JP3467583B2 - 伸縮床束 - Google Patents

伸縮床束

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JP3467583B2
JP3467583B2 JP2000188708A JP2000188708A JP3467583B2 JP 3467583 B2 JP3467583 B2 JP 3467583B2 JP 2000188708 A JP2000188708 A JP 2000188708A JP 2000188708 A JP2000188708 A JP 2000188708A JP 3467583 B2 JP3467583 B2 JP 3467583B2
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馥 青山
久一 出野
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信和株式会社
城東テクノ株式会社
岩谷マテリアル 株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、住宅等の床を支
えるために床下に配置される床束に関し、特に高さ調整
が可能な伸縮床束に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 従来から主としてプラスチックで製作
され外筒に対して内筒をスライドさせることで高さ調整
を可能とした伸縮床束が存する。このような伸縮床束と
して、急速に内筒をスライドさせる一方で高さが決まっ
たら更に内筒をねじの対偶作用によって徐々に上昇さ
せ、束としてしっかりと機能するようにできる二段階の
伸縮が可能なタイプが開発されている。このタイプの伸
縮床束として例えば特開平9−235857号に開示さ
れる技術が提案されている。 ここに開示される伸縮床
束は、主として外体に対しスライド可能な内体と、その
結合部に設けた調節締付体と、同締付体内部に配置され
た割りナットから構成されている。調節締付体を操作す
ることで割りナットを内体方向に対して移動可能とし、
急速に内筒をスライドさせる場合には割りナットを内体
外周のねじに螺合させず、徐々に上昇させる際には螺合
させるようにしているものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 ところが、このよう
な割りナットを用いて内体を昇降させるタイプでは割り
ナットを移動させる機構がきわめて複雑化している。こ
れは主として割りナットが内体外周のねじの全周に螺合
されるため螺合部分における両者の接触面積が以外と多
く、かみ合わせ精度が厳しく要求されるとともに強制的
に割りナットをねじに対し接離させねばならいこと等に
起因するものである。その結果、部材点数が増え、かつ
精度が要求され高コストとならざるを得なかった。更
に、複雑な形状の部品はプラスチックで成形せざるを得
ず、必ずしも十分な強度が得られない場合もあった。更
に、プラスチック成形であるため樹脂の経年劣化は避け
られずこの点をも考慮しなければならなかった。本発明
は、このような従来の問題点を解決するためになされた
ものである。その目的は、簡単な構造で急速な伸縮とね
じ対偶による徐々の伸縮を可能とした伸縮床束を提供す
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するた
めに請求項1の発明では、外周面に雄ねじが形成された
棒体と、同棒体が嵌装される筒体と、同筒体先端に回動
可能かつ脱落不能に配置され、前記棒体が貫通される第
1の貫通孔が形成された第1の締付体と、前記棒体と接
離する方向へ移動可能に遊着され、同棒体の雄ねじと噛
合するラック部が形成され板体より構成された駆動伝達
部材と、前記棒体が貫通される第2の貫通孔が形成され
るとともに、前記第1の締付体に対して重複して配置さ
れた状態で前記駆動伝達部材を包囲する包囲部が形成さ
れた第2の締付体とを備えた伸縮床束であって、前記第
2の貫通孔の中心から前記包囲部までの距離が同包囲部
の周方向に向かって変化するように構成し、前記両締付
体を相対回動させることで同包囲部と前記棒体との間隔
を狭め前記駆動伝達部材を前記棒体方向に押圧し前記ラ
ック部を雄ねじに噛合させる一方、同両締付体間には同
ラック部と雄ねじとの噛合状態で同両締付体の相対回動
を規制する相対回動規制手段を設け、同相対回動規制手
段により同両締付体の相対回動を規制した状態で同第1
の締付体を前記棒体に対して回動させ、同ラック部と雄
ねじとのねじ対偶作用によって前記棒体を昇降させるよ
うにしたことをその要旨とする。
【0005】このような構成においては、筒体に棒体を
嵌装した状態でこれらを基礎上に立設する。そして、第
1の締付体上に第2の締付体を載置する。この状態では
駆動伝達部材は第2の締付体の包囲部により押動されて
いないのでラック部は棒体の雄ねじと噛合してはいな
い。従って、棒体は筒体に対して自由に昇降できる。こ
こで両締付体を相対回動させ第2の締付体の包囲部と棒
体との間隔を狭くする。回動に伴い包囲部が駆動伝達部
材に接し、これを棒体方向に押圧することとなる。ここ
に、包囲部において第2の貫通孔の中心からの距離が周
方向に向かって変化するとは、徐々に曲率を変化させた
り斜状としたり、段差を設けたりすることが考えられ
る。いずれも第2の貫通孔の中心からの距離が長ければ
駆動伝達部材の棒体と接離する方向へ移動を許容するこ
ととなる。一方、距離が短くなって駆動伝達部材と干渉
するようになると駆動伝達部材は移動不能となる。包囲
部に押動されて移動不能となった駆動伝達部材のラック
部が雄ねじと噛合する。そして、そのように噛合させた
状態で相対回動規制手段によって両締付体の相対移動が
規制されラック部は雄ねじと噛合したまま保持される
(いわゆるロック状態)。ここに、第1の締付体を回動
させるとラック部を介して回動力が伝達され雄ねじとの
ねじ対偶作用によって前記棒体がわずかずつ昇降する。
【0006】また、請求項2の発明では、外周面に雄ね
じが形成された棒体と、同棒体が嵌装される筒体と、同
筒体先端に回動可能かつ脱落不能に配置され、前記棒体
