JP3425118B2 - 半導体集積回路、当該半導体集積回路を搭載した非接触型情報媒体、及び半導体集積回路の駆動方法 - Google Patents

半導体集積回路、当該半導体集積回路を搭載した非接触型情報媒体、及び半導体集積回路の駆動方法

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JP3425118B2 JP2000153785A JP2000153785A JP3425118B2 JP 3425118 B2 JP3425118 B2 JP 3425118B2 JP 2000153785 A JP2000153785 A JP 2000153785A JP 2000153785 A JP2000153785 A JP 2000153785A JP 3425118 B2 JP3425118 B2 JP 3425118B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路、
当該半導体集積回路を搭載した非接触型情報媒体、及び
半導体集積回路の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コイルの相互誘導現象を利用し
て、所定波長の電波を用いて電力の供給を行うとともに
データの送受信を行うようにした、ICカードなどの非
接触型情報媒体が実用化の段階に入っている。係る非接
触型情報媒体の一例としてのICカードは、ICカード
との間で電波の送受信を行うリーダーライターと当該I
Cカードとの間で通信が可能な距離によって、大きく近
接型、近傍型などに分類されており、それぞれについて
の標準規格も整いつつあるところである。
【0003】特にリーダーライターから、1cmから約
20cm程度までの距離で用いることが可能な近接型の
ICカードは、例えば定期券等の用途に用いるとすれ
ば、駅の改札口などで定期入れからICカードを取り出
すことなく、リーダーライターとの非接触状態での情報
のやり取りに基づいて改札口のゲートの開閉制御を行う
ことも可能となるなど、極めて広い範囲で適用される可
能性を有するものである。
【0004】しかしながら、広い範囲に適用されるには
ICカードの小型軽量化が重要となる他、適用範囲が広
がるほどICカードの取扱いが乱雑となる場合も増加す
ると予想されるため、係る乱雑な取扱いに対する故障の
しにくさなども考慮して、ICカードなどの非接触型情
報媒体には、複雑な回路を小さい面積に収めた半導体集
積回路が搭載されるのが通常となっている。
【0005】以下、半導体集積回路を搭載した一般的な
非接触型ICカードの構成について説明する。図13
は、一般的な非接触型ICカードの構成の一例を模式的
に示す機能ブロック図である。なお同図には、ICカー
ド900の他に、ICカード900と電波の送受信を行
うリーダーライター990も示されている。以下、同図
に示されるICカード900の構成及び動作について簡
単に説明する。
【0006】ICカード900には、リーダーライター
990に接続されたアンテナコイル991との間で電波
の送受信を行うためのアンテナコイル981が設けられ
ており、アンテナコイル991から送信される電波を受
けて、アンテナコイル981の両端に発生した交流電圧
がICカード900に搭載された半導体集積回路910
へと入力される。なお、982は同調用の容量素子であ
る。
【0007】尚、受信用のアンテナコイル981は一般
的には非接触型ICカード900の半導体集積回路91
0の外部に接続される。同調用の容量素子982は非接
触型ICカード900の半導体集積回路910の外部に
接続されることが多いが、半導体集積回路910の内部
に構成される場合もある。ICカード900は、リーダ
ーライター990から送信される、ASK変調(振幅変
調)された信号を受信して、当該信号から半導体集積回
路910の駆動用電力を得るとともに、リーダーライタ
ー990から伝送されるデータを取得する。リーダーラ
イター990から送信される搬送波の具体的な構造の一
例を図14に示す。同図に示されるように、ASK変調
された搬送波は、振幅の小さい部分が0のデータを、振
幅の大きい部分が1のデータを表している。
【0008】半導体集積回路910は、電源回路91
1、第1レギュレータ回路912、変復調回路913、
ロジック回路914、不揮発性メモリ915、降圧回路
916、第2レギュレータ回路917を含んでいる。な
お、ここでは、降圧回路916を設ける場合について説
明するが、後述の理由により降圧回路916の代わりに
昇圧回路を用いることも可能である。
【0009】図15は、電源回路911の内部構成を示
す図である。同図に示されるように、従来のICカード
900では、電源回路911として一般的な全波整流回
路9111及び平滑用の容量素子9112を用いてお
り、ここで、アンテナコイル981の両端に発生した交
流電圧が整流されて直流電圧VCCとなる。整流された
電流は、第1レギュレータ回路912により所定の電圧
値より高くならないように制御されて変復調回路913
やメモリ915を動作させるための電圧となる他、降圧
回路916により降圧され、第2レギュレータ回路91
7により所定の電圧値より高くならないように制御され
てロジック回路914の駆動電力を供給する。
【0010】なお、図13には特に図示していないが、
第1レギュレータ回路912を通過した電流はクロック
生成回路などのアナログ回路に対して駆動電力を供給す
る。クロック生成回路とは、アンテナコイル981の両
端に発生した交流電圧から、ロジック回路914及び不
揮発性メモリ915を動作させるためのクロック信号を
生成する回路である。
【0011】通常、ロジック回路914などのディジタ
ル回路は比較的低い電圧(約2〜3V)で動作するのに
対し、不揮発性メモリ915にはこれよりも高い電圧を
供給する必要がある。例えばFeRAMでは約3〜7
V、EEPROMでは約10V以上(書き込み、消去
時)の電圧が必要である。これに対応するため、上記の
ように、従来の非接触型ICカード900では、電源回
路911において発生した電圧を降圧回路916で降圧
してロジック回路914に供給するようにしている。も
っとも、電源回路911でロジック回路914を動作さ
せるための低い電圧を発生させるようにして、昇圧回路
で昇圧し、変復調回路913やクロック生成回路などの
アナログ回路や不揮発性メモリ915を動作させるよう
にすることもできる。
【0012】また、図14に示したように、ICカード
900とリーダーライター990との間で送受信される
データは交流電圧に重畳されており、非接触型ICカー
ド900がリーダーライター990からのデータを受信
する場合には、変復調回路913で復調され、非接触型
ICカード900がリーダーライター990にデータを
送信する場合には、変復調回路913で変調される。非
接触型ICカード900とリーダーライター990との
間で送受信されるデータはロジック回路914で制御さ
れ、不揮発性メモリ915に蓄えられる。
【0013】さて、コイルの相互誘導現象を利用して電
力の供給及びデータの送受信を行うようにした非接触型
ICカード900では、電源供給源であるリーダーライ
ター990と非接触型ICカード900との間の距離に
より、電源回路911において発生する電源電圧が変化
する。特に上記両者の間の距離が非常に近くなると過電
圧が発生し、非接触型ICカード900の内部回路を破
壊する恐れがあることから、かかる不具合を防止するた
め、電源発生回路911の他に第1及び第2のレギュレ
ータ回路912及び917を設けておき、一定電圧以上
の電源電圧にならないような回路構成を行っている。
【0014】図16は、従来第1レギュレータ回路91
2として用いられていた回路の構成の一例を示す図であ
る。電源回路911からの出力(図中、「VCC」で表
す。)とグランドとの間には、2つのPチャネルMOS
トランジスタ(以下、「PchMOSトランジスタ」と
表記する。)931及び932が直列に接続され、第1
のPchMOSトランジスタ931のゲートとドレイン
はショートされ、ソースはVCCに接続されている。
【0015】また、第1のPchMOSトランジスタ9
31のドレインは第2のPchMOSトランジスタ93
2のソースに接続されている。第2のPchMOSトラ
ンジスタ932のゲートは基準電圧発生回路933の出
力に接続され、ドレインがグランドに接続されている。
2つのPchMOSトランジスタ931、932の中間
ノードは、第1のPNP型バイポーラトランジスタ93
4のベースに接続され、第1のPNP型バイポーラトラ
ンジスタ934のコレクタはグランドに接続され、エミ
