ得る基材には、例えば、鉄基材、ア
ルミニウム基材、プラスチック基材(例えば、シート成
形化合物ベースのプラスチック)、および木材が挙げら
れる。
【0104】 基材への塗布後、この熱硬化性組成物
が、次いで、合着され、実質的に連続的なフィルムを形
成する。塗布された組成物の合着は、この組成物の融点
の温度に等しいかまたはこれよりも高いがその硬化温度
未満である温度での熱処理によって、一般に達成され
る。予熱した基材の場合、塗布および合着工程は、基本
的に1工程で達成され得る。
【0105】合着された熱硬化性組成物は、次に、熱処
理によって硬化される。本明細書中および特許請求の範
囲において使用されるように、「硬化される(cure
d)」とは、共有結合形成(例えば、架橋剤のエポキシ
ド基とこのポリマーのカルボン酸基との間で)によって
形成される三次元架橋網目構造を意味する。本発明の熱
硬化性組成物が硬化する温度は、可変であり、そして硬
化が実施される時間に一部依存する。典型的に、この熱
硬化性組成物は、149℃〜204℃の範囲内の硬化温
度(例えば、154℃〜177℃)で20〜60分間硬
化される。
【0106】 本発明に従って、多成分複合コーティン
グ構成物がさらに提供され、この組成物は以下を含む: (a)着色フィルム形成組成物から堆積され、ベース
コート;および (b)このベースコート上に塗布され透明性トップコ
ート;ここで、この透明性トップコートは、クリアフィ
ルム形成熱硬化性組成物から堆積され、このクリアフィ
ルム形成熱硬化性組成物は、本明細書中で前述したよう
な共反応可能固体、粒子性混合物を含む。本明細書中に
記載の多成分複合コーティング構成物は、一般的に、カ
ラープラスクリアコーティング構成物(color−p
lus−clear coating composi
tion)と呼ばれる。
【0107】 ベースコートが堆積され着色フィルム
形成組成物は、コーティング塗布、特に自動車塗布にお
いて有用である任意の組成物であり得、ここで、カラー
プラスクリアコーティング構成物が広範に使用される。
着色フィルム形成組成物は、通常、樹脂結合剤、および
着色料として作用する顔料を含む。特に有用な樹脂結合
材は、アクリルポリマー、アルキッドを含むポリエステ
ル、およびポリウレタンである。
【0108】着色フィルム形成ベースコート組成物のた
めの樹脂結合剤は、例えば米国特許第4,220,67
9号(第2欄第24行目〜第4欄第40行目)に記載さ
れるもののような、有機溶媒ベース物質であり得る。ま
た、水ベースコーティング組成物(例えば、米国特許第
4,403,003号、同第4,147,679号およ
び同第5,071,904号に記載されるもの)が、着
色フィルム形成組成物中の結合剤として使用され得る。
【0109】着色フィルム形成ベースコート組成物は、
有色であり、そしてまた、メタリック顔料を含み得る。
適切な顔料の例は、米国特許第4,220,679号、
同第4,403,003号、同第4,147,679号
および同第5,071,904号において見られ得る。
【0110】この着色フィルム形成ベースコート組成物
中に必要に応じて存在し得る成分は、表面コーティング
調合の当該分野において周知である成分であり、そして
界面活性剤、フロー制御剤、揺変性剤、充填剤、抗気泡
発生剤、有機共溶媒、触媒、および他の通例の補助剤を
含む。これらの任意の物質および適切な量の例は、上述
の米国特許第4,220,679号、同第4,403,
003号、同第4,147,769号および同第5,0
71,904号に記載される。
【0111】 着色フィルム形成ベースコート組成物
は、従来のコーティング技術(例えば、ブラッシング、
噴霧、浸漬またはフローイング)の任意のものによって
基材へ塗布され得るが、最も頻繁に、噴霧によって塗布
される。手動方法または自動方法を使用しての、空気噴
霧、無空気噴霧および静電気噴霧のための通常の噴霧技
術および装置が、使用され得る。着色フィルム形成組成
物は、典型的に0.1〜5ミル(2.5〜125ミクロ
ン)および好ましくは0.1〜2ミル(2.5〜50ミ
クロン)のフィルム厚みを有するベースコートを提供す
るに十分な量で、塗布される。
【0112】 着色フィルム形成ベースコート組成物の
基材上への堆積後、そして透明性トップコートの塗布前
に、このベースコートは、硬化あるいは乾燥され得る。
堆積ベースコートを乾燥する際に、有機溶媒および/ま
たは水が、その表面において加熱または空気通過によっ
て、このベースコートフィルムから排出される。適切な
乾燥条件は、使用される特定のベースコート組成物、お
よび特定の水ベース組成物の場合では周囲の湿度に依存
する。一般的に、堆積ベースコートの乾燥は、1〜15
分間にわたって、21℃〜93℃の温度で、実施され
る。
【0113】 透明性トップコートは、粉末コーティン
グが塗布されることが公知である任意の方法によって、
この堆積ベースコート上に塗布される。好ましくは、透
明性トップコートは、本明細書中で上述したように、静
電気噴霧塗布によって塗布される。透明性トップコート
が、乾燥した堆積ベースコート上に塗布されると、この
2つのコーティングは、共硬化して、本発明の多成分複
合コーティング構成物を形成し得る。ベースコートおよ
びトップコートの両方は、共に加熱されて、2つの層を
共に硬化する。典型的に、20〜30分間での149℃
〜204℃の硬化条件が利用される。透明性トップコー
トは、典型的に、0.5〜6ミル(13〜150ミクロ
ン)の範囲内、例えば、1〜3ミル(25〜75ミクロ
ン)の厚みを有する。
【0114】本発明は、以下の実施例においてより詳細
に説明され、これらの実施例は、例示のみであることを
意図し、何故ならばそこにおける多数の改変および変更
が当業者に明らかであるからである。他に記載しない限