が貫通される第1の貫通孔が形成された第1の締付体
と、前記棒体と接離する方向へ移動可能に遊着され、同
棒体の雄ねじと噛合するラック部が形成され板体より構
成された駆動伝達部材と、前記棒体が貫通される第2の
貫通孔が形成されるとともに、前記第1の締付体に対し
て重複して配置された状態で前記駆動伝達部材を包囲す
る包囲部が形成された第2の締付体とを備えた伸縮床束
であって、前記両締付体の相対的な位相によって少なく
とも第2の締付体が第1の締付体に対して第1の進出位
置と第2の進出位置を取りうるようにするとともに、前
記第2の締付体側には第1のテーパ部を駆動伝達部材側
には第2のテーパ部をそれぞれ形成し、同第2の締付体
が第1の締付体に対して第1の進出位置にある場合には
駆動伝達部材を前記棒体に対してフリー状態とし、第2
の進出位置にある場合には同両テーパ部の当接関係によ
って前記駆動伝達部材を前記棒体方向へ移動させ前記ラ
ック部を第1のねじに噛合させる一方、同両移動締付体
間には同ラック部と雄ねじとの噛合状態で同両移動締付
体の相対回動を規制する相対回動規制手段を設け、同相
対回動規制手段により同両移動締付体の相対回動を規制
した状態で同第1の移動締付体を前記棒体に対して回動
させ、同ラック部と雄ねじとのねじ対偶作用によって前
記棒体を昇降させるようにしたことをその要旨とする。
【0007】このような構成においては、筒体に棒体を
嵌装した状態でこれらを基礎上に立設する。そして、第
1の締付体上に第2の締付体を載置する。このとき第2
の締付体は第1の締付体に対して第1の進出位置となる
ような位相状態とする。すると駆動伝達部材はなんら押
圧されてはいないので棒体に対してフリー状態である。
従って、棒体を筒体に対して自由に昇降させることがで
きる。次いで、第2の締付体を(第1の締付体に対して
相対的に)回動させて第1の締付体に対して第2の進出
位置となるような位相状態とする。すると第2の締付体
側の第1のテーパ部と駆動伝達部材側の第2のテーパ部
が当接し駆動伝達部材をこれを棒体方向に押圧すること
となる。押動されて移動不能となった駆動伝達部材のラ
ック部が雄ねじと噛合する。そして、そのように噛合さ
せた状態で相対回動規制手段によって両締付体の相対移
動が規制されラック部は雄ねじと噛合したまま保持され
る(いわゆるロック状態)。ここに、第1の締付体を回
動させるとラック部を介して回動力が伝達され雄ねじと
のねじ対偶作用によって前記棒体がわずかずつ昇降す
る。
【0008】請求項3の発明では請求項1又は2に記載
された発明の構成に加え、前記相対回動規制手段は第1
又は第2の締付体のいずれか一方に形成された突起と、
いずれか他方に形成された同突起と係合する係合凹部で
あることをその要旨とする。請求項4の発明では請求項
1〜3のいずれかに記載された発明の構成に加え、前記
駆動伝達部材は前記第1の締付体に形成されたスリット
を通して前記棒体に接離するようにしたことをその要旨
とする。請求項5の発明では請求項4に記載された発明
の構成に加え、前記駆動伝達部材が前記棒体の周方向に
均等の間隔で複数配置されるようにしたことをその要旨
とする。請求項6の発明では、請求項1〜5のいずれか
に記載された発明の構成に加え、前記ラック部の歯を面
取りしたことをその要旨とする。面取りとは例えば、歯
の形状全体が円形形状であったり、雄ねじとごく隣接す
る部分のみを曲線状としたりすることであり、歯が連続
する場合にはそれら複数の歯の連結部も曲線で形成して
もよい。
【0009】
【発明の効果】 請求項1に記載された発明では、第1
の締付体上の第2の締付体を相対回動させ包囲壁により
駆動伝達部材を押動させる。すると駆動伝達部材のラッ
ク部が雄ねじと噛合し、その状態で相対回動規制手段に
よって両締付体の相対移動を規制するようにしている。
そして、その規制状態で第1の締付体を回動させること
で駆動伝達部材のラック部と雄ねじとのねじ対偶作用に
よって棒体を昇降させるようにしている。従って、ラッ
ク部と雄ねじとの接触面積が従来の割りナットに比べ著
しく少なく、あまり高精度でなくとも棒体を昇降させる
ことができコスト削減に寄与することとなる。請求項2
に記載された発明では、第1の締付体上の第2の締付体
を相対回動させ第2の進出位置としてテーパ部によって
駆動伝達部材を押動させる。すると駆動伝達部材のラッ
ク部が雄ねじと噛合し、その状態で相対回動規制手段に
よって両締付体の相対移動を規制するようにしている。
そして、その規制状態で第1の締付体を回動させること
で駆動伝達部材のラック部と雄ねじとのねじ対偶作用に
よって棒体を昇降させるようにしている。従って、ラッ
ク部と雄ねじとの接触面積が従来の割りナットに比べ著
しく少なく、あまり高精度でなくとも棒体を昇降させる
ことができコスト削減に寄与することとなる。請求項3
に記載された発明では請求項1又は2に記載された発明
の効果に加え、突起を係合凹部に係合させるだけで駆動
伝達部材のラック部と雄ねじとの噛合状態を係脱するこ
とができ作業の効率化に貢献する。請求項4に記載され
た発明では請求項1〜3のいずれかに記載された発明の
効果に加え、駆動伝達部材をスリットに遊嵌することが
でき、簡単な構造で駆動伝達部材を棒体方向に接離させ
ることが可能である。請求項5に記載された発明では請
求項4に記載された発明の効果に加え、棒体に対して複
数の駆動伝達部材がバランスよく接するため使用時の部
材接触等による不具合が生じにくい。請求項6に記載さ
れた発明では請求項1〜5のいずれかに記載された発明
の効果に加え、ラック部の歯が雄ねじと係合しにくいた
めフリー状態にある場合に駆動伝達部材を動かないよう
に保持する必要がなくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】(実施の形態1) 以下、本発明の実施の形態1について図1〜図8に基づ
いて説明する。尚、本実施の形態1では図1における上
下方向をそれぞれ上方向及び下方向とする。図1及び図
2に示すように、本実施の形態1の伸縮床束は外筒11
を備えている。外筒11は断面円形の合金製の筒体とさ
れ、下端面に同外筒11を立設させるための支持板12
が溶接によって固着されている。外筒11の上端開口部
