JP3434707B2 - 遮断機の遮断桿 - Google Patents

遮断機の遮断桿

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和輝 秋葉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、踏切等の遮断機に
設置される遮断桿として利用されるものであり、特に、
自動車等の車両が踏切内から脱出する際の衝突、屈曲に
よる破損を防止することを考慮した遮断機の遮断桿に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の踏切遮断機は、鉄道軌道内に自動
車等の進入を防止するため外径30〜60mm程度の竹
製あるいは繊維強化プラスチック(FRP)製の遮断桿
を開閉動作させている。また、踏切内に自動車が閉じこ
められた場合、列車との衝突という重大事故を避けるた
め、遮断桿は自動車の進行を完全に防止せず、比較的容
易に脱出できる目的からも、屈曲によって折損しやすい
竹製やFRP製のものが使用されている。
【0003】また、近年、遮断機が閉まる寸前に踏切を
横断し、遮断桿を折損する悪質な車両が後を絶たない。
このような車両が貨物車両である場合、折損は車両の衝
突だけでなく、運転席部分と荷台の間に遮断桿が挟ま
り、大きく変形することによっても折損する。
【0004】一方で、いかなる遮断桿の折損事故も、鉄
道の安全や通行車両の安全に関わるため、折損が発生す
るたびに速やかに交換修理することが必要である。しか
し、この遮断桿折損事故は、近年JR西日本管内だけで
も約4000本/年も発生しており、安全確保はもとよ
り、その補修費用や要員確保等の面から、遮断桿折損事
故そのものの減少が望まれている。
【0005】そこで、遮断桿を折損することなく、遮断
桿を押し出して踏切内から脱出できるように、踏切遮断
機と遮断桿の連結部分にスプリング等の弾性を利用した
遮断桿折損防止器を取り付けた遮断機も使用されてい
る。
【0006】さらに、遮断桿折損防止器との組み合わせ
では、折損しにくい遮断桿として、特開平7−3000
72号公報にガラス繊維等で形成された網目シートと高
弾性率の熱可塑性樹脂からなる遮断桿が、また、特開平
8−192748号公報では軽量芯材とそれを取り囲む
補強部材からなるボックス断面形状の遮断桿が提案され
ている。
【0007】また、特開平4−292260号公報や特
開平5−16812号公報には、遮断桿にスプリング等
の弾性を利用した屈曲自在部分を設けることによって折
損しにくい構造とした遮断桿が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】車両の衝突による遮断
桿の折損事故を減少できる遮断機を考えた場合、遮断桿
折損防止器を備え、従来の竹製やFRP製の遮断桿を用
いた遮断機では、衝突する車両の速度が十分遅い場合、
折損防止器が有効に作用し、折損事故は防止できる。し
かし、実際には脱出を急ぐあまり相当な速度で車両が衝
突したり、遮断桿が閉まる寸前に強引に踏切を横断する
場合、やはり相当な速度で遮断桿に車両が衝突したり、
前述のように貨物車両の運転席部分と荷台の間に挟ま
り、遮断桿が大きく変形することがある。そのような場
合、折損防止器は追従できず、衝撃の大部分が遮断桿に
作用し、折損することになる。
【0009】したがって、竹製やFRP製遮断桿では折
損防止器を備えていても、遮断桿折損事故を解消できな
い。
【0010】また、特開平7−300072号公報や特
開平8−192748号公報に提案されているような高
剛性で弾性を有するような遮断桿を用いた遮断機では、
車両が相当な速度で衝突した場合でも、その剛性と弾性
で遮断桿が折損する可能性は少ない。しかし、車両との
衝突で折損せずに屈曲された遮断桿は、その剛性に比例
して大きなエネルギーを蓄えることになり、車両の通過
後そのエネルギーが解放され、遮断桿が屈曲から急速に
復元し踏切付近の歩行者や他の車両に危害を与える恐れ
がある。
【0011】一方、特開平4−292260号公報や特
開平5−16812号公報に開示されているように屈曲