ッタは抵抗935を介してVCCに接続されている。ま
た、第1のPNP型バイポーラトランジスタ934のエ
ミッタは第2のPNP型バイポーラトランジスタ936
のベースに接続され、そのコレクタはグランドに接続さ
れ、エミッタは内部の変復調回路913や不揮発性メモ
リ915への電源(図中、「VDD」と表す。)とな
る。
【0016】以上のように構成された第1レギュレータ
回路912の動作について、以下に簡単に説明する。図
16の第1レギュレータ回路912の第2のPchMO
Sトランジスタ932のしきい値電圧をVGS、2つの
PNP型バイポーラトランジスタ934、936のベー
ス−エミッタ間電圧をそれぞれVBE1、VBE2、基
準電圧発生回路933により発生させた基準電圧をVr
efとすれば、電源回路911から出力されるVCCの
電圧がVref+VGS+VBE1+VBE2より高く
なった場合にはPNP型バイポーラトランジスタがオン
してレギュレータ回路から出力されるVDDの電圧をV
ref+VGS+VBE1+VBE2まで下げる。以
下、第1レギュレータ回路912により調整される出力
電圧VDDの暫定的な最大値(Vref+VGS+VB
E1+VBE2)を「Vmax」と表す。この最大電圧
制御の動作の詳細は以下の通りである。
【0017】第2のPchMOSトランジスタ932の
ゲート電圧には基準電圧発生回路933の出力が入力さ
れるため、その電圧はVrefとなっている。第2のP
chMOSトランジスタ932のしきい値をVGSとす
ればそのソース電圧はVref+VGSとなる。ソース
電圧がこれより高くなった場合には、第2のPchMO
Sトランジスタ932がオンしてソース電圧をVref
+VGSまで下げることになる。一方、第2のPchM
OSトランジスタ932のソース電圧がVref+VG
Sより低い場合には、第2のPchMOSトランジスタ
932はオフするので、電流が流れず、ソース電圧は第
1のPchMOSトランジスタ931のドレインから流
れ込む電流によりVref+VGSまで上昇する。従っ
て、いずれの場合にも第2のPchMOSトランジスタ
932のソース電圧はVref+VGSとなる。
【0018】次に、第1のPchMOSトランジスタ9
31の動作について説明する。上述したとおり第2のP
chMOSトランジスタ932のソースと第1のPch
MOSトランジスタ931のドレインとは接続されてお
り、第1のPchMOSトランジスタ931のゲートと
ドレインも接続されている。第2のPchMOSトラン
ジスタ932のソース電圧はVref+VGSであるか
ら、第1のPchMOSトランジスタ931のゲート電
圧はVref+VGSとなる。第1のPchMOSトラ
ンジスタ931のしきい値電圧をVGS2とすれば、V
CCの電圧がVref+VGS+VGS2より高くなっ
た場合には、第1のPchMOSトランジスタ931は
オンする。
【0019】次に第1のPNP型バイポーラトランジス
タ934の動作について説明する。前述したとおり第1
のPNP型バイポーラトランジスタ934のベース電圧
はVref+VGSとなっている。第1のPNP型バイ
ポーラトランジスタ934のエミッタ−ベース間はPN
接合のため、エミッタ−ベース間に電流を流すために
は、ベース−エミッタ間電圧VBE1がダイオードの順
方向電圧以上である必要がある。
【0020】従って、第1のPNP型バイポーラトラン
ジスタ934に電流が流れている場合には、そのエミッ
タ電圧は、Vref+VGS+VBE1となっている。
次に第2のPNP型バイポーラトランジスタ936の動
作について説明する。第1のPNP型バイポーラトラン
ジスタ934のエミッタは第2のPNP型バイポーラト
ランジスタ936のベースに接続されている。従って第
2のPNP型バイポーラトランジスタ936のベース電
圧はVref+VGS+VBE1である。第2のPNP
型バイポーラトランジスタ936のベース−エミッタ間
電圧をVBE2とすれば、第1のPNP型バイポーラト
ランジスタ934と同様に考えて、そのエミッタ電圧
は、上記Vmax(=Vref+VGS+VBE1+V
BE2)となる。
【0021】従って、エミッタ電圧がこれ以上になれ
ば、第2のPNP型バイポーラトランジスタ936がオ
ンして、エミッタ電圧をVmaxまで下げることにな
る。第2のPNP型バイポーラトランジスタ936のエ
ミッタは第1レギュレータ回路912の出力であり、変
復調回路913等への電源VDDである。すなわち、V
DDの電圧はVmaxよりも高くならないように制御さ
れることとなる。
【0022】尚、電源回路911より供給されるVCC
の電圧が前記Vmaxよりも低い場合は、第2のPNP
型バイポーラトランジスタ936はオンしないため、第
1レギュレータ回路912は動作せず、第1レギュレー
タ回路912から出力されるVDDの電圧は電源回路9
11からのVCCの電圧と同じになる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】リーダーライター99
0と非接触型ICカード900との間のデータ転送にA
SK変調(振幅変調)された搬送波を用いた場合、前述
したように搬送波の振幅の大きさによりデータの0、1
が定められる。振幅の大きい方をデータ1、小さい方を
データ0とした場合、図14にも示したように、小さい
方の振幅の大きさは0とするのではなく、ある程度の大
きさの振幅が使われる。これはデータ0が続いた場合に
搬送波が送られない状態となると、電源電圧(VCC、
VDD)を発生させることができず、非接触型ICカー
ド900を動作させることができないからである。
【0024】ここで、振幅が小さい方の振幅の大きさが
前述したVmaxに対応する大きさに近い場合、データ
が遷移して振幅の大きい方となった場合にはVCCの電
圧がVmaxより高くなるため第1レギュレータ回路9
12が動作し、VDDの電圧をVmaxまで下げる。従
って、データ0の場合とデータ1の場合とで、変復調回
路913に供給されるVDDの電圧の差が少なくなる。
【0025】一方、受信データ信号が0であるか1であ
るかは、上記VDDを変復調回路913で復調すること
により判別している。従って、データ0とデータ1とに
対応する電圧値の差が小さくなると、変復調回路913
で両者の判別が出来なくなったり、ノイズが入った場合
に誤動作を起こす可能性が生じる。さらに、振幅の小さ
い方の振幅の大きさがVmaxより高くなるような場合
には、常に第1レギュレータ回路912が動作するた
め、第1レギュレータ回路912を通った後のVDDの
値からでは、もはやデータ0とデータ1との判別は不可
能である。
【0026】すなわち、リーダーライター990と非接
触型ICカード900との間の距離が近すぎる場合に
は、データ0に対応するVDDの電圧も十分に高くなる
ため、データ0とデータ1の判別が難しくなり、リーダ
ーライター990から送信されてきたデータを判別し、
不揮発性メモリ915に書き込むことができなくなる結
果となる。
【0027】以上のようにリーダーライター990と非
接触型ICカード900との間の距離が近すぎる場合に
はデータ判別が困難になるという問題点が発生するが、
ASK変調された電波により電力を供給する非接触型I
Cカードでは、逆にリーダーライター990と非接触型
ICカード900との距離が遠い場合の誤動作を防止す
る必要もある。
【0028】上記従来の電源回路911では、全波整流
回路により発生した電圧を降圧回路により降圧させ、若
しくは昇圧回路により昇圧することにより、アナログ回
路や不揮発性メモリ915に供給する電圧とロジック回
路914に供給する電圧とを生成していた。しかしなが
ら、上記従来の方法では、電波により供給される電力を
十分に活用できず、結果としてリーダーライター990
と非接触型ICカード900との間の利用可能距離が短
くなるという問題点もある。
【0029】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであって、その第1の目的は、変復調回路に
送られるデータ信号の電圧値が所定値以上に大きくなら
ないような制御を行うレギュレータ回路が動作するよう
な状況においても、データ0とデータ1の判別を行うこ
とが可能な電圧値を供給することができる半導体集積回
路を提供することにある。
【0030】本発明の第2の目的は、リーダーライター
990から電波により供給される電力を効率的に利用す
ることができ、リーダーライター990と非接触型IC
カード900との間の利用可能距離を従来よりも延長す
ることが可能な半導体集積回路を提供することである。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明に係る半導体集積回路は、交流電力を