11aには第1の締付体としての合金製のアジャスタ1
3が装着されている。図3に示すように、アジャスタ1
3は六角に面取りされたナット部15と同ナット部15
の下方の小径部16と同ナット部15上方の円筒連結部
17とより構成されている。アジャスタ13の上下方向
中央には上下に開口する第1の貫通孔18が形成されて
いる。小径部16外周には凹部19が形成されている。
アジャスタ13は前記外筒11に対して小径部16が嵌
合されるとともにナット部15にて上端開口部11aに
支持されており、凹部19内に外筒11に形成されたく
びれ部11bが係合することで脱落が防止されている。
同くびれ部11bはアジャスタ13の抜け止めを防止す
るが、上端開口部11a周縁でのアジャスタ13の自転
は許容する。
【0011】図2、図3及び図6に示すように、円筒連
結部17には180度対向する位置に一対のスリット2
1が前記第1の貫通孔18に達するように形成されてい
る。図3に示すように、同各スリット21内にはそれぞ
れ駆動伝達部材としての移動コマ23が配設されてい
る。各移動コマ23は角部が面取りされた略長方形形状
の合金製の板体よりなり、スリット21の内側(第1の
貫通孔18側)に面した内側端には円形突起24が形成
されている。本実施の形態では円形突起24は6つとさ
れ、各突起24がなだらかに連結されている結果、全体
として波形の端部形状とされている。移動コマ23の一
側面には同移動コマ23がスリット21から第1の貫通
孔18側へ落下しないように脱落防止部としての小突起
27が形成されている。図1、図3及び図8に示すよう
に、ナット部15の外周には係合凹部としての切り欠き
部28が形成されている。円筒連結部17の上端寄り全
周には細溝25が形成されている。同細溝25にはCリ
ング26が装着されている。図2に示すように、前記ア
ジャスタ13の第1の貫通孔18には合金製の伸縮棒体
29が昇降可能に挿通され、同伸縮棒体29の下端側は
更に外筒11内に達している。伸縮棒体29の下端には
抜け落ち防止加工が施されている。伸縮棒体29の上部
には大引を受けるための受け部30が溶接されている。
伸縮棒体29の外周には雄ねじ31が形成されている。
前記移動コマ23の各突起24の間隔はこの雄ねじ31
のねじ溝31aの一つおきの間隔に対応している。
【0012】アジャスタ13の上方には第1の締付体と
しての合金製のロックリング32が配設されている。図
4に示すように、ロックリング32は円筒形の外形形状
をなし、上下方向中央には上下に開口する第2の貫通孔
33が形成されている。図1、図2及び図6に示すよう
に、ロックリング32はアジャスタ13のナット部15
上に載置されている。図2及び図6に示すように、円筒
連結部17に装着された前記Cリング26がストッパと
なってロックリング32の円筒連結部17からの脱落が
防止されている。図4及び図5(a)に示すように、ロ
ックリング32の上端周縁にはフランジ34が形成され
ている。同フランジ34の180度対向する位置には一
対の切り欠き35が形成されている。この切り欠き35
は前記Cリング26の脱着時の器具挿入口とされる。ロ
ックリング32の外周の180度対向する位置には一対
の取っ手36が突設されている。ロックリング32の下
端面には下方に突出するピン37が形成されている。
【0013】図4、図5及び図7に示すように、ロック
リング32には第2の貫通孔33内周面から外方に窪ん
だ包囲部としての包囲壁38が形成されている。包囲壁
38は第2の貫通孔33の180度対向する位置に一対
として形成され、両包囲壁38は対称形状とされてい
る。図5(a)及び(b)に示すように、両包囲壁38
は第2の貫通孔33の曲率よりも小さい(曲率半径が大
きい)曲面とされている。両包囲壁38は第2の貫通孔
33の中心からずれた位置に中心を有する円上にあり第
2の貫通孔33の中心からの距離が上方からみて時計回
り方向に徐々に長くなっている。すなわち、包囲壁38
位置においてはロックリング32の厚みが時計回り方向
に徐々に薄くなっている。図5(b)に示すように、包
囲壁38の時計回り方向の突き当たりには回動阻止部3
9が形成されている。図5(a)及び(b)に示すよう
に、包囲壁38は下方に向かって開放され、包囲壁38
の上方には天井部40が形成されている。ロックリング
32がアジャスタ13のナット部15上に載置された状
態で両包囲壁38は外方からアジャスタ13の円筒連結
部17に配設された移動コマ23を包囲している。図2
及び図6に示すように、前記伸縮棒体29は同第2の貫
通孔33に昇降可能に挿通されている。ロックリング3
2の上方には合金製の止めナット41が配設されてい
る。止めナット41の内周面には雌ねじ43が形成され
ており、前記伸縮棒体29の雄ねじ31に螺合されてい
る。止めナット41は伸縮棒体29外周をねじの対偶作
用によって上下方向に移動する。ロックリング32のフ
ランジ34内にはスプリングワッシャ42が配設されて
いる。スプリングワッシャ42は止めナット41とアジ
ャスタ13の円筒連結部17との間に挟まれて止めナッ
ト41の締め付け時に同止めナット41を上方に付勢す
る。
【0014】次に、アジャスタ13、移動コマ23及び
ロックリング32の相互の位置関係、並びに移動コマ2
3と伸縮棒体29との位置関係について更に詳述する。
図6及び図7(a)はロックリング32とアジャスタ1
3を相対的に回動させ移動コマ23が両包囲壁38の第
2の貫通孔33の中心からの距離がもっとも遠い位置に
配置されるようにした場合である。本実施の形態ではロ
ックリング32とアジャスタ13がこのような平面位置
関係にある場合、正面から両者を見ると図8に示すよう
な位置関係となる(つまり、ロックリング32側のピン
37がアジャスタ13側の切り欠き部28とずれた位置
にある)。両移動コマ23は回動阻止部39に当接する
ためこれ以上のロックリング32の(相対的な)反時計
回り方向への回動が阻止されている。この時、各移動コ
マ23は各包囲壁38と伸縮棒体29間に若干の隙間を
持った状態で配置されているため伸縮棒体29に対して
接離する方向への移動が許容されている(いわゆる非ロ
ック状態)。ここで、ロックリング32を(相対的な)
