JP3438430B2 - アレイアンテナ用給電回路 - Google Patents
アレイアンテナ用給電回路Info
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Description
工衛星等に搭載されるアレイアンテナ用給電回路に関す
る。
て、日本全土を数十から数百におよぶビームでカバーす
る超マルチビーム化が検討されている。このマルチビー
ム化に関しては、フェイズトアレイ方式が、その所望な
実現手段と考えられている。上述のフェイズトアレイ方
式では空間で電力合成を行うため、高効率な電力の送信
や指向性の高いビームの形成が可能である。さらにビー
ムの出射方向を可変することができ、これによってトラ
フィック変動に対して柔軟性の高い伝送路を実現でき
る。
するためには、複数の放射素子に所望の位相および振幅
分布をもつ信号を供給するビーム成形回路が必要とな
る。しかし、上述のようなマルチビーム等の用途のよう
に、ビーム数あるいは放射素子数が数十〜数百と大規模
なものを実現するには、電気回路では回路規模が膨大に
なりすぎる。また、所望の移相を得るために同軸ケーブ
ルを用いるので、損失や重量が問題となる。
を用いたフェイズトアレイ用ビーム成形回路を用いる方
法がある。この光回路によれば、光ファイバ特有の広帯
域性、低損失性、および軽量性から、これらの問題を解
決する有望な構成と考えられ、近年活発に検討が行われ
ている。
を用いたフェイズトアレイ用ビーム成形回路について説
明する。図6は従来技術の第1の例を示す構成図であ
る。同図において光信号源1は、送信電気信号Seによ
って強度変調された信号光Soを出力する。この信号光
Soは光分配器2により、固定/可変移相器20-1〜2
0-mの各々に分配される。なおここで、mは放射素子の
本数である。また固定/可変移相器20-1〜20-mは、
信号光So(So-1〜So-m:図示省略)の光の位相を変
化させるためのものではなく、最終的に得られる電気信
号の位相を変化させるものである。具体的には遅延線路
を用いて構成され、True-Time-Delay方式と呼ばれる。
〜20-mによって所望の位相に調整され、位相調整後の
信号光So'(So'-1〜S'o-m:図示省略)は、各々対応
した受光器21-1〜21-mに入射する。各受光器21-1
〜21-mにおいて、信号光S'oは再び電気信号に変換さ
れ、各々対応する増幅器22-1〜22-mにより所望の増
幅を受けた後、放射素子23-1〜23-mに供給される。
0-1〜20-mの各々は、ビーム方向固定の場合に移相固
定とし、ビーム方向をステアリングする場合に移相可変
とする。この移相可変は、光スイッチを用いて遅延線路
を切り替えることによって行うことができる。
20-1〜20-mの各々によって、各放射素子23-1〜2
3-mに供給される高周波信号に所望の位相分布を与える
ことができるので、放射素子23-1〜23-mによって構
成されるアンテナ24では、任意の方向にビームを形成
できる。
るとともに光源の周波数や安定性に対する条件が緩やか
な点である。しかしながらその反面、送信電気信号の位
相制御を行うには、送信電気信号の波長程度の長さ(例
えば、2.5GHz帯のマイクロ波信号に屈折率n=1.
