JP3453587B2 - 高嵩密度洗剤組成物 - Google Patents
高嵩密度洗剤組成物Info
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Description
含有する高嵩密度洗剤組成物に関し、詳しくは、非イオ
ン界面活性剤と特定の脂肪酸塩とを所定の割合で含有
し、粉末の流動性および非ケーキング性に優れ、かつ溶
解性が良好な高嵩密度洗剤組成物に関するものである。 【0002】 【従来の技術】衣料用洗剤などの粒状洗剤では、密度を
高めた、いわゆるコンパクト洗剤が主流となっている。
一方、非イオン界面活性剤は低濃度での洗浄力にすぐ
れ、かつ耐硬水性が良好であり、生分解性、汚れの分散
性などに特徴があり、コンパクト洗剤用の界面活性剤と
して注目されている。 【0003】しかし、非イオン界面活性剤は常温あるい
は温度の高い条件では液体になる性質があるため、高嵩
密度粒状洗剤中に非イオン界面活性剤を多量に配合する
と、粒状洗剤の流動性が劣化したり、経時によって非イ
オン界面活性剤がシミ出してケーキングを起こしたり、
洗剤の紙製容器にシミ込んだりして、著しく商品価値を
損ねるという問題点が存在する。 【0004】特開昭61−89300号公報には、水溶
性粉末とシリカ粉末とを混合したのち、非イオン界面活
性剤を噴霧し、次いでゼオライト粉末を添加して造粒物
を調製し、この造粒物と陰イオン界面活性剤を含む粒状
洗剤を配合した場合に流動性が良好であることが開示さ
れている。また、非イオン界面活性剤を主基剤とする検
討もされている。特開平4−339898号公報、特開
平4−360000号公報および特開平5−5100号
公報では、非イオン界面活性剤に対して、結晶性アルミ
ノ珪酸塩や特定の非晶質シリカを吸油単体として用いる
ことにより、しみ出しを防止し、流動性や耐ケーキング
性を劣化させないことが開示されている。しかしこれら
は、非イオン界面活性剤を吸油担体に物理的に保持して
いるものであり、不十分である。すなわち、液体になり
やすい非イオン界面活性剤自身の特性を改善することに
ついての検討がなされていない。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、粒子の流動
性および耐ケーキング性に優れ、しかも溶解性が良好な
非イオン界面活性剤含有高嵩密度洗剤組成物を提供する
ものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、非イオン
界面活性剤を多量配合する洗浄剤について鋭意検討した
結果、特定の脂肪酸組成を有する脂肪酸塩を使用するこ
とにより、非イオン界面活性剤の流動性、シミだし、ケ
ーキシグ性が改善され、かつ溶解性の優れたものが得ら
れることを見いだし、本発明を完成した。 【0007】すなわち、本発明の高嵩密度洗剤組成物
は、以下の(A)および(B)成分を 、(A)成分と(B)成分との含有比率(A)/(B)
が0.3を超え、5.0以下[重量比]の範囲で含有す
ることを特徴とする。 (A)成分:非イオン界面活性剤10〜30重量%。 (B)成分:脂肪酸組成において炭素数14,16およ
び18の飽和脂肪酸が35重量%未満である脂肪酸塩:
5〜45重量%。 このように本発明の(A)および(B)成分を含む組成
は、高嵩密度洗剤組成物として利用することができる。 【0008】 【発明の実施態様】本発明の(A)成分である非イオン
界面活性剤としては、次のものが例示される。 (1) 炭素数8〜18の1級または2級アルコールに
エチレンオキサイド(EO)を平均4〜18モル付加さ
せたEO−付加型ノニオン界面活性剤(アルキルエーテ
ルエトキシレート)。 (2) 炭素数8〜18の1級または2級アルコールに
エチレンオキサイド(EO)を平均4〜20モル、プロ
ピレンオキサイド(PO)を平均1〜10モル付加させ
たEO−PO付加型ノニオン界面活性剤。 (3) 下記化1の一般式(I)で示されるアルキルグ
