JP3466768B2 - 橋梁の構造およびその構築方法 - Google Patents

橋梁の構造およびその構築方法

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JP3466768B2
JP3466768B2 JP11371695A JP11371695A JP3466768B2 JP 3466768 B2 JP3466768 B2 JP 3466768B2 JP 11371695 A JP11371695 A JP 11371695A JP 11371695 A JP11371695 A JP 11371695A JP 3466768 B2 JP3466768 B2 JP 3466768B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高速道路等に利用される
橋梁の構造及びその構築方法であって、所定間隔毎に立
設している橋脚の上面間に複数本の桁材を掛け渡し、そ
の桁材間にコンリクートを流し込んで桁材上面と面一の
コンクリート打設面に形成した橋梁の構造とその構築方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、高速道路等の橋梁を構築する
には、例えば、図12に示すように、隣接する橋脚1、1
の上面間に、ウエブ部2aの上下にフランジ部2b、2cを設
けた断面エ字状の桁材2、2を複数本、互いに並列状態
にして掛け渡し、次いで、図13に示すように、隣接する
桁材2、2の下側フラシンジ部2c、2cの上面間に上向き
円弧状に湾曲した支持棒21を架設する一方、上側フラン
ジ部2b、2bの下面間にコンクリート型枠用合板などの型
板22を当てがってこの型板22を支持棒21の上面で上側フ
ランジ部2b、2bの下面に押し付けた状態とし、該型板22
上方の隣接する桁材2、2間の空間部に直状フープ筋な
どの配筋8を組み込んだ後、コンクリート5を打設し、
コンクリート5の硬化後、型板22を取外すことによって
施工している。なお、上記桁材2としては、断面エ字状
の外にT字状、I字状など、種々の形状のものが用いら
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな橋梁の構築方法によれば、上記型板22を桁材2、2
間に配設するには、下側から作業するための足場を橋脚
1、1の間に上方から吊るして形成し、該足場にネット
等の落下防止網を張っておいて桁材2の下側にもぐり込
んで支持棒21や型板22の配設作業を行わなければなら
ず、足場組を形成する作業に手間がかかって工期が長く
なってしまうと共に、高所での作業であるために危険性
を伴うものである。このように、作業工数や工事の際の
足場の掛け払い作業が煩わしく、また、高所作業による
危険性等の問題点があった。
【0004】また、コンクリート5を充填硬化させた後
に、型板22を打設コンクリート5から剥離、回収する脱
型作業及び足場材の撤去作業が必要となり、脱型のため
の作業手間や脱型後の型板22の回収後の一時保管スペー
スの確保、工事終了後の次工事までの型板 及び足場材
の保管や輸送などが必要になり、工期の長期化と共に工
事費も高くなるという問題点があった。さらに、型板22
を撤去すると、打設コンクリート5の下面が露出し、外
観を損するばかりでなく、防食効果が低減するという問
題点があった。
【0005】本発明は、このような従来の橋梁構築方法
の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、足場の掛け払いなどの作業が不要で、安全か
つ能率よく施工でき、工期の短縮を図ることができると
共に優れた外観と防食性を発揮する橋梁の構造及びその
構築方法を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の橋梁の構造は、請求項1に記載したように橋