直流電力に整流する整流回路と、整流された直流電力が
入力される入力端子、出力端子、及び基準電圧が入力さ
れる制御端子を備え、前記出力端子から出力される電圧
値が、前記制御端子に入力される基準電圧に基づいて決
定される電圧値を超えないように出力するレギュレータ
回路とを含む半導体集積回路において、前記直流電力の
電圧値の変化に連動して、前記レギュレータ回路の前記
制御端子に入力される基準電圧を変更する基準電圧変更
回路を備えることを特徴としている。
【0032】この構成を備える半導体集積回路による
と、整流回路により整流された直流電力の電圧値が変化
した場合には、それに連動して前記レギュレータ回路か
らの出力電圧の最大値も変化することになり、その結
果、前記直流電力の電圧値がVmaxを超えるような場
合でも、レギュレータ回路の出力から前記直流電力の電
圧値の変化を検出することが可能となるため、上記に説
明したようなデータの誤判別などの問題に対応すること
が可能となる。
【0033】ここで、例えば、前記基準電圧変更回路は
CR時定数回路であり、第1の容量素子の一端が前記入
力端子に接続され、抵抗素子の一端が前記基準電圧発生
回路の出力端子に接続され、第1の容量素子と抵抗素子
との中間点が前記制御端子に接続されるようにすること
ができる。この構成では、第1の容量素子によるカップ
リングのために、直流電力の電圧値の変化と連動して制
御端子の電圧値が変化する。しかしながら、CR時定数
回路の特性により決定される所定時間の経過後に、制御
端子の電圧は所定の基準電圧に戻ることとなる。従っ
て、上記したように直流電力の電圧値の変化を検出して
データの誤判別を防止することができるだけでなく、電
源電圧が長時間にわたって所定の電圧を超えることによ
る内部回路への悪影響を少なくすることができる点でも
好適である。
【0034】ここで、前記基準電圧変更回路はさらに、
一端が前記制御端子に接続され、他の一端がグランドラ
インに接続される第2の容量素子を含むことが好まし
い。この構成では、直流電力の電圧値が変化した場合
の、レギュレータ回路の出力電圧の変化量を小さく抑え
ることができるので、内部回路に供給する電源として、
より安定した電源が得られることになるからである。
【0035】また、前記基準電圧変更回路は、一端が前
記入力端子に接続された第1の容量素子と、一端が前記
基準電圧発生回路の出力端子に接続され、他端が前記第
1の容量素子の他端と接続された第2の容量素子とを含
み、前記制御端子が、前記第1の容量素子と前記第2の
容量素子との中間点に接続されて構成されるようにして
もよい。この構成でも、直流電力の電圧値が変化した場
合のレギュレータ回路の出力電圧の変化量を小さくする
ことができるからである。
【0036】ここで、前記第1の容量素子は、ソース、
ドレイン及び基板が前記入力端子に接続され、ゲート
は、前記基準電圧発生回路の出力端子に接続された素子
の当該出力端子とは逆側の一端と、前記制御端子との中
間点に接続されるMOSトランジスタにより構成される
ようにすることができる。また、前記基準電圧変更回路
はさらに、電源投入後、所定時間の経過後に、出力が第
1の出力レベルから第2の出力レベルに変化するパワー
オンリセット回路と、少なくとも三つの端子を有し、第
1の端子が前記パワーオンリセット回路の出力に、第2
の端子がグランドラインに接続されるとともに、前記パ
ワーオンリセット回路の出力が第1の出力レベルの場合
に第3の端子と前記第2の端子との間が導通状態とな
り、前記パワーオンリセット回路の出力が第2に出力レ
ベルの場合に第3の端子と前記第2の端子との間が非通
電状態となるスイッチング素子とを備え、前記スイッチ
ング素子の第3の端子は、前記第1の容量素子と前記制
御端子との中間点に接続されているものとすることが好
ましい。半導体集積回路に駆動電力が供給され始めた時
点においては、基準電圧発生回路が安定して動作せず、
制御端子に適切な基準電圧が入力されない場合があるた
め、係る場合にレギュレータ回路が適切に動作しないこ
とによる内部回路への悪影響を抑制することができるか
らである。
【0037】具体的には、前記パワーオンリセット回路
は、一端がグランドラインに接続された容量素子と、電
源投入後、前記容量素子が充電されるまでは出力が第1
の出力レベルとなり、前記容量素子が充電された後は出
力が第2の出力レベルとなるインバータ素子とを含むも
のを用いることができる。この場合、前記パワーオンリ
セット回路は、一端が前記容量素子と前記インバータ素
子の入力端子との中間点に接続され、他端が前記整流回
路の直流電力出力端子に接続されている抵抗素子と、一
端が前記容量素子と前記インバータ素子の入力端子との
中間点に接続され、前記整流回路から直流電力が出力さ
れない状態となった場合に導通状態となることにより、
前記容量素子に充電された電荷を放電させるスイッチン
グ素子とを含むことが好ましい。一旦駆動電力が供給さ
れ、電力供給が中断した後で再度駆動電力が供給された
ような場合に、パワーオンリセット回路を構成する容量
素子が完全に放電しないことによる問題の発生を防止す
ることができるからである。
【0038】なお、上記したような搬送波に重畳された
デジタルデータの誤判別は、具体的には、例えば、前記
半導体集積回路はさらに、前記レギュレータ回路からの
出力を微分する微分回路と、当該微分回路からの出力に
基づき、前記直流電力の電圧値の変化を検出する検出手
段とを備えることで実現することが可能である。また、
本発明の第2の目的は、前記整流回路はさらに、前記レ
ギュレータ回路に出力する直流電力より電圧値が低い第
2の直流電力を出力することを特徴とする半導体集積回
路により達成される。
【0039】例えば、電源回路として二電圧整流回路を
用い、当該二電圧整流回路により並行して出力される二
系統の直流電力を、それぞれ不揮発性メモリやデジタル
回路の駆動電力として用いることができ、各々の回路に
適した電圧の駆動電力を供給することが可能となり、も
って回路の消費電力の増大を抑え、電源電力を効率的に
利用することができる。
【0040】従って、係る半導体集積回路を非接触型I
Cカードなどの非接触型情報媒体に搭載した場合には、
例えば所定波長の電波により、外部から非接触状態で供
給される駆動電力を効率的に利用することができるた
め、リーダーライターなどの電力供給源とICカードな
どの非接触型情報媒体との間の距離が比較的遠い場合で
も、電力の不足に起因する非接触型情報媒体の誤動作を
抑制することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体集積回
路及び当該半導体集積回路を搭載した非接触型情報媒体
の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。 (実施の形態1)まず、本発明の第1の実施の形態につ
いて説明する。なお、本実施の形態では、半導体集積回
路を搭載した非接触型情報媒体の一例として、半導体集
積回路を非接触型ICカードに搭載した場合について説
明を行う。
【0042】(1)非接触型ICカード100の全体構
成 図1は、本発明の実施の形態に係る非接触型ICカード
100の全体構成を説明するためのブロック図である。
同図に示されるように、本実施の形態の非接触型ICカ
ード100には半導体集積回路110が搭載されてお
り、当該半導体集積回路110は、電源回路111、電
圧調整回路112、変復調回路113、ロジック回路1
14、不揮発性メモリ115、第2レギュレータ回路1
16を含んでいる。特に図示はしないが、変復調回路1
13以外のアナログ回路として、クロック生成回路など
も含まれていることは上記従来技術の非接触型ICカー
ドと同様である。
【0043】電源回路111に接続されているアンテナ
コイル181及び同調用の容量素子182、ロジック回
路114及び不揮発性メモリ115については、上記従
来技術のものと同様であるから、ここでの詳細な説明は
省略する。以下、本実施の形態の電源回路111、電圧
調整回路112などについて詳細に説明する。図2は、
本実施の形態の電源回路111の構成を示す図である。
同図に示されるように、電源回路111は、アンテナコ
イル181の両端に発生した交流電圧から、ロジック回
路114に供給される約2〜4Vの電圧(VDDL)
と、変復調回路113などのアナログ回路や不揮発性メ
モリ115に供給される約4〜8Vの電圧(VDDH)
をそれぞれ個別に生成するように二電圧整流回路を用い
て構成されている。
【0044】即ち、本実施の形態の電源回路111は、
二つの整流用のダイオード121、122、及び二つの
