JP3460238B2 - 粒状硫安の製造方法 - Google Patents
粒状硫安の製造方法Info
- Publication number
- JP3460238B2 JP3460238B2 JP34790992A JP34790992A JP3460238B2 JP 3460238 B2 JP3460238 B2 JP 3460238B2 JP 34790992 A JP34790992 A JP 34790992A JP 34790992 A JP34790992 A JP 34790992A JP 3460238 B2 JP3460238 B2 JP 3460238B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mother liquor
- ammonium sulfate
- ammonium
- crystals
- sulfamic acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Fertilizers (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
ンモニア分を硫酸にて吸収、回収した硫安母液より、粒
状硫安を製造する方法に関する。
方法としては、一般的に、コークス炉ガス中のアンモニ
ア分を飽和器にて遊離硫酸を含む母液により硫安母液と
して吸収、回収し、次に硫安母液中の水分を蒸発させる
ことにより硫安母液の濃縮および過飽和度の上昇を行
い、その結果析出する結晶硫安を更に成長させ粒状化を
する方法にて実施されている。
しくはバルクブレンド用として使用されるが、そのうち
のバルクブレンド用のものは、粒状のリン、カリ成分と
バラ状のまま任意に、しかも迅速に配合して施肥する方
法に使用される為、大きく且つ球状に近い丸みを帯びた
結晶形状が要求されている。
した硫安結晶の形状は、いずれも柱状、板状で、大きく
且つ丸みを帯びた結晶形状の粒状硫安は製造することが
出来なかった。
装置を経て粒状硫安を製造する工程において、硫安母液
に媒晶剤として硝酸または硝酸アンモニウムを硝酸アン
モニウム換算値で1〜10%添加して晶析する方法(特
公昭60−38336号)、硫安母液に媒晶剤としてス
ルファミン酸またはスルファミン酸アンモニウムをスル
ファミン酸換算値で0.5〜5%添加して晶析する方法
(特公昭60−38337号)、あるいは硫安母液に媒
晶剤として硝酸または硝酸アンモニウムを硝酸アンモニ
ウム換算値で1〜10%及びスルファミン酸またはスル
ファミン酸アンモニウムをスルファミン酸換算値で0.
5〜5%添加して晶析する方法(特公昭60−3833
8号)、硫安母液に媒晶剤としてスルファミン酸または
スルファミン酸アンモニウムをスルファミン酸換算値で
0.5%未満及び還元作用により媒晶効果を発現するハ
イドロサルファイト、修酸等および/またはキレート作
用により媒晶効果を発現する縮合リン酸またはその塩を
添加して晶析する方法(特開昭58−217428号)
等が提案されている。
ち、スルファミン酸またはスルファミン酸アンモニウム
を添加する場合、その添加量はスルファミン酸換算濃度
で2〜3%と高濃度が要求されること、添加量が少ない
と硫安の結晶形状が柱状化すること、反対に添加量が多
過ぎると結晶が脆くなること等の問題点が生じ、硝酸ま
たは硝酸アンモニウムを添加する場合、その添加量は硝
酸アンモニウム換算値で約5%と高濃度が要求されるこ
と、添加量が少ないと効果が出にくいこと、反対に添加
量は多過ぎると結晶の色相が悪化すること等の問題点が
発生する。特にスルファミン酸は、それ自体の肥料用硫
安中の濃度が規制(0.01〔%/N−1%〕)されて
おり、硫安中のスルファミン酸濃度に影響を及ぼす母液
中のスルファミン酸およびスルファミン酸アンモニウム
の各濃度は極力低いことが望ましい。
媒晶剤コストが上昇すること、操業管理が複雑になるこ
と等の問題点が発生する。
点を解決すべく媒晶剤機構について鋭意研究を行った結
果、硫安母液に結晶剤としてスルファミン酸グアニジン
を硫安母液中の濃度(スルファミン酸換算濃度)で0.