時計回り方向へ回動させると、徐々に包囲壁38と伸縮
棒体29間の隙間がなくなっていき、遊嵌されている移
動コマ23が包囲壁38に押動されて伸縮棒体29に押
し当てられる。つまり、図7(b)に示すように移動コ
マ23の幅と包囲壁38と伸縮棒体29間の隙間が同じ
になった状態で回動は阻止される。この時、図2に示す
ように移動コマ23の各突起24は伸縮棒体29の雄ね
じ31に噛合される。そして、本実施の形態ではこの図
7(b)に示す回動が阻止された状態で図1に示すよう
にちょうどロックリング32側のピン37がアジャスタ
13側の切り欠き部28の端位置に落ち込み、ロックリ
ング32裏面がナット部15上面に密着するとともに、
切り欠き部28の側面28aに当接するためロックリン
グ32の逆方向の回動(図7(a)の方向)を阻止する
(いわゆるロック状態)。尚、移動コマ23は上方を天
井部40で覆われているため図7(a)及び(b)の状
態で上方に脱落することはない。
【0015】次に、このように構成された本実施の形態
1の伸縮床束の使用方法について説明する。図1に示す
ように上記のすべての構成要素が装着された状態で、か
つ図8のようにロックリング32のピン37がアジャス
タ13のナット部15上に当接されている状態を初期状
態とする。すなわち、図7(a)に示すように移動コマ
23はスリット21に遊嵌されている。作業者は大引
(図示せず)位置において基礎(図示せず)の上に支持
板12を置く。この時止めナット41は若干ロックリン
グ32から離れた上方位置に待避させておく。この初期
状態では上記のように移動コマ23は伸縮棒体29の雄
ねじ31と噛合しておらず未だ非ロック状態である。従
って、伸縮棒体29は外筒11に対して自由に上下動可
能であるため作業者は伸縮棒体29を把持しその受け部
30が大引に当接するまで引き伸ばす。伸縮棒体29の
受け部30が大引に当接したところでロックリング32
を図7(a)及び図8の状態から取っ手36を利用して
時計回り方向に回動させる。すると、徐々に移動コマ2
3の移動できる隙間が減り、併せて移動コマ23が包囲
壁38によって伸縮棒体29方向に押動されていく。そ
して図7(b)の状態で移動コマ23の各突起24が伸
縮棒体29の雄ねじ31の溝31aに押しつけられる。
同時にロックリング32は図1に示すようにピン37が
アジャスタ13側の切り欠き部28の端位置から落ち込
み、切り欠き部28の側面28aに当接し、同時にロッ
クリング32の逆方向への回動が阻止される。これによ
って、ロックが完了し直接伸縮棒体29を作業者が把持
して上下動させることはできなくなる。
【0016】次いで、レンチ等の工具によってアジャス
タ13のナット部15を回動させる(本実施の形態では
時計回り方向)。すると移動コマ23を介して伸縮棒体
29はねじ対偶作用によって上昇するようになる。この
上昇は上記の作業者の直接の伸縮棒体29の上下動より
も緩やかになされるが、強い圧縮力で大引に受け部30
を当接させることとなる。そして伸縮棒体29の所定の
進出量が決まったところで止めナット41を下降させて
同時にロックリング32のフランジ34上面に対して締
め付けることで作業は終了する。取り外しをする場合に
は今と逆の手順で行う。
【0017】このように構成することで本実施の形態1
では次のような効果が奏される。 (1)アジャスタ13に対してロックリング32が移動
コマ23を押圧していない状態(図7(b)ではない状
態、つまり移動コマ23がフリーな状態)では伸縮棒体
29を自由に上下動させることができ、素早く基礎〜大
引間の距離に対応した長さにすることができる。そし
て、一旦長さを決定した後はアジャスタ13を締め付け
るだけで更に進出量の微調整ができるので束の設置作業
が簡単となる。 (2)ロックリング32は包囲壁38が移動コマ23の
押圧開始するまでは周方向に自由に回動できるので、素
早く回動させることができ、進出量の微調整の作業に速
やかに移行することができる。 (3)ロックリング32を回動させて包囲壁38で移動
コマ23を伸縮棒体29に押し当てた状態となると同時
にロックリング32側のピン37がアジャスタ13側の
切り欠き部28の端位置に落ち込み、切り欠き部28の
側面28aに当接してロックリング32の逆方向の回動
を阻止するようになっている。そのため、ロックリング
32が逆方向に回動しないような操作をする必要がな
く、作業の迅速化を図ることができる。また、止めナッ
ト41で締め付けることによってピン37が切り欠き部
28から再び上方に飛び出すおそれはなくなるので確実
にロック(移動コマ23を伸縮棒体29に押し当てて保
持すること)することができる。
【0018】(4)移動コマ23はロックリング32の
回動に呼応して内外に移動するため、移動コマ23の移
動のための機構がきわめて簡単になり、その結果コスト
の削減に寄与する。また、移動コマ23はフリー状態に
あってスリット21位置から脱落することがなく移動コ
マ23をスリット21位置に保持するための別体の部材
を必要としないため部材点数が減り、この点でもコスト
の削減に寄与する。 (5)移動コマ23は伸縮棒体29の雄ねじ31の一部
分に接触するにすぎず、割りナットによる駆動伝達に比
べて精度がそれほど要求されない。 (6)移動コマ23は遊着されているが、そのフリーな
状態では伸縮棒体29の雄ねじ31と多少接触しても噛
合して伸縮棒体29の手動による上下動を邪魔すること
はない。これは主として移動コマ23の各突起24が円
形であり雄ねじ31の歯が引っかかりにくいことによ
る。従って、移動コマ23がむやみに移動しないように
規制する必要がなく、部材点数を削減できるためコスト
の削減となる。 (7)各構成部材の形状が単純であるため材質を合金製
とすることができ、丈夫で経年劣化が生じにくい。
【0019】(実施の形態2) 以下、本発明の実施の形態2について図9〜図16に基
づいて説明する。尚、本実施の形態2では図9における
上下方向をそれぞれ上方向及び下方向とする。図9に示
すように、本実施の形態の伸縮床束は外筒11を備えて
いる。下端面に同外筒11を立設させるための支持板1
2が溶接によって固着されている。外筒11の上端開口
部11aには第1の締付体としての合金製のアジャスタ