リコシド 【0009】 【化1】 RO(R′O)y (Z)x …(I) (Z:炭素数5〜6の還元糖に由来する残基 R:アルキル基、アルケニル基、アルキルフェニル基、
ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシアルキルフェニル基
またはそれらの混合物であり、アルキル基またはアルケ
ニル基の炭素数が8〜20のもの R′:炭素数2〜4のアルキレン基 y:0〜30 x:1.0〜1.42) 【0010】糖残基Zとしては、グルコース、ガラクト
ース、キシロース、マンノース、リキソース、アラビノ
ース等の単糖、マルトース、キシロピオース、ラクトー
ス、スクロース等の多糖が挙げられる。 (4) 下記化2の一般式(II)で示される糖脂肪酸エ
ステル系界面活性剤 【0011】 【化2】 (R1 :炭素数5〜17の直鎖または分岐のアルキル基
あるいはアルケニル基 R2 :水素原子または炭素数1〜4のアルキル基) (5) 化3の一般式(III)で示される脂肪酸エステ
ル型ノニオン界面活性剤 【0012】 【化3】 (R1 CO:炭素数6〜22、好ましくは炭素数10〜
18の飽和または不飽和脂肪酸残基であり、直鎖であっ
ても分岐であってもよい R2 :炭素数2〜4であり、エチレンオキサイドが単独
で、またはエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサ
イドが混合して付加してOR2 を構成することが好まし
い R3 :炭素数1〜4のアルキル基、好ましくは炭素数1
〜2のアルキル基n:OR2 の平均付加モル数を示し、
5〜30の数、好ましくはn=5〜20) 【0013】(A)成分の非イオン界面活性剤は、本発
明の高嵩密度洗剤組成物中に、洗浄性能上、10〜30
重量%配合される。 本発明の(B)成分の脂肪酸塩としては、下記化4の一
般式(IV)で表わされるものを用いることができる。 【0014】 【化4】 R−COOZ …(IV) (R:炭素数11〜21のアルキル基またはアルケニル
基 Z:アルカリ金属、1価に相当するアルカル土類金属ま
たは置換もしくは無置換のアンモニウム基) 【0015】上記一般式(IV)において、カルボキシル
基と結合するZは、ナトリウム、カリウム、リチウムな
どのアルカリ金属;カルシウム、マグネシウムなどのア
ルカリ土類金属;アンモニウム、トリメチルアミン、ト
リエチルアミンなどの低級アミン、モノエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等のモノ、ジまたはトリ低級
アルカノールアミン、リジン等の無置換または置換のア
ンモニウム基であり、特に好ましくはナトリウム塩およ
びカリウム塩である。 【0016】本発明においては、(B)成分の脂肪酸塩
における脂肪酸組成が重要である。すなわち、(B)成
分の脂肪酸塩は、脂肪酸組成において炭素数14,16
および18の飽和脂肪酸の量が35重量%未満、好まし
くは33重量%以下であることが必要である。炭素数1
4,16,18の飽和脂肪酸量が35重量%以上になる
と溶解性の劣化を生じ、好ましくない。 【0017】(B)成分の脂肪酸塩は、脂肪酸塩成分と
して、牛脂、ヤシ油、パーム油、パーム核油などから誘
導される動植物起源の所定炭素数の脂肪酸や脂肪酸メチ
ルエステル等から中和やケン化による生成される。
(B)成分の脂肪酸塩は5〜45重量%、好ましくは1
0〜40重量%配合される。この配合量が5重量%未満
では流動性、耐ケーキング性およびシミ出しを解決する
ことができず、一方、45重量%を超えると溶解性の劣
化を生じる。 【0018】本発明の高嵩密度洗剤組成物においては、
(A)成分の非イオン界面活性剤と(B)成分の脂肪酸
塩を、重量比で0.3を超え5.0以下、好ましくは
0.4〜4.0の範囲で配合する。この比率が0.3以
下または5.0を超えると、洗剤粒子の流動性、溶解
性、耐ケーキング性、非イオン界面活性剤の浸み出しを
総合的に解決できない。 【0019】本発明の高嵩密度洗剤組成物には、上記必
須成分の他に、必要に応じて洗浄力、泡立ち性、すすぎ
性、酵素安定性、香気などの改善を目的として他の公知