45の光導波路材料を用いる場合、その長さは約8.3
cm)を有する遅延線路を必要とするため、回路の小型
化が難しい。
ダイン方式と呼ばれるフェイズトアレイ用ビーム成形回
路の例を示す構成図である。同図に示す回路によれば、
光信号源1a内の光信号1bから出力される角周波数ω
の出力光は、初めに2つに分岐され、一方は基準光とし
て用いられる。
され、送信電気信号の角周波数Ωだけシフトした信号光
に変換される。その後基準光と信号光とは、各々光分配
回路2-1あるいは2-2によって放射素子の数(この例で
はm)に分岐される。光分配回路2-1によって分岐され
た基準光は、各々固定/可変移相器20-1〜20-mへと
接続されており、各々の経路で所望の位相が与えられ
る。
5によって、各基準光と各信号光との対応する経路同士
が合波され、各々受光器21-1〜21-mに入射する構成
である。なお、受光器21-1〜21-mより後の構成は、
先の例と同一であるので説明は省略する。
は基準光と信号光の2光波のビート成分として再生さ
れ、その位相は2光波の位相差によって決まる。従っ
て、このヘテロダイン方式では、送信電気信号の位相制
御を行うのに光の波長程度の長さがあればよく、回路規
模の大幅な縮小が期待できる。
ーム成形回路の例であり、これをマルチビームアンテナ
に適用するには、図8のように構成する必要がある。図
8の構成では、送信電気信号Se-1〜Se-mは各々が対応
する光信号源1-1〜1-mに入力される。
号光は、各々対応する分配/移相回路26-1〜26-m
(各々、前述の光分配器2および固定/可変移相器20
-1〜20-mから構成される)によって分配/位相調整が
なされる。これら分配/移相回路26-1〜26-mの出力
がインターコネクション/合波回路25aによって合成
される。
およびヘテロダイン方式の何れの場合にあっても、放射
素子へ分配後の相対光路長は、直接アレイ素子間の相対
位相に影響するため、十分に高い精度を必要とする。特
に送信電気信号の周波数が数GHzと高い場合には数十
から数百μmの精度を必要とするため、集積回路化が必
須である。
ビーム用ビーム成形回路を並列に用いてマルチビームを
構成する従来の方法では、ビーム数の増加とともに回路
規模が増大する。このため、全体を集積回路化すること
は容易ではなく、結果的にビーム数が制限されるという
問題があった。
合波回路で周波数多重回路を用いない限り損失が生じ、
さらにインターコネクション回路を平面回路で形成する
場合には交差損失が生じることとなる。
は大きな障害とはならないが、例えば8ビーム64放射
素子のビーム成形回路を形成する場合には、9dBの合
波損失が生じる。またこのとき、交差損失は交差1点あ
たり0.1dBとして最大44.1dBになる。さらに6
4ビーム64放射素子の場合は、合波損失は18dB、
交差損失は最大396.9dBと極めて大きな値とな
り、大規模マルチビーム化における深刻な問題となって
いた。
ーム成形回路においては、シングルビーム用ビーム成形
回路をビーム数だけ並列に用いてマルチビームを構成す
るため、集積回路化可能なビーム数が制限される問題が
あった。またインターコネクション回路および合波回路
が必要であるため、例え集積回路化を行ったとしても損
失の問題が生じ、多くのビーム数および放射素子数を有
する超マルチビームに拡張することが極めて困難であっ
た。
たもので、大容量衛星通信やパーソナル通信等において
必要となる、多くのビーム数および放射素子数を有す
る、小型且つ高性能なアレイアンテナ用給電回路を提供
することを目的としている。
ために、請求項1に記載の発明にあっては、無線信号
を、基準光と前記無線信号の周波数に相当する光周波数
差を有する信号光の2つの光信号からなる第1の光波に
変換するとともに、前記第1の光波を送信無線信号数だ
け出力する光信号発生手段と、前記第1の光波を波動処
理して第2の光波を出力する光波処理手段と、前記第2
の光波をヘテロダイン検波することによって無線信号を
再生し、前記無線信号を複数の放射素子へ給電する光検
出手段とを有し、前記光波処理手段は、少なくとも1つ
の入力端子と複数の出力端子とを有するスラブ導波路か
ら構成されるとともに、前記入力端子と前記出力端子と
は所定の位置関係に設定されており、前記スラブ導波路
の入力端子の1つから入力される前記第1の光波は、前
記出力端子の各々の相対的な位置関係によって与えられ
る振幅および位相の分布が付与されて出力されるととも
に、互いに異なる前記入力端子に入力される前記第1の
光波に対して、各々異なる振幅および位相の分布が付与
されることを特徴とする。
無線信号を、基準光と前記無線信号の周波数に相当する
光周波数差を有する信号光の2つの光信号からなる第1