45が装着されている。図13(a)〜図13(c)に
示すように、アジャスタ45は六角に面取りされたナッ
ト部46と同ナット部46の下方の小径部47と同ナッ
ト部46上方の円筒連結部48とより構成されている。
アジャスタ45の上下方向中央には上下に開口する第1
の貫通孔50が形成されている。小径部47外周には凹
部51が形成されている。アジャスタ45は前記外筒1
1に対して小径部47が嵌合されるとともにナット部4
6にて上端開口部11aに支持されており、凹部51内
に外筒11に形成されたくびれ部11bが係合すること
で脱落が防止されている。同くびれ部11bはアジャス
タ45の抜け止めを防止するが、上端開口部11a周縁
でのアジャスタ45の自転は許容する。
【0020】図13(a)〜図13(c)に示すよう
に、円筒連結部48には180度対向する位置に一対の
スリット52が前記第1の貫通孔50に達するように形
成されている。図10及び図15に示すように、ナット
部46上であって同各スリット52内にはそれぞれ駆動
伝達部材としての移動コマ55が配設されている。図1
4に示すように、各移動コマ55は角部が面取りされた
略長方形形状の合金製の板体よりなり、背面にはテーパ
部55aが形成されている。スリット52の内側(第1
の貫通孔50側)に面した内側端には円形突起57が形
成されている。本実施の形態では円形突起57は6つと
され、各突起57がなだらかに連結されている結果、全
体として波形の端部形状とされている。移動コマ55の
一側面には同移動コマ55がスリット52から第1の貫
通孔50側へ落下しないように脱落防止部としての小突
起58が形成されている。図1、図3及び図8に示すよ
うに、ナット部46の外周には180度対向する位置に
一対の係合凹部としての切り欠き部60が形成されてい
る。円筒連結部17の上端寄り全周には細溝61が形成
されている。同細溝25にはCリング26が装着されて
いる。前記アジャスタ45の第1の貫通孔50には合金
製の伸縮棒体29が昇降可能に挿通され、同伸縮棒体2
9の下端側は更に外筒11内に達している。伸縮棒体2
9の下端には抜け落ち防止加工が施されている。伸縮棒
体29の上部には大引を受けるための受け部30が溶接
されている。伸縮棒体29の外周には雄ねじ31が形成
されている。前記移動コマ55の各突起57の間隔はこ
の雄ねじ31のねじ溝31aの一つおきの間隔に対応し
ている。
【0021】アジャスタ45の上方には第1の締付体と
しての合金製のロックリング63が配設されている。図
11及び図12に示すように、ロックリング63は円筒
形の外形形状をなし、上下方向中央には上下に開口する
第2の貫通孔64が形成されている。図9に示すよう
に、ロックリング63はアジャスタ45のナット部46
の上面46a上に載置されている。図2及び図6に示す
ように、円筒連結部48に装着された前記Cリング26
がストッパとなってロックリング63の円筒連結部48
からの脱落が防止されている。図9〜図12及び図15
に示すように、ロックリング63の上端周縁にはフラン
ジ65が形成されている。同フランジ65の180度対
向する位置には一対の切り欠き66が形成されている。
この切り欠き35は前記Cリング26の脱着時の器具挿
入口とされる。ロックリング63の外周の180度対向
する位置(切り欠き66と直交する位置)には一対の取
っ手67が突設されている。ロックリング63の下端面
63aであって180度対向する位置には下方に突出す
る一対の係合片68が形成されている。係合片68はち
ょうど前記取っ手67位置に対応した位相位置において
向かい合って形成されている。ロックリング63は係合
片68がナット部上面46aに当接した第1の進出位置
と、係合片68がナット部46の切り欠き部60に落ち
込んでロックリング63の下端面63aがナット部上面
46aに当接した第2の進出位置の両位置を取りうる。
【0022】図10、図12及び図15に示すように、
ロックリング63の第2の貫通孔64の内周面には下方
に向かって拡径されたテーパ面64aが形成されてお
り、前記両移動コマ55のテーパ部55aと当接可能と
されている。両移動コマ55はロックリング63が下降
してテーパ面64aによってテーパ部55aを押動する
ことで伸縮棒体29方向に移動させられる。図10及び
図15に示すように、前記伸縮棒体29は同第2の貫通
孔64に昇降可能に挿通されている。ロックリング63
の上方には合金製の止めナット41が配設されている。
止めナット41の構成は前記実施の形態1と同様である
ので省略する。ロックリング63のフランジ34内には
スプリングワッシャ42が配設されている。スプリング
ワッシャ42の構成は前記実施の形態1と同様であるの
で省略する。
【0023】次に、このように構成された本実施の形態
2の伸縮床束の使用方法について説明する。図9に示す
ように上記のすべての構成要素が装着された状態で、か
つ図15のようにロックリング63の係合片68がアジ
ャスタ45のナット部上面46a上に当接している状態
を初期状態とする。すなわち、ロックリング63は図1
6(a)に示すような位相位置にあってアジャスタ45
に対して第1の進出位置にある。この場合には移動コマ
55はスリット52に遊嵌されて内外に移動可能とされ
ている。作業者は大引(図示せず)位置において基礎
(図示せず)の上に支持板12を置く。この時止めナッ
ト41は若干ロックリング63から離れた上方位置に待
避させておく。この初期状態では上記のように移動コマ
55は伸縮棒体29の雄ねじ31と噛合しておらず未だ
非ロック状態である。従って、伸縮棒体29は外筒11
に対して自由に上下動可能であるため作業者は伸縮棒体
29を把持しその受け部30が大引に当接するまで引き
伸ばす。伸縮棒体29の受け部30が大引に当接したと
ころで取っ手67を利用してロックリング63を回動さ
せ図16(b)の状態とする。ロックリング63の両係
合片68がアジャスタ45のナット部46のナット部4
6の切り欠き部60に落ち込む。同時に移動コマ55の
テーパ部55aがロックリング63のテーパ面64aに
押動され移動コマ55は伸縮棒体29方向に移動し、移
動コマ55の各突起57が伸縮棒体29の雄ねじ31の