脚間に複数本並設された桁材と、隣接する桁材の上側フ
ランジ部の下面間に両側端上面を当接させている支持板
と、この支持板の上方における隣接する桁材の上側フラ
ンジ部間の空間部に充填されて支持板と一体化した打設
コンクリートとからなる橋梁の構造において、上記支持
板はプラスチック板であり、その上面に打設コンリート
内に埋設する拡大頭部を有する複数のアンカー片を一体
に突設してなることを特徴とするものである。又、本発
明における別な橋梁構造としては、請求項2に記載した
ように、橋間に複数本並設された桁材と、隣接する桁
材の上側フランジ部の下端部対向面間に介在させている
支持板と、この支持板の上方における隣接する桁材の上
側フランジ部間の空間部に充填されて支持板と一体化し
た打設コンクリートとからなる橋梁の構造において、上
記支持板はプラスチック板であり、その上面に打設コン
リート内に埋設する拡大頭部を有する複数のアンカー片
を一体に突設してなるものである。
【0007】一方、橋梁の築造方法としては、請求項3
に記載しているように、隣接する橋脚の上面間に複数本
の桁材を架設、支持させると共に橋の幅方向に一定間
隔毎に並列させた後、上面に拡大頭部を有する複数のア
ンカー片を一体に突設し且つ複数箇所にワイヤ挿通孔を
穿設していると共にこのワイヤ挿通孔の上面にスリーブ
管を立設している細長長方形状のプラスチック板からな
支持板に、その下面からワイヤを両側の挿通孔及び上
記スリーブ管を通じて上方に掛け渡し、このワイヤを介
して隣接する桁材間に支持板を上方から桁材の上側フラ
ンジ部の下方に達するまで吊り下ろし、次いで、該支持
板を吊り上げてその両側端部の上面を隣接する桁材の対
向上側フランジ部の下面に密接させ、この状態で該支持
板の上方における隣接する桁材の上側フランジ部間の空
間部に配筋したのちコンクリートを打設して支持板と一
体化させると共に、このコンクリートの打設後、上記ス
リーブ管及びワイヤを撤去することを特徴とするもので
ある。
【0008】また、別な橋梁の築造方法としては、請求
項4に記載しているように、隣接する橋脚の上面間に複
数本の桁材を架設、支持させると共に橋桁の幅方向に一
定間隔毎に並列させた後、上面に拡大頭部を有する複数
のアンカー片を一体に突設し且つ複数箇所にワイヤ挿通
孔を穿設していると共にこのワイヤ挿通孔の上面にスリ
ーブ管を立設している細長長方形状のプラスチック板か
らなる支持板に、その下面からワイヤを両側の挿通孔及
び上記スリーブ管を通じて上方に掛け渡し、このワイヤ
を介して支持板を上方から吊り下ろして該支持板を隣接
する桁材の上側フランジ部の下端部対向面間に介在さ
せ、支持板を吊支した状態で該支持板の上方における隣
接する桁材の上側フランジ部間の空間部に配筋したのち
コンクリトを打設して支持板と一体化させると共に、こ
のコンクリートの打設後、上記スリーブ管及びワイヤを
撤去することを特徴とするものである。
【0009】さらに、これらの方法において、請求項
5、6に記載した発明は、上記支持板にワイヤ挿通孔を
設けることなく、支持板の上面に突設した拡大頭部を有
するアンカー片又は突片にワイヤを繋着し、このワイヤ
によって支持板を吊支することを特徴とするものであ
る。
【0010】
【作用】橋脚間に架設した桁材上を作業場として、隣接
する桁材間に支持板を吊り下ろし、その支持板の両側端
部の上面をこれらの桁材の対向する上側フランジ部の下
面に係止状態に密接させるか、或いは、支持板をやゝ狭
幅に形成しておき、その両側端面を桁材の対向する上側
フランジ部の下端部対向面に近接又は当接状態に配設す
る。この作業は、請求項3、4に記載したように、支持
板の下面から該支持板に穿設している挿通孔を通じてワ
イヤを掛け渡すことにより、安定して且つ能率よく支持
板の吊り下げ並びに桁材の対向する上側フランジ部の下
面に対する密接作業が可能となる。
【0011】次いで、該支持板の吊設状態を維持したま