自在な部分を有する遮断桿では、その屈曲自在部より外
側に車両が衝突した場合、屈曲自在部が有効に作用し折
損しにくい。しかし、屈曲自在部より内側に車両が衝突
したり、車両と遮断桿の衝突幅内に屈曲自在部がある場
合には、屈曲自在部は作用せず、従来の遮断桿と同様に
折損する。また、遮断桿に屈曲自在部を増やすことで、
車両の衝突部位によらず折損しにくくすることは可能で
あるが、複雑な構成の遮断桿になり、重量増加によるた
わみの増加や、製造コストや補修費の上昇などの問題が
生じる。
【0012】また、柔軟で折損しにくい材料として天然
ゴムや合成ゴムに代表される従来からの加硫ゴムが挙げ
られるが、これらのゴムは柔軟すぎるため自重によるた
わみが大きいことや風圧による屈曲が大きいことなどか
ら、遮断桿としての機能が果たせるものではない。
【0013】本発明者らは、車両による衝突にも破損し
ない耐衝撃性を有し、大きく屈曲したときも折損せず、
その屈曲した状態から荷重が取り去られた場合にも、急
激に復元することなく、緩やかな速度で実質的に元の形
状に復元する遮断桿を開発するべく検討した結果、本発
明に到達した。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために下記のように構成されている。 (1)中空の円筒形状、楕円形状または中空の多角柱
形状で、その全体または一部が熱可塑性エラストマーで
構成されており、該熱可塑性エラストマーがポリエステ
ル系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系およびポリス
チレン系エラストマーから選ばれるいずれか1種、ある
いはこれらを任意に組み合わせたブレンドからなること
を特徴とする遮断機の遮断桿。 (2)遮断桿が、長さ方向に2つ以上に分割された構成
部品からなり、それを接続することで全体が構成される
ものであることを特徴とする前記(1)記載の遮断機の
遮断桿。 (3)長さ方向に2つ以上に分割された遮断桿の構成部
品のうち先端の構成部品が熱可塑性エラストマーで構成
されていることを特徴とする前記(2)記載の遮断機の
遮断桿。 (4)熱可塑性エラストマーが繊維状強化材を含有する
ことを特徴とする前記(1)〜(3)いずれか記載の遮
断機の遮断桿。 (5)繊維状強化材が、ガラス繊維、炭素繊維、ホウ素
繊維、炭化ケイ素繊維、グラファイト、チタン酸カリウ
ムウイスカーおよびホウ酸アルミニウムウイスカーから
選ばれる1種以上の繊維状強化材であることを特徴とす
る前記(4)記載の遮断機の遮断桿。
【0015】
【作用】本発明では、熱可塑性エラストマー、好ましく
は繊維状強化材含有した熱可塑性エラストマーを用い
て中空の円筒形、楕円筒形あるいは中空の多角柱構造の
遮断桿を構成する。
【0016】熱可塑性エラストマーは、従来の加硫ゴム
のような非常に柔軟な材料と、ポリスチレン、ポリアミ
ドやポリブチレンテレフタレートのような高剛性な熱可
塑性プラスチックとの中間の弾性率を持つ材料である。
この熱可塑性エラストマーは、加硫ゴムと高剛性な熱可
塑性プラスチックの両者の特徴を有し、加硫ゴムに匹敵
する耐衝撃性、大変形を受けても破壊せず、実質的に元
の形状に復元するゴム弾性、加硫ゴムよりはるかに高い
機械強度、一般のプラスチックに適用できる全ての成形
加工法が適用できる熱可塑性などのユニークな特徴を示
す材料である。
【0017】この熱可塑性エラストマーを用いて遮断機
用遮断桿を構成した場合、上記の熱可塑性エラストマー
の特徴から、その優れた耐衝撃性によって車両の衝突時
にも破損することなく、大きく屈曲した際も折損しない
遮断桿が実現できる。さらに、熱可塑性エラストマー
は、変形時に粘弾性挙動を示す。したがって、屈曲によ
って蓄えられたエネルギーの一部が粘弾性によって吸収
され、屈曲した状態から荷重が取り去られた場合も緩や
かな速度で実質的に元の形状に復元する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明による遮断機の遮断桿は、
中空の円筒形、楕円筒形あるいは中空の多角柱構造から
なり、その全体(全長)あるいは一部が熱可塑性エラス
トマーからなる。