溝31aに押しつけられる。これでロック状態となる。
【0024】次いで、レンチ等の工具によってアジャス
タ45のナット部46を回動させる(本実施の形態では
時計回り方向)。すると移動コマ55を介して伸縮棒体
29はねじ対偶作用によって上昇するようになる。この
上昇は上記の作業者の直接の伸縮棒体29の上下動より
も緩やかになされるが、強い圧縮力で大引に受け部30
を当接させることとなる。そして伸縮棒体29の所定の
進出量が決まったところで止めナット41を下降させて
同時にロックリング63のフランジ65上面に対して締
め付けることで作業は終了する。取り外しをする場合に
は今と逆の手順で行う。
【0025】このように構成することで本実施の形態2
では次のような効果が奏される。尚、実施の形態1の
(4)〜(7)の効果は実施の形態2でも同様に奏され
る。 (1)アジャスタ45に対してロックリング63が移動
コマ55を押圧していない状態では伸縮棒体29を自由
に上下動させることができ、素早く基礎〜大引間の距離
に対応した長さにすることができる。そして、一旦長さ
を決定した後はアジャスタ45を締め付けるだけで更に
進出量の微調整ができるので束の設置作業が簡単とな
る。 (2)ロックリング63は周方向に自由に回動できるの
で、素早く回動させることができ、進出量の微調整の作
業に速やかに移行することができる。 (3)ロックリング63の両係合片68がアジャスタ4
5のナット部46のナット部46の切り欠き部60に落
ち込むことで同時に移動コマ55が伸縮棒体29に押し
当てた状態で保持される。そのため、ロックリング63
が逆方向に回動しないような操作をする必要がなく、作
業の迅速化を図ることができる。
【0026】(実施の形態3) 以下、本発明の実施の形態3について図13(a)〜図
13(c)、図17〜図20に基づいて説明する。尚、
本実施の形態3では図17における上下方向をそれぞれ
上方向及び下方向とする。また、実施の形態3は実施の
形態2と外観形態は同じであるため同じ構成部材につい
ては実施の形態2と同じ符号を図面に付し、詳しい説明
は省略する。図13(a)〜図13(c)は実施の形態
2と共通である。
【0027】図13(a)〜図13(c)及び図17に
示すように、本実施の形態3の伸縮床束は実施の形態2
と同様の外筒11、アジャスタ45を備えている。図1
3(a)〜図13(c)に示すように、アジャスタ45
の円筒連結部48には180度対向する位置に一対のス
リット52が前記第1の貫通孔50に達するように形成
されている。図17に示すように、アジャスタ45のナ
ット部46上であって同各スリット52内にはそれぞれ
駆動伝達部材としての移動コマ71が配設されている各
移動コマ71は角部が面取りされた略長方形形状の合金
製の板体よりなり、スリット52の内側(第1の貫通孔
50側)に面した内側端には円形突起57が形成されて
いる。本実施の形態では円形突起57は6つとされ、各
突起57がなだらかに連結されている結果、全体として
波形の端部形状とされている。移動コマ71の外側面に
は小切り欠き71aが形成され、同切り欠きに71aに
は押さえスプリング72が巻回されている。押さえスプ
リング72は円筒連結部48外周に配設され移動コマ7
1の外方への脱落を防止する。移動コマ71の一側面に
は同移動コマ71がスリット52から第1の貫通孔50
側へ落下しないように脱落防止部としての図示しない小
突起が形成されている。
【0028】図2に示すように、前記アジャスタ13の
第1の貫通孔50には合金製の伸縮棒体29が昇降可能
に挿通され、同伸縮棒体29の下端側は更に外筒11内
に達している。伸縮棒体29の下端には抜け落ち防止加
工が施されている。伸縮棒体29の上部には大引を受け
るための受け部30が溶接されている。伸縮棒体29の
外周には雄ねじ31が形成されている。前記移動コマ7
1の各突起57の間隔はこの雄ねじ31のねじ溝31a
の一つおきの間隔に対応している。
【0029】アジャスタ13の上方には第1の締付体と
しての合金製のロックリング73が配設されている。図
18〜図20に示すように、ロックリング73は円筒形
の外形形状をなし、上下方向中央には上下に開口する第
2の貫通孔74が形成されている。図17に示すよう
に、ロックリング73はアジャスタ45のナット部46
上に載置されている。円筒連結部48に装着された前記
Cリング26がストッパとなってロックリング73の円
筒連結部48からの脱落が防止されている。図18及び
図19に示すように、ロックリング73の上端周縁には
フランジ75が形成されている。同フランジ75の18
0度対向する位置には一対の切り欠き76が形成されて
いる。この切り欠き76は前記Cリング26の脱着時の
器具挿入口とされる。ロックリング73の外周の180
度対向する位置(切り欠き66と直交する位置)には一
対の取っ手77が突設されている。ロックリング73の
下端面73aであって180度対向する位置には下方に
突出する一対の係合片78が形成されている。係合片7
8はちょうど前記取っ手77位置に対応した位相位置に
おいて向かい合って形成されている。ロックリング73
は係合片78がナット部上面46aに当接した第1の進
出位置と、係合片78がナット部46の切り欠き部60
に落ち込んでロックリング73の下端面73aがナット
部上面46aに当接した第2の進出位置の両位置を取り
うる。
【0030】図18〜図20に示すように、ロックリン
グ73には第2の貫通孔74内周面に中心からの距離が
長い包囲部としての大径面74aと距離が短い小径面7
4bが形成されている。小径面74bと大径面74aと
の接続部にはテーパ部74cが形成されている。小径面
74bはちょうど前記取っ手77位置に対応した位相位
置において向かい合って形成されている。この結果、図
20に示すように小径面74b、取っ手77、係合片7
8は一直線上に並ぶ。
【0031】次に、このように構成された本実施の形態
3の伸縮床束の使用方法について説明する。図17に示
すように上記のすべての構成要素が装着された状態にお
いて、大径面74a(図17における破線位置)が移動
コマ71を包囲している状態では同移動コマ71はロッ