平滑用の容量素子123、124を備えている。端子1
25は容量素子123と容量素子124との結合点に接
続され、端子126は、ダイオード121のアノード及
びダイオード122のカソードに接続されている。ダイ
オード121のカソードは容量素子123のもう一方の
端子とVDDH用出力端子127に、ダイオード122
のアノードは、容量素子124のもう一方の端子とグラ
ンドに接続される端子129に、それぞれ接続されてい
る。なお、二つの容量素子123、124の結合点は、
VDDL用出力端子128に接続されている。
【0045】この電源回路111の動作原理について、
図3を参照しながら説明する。アンテナコイル181に
不図示のリーダライターからの電波があたると、まず、
図3(a)に示されるように、アンテナコイル181両
端に交流電圧(VB−VA)が発生する。ここで、VA
とは端子125の電圧、VBとは端子126の電圧を表
すものとする。電圧VBが電圧VAよりも高い場合に
は、端子126→ダイオード121→容量素子123→
端子125という経路で電流が流れ、VDDH用出力端
子127とVDDL用出力端子128との間に図3
(b)に示すような電圧が発生する。前記したように、
VDDH用出力端子127は、アナログ回路や不揮発性
メモリ115等に電圧を供給する出力端子である。
【0046】一方、電圧VBが電圧VAよりも低い場合
には、端子125→容量素子124→ダイオード122
→端子126という経路で電流が流れ、グランドに接続
された端子129とVDDL用出力端子128との間
に、同じく図3(b)に示すような電圧が発生する。前
記したように、VDDL用出力端子128は、ロジック
回路114に電圧を供給する出力端子である。さらに、
図3(c)に示すように、VDDH用出力端子127と
VDDL用出力端子128との間に発生した電圧は、平
滑用の容量素子123により、また、端子129とVD
DL用出力端子128との間に発生した電圧は、平滑用
の容量素子124により、それぞれ平滑化され、図3
(d)に示すように、それぞれ直流電圧に変換される。
したがって、VDDH用出力端子127とVDDL用出
力端子128との間、及び端子129とVDDL用出力
端子128との間に、ほぼ等しい電圧が発生する。
【0047】ここで、端子129を基準に考えると、V
DDH用出力端子127の電圧は、VDDL用出力端子
128の電圧のほぼ二倍となる。発生した電圧は、VD
DH用出力端子127、VDDL用出力端子128か
ら、それぞれ半導体集積回路110の中の変復調回路1
13、不揮発性メモリ115、およびロジック回路11
4などにそれぞれ供給され、これにより非接触型ICカ
ード100の全体が動作する。比較的高い電圧(4V程
度)を供給しなければ動作しない不揮発性メモリ115
は、VDDH用出力端子127から電源の供給を受け、
比較的低い電圧(2V程度)で動作するロジック回路1
14は、VDDL用出力端子128から電源の供給を受
ける。もっとも、アナログ回路としての変復調回路11
3、クロック生成回路などについては、非接触型ICカ
ード100の仕様などに応じて、VDDL用出力端子1
28から電源の供給を受けるようにしてもよい。
【0048】さて、以上に説明したように、本実施の形
態では電源回路111に二電圧整流回路を用いている
が、リーダーライターから送信されてくるデータを判別
して不揮発性メモリ115に書込むためには、VDDH
用出力端子127からの出力を変復調回路113に入力
する必要があり、ここでVDDH用出力端子127から
の電圧が一定以上とならないように、従来と同様のレギ
ュレータ回路を接続するとすれば、リーダーライターと
非接触型ICカード100との間の距離が近すぎた場合
にデータの判別ができない場合が生じ得ることになる。
本実施の形態の非接触型ICカード100では、電圧調
整回路112として、従来のレギュレータ回路に所定の
回路を付加した回路構成とすることにより、VDDH用
出力端子127からの電圧を略一定以上とならないよう
な制御を行うとともに、リーダーライターから送信され
たデータが0から1、若しくは1から0に変化したこと
が検出できるようにしている。以下、本実施の形態にお
ける電圧調整回路112の詳細について説明する。
【0049】図4は、本実施の形態における電圧調整回
路112の構成を示す図である。同図に示される電圧調
整回路112の中で、第1レギュレータ回路1121
は、データが0であるか1であるかを判別するために変
復調回路113に入力される電圧であるVDDHが、動
作対象となる回路の最大定格電圧を超え、回路に問題が
生じることを防止するために設けられるものであり、こ
の第1レギュレータ回路1121及び基準電圧発生回路
1122については、従来技術として説明したものと同
様に動作するものであるから、ここでの詳細な説明は省
略する。
【0050】本実施の形態の電圧調整回路112におい
ては、第2のPchMOSトランジスタ132のゲート
と基準電圧発生回路1122の出力との間に抵抗141
が設けられているとともに、当該抵抗141の、第2の
PchMOSトランジスタ132の側の端子と、電源回
路111のVDDH用出力端子からの出力との間には、
容量素子142が設けられている。この抵抗141と、
容量素子142の動作により、電源回路111から供給
されるVDDHの電圧値が、第1レギュレータ回路11
21により電圧値が調整された場合の最大電圧値(Vm
ax)を超える場合においても、受信したデータが0か
ら1へと変化した場合、若しくは1から0へと変化した
場合をそれぞれ検出することが可能となるように構成さ
れたものである。
【0051】以下、電圧調整回路112の動作について
説明する。尚、以下の説明は、電源回路111から供給
されるVDDHの電圧が十分に高い場合、即ち、少なく
とも受信したデータが1(振幅の高い側)である場合
に、VDDHの電圧がVmaxを超える場合について説
明する。VDDHの電圧が十分に高くない場合は、第1
レギュレータ回路1121が動作せず、受信したデータ
の値が1の場合に、第1レギュレータ回路1121への
入力であるVDDHの電圧が第1レギュレータ回路11
21により下げられることがないのであるから、データ
の値が0であるか1であるかの判別に特に困難は生じな
いからである。
【0052】なお、電源回路111より供給されるVD
DHの電圧が上記Vmax(=Vref+VGS+VB
E1+VBE2)より低い場合は、第2のPNP型バイ
ポーラトランジスタ136がオンしないため、VDDの
電圧は、電源回路111より供給されるVDDHの電圧
と同じになる。まず、本実施の形態の電圧調整回路11
2の特徴である容量素子142の動作について説明す
る。容量素子142は、電源回路111より供給される
電源電圧VDDHが安定状態にある場合には何も動作し
ない。以下にアンテナコイル181にリーダーライター
から送信されたにASK変調(振幅変調)された電波が
入力された場合について、図5を参照しながら説明す
る。ASK変調された信号は、図5(a)に示したよう
な波形であり、これが電源回路111を通過することに
より、整流、平滑され図5(b)のような波形になる。
これがVDDHの波形である。なお、図中、点線はVm
axを示している。ここで、波の低いところをデータ
0、高いところをデータ1とすれば、データ0からデー
タ1に遷移するところで電源電圧は急激に上昇する。こ
こで電源電圧の上昇幅をdVとする。第2のPchMO
Sトランジスタ132のベースは、容量素子142を介
してVDDHに接続されており、従って、この容量素子
142によるカップリングにより、VDDHの電圧がd
V上昇した場合には、第2のPchMOSトランジスタ
132のベース電圧もdVだけ上昇する。
【0053】このことは、第1レギュレータ回路112
1から見れば、基準電圧発生回路1122から出力され
る基準電圧がdVだけ上昇したことと同じである。即
ち、最終的に第1レギュレータ回路1121から出力さ
れるVDDの最大値はVmax+dVとなる。一方、第
2のPchMOSトランジスタ132のベースは抵抗1
41を介して基準電圧発生回路1122に接続されてい
る。従って、基準電圧として第1レギュレータ回路11
21に入力されることとなる電圧は、データが0から1
に遷移した直後はVref+dVであるが、抵抗141
と容量素子142との特性値より算出される時定数によ
り、時間の経過とともにVrefに戻る。その結果、V
DDの電圧の最大値もVmaxに戻る。
【0054】なお、抵抗141及び容量素子142の特
性値について、抵抗141の抵抗値をR、容量素子14
2のキャパシタンスをCとすると、具体的には、R*C