の光波に変換するとともに、前記第1の光波を送信無線
信号数だけ出力する光信号発生手段(101)と、前記
第1の光波を波動処理して第2の光波を出力する光波処
理手段(102)と、前記第2の光波をヘテロダイン検
波することによって無線信号を再生し、前記無線信号を
複数の放射素子へ給電する光検出手段(103)とを備
え、前記光波処理手段は、少なくとも1つの入力端子と
複数の出力端子を有し、前記入力端子と前記出力端子と
は所定の位置関係に設定されており、前記入力端子の1
つから入力される前記第1の光波は、前記出力端子の各
々の相対的な位置関係により与えられる振幅及び位相の
分布が付与されて出力されるととともに、互いに異なる
前記入力端子に入力される前記第1の光波に対して、各
々異なる振幅及び位相分布を付与することにより、前記
第1の光波を入力して第3の光波を出力する第1のスラ
ブ導波路と、前記第3の光波を第4の光波と前記基準光
とに分波する分波手段と、少なくとも1つの入力端子と
複数の出力端子を有し、前記入力端子と前記出力端子と
は所定の位置関係に設定されており、前記入力端子の1
つから入力される前記第4の光波は、前記出力端子の各
々の相対的な位置関係により与えられる振幅及び位相の
分布が付与されて出力されるととともに、互いに異なる
前記入力端子に入力される前記第4の光波に対して、各
々異なる振幅及び位相分布を付与することにより、前記
第4の光波と前記基準光とを入力して前記第2の光波を
出力する第2のスラブ導波路とから構成されることを特
徴とする。
求項2に記載のアレイアンテナ用給電回路では、前記分
波手段は、前記第3の光波を前記基準光と前記信号光と
に分波する偏波分波器を有することを特徴とする。
求項2に記載のアレイアンテナ用給電回路では、前記分
波手段は、前記信号光から異なる周波数成分を有する複
数の光波よりなる前記第4の光波を分波する周波数分波
器を有することを特徴とする。
号を基準光と無線信号の周波数に相当する光周波数差を
有する信号光の2つの光信号からなる第1の光波に変換
するとともに、第1の光波を送信無線信号数だけ出力
し、光波処理手段は、第1の光波を波動処理して第2の
光波を出力し、光検出手段は、第2の光波をヘテロダイ
ン検波することによって無線信号を再生し、無線信号を
複数の放射素子へ給電する。この光波処理手段は、少な
くとも1つの入力端子と複数の出力端子とを有するスラ
ブ導波路から構成されるとともに、入力端子と出力端子
とは所定の位置関係に設定されており、スラブ導波路の
入力端子の1つから入力される第1の光波は、出力端子
の各々の相対的な位置関係によって与えられる振幅およ
び位相の分布が付与されて出力されるとともに、互いに
異なる入力端子に入力される第1の光波に対して、各々
異なる振幅および位相の分布が付与される。
明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるア
レイアンテナ用給電回路の構成を説明する概略構成図で
ある。図1に示すアレイアンテナ用給電回路は、光信号
発生装置101と光波処理装置102と光検出装置10
3、ならびにアンテナ24とから構成されている。
有し、これら光信号源の各々は光源と光周波数シフタと
から構成されている。即ち光信号発生装置101は、複
数の光源の各々から基準光を出力し、これに対応する光
周波数シフタは、各々送信電気信号を入力し、各々光源
からの光の周波数をシフトさせた信号光を同時に出力す
る(図7に示す光信号源を参照)。
によって構成され、信号光の分配、位相調整ならびに合
成を行う。スラブ導波路の形状は、アンテナ24を構成
する放射素子の形状、配列、構成数、ビームの指向方向
の設定等によって様々なものが考えられる。図2ではN
×Mスラブ導波路を示しており同図を参照してスラブ導
波路の構成ならびに動作を説明する。
個およびM個の入力路あるいは出力路を有している。こ
れら各入力路は等間隔d1で配置され、出力路も等間隔
d2で配置され、さらにd1とd2とは同一である。これ
ら入力路と出力路とは、各々の中央に位置する入力路と
出力路とが対向し、これら中央の入力路あるいは出力路
を中心とした半径Rの円弧を形成して、スラブ導波路端
面に垂直に接続されている。
路から入力された光信号は、スラブ導波路中を広がりつ
つ伝播し、M個の出力路に対して、ある振幅分布(ガウ
ス分布)をもって分配される。ここで、スラブ導波路の
入出力端面の幅(N×d)が半径Rに比べて十分小さけ
れば、どの任意の入力端子から入力した場合も等しい振
幅分布をもつ出力が得られると考えて差し支えない。
入力路(n=0)から入力された光信号は、すべての出
力路に等位相で出力される。これに対して、中央とは異
なる入力路から入力された光信号は、各出力路までの伝