クリング73に押圧されていないため移動コマ71の突
起57は伸縮棒体29の雄ねじ31と噛合しておらず未
だ非ロック状態である。また、このとき、係合片78は
ナット部46の切り欠き部60に落ち込んでおらず係合
片78先端はナット部上面46aに当接している。従っ
て、伸縮棒体29は外筒11に対して自由に上下動可能
であるため作業者は伸縮棒体29を把持しその受け部3
0が大引に当接するまで引き伸ばす。次いで、伸縮棒体
29の受け部30が大引に当接したところで取っ手77
を利用してロックリング73を回動させ係合片78を切
り欠き部60に落とし込む。このとき、移動コマ71が
ロックリング73の小径面74bに押動され伸縮棒体2
9方向に移動し、移動コマ71の各突起57が伸縮棒体
29の雄ねじ31の溝31aに押しつけられる。これで
ロック状態となる。次いで、レンチ等の工具によってア
ジャスタ45のナット部46を回動させる(本実施の形
態では時計回り方向)。すると移動コマ71を介して伸
縮棒体29はねじ対偶作用によって上昇するようにな
る。この上昇は上記の作業者の直接の伸縮棒体29の上
下動よりも緩やかになされるが、強い圧縮力で大引に受
け部30を当接させることとなる。そして伸縮棒体29
の所定の進出量が決まったところで止めナット41を下
降させて同時にロックリング73のフランジ75上面に
対して締め付けることで作業は終了する。取り外しをす
る場合には今と逆の手順で行う。
【0032】このように構成することで本実施の形態3
では次のような効果が奏される。尚、実施の形態1の
(4)〜(7)の効果は実施の形態3でも同様に奏され
る。 (1)アジャスタ45に対してロックリング73が移動
コマ71を押圧していない状態では伸縮棒体29を自由
に上下動させることができ、素早く基礎〜大引間の距離
に対応した長さにすることができる。そして、一旦長さ
を決定した後はアジャスタ45を締め付けるだけで更に
進出量の微調整ができるので束の設置作業が簡単とな
る。 (2)ロックリング73は周方向に自由に回動できるの
で、素早く回動させることができ、進出量の微調整の作
業に速やかに移行することができる。 (3)ロックリング73の両係合片78がアジャスタ4
5のナット部46のナット部46の切り欠き部60に落
ち込むことで同時に移動コマ71が伸縮棒体29に押し
当てた状態で保持される。そのため、ロックリング73
が逆方向に回動しないような操作をする必要がなく、作
業の迅速化を図ることができる。
【0033】尚、この発明は、次のように変更して具体
化することも可能である。 ・例えばロックリング32の逆回動を阻止する手段とし
て、上記ではピン37と切り欠き部28によって実現し
ていたが、これ以外の方法であっても構わない。もちろ
ん、ピン37をアジャスタ13側に切り欠き部28をロ
ックリング32側に設けるようにすることも自由であ
る。 ・包囲壁38の形状は上記に限定されない。 ・実施の形態2において移動コマ55のテーパ部55a
とロックリング63のテーパ面64aの傾斜方向は逆で
もよい。つまり、ロックリング63が第1の位置(上方
位置)にある場合に移動コマ55をロックするようにし
てもよい。 ・アジャスタ13,45及び止めナット41はレンチ等
の工具で締め付けをするようになっていたが、これを他
の手段で行うことは自由である。例えば、外形を六角で
はなく他の多角形にしたり、外周にローレット目を切っ
たり、更に締め付けレバーを装着するようにしてもよ
い。 ・移動コマ23,55の形状は変更可能である。また、
突起24,57は単数でもよい。上記実施の形態では突
起24,57は円形であり雄ねじ31の歯が引っかかり
にくいような構成であったが、必ずしもこの形状に限定
されるわけではない。 ・移動コマ23,55の小突起27,58はなくともよ
い。また、他の脱落防止部を構成することは自由であ
る。 ・移動コマ23,55の数は上記に限定されない。 ・取っ手36,67は必ずしもなくともよい。スプリン
グワッシャ42も必ずしもなくともよい。また、他の手
段で構成することは自由である。その他、材質は金属以
外であっても構わない等本発明の趣旨を逸脱しない態様
で実施することは自由である。
【0034】上記実施の形態から把握できる本発明のそ
の他の技術的思想について下記に付記として説明する。 (1)前記駆動伝達部材は前記第1又は第2の貫通孔内
に脱落しないような脱落防止部が形成されていることを
特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の伸縮床束。 (2) 外周面に雄ねじが形成された棒体と、同棒体が
嵌装される筒体と、同筒体先端に回動可能かつ脱落不能
に配置され、前記棒体が貫通される第1の貫通孔が形成
された第1の移動締付体と、前記棒体と接離する方向へ
移動可能に遊着され、同棒体の雄ねじと噛合するラック
部が形成された駆動伝達部材と、前記棒体が貫通される
第2の貫通孔が形成されるとともに、前記第1の移動締
付体に対して重複して配置された状態で前記駆動伝達部
材を包囲する包囲部が形成された第2の移動締付体とを
備えた伸縮床束であって、前記第2の移動締付体の内周
面には前記第2の貫通孔の中心からの距離が長い大径部
と短い小径部とを形成し、前記両移動締付体を相対回動
させることで同大径部と不干渉状態の前記駆動伝達部材
を同小径部と干渉させ同小径部にて押圧して前記ラック
部を雄ねじに噛合させる一方、同両移動締付体間には同
ラック部と雄ねじとの噛合状態で同両移動締付体の相対
回動を規制する相対回動規制手段を設け、同相対回動規
制手段により同両移動締付体の相対回動を規制した状態
で同第1の移動締付体を前記棒体に対して回動させ、同
ラック部と雄ねじとのねじ対偶作用によって前記棒体を
昇降させるようにしたことを特徴とする伸縮床束。
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態1の伸縮床束の正面図。
【図2】本実施の形態1の伸縮床束の断面図。
【図3】アジャスタ、Cリング及び移動コマの斜視図。
【図4】ロックリングの斜視図。
【図5】(a)はロックリングの平面図、(b)はロッ
クリングの底面図。
【図6】本実施の形態1の伸縮床束の要部拡大縦断面
図。