ゝ、該支持板上面と隣接する桁材の対向する上側フラン
ジ部間とで形成された空間部に配筋を行ったのち、コン
クリートを打設すると、該コンリクートの硬化によって
桁材間が一体化した橋梁が築造される。この際、支持板
が打設コンクリートと一体化するので、該支持板により
打設コンクリートの下面が被覆された構造となり、支持
板の露出下面によって優れた外観を呈すると共に、防食
作用を奏して長期の使用に耐える橋梁が得られる。ま
た、支持板の上面に拡大頭部を有する複数のアンカー片
を突設しているので、打設コンクリートと支持板とが強
固に一体化し、工事後の車両の走行による振動や地震等
によっても支持板が脱落する虞れがなく安全である。
【0012】また、支持板をワイヤによって吊支する場
合、支持板に穿設した挿通孔上にスリーブ管を立設して
いるので、コンクリート打設、硬化後において、挿通孔
から該スリーブ管内に挿通したワイヤの撤去作業が容易
となり、さらに、このスリーブ管の外周面を螺旋形状に
形成したり、或いはその外周面に滑剤を塗布しておけば
コンクリート打設、硬化後におけるスリーブ管の抜取り
が円滑に行なえる。スリーブ管の抜取りによって生じた
孔にはコンリートを充填する。
【0013】なお、支持板のワイヤによる吊支は、請求
項5、6に記載したように、支持板にワイヤ挿通孔を設
けることなく、支持板の上面に突設した拡大頭部を有す
アンカー片又は突片にワイヤを繋着することによって
行ってもよく、この場合には、コンクリートの打設、硬
化後に該コンクリートに埋設されたワイヤのコンクリー
ト面から突設する部分を切除すればよい。
【0014】
【実施例】本発明の実施例を図面について説明すると、
図1は橋梁構造を示すもので、該橋梁の長さ方向に一定
間隔毎に立設してなる橋脚1、1(図12に示す)の上面
間にプレキャスト製の桁材2が複数本架設され、橋脚1
の幅方向に隣接する桁材2、2の間隔は例えば250mm と
なるように並設されている。桁材2はウエブ2aの上下に
フランジ部2b、2cを一体に設けた断面エ字状に形成され
てあり、その高さが例えば950mm 、フランジ部2b、2c
幅が例えば750mm に形成されている。これらの隣接する
桁材2、2の上側フランジ部2b、2bの対向部下面間には
フランジ部2b、2bの対向側面間の幅よりも広幅で且つ長
さが桁材2と略等しく形成している細長長方形状の支持
板3が配設され、該支持板3の両側端部上面を桁材2の
上側フランジ部2b、2bの対向部下面に密接させた状態に
して該支持板3の上方における隣接する桁材2、2の上
側フランジ部2b、2b間の空間部4に充填、固化したコン
クリート5により一体的に固着してなるものである。
【0015】支持板3としては、硬質塩化ビニール樹脂
板やポリオレフィン樹脂板、ガラス繊維強化樹脂板等の
厚さ5〜30mmの硬質樹脂板製であって、その上面に拡大
頭部6aを有するアンカー片6を突設してあり、このアン
カー片6を上記コンクリート5内に係止状態に埋設させ
て支持板3をコンクリート5の下面に強固に一体化させ
ている。このアンカー片6としては、支持板3の幅方向
に適宜間隔毎に複数条、支持板3の全長に亘って突設し
ておいてもよいが、図2に示すように、支持板3の上面
に千鳥状に複数個、突設しておくことが好ましい。この
ように構成しておくと、後述する橋梁築造時において、
コンクリートがよく流れこみ、アンカー片6がコンクリ
ート5に食い込んで強固に一体化することができる。
【0016】このような支持板3は短寸法のものを用
い、それらを防水テープ等の不透水材料で接続して桁材
2と略等しい長さにしてある。勿論、桁材2と略同長の
支持板3も使用されうる。また、この支持板3の四隅部
や両側縁部の適所には、ワイヤ挿通孔7が穿設されてい
る。なお、支持板3としては、上記硬質樹脂板にガラス
繊維強化樹脂や金属板や無機材を積層して剛性を向上さ
せたものを用いると、コンクリート打設時の支持板3の