播距離が異なるため、その距離に応じた位相分布を持つ
ことになる。
力端面の幅(N×d)が半径Rに比べて十分小さい場合
には、位相分布はほぼ直線の傾きを持つことになる。こ
こで重要なことは、異なる入力路から入力された光信号
には、異なる傾きの位相分布を与えることができる点で
ある。
光信号の波長程度に設定すればよく、伝播距離による振
幅変化は位相変化に対して非常に緩やかである。このた
め振幅分布は、何れの入力路からの光信号であっても一
定であり、位相分布だけが変化する。また、使用する光
信号の波長の範囲は、通常はせいぜい数十nmであるた
め、位相分布は主に入力端子の位置によって決まる。従
って、光周波数による位相分布の差は、無視できる程度
の値である(例えば、1550nmの光信号と1560
nmの光信号とを同一入力路から入力した場合、位相分
布の傾きの比は155:156となる)。
あるが、例えばヘテロダイン系を用いて、スラブ導波路
をビーム成形回路に拡張することができる。即ち光信号
として、1つの基準光と、この基準光から送信電気信号
の周波数だけ周波数の離れた信号光の2つを用意し、こ
れら2つの光信号を各々所定の入力路から入力すればよ
い。
出力路の後段で光検出を行った場合、2つの光信号の周
波数差に等しい周波数と、同位相分布の傾きの差に相当
する位相分布の傾きを有する電気信号が得られる。また
このとき、振幅分布は2つの光信号の振幅の積に等し
く、一般にガウス分布となる。
の入力路から入力した場合には、その振幅分布はガウス
分布となり、また位相分布はすべて等位相となる。一
方、基準光を中央の入力路(n=0)から入力し、信号
光を中央の1つ上に位置する入力路から入力した場合に
は、基準光は等位相(位相分布の傾きは0)であるの
で、得られる電気信号の位相分布の傾きは信号光の位相
分布の傾きと等しくなる。
21、21・・・によって、上述のようにしてスラブ導
波路から得られる2つの光信号の組から無線信号を再生
し、増幅器22、22・・・により所望の増幅をした
後、アンテナ24を形成する放射素子23、23・・・
に供給する。
計算結果を示す図である。この計算は、石英系光導波路
を用いた場合を想定し、石英ガラスの屈折率=1.45
とした。また、入出力光導波路はシングルモード導波路
で、モードフィールド径2ω=7.4μm、N=M=3
3、d1=d2=25μm、スラブ導波路の曲率半径R=
5mm、使用光波長=1.55μmとした。
ら入力した。図3では、横軸に出力路番号(−16〜+
16)、縦軸が位相であり、信号光を入力する入力路番
号(−16〜+16)をパラメータに描いてある。図3
より、直線的な傾きをもつ位相分布が得られ、傾きは入
力路の位置によって異なることがわかる。
を比較的単純に設定した場合であるが、これらの形状に
は様々なものが考えられる。即ち、上述の説明から容易
に推察できるように、本実施の形態において光信号の分
配や移相器として用いるスラブ導波路は、本質的にフー
リエ変換レンズの機能を有していることが必要である。
これは元来、アレイアンテナがフーリエ変換レンズの動
作をすることからきている。
形回路が、アンテナとフーリエ変換、あるいはフーリエ
逆変換の関係にあることを意味している。従って、アレ
イアンテナの形状や素子配列、あるいは成形するビーム
のビーム幅ならびに指向性等の設定によって、スラブ導
波路の形状は様々に異なるものが考えられ、さらに光信
号の分配による損失が小さい形状にすること等を考慮し
て、最適な設計を行えばよい。
ラブ導波路の出力端面には単純平面が適しているが、曲
率半径Rが大きいときは、曲面でもほぼ同様の結果を得
ることが可能である。また入力路数はビーム指向方向数
によって決定し、入力路ピッチはビーム指向方向によっ
て決定すればよい。さらに出力路数はアレイ素子数によ
って決定し、出力路ピッチはアレイ素子配列によって決
定すればよい。
の入力素子と複数の出力素子とを有するスラブ導波路
は、光信号の分配と移相とを同時に行う光分配/移相器
として動作し、これにヘテロダイン方式を適用すること
によってビーム成形が可能である。
信号は、異なる位相分布の傾きを有するため、基準光と
信号光の各々について入力路を所定の位置に設定するこ
とによって、任意の位相分布を与えることができる。さ
らにこの場合、複数の入力路を同時に使用することによ
って、1つの回路を用いて複数の指向方向を有するビー
ムを同時に成形することができる。
入力路から複数の信号光を入力してもよく、また複数の
周波数の異なる基準光に対して、各々複数の信号光を用
意してもよい。従って、本実施の形態によって1次元ビ
ームを成形する場合には、光源数をビーム数と関係なく
設定できるため、光源数の少ない簡便な構成を実現でき
る。さらに機能を拡張する場合や、雑音を低減したい場
