JP3448468B2 - レゾルバのコイル保護カバー構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】本発明は、レゾルバのコイル
保護カバー構造に関し、特に、ステータの両面に設けた
輪状のコイル保護カバーによってコイルが接続される端
子ピンの突出部を覆うことにより、信頼性の向上を得る
ための新規な改良に関する。 【０００２】 【従来の技術】従来、用いられていたこの種のレゾルバ
としては、図示していないが、リード線にコイルの端部
を半田で接続し、リード線をステータスロット内に通し
て固定していた。また、ステータの両面にボッティング
等を行い、コイルカバーを行っていた。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】従来のレゾルバは、以
上のように構成されていたため、リード線とコイルとの
半田による接続部分は、コイル保護カバーで覆われてお
らず、外部に露出することになり、接続部分の断線等も
発生することがあり、信頼性を向上させることが極めて
困難であった。 【０００４】 【課題を解決するための手段】本発明によるレゾルバの
コイル保護カバー構造は、輪状ステータの内側にロータ
を回転自在に配設し、前記輪状ステータに設けられたコ
イルをリード線に接続するようにしたレゾルバにおい
て、前記輪状ステータの端部のスリット内に設けられ断
面コ字型をなすアンダーカバーと、前記端部上に設けら
れ前記リード線が接続された端子ピンを保持したプラス
チック体と、前記プラスチック体から突出し前記リード
線が接続される前記端子ピンの突出部と、前記輪状ステ
ータの両面に設けられ前記コイルを覆うため輪状をなす
第１、第２コイル保護カバーと、前記第１コイル保護カ
バーに形成され前記突出部を覆うための膨出部とを備
え、前記アンダーカバーが前記スリットに嵌入して係止
され、前記アンダーカバーの上部片と下部片が前記端部
の両面を挟持していると共に、前記第１コイル保護カバ
ーとプラスチック体とは結合している構成である。 【０００５】 【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明によるレ
ゾルバのコイル保護カバー構造の好適な実施の形態につ
いて説明する。図１及び図２において符号１で示される
ものは全体形状が輪状をなし多層構造よりなる輪状ステ
ータであり、この輪状ステータ１の内縁のスリット（図
示せず）には例えば１相励磁２相出力型をなす周知のコ
イル２が設けられている。前記輪状ステータ１の端部１
ａには、断面コ字型をなすアンダーカバー３が設けら
れ、このアンダーカバー３の上面には、１個又は複数の
端子ピン４を保持しプラスチックからなるプラスチック
体５が設けられている。前記端子ピン４の突出部４ａ
は、前記プラスチック体５を貫通して上方に突出し、こ
の突出部４ａに前記コイル２の端部が接続されている。
さらに、前記各端子ピン４は、コネクタ６に接続された
リード線７に周知の圧着手段によって圧着接続されてい
る。なお、前記アンダーカバー３は、図示していない
が、輪状ステータ１のスリット１Ａに嵌入して係止され
ている。また、前記アンダーカバー３の上部片３ａと下
部片３ｂが前記端部１ａの両面を挟持している。 【０００６】前記輪状ステータ１の内側には、周知の輪
状をなし多層構成であると共にこの実施の形態では可変
リラクタンス型（ＶＲ型）のロータ８が回転自在に配設
され、この輪状ステータ１の両面には、輪状をなす第
１、第２コイル保護カバー１０、１１が設けられてい
る。この第１コイル保護カバー１０は、各コイル２の上
面を覆っていると共に、前記プラスチック体５及び突出
部４ａを覆っており、この突出部４ａに対応する位置で
はこの突出部４ａを十分に覆うことができるように突出
して膨らんだ形状の膨出部１０ａが一体に形成されてい
る。前記第１コイル保護カバー１０の端部１０ｂは図１
０又は図１１で示すように前記プラスチック体５に融着
部１００又は接着剤等にて結合されており、前記第２コ
イル保護カバー１１は各コイル２の下面を覆っていると
共に、その端部１１ａが前記アンダーカバー３に融着又
は接着等にて結合されている。 【０００７】前記端子ピン４は、図３から図９で示すよ
うに構成されている。すなわち、図３及び図４の場合は
突出部４ａが十字型であり、図５及び図６の場合は突出
部４ａが棒状型であり、図７から図９の場合は折り重ね
て構成されている。 【０００８】また、前述のコイル保護カバー１０の取付
構造としては、前述の各構成以外の形態としては、例え
ば、図１２に示すように、プラスチック体５をアンダー
カバー３の内側に設けた場合、図１３のように、コイル
保護カバー１０とプラスチック体５とを段付結合部１０
１を用いて結合させた場合、図１４のように、コイル保
護カバー１０とプラスチック体５とをカシメ部１０２を
用いて結合させた場合、図１５のように、コイル保護カ
バー１０とプラスチック体５とをフック部１０３を用い
て結合させた場合、図１６のように図１０のコイル保護
カバー１０の一部にテーパを持たせて融着部１００を用
いて結合させた場合、図１７のように、プラスチック体
５の突起５ａをかしめた場合、図１８のように、ステー
タ１の両面に位置する１対のプラスチック体５を１対の
コイル保護カバー１０、１１で挟持し、コイル保護カバ
ー１０の支柱１０ｃを融着部１００で結合した場合、図
１９で示すように、第１コイル保護カバー１０の凹部１
０４に形成した穴１０５に第２コイル保護カバー１１の
突部１１ｂを貫通させて結合した場合も前述と同様の作
用を得ることができる。 【０００９】 【発明の効果】本発明によるレゾルバのコイル保護カバ
ー構造は、以上のように構成されているため、次のよう
な効果を得ることができる。すなわち、リード線に接続
された端子ピンを有するプラスチック体をコイル保護カ
バーで覆い、端子ピンの突出部をコイル保護カバーの膨
出部で覆っているため、コイルがカバーできると共にリ
ード線とコイルの接続部分が完全に覆われ、外乱による
接続不良の発生がなく、レゾルバとしての高い信頼性を
得ることができる。