り、全ての部およびパーセントは重量による。
【0115】(合成実施例AおよびB) 合成実施例およびBは、実施例1および2の粉末コーテ
ィング組成物において使用されるカルボン酸官能性アク
リルポリマーの調製を示す。実施例Aのカルボン酸官能
性ポリマーは、非リビングラジカル重合によって調製さ
れる比較ポリマーである。実施例Bのカルボン酸官能性
ポリマーは、本発明の熱硬化性コーティング組成物にお
いて有用なポリマーの代表である。実施例AおよびBの
ポリマーの物理的特性は、表1において要約される。
【0116】合成実施例AおよびDにおいて、以下のモ
ノマー略語が使用される:メチルメタクリレート(MM
A);n−ブチルメタクリレート(n−BMA);三級
ブチルメタクリレート(t−BMA);およびメタクリ
ル酸(MAA)。
【0117】(実施例A) 比較カルボン酸官能性ポリマーを、表Aにおいて列挙し
た成分から、標準的な(すなわち、非制御あるいは非リ
ビング)ラジカル重合によって調製した。
【0118】
【表1】 (a)2,2’−アゾビス(2−メチルブタンニトリ
ル)開始剤(E.I.duPont de Nemou
rs and Companyから市販)。
【0119】充填物1を、2リットルの丸底フラスコ中
で、窒素ブランケット下、大気圧で、還流温度(約11
5℃)まで加熱した。このフラスコは、ロータリーブレ
ードアジテーター、還流凝縮器、温度計、ならびに温度
コントローラ、窒素入口ポート、および2つの添加ポー
トを通るフィードバックループにおいて共に連結される
加熱マントルを備えていた。還流条件で、充填物1を3
0分間維持した後、充填物2を1時間の時間をかけて添
加した。充填物2の添加が完了すると、フラスコの内容
物をさらに3時間還流させて維持した。このフラスコの
内容物を、次いで、真空ストリッピング(vacuum
strip)した。溶融したままで、ストリッピング
したフラスコ内容物を、適切な浅い開口容器(shal
lowopen container)へ移し、そして
室温まで冷却させ、そして硬化させた。次いで、固化し
た樹脂を小片に粉砕し、これを保存のために適切な密封
容器に移した。
【0120】(実施例B) 本発明の熱硬化組成物において有用なカルボン酸官能性
ポリマーを表Bに列挙した成分から、原子移動ラジカル
重合によって調製した。
【0121】
【表2】 (b)臭化銅(II)はフレークの形態であり、そして
Aldrich Chemical Companyか
ら得た。 (c)銅粉末は、25ミクロンの平均粒子サイズ、1グ
ラム/cm3の密度を有し、そしてOMG Ameri
casから購入した。
【0122】成分を、2リットル4口フラスコに全て添
加した。このフラスコは、モータ駆動ステンレス鋼攪拌
ブレード、水冷式凝縮器、ならびに温度フィードバック
制御デバイスによって接続された加熱マントルおよび温
度計を備えていた。このフラスコの内容物を加熱し、そ
して85℃で4時間維持した。フラスコの内容物を次い
で冷却し、濾過し、そして溶媒を真空ストリッピングに
よって除去した。ストリップした樹脂に350mlのジ
オキサン、および3倍モル過剰(t−BMAのモルに対
して)のHCl(1M水中)を添加した。樹脂、ジオキ
サン、HClおよび水の混合物を適切な丸底フラスコ中
で4時間還流した。フラスコの内容物を次いで、室温ま
で冷却し、そしてpHを炭酸ナトリウムの添加によって
中和した。中和したフラスコの内容物を濾過し、そして
水およびジオキサンを適切なフラスコ内で真空蒸留によ
って除去した。溶融したままで、このストリップしたフ
ラスコの内容物を適切な浅い開放容器に移し、そして室
温まで冷却し、そして硬化させた。固化した樹脂を小片
に粉砕し、これを保存のために適切な密封容器に移し
た。
【0123】
【表3】 (d)これらの分子量データを、ポリスチレン標準を使
用して、ゲル浸透クロマトグラフィーにより得た。これ
らの略号を以下のようにまとめる:数平均分子量(M
n);重量平均分子量(Mw)。 (e)多分散性指数(PDI)=(Mw/Mn)。 (f)ガラス転移温度(Tg)開始、中点および終点の
値を、示差走査熱量測定法(DSC)により、決定し
た。ポリマーサンプルを応力解放サイクル(stres
s release cycle)に供し、続いて10
℃/分の割合で加熱した。 (g)180℃における溶融粘度を、Brookfie
ld CAP 2000High Temperatu
re Viscometerを使用して決定した。 (h)酸当量を、水酸化カリウムを用いる滴定により決
定し、樹脂のグラム数/酸当量の単位で示した。 (i)総重量に基づく重量%固体を、0.2gのサンプ
ルから110℃/1時間で決定した。
【0124】(粉末コーティング組成物例1および2) 粉末コーティング例2は、本発明による熱硬化性コーテ
ィング組成物の代表例であり、一方、粉末コーティング
例1は、比較の熱硬化性コーティング組成物の例であ
る。これらの粉末コーティング組成物を、表2に列挙す
る成分から調製した。
【0125】
【表4】 (j)トリグリシジルイソシアヌレート(TGIC)架
橋剤(ACETO Agricultural Che
mical Corporationから市販) (k)TROY 570フロー制御剤(TROY Co
rporationから市販)。
【0126】表2に列挙された成分を、スパーテルを使
用し、ホットプレート上、175℃(347oF)の温
度で手動で溶融混合した。溶融混合組成物を次いで、乳
鉢と乳棒を使用して手動で粗く磨り潰した。過程の粒状
熱硬化性コーティング組成物(実施例1および2の)
は、それぞれ36ポアズおよび23ポアズの175℃
(347oF)溶融粘度を有することが分かった。溶融
粘度を温度が制御されたコーンおよびプレート粘度計