下方への変形を防止し得るので好ましい。8はコンクリ
ート5内に埋設しているフープ筋等の配筋である。
【0017】次に、このような構造を有する橋梁の築造
方法を説明する。まず、上述したように橋脚1、1間に
桁材2、2を橋脚1の幅方向に一定間隔毎に平行に配し
た状態となるように架設する。しかるのち、これらの並
設桁材2上を作業場として桁材2の上方から隣接する桁
材2、2間の空間を通じて支持板3を吊り下ろし、該支
持板3の両側端部上面を桁材2、2の上側フランジ部2
b、2bの下面に係止状態で密接させる作業を行う。
【0018】この作業は、まず、適宜長さを有するワイ
ヤ9によって短寸法の支持板3の長さ方向の複数箇所を
支持する。この場合、図3に示すように、支持板3の両
側隅部、或いは両側縁部に穿設しているワイヤ挿通孔
7、7に支持板3の下面側からワイヤ9を挿通して支持
板3の下面をワイヤ9によって支持させた状態にすると
共に両挿通孔7、7から上方に延出するワイヤ9を適宜
な吊支装置(図示せず)によって吊支させるようにす
る。なお、両挿通孔7、7から上方に延出したワイヤ9
に予め桁材2の上側フランジ部2bの厚みよりも高さが大
なるスリーブ管10、10を挿通させておく。
【0019】この状態にして支持板3を傾斜状態にして
隣接する桁材2、2間の空間部から該桁材2、2の上側
フランジ部2bの下方にまで落とし込み、次いでその位置
で支持板3を水平状態にして上昇させることにより、図
4に示すように、該支持板3の両側端部の上面を桁材
2、2の上側フランジ部2b、2bの対向部における下面に
密接、係止させると共にスリーブ管10、10を挿通孔7、
7に合わせて支持板3の上面に立設させる。次いで、ワ
イヤ9によって支持板3をこれらの上側フランジ部2b、
2bの下面に押し付けた状態とする。さらに、他の複数の
支持板3を同様な作業にて上側フランジ部2b、2bの下面
に押し付けて桁材2と略同じ長さにし、これら支持板3
を粘着剤付不透水テープにて接続する。その後、支持板
3とフランジ部2bの下端との内隅部に止水のためのシー
ルやコーキングを施すと共に該支持板3上方の隣接する
上側フランジ部2b、2b間の空間部4内にフープ筋等の配
筋8を行う。この配筋作業が終われば図5に示すよう
に、空間部4にコンクリート5を上側フランジ部2bの上
面に達するまで打設する。
【0020】コンクリート5の打設によって支持板3が
そのアンカー片6をコンクリート5内に係止状態で埋設
され、支持板3とコンクリート5とが強固に一体化す
る。コンクリート5が硬化すれば、ワイヤ9を取外すと
共にスリーブ管10を抜き取る。この時、スリーブ管10の
外周面を螺旋形状に形成しておくか、或いはその外周面
にワックス等の滑剤を塗布しておけばコンクリート打
設、硬化後におけるスリーブ管10の抜取りが容易に行な
える。そして、このスリーブ管10の抜取りよって生じた
孔底面に図6に示すように不透水性材料11を入れてワイ
ヤ挿通孔7を塞いだのち、該孔内にコンクリート5aを打
設するものである。こうして、隣接する橋1、1間の
一スパン分の橋梁を施工し、この作業を順次橋1、1
間に行って一連の橋梁を築造するものである。
【0021】なお、以上の実施例においては、支持板3
をワイヤ9によって吊支する手段として該支持板3の両
側縁部にワイヤ挿通孔7を設け、この挿通孔7に挿通し
たワイヤ9によって吊支させたが、このような挿通孔7
を設けることなく図7に示すように、支持板3の上面に
突設しているアンカー片6にワイヤ9を繋着してもよ
く、或いは図8に示すように、アンカー片6の脚部にそ
の両側面間に亘って貫通する挿通孔6bを穿設しておき、
この挿通孔6bにワイヤ9を挿通して吊支させるようにし
てもよく、或いは図9に示すように、アンカー片6に別
の吊部片6cを固着し、この吊部片6cにワイヤ9を挿通し
て吊支するようにしてもよい。図9の吊部片6cは断面コ