の値がデータ転送速度よりも大きくなるように設定する
ことが好ましい。例えばR=1MΩ、データ転送速度が
4.7μ秒であるとすると、Cの値は4.7pFよりも
大きくなるように設定する。
【0055】逆に、データ1からデータ0に遷移する場
合も同様に考えることができる。この場合には、第1レ
ギュレータ回路1121へと入力される基準電圧がdV
だけ下降したのと同じことになるから、遷移直後の第1
レギュレータ回路1121の出力VDDの最大値はVm
ax−dVとなり、時間の経過とともにVmaxへと戻
ることになる。
【0056】この波形を図5(c)に示す。本実施の形
態の復調回路113は、VDDの信号から微分信号を取
得する微分回路を内部に備えており、この波形から対応
する微分信号(パルス信号)を取得し、当該パルス信号
をラッチすることにより、データが0から1、若しくは
1から0へと遷移したことを検出することができるの
で、これにより、VDDHの電圧値が過電圧状態となっ
た場合でも、受信したデータが0であるか1であるかを
判別することができる。図5(d)は、上記微分信号の
波形を示す図である。
【0057】なお、第2レギュレータ回路116につい
ては、過電圧状態となった場合でもデータの誤判別とい
った問題は生じないので、従来のものと同様のものを用
いることができる。以上に説明したように、本実施の形
態の非接触型ICカード100では、電源回路111と
して二電圧整流回路を用いて構成しているため、極めて
簡単な構成で、VDDH用出力端子127に、主として
不揮発性メモリ115を動作させるための4V以上の高
い電圧を発生させる一方で、同時にVDDL用出力端子
128に、ロジック回路114を動作させるための2V
程度の低い電圧を発生させることができる。
【0058】従って、非接触型ICカード100の回路
動作と直接関係のない電力消費の原因となる昇圧回路あ
るいは降圧回路を必要としないため、リーダーライター
から供給される全ての電力を非接触型ICカード100
の動作に使用することができ、通常の動作を安定させる
ことができる他、非接触型ICカード100のリーダー
ライターからの距離が比較的遠い場合でも安定した動作
を実現することが可能となり、両者の間で通信可能な距
離を伸ばすことができる。
【0059】また、本実施の形態の非接触型ICカード
100では、電源回路111の出力が過電圧状態となっ
た場合でも、ASK変調された信号に含まれるデータが
0から1に遷移したこと、及び1から0に遷移したこと
を検出することができるので、結果として受信したデー
タの誤判別が生じることを防止することができる。 (実施の形態2)次に、本発明の第2の実施の形態につ
いて説明する。本実施の形態の非接触型ICカードは電
源回路111の回路構成が第1の実施の形態と異なって
いるので、以下、異なる部分を中心として説明し、第1
の実施の形態と同様な部分については詳細な説明を省略
する。
【0060】図6は、本実施の形態における電源回路1
11の構成を示す図である。同図に示されるように、本
実施の形態と第1の実施の形態とにおける非接触型IC
カード100の半導体集積回路を比較すると、第1の実
施の形態における非接触型ICカード100の中の電源
回路111においては、整流用として2個のダイオード
121及び122が用いられていたが、本実施の形態に
おける電源回路111では、整流用素子として、2個の
NチャンネルMOSトランジスタ151、152で構成
されている。
【0061】NチャンネルMOSトランジスタ151の
ソースとドレインは、端子126とVDDH用出力端子
127とにそれぞれ接続され、ゲートは端子126に接
続されている。NチャンネルMOSトランジスタ152
のソースとドレインは、端子126と端子129とにそ
れぞれ接続され、ゲートは端子129に接続されてい
る。このような構成により、その動作は図2に示した第
1の実施の形態の電源回路111と同じになる。
【0062】通常、本発明に係る半導体集積回路は、C
MOSプロセスを用いて製造される。従って、図2に示
したようにダイオード121、122を用いる場合より
も、本実施の形態のようにMOSトランジスタを用い
て、CMOSゲート回路を形成するのと同時にMOSト
ランジスタを形成するようにしたほうが、コスト面や、
回路面積など、プロセス的に有利である。
【0063】(実施の形態3)次に、本発明の実施の形
態3について説明する。本実施の形態の非接触型ICカ
ードも電源回路111の回路構成が第1の実施の形態と
異なっているので、以下、異なる部分を中心として説明
し、第1の実施の形態と同様な部分については詳細な説
明を省略する。
【0064】図7は、本実施の形態の電源回路111の
構成を示す図である。本実施の形態における電源回路1
11では、整流用素子として2個のPチャンネルMOS
トランジスタ153及び154を用いている。Pチャン
ネルMOSトランジスタ153のソースとドレインは、
端子126とVDDH用出力端子127とにそれぞれ接
続され、ゲートはVHHD用出力端子127に接続され
ている。PチャンネルMOSトランジスタ154のソー
スとドレインは、端子126と端子129とにそれぞれ
接続され、ゲートは端子126に接続されている。この
ような構成により、その動作は第1及び第2の実施の形
態における電源回路111と同じになる。
【0065】本発明の半導体集積回路は、半導体基板と
してコスト的に安価なP型の基板を使って製造されるこ
とが想定される。この場合、整流用のMOSトランジス
タとしてNチャンネルのものを用いると、端子126の
電圧が端子129の電圧よりも下がった時にP−ウェル
内に流れる電流が基板全体に波及する。一方、本実施の
形態のように、整流用のMOSトランジスタをPチャン
ネルで形成すると、端子126の電圧が端子129の電
圧よりも下がった場合に流れる電流は、N−ウェル内で
閉じるので、半導体集積回路全体の動作がより安定する
という効果がある。
【0066】以上、第2及び第3の実施の形態では、電
源回路111における二電圧整流回路に用いる整流用素
子として、2個のNチャンネルMOSトランジスタを用
いた場合と、2個のPチャンネルMOSトランジスタを
用いた場合とについて説明した。ここで、整流ダイオー
ドも含めて各種整流用素子を混合して用いることも可能
であることは勿論であり、例えば整流用素子の1個をN
チャンネルMOSトランジスタとし、他の1個をPチャ
ンネルMOSトランジスタとしても、その動作は上記に
説明したものと同じになる。
【0067】(実施の形態4)次に、本発明の第4の実
施の形態について説明する。一般に回路を安定して動作
させるためには電源電圧の変化は小さい方が好ましいた
め、本実施の形態では、VDDHの電圧の変化に対する
VDDの電圧の変化を小さくする方法について説明す
る。なお、本実施の形態の非接触型ICカードは、電圧
調整回路112の回路構成が第1の実施の形態と異なっ
ているので、第1の実施の形態と異なる部分を中心とし
て説明し、第1の実施の形態と同じ部分については詳細
な説明を省略する。
【0068】図8は、本実施の形態における電圧調整回
路112の構成を示す図である。同図に示されるよう
に、本実施の形態では、第1の実施の形態で説明した容
量素子142とグランドとの間に、さらに第2の容量素
子143を設けている。ここで、第1の容量素子142
の容量をC1、第2の容量素子143の容量をC2とし
た場合、VDDHの電圧がdV変化したとすると、基準
電圧発生回路1122からの基準電圧は、C1/(C1
+C2)×dVだけ変化することになる。従って、VD
DHの電圧がdV変化した場合のVDDの最大電圧は、
Vmax±C1/(C1+C2)×dVとなり、第1の
実施の形態に比べてVDDHの電圧の変化に対するVD
Dの電圧の変化を小さくすることができる。
【0069】(実施の形態5)次に、本発明の第5の実
施の形態について説明する。本実施の形態では、第4の
実施の形態と同様に、VDDHの電圧の変化に対するV
DDの電圧の変化を小さくする別の方法について説明す
る。なお、本実施の形態の非接触型ICカードも、電圧
調整回路112の回路構成が第1の実施の形態と異なっ
ているのみであるから、第1の実施の形態と同じ部分に
ついては詳細な説明を省略する。
【0070】図9は、本実施の形態における電圧調整回
路112の構成を示す図である。同図に示されるよう
に、本実施の形態では、基準電圧発生回路1122の出
力と電源回路111からの出力との間に、直列に2つの
容量素子142、144を設け、当該二つの容量素子の
中間ノードをレギュレータ回路1121に入力するよう
にしている。ここで、電源回路111の側の第1の容量