3〜3.0重量%添加して晶析する粒状硫安の製造方法
を発明した。
置を用いて粒状硫安を製造する工程において、該硫安母
液に媒晶剤としてスルファミン酸グアニジンを添加して
晶析させることを特徴とする粒状硫安の製造方法を提供
する。
加量が、添加後の前記硫安母液中のスルファミン酸換算
濃度で、0.3〜3.0重量%であるのが好ましい。
酸およびアンモニアを含有する水溶液であり、硫酸の水
溶液に、アンモニアの気体を吸収させることによって得
られる。特に、コークス炉ガス中のアンモニアを、硫酸
を含有する水溶液中に吸収させることによって得られ
る。
ァミン酸グアニジンを硫安母液中のスルファミン酸換算
濃度で、0.3〜3.0重量%、特に0.5〜1.0重
量%添加するのが好ましい。
%程度の範囲の添加において、大きく且つ球状に近い丸
みを帯びた形状の結晶を得ることができる。またその添
加量に対する結晶形状の変化は、結晶縦軸と横軸の比率
の変化として連続的に観察され、その添加量は硫安の用
途による要求形状に応じて任意に決定することが可能で
あるが、現状での工業的実施においては形状への効果、
経済性、肥料としての品質等の各面を考慮した場合でも
0.5〜1.0重量%程度と低濃度で充分な効果を得る
ことが出来る。加えて、3.0重量%を越える範囲での
添加は、3.0重量%程度の添加と比較して結晶形状の
変化が少ないこと、結晶中への媒晶剤の混入が増加して
くること等の理由から望ましくない。
ジンの動植物に対する毒性はそれ単独でも極めて少ない
といわれているが、本発明によるスルファミン酸グアニ
ジンの硫安結晶への混入は、スルファミン酸換算濃度3
重量%の母液による晶析でも0.1重量%以下であり、
グアニル尿素複合肥料の規格として定められている全窒
素量の5.0重量%以下という数値をも大きく下回るも
のである。
は、母液槽の上流側の供給管から分岐した管を介して供
給されても、母液槽に直接添加されてもよい。
態は、固体であっても水溶液中であってもよい。
添加した硫安母液を攪拌した後、硫安の結晶を含まない
母液上澄を結晶槽に移す。結晶槽に移された母液上澄を
攪拌しながら冷却し、硫安の結晶を晶析する。
細に説明するが、これによって本発明が限定されるもの
ではない。
造方法に用いる晶析装置1は、母液槽3および結晶槽4
を包含する。
し、添加したスルファミン酸グアニジンを槽内で均一な
濃度にしながら、硫安母液中の硫安を飽和状態にする。
母液槽3には、図示しないが、槽内の硫安母液を一定温
度に保持するための恒温装置と、硫安母液を攪拌するた
めの攪拌器5が備っている。
の硫安母液の上澄を温度を低下することにより過飽和状
態にし、硫安の結晶を析出する。結晶槽4には、図示し
ないが、槽内の硫安母液を一定温度に保持するための恒
温装置と、硫安母液を攪拌するための攪拌器6が備って
いる。また、結晶槽4は輸送管8を介して母液槽3と連
通し、結晶槽4内で得られた硫安の結晶は、取出管10
を介して系外に取り出する。また、未反応の硫酸は、輸
送管9を介して母液槽3にもどり、再度アンモニアの吸
収に用いることができる。
した硫酸水溶液である硫安母液2を供給管7を通って母
液槽3に供給し、さらに、スルファミン酸グアニジンを
硫安母液2中で0.3〜3.0重量%の濃度になるよう
に添加する。
に反応して硫酸アンモニウムが十分飽和状態となるよう
に攪拌する。
管8を通して、結晶槽4に移動し、温度を例えば45℃
に低下させ、硫安の結晶を析出させ、結晶の直径が3〜
4mmに成長したら、取出管10を介して硫安の結晶1
1を得る。得られた硫安の結晶11は、通常の乾燥方法
によって水分を蒸発させ、目的物である粒状の硫安とな
る。
する。
ルファミン酸グアニジンを0.3重量%(スルファミン
酸換算値)添加した母液での結晶の析出を行った。飽和
器に相当する内容積約100Lで攪拌及び恒温効果をも
つ母液槽に、母液中スルファミン酸グアニジン濃度を
0.3重量%(スルファミン酸換算値)に調整し、50
℃に加温した飽和硫安母液を入れ、攪拌を加えながら母
液温度を50℃に保った。
澄母液を造粒装置に相当する内容積約20Lの結晶槽に
供給した。結晶槽は母液槽と同様に攪拌及び恒温効果を
持っており、結晶槽では攪拌しながら槽内母液温度を4
5℃に保ち硫安母液過飽和度を上げ晶析を行った。その
結果母液槽では結晶が析出するが、析出した結晶は最大
3〜4mmの粒度になるまで成長させ、その後同伴する
母液と共に結晶槽の低部より抜き出し乾燥させ結晶形状
を評価した。
数(a/b)は、無作為に抽出した硫安結晶をスケール
ルーペを用いて測定し、結晶成長軸をa、aに直交する
軸をbとして表示したもので、実施例1の場合ではa/
b=1.4で丸みを帯びた結晶が生成した。
液中にスルファミン酸アンモニウムを0.3重量%(ス
ルファミン酸換算値)低下した母液での結晶の析出を、
実施例1に示した実験装置を用いて同様な方法で行っ
た。表1に結晶形状を示した。a/b=2.2の柱状の