(Research Equipment(Londo
n)Ltd.製)を使用して決定した。これらの結果
は、本発明に従う熱硬化性コーティング組成物(すなわ
ち、実施例2)が比較熱硬化性コーティング組成物(す
なわち実施例1)の溶融粘度よりも低溶融粘度を有する
ことを示す。
【0127】本発明を、その特定の実施態様の具体的な
詳細を参照して記載した。このような詳細が、添付の特
許請求の範囲に含まれる限りを除き、そして特許請求の
範囲に含まれる程度までを除き、本発明の範囲の限定で
あるとみなされることは、意図されない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 コカ, シミオン アメリカ合衆国 ペンシルベニア 15213, ピッツバーグ, ベイヤード ロード 4, アパートメント 28 (72)発明者 フランクス, ジェイムズ アール. アメリカ合衆国 ペンシルベニア 15044, ギブソニア, ウッドヒル ドライブ 1048 (72)発明者 ハンバート, カート エイ. アメリカ合衆国 ペンシルベニア 15102, ベセル パーク, ミッシェ ル サークル 106 (72)発明者 レイマーズ, ポール エイチ. アメリカ合衆国 ペンシルベニア 15101, アリソン パーク, ロザン ナ ドライブ 4372 (72)発明者 マーチン, ロクサラナ エル. アメリカ合衆国 ペンシルベニア 15235, ピッツバーグ, フランクス タウン ロード 9409 (72)発明者 オドゥワイヤー, ジェイムズ ビー. アメリカ合衆国 ペンシルベニア 16059, バレンシア, スプリング バレー ロード 117 (72)発明者 オルソン, カート ジー. アメリカ合衆国 ペンシルベニア 15044, ギブソニア, ベイカーズタ ウン ロード 3935 (72)発明者 ホワイト, ダニエラ アメリカ合衆国 ペンシルベニア 15237, ピッツバーグ, ウッドラン ド ロード 494 (56)参考文献 特開 昭50−22830(JP,A) 特開 平10−130347(JP,A) 特開 平10−60028(JP,A) 特開 平11−116606(JP,A) 特開 平8−231894(JP,A) 特表2002−523578(JP,A) 特表2002−523579(JP,A) 特表2002−523581(JP,A) 特表 平5−505833(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 59/20 C08G 59/42 C09D 5/03 C09D 163/00 - 163/10 B05D 7/24

Claims (71)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共反応可能固体である、粒子性混合物を
    含む熱硬化性組成物であって、該粒子性混合物は、以
    下: (a)少なくとも1個のラジカル移動可能基を有する開
    始剤の存在下で開始される原子移動ラジカル重合によっ
    て調製されるポリカルボン酸官能性ポリマーであって、
    ここで、該ポリマーは、以下:φ−[ [(M)−(G) −(M)r−T]z およびφ−[ [(G)−(M) −(G)s−T]z のポリマー鎖構造の少なくとも1個を含み、ここで、φ
    は、該ラジカル移動可能基のない該開始剤の残基である
    か、または該残基から誘導され;Tは、該開始剤の該ラ
    ジカル移動可能基であるか、または該基から誘導され;
    Mは、少なくとも1個のエチレン性不飽和ラジカル重合
    可能モノマーのカルボン酸官能のない残基であり;G
    は、少なくとも1個のエチレン性不飽和ラジカル重合可
    能モノマーのカルボン酸官能を有する残基であり;p
    およびqは、各ポリマー鎖構造において残基の1ブロッ
    クに存在する平均残基数を示し;xは、各構造に対して
    独立して1〜100であり;pおよびqは、各x−セグ
    メントおよび各構造に対して、各々独立して0〜100
    の範囲内であり;pとqとの合計は、各x−セグメント
    に対して少なくとも1であり;そしてqは、少なくとも
    1個のx−セグメントに対して少なくとも1であり;r
    およびsは、各構造に対して各々独立して0〜100の
    範囲内であり;zは、各構造に対して独立して少なくと
    も1であり;そして該ポリカルボン酸官能性ポリマー
    は、2.0未満の多分散性指数を有し、該ポリカルボン
    酸官能性ポリマーが少なくとも250の数平均分子量を
    有するポリカルボン酸官能性ポリマー;と (b)少なくとも2つのエポキシド基を有するエポキシ
    ド官能性架橋剤、との混合物である、熱硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の組成物であって、ここ
    で、前記ポリカルボン酸官能性ポリマーが、直鎖ポリマ
    ー、分枝鎖ポリマー、超分枝鎖ポリマー、スターポリマ
    ー、グラフトポリマーおよびこれらの混合物からなる群
    から選択される、組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の組成物であって、ここ
    で、前記ポリカルボン酸官能性ポリマーが、500〜1
    6,000の数平均分子量、および2.0未満の多分散
    性指数を有する、組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の組成物であって、ここ
    で、前記開始剤は、直鎖または分枝鎖の脂肪族化合物、
    脂環式化合物、芳香族化合物、多環式芳香族化合物、複