素子142の容量をC1、基準電圧発生回路1122の
側の第2の容量素子144の容量をC2とした場合、レ
ギュレータ回路1121に入力される電圧は、容量分割
によりVref+(VDDH−Vref)×C1/(C
1+C2)となる。従って、電源回路111からのVD
DHの電圧がdVだけ変化した場合、レギュレータ回路
1121に基準電圧として入力される電圧は、C1/
(C1+C2)×dVだけ変化することになり、第4の
実施の形態と同様に、VDDの電圧の変化を大きくした
くない場合に有効な方法となる。
【0071】(実施の形態6)次に、本発明の第6の実
施の形態について説明する。図10は、本実施の形態に
おける電圧調整回路112の構成を示す図である。同図
に示されるように、本実施の形態では、第1の実施の形
態における容量素子142が、PchMOSトランジス
タ145で構成されることを特徴としている。PchM
OSトランジスタ145のゲートは、レギュレータ回路
1121ヘの基準電圧の入力に接続され、PchMOS
トランジスタ145のソース、ドレイン、及び基板は、
電源回路111からの出力であるVDDHに接続されて
いる。
【0072】PchMOSトランジスタ145のゲート
電圧は、ソース、ドレイン、基板の電圧より低い。Pc
hMOSトランジスタ145がオンし、容量素子として
働くことができる。本実施の形態の構成にすることによ
り、MOSトランジスタのゲート容量を用いることがで
き、容量素子の面積を小さくすることができる。換言す
ればチップ面積を小さくすることができ、コストを削減
することができる。
【0073】(実施の形態7)次に、本発明の第7の実
施の形態について説明する。本実施の形態でも、これま
での実施の形態と電圧調整回路112の構成が異なって
いるので、以下、異なる部分について説明する。図11
は、本実施の形態の電圧調整回路112の構成を示す図
である。同図に示されるように、本実施の形態では、レ
ギュレータ回路1121の入力ノードとグランドとの間
にNchMOSトランジスタ146を備えている。さら
にNchMOSトランジスタ146のゲートはパワーオ
ンリセット回路147に接続されている。パワーオンリ
セット回路147は電源(VDDH)とグランドとの間
に設けられた抵抗161、容量素子162、及び抵抗1
61、容量素子162の中間ノードを入力とするインバ
ータ素子163で構成されている。なお、本実施の形態
では、パワーオンリセット回路147をVDDHと接続
するようにしたが、VDDLに接続するようにしてもよ
い。
【0074】本実施の形態のようにパワーオンリセット
回路を設ける理由は、非接触型ICカード100がリー
ダーライターに接近することにより、電源回路111に
より電源電圧が発生した場合(以下、「電源投入時」と
いう。)において、電源電圧の上昇が急激であることに
よる非接触型ICカード100の内部回路の破壊を防止
することにある。従って、以下、電源投入時のパワーオ
ンリセット回路147の動作について説明する。
【0075】非接触型ICカード100の用途などにも
よるであろうが、電源投入時には電源電圧VDDH(若
しくはVDDL)は急速に立ち上がることが多いと考え
られる。しかしながら、抵抗161と容量素子162の
中間ノードの電圧は、容量素子162が充電されるまで
は上昇しない。すなわち、抵抗161を通して容量素子
162が充電されるため、容量素子162を充電するま
でにはある程度の時間がかかる。従ってインバータ素子
163への入力は電源投入当初はLであり、ある程度の
時間の後容量素子162が充電されHになる。逆にイン
バータ素子163の出力側から見れば、出力は当初Hで
あり、ある程度の時間の後Lになる。
【0076】容量素子162が充電され、インバータ素
子163の出力がLになるまでの間はNchMOSトラ
ンジスタ146はオン状態となっている。ここで、本実
施の形態の基準電圧発生回路1122は、電源投入直後
は動作が不安定であり厳密な基準電圧を発生することは
出来ない。一方で、電源投入時においても容量素子14
2によるカップリングは発生するため、VDDHの電圧
が0からVまで上昇したとすれば、レギュレータ回路1
121に入力される基準電圧ノードの電圧も少なくとも
Vまで上昇することになる。
【0077】しかしながら、本実施の形態の構成では、
インバータ素子163の出力がLとなるまでの間はNc
hMOSトランジスタ146がオン状態となっているた
め、グランドに電流が流れ、レギュレータ回路1121
に入力される基準電圧の上昇が抑えられ、従って、VD
DHの電圧とレギュレータ回路1121に入力される基
準電圧との間に電圧差が生じるため、レギュレータ回路
1121が動作し、出力されるVDDの電圧を下げる。
すなわち電源投入時の電源電圧の上昇が大きすぎるよう
な場合であっても、電源投入直後にレギュレータ回路1
121を動作させることができることになる。これによ
り、非接触型ICカード100が急激にリーダーライタ
ーに接近し、電源回路111から出力される信号の電圧
が急激に上昇したような場合に、レギュレータ回路11
21が動作しないことで内部回路に過電圧の信号が流れ
ることによる内部回路の破壊を防止することができる。
【0078】(実施の形態8)次に本発明の第8の実施
の形態について説明する。本実施の形態では、第7の実
施の形態において、パワーオンリセット回路147の構
成を変更したものであるので、以下、第7の実施の形態
と異なる点について説明する。図12は、本実施の形態
の電圧調整回路112の構成を示す図である。同図に示
されるように、本実施の形態のパワーオンリセット回路
148は、抵抗161と並列にPchMOSトランジス
タ164を備えたものである。以下、その動作について
説明する。
【0079】最初の電源投入時は、PchMOSトラン
ジスタ164が動作しないため、第7の実施の形態と同
じ動作となる。その後、電源が切られ直ぐに再び電源が
投入された場合、具体的には、非接触型ICカード10
0が一端リーダーライターから離れ、その後すぐに、再
びリーダーライターに近づいたような場合について説明
する。最初の電源投入により充電された容量素子162
は、抵抗161を介して放電される。しかし、第7の実
施の形態で説明したように、電源投入時の内部回路の破
壊を防止するという目的のためには、一般的に抵抗16
1の抵抗値はあまり小さくはしない方が好ましいと考え
られるため、抵抗161を介した容量素子162の放電
には多少の時間がかかることになる。
【0080】このような場合に、PchMOSトランジ
スタ164がないとすれば、電源が一端切られた後、直
ぐに再度電源が投入されたような場合には、容量素子1
62がまだ充電されたままになっている場合があり得
る。かかる場合、再度の電源投入時のインバータ素子1
63の入力がHとなり、出力がLとなるため、電源投入
時のNchMOSトランジスタ146がオフ状態となっ
てしまう。
【0081】一方、電源再投入時には、容量素子142
によるカップリングが再び発生し、レギュレータ回路1
121に基準電圧として入力される電圧値が再び電源電
圧まで上昇する。上記のような場合には、NchMOS
トランジスタ146はオフ状態であるから、レギュレー
タ回路1121に基準電圧として入力される電圧と電源
電圧とが等しくなるため、レギュレータ回路1121が
動作しなくなってしまう。
【0082】本実施の形態では、電源が切られた場合に
PchMOSトランジスタ164がオン状態となるた
め、容量素子162に充電された電荷を速やかに放電す
ることができる。従って、再び電源が入れられた場合に
おいてもインバータ素子163の入力をより確実にLと
することができる。その結果、電源再投入時のインバー
タ素子163の出力をHとしてNchMOSトランジス
タ146をオン状態とすることができるため、容量素子
142によるカップリングが発生しても、レギュレータ
回路1121に基準電圧として入力される電圧と、VD
DHの電圧との間に差が生じさせることができ、レギュ
レータ回路1121を動作させることができる。
【0083】<変形例>以上、本発明の種々の実施の形
態について説明してきたが、本発明の内容が、上記実施
の形態に示された具体例に限定されないことは勿論であ
り、例えば、以下のような変形例を考えることができ
る。 (1)本発明における半導体集積回路においては、レギ
ュレータ回路1121、基準電圧発生回路1122の回
路構成は特に限定されない。即ち、上記各実施の形態で
は、レギュレータ回路1121は、PchMOSトラン
ジスタとPNP型バイポーラトランジスタにより構成し
ているが、全てバイポーラトランジスタで構成しても良
いし、全てMOSトランジスタで構成してもよい。基準