字形をなし、底面にアンカー片6の挿通孔6eを設け、両
側面にワイヤ挿通孔6d、6dを設けてなり、吊部片6cをア
ンカー片6に挿通後、90度回転することで固着されるよ
うになされている。
【0022】なお、図7、図8、図9ではアンカー片6
にワイヤ9を繋着したり挿通したりしているが、アンカ
ー片6と別に突片6f(図7に仮想線にて示す)を設け、
この突片6fにワイヤを繋着或いは挿通してもよい。この
ようにワイヤ9をアンカー片6に繋着させたり、アンカ
ー片6の挿通孔6bに挿通したり、吊部片6cを介して挿通
した場合には、打設コンクリート5の硬化後に、このコ
ンクリート5を削り、ワイヤー9を切削した後、コンク
リートを打設してワイヤ9が表面に露出しないようにし
てある。さらに、ワイヤ9の代りに棒鋼材を使用して吊
支することもできる。
【0023】図10は本発明橋梁構造の別な構造の実施例
を示すもので、上記橋梁構造においては、支持板3の幅
を隣接する桁材2、2の上側フランジ部2b、2b間の空間
部幅よりも広くして、その両側端部上面を対向する上側
フランジ部2b、2bの下面に当接させているが、この構造
においては、支持板3'の幅を隣接する桁材2、2の上側
フランジ部2b、2b間の空間部幅に略等しく形成してその
両側端面を対向する上側フランジ部2b、2bの下端部対向
面に近接、又は当接状態に配設し、この支持板3'の上方
における隣接する桁材2、2の上側フランジ部2b、2b間
の空間部4に充填、固化したコンクリート5によって一
体的に固着してなるものである。その他の構造について
は上記橋梁構造と同じである。
【0024】このような橋梁構造を構築する場合、上記
構築方法との相違点は支持板3'を隣接する桁材2、2の
上側フランジ部2b、2bの下端部対向面間に介在させる点
のみであり、その他は同じである。即ち、図11に示すよ
うに、支持板3'の両側縁部に穿設している挿通孔7を使
用してワイヤ9により該支持板3'を支持した状態、或い
はワイヤ9を支持板3'の上面に突設しているアンカー片
6に固定した状態にして支持板3'を隣接する桁材2、2
の上側フランジ部2b、2b間の空間部4内に吊り下ろし、
該支持板3'を隣接する桁材2、2の上側フランジ部2b、
2bの下端部対向面間に介在させてその吊支状態を維持し
たまゝ、支持板3'の両側縁上面とフランジ部2bとの接合
部にシールやコーキングを施すと共に空間部4内に配筋
8後、コンクリート5を打設、硬化させることにより該
コンクリート5と支持板3'とを一体化させるものであ
る。
【0025】この構築方法によれば、支持板3'をワイヤ
9によって水平状態に維持して桁材2、2の上側フラン
ジ部2b、2b間に吊り下ろすことができるので、スリーブ
管10の下端を予めワイヤ挿通孔7に連通状態で仮固定し
ておくことができ、スリーブ管10を予め正確な位置に設
置し得るものである。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明の橋梁構造は、橋桁
間に複数本並設された桁材と、隣接する桁材の上側フラ
ンジ部の下面間に両側端上面を当接或いはこれらの上側
フランジ部の下端部対向面間に介在させているプラスチ
ック板からなる支持板と、この支持板の上方における隣
接する桁材の上側フランジ部間の空間部に充填されて支
持板と一体化した打設コンクリートとから構成している
ので、支持板が打設コンクリートと一体化して該打設コ
ンクリートの下面を被覆しているから、防食効果を奏し
て長期の使用に耐えることができると共に外観的にも優
れた橋梁を提供し得るものである。さらに、支持板の上
面に拡大頭部を有する複数のアンカー片を突設している
ので、打設コンクリートとプラスチック板からなる支持
板とが強固に一体化した構造となり、車両の走行による
振動や地震等によっても支持板が脱落する虞れがなく安
全である。
【0027】また、本発明の橋梁の構築方法によれば、