    素環式化合物、スルホニル化合物、スルフェニル化合
    物、カルボン酸のエステル、高分子化合物、およびそれ
    らの混合物からなる群から選択され、これらは、各々少
    なくとも1個のラジカル移動可能なハライドを有する、
    組成物。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の組成物であって、ここ
    で、前記開始剤は、ハロメタン、メチレンジハライド、
    ハロホルム、カーボンテトラハライド、1−ハロ−2,
    3−エポキシプロパン、p−メタンスルホニルハライ
    ド、p−トルエンスルホニルハライド、メタンスルフェ
    ニルハライド、p−トルエンスルフェニルハライド、1
    −フェニルエチルハライド、2−ハロ−C〜C−カ
    ルボン酸のC〜C−アルキルエステル、p−ハロメ
    チルスチレン、モノ−ヘキサキス(α−ハロ−C〜C
    −アルキル)ベンゼン、ジエチル−2−ハロ−2−メ
    チルマロネート、エチル2−ブロモイソブチレート、お
    よびそれらの混合物からなる群から選択される、組成
    物。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の組成物であって、ここ
    で、前記ポリカルボン酸官能性ポリマーが、100〜1
    0,000g/当量のカルボン酸当量を有する、組成
    物。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の組成物であって、ここ
    で、Mが、ビニルモノマー、アリルモノマーおよびオレ
    フィンのうち少なくとも1個から誘導される、組成物。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の組成物であって、ここ
    で、Mが、アルキル基中に1〜20個の炭素原子を有す
    るアルキル(メタ)アクリレート、ビニル芳香族モノマ
    ー、ビニルハライド、カルボン酸のビニルエステルおよ
    びオレフィンのうち少なくとも1個から誘導される、組
    成物。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の組成物であって、ここ
    で、Gが、重合の後に加水分解されるアルキル(メタ
    アクリレート;または重合の後に環状無水物と後反応さ
    れる、少なくとも1つのヒドロキシ官能性エチレン性不
    飽和ラジカル重合可能モノマー、から誘導される、組成
    物。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の組成物であって、こ
    こで、Gが、重合の後に加水分解されるC〜Cアル
    キル(メタ)アクリレート;または重合の後に環状無水
    物と後反応される、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
    ートおよびヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの
    うちの少なくとも1つ、から誘導される、組成物。
  11. 【請求項11】 請求項に記載の組成物であって、こ
    こで、前記ポリカルボン酸官能性ポリマーが、500〜
    16,000の数平均分子量、および1.8未満の多分
    散性指数を有する、組成物。
  12. 【請求項12】 請求項に記載の組成物であって、こ
    こで、pが、各構造に対して1〜20の範囲内から独立
    して選択され;そしてqが、各構造に対して1〜20の
    範囲内から独立して選択される、組成物。
  13. 【請求項13】 請求項に記載の組成物であって、こ
    こで、xが、各構造に対して1〜50の範囲内から独立
    して選択される、組成物。
  14. 【請求項14】 請求項に記載の組成物であって、こ
    こで、Tが、ハライドである、組成物。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の組成物であって、
    ここで、Tが、脱ハロゲン化後反応から誘導される、組
    成物。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の組成物であって、
    ここで、前記脱ハロゲン化後反応が、実質的にカルボン
    酸官能のない前記ポリカルボン酸官能性ポリマーの前
    駆体と、制限ラジカル重合可能エチレン性不飽和化合物
    とを接触させる工程を含む、組成物。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の組成物であって、
    ここで、前記制限ラジカル重合可能エチレン性不飽和化
    合物が、1,1−ジメチルエチレン、1,1−ジフェニ
    ルエチレン、イソプロペニルアセテート、α−メチルス
    チレン、1,1−ジアルコキシオレフィン、およびそれ
    らの組み合わせからなる群から選択される、組成物。
  18. 【請求項18】 請求項1に記載の組成物であって、こ
    こで、前記エポキシド官能性架橋剤(b)が、エポキシ
    ド官能性ポリエステル、従来のフリーラジカル重合法に
    よって調製されたエポキシド官能性ポリマー、エポキシ
    ド官能性ポリエーテル、エポキシド官能性イソシアヌレ
    ートおよびそれらの混合物からなる群から選択される、
    組成物。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の組成物であって、
    ここで、前記エポキシド官能性架橋剤(b)が、トリス