【図7】ロックリング、アジャスタ及び移動コマの位置
関係を示し、(a)は非ロック状態、(b)はロック状
態の平断面図。
【図8】非ロック状態におけるロックリングとアジャス
タの正面図。
【図9】本実施の形態2の伸縮床束の正面図。
【図10】本実施の形態2の伸縮床束の断面図。
【図11】ロックリングの斜視図。
【図12】ロックリングの断面図。
【図13】アジャスタの図面であって(a)は断面図、
(b)は正面図、(c)は平面図。
【図14】移動コマの斜視図
【図15】本実施の形態2の伸縮床束の断面図。
【図16】ロックリングとアジャスタの位相を示し、
(a)は非ロック状態、(b)はロック状態の平面図。
【図17】本実施の形態3の伸縮床束の断面図。
【図18】ロックリングを小径面で切断した断面図。
【図19】ロックリングを大径面で切断した断面図。
【図20】ロックリングの底面図。
【符号の説明】
11…外筒、13,45…第1の締付体としてのアジャ
スタ、21…スリット、23,55…駆動伝達部材とし
ての移動コマ、24…ラック部を構成する突起、28…
切り欠き部、29…伸縮棒体、31…雄ねじ、32,6
3,73…第2の締付体としてのロックリング、37…
ピン、38…包囲部としての包囲壁、55a…テーパ
部、64a…テーパ部としてのテーパ面、74a…包囲
部としての大径面、74b…包囲部としての小径面。
フロントページの続き (72)発明者 出野 久一 大阪府枚方市招堤田近3丁目15番地 城 東化学工業 株式会社 内 (56)参考文献 特開 昭53−126722(JP,A) 特開 平11−50641(JP,A) 特開 平9−235857(JP,A) 特開 平8−209833(JP,A) 登録実用新案3032686(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 15/00 101 E04F 15/024

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に雄ねじが形成された棒体と、 同棒体が嵌装される筒体と、 同筒体先端に回動可能かつ脱落不能に配置され、前記棒
    体が貫通される第1の貫通孔が形成された第1の締付体
    と、 前記棒体と接離する方向へ移動可能に遊着され、同棒体
    の雄ねじと噛合するラック部が形成され板体より構成さ
    れた駆動伝達部材と、 前記棒体が貫通される第2の貫通孔が形成されるととも
    に、前記第1の締付体に対して重複して配置された状態
    で前記駆動伝達部材を包囲する包囲部が形成された第2
    の締付体とを備えた伸縮床束であって、 前記第2の貫通孔の中心から前記包囲部までの距離が同
    包囲部の周方向に向かって変化するように構成し、前記
    両締付体を相対回動させることで同包囲部と前記棒体と
    の間隔を狭め前記駆動伝達部材を前記棒体方向に押圧し
    前記ラック部を雄ねじに噛合させる一方、同両締付体間
    には同ラック部と雄ねじとの噛合状態で同両締付体の相
    対回動を規制する相対回動規制手段を設け、同相対回動
    規制手段により同両締付体の相対回動を規制した状態で
    同第1の締付体を前記棒体に対して回動させ、同ラック
    部と雄ねじとのねじ対偶作用によって前記棒体を昇降さ
    せるようにしたことを特徴とする伸縮床束。
  2. 【請求項2】 外周面に雄ねじが形成された棒体と、 同棒体が嵌装される筒体と、 同筒体先端に回動可能かつ脱落不能に配置され、前記棒
    体が貫通される第1の貫通孔が形成された第1の締付体
    と、 前記棒体と接離する方向へ移動可能に遊着され、同棒体
    の雄ねじと噛合するラック部が形成され板体より構成さ
    れた駆動伝達部材と、 前記棒体が貫通される第2の貫通孔が形成されるととも
    に、前記第1の締付体に対して重複して配置された状態
    で前記駆動伝達部材を包囲する包囲部が形成された第2
    の締付体とを備えた伸縮床束であって、 前記両締付体の相対的な位相によって少なくとも第2の
    締付体が第1の締付体に対して第1の進出位置と第2の
    進出位置を取りうるようにするとともに、前記第2の締
    付体側には第1のテーパ部を駆動伝達部材側には第2の
    テーパ部をそれぞれ形成し、同第2の締付体が第1の締
    付体に対して第1の進出位置にある場合には駆動伝達部
    材を前記棒体に対してフリー状態とし、第2の進出位置
    にある場合には同両テーパ部の当接関係によって前記駆
    動伝達部材を前記棒体方向へ移動させ前記ラック部を第
    1のねじに噛合させる一方、同両移動締付体間には同ラ
    ック部と雄ねじとの噛合状態で同両移動締付体の相対回
    動を規制する相対回動規制手段を設け、同相対回動規制
    手段により同両移動締付体の相対回動を規制した状態で
    同第1の移動締付体を前記棒体に対して回動させ、同ラ
    ック部と雄ねじとのねじ対偶作用によって前記棒体を昇
    降させるようにしたことを特徴とする伸縮床束。
  3. 【請求項3】 前記相対回動規制手段は第1又は第2の
    締付体のいずれか一方に形成された突起と、いずれか他
    方に形成された同突起と係合する係合凹部であることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の伸縮床束。
  4. 【請求項4】 前記駆動伝達部材は前記第1の締付体に
    形成されたスリットを通して前記棒体に接離することを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の伸縮床束。
  5. 【請求項5】 前記駆動伝達部材は前記棒体の周方向に
    均等の間隔で複数配置されていることを特徴とする請求
    項4に記載の伸縮床束。
  6. 【請求項6】 前記ラック部の歯は面取りされているこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の伸縮床
    束。
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