電圧を入力し、その値に応じて出力電圧の最大値が決ま
る形式のレギュレータ回路ならば本発明を適用すること
は可能である。
【0084】(2)基準電圧発生回路1122について
も、電源電圧(VDDH)の変化に対して発生する基準
電圧が変化しないものであれば、本発明に適用すること
はできる。一例をあげれば、本発明において実施の形態
にあげたうちレギュレータ回路1121の基準電圧をグ
ランドに接続し、その電源側に定電流回路を備えた回路
構成が考えられる。
【0085】(3)容量素子の形式については、上記第
6の実施の形態において、PchMOSトランジスタを
例にとり説明したが、他の形式であってもよい。例え
ば、強誘電体キャパシタを用いてもよいし、層間容量を
用いても良い。また、パワーオンリセット回路は、本実
施の形態では、電源投入直後のみ作動するように時間制
御により構成したものを例に示したが、一定電源電圧以
下の場合に作動するように電圧制御の方法により構成し
ても良い。
【0086】(4)上記実施の形態では、電源回路11
1として二電圧整流回路を用いた場合について説明し
た。これは、リーダーライターから電波により供給され
る電力を有効に利用し、リーダーライターと非接触型情
報媒体との間の距離が遠い場合でも誤動作等を防止する
ことを可能とし、両者の間の利用可能距離を従来よりも
延長することができるという効果を奏するものである
が、電源回路111の構成はこれに限定されるわけでは
なく、従来通りの全波整流回路を用いるようにしてもよ
い。
【0087】(5)また、上記第2の実施の形態から第
3の実施の形態では、電源回路111の種々の構成につ
いて、また、第4の実施の形態から第8の実施の形態で
は、電圧調整回路112の種々の構成について、それぞ
れ説明したが、それらを適宜組合せて半導体集積回路を
構成することも可能である。
【0088】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1の半導体集
積回路は、交流電力を直流電力に整流する整流回路と、
整流された直流電力が入力される入力端子、出力端子、
及び基準電圧が入力される制御端子を備え、前記出力端
子から出力される電圧値が、前記制御端子に入力される
基準電圧に基づいて決定される電圧値を超えないように
出力するレギュレータ回路とを含む半導体集積回路にお
いて、前記直流電力の電圧値の変化に連動して、前記レ
ギュレータ回路の前記制御端子に入力される基準電圧を
変更する基準電圧変更回路を備えているので、例えばI
Cカードなどの非接触型情報媒体に搭載した場合に、搬
送波から供給される電力が過電圧状態となったような場
合でも、当該搬送波に重畳されたデータの誤判別などの
問題点に対処することができるという効果がある。
【0089】また、本発明の第2の半導体集積回路は、
前記整流回路はさらに、前記レギュレータ回路に出力す
る直流電力より電圧値が低い第2の直流電力を出力する
こととしているので、例えば非接触型情報媒体に適用し
た場合、搬送波により供給される駆動電力の利用効率を
向上させることができ、もって電力供給源と非接触型情
報媒体との間の距離が離れた場合でも、従来より安定し
た動作を実現することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る非接触型ICカード
100の全体構成を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における電源回路1
11の構成を示す図である。
【図3】二電圧整流回路を用いた電源回路111の動作
原理について説明するための図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における電圧調整回
路112の構成を示す図である。
【図5】第1の実施の形態における電圧調整回路112
の動作について説明するための図である。
【図6】第2の実施の形態における電源回路111の構
成を示す図である。
【図7】第3の実施の形態における電源回路111の構
成を示す図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態における電圧調整回
路112の構成を示す図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態における電圧調整回
路112の構成を示す図である。
【図10】本発明の第6の実施の形態における電圧調整
回路112の構成を示す図である。
【図11】本発明の第7の実施の形態における電圧調整
回路112の構成を示す図である。
【図12】本発明の第8の実施の形態における電圧調整
回路112の構成を示す図である。
【図13】従来の一般的な非接触型ICカードの構成の
一例を模式的に示す機能ブロック図である。
【図14】リーダーライター990から送信される搬送
波の具体的な構造の一例を示す図である。
【図15】従来の電源回路911の内部構成の一例を示
す図である。
【図16】従来第1レギュレータ回路912として用い
られていた回路の構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
100 非接触型ICカード 110 半導体集積回路 111 電源回路 112 電圧調整回路 1121 第1レギュレータ回路 1122 基準電圧発生回路 113 変復調回路 114 ロジック回路 115 不揮発性メモリ 116 第2レギュレータ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G06K 19/07 G06K 19/00 H H01L 21/822 N 27/04 H01L 27/04 B U (72)発明者 松浦 武敏 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工 業株式会社内 (72)発明者 井上 敦雄 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工 業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−113602(JP,A) 特開 平8−204540(JP,A) 特開 平6−68316(JP,A) 特開 平9−331671(JP,A) 実開 平6−4857(JP,U) 実開 昭55−2220(JP,U) 実開 昭63−58896(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05F 1/00 - 1/70 G05F 3/00 - 3/30 G06K 19/00 - 19/08 G11C 11/34 H01L 27/04 H01L 21/82

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電力を直流電力に整流する整流回路
    と、整流された直流電力が入力される入力端子、出力
    子、及び基準電圧が入力される制御端子を備え、前記出
    力端子から出力される電圧値が、前記制御端子に入力さ
    れる基準電圧に基づいて決定される電圧値を超えないよ
    うに出力するレギュレータ回路を含む半導体集積回路
    において、 前記直流電力の電圧値の変化に連動して、前記レギュレ
    ータ回路の前記制御端子に入力される基準電圧を変更す
    る基準電圧変更回路を備えることを特徴とする半導体集
    積回路。
  2. 【請求項2】 前記基準電圧変更回路はCR時定数回路
    であり、 第1の容量素子の一端が前記入力端子に接続され、抵抗
    素子の一端が基準電圧発生回路の出力端子に接続され、
    第1の容量素子と抵抗素子との中間点が前記制御端子に
    接続されることを特徴とする請求項1に記載の半導体集
    積回路。
  3. 【請求項3】 前記基準電圧変更回路はさらに、 一端が前記制御端子に接続され、他の一端がグランドラ
    インに接続される第2の容量素子を含むことを特徴とす
    る請求項2に記載の半導体集積回路。
  4. 【請求項4】 前記基準電圧変更回路は、 一端が前記入力端子に接続された第1の容量素子と、 一端が基準電圧発生回路の出力端子に接続され、他端が
    前記第1の容量素子の他端と接続された第2の容量素子
    とを含み、 前記制御端子が、前記第1の容量素子と前記第2の容量
    素子との中間点に接続されて構成されることを特徴とす
    る請求項1に記載の半導体集積回路。
  5. 【請求項5】 前記第1の容量素子は、 ソース、ドレイン及び基板が前記入力端子に接続され、