    (2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレートであ
    る、組成物。
  20. 【請求項20】 請求項1に記載の組成物であって、こ
    こで、前記ポリカルボン酸官能性ポリマー(a)中のカ
    ルボン酸当量 対 前記エポキシド官能性架橋剤(b)
    中のエポキシ当量の当量比が、0.7:1〜2:1の範
    囲内である、組成物。
  21. 【請求項21】 請求項1に記載の組成物であって、こ
    こで、前記ポリカルボン酸官能性ポリマー(a)が、全
    樹脂固体重量を基準として50〜98重量%の量で前記
    熱硬化性組成物中に存在し、そして前記エポキシド官能
    性架橋剤(b)が、全樹脂固体重量を基準として2〜5
    0重量%の量で該熱硬化性組成物中に存在する、組成
    物。
  22. 【請求項22】 請求項1に記載の組成物であって、さ
    らにポリカルボン酸官能性ポリエステルを含む、組成
    物。
  23. 【請求項23】 請求項22に記載の組成物であって、
    ここで、前記ポリカルボン酸官能性ポリエステルが、2
    90g/当量〜3,000g/当量のカルボン酸当量を
    有し、そして全樹脂固体重量を基準として1重量%〜4
    0重量%の量で該組成物中に存在する、組成物。
  24. 【請求項24】 基材をコーティングする方法であっ
    て、該方法は、以下: (a)熱硬化性組成物を該基材に塗布する工程; (b)該熱硬化性組成物を合着させ、実質的に連続なフ
    ィルムを形成する工程;および (c)該熱硬化性組成物を硬化させる工程を包含し、こ
    こで、該熱硬化性組成物は、共反応可能固体である、粒
    子性混合物を含み、該粒子性混合物は、以下: (i)少なくとも1個のラジカル移動可能基を有する開
    始剤の存在下で開始される原子移動ラジカル重合によっ
    て調製されるポリカルボン酸官能性ポリマーであって、
    ここで、該ポリマーは、以下:φ−[ [(M)−(G) −(M)r−T]z およびφ−[ [(G)−(M) −(G)s−T]z のポリマー鎖構造の少なくとも1個を含み、ここで、φ
    は、該ラジカル移動可能基のない該開始剤の残基である
    か、または該残基から誘導され;Tは、該開始剤の該ラ
    ジカル移動可能基であるか、または該基から誘導され;
    Mは、少なくとも1個のエチレン性不飽和ラジカル重合
    可能モノマーのカルボン酸官能のない残基であり;G
    は、少なくとも1個のエチレン性不飽和ラジカル重合可
    能モノマーのカルボン酸官能を有する残基であり;p
    およびqは、各ポリマー鎖構造において残基の1ブロッ
    クに存在する平均残基数を示し;xは、各構造に対して
    独立して1〜100であり;pおよびqは、各x−セグ
    メントおよび各構造に対して、各々独立して0〜100
    の範囲内であり;pとqとの合計は、各x−セグメント
    に対して少なくとも1であり;そしてqは、少なくとも
    1個のx−セグメントに対して少なくとも1であり;r
    およびsは、各構造に対して各々独立して0〜100の
    範囲内であり;zは、各構造に対して独立して少なくと
    も1であり;そして該ポリカルボン酸官能性ポリマー
    は、2.0未満の多分散性指数を有し、該ポリカルボン
    酸官能性ポリマーが少なくとも250の数平均分子量を
    有するポリカルボン酸官能性ポリマー;と (ii)少なくとも2つのエポキシド基を有するエポキ
    シド官能性架橋剤、との混合物である、方法。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載の方法であって、こ
    こで、前記ポリカルボン酸官能性ポリマーが、直鎖ポリ
    マー、分枝鎖ポリマー、超分枝鎖ポリマー、スターポリ
    マー、グラフトポリマーおよびそれらの混合物からなる
    群から選択される、方法。
  26. 【請求項26】 請求項24に記載の方法であって、こ
    こで、前記ポリカルボン酸官能性ポリマーが、500〜
    16,000の数平均分子量、および2.0未満の多分
    散性指数を有する、方法。
  27. 【請求項27】 請求項24に記載の方法であって、こ
    こで、前記開始剤は、直鎖または分枝鎖の脂肪族化合
    物、脂環式化合物、芳香族化合物、多環式芳香族化合
    物、複素環式化合物、スルホニル化合物、スルフェニル
    化合物、カルボン酸のエステル、高分子化合物、および
    それらの混合物からなる群から選択され、これらは、各
    々少なくとも1個のラジカル移動可能なハライドを有す
    る、方法。
  28. 【請求項28】 請求項27に記載の方法であって、こ
    こで、前記開始剤は、ハロメタン、メチレンジハライ
    ド、ハロホルム、カーボンテトラハライド、1−ハロ−
    2,3−エポキシプロパン、p−メタンスルホニルハラ
    イド、p−トルエンスルホニルハライド、メタンスルフ
    ェニルハライド、p−トルエンスルフェニルハライド、
    1−フェニルエチルハライド、2−ハロ−C〜C
    カルボン酸のC〜C−アルキルエステル、p−ハロ
    メチルスチレン、モノ−ヘキサキス(α−ハロ−C
    −アルキル)ベンゼン、ジエチル−2−ハロ−2−
    メチルマロネート、エチル2−ブロモイソブチレート、
    およびそれらの混合物からなる群から選択される、方
    法。
  29. 【請求項29】 請求項24に記載の方法であって、こ
    こで、前記ポリカルボン酸官能性ポリマーが、100〜