【0019】また、遮断桿が長さ方向に2つ以上に分割
された部品から構成される場合、その構成部品の全てあ
るいは一部が中空の円筒形、楕円筒形あるいは中空の多
角柱構造からなり、その全体あるいは一部が熱可塑性エ
ラストマーからなる。特に、分割された構造の遮断桿
で、軽量化のため根本から先端に向かって順次構成部品
が細くなる場合、先端部品は最も細く折損しやすくな
る。したがって、その先端部品が中空の円筒形、楕円筒
形あるいは中空の多角柱構造で、熱可塑性エラストマー
からなることが好ましい。
【0020】長さ方向に2つ以上に分割された部品から
なり、それを接続することで全体が構成される遮断桿に
おいて、その構成部品はいくつかの方法によって接続さ
れる。例えば、接続する部品の断面サイズを異なるもの
とし、断面サイズの大きい部品の内側に、小さい部品を
差し込み、接合部分を粘着テープ等で被覆する方法。接
合する部品の断面サイズを異なるものとし、断面サイズ
の大きい部品の内側に、小さい部品を差し込む場合、あ
るいは同じ断面サイズの部品を突き合わせる場合、接合
部分に接着剤を塗り接着させる方法。接合する部品が、
どちらも熱可塑性材料で、接合する部品の断面サイズを
異なるものとし、断面サイズの大きい部品の内側に、小
さい部品を差し込む場合、あるいは同じ断面サイズの部
品を突き合わせる場合、接合部分を熱溶着させる方法
などが挙げられる。いずれの方法においても、接合部分
の面積が大きいほど接合強度が強くなるので、接合する
部品の断面サイズを異なるものとし、断面サイズの大き
い部品の内側に、小さい部品を差し込んで接合すること
が好ましい。
【0021】本発明において用いられる熱可塑性エラス
トマーとは、従来の加硫ゴムのようなゴム弾性と、一般
の熱可塑性樹脂のように加熱することによって溶融し、
溶融成形加工が可能な特性をあわせもつ材料で、ポリエ
ステル系ポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリス
チレン系、ポリ塩化ビニル系、シリコーン系、ポリブタ
ジエン系の熱可塑性エラストマーアイオノマー、熱可
塑性フッ素エラストマーなどが挙げられる。これらの中
で、機械的強度、ゴム弾性等の面でポリエステル系
リウレタン系、ポリオレフィン系、ポリスチレン系の熱
可塑性エラストマー好ましく、特にポリエステル系エ
ラストマーが好ましい。さらにこれらの熱可塑性エラス
トマーは単独で使用することも、あるいは任意の組み合
わせのブレンドとして使用することもできる。ブレンド
として使用する場合は、さらに任意の相溶化剤を配合す
ることができる。
【0022】さらに、本発明において用いられる熱可塑
性エラストマーは、その機械的強度を向上させる目的
で、繊維状強化材を含有した熱可塑性エラストマーを用
いることができる。ここで用いる繊維状強化材として
は、ガラス繊維、炭素繊維、ホウ素繊維、炭化ケイ素繊
維、窒化ケイ素、酸化亜鉛、グラファイト、硫酸カルシ
ウム、アルミナ、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸
アルミニウムウイスカー、ワラストナイト、ホウ酸マグ
ネシウム、ジルコニア繊維、チラノ繊維等が挙げられ
る。これらの中で、ガラス繊維、炭素繊維、ホウ素繊
維、炭化ケイ素繊維、グラファイト、チタン酸カリウム
ウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカーが機械的強
度の向上の面で好ましい。さらに、これらの繊維状強化
材は単独で使用することも、あるいは任意に組み合わせ
て使用することもできる。
【0023】また本発明の熱可塑性エラストマーには、
本発明の目的を損なわない範囲で、公知のヒンダードフ
ェノール系、ホスファイト系、チオエーテル系、芳香族
アミン系などの酸化防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾ
トリアゾール系、ヒンダードアミン系などの耐光剤、難
燃剤、結晶核剤、顔料、染料、着色用カーボンブラック
などを任意に含有せしめることができる。
【0024】本発明の遮断機用遮断桿の製造方法は、特