隣接する橋桁の上面間に複数本の桁材を架設、支持させ
ると共に橋桁の幅方向に一定間隔毎に並列させた後、隣
接する桁材の対向する上側フランジ部間に細長長方形状
の支持板を吊り下ろし、該支持板の両側端部を隣接する
桁材の対向上側フランジ部の下面に密接させるか、或い
は上側フランジ部の下端部対向面間に介在させた状態で
該支持板の上方における隣接する桁材の上側フランジ部
間の空間部に配筋したのちコンクリトを打設して支持板
と一体化させることを特徴とするものであるから、従来
のように桁材間に作業用の足場の組立てを行うことな
く、支持板を桁材間に上方から吊り下ろすことによって
桁材間にコンクリート打設空間部を容易に形成すること
ができるものであり、この空間部内への配筋からコンク
リート打設までの一連の作業も能率よく且つ正確に行え
て橋梁工事の工期を大幅に短縮し得るものである。
【0028】また、支持板の吊支手段としてワイヤを用
いることにより、桁材間の上方より支持板をこれらの桁
材の上側フランジ部間の空間部に吊支しながら簡単に吊
り下げることができると共にワイヤの引張力によって支
持板をその位置で強固に固定状態に吊支することができ
て該支持板上での配筋作業や配筋後におけるコンクリー
ト打設作業が安全且つ円滑に行なえるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】橋梁の簡略縦断正面図、
【図2】支持板の一部斜視図、
【図3】桁材間に支持板を吊り下ろしている状態の正面
図、
【図4】桁材の上側フランジ部の下面間に支持板の両端
部を密接させた状態の縦断正面図、
【図5】コンクリートの打設状態を示す縦断正面図、
【図6】築造した橋梁の一部分の縦断正面図、
【図7】支持板の吊支手段の別な例を示す簡略正面図、
【図8】支持板の吊支手段のさらに別な例を示す簡略正
面図、
【図9】支持板の吊支手段のさらに別な例を示す簡略斜
視図、
【図10】本発明の別な橋梁構造を示す簡略縦断正面
図、
【図11】その構築方法を説明するための簡略縦断正面
図、
【図12】橋桁間に桁材を架設した状態を示す簡略斜視
図、
【図13】従来の橋梁構造を示す簡略縦断正面図。
【符号の説明】
1 橋桁 2 桁材 2b フランジ部 3 支持板 4 空間部 5 コンクリート 6 アンカー片 9 ワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−199510(JP,A) 実開 昭52−26430(JP,U) 特公 昭62−24563(JP,B2) 特公 平4−1128(JP,B2) 特許3217925(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01D 2/00 E01D 19/12 E01D 21/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 橋脚間に複数本並設された桁材と、隣接
    する桁材の上側フランジ部の下面間に両側端上面を当接
    させている支持板と、この支持板の上方における隣接す
    る桁材の上側フランジ部間の空間部に充填されて支持板
    と一体化した打設コンクリートとからなる橋梁の構造に
    おいて、上記支持板はプラスチック板であり、その上面
    に打設コンリート内に埋設する拡大頭部を有する複数の
    アンカー片を一体に突設してなることを特徴とする橋梁
    の構造。
  2. 【請求項2】 橋脚間に複数本並設された桁材と、隣接
    する桁材の上側フランジ部の下端部対向面間に介在させ
    ている支持板と、この支持板の上方における隣接する桁
    材の上側フランジ部間の空間部に充填されて支持板と一
    体化した打設コンクリートとからなる橋梁の構造におい
    て、上記支持板はプラスチック板であり、その上面に打
    設コンリート内に埋設する拡大頭部を有する複数のアン