の洗浄成分を任意に配合することができる。例えばアニ
オン界面活性剤としては、以下のものが例示できる。 (1) 平均炭素数8〜16のアルキル基を有する直鎖
アルキルベンゼンスルホン酸塩 (2) 平均炭素数10〜20のα−オレフィンスルホ
ン酸塩 (3) 下記化5の一般式(V)で示されるα−スルホ
脂肪酸エステル塩 【0020】 【化5】 (R1 :炭素数10〜16のアルキル基またはアルケニ
ル基 Y:炭素数1〜3のアルキル基 Z:アルカリ金属、1価に相当するアルカリ土類金属ま
たは置換もしくは未置換のアンモニウム基) (4) 下記化6の一般式(VI)で表される脂肪酸スル
ホン化物のジ塩 【0021】 【化6】 (R:炭素数8〜20のアルキル基またはアルケニル基 Z:アルカリ金属、1価に相当するアルカリ土類金属ま
たは置換もしくは未置換のアンモニウム基) 【0022】(5) 平均炭素数10〜20のアルキル
硫酸またはその塩 (6) 平均炭素数10〜20の直鎖または分岐鎖のア
ルキル基もしくはアルケニル基を有し、平均0.5〜8
モルのエチレンオキサイドを付加したアルキルエーテル
硫酸塩またはアルケニルエーテル硫酸塩 【0023】これらのアニオン界面活性剤における対イ
オンとしては、通常ナトリウムやカリウムなどのアルカ
リ金属塩が適当である。アルミノ珪酸塩としては下記の
化7で表わされる結晶性または無定型アルミノ珪酸塩、
あるいはこれらの混合物が好適である。 【0024】 【化7】 x(M2OまたはM’O)・Al2O3・y(SiO2)・
z(H2O) (式中のMはアルカリ金属原子、M’はカルシウムと交
換可能なアルカリ土類金属原子、x,yおよびzは任意
の数である。)アルミノ珪酸塩(ゼオライト)の平均粒
径は、洗浄力の面より5μm以下、好ましくは1μm以
下にすることが望ましい。また、ゼオライトは粉末およ
び/またはゼオライトスラリーを乾燥して得られるゼオ
ライト凝集乾燥粒子としてもよい。 【0025】アルカリビルダーとしては炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリ
ウム、珪酸ナトリウム、結晶性シリケート等があげられ
る。本発明の組成物では、炭酸ナトリウムが好ましく、
重質炭酸ナトリウム、軽質炭酸ナトリウムが挙げられ、
その平均粒子径は10〜2000μm、配合量は全組成
物中に10〜90重量%が好ましい。 【0026】さらに、他の添加剤としては、トリポリリ
ン酸ナトリウムやピロリン酸ナトリウムのように無機ビ
ルダー;クエン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸
ナトリウム、ニトリロ三酢酸塩、ポリアクリル酸ナトリ
ウム、アクリル酸ナトリウム−無水マレイン酸ナトリウ
ム共重合物、ポリアセタールカルボキシレート、ヒドロ
キシイミノジコハク酸ナトリウム等のカルシウムイオン
捕捉ビルダー;カルボキシメチルセルロース、ポリエチ
レングリコール等の再汚染防止剤;パラトルエンスルホ
ン酸塩、トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸
塩、尿素等の粘度調整剤;第4級アンモニウム塩、ベン
トナトイ等の柔軟付与剤;硫酸ナトリウム等の中性無機
塩、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムなどの還
元剤、過炭酸ナトリウム、過ほう酸ナトリウムなどの漂
白剤、エチレンジアミンテトラアセテート、オクタノイ
ルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム等の漂白活性化
剤、蛍光増白剤、香料、酵素、色素、ホワイトカーボン
等を配合することができる。 【0027】酵素としては、加水分解酵素、酸化酵素、
還元酵素、トランスフェラーゼ、リアーゼ、イソメラー
ゼ、リガーゼ、シンテターゼ等を添加することができ
る。さらに好ましくはプロテアーゼ、ケラチナーゼ、リ
パーゼ、エステラーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、プル
ラナーゼ、ペクチナーゼ、クチナーゼ、グルコシター
ゼ、グルカナーゼ、コレステロールオキシターゼ、ペル
オキシターゼ等が挙げられる。 【0028】プロテアーゼとしては、市販のアルカラー
ゼ、エスペラーゼ、サビナーゼ、デュラザイム、マキサ
カル、マキサペム、ピュラフェクト、オプティクリー
ン、API−21、特公平3−79987号公報記載の
菌株であるバチルス・エスピー(Bacillus s
p.)Y株(微工研菌寄第8088号)、バチルス・エ
スピー(Bacillus sp.)P株(微工研菌寄
第8090号)、バチルス・エスピー(Bacillu
s sp.)K株(微工研菌寄第8091号)、バチル
ス・エスピー(Bacillus sp.)X株(微工
研菌寄第8092号)より産生されるアルカリプロテア
ーゼまたは上記記載の菌株より産生されるアルカリプロ
テアーゼをコードする遺伝子を発現させることにより得
られるアルカリプロテアーゼを用いてもよい。 【0029】流動性をさらに向上するために、粒子の表
面改質剤として、非晶質シリカ、炭酸カルシウム、結晶
性アルミノ珪酸塩、非晶質アルミノ珪酸塩、モリデナイ
ト等の粘土類でコーティングしてもよい。またさらに、
分子量4000〜20000のポリエチレングリコール
をコーティングして、粉末物性を更に良くすることもで
きる。 【0030】本発明の非イオン含有粒状洗剤組成物は、
炭酸ナトリウム、に必要に応じて結晶性アルミノ珪酸
塩、吸油担体を混合しながら、予め暖めて混合しておい
た非イオン界面活性剤/脂肪酸塩スラリーを徐々に添加
ないし噴霧して均一混合物を得、次いで香料、酵素など
の少量成分および表面改質剤としての結晶性アルミノ珪
酸塩粉末、漂白洗浄剤とする場合には漂白剤等を混合す
ることにより容易に得られる。粒子径200〜1000
μmで、0.6〜1.2g/mlの嵩密度となる。ま
た、洗剤成分の一部を予め噴霧乾燥し、この噴霧乾燥品
を上記の方法で炭酸ナトリウムと一緒に撹拌造粒しても
よい。 【0031】脂肪酸塩は噴霧乾燥品の組成中に一部また
は全量をいれ、造粒の際に添加する非イオン界面活性剤
/脂肪酸塩混合スラリー中の脂肪酸塩量を少なくし、極
端には非イオン界面活性剤だけで造粒してもよい。撹拌
造粒機としては、ハイスピードミキサー(撹拌転動造粒
機)やヘンシェルミキサー(高速撹拌造粒機)や横型ミ
キサー(レーディゲミキサー)などが使用できる。 【0032】また、炭酸ナトリウムに洗剤原料または洗
剤の一部を噴霧乾燥したものを混合し、ニーダーで捏和
してから、カッターミルタイプ等の解砕機で解砕、造粒
することができる。以上の造粒物に必要に応じて酵素、
ビルダーなどの成分を粉体混合して、本発明の高嵩密度
洗剤組成物が得られる。 【0033】 【発明の効果】本発明よれば、(A)非イオン界面活性
剤と(B)特定の脂肪酸比率を有する脂肪酸塩とを所定
量比で配合することにより、非イオン界面活性剤を大量
配合した場合においても非イオン界面活性剤の浸み出し
が防止され、粒子の流動性および耐ケーキング性が改善
され、しかも溶解性に優れた高嵩密度洗剤組成物が得ら
れる。 【0034】 【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、それに先立
って実施例で採用した評価方法を説明する。 【0035】(1)低温溶解性 ビーカーに5℃の水1リットルを入れ、2cm×4cm
の撹拌羽根を1枚有する撹拌棒にて定速度スターラーを
用い、250rpmの速度で撹拌する。ついで水中に供
試洗剤(但し、酵素は除く)を5g添加し、8分間撹拌
した。撹拌後、ナイロンメッシュ布にて濾過を行う。こ
のナイロン布を105℃で1時間乾燥後、洗剤組成物粒
子の溶解残分を計量して、以下の数1により下式で表わ
される溶解残分(%)を算出した。 【0036】 【数1】 【0037】(2)シミ出し・固化性試験 低吸湿性の紙製洗剤容器(11cm×15cm×9c
m)に、試料洗剤500gを入れ、25℃60%RHと
35℃85%RHの条件をそれぞれ8時間と16時間行
い恒温恒湿試験室にいれ、40日間静置した。この試料
洗剤を金網(又はフルイ、編目5mm×5mm)の上に
静かにあけ、金網を通過した粉末の重量を測定し、以下
の数2の式により固化性を求めた。 【0038】 【数2】 【0039】また、洗剤の固化性を測定した際、紙製洗
剤容器の内面を観察し、シミ出し程度を判定した。その
判定基準は以下の通りである。 ○:シミ出しが全くない。 △:点々とシミ出しがみられる。 ×:容器内部全体にシミ出しがある。 【0040】実施例1〜12 表4,表5および表6に示した洗剤組成のうち、非イオ
ン界面活性剤(水分6〜15重量%)および脂肪酸塩
(水分35重量%)を混合して、70℃の均一混合スラ
リーとする。ついで、下記の製造法AまたはBにより高
嵩密度洗剤組成物を調製した。得られたこれら製品につ
いて、安息角、低温溶解性、シミ出し、固化性を評価
し、その結果を表4,表5および表6に示した。 【0041】(1)製造法A 小型ハイスピードミキサー(深江工業(株)製、LFS
−GS−2J型)に炭酸ナトリウム等の粉体物を入れ、
撹拌しながら上記の非イオン界面活性剤/脂肪酸塩混合
スラリーの暖かい液体を徐々に添加していき、撹拌造粒
を行なった。造粒が程良く行われたところでゼオライト
粉末2%加えて造粒を終了し、粒状洗剤生地を得た。こ
れに必要に応じて、酵素および香料を加えて高嵩密度洗
剤組成物を得た。 【0042】(2)製造法B 製造法Aの方法に準じ、ハイスピードミキサーの代わり
にバッチニーダー((株)入江商会製PBV−03型)
を用いて一次造粒を行い、その後、粉砕助剤としてゼオ
ライト2%を加えて、破砕機にて破砕造粒した。破砕機
は長さ15cmのカッターをクロス4段で有しており、
3000r.p.m.で回転し、スクリーンは360度
のパンチングメタルから成っている。これ必要に応じ
て、酵素および香料を加えて高嵩密度洗剤組成物を得
た。 【0043】表4,表5および表6中の略号等の意味は
以下の通りである。 非イオン界面活性剤 非イオン(1):C121級アルコールのエチレンオキシ
ド8モル付加物 非イオン(2):C121級アルコールのエチレンオキシ
ド6モル、プロピレンオキシド1モル付加物 非イオン(3):C12アルキルグリコシド(前述の一般
式(I)でR=C12アルキル、y=0、Z=グルコース
残基、x=1.4) 非イオン(4):C12脂肪酸メチルエステルのエチレン
オキシド15モル付加物(前述の一般式(III) の化合
物) 【0044】石けんA〜D:下記の表1に示す脂肪酸組
成を有するナトリウム塩。石けんA,B,Dが本発明の
(B)成分の石鹸に該当し、石けんCおよびEは本発明
の範囲以外の比較品である。 【0045】 【表1】 表1:石けん組成(wt%) 石 け ん 脂肪酸成分 A B C D E C12以下 1 7 0 33 15 C14 1 5 5 0 25 C16 15 16 28 0 14 C18 17 6 21 7 4 C18:1 64 35 45 60 40 C18:2 2 28 1 0 2 C 20 以上,その他 0 3 0 0 0 C 14 ,C 16 ,C 18 の飽和脂肪酸 33 27 54 7 43 任意成分 ゼオライト:A型合成ゼオライト 蛍光剤(1):4,4−ビス(2−スルホスチリル)ビ
フェニル2ナトリウム(チノパールCBS) 蛍光剤(2):4,4−ビス[(4−アニリノ−6−モ
ノホリノ−1,3,5−トリアジン−2イル)アミノ]
スチルベン−2,2−ジスルホン酸2ナトリウム(ホワ
イテックスSA) プロテアーゼ:商品名「サビナーゼ6.0T」、ノボ社 リパーゼ:商品名「リポラーゼ100T」、ノボ社 香料:表2および表3に示す成分を含む組成の配合香料 【0046】 【表2】表2:香料組成(その1) 配合量 成 分 (重量部) 3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン−3−オール 80 3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン−3−イル−アセテート 60 3,7−ジメチル−6−オクテン−1−オール 40 β−フェニルエチルアルコール 50 p−tert−ブチル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド 70 α−メチル−p−イソプロピルフェニルプロピオンアルデヒド 60 α−n−アミルシンナミックアルデヒド 20 α−n−ヘキシルシンナミックアルデヒド 60 7−アセチル−1,1,3,4,4,6−ヘキサメチル 80 テトラヒドロナフタレン 3−(5,5,6−トリメチル−ノルボルナン−2−イル) 20 シクロヘキサン−1−オール ベルトフィックス 30 2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン 10 −1−イル)−2−ブタン−1−オール 10% α,α−ジメチル−p−エチルヒドロシンナミックアルデヒド 40 2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド 10 cis−3−ヘキセノール 10 2−trans−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−オール 30 n−デシルアルデヒド 5 【0047】 【表3】表3:香料組成(その2)(表2の続き) 配合量 成 分 (重量部) 10−ウンデセン−1−アール 5 メチルノニルアセトアルデヒド 5 4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン 30 −1−カルボキシアルデヒド ナフタレン−2−アセチル−1,2,3,4,6,7,8 30 −オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメチル 5−(2−メチレン−6,6−ジメチル−シクロヘキシル) 50 −4−ペンテン−3−オン 2−メトキシ−4−プロペニルフェノール 20 アリルシクロヘキサンプロピオネート 10 6,7−ジヒドロ−1,1,2,3,3−ペンタメチル 5 −4(5H)−インダノン p−プロペニルフェニルメチルエーテル 5 メチル−2−アミノベンゾエート 5 レモンオイル 30 オレンジオイル 20 ラバンジンオイル 20 パチュリオイル 10 3,7−ジメチル−2,6−オクタジエナール 30 メチルジヒドロジャスモネート 50 【0048】 【表4】 表4:組成(wt%)および評価結果(その1) 実 施 例 1 2 3 4 5 6 7 製造法 A A A A A A B 非イオン(1) 20 20 20 − − − 20 非イオン(2) − − − 20 − − − 非イオン(3) − − − − 20 − − 非イオン(4) − − − − − 20 − 石けんA 15 − − 15 15 15 15 石けんB − 15 − − − − − 石けんC − − − − − − − 石けんD − − 15 − − − − 炭酸ナトリウム バ ラ ン ス 炭酸カリウム 5 5 5 5 5 5 5 ゼオライト 25 25 25 25 25 25 25 亜硫酸ナトリウム 2 2 2 2 2 2 2 蛍光剤(1) 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 蛍光剤(2) 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 プロテアーゼ 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 リパーゼ 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 香料 0.15 0.15 0.15 0.15 0.15 0.15 0.15 水分 6 6 6 6 8 6 6 (A)/(B)〔wt%〕* 1.3 1.3 1.3 1.3 1.3 1.3 1.3 安息角(°) 50 55 55 60 50 50 60 溶解残分(%) 