    10,000g/当量のカルボン酸当量を有する、方
    法。
  30. 【請求項30】 請求項24に記載の方法であって、こ
    こで、Mが、ビニルモノマー、アリルモノマーおよびオ
    レフィンのうち少なくとも1個から誘導される、方法。
  31. 【請求項31】 請求項30に記載の方法であって、こ
    こで、Mが、アルキル基中に1〜20個の炭素原子を有
    するアルキル(メタ)アクリレート、ビニル芳香族モノ
    マー、ビニルハライド、カルボン酸のビニルエステルお
    よびオレフィンのうち少なくとも1個から誘導される、
    方法。
  32. 【請求項32】 請求項24に記載の方法であって、こ
    こで、Gが、重合の後に加水分解されるアルキル(
    )アクリレート;または重合の後に環状無水物と後反
    応される、少なくとも1つのヒドロキシ官能性エチレン
    性不飽和ラジカル重合可能モノマー、から誘導される、
    方法。
  33. 【請求項33】 請求項32に記載の方法であって、こ
    こで、Gが、重合の後に加水分解されるC〜Cアル
    キル(メタ)アクリレート;または重合の後に環状無水
    物と後反応される、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
    ートおよびヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの
    うちの少なくとも1つ、から誘導される、方法。
  34. 【請求項34】 請求項24に記載の方法であって、こ
    こで、前記ポリカルボン酸官能性ポリマーが、500〜
    16,000の数平均分子量、および1.8未満の多分
    散性指数を有する、方法。
  35. 【請求項35】 請求項24に記載の方法であって、こ
    こで、pが、各構造に対して1〜20の範囲内から独立
    して選択され;そしてqが、各構造に対して1〜20の
    範囲内から独立して選択される、方法。
  36. 【請求項36】 請求項24に記載の方法であって、こ
    こで、xが、各構造に対して1〜50の範囲内から独立
    して選択される、方法。
  37. 【請求項37】 請求項24に記載の方法であって、こ
    こで、Tが、ハライドである、方法。
  38. 【請求項38】 請求項37に記載の方法であって、こ
    こで、Tが、脱ハロゲン化後反応から誘導される、方
    法。
  39. 【請求項39】 請求項38に記載の方法であって、こ
    こで、前記脱ハロゲン化後反応が、実質的にカルボン酸
    官能のない前記ポリカルボン酸官能性ポリマーの前駆
    体と、制限ラジカル重合可能エチレン性不飽和化合物と
    を接触させる工程を含む、方法。
  40. 【請求項40】 請求項39に記載の方法であって、こ
    こで、前記制限ラジカル重合可能エチレン性不飽和化合
    物が、1,1−ジメチルエチレン、1,1−ジフェニル
    エチレン、イソプロペニルアセテート、α−メチルスチ
    レン、1,1−ジアルコキシオレフィン、およびそれら
    の組み合わせからなる群から選択される、方法。
  41. 【請求項41】 請求項24に記載の方法であって、こ
    こで、前記エポキシド官能性架橋剤(ii)が、エポキ
    シド官能性ポリエステル、従来のフリーラジカル重合法
    によって調製されたエポキシド官能性ポリマー、エポキ
    シド官能性ポリエーテル、エポキシド官能性イソシアヌ
    レートおよびそれらの混合物からなる群から選択され
    る、方法。
  42. 【請求項42】 請求項41に記載の方法であって、こ
    こで、前記エポキシド官能性架橋剤(ii)が、トリス
    (2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレートであ
    る、方法。
  43. 【請求項43】 請求項24に記載の方法であって、こ
    こで、前記ポリカルボン酸官能性ポリマー(i)中のカ
    ルボン酸当量 対 前記エポキシド官能性架橋剤(i
    i)中のエポキシ当量の当量比が、0.7:1〜2:1
    の範囲内である、方法。
  44. 【請求項44】 請求項24に記載の方法であって、こ
    こで、前記ポリカルボン酸官能性ポリマー(i)が、全
    樹脂固体重量を基準として50〜98重量%の量で前記
    熱硬化性組成物中に存在し、そして前記エポキシド官能
    性架橋剤(ii)が、全樹脂固体重量を基準として2〜
    50重量%の量で該熱硬化性組成物中に存在する、方
    法。
  45. 【請求項45】 請求項24に記載の方法であって、さ
    らにポリカルボン酸官能性ポリエステルを含む、方法。
  46. 【請求項46】 請求項45に記載の方法であって、こ
    こで、前記ポリカルボン酸官能性ポリエステルが、29
    0g/当量〜3,000g/当量のカルボン酸当量を有
    し、そして全樹脂固体重量を基準として1重量%〜40
    重量%の量で前記組成物中に存在する、方法。
  47. 【請求項47】 請求項24に記載の方法によってコー
    トされた、基材
  48. 【請求項48】 多成分複合コーティング構成物であっ
    て、以下: (a)着色フィルム形成組成物から堆積されベースコ
    ート;ならびに (b)該ベースコートの上に塗布され透明性トップコ
    ート、を含む多成分複合コーティング構成物であって、
    ここで、該透明性トップコートは、以: (i)少なくとも1個のラジカル移動可能基を有する開
    始剤の存在下で開始される原子移動ラジカル重合により