結晶が生成した。
ルファミン酸グアニジンを0.75重量%(スルファミ
ン酸換算値)添加した母液での結晶の析出を、実施例1
に示した実験装置を用いて同様な方法で行った。表1に
結晶形状を示した。a/b=1.0で丸みを帯びた結晶
が生成した。
液中にスルファミン酸アンモニウムを0.75重量%
(スルファミン酸換算値)添加した母液での結晶の析出
を、実施例1に示した実験装置を用いて同様な方法で行
った。表1に結晶形状を示した。a/b=1.7のやや
丸みを帯びた結晶が生成した。
ルファミン酸グアニジンを2.0重量%(スルファミン
酸換算値)添加した母液での結晶の析出を、実施例1に
示した実験装置を用いて同様な方法で行った。表1に結
晶形状を示した。a/b=0.5で丸みを帯びた結晶が
生成した。
液中にスルファミン酸アンモニウムを2.0重量%(ス
ルファミン酸換算値)添加した母液での結晶の析出を、
実施例1に示した実験装置を用いて同様な方法で行っ
た。表1に結晶形状を示した。a/b=0.9の丸みを
帯びた結晶が生成した。
ルファミン酸グアニジンを3.0重量%(スルファミン
酸換算値)添加した母液での結晶の析出を、実施例1に
示した実験装置を用いて同様な方法で行った。表1に結
晶形状を示した。a/b=0.4で丸みを帯びた結晶が
生成した。
液中にスルファミン酸アンモニウムを3.0重量%(ス
ルファミン酸換算値)添加した母液での結晶の析出を、
実施例1に示した実験装置を用いて同様な方法で行っ
た。表1に結晶形状を示した。a/b=0.8の丸みを
帯びた結晶が生成した。
加しない母液での結晶の析出を、実施例1に示した実験
装置を用いて同様な方法で行った。表1に結晶形状を示
した。a/b=2.4で柱状の形状をした結晶が生成し
た。
ンモニア分を硫酸にて吸収、回収した硫安母液にスルフ
ァミン酸グアニジンを硫安母液中の濃度(スルファミン
酸換算濃度)で0.3〜3.0重量%程度添加すること
により、大きく且つ球状に近い丸みを帯びた結晶形状の
硫安を製造することが出来る。また、本発明により製造
した硫安結晶は、アンモニア性窒素含有量≧21.1重
量%、スルファミン酸含有量≦0.15重量%で肥料規
格を充分に満足させるものであり、粒状硫安肥料として
単肥もしくはバルクブレンド用としての市場に充分対応
することが出来る。
の1例を概念的に示した図である。
Claims (2)
- 【請求項1】硫安母液から晶析装置を用いて粒状硫安を
製造する工程において、該硫安母液に媒晶剤としてスル
ファミン酸グアニジンを添加して晶析させることを特徴
とする粒状硫安の製造方法。 - 【請求項2】前記スルファミン酸グアニジンの添加量
が、添加後の前記硫安母液中のスルファミン酸換算濃度
で、0.3〜3.0重量%である請求項1に記載の粒状
硫安の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34790992A JP3460238B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 粒状硫安の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34790992A JP3460238B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 粒状硫安の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06191831A JPH06191831A (ja) | 1994-07-12 |
JP3460238B2 true JP3460238B2 (ja) | 2003-10-27 |
Family
ID=18393432
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34790992A Expired - Fee Related JP3460238B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 粒状硫安の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3460238B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4790117B2 (ja) * | 2000-12-22 | 2011-10-12 | 新日本製鐵株式会社 | 粒状硫安の製造方法 |
CN112758966B (zh) * | 2020-12-30 | 2023-01-20 | 莱州市中大贵合化工有限公司 | 一种七水硫酸镁的生产工艺及七水硫酸镁生产设备 |
-
1992