【図面の簡単な説明】 【図１】本発明によるレゾルバのコイル保護カバー構造
を示す断面図である。 【図２】図１の平面図である。 【図３】図１の端子ピンを示す構成図である。 【図４】図３の突出部の構成図である。 【図５】図３の他例を示す構成図である。 【図６】図５の突出部を示す構成図である。 【図７】図３の他例を示す構成図である。 【図８】図３の他例を示す構成図である。 【図９】図３の他例を示す構成図である。 【図１０】図１の要部を示す拡大断面図である。 【図１１】図１０の要部の断面図である。 【図１２】図１１の他例を示す断面図である。 【図１３】図１０の要部の他例を示す断面図である。 【図１４】図１３の他例を示す断面図である。 【図１５】図１４の他例を示す断面図である。 【図１６】図１５の他例を示す断面図である。 【図１７】図１５の他例を示す断面図である。 【図１８】図１５の他例を示す断面図である。 【図１９】図１５の他例を示す断面図である。 【符号の説明】 １ 輪状ステータ ２ コイル ３ アンダーカバー ３ａ 上部片 ３ｂ 下部片 ４ 端子ピン ４ａ 突出部 ５ プラスチック体 ７ リード線

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) H02K 11/00 H02K 5/00 - 5/26 H02K 3/00 - 3/52 G01D 5/00 - 5/252 G01D 5/39 - 5/62

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 輪状ステータ(1)の内側にロータ(8)を回
   転自在に配設し、前記輪状ステータ(1)に設けられたコ
   イル(2)をリード線(7)に接続するようにしたレゾルバに
   おいて、前記輪状ステータ(1)の端部(1a)のスリット(1
   A)内に設けられ断面コ字型をなすアンダーカバー(3)
   と、前記端部上に設けられ前記リード線(7)が接続され
   た端子ピン(4)を保持したプラスチック体(5)と、前記プ
   ラスチック体(5)から突出し前記リード線(7)が接続され
   る前記端子ピン(4)の突出部(4a)と、前記輪状ステータ
   (1)の両面に設けられ前記コイル(2)を覆うため輪状をな
   す第１、第２コイル保護カバー(10,11)と、前記第１コ
   イル保護カバー(10)に形成され前記突出部(4a)を覆うた
   めの膨出部(10a)とを備え、前記アンダーカバー(3)が前
   記スリット(1A)に嵌入して係止され、前記アンダーカバ
   ー(3)の上部片(3a)と下部片(3b)が前記端部(1a)の両面
   を挟持していると共に、前記第１コイル保護カバー(10)
   とプラスチック体(5)とは結合していることを特徴とす
   るレゾルバのコイル保護カバー構造。