合等は、必要に応じて光源数を選選択すれば柔軟な対応
が可能である。
後段に受光器に設け、ここで光/電気変換を行った後、
増幅器を介して各放射素子へと給電する構成によって1
次元のフェイズトアレイ動作を行う構成である。
射素子数より小さくしてビーム成形回路の小型化を図る
場合は、スラブ導波路の出力路数を放射素子数と同一に
する必要はなく、また出力路は、さらに次の信号処理回
路へと接続することが必要となる場合が多い。従って、
光処理装置102と光検出装置103との接続関係は様
々なものが可能であるため、詳細は本実施の形態に示し
たものに限定されない。さらには、光検出装置103の
詳細な構成についても同様である。
差を有する2つの光信号の組を、ビーム数分出力する光
信号発生装置101にも、様々な構成のものが考えら
れ、その詳細な構成は本実施の形態のものに限定されな
い。例えば、1つの光源を用いて光分岐器と光周波数シ
フタにより構成する構成や、光源を2つ用意して、送信
電気信号によって光源の周波数差をロックして用いる構
成等が考えられる。また、各々2つの光信号の組の間の
周波数は、同一でも異なっていてもよい。さらに、複数
の基準光と信号光との2つの光信号の組について、すべ
ての基準光を共通の1つとしてもよい。
れた複数の光信号と、光波処理装置102の各入力路と
の接続の対応関係は問わない。即ち、どの光信号をどの
入力路に接続するかは、主にビームの指向方向によって
決定すればよい。例えば、すべての光信号が同一の入力
路に接続される構成であってもよく、あるいはすべて異
なる入力路に接続される構成であってもよい。
テナ用給電回路の構成を示す構成図であり、スラブ導波
路型光分配/移相器を縦列接続することによって2次元
アレイを実現した例である。本実施の形態では、16×
16スラブ導波路を縦列接続し、X方向15×Y方向1
5の全225方向の2次元固定ビームを実現しており、
256個の放射素子に給電する構成である。
する。光信号発生装置は、15個の異なる周波数を有す
る光源を有し、各光源が発生する光信号は、光分岐器に
よって各々16分割される。その内の1つは基準光とし
て用い、他の15個は周波数シフタに入力され、送信電
気信号の周波数分シフトした信号光に変換される。
ション部と15×1合波部(図示しない)とを介して、
X方向制御部を構成する第1のスラブ(導波路)の所定
の入力路に接続される。本実施の形態では、基準光はす
べて同一の入力路から第1のスラブに入射し、第1のス
ラブに入射する前段で半波長板を用いて偏波状態を90
°回転させている。
品を用いており、前段の周波数シフタではZ-cut LiN
bO3基板を用いており、TM偏光で動作するように設定
してある。従って、基準光はTE偏光で第1のスラブに
入射することになる。第1のスラブの16個の出力路
は、各々TE、TM偏光を分離する偏波分離器に接続さ
れており、15個の光信号が重畳された基準光と信号光
とに分離される。
TE偏光に変換され、さらに1×15周波数分波器に接
続され15個の異なる周波数成分を有する信号光に分波
される。15個の信号光と1個の多重化されたままの基
準光の各々は、Y方向制御部が有する第2のスラブ(導
波路)の所定の入力路に接続されており、再び光分配お
よび位相分布を付与されて出力される。第2のスラブで
は、すべての光信号はTE偏光となっており、従って全
256個の出力路の後段に設けられた光検出装置によっ
てヘテロダイン検波することが可能である。
インターコネクション部と図示しない15×1合波部が
あり、ここで損失が生じることになる。しかしながら、
本実施の形態のの225ビーム256放射素子の場合、
交差点は最大223個であり、1点あたりの交差損失を
0.1dBとすると合計22.3dB、また合波損失は1
2dBであり、前述した従来の構成に比較して格段に改
善されていることがわかる。
来のシングルビーム用ビーム成形回路を並列接続する場
合には、インターコネクション部および合波部は必然的
に放射素子への分配の後段に設けられることになる。こ
れに対して、本実施の形態による構成では、放射素子へ
の分配の前段に設けられていることである。
子への分配を行った後の相対的な光路長は、精密に制御
する必要があるため集積回路構成が必須要件であり、交
差損失が避けられない。これに対して、本実施の形態の
ようにインターコネクション部が放射素子への分配の前
段にある場合には、例えば光ファイバ等で接続すればよ
く、交差損失は必ずしも生じるものではない。
第2のスラブは、偏波分離器と周波数分波器の2種類の
分波器からなる基準光分離/光周波数分離回路を介して
接続されているが、これらを併用してもよい。本実施の
形態においては、第1段目の分波器を偏波分波器、第2
段目の分波器として周波数成分を用いているが、この他
の構成も可能である。例えば第1段目の分波器にも周波
数分波器を用いてもよい。その場合には例えばマッハツ
ェンダー型周波数分波器など周期的な周波数分波特性を
有するものを用い、使用する光周波数をその通過特性に
合わせて設定すればよい。
ナ用給電回路の構成を示す構成図であり、上述の第2実
施の形態と同様に2次元アレイの例である。第2の実施
の形態と異なる点は、第1のスラブに64×16の非対
称型スラブ導波路を用いており、また第2のスラブに9
×16スラブ導波路を用い、入力路への光信号の接続
に、インターコネクション部と合波部を介していない点
である。本実施の形態では、各々周波数の異なる8個の
光源を用いて、X方向7×Y方向8の56ビームを25
6放射素子に給電する構成である。
は、各々周波数の異なる8個の光源を有しており、これ
ら光源が出力する光信号は各々光分岐器によって8分割
される。その内の1つは基準光として用い、他の7個は
周波数シフタに入力され、送信電気信号の周波数分シフ
トした信号光に変換される。
れて、X方向制御部が有する第1のスラブ(導波路)の
(s×8)−7番目の入力路に接続される。信号光はT
M偏光で(s×8)−6番目からs×8番目の入力路に
接続される。なおここで、sは光源の番号(s=1〜
8)である。
に、第1のスラブの16個の出力路は各々偏波分離器に
接続されて、基準光と信号光とに分離される。信号光は
半波長板によりTE偏光に変換された後、周波数分波器
によって8個の周波数成分に分波され、これら合計9個
の光信号は、Y方向制御部が有する第2のスラブ(導波
路)の各々所定の入力路に接続される構成である。
異なる光源からの出力光を、各々互いに異なる入力路へ
入力しているが、実際に得られるX方向のビームは8種
類である。即ち、第1の実施の形態に示したスラブ導波
路形状の場合、得られる電気信号の位相分布の傾きは基
準光と信号光の入力位置の相対関係であるため、例えば
基準光と隣接する入力路から入力した信号は光源によら
ず同一の指向方向をもつことになる。
の接続関係は多様であり、入力路を適切に選ぶことによ
って交差や合波による損失の問題を回避することが可能
となることがわかる。
ば、光信号発生手段は無線信号を、基準光と前記無線信
号の周波数に相当する光周波数差を有する信号光の2つ
の光信号からなる第1の光波に変換するとともに、前記
第1の光波を送信無線信号数だけ出力し、光波処理手段
は前記第1の光波を波動処理して第2の光波を出力し、
光検出手段は前記第2の光波をヘテロダイン検波するこ
とによって無線信号を再生し、無線信号を複数の放射素
子へ給電する。この前記光波処理手段は、少なくとも1
つの入力端子と複数の出力端子とを有するスラブ導波路
から構成されるとともに、前記入力端子と前記出力端子
とは所定の位置関係に設定されており、前記スラブ導波
路の入力端子の1つから入力される前記第1の光波は、
前記出力端子の各々の相対的な位置関係によって与えら
れる振幅および位相の分布が付与されて出力されるとと
もに、互いに異なる前記入力端子に入力される前記第1
の光波に対して、各々異なる振幅および位相の分布が付
与されるので、大容量衛星通信やパーソナル通信等にお
いて必要となる、多くのビーム数および放射素子数を有
する、小型且つ高性能なアレイアンテナ用給電回路が実
現可能であるという効果が得られる。
をひとつの回路で一括処理することによって回路規模の
増大なくマルチビームを構成可能となった。第2に、1
つの回路で一括処理するため、交差損失や合波損失の問
題を本質的に解決した。
テナ用給電回路の構成を説明する概略構成図である。
する図である。
相分布の計算結果を示す図である。
テナ用給電回路の構成を示す構成図である。
テナ用給電回路の構成を示す構成図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 無線信号を、基準光と前記無線信号の周
波数に相当する光周波数差を有する信号光の2つの光信
号からなる第1の光波に変換するとともに、前記第1の
光波を送信無線信号数だけ出力する光信号発生手段(1
01)と、 前記第1の光波を波動処理して第2の光波を出力する光
波処理手段(102)と、 前記第2の光波をヘテロダイン検波することによって無
線信号を再生し、前記無線信号を複数の放射素子へ給電
する光検出手段(103)と を有し、 前記光波処理手段は、少なくとも1つの入力端子と複数
の出力端子とを有するスラブ導波路から構成されるとと
もに、 前記入力端子と前記出力端子とは所定の位置関係に設定
されており、 前記スラブ導波路の入力端子の1つから入力される前記
第1の光波は、前記出力端子の各々の相対的な位置関係
によって与えられる振幅および位相の分布が付与されて
出力されるとともに、 互いに異なる前記入力端子に入力される前記第1の光波
に対して、各々異なる振幅および位相の分布が付与され
ることを特徴とするアレイアンテナ用給電回路。 - 【請求項2】 無線信号を、基準光と前記無線信号の周
波数に相当する光周波数差を有する信号光の2つの光信
号からなる第1の光波に変換するとともに、前記第1の
光波を送信無線信号数だけ出力する光信号発生手段(1
01)と、 前記第1の光波を波動処理して第2の光波を出力する光
波処理手段(102)と、 前記第2の光波をヘテロダイン検波することによって無
線信号を再生し、前記無線信号を複数の放射素子へ給電
する光検出手段(103)とを備え、 前記光波処理手段は、少なくとも1つの入力端子と複数の出力端子を有し、前
記入力端子と前記出力端子とは所定の位置関係に設定さ
れており、前記入力端子の1つから入力される前記第1
の光波は、前記出力端子の各々の相対的な位置関係によ
り与えられる振幅及び位相の分布が付与されて出力され
るととともに、互いに異なる前記入力端子に入力される
前記第1の光波に対して、各々異なる振幅及び位相分布
を付与することにより、前記第1の光波を入力して第3
の光波を出力する第1のスラブ導波路と、 前記第3の光波を第4の光波と前記基準光とに分波する
分波手段と、少なくとも1つの入力端子と複数の出力端子を有し、前
記入力端子と前記出力端子とは所定の位置関係に設定さ
れており、前記入力端子の1つから入力される前記第4
の光波は、前記出力端子の各々の相対的な位置関係によ
り与えられる振幅及び位相の分布が付与されて出力され
るととともに、互いに異なる前記入力端子に入力される
前記第4の光波に対して、各々異なる振幅及び位相分布
を付与することにより、前記第4の光波と前記基準光と
を入力して前記第2の光波を出力する第2のスラブ導波
路と から構成されることを特徴とするアレイアンテナ用
給電回路。 - 【請求項3】 前記分波手段は、 前記第3の光波を前記基準光と前記信号光とに分波する
偏波分波器を有することを特徴とする請求項2に記載の
アレイアンテナ用給電回路。 - 【請求項4】 前記分波手段は、 前記信号光から異なる周波数成分を有する複数の光波よ
りなる前記第4の光波を分波する周波数分波器を有する
ことを特徴とする請求項2に記載のアレイアンテナ用給
電回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23888395A JP3438430B2 (ja) | 1995-09-18 | 1995-09-18 | アレイアンテナ用給電回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23888395A JP3438430B2 (ja) | 1995-09-18 | 1995-09-18 | アレイアンテナ用給電回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0983221A JPH0983221A (ja) | 1997-03-28 |
JP3438430B2 true JP3438430B2 (ja) | 2003-08-18 |
Family
ID=17036688
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23888395A Expired - Fee Related JP3438430B2 (ja) | 1995-09-18 | 1995-09-18 | アレイアンテナ用給電回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3438430B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR3005211B1 (fr) * | 2013-04-26 | 2015-05-29 | Thales Sa | Dispositif d'alimentation distribuee pour formation de faisceau d'antenne |
WO2023242930A1 (ja) * | 2022-06-13 | 2023-12-21 | 日本電信電話株式会社 | 送信指向性制御装置及び送信指向性制御方法 |
-
1995
- 1995-09-18 JP JP23888395A patent/JP3438430B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0983221A (ja) | 1997-03-28 |
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