に限定されるものではないが、例えば熱可塑性エラスト
マーを射出成形、ブロー成形、押出成形、圧縮成形など
の任意の成形方法で成形することによって得られる。
【0025】本発明は、車両等による衝突にも破損しな
い耐衝撃性を有し、大きく屈曲したときも折損せず、そ
の屈曲した状態から荷重が取り去られた場合にも、急激
に復元することなく、緩やかな速度で実質的に元の形状
に復元する遮断桿に関するもので、電車軌道等の踏切用
遮断機の遮断桿として有用である。
【0026】
【実施例】以下に実施例によって本発明の効果を説明す
る。なお、実施例中の%および部とは、ことわりのない
場合すべて重量基準である。
【0027】実施例1 東レ・デュポン株式会社製ポリエステル系熱可塑性エラ
ストマー”ハイトレル”2751を押出成形により、外
径48mm、内径45mm、長さ1.6mの円筒を成形
した。
【0028】実施例2 東レ・デュポン株式会社製ポリエステル系熱可塑性エラ
ストマー”ハイトレル”5557G10(ガラス繊維配
合量10%)を押出成形により外径48mm、内径45
mm、長さ1.6mの円筒を成形した。
【0029】実施例3 武田バーディッシュウレタン工業株式会社製ポリウレタ
ン系熱可塑性エラストマー”エラストラン”RVP10
07(ガラス繊維配合量15%)を押出成形により外径
50mm、内径46mm、長さ2mの円筒を成形した。
【0030】実施例4 東レ・デュポン株式会社製ポリエステル系熱可塑性エラ
ストマー”ハイトレル”6347G10(ガラス繊維配
合量10%)を押出成形により外径50mm、内径46
mm、長さ2mの円筒を成形した。
【0031】比較例1 糸状ガラス繊維を円筒状に編み上げ、さらに不飽和ポリ
エステル樹脂を該ガラス繊維製円筒に含浸させオートク
レーブ中で加熱・硬化させた後、切断・研磨をおこな
い、外径48mm、内径45mm、長さ1.6mのFR
P製円筒を得た。
【0032】比較例2 ポリプラスチックス株式会社製ポリブチレンテレフタレ
ート(PBT)”ジュラネックス”2002を押出成形
により外径48mm、内径45mm、長さ1.6mの円
筒を成形した。
【0033】比較例3 東レ株式会社製ポリブチレンテレフタレート(PB
T)”トレコン”1101G−30(ガラス繊維配合量
30%)を押出成形により外径50mm、内径46m
m、長さ2mの円筒を成形した。
【0034】実施例1〜4および比較例1〜3で得られ
た円筒について、下記の試験を行なった。 耐衝撃試験:円筒の一端を100mmの固定しろをもっ
て固定し、他方の端を毎秒5mの速度で90゜屈曲させ
る。 耐屈曲試験:円筒の一端を100mmの固定しろをもっ
て固定し、他方の端を毎秒0.1mの速度で90゜屈曲
させ、荷重を開放する。これを繰り返し、円筒が概ね水
平に戻らなくなるまでの屈曲回数を記録する。 結果を表1および表2に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】熱可塑性エラストマーを用いた円筒は耐衝
撃性にも優れ、耐屈曲性も優れることがわかる。
【0038】一方、比較例1にあるFRP製遮断桿や、
比較例3のガラス繊維を配合したPBT製遮断桿では9
0゜屈曲した時点で折損し、耐衝撃性、耐屈曲性に劣る
ことがわかる。また、比較例2にある繊維状強化材料を
配合していないPBT製遮断桿は、耐衝撃性は問題ない
ものの、1度の屈曲で水平にまで回復しなくなるため耐
屈曲性の面で劣ることがわかる。
【0039】実施例5、比較例4 従来のFRP製遮断桿と本発明の遮断桿を比較する。ま
ず、従来のFRP製遮断桿の製造例を次に示す。図1に
示すように、一端の外径38.71mm、内径36.1
5mm、他端の外径40.92mm、内径37.20m
m、長さ1.5mのテーパー状FRP製円筒C2、一端
の外径44.20mm、内径41.00mm、他端の外
径45.52mm、内径42.00mm、長さ1.5m
のテーパー状FRP製円筒C3、一端の外径49.34
mm、内径45.50mm、他端の外径51.42m
m、内径48.10mm、長さ1.5mのテーパー状F
RP製円筒C4、一端の外径55.98mm、内径5
1.50mm、他端の外径58.54mm、内径51.