- 1992-12-28 JP JP34790992A patent/JP3460238B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06191831A (ja) | 1994-07-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US2940998A (en) | Process for resolution of racemic glutamic acid and salts thereof | |
JP3460238B2 (ja) | 粒状硫安の製造方法 | |
EP0842131B1 (en) | Method for production of oligomethyleneurea | |
US4292043A (en) | Process for working up effluent containing ammonium sulphate | |
US2219258A (en) | Solid ammonium thiosulphate | |
US3113858A (en) | Method of producing high-analysis fertilizer suspensions | |
JP3534430B2 (ja) | 粒状硫安の製造方法 | |
US4230479A (en) | Process for improving the quality of urea-ammonium nitrate solution | |
JP4790117B2 (ja) | 粒状硫安の製造方法 | |
JPS6351970B2 (ja) | ||
US6821306B2 (en) | Method for producing mixed crystals of disodium 5′-guanylate and disodium 5′-inosinate | |
EP0122646B1 (en) | Process for separating off calcium nitrate tetrahydrate by crystallization | |
DE60211039T2 (de) | Verfahren zur herstellung von nitrathaltigen produkten aus unterkühlenden schmelzen | |
JP2004010408A (ja) | 粒状硫安の製造方法 | |
JP2015117154A (ja) | 緩効性液状肥料及びその製造方法 | |
JP2940044B2 (ja) | 5’―グアニル酸ジナトリウム・5’―イノシン酸ジナトリウム混晶の製造方法 | |
JPH0426512A (ja) | 粒状硫安の製造方法 | |
US1936316A (en) | Method of leaching phosphate rock with nitric acid and ammonium sulphate | |
JPS6038336B2 (ja) | 粒状硫安の製造方法 | |
CA1335489C (en) | Method for producing crystallisates out of solutions, more particularly salt-solutions, such as potassium-salt solutions, for example, by cold-crystallization | |
US3429686A (en) | Method of precipitating calcium sulfate from an acidulated phosphate rock slurry | |
JPS63103820A (ja) | 粒状硫安の製造方法 | |
JPH0234883B2 (ja) | ||
SU1692974A1 (ru) | Способ получени гранулированного медьсодержащего калийного удобрени | |
CN1113886A (zh) | 硝酸钾的生产方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20030715 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080815 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090815 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100815 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100815 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120815 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |