JP3449473B2 - 低速多価イオンビームの発生装置 - Google Patents

低速多価イオンビームの発生装置

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JP3449473B2 JP2000019487A JP2000019487A JP3449473B2 JP 3449473 B2 JP3449473 B2 JP 3449473B2 JP 2000019487 A JP2000019487 A JP 2000019487A JP 2000019487 A JP2000019487 A JP 2000019487A JP 3449473 B2 JP3449473 B2 JP 3449473B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低速多価イオンビ
ームの発生装置に関し、さらに詳細には、半導体プロセ
ス分野において用いて好適な低速多価イオンビームの発
生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体プロセス分野においては、
電子サイクロトロン共鳴(ECR)などにより生成され
るプラズマのイオンによって活性な反応種を作り、それ
により非等方的なエッチングを行うという手法が知られ
ている。
【0003】この手法においては、プラズマのイオンは
1価のイオンが主体であるが、その速度分布は低速から
高速にまで分布するためイオンの運動エネルギーは大き
く、例えば、SiOなどのエッチングを行う際にも十
分なエッチング速度を得ることができるものであった。
【0004】また、1価の高速なイオンを打ち込むイオ
ン注入技術においては、イオンを打ち込む速度やイオン
の運動エネルギーの大きさがプロセスの重要なパラメー
タとなっていた。
【0005】ところが、上記したようなプロセスにおい
ては、イオンの運動エネルギーが大きいために、プロセ
スの進行とともにイオンの衝突により基板や素子が損傷
したり、あるいは素子中へのイオンの混入により不純物
が発生したりする恐れがあるなどの問題点があった。
【0006】ここで、こうした問題点を解決するために
は、低速でかつ内部ポテンシャルエネルギーの高い多価
イオンによるプロセシングを行う必要があると考えられ
てきた。
【0007】ところが、従来の多価イオンを発生可能な
イオン発生装置においては、特定の価数の多価イオンを
効率よく発生することは極めて困難であった。
【0008】即ち、従来の多価イオンを発生可能なイオ
ン発生装置としては、電子ビームイオン源(EBIS:
Electron Beam Source)や電子サ
イクロトロン共鳴イオン源(ECRIS:Electr
on CyclotronResonance Ion
Source)などが知られている。
【0009】ここで、電子ビームイオン源は、希ガスに
高速な電子ビームを衝突させることによりイオン化し、
そこから電界によってイオンを引き出し、さらにフィル
ターにより価数を選択し、その後に減速するというよう
な構成を備えており、装置全体が大型化せざるをえず、
効率があまりよくないという問題点があった。
【0010】また、電子サイクロトロン共鳴イオン源
は、電子サイクロトロン共鳴によりイオンを生成するこ
とになるが、電子ビームイオン源と同様に、フィルター
を通過させることにより所望の多価イオンを得るもので
あるので、効率があまりよくないという問題点があっ
た。
【0011】さらに、電子ビームイオン源と電子サイク
ロトロン共鳴イオン源との両者とも、価数選択の前後に
おいて電界による加速と減速とを必要とするため、低速
であっても数100eV程度の運動エネルギーを持つこ
とになる。その結果、多価イオンの内部ポテンシャル効
果が必ずしも低価数域では顕著ではなく、プロセスとし
ても効率が悪いという問題点があった。
【0012】なお、高強度レーザーを固体ターゲットに
照射してプラズマを発生させることにより、多価イオン
の発生を効率的に行うことができるが、こうしたプラズ
マ中ではイオンの価数は動的に変化しており、所望の価
数のイオンを選択的に生成して利用することは極めて困
難であるという問題点があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな従来の技術に対する種々の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、所定の価数に制
御された低速多価イオンビームを効率よく発生すること
のできる低速多価イオンビームの発生装置を提供しよう
とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、高強度レーザーによってプラズマを発生
させて低速多価イオンを生成するようにしたものであ
る。ここで、高強度レーザーとしては、例えば、フェム
ト秒レーザーを用いることができる。
【0015】また、本発明は、低速多価イオンをトラッ
プするように制御するものである。ここで、低速多価イ
オンのトラップには、RFを用いることができ、自動的
に所望の価数の多価イオンのみがトラップされるように
トラップ条件を設定するものである。なお、イオンがト
ラップされるということは、イオンの運動エネルギーが
極めて小さくなっているものであり、こうしてトラップ
された運動エネルギーの極めて小さいイオンを、電圧を
かけることによって所望の運動エネルギーによって所望
の方向に向けてトラップから掃き出させるか、引き出す
かするものである。これにより、多価イオンを低速で所
望の対象へ出射することができるものである。
【0016】また、本発明は、レーザー冷却によるトラ
ップとRFを用いたトラップとの2重構造によるトラッ
プを用いるようにしたものである。レーザー冷却による
トラップにより対象の原子を空間的に所定の位置にトラ
ップしておく。なお、レーザー冷却であるので、原子は
ドップラー温度程度の極めて低い温度(例えば、ルビジ
ウムであれば、150μKである。)であり、原子は止
まっている状態である。レーザー冷却によるトラップは
中性原子をトラップすることができるが、RFはイオン
のみしかトラップすることができないので、レーザー冷
却によるトラップにある中性原子にレーザー光(例え
ば、フェムト秒レーザー光)を照射してイオン化し、R
Fを用いたトラップにおいてトラップされるようにす
る。そして、RFを用いたトラップにおいては、上記と
同様に掃き出し電圧、引き出し電圧をかけることによっ
て、所望の運動エネルギーで所望の方向に多価イオンを
出射することができる。
【0017】即ち、本発明のうち請求項1に記載の発明
は、ターゲット原子をレーザー冷却するためのレーザー
光を出射する第1のレーザー手段と、ターゲット原子か
ら多価イオンを発生させるためのレーザー光を出射する
第2のレーザー手段と、上記第1のレーザー手段から出
射されたレーザー光によってターゲット原子をレーザー
冷却してトラップする第1のトラップ制御手段と、上記
第1のトラップ制御手段によってトラップされたターゲ
ット原子を入力して、上記第1のレーザー手段から出射
されたレーザー光によって該入力したターゲット原子を
レーザー冷却してトラップするとともに、上記第2のレ
ーザー手段から出射されたレーザー光によって該トラッ
プしたターゲット原子から多価イオンを発生させ、該発
生された多価イオンのなかで所定の価数の多価イオンの
みをトラップするとともに、トラップした多価イオンを
所定の運動エネルギーで所定の方向に出力する第2のト
ラップ制御手段とを有するようにしたものである。
【0018】また、本発明のうち請求項2に記載の発明
は、本発明のうち請求項1に記載の発明において、上記
第2のレーザーをフェムト秒レーザーとしたものであ
る。
【0019】また、本発明のうち請求項3に記載の発明
は、本発明のうち請求項1または請求項2に記載の発明
において、上記第2のトラップ制御手段は、筒状のリン
グ電極と、上記リング電極の軸方向における両方の端部
側に配置された一対のキャップ電極と、上記リング電極
にRF周波数のRF電圧およびDC電圧を印加するため
の第一の電源と、上記一対のキャップ電極の一方にDC
パルス電圧を印加するための第二の電源とを有し、上記
第2のレーザー手段から出射されたレーザー光によって
発生された多価イオンについて、上記リング電極に対し
て上記第一の電源から印加されるRF周波数のRF電圧
およびDC電圧に応じて、上記リング電極内において所
定の単一の価数の低速な多価イオンのみをトラップし、
上記一対のキャップ電極の一方に上記第二の電源により
DCパルス電圧を印加することにより、上記一対のキャ
ップ電極の一方に印加するDCパルス電圧に応じた方向
ならびに速度で、上記リング電極内にトラップされた所
定の単一の価数に制御されたイオンを出射するものとし
たものである。
【0020】また、本発明のうち請求項4に記載の発明
は、ターゲット原子中の中性原子をレーザー冷却するた
めのレーザー光を出射する第1のレーザー手段と、上記
中性原子から多価イオンを発生させるためのレーザー光
を出射する第2のレーザー手段と、上記第1のレーザー
手段から出射されたレーザー光によって上記ターゲット
原子の中から上記中性原子をレーザー冷却してトラップ
する第1のトラップ制御手段と、上記第1のトラップ制
御手段によってトラップされた上記中性原子を入力し
て、上記第1のレーザー手段から出射されたレーザー光
によって該入力した上記中性原子をレーザー冷却してト
ラップするとともに、上記第2のレーザー手段から出射
されたレーザー光によって該トラップした上記中性原子
から多価イオンを発生させ、該発生された上記多価イオ
ンのなかで所定の価数の多価イオンのみをトラップする
とともに、該トラップした上記所定の価数の多価イオン
を所定の運動エネルギーで所定の方向に出力する第2の
トラップ制御手段とを有するようにしたものである。
【0021】また、本発明のうち請求項5に記載の発明
は、本発明のうち請求項4に記載の発明において、上記
第2のレーザーをフェムト秒レーザーとしたものであ
る。
【0022】また、本発明のうち請求項6に記載の発明
は、本発明のうち請求項4または請求項5に記載の発明
において、上記第2のトラップ制御手段は、筒状のリン
グ電極と、上記リング電極の軸方向における両方の端部
側に配置された一対のキャップ電極と、上記リング電極
にRF周波数のRF電圧およびDC電圧を印加するため
の第一の電源と、上記一対のキャップ電極の一方にDC
パルス電圧を印加するための第二の電源とを有し、上記
第2のレーザー手段から出射されたレーザー光によって
発生された多価イオンについて、上記リング電極に対し
て上記第一の電源から印加されるRF周波数のRF電圧
およびDC電圧に応じて、上記リング電極内において所
定の単一の価数の低速な多価イオンのみをトラップし、
上記一対のキャップ電極の一方に上記第二の電源により
DCパルス電圧を印加することにより、上記一対のキャ
ップ電極の一方に印加するDCパルス電圧に応じた方向
ならびに速度で、上記リング電極内にトラップされた所
定の単一の価数に制御されたイオンを出射するものとし
たものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しなが
ら、本発明による低速多価イオンビームの発生装置の実
施の形態の一例を詳細に説明する。
【0024】図1には、本発明による低速多価イオンビ
ームの発生装置の第1の実施の形態が示されている。
【0025】この低速多価イオンビームの発生装置は、
多価イオンを発生させる多価イオン生成部10と、所定
の価数の多価イオンのみをトラップするとともに、トラ
ップした多価イオンを所定の運動エネルギーで所定の方
向に出力するRFトラップ制御部20とを有して構成さ
れている。
【0026】ここで、多価イオン生成部10は、高強度
レーザーとしてフェムト秒レーザーシステム12を備え
て構成されている。後述するように、RFトラップ制御
部20の真空チャンバー22内において、フェムト秒レ
ーザーシステム12から照射されるフェムト秒レーザー
光をサンプル(sample)14に照射することによ
り、多価イオンを生成するようになされている。
【0027】また、RFトラップ制御部20は、真空チ
ャンバー22内に配置された円筒状のリング電極24
と、リング電極24の軸方向における両方の端部側に配
置されたキャップ電極26、28と、リング電極24に
RF周波数のRF電圧およびDC電圧を印加するための
RF+DC電源30と、キャップ電極28にDCパルス
電圧を印加するためのDC電源32と、真空チャンバー
22内のガスを吸引して真空チャンバー22内を真空状
態にするためのターボ分子ポンプ34と、真空チャンバ
ー22内に可変リークバルブ36を介してバッファーガ
スを供給するためのバッファーガス供給システム38
と、真空チャンバー22内に配置された4重極質量分析
器(QMS:Quadrupole Mass Spe
ctrometer)40と、電子増幅管よりなる検出
器(DET)42とを有して構成されている。
【0028】ここで、フェムト秒レーザーシステム12
から出射されたフェムト秒レーザー光は、リング電極2
4の胴部24aに形成された第1貫通孔24bから胴部
24内に入射し、第1貫通孔24bに対向するようにし
て胴部24aに形成された第2貫通孔24cを通過して
胴部24aの外部へ出射され、胴部24aの外部に配置
されたサンプル14に照射されるようになされている。
【0029】なお、サンプル14は、胴部24aの外部
に配置するのではなくて、胴部24aの内部に配置する
ようにしてもよい。
【0030】以上の構成において、フェムト秒レーザー
システム12としては、例えば、波長790nm、パル
ス幅110fs、パルスエネルギー1mJ、繰り返し1
kHzのものを用いるものとし、また、サンプル14と
しては、例えば、銅(Cu)を用いるものとした場合に
ついて説明する。
【0031】なお、フェムト秒レーザーシステム12の
波長、パルス幅、パルスエネルギーならびに繰り返し
は、所望の値を適宜に設定することができるものであ
り、また、サンプル14としては、銅以外の所望の物質
を適宜に選択することができるものである。
【0032】そして、この低速多価イオンビームの発生
装置において、フェムト秒レーザーシステム12によっ
て照射されるフェムト秒レーザー光を、リング電極24
の胴部24aに形成された第1貫通孔24bから胴部2
4内に入射すると、当該入射されたフェムト秒レーザー
光は第1貫通孔24bに対向するようにして胴部24a
に形成された第2貫通孔24cを通過して胴部24aの
外部へ出射され、胴部24aの外部に配置されたサンプ
ル14たる銅に照射されることになる。
【0033】こうしてフェムト秒レーザー光が銅に照射
されると、銅からイオン(銅イオン)が生成される。
【0034】なお、上記のようにしてサンプル14にフ
ェムト秒レーザー光を照射することによりイオンを生成
する他に、真空チャンバー22内にアルゴン(Ar)、
クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)などの希ガスを
ガスジェットなどで導入し、この希ガスに対してフェム
ト秒レーザー光を照射することにより多価イオンを生成
するようにしてもよい。
【0035】そして、生成された銅イオンは、そのまま
リング電極24の胴部24a内に入り込み、RF+DC
電源30から印加されるRF周波数(Ω)のRF電圧お
よびDC電圧(RF周波数(Ω)のRF電圧およびDC
電圧=VaccosΩt+V dc)の制御により、胴部
24a内において所定の単一の価数の低速な銅イオンの
みがトラップされることになる(以下、上記したRF周
波数(Ω)のRF電圧およびDC電圧(VaccosΩ
t+Vdc)の制御によるトラップを、「RFトラッ
プ」と適宜に称することとする。)。即ち、10eV以
下の低速イオンはトラップされるが、高速イオンはトラ
ップされない。
【0036】なお、イオンをトラップするときには、キ
ャップ電極26、28はアースされている。
【0037】具体的には、リング電極24とキャップ電
極26、28との間に「V=VaccosΩt+
dc)の電圧を加えて動作させる。そして、RF電圧
の半周期毎に、ポテンシャルを閉じこめる方向をr方向
(胴部24aの径方向)とz方向(胴部24aの軸方
向)とに交互に変えて、イオンをトラップするものであ
る。
【0038】そして、キャップ電極28にDC電源32
によりDCパルス電圧を印加することにより、キャップ
電極28に印加するDCパルス電圧に応じて、所望な方
向ならびに所望な速度で、胴部24a内にRFトラップ
された所定の単一の価数に制御されたイオンが掃き出さ
れることになる。
【0039】即ち、多価イオンはプラスイオン(+イオ
ン)であるので、図10(a)に示すように、キャップ
電極28に+DCパルス電圧を印加することにより、胴
部24a内にRFトラップされた所定の単一の価数に制
御された多価イオンを掃き出すことができる。
【0040】ここで、電場中での、質量m、電荷eのイ
オンの運動方程式は、無次元化すると、図2に示すマシ
ュー(Mathieu)方程式で表される。
【0041】また、図3には、RFトラップの安定領域
を示すグラフが示されている。即ち、マシュー方程式の
安定領域をr方向、z方向について重ね合わせた領域
が、RFトラップの安定領域となっている。こうしたR
Fトラップの安定領域は、離散的に多数存在する。
【0042】なお、本発明の発明者による実験では、原
点付近の第1安定領域内(図3における「β=0」、
「β=1」、「β=0」、「β=1」の4本の曲
線で囲まれた黒色部分の領域)にパラメータを設定すれ
ばよいことが判明した。
【0043】また、図4には、サンプル14としての銅
にフェムト秒レーザーシステム12からフェムト秒レー
ザー光を照射して、銅をフェムト秒レーザーアブレーシ
ョンした場合における、検出器40によって検出された
銅2価イオン(Cu2+)の4重極質量分析器(QM
S)38の分析結果を表すQMS信号強度の時間的な変
化を示している。
【0044】図4における第1(1st)パルスは、レ
ーザーアブレーション直後にRFトラップ制御部20の
リング電極24にトラップされないで、直接に4重極質
量分析器38に入ってきた銅2価イオンの信号である。
【0045】また、図4における第2(2nd)パルス
は、リング電極24から銅2価イオンを掃き出すための
DCパルス電圧に400msの遅延時間(delay
time)を与えたため、400msの間リング電極2
4にRFトラップされた後に、4重極質量分析器38方
向に掃き出された銅2価イオンの信号である。
【0046】即ち、上記した本発明による低速多価イオ
ンビームの発生装置によれば、所定の単一の価数の多価
イオンをRFトラップし、RFトラップした所定の単一
の価数の多価イオンを所望な方向ならびに所望な速度で
掃き出すことができるものであり、従って、低速多価イ
オンビームを所望の方向に出力することができることに
なる。
【0047】次に、図5には、本発明による低速多価イ
オンビームの発生装置の第2の実施の形態が示されてい
る。
【0048】この低速多価イオンビームの発生装置は、
冷却用レーザー102と、再励起用レーザー104と、
飽和吸収分光部106と、光音響素子高速スイッチ部1
08と、各50巻の反ヘルムホルツコイルを備えた第1
磁気光学トラップ部110と、ターゲット原子輸送部1
12と、第2磁気光学/RFトラップ部114と、MC
Pイオン検出部116と、高強度レーザーとしてのフェ
ムト秒レーザー118とを有して構成されている。
【0049】ここで、第2磁気光学/RFトラップ部1
16は、レーザー光の照射による磁気光学トラップと、
上記した第1の実施の形態において説明したRFトラッ
プとを行うものである。
【0050】以上の構成において、上記した低速多価イ
オンビームの発生装置においては、飽和吸収分光部10
6のフィードバック制御により安定したレーザー発振周
波数を維持してレーザー発振する冷却用レーザー102
から出射されたレーザー光を、水平方向において4方向
から、また、垂直方向において2方向から第1磁気光学
トラップ部110へ入射し、レーザー冷却により中性の
ターゲット原子をトラップする(以下、レーザー冷却に
よるトラップを「磁気光学トラップ」と適宜に称す
る。)。
【0051】こうして第1磁気光学トラップ部110に
おいて磁気光学トラップされた中性のターゲット原子
は、ターゲット原子輸送部112を介して第2磁気光学
/RFトラップ部114へ輸送される。
【0052】ここで、第2磁気光学/RFトラップ部1
16は、第1の実施の形態において説明したRFトラッ
プ制御部20と同様な構成を備えており、さらに、リン
グ電極24の胴部24a内に、水平方向において4方向
から、また、垂直方向において2方向から、冷却用レー
ザー102から出射されたレーザー光ならびにフェムト
秒レーザー118から出射されたフェムト秒レーザー光
が入射されるようになされており、冷却用レーザー10
2および再励起用レーザー104から出射されたレーザ
ー光によるレーザー冷却により中性のターゲット原子を
磁気光学トラップするとともに、フェムト秒レーザー1
18から出射されたフェムト秒レーザー光により磁気光
学トラップされた中性のターゲット原子を多価イオン化
して、こうして生成された多価イオンのなかで所望の単
一の価数の多価イオンのみを選択的にRFトラップする
ものである。
【0053】こうして第2磁気光学/RFトラップ部1
16にRFトラップされた所望の単一の価数の多価イオ
ンは、上記した第1の実施の形態について説明したよう
に、キャップ電極28にDC電源32によりDCパルス
電圧を印加することにより、キャップ電極に印加するD
Cパルス電圧に応じて、所望な方向ならびに所望な速度
で、リング電極24の胴部24a内にRFトラップされ
た所定の単一の価数に制御されたイオンが掃き出される
ものである。
【0054】ここで、ターゲット原子のレーザー冷却に
よる磁気光学トラップについて、説明すると、まず、飽
和吸収分光法により、飽和吸収分光部106においてほ
ぼドップラーフリーの超微細構造スペクトルを得ること
ができる。図6には、飽和吸収分光部106によるルビ
ジウムの超微細構造スペクトルが示されている。
【0055】さらに、冷却用レーザー102ならびに再
励起用レーザー104内のグレーティングの微動用ピエ
ゾに、周波数安定化を目的としたサーボロック回路によ
りフィードバック制御した電圧を印加することで、不安
定なレーザーの発振周波数を制御することができるよう
になる。
【0056】具体的には、本発明者の実験によれば、9
0分間にわたり線幅5MHzの範囲内に、発振周波数を
安定化させることができ、冷却用レーザー102と再励
起用レーザー104と飽和吸収分光部106と光音響素
子高速スイッチ部108とを、ルビジウム原子をレーザ
ー冷却するためのルビジウム原子冷却用狭線幅レーザー
システムとして構築することができた。
【0057】そして、冷却用レーザー102から出射さ
れる周波数安定化した波長780nmの6本のビーム
を、各50巻の反ヘルムホルツコイルを備えた第1磁気
光学トラップ部110に水平方向において4方向から、
また、垂直方向において2方向から入射すると、ルビジ
ウム原子を磁気光学トラップすることができた。
【0058】具体的には、共鳴周波数から負に離調する
ことで、ターゲット原子であるルビジウム87を磁気光
学トラップすることができた。図7には、ルビジウムを
磁気光学トラップした状態が示されているが、直径1m
m程度の大きさの球状に磁気光学トラップされたルビジ
ウム87の個数は1.6×10個程度、トラップされ
た領域における原子密度は4.0×1011個/cm
と見積もることができる。
【0059】ここで、電離係数を原子、イオンのイオン
化ポテンシャル、レーザー強度、パルス形状、パルス幅
などから求め、レート方程式を解き、各価数の数密度の
時間変化を簡便に計算できるADK(Ammosov、
Delone、Krainov)モデルによりルビジウ
ムのトンネルイオン化について解析した結果が図8
(a)(b)(c)に示されている。
【0060】図8(a)(b)(c)はいずれも光強度
をパラメータとしており、図8(a)は「I=1014
W/cm」の場合を示し、図8(b)は「I=10
15W/cm」の場合を示し、図8(c)は「I=1
16W/cm」の場合を示している。
【0061】ここで、図8(a)に示す「I=1014
W/cm」の場合ではパルス終了時に1価イオンま
で、図8(b)に示す「I=1015W/cm」の場
合ではパルス終了時に2価イオンまで、図8(c)に示
す「I=1016W/cm」の場合ではパルス終了時
に7価イオンまで、多価イオン化が可能であることが判
明した。
【0062】さらに、多価イオンと表面との相互作用に
ついて、クーロン爆発モデルを構築して解析した。
【0063】クーロン爆発モデルでは、 (1)多価イオンの速度は零 (2)半球体状の電荷領域の生成 (3)多価イオンの総ポテンシャルエネルギーは電荷領
域の静電エネルギーに移乗 を仮定した。
【0064】図9は基板をGaAsとしたときの多価イ
オン照射効果を示しており、ルビジウム9価イオンで、
ポテンシャルエネルギーは633.2eVあり、1個の
ルビジウム9価イオンで、各6以上づつのガリウム原子
ならびに砒素原子のポテンシャルスパッタリングを行う
ことが可能であることがわかる。
【0065】また、ルビジウム7価イオンで、ポテンシ
ャルエネルギーは347.2eVあり、1個のルビジウ
ム7価イオンで、各3以上づつのガリウム原子ならびに
砒素原子のポテンシャルスパッタリングを行うことが可
能であることがわかる。
【0066】なお、上記した実施の形態においては、多
価イオンはプラスイオン(+イオン)であるので、リン
グ電極24の胴部24a内にRFトラップされた所定の
単一の価数に制御された多価イオンを出射させる際に、
図10(a)に示すように、多価イオンの出射方向とは
逆方向側に位置するキャップ電極28に+DCパルス電
圧を印加することにより、胴部24a内にRFトラップ
された所定の単一の価数に制御された多価イオンを掃き
出すようにした。しかしながら、これに限られることな
しに、図10(b)に示すように、多価イオンの出射方
向側に位置するキャップ電極26に−DCパルス電圧を
印加することにより、胴部24a内にRFトラップされ
た所定の単一の価数に制御された多価イオンを引き出す
ようにしてもよい。
【0067】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、所定の価数に制御された低速多価イオンビ
ームを効率よく発生することのできる低速多価イオンビ
ームの発生装置を提供することができるという優れた効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による低速多価イオンビームの発生装置
の第1の実施の形態の概念構成説明図である。
【図2】マシュー(Mathieu)方程式を示す説明
図である。
【図3】RFトラップの安定領域を示すグラフである。
【図4】銅にフェムト秒レーザー光を照射して銅をフェ
ムト秒レーザーアブレーションした場合における、銅2
価イオン(Cu2+)の4重極質量分析器(QMS)の
分析結果を表すQMS信号強度の時間的な変化を示すグ
ラフである。
【図5】本発明による低速多価イオンビームの発生装置
の第2の実施の形態の概念構成説明図である。
【図6】飽和吸収分光部によるルビジウムの超微細構造
スペクトルを示すグラフである。
【図7】ルビジウムを磁気光学トラップした状態を示す
CCDカメライメージである。
【図8】ADK(Ammosov、Delone、Kr
ainov)モデルによるルビジウムのトンネルイオン
化の解析結果を示すグラフであり、(a)(b)(c)
はいずれも光強度をパラメータとしており、(a)は
「I=1014W/cm」の場合を示し、(b)は
「I=1015W/cm」の場合を示し、(c)は
「I=1016W/cm」の場合を示している。
【図9】基板をGaAsとしたときの多価イオン照射効
果を示すグラフである。
【図10】リング電極の胴部内にRFトラップされた所
定の単一の価数に制御された多価イオンを出射させる際
の手法を示し、(a)は、多価イオンの出射方向とは逆
方向側に位置するキャップ電極に+DCパルス電圧を印
加することにより、リング電極の胴部内にRFトラップ
された所定の単一の価数に制御された多価イオンを掃き
出すようにした場合を示し、(b)は、多価イオンの出
射方向側に位置するキャップ電極に−DCパルス電圧を
印加することにより、リング電極の胴部内にRFトラッ
プされた所定の単一の価数に制御された多価イオンを引
き出すようにした場合を示す。
【符号の説明】
10 多価イオン生成部 12 フェムト秒レーザーシステム 14 サンプル(sample) 20 RFトラップ制御部 22 真空チャンバー 24 リング電極 24a 胴部 24b 第1貫通孔 24c 第2貫通孔 26、28 キャップ電極 30 RF+DC電源 32 DC電源 34 ターボ分子ポンプ 36 可変リークバルブ 38 バッファーガス供給システム 40 4重極質量分析器(QMS:Quad
rupole Mass Spectrometer) 42 検出器(DET) 102 冷却用レーザー 104 再励起用レーザー 106 飽和吸収分光部 108 光音響素子高速スイッチ部 110 第1磁気光学トラップ部 112 ターゲット原子輸送部 114 第2磁気光学/RFトラップ部 116 MCPイオン検出部 118 フェムト秒レーザー
フロントページの続き (72)発明者 小林 徹 埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究 所内 (56)参考文献 特開 平8−213363(JP,A) 特開 平4−67599(JP,A) 特開 平10−69878(JP,A) 特開 平6−102168(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 27/24 H01J 37/08 B23K 15/00 508 C23F 4/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターゲット原子をレーザー冷却するため
    のレーザー光を出射する第1のレーザー手段と、 ターゲット原子から多価イオンを発生させるためのレー
    ザー光を出射する第2のレーザー手段と、 前記第1のレーザー手段から出射されたレーザー光によ
    ってターゲット原子をレーザー冷却してトラップする第
    1のトラップ制御手段と、 前記第1のトラップ制御手段によってトラップされたタ
    ーゲット原子を入力して、前記第1のレーザー手段から
    出射されたレーザー光によって該入力したターゲット原
    子をレーザー冷却してトラップするとともに、前記第2
    のレーザー手段から出射されたレーザー光によって該ト
    ラップしたターゲット原子から多価イオンを発生させ、
    該発生された多価イオンのなかで所定の価数の多価イオ
    ンのみをトラップするとともに、トラップした多価イオ
    ンを所定の運動エネルギーで所定の方向に出力する第2
    のトラップ制御手段とを有するものである低速多価イオ
    ンビームの発生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の低速多価イオンビーム
    の発生装置において、 前記第2のレーザーは、フェムト秒レーザーである低速
    多価イオンビームの発生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれか1項
    に記載の低速多価イオンビームの発生装置において、 前記第2のトラップ制御手段は、筒状のリング電極と、
    前記リング電極の軸方向における両方の端部側に配置さ
    れた一対のキャップ電極と、前記リング電極にRF周波
    数のRF電圧およびDC電圧を印加するための第一の電
    源と、前記一対のキャップ電極の一方にDCパルス電圧
    を印加するための第二の電源とを有し、 前記第2のレーザー手段から出射されたレーザー光によ
    って発生された多価イオンについて、前記リング電極に
    対して前記第一の電源から印加されるRF周波数のRF
    電圧およびDC電圧に応じて、前記リング電極内におい
    て所定の単一の価数の低速な多価イオンのみをトラップ
    し、 前記一対のキャップ電極の一方に前記第二の電源により
    DCパルス電圧を印加することにより、前記一対のキャ
    ップ電極の一方に印加するDCパルス電圧に応じた方向
    ならびに速度で、前記リング電極内にトラップされた所
    定の単一の価数に制御されたイオンを出射するものであ
    る低速多価イオンビームの発生装置。
  4. 【請求項4】 ターゲット原子中の中性原子をレーザー
    冷却するためのレーザー光を出射する第1のレーザー手
    段と、 前記中性原子から多価イオンを発生させるためのレーザ
    ー光を出射する第2のレーザー手段と、 前記第1のレーザー手段から出射されたレーザー光によ
    って前記ターゲット原子の中から前記中性原子をレーザ
    ー冷却してトラップする第1のトラップ制御手段と、 前記第1のトラップ制御手段によってトラップされた前
    記中性原子を入力して、前記第1のレーザー手段から出
    射されたレーザー光によって該入力した前記中性原子を
    レーザー冷却してトラップするとともに、前記第2のレ
    ーザー手段から出射されたレーザー光によって該トラッ
    プした前記中性原子から多価イオンを発生させ、該発生
    された前記多価イオンのなかで所定の価数の多価イオン
    のみをトラップするとともに、該トラップした前記所定
    の価数の多価イオンを所定の運動エネルギーで所定の方
    向に出力する第2のトラップ制御手段とを有するもので
    ある低速多価イオンビームの発生装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の低速多価イオンビーム
    の発生装置において、 前記第2のレーザーは、フェムト秒レーザーである低速
    多価イオンビームの発生装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5のいずれか1項
    に記載の低速多価イオンビームの発生装置において、 前記第2のトラップ制御手段は、筒状のリング電極と、
    前記リング電極の軸方向における両方の端部側に配置さ
    れた一対のキャップ電極と、前記リング電極にRF周波
    数のRF電圧およびDC電圧を印加するための第一の電
    源と、前記一対のキャップ電極の一方にDCパルス電圧
    を印加するための第二の電源とを有し、 前記第2のレーザー手段から出射されたレーザー光によ
    って発生された多価イオンについて、前記リング電極に
    対して前記第一の電源から印加されるRF周波数のRF
    電圧およびDC電圧に応じて、前記リング電極内におい
    て所定の単一の価数の低速な多価イオンのみをトラップ
    し、 前記一対のキャップ電極の一方に前記第二の電源により
    DCパルス電圧を印加することにより、前記一対のキャ
    ップ電極の一方に印加するDCパルス電圧に応じた方向
    ならびに速度で、前記リング電極内にトラップされた所
    定の単一の価数に制御されたイオンを出射するものであ
    る低速多価イオンビームの発生装置。
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