    ゲートは、前記基準電圧発生回路の出力端子に接続され
    た素子の当該出力端子とは逆側の一端と、前記制御端子
    との中間点に接続されるMOSトランジスタにより構成
    されることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記
    載の半導体集積回路。
  6. 【請求項6】 前記基準電圧変更回路はさらに、 電源投入後、所定時間の経過後に、出力が第1の出力レ
    ベルから第2の出力レベルに変化するパワーオンリセッ
    ト回路と、 少なくとも三つの端子を有し、第1の端子が前記パワー
    オンリセット回路の出力に、第2の端子がグランドライ
    ンに接続されるとともに、前記パワーオンリセット回路
    の出力が第1の出力レベルの場合に第3の端子と前記第
    2の端子との間が導通状態となり、前記パワーオンリセ
    ット回路の出力が第2に出力レベルの場合に第3の端子
    と前記第2の端子との間が非通電状態となるスイッチン
    グ素子とを備え、 前記スイッチング素子の第3の端子は、前記第1の容量
    素子と前記制御端子との中間点に接続されていることを
    特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の半導体集
    積回路。
  7. 【請求項7】 前記スイッチング素子は、MOSトラン
    ジスタであることを特徴とする請求項6に記載の半導体
    集積回路。
  8. 【請求項8】 前記パワーオンリセット回路は、 一端がグランドラインに接続された容量素子と、 電源投入後、前記容量素子が充電されるまでは出力が第
    1の出力レベルとなり、前記容量素子が充電された後は
    出力が第2の出力レベルとなるインバータ素子とを含む
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の半導体集積回
    路。
  9. 【請求項9】 前記パワーオンリセット回路は、 一端が前記容量素子と前記インバータ素子の入力端子と
    の中間点に接続され、他端が前記整流回路の直流電力出
    力端子に接続されている抵抗素子と、 一端が前記容量素子と前記インバータ素子の入力端子と
    の中間点に接続され、前記整流回路から直流電力が出力
    されない状態となった場合に導通状態となることによ
    り、前記容量素子に充電された電荷を放電させるスイッ
    チング素子とを含むことを特徴とする請求項8に記載の
    半導体集積回路。
  10. 【請求項10】 全ての容量素子の少なくとも一つはM
    OSトランジスタにより構成されることを特徴とする請
    求項2から9のいずれかに記載の半導体集積回路。
  11. 【請求項11】 前記半導体集積回路はさらに、 前記レギュレータ回路からの出力を微分する微分回路
    と、 当該微分回路からの出力に基づき、前記直流電力の電圧
    値の変化を検出する検出手段とを備えることを特徴とす
    る請求項1から10のいずれかに記載の半導体集積回
    路。
  12. 【請求項12】 前記整流回路は、 電圧値の異なる二系統の直流電力を並行して出力する二
    電圧整流回路であることを特徴とする請求項1から11
    のいずれかに記載の半導体集積回路。
  13. 【請求項13】 前記半導体集積回路において、 前記入力端子に、前記二電圧整流回路から出力される二
    系統の直流電力のうち電圧値が高い側が入力されること
    を特徴とする請求項12に記載の半導体集積回路。
  14. 【請求項14】 前記整流回路はさらに、前記レギュレ
    ータ回路に出力する直流電力より電圧値が低い第2の直
    流電力を出力する ことを特徴とする請求項1に記載の半
    導体集積回路。
  15. 【請求項15】 前記半導体集積回路はさらに、前記レ
    ギュレータ回路の出力からデジタルデータを復調する復
    調回路と、不揮発性メモリと、当該不揮発性メモリに対
    する前記デジタルデータの書き込みを行うデジタル回路
    とを含み、 前記レギュレータ回路 から出力される直流電力を前記
    揮発性メモリの駆動に用い、前記整流回路から出力され
    電圧値が低い側の第2の直流電力を前記デジタル回路
    駆動に用いることを特徴とする請求項14に記載の
    導体集積回路。
  16. 【請求項16】 前記交流電力は、 デジタルデータによりASK変調された搬送波をアンテ
    ナコイルにより受信した場合に、当該アンテナコイルの
    両端に発生する交流電力であり、 前記不揮発性メモリには、前記デジタルデータの少なく
    とも一部が書き込まれることを特徴とする請求項15
    記載の半導体集積回路。
  17. 【請求項17】 前記整流回路は、 第1の端子が、電圧値が高い側の直流電力を出力する第
    1の出力端子に接続され、第2の端子が、電圧値が低い
    側の直流電力を出力する第2の出力端子に接続された第
    1の容量素子と、 第1の端子が、前記第1の容量素子の前記第2の端子と
    前記第2の出力端子との間に接続され、第2の端子が、
    グランドラインに接続された第3の出力端子に接続され
    た第2の容量素子と、 第1の端子が、前記交流電力の第1の入力端子に接続さ
    れ、第2の端子が、前記第1の容量素子の前記第1の端
    子と前記第1の出力端子との間に接続され、第1の端子
    から第2の端子の方向にのみ通電させる第1の整流素子
    と、 第1の端子が、前記第2の容量素子の前記第2の端子と
    前記第3の出力端子との間に接続され、第2の端子が、
    前記第1の入力端子と前記第1の整流素子との間に接続
    され、第1の端子から第2の端子の方向にのみ通電させ
    る第2の整流素子とを含み、 交流電力の第2の入力端子は、前記第1の容量素子の前
    記第2の端子と、前記第2の容量素子の前記第1の端子
    との間に接続されていることを特徴とする請求項15又
    は16のいずれかに記載の半導体集積回路。
  18. 【請求項18】 前記第1の整流素子及び前記第2の整
    流素子は、 整流ダイオード、MOSトランジスタのいずれかからそ
    れぞれ選択されたものであることを特徴とする請求項1
    に記載の半導体集積回路。
  19. 【請求項19】 前記第1の整流素子及び前記第2の整
    流素子は、 いずれもPチャネルMOSトランジスタであることを特
    徴とする請求項17又は18のいずれかに記載の半導体
    集積回路。
  20. 【請求項20】 デジタルデータによりASK変調され
    た搬送波を受信し、当該搬送波から電力を生成するとと
    もに、前記デジタルデータを復調する非接触型情報媒体
    において、 請求項1から13のいずれかに記載の半導体集積回路を
    搭載し、前記レギュレータ回路の出力から前記デジタル
    データを復調することを特徴とする非接触型情報媒体。
  21. 【請求項21】 デジタルデータによりASK変調され
    た搬送波を受信し、当該搬送波から回路の駆動電力を生
    成する非接触型情報媒体において、請求項14から19 のいずれかに記載の半導体集積回路
    を搭載し、前記整流回路から出力される二系統の直流電
    力を、それぞれ所定の回路の駆動電力として用いること
    を特徴とする非接触型情報媒体。
  22. 【請求項22】 デジタルデータによりASK変調され
    た搬送波をアンテナコイルで受信する受信ステップと、
    前記搬送波を受信することで、前記アンテナコイルの両
    端に発生する交流電力を整流する整流ステップとを含
    み、当該整流ステップにおいて整流された直流電力の電
    圧値が、基準電圧発生回路から制御端子に入力される基
    準電圧に基づいて決定される電圧値を超えないように出
    力するレギュレータ回路を有する半導体集積回路を、当
    該レギュレータ回路から出力される直流電力により駆動
    する半導体集積回路の駆動方法において、 前記ASK変調された搬送波の振幅の変化と連動して、
    前記制御端子に入力される基準電圧を変化させるととも
    に、前記レギュレータ回路の出力を微分することにより
    得られるパルス信号をラッチすることにより前記デジタ
    ルデータの値を判別する判別ステップを含むことを特徴
    とする半導体集積回路の駆動方法。
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