2 1 1 5 3 5 8 シミ出し ○ ○ ○ ○ ○ ○〜△ ○ 固化性(%) 0 0 10 0 5 5 0 *(A)非イオン界面活性剤と(B)石けんとの配合量比 【0049】 【表5】 表5:組成(wt%)および評価結果(その2) 実 施 例 比 較 例 8 9 10 12 1 2 3 製造法 A A A A A A A 非イオン(1) 10 10 10 20 5 35 10 非イオン(2) 10 − − − − − − 非イオン(3) − 10 − − − − 10 非イオン(4) − − − − − − − 石けんA 15 15 30 15 30 4 − 石けんB − − − − − − − 石けんC − − − − − − 10 石けんD − − − − − − − 炭酸ナトリウム バ ラ ン ス 炭酸カリウム 5 5 5 5 5 5 5 ゼオライト 25 25 25 10 25 25 25 亜硫酸ナトリウム 2 2 2 − 2 2 2 蛍光剤(1) 0.2 0.2 0.2 − 0.2 0.2 0.2 蛍光剤(2) 0.1 0.1 0.1 − 0.1 0.1 0.1 プロテアーゼ 0.5 0.5 0.5 − 0.5 0.5 0.5 リパーゼ 0.3 0.3 0.3 − 0.3 0.3 0.3 香料 0.15 0.15 0.15 0.15 0.15 0.15 0.15 水分 6 6 6 6 6 6 6 (A)/(B)〔wt%〕* 1.3 1.3 0.33 1.3 0.17 8.8 2.0 安息角(°) 50 50 50 50 55 70 50 溶解残分(%) 2 1 5 1 30 2 25 シミ出し ○ ○ ○ ○ ○ × ○ 固化性(%) 0 0 5 5 5 80 0 *(A)非イオン界面活性剤と(B)石けんとの配合量比 【0050】 【表6】 *(A)非イオン界面活性剤と(B)石けんとの配合量
比 【0051】実施例16〜20 表7中からゼオライトの一部を除いた各成分を用いて固
形分60%の洗浄剤スラリーを調製し、水道水にて適当
な粘度に調整した。この洗剤スラリーを、向流式噴霧乾
燥塔を用い、熱風温度200〜300℃で水分4%とな
るように乾燥して、表7に示した組成の噴霧乾燥品A〜
Cを得た。 【0052】なお、表7中に示した略号の意味は以下の
通りである。なお、非イオン(1)、石けんA、ゼオラ
イト、蛍光剤(1)、(2)の内容は前述の通りであ
る。 α−SF−Na:α−スルホ脂肪酸(C12〜C18)メチ
ルエステルナトリウム AOS−K:C14〜C18α−オレフィンスルホン酸カリ
ウム LAS−Na:直鎖アルキル(C10〜C14)ベンゼンス
ルホン酸ナトリウム AS−Na:C12〜C18アルキル硫酸ナトリウム AES−Na:アルキル(C12〜C13)エーテル(EO
=3)硫酸ナトリウム シリケート:Na2O・2.2SiO2 PAA−Na:ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分
子量5000) 【0053】 【表7】 表7:噴霧乾燥品の組成(wt%) 噴 霧 乾 燥 品 配合成分 A B C α-SF-Na 5 − − AOS-K 2 − − LAS-Na 5 15 − AS-Na 2 5 − AES-Na 2 3 − 石けんA 10 10 40 炭酸ナトリウム 20 バランス バランス 炭酸カリウム 5 5 5 ゼオライト 20 20 10 亜硫酸ナトウリム 2 2 2 シリケート − 5 5 蛍光剤(1) 0.2 0.2 0.2 蛍光剤(2) 0.1 0.1 0.1 PAA-Na 1 − − 水分 5 5 5 硫酸ナトリウム バランス − − 【0054】一方、表8に示した非イオン界面活性剤
(水分6%)および脂肪酸塩(水分35%)を混合し
て、70℃の均一混合スラリーを調製し、このスラリー
と上記の噴霧乾燥品を用い、以下の製造法CおよびDに
より高嵩密度洗剤組成物を調製した。得られたこれらの
製品について、安息角、低温溶解性、シミ出しおよび固
化性を評価しその結果を表8に示した。 【0055】(1)製造法C 小型ハイスピードミキサー(深江工業(株)製、LFS