05mm、長さ1.5mのテーパー状FRP製円筒C5
の4種類のFRP製円筒を製造する。次に図2に示すよ
うに、C5を根元とし、C4をC5の内側に100mm
差し込み、接合部分を粘着テープで固定する。同様にC
4とC3、C3とC2をそれぞれ100mmのオーバー
ラップで接合し、粘着テープで固定することによって、
全長5.7mのFRP製遮断桿を得る。
【0040】次に、実施例2の円筒を100mm切り落
とし、長さ1.5mとした熱可塑エラストマー製円筒C
1を得た。上記製造例で挙げた従来のFRP製遮断桿の
C2と置き換え、図3に示すようにC3の先端をC1の
内側に100mm差し込み、接合部分を粘着テープで固
定し、先端のみを熱可塑エラストマー製円筒とした本発
明の遮断桿を得た。
【0041】本発明の遮断桿を52機の遮断機に設置
し、12ヶ月の折損数を従来のFRP製遮断桿を用いて
いた前年同時期の折損数と比較した結果を実施例5およ
び比較例4として表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】従来のFRP製遮断桿は、車両等の衝突に
よる衝撃によって破損したり、大きく屈曲したときに限
界以上になり、折損していた。一方、本発明の遮断桿
は、車両等による衝突にも破損しない耐衝撃性を有し、
大きく屈曲したときも折損せず元の形状に復元する。そ
の結果、表3に示すように遮断桿折損数を大幅に低減す
ることができた。
【0044】
【発明の効果】本発明は、車両等による衝突にも破損し
ない耐衝撃性を有し、大きく屈曲したときも折損せず、
その屈曲した状態から荷重が取り去られた場合にも、急
激に復元することなく、緩やかな速度で実質的に元の形
状に復元する遮断桿に関するもので、電車軌道等の踏切
用遮断機の遮断桿として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のFRP製遮断桿を構成するテーパー状F
RP製円筒である。
【図2】(a)従来のFRP遮断桿の継ぎ合わせ例であ
る。(b)C5とC4接合部分の拡大図である。
【図3】本発明による先端部熱可塑性エラストマー製遮
断桿の継ぎ合わせ例である。
【符号の説明】
C1 熱可塑性エラストマー製円筒 C2〜C5 テーパー状FRP製円筒 1 接合部分 2 接合部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 75/04 C08L 75/04 77/00 77/00 (72)発明者 秋葉 和輝 愛知県名古屋市本星崎町字北3804−19 東レ・デュポン株式会社名古屋事業場内 (72)発明者 桑原 弘 大阪府大阪市北区中之島3丁目4番11号 東レ・デュポン株式会社大阪本社内 (56)参考文献 特開 平8−188156(JP,A) 特開 平7−69216(JP,A) 特開 平7−300072(JP,A) 実開 平5−94317(JP,U) 実開 昭64−14216(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B61J 29/04 E01F 13/00 - 13/12 E04H 6/42

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空の円筒形状、楕円形状または中空
    の多角柱形状で、その全体または一部が熱可塑性エラス
    トマーで構成されており、該熱可塑性エラストマーがポ
    リエステル系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系およ
    びポリスチレン系エラストマーから選ばれるいずれか1
    種、あるいはこれらを任意に組み合わせたブレンドから
    なることを特徴とする遮断機の遮断桿。
  2. 【請求項2】 遮断桿が、長さ方向に2つ以上に分割さ
    れた構成部品からなり、それを接続することで全体が構
    成されるものであることを特徴とする請求項1記載の遮
    断機の遮断桿。
  3. 【請求項3】 長さ方向に2つ以上に分割された遮断桿
    構成部品のうち先端の構成部品が熱可塑性エラストマ
    ーで構成されていることを特徴とする請求項2記載の遮
    断機の遮断桿。
  4. 【請求項4】 熱可塑性エラストマーが繊維状強化材を
    含有することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の
    遮断機の遮断桿。
  5. 【請求項5】 繊維状強化材が、ガラス繊維、炭素繊
    維、ホウ素繊維、炭化ケイ素繊維、グラファイト、チタ
    ン酸カリウムウイスカーおよびホウ酸アルミニウムウイ
    スカーから選ばれる1種以上の繊維状強化材であること
    を特徴とする請求項4記載の遮断機の遮断桿。
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CN110003622A (zh) * 2019-04-01 2019-07-12 成都瑞吉龙科技有限责任公司 一种改性聚醚脂聚合物的弹性体轨下垫块及其制备方法

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