    調製されるポリカルボン酸官能性ポリマーであって、こ
    こで、該ポリマーは、以下:φ−[ [(M)−(G) −(M)r−T]z およびφ−[ [(G)−(M) −(G)s−T]z のポリマー鎖構造の少なくとも1個を含み、ここで、φ
    は、該ラジカル移動可能基のない該開始剤の残基である
    か、または該残基から誘導され;Tは、該開始剤の該ラ
    ジカル移動可能基であるか、または該基から誘導され;
    Mは、少なくとも1個のエチレン性不飽和ラジカル重合
    可能モノマーのカルボン酸官能のない残基であり;G
    は、少なくとも1個のエチレン性不飽和ラジカル重合可
    能モノマーのカルボン酸官能を有する残基であり;p
    およびqは、各ポリマー鎖構造において残基の1ブロッ
    クに存在する平均残基数を示し;xは、各構造に対して
    独立して1〜100であり;pおよびqは、各x−セグ
    メントおよび各構造に対して、各々独立して0〜100
    の範囲内であり;pとqとの合計は、各x−セグメント
    に対して少なくとも1であり、そしてqは、少なくとも
    1個のx−セグメントに対して少なくとも1であり;r
    およびsは、各構造に対して各々独立して0〜100の
    範囲内であり;zは、各構造に対して独立して少なくと
    も1であり;そして該ポリカルボン酸官能性ポリマー
    は、2.0未満の多分散性指数を有し、該ポリカルボン
    酸官能性ポリマーが少なくとも250の数平均分子量を
    有するポリカルボン酸官能性ポリマー;と (ii)少なくとも2つのエポキシド基を有するエポキ
    シド官能性架橋剤、との共反応可能固体の粒子性混合物
    を含むクリアフィルム形成硬化性組成物から堆積され
    る、透明性トップコート を含む、多成分複合コーティング構成物
  49. 【請求項49】 請求項48に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、前記ポリカルボン酸官
    能性ポリマーが、直鎖ポリマー、分枝鎖ポリマー、超分
    枝鎖ポリマー、スターポリマー、グラフトポリマーおよ
    びそれらの混合物からなる群から選択される、多成分複
    合コーティング構成物
  50. 【請求項50】 請求項48に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、前記ポリカルボン酸官
    能性ポリマーが、500〜16,000の数平均分子
    量、および2.0未満の多分散性指数を有する、多成分
    複合コーティング構成物
  51. 【請求項51】 請求項48に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、前記開始剤は、直鎖ま
    たは分枝鎖の脂肪族化合物、脂環式化合物、芳香族化合
    物、多環式芳香族化合物、複素環式化合物、スルホニル
    化合物、スルフェニル化合物、カルボン酸のエステル、
    高分子化合物、およびそれらの混合物からなる群から選
    択され、これらは、各々少なくとも1個のラジカル移動
    可能なハライドを有する、多成分複合コーティング構成
    物。
  52. 【請求項52】 請求項51に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、前記開始剤は、ハロメ
    タン、メチレンジハライド、ハロホルム、カーボンテト
    ラハライド、1−ハロ−2,3−エポキシプロパン、p
    −メタンスルホニルハライド、p−トルエンスルホニル
    ハライド、メタンスルフェニルハライド、p−トルエン
    スルフェニルハライド、1−フェニルエチルハライド、
    2−ハロ−C〜C−カルボン酸のC〜C−アル
    キルエステル、p−ハロメチルスチレン、モノ−ヘキサ
    キス(α−ハロ−C〜C−アルキル)ベンゼン、ジ
    エチル−2−ハロ−2−メチルマロネート、エチル2−
    ブロモイソブチレート、およびそれらの混合物からなる
    群から選択される、多成分複合コーティング構成物。
  53. 【請求項53】 請求項48に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、前記ポリカルボン酸官
    能性ポリマーが、100〜10,000g/当量のカル
    ボン酸当量を有する、多成分複合コーティング構成物
  54. 【請求項54】 請求項48に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、Mが、ビニルモノマ
    ー、アリルモノマーおよびオレフィンのうち少なくとも
    1個から誘導される、多成分複合コーティング構成物
  55. 【請求項55】 請求項54に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、Mが、アルキル基中に
    1〜20個の炭素原子を有するアルキル(メタ)アクリ
    レート、ビニル芳香族モノマー、ビニルハライド、カル
    ボン酸のビニルエステルおよびオレフィンのうち少なく
    とも1個から誘導される、多成分複合コーティング構成
  56. 【請求項56】 請求項48に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、Gが、重合の後に加水
    分解されるアルキル(メタ)アクリレート;または重合
    の後に環状無水物と後反応される、少なくとも1つのヒ
    ドロキシ官能性エチレン性不飽和ラジカル重合可能モノ
    マー、から誘導される、多成分複合コーティング構成
  57. 【請求項57】 請求項56に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、Gが、重合の後に加水
    分解されるC〜Cアルキル(メタ)アクリレート;
    または重合の後に環状無水物と後反応される、ヒドロキ
    シエチル(メタ)アクリレートおよびヒドロキシプロピ
    ル(メタ)アクリレートのうちの少なくとも1つ、から
    誘導される、多成分複合コーティング構成物。
  58. 【請求項58】 請求項48に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、前記ポリカルボン酸官
    能性ポリマーが、500〜16,000の数平均分子
    量、および1.8未満の多分散性指数を有する、多成分
    複合コーティング構成物
  59. 【請求項59】 請求項48に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、pが、各構造に対して
    1〜20の範囲内から独立して選択され;そしてqが、
    各構造に対して1〜20の範囲内から独立して選択され
    る、多成分複合コーティング構成物
  60. 【請求項60】 請求項48に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、xが、各構造に対して
    1〜50の範囲内から独立して選択される、多成分複合
    コーティング構成物。
  61. 【請求項61】 請求項48に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、Tが、ハライドであ
    る、多成分複合コーティング構成物
  62. 【請求項62】 請求項61に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、Tが、脱ハロゲン化後
    反応から誘導される、多成分複合コーティング構成物
  63. 【請求項63】 請求項62に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、前記脱ハロゲン化後反
    応が、実質的にカルボン酸官能のない前記ポリカルボ
    ン酸官能性ポリマーの前駆体と、制限ラジカル重合可能
    エチレン性不飽和化合物とを接触させる工程を含む、
    成分複合コーティング構成物
  64. 【請求項64】 請求項63に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、前記制限ラジカル重合
    可能エチレン性不飽和化合物が、1,1−ジメチルエチ
    レン、1,1−ジフェニルエチレン、イソプロペニルア
    セテート、α−メチルスチレン、1,1−ジアルコキシ
    オレフィン、およびそれらの組み合わせからなる群から
    選択される、多成分複合コーティング構成物。
  65. 【請求項65】 請求項48に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、前記エポキシド官能性
    架橋剤(b)が、エポキシド官能性ポリエステル、従来
    のフリーラジカル重合法によって調製されたエポキシド
    官能性ポリマー、エポキシド官能性ポリエーテル、エポ
    キシド官能性イソシアヌレートおよびそれらの混合物か
    らなる群から選択される、多成分複合コーティング構成
  66. 【請求項66】 請求項65に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、前記エポキシド官能性
    架橋剤(b)が、トリス(2,3−エポキシプロピル)
    イソシアヌレートである、多成分複合コーティング構成
  67. 【請求項67】 請求項48に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、前記ポリカルボン酸官
    能性ポリマー(a)中のカルボン酸当量 対 前記エポ
    キシド官能性架橋剤(b)中のエポキシ当量の当量比
    が、0.7:1〜2:1の範囲内である、多成分複合コ
    ーティング構成物
  68. 【請求項68】 請求項48に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、前記ポリカルボン酸官
    能性ポリマー(a)が、全樹脂固体重量を基準として5
    0〜98重量%の量で前記熱硬化性組成物中に存在し、
    そして前記エポキシド官能性架橋剤(b)が、全樹脂固
    体重量を基準として2〜50重量%の量で該熱硬化性組
    成物中に存在する、多成分複合コーティング構成物
  69. 【請求項69】 請求項48に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、さらにポリカルボン酸官能性ポ
    リエステルを含む、多成分複合コーティング構成物
  70. 【請求項70】 請求項69に記載の多成分複合コーテ
    ィング構成物であって、ここで、前記ポリカルボン酸官
    能性ポリエステルが、290g/当量〜3,000g/
    当量のカルボン酸当量を有し、そして全樹脂固体重量を
    基準として1重量%〜40重量%の量で該構成物中に存
    在する、多成分複合コーティング構成物
  71. 【請求項71】 基材であって、その上に堆積され
    求項48に記載の多成分複合コーティング構成物を有す
    る、基材
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