−GS−2J型)に表7の噴霧乾燥品および炭酸ナトリ
ウム等の粉体物を入れ、撹拌しながら上記の非イオン界
面活性剤/脂肪酸塩混合スラリーの暖かい液体を徐々に
添加していき、撹拌造粒を行なった。造粒が程良く行わ
れたところでゼオライト粉末2%加えて造粒を終了し、
粒状洗剤生地を得た。これに必要に応じて、酵素および
香料を加えて高嵩密度洗剤組成物を得た。 【0056】(2)製造法D 製造法Cの方法に準じ、ハイスピードミキサーの代わり
にバッチニーダー((株)入江商会製PBV−03型)
を用いて一次造粒を行い、その後、粉砕助剤としてゼオ
ライト2%を加えて、破砕機にて破砕造粒した。破砕機
は長さ15cmのカッターをクロス4段で有しており、
3000r.p.m.で回転し、スクリーンは360度
のパンチングメタルから成っている。これ必要に応じ
て、酵素および香料を加えて高嵩密度洗剤組成物を得
た。 【0057】 【表8】 表8:組成(wt%)および評価結果(その4) 実 施 例 16 17 18 19 20 製造法 C C C C D 非イオン(1) 20 20 20 20 20 石けんA 10 10 5 10 10 噴霧乾燥品A 10 − − 10 − 噴霧乾燥品B − 10 − − − 噴霧乾燥品C − − 10 − 10 炭酸ナトウリム バ ラ ン ス 炭酸カリウム 5 5 5 5 5 ゼオライト 25 25 25 10 10 亜硫酸ナトリウム 2 2 2 2 2 蛍光剤(1) 0.2 0.2 0.2 0.2 − 蛍光剤(2) 0.1 0.1 0.1 0.1 − プロテアーゼ 0.5 0.5 0.5 0.5 − リパーゼ 0.3 0.3 0.3 0.3 − 香料 0.15 0.15 0.15 0.15 0.15 水分 6 6 6 6 6 (A)/(B)〔wt比〕* 2.0 2.0 4.0 2.0 2.0 安息角(°) 55 50 60 50 55 溶解残分(%) 2 1 5 8 5 シミ出し ○ ○ ○〜△ ○〜△ ○ 固化性(%) 5 5 5 8 2 *(A)非イオン界面活性剤と(B)石けんとの配合重量比
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 (A)非イオン界面活性剤:10〜30
重量%と、 (B)脂肪酸組成において炭素数14,16および18
の飽和脂肪酸が35重量%未満である脂肪酸塩:5〜4
5重量%とを、 上記(A)成分と(B)成分との比率(A)/(B)
[重量比]が0.3を超え5.0以下の範囲で含有する
ことを特徴とする高嵩密度洗剤組成物。
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JP12727095A JP3453587B2 (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 高嵩密度洗剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JPH08302391A JPH08302391A (ja) | 1996-11-19 |
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WO2000023560A1 (fr) * | 1998-10-16 | 2000-04-27 | Kao Corporation | Procede de fabrication de particules de detergent |
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1995
- 1995-04-27 JP JP12727095A patent/JP3453587B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08302391A (ja) | 1996-11-19 |
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