    カー片を一体に突設してなることを特徴とする橋梁の構
    造。
  3. 【請求項3】 隣接する橋脚の上面間に複数本の桁材を
    架設、支持させると共に橋脚の幅方向に一定間隔毎に並
    列させた後、上面に拡大頭部を有する複数のアンカー片
    を一体に突設し且つ複数箇所にワイヤ挿通孔を穿設して
    いると共にこのワイヤ挿通孔の上面にスリーブ管を立設
    している細長長方形状のプラスチック板からなる支持板
    に、その下面からワイヤを両側の挿通孔及び上記スリー
    ブ管を通じて上方に掛け渡し、このワイヤを介して隣接
    する桁材間に上記支持板を上方から桁材の上側フランジ
    部の下方に達するまで吊り下ろし、次いで、該支持板を
    吊り上げてその両側端部の上面を隣接する桁材の対向上
    側フランジ部の下面に密接させ、この状態で該支持板の
    上方における隣接する桁材の上側フランジ部間の空間部
    に配筋したのちコンクリートを打設して支持板と一体化
    させると共に、このコンクリートの打設後、上記スリー
    ブ管及びワイヤを撤去することを特徴とする橋梁の構築
    方法。
  4. 【請求項4】 隣接する橋脚の上面間に複数本の桁材を
    架設、支持させると共に橋桁の幅方向に一定間隔毎に並
    列させた後、上面に拡大頭部を有する複数の アンカー片
    を一体に突設し且つ複数箇所にワイヤ挿通孔を穿設して
    いると共にこのワイヤ挿通孔の上面にスリーブ管を立設
    している細長長方形状のプラスチック板からなる支持板
    に、その下面からワイヤを両側の挿通孔及び上記スリー
    ブ管を通じて上方に掛け渡し、このワイヤを介して上記
    支持板を上方から吊り下ろして該支持板を隣接する桁材
    の上側フランジ部の下端部対向面間に介在させ、支持板
    を吊支した状態で該支持板の上方における隣接する桁材
    の上側フランジ部間の空間部に配筋したのちコンクリト
    を打設して支持板と一体化させると共に、このコンクリ
    ートの打設後、上記スリーブ管及びワイヤを撤去するこ
    とを特徴とする橋梁の構築方法。
  5. 【請求項5】 隣接する橋脚の上面間に複数本の桁材を
    架設、支持させると共に橋脚の幅方向に一定間隔毎に並
    列させた後、細長長方形状のプラスチック板からなる
    持板の上面に突設している拡大頭部を有するアンカー片
    又は突片にワイヤを繋着してこのワイヤによって支持板
    を隣接する桁材間に上方から桁材の上側フランジ部の下
    方に達するまで吊り下ろし、次いで、該支持板を吊り上
    げてその両側端部の上面を隣接する桁材の対向上側フラ
    ンジ部の下面に密接させ、この状態で該支持板の上方に
    おける隣接する桁材の上側フランジ部間の空間部に配筋
    したのちコンクリートを打設して支持板と一体化させる
    ことを特徴とする橋梁の構築方法。
  6. 【請求項6】 隣接する橋脚の上面間に複数本の桁材を
    架設、支持させると共に橋桁の幅方向に一定間隔毎に並
    列させた後、細長長方形状のプラスチック板からなる
    持板の上面に突設している拡大頭部を有するアンカー片
    又は突片にワイヤを繋着してこのワイヤによって支持板
    を隣接する桁材間に上方から吊り下ろして該支持板を隣
    接する桁材の上側フランジ部の下端部対向面間に介在さ
    せ、支持板を吊支した状態で該支持板の上方における隣
    接する桁材の上側フランジ部間の空間部に配筋したのち
    コンクリトを打設して支持板と一体化させると共に、こ
    のコンクリートの打設後、上記ワイヤを撤去することを
    特徴とする橋梁の構築方法。
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