JP3424665B2 - 電子機器及びグリスダンパー - Google Patents

電子機器及びグリスダンパー

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JP3424665B2 JP2000259265A JP2000259265A JP3424665B2 JP 3424665 B2 JP3424665 B2 JP 3424665B2 JP 2000259265 A JP2000259265 A JP 2000259265A JP 2000259265 A JP2000259265 A JP 2000259265A JP 3424665 B2 JP3424665 B2 JP 3424665B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回路基板が内蔵さ
れた機器本体と、回路基板が内蔵されて前記機器本体に
ヒンジ部を介して回動可能に連結され、閉方向の回動に
より前記機器本体の表面を覆う蓋部とを備えた電子機器
及び該電子機器のヒンジ部として好適なグリスダンパー
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の電子機器としては、例え
ばGPS(Global Positioning System )受信装置を備
えた携帯型情報端末が挙げられる。
【0003】このような携帯型情報端末の機器本体の表
面には、通常、データを表示する液晶表示器やタッチパ
ネル等から構成される液晶表示部が設けられており、従
って、不使用時にこの液晶表示部を、機器本体にヒンジ
部を介して回動可能に連結された蓋部で覆って保護する
ことにより、携帯時や収納時に画面を傷つける等の不具
合を回避することができる。
【0004】また、蓋部に衛星通信用の平面型パッチア
ンテナやレシーバ等を含む回路基板を内蔵するようにす
ると、機器本体の小型化ひいては電子機器全体の小型化
を図ることが可能になる。
【0005】この場合、機器本体に内蔵された回路基板
と蓋部に内蔵された回路基板とを接続する信号はデジタ
ルであるため、接続ケーブルとして平面状のフレキシブ
ルプリントケーブルを用いることができ、このフレキシ
ブルプリントケーブルを回動軸線方向に沿ってヒンジ部
内に通すことにより、機器本体の回路基板と蓋部の回路
基板とが電気的に接続される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の電子機器に
おいては、使用時の液晶表示部の視認性、ペン等による
タッチパネルの操作性、あるいは蓋部を開いた際の平面
型パッチアンテナの通信衛星に対する向き等を考慮する
と機器本体に対する蓋部の回動可能角度を大きくとるこ
とが好ましい。
【0007】しかしながら、このように蓋部の回動可能
角度を大きくすると、蓋部の開閉時に、ヒンジ部内を通
るフレキシブルプリントケーブルのねじれ量が大きくな
って該フレキシブルプリントケーブルに大きな応力が作
用し、この結果、蓋部の開閉回数が多くなるに連れてフ
レキシブルプリントケーブルが劣化しやすなり、電子機
器の安定した性能を長期にわたって確保できなくなると
いう不都合が生じてくる。
【0008】本発明はこのような不都合を解消するため
になされたものであり、携帯時や収納時等に機器本体の
表面を保護することができると共に機器全体の小型化を
図ることができ、更には、蓋部の開閉時にヒンジ部内を
通る平面状の接続ケーブルに大きな応力が働かないよう
にして安定した性能を長期にわたって確保することがで
きる電子機器及び該電子機器のヒンジ部に用いるグリス
ダンパーを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る電子機器は、回路基板が内蔵された
機器本体と、回路基板が内蔵されて前記機器本体にヒン
ジ部を介して回動可能に連結され、閉方向の回動により
前記機器本体の表面を覆う蓋部と、前記ヒンジ部内を回
動軸線方向に通って前記機器本体の回路基板と前記蓋部
の回路基板とを電気的に接続する平面状の接続ケーブル
とを備えた電子機器であって、前記蓋部の全閉位置で前
記接続ケーブルが平面状態とされた場合に該蓋部を全閉
位置から開方向に回動させたときの該接続ケーブルの許
容ねじれ回動角度をθ 1 とし、前記蓋部の全開位置で前
記接続ケーブルが平面状態とされた場合に該蓋部を全開
位置から閉方向に回動させたときの該接続ケーブルの許
容ねじれ回動角度をθ2 とした場合に、θ1 とθ2 とが
重複する前記蓋部の回動角度範囲内で前記接続ケーブル
が平面状態となるように該接続ケーブルを前記ヒンジ部
内に配置したことを特徴とする。
【0010】この手段によれば、θ1 とθ2 とが重複す
る蓋部の回動角度範囲内で接続ケーブルが平面状態とな
るように該接続ケーブルをヒンジ部内に配置することに
より、蓋部の開閉動作において接続ケーブルに許容ねじ
れ量を超えるねじれが発生するを防止することができ、
この結果、蓋部の開閉時にヒンジ部内を通る平面状の接
続ケーブルに大きな応力が働かないようにして安定した
性能を長期にわたって確保することができる。
【0011】また、電子機器の不使用時は、蓋部によっ
て機器本体の表面が覆われて保護されるため、機器の携
帯時や収納時に機器本体の表面を傷つける等の不具合を
回避することができ、しかも、蓋部に回路基板を内蔵し
ているため、機器本体の小型化ひいては電子機器全体の
小型化を図ることができる。
【0012】請求項2に係る電子機器は、請求項1にお
いて、前記蓋部の全開位置から全閉位置までの回動可能
角度範囲の略中央位置で前記接続ケーブルが平面状態と
なるように該接続ケーブルを前記ヒンジ部内に配置した
ことを特徴とする。
【0013】この手段によれば、蓋部の開動作及び閉動
作の両方において接続ケーブルのねじれ量が等しく且つ
最小になるようにすることができる。
【0014】請求項3に係る電子機器は、請求項1又は
2において、前記蓋部の全閉位置で該蓋部を前記機器本
体に着脱可能に係止する係止手段と、前記蓋部を開方向
に付勢する付勢手段とを備え、前記ヒンジ部としてグリ
スダンパーを用いたことを特徴とする。
【0015】この手段によれば、係止手段による蓋部の
係止を解除することにより、付勢手段の付勢力によって
蓋部を自動的に全開状態とすることができるため、1ア
クションで電子機器を使用可能な状態にすることがで
き、しかも、蓋部の開動作は付勢手段の付勢力とグリス
ダンパーのブレーキ力との共働作用により、開方向にゆ
っくりと回動して全開状態となるため、蓋部の急激な開
動作が防止されて蓋部が破損する等の不具合を回避する
ことができる。
【0016】請求項4に係る電子機器は、請求項3にお
いて、前記グリスダンパーは、前記機器本体及び前記蓋
部の内のいずれか一方の部材に固定される外筒部と、他
方の部材に固定されて前記外筒部の内部を挿通する内筒
部と、該外筒部と前記内筒部との間に介在されたグリス
とを備え、該内筒部の内部に前記接続ケーブルを通した
ことを特徴とする。
【0017】この手段によれば、グリスダンパーが軸方
向に長い二重筒構造とされるため、グリスの塗布面積を
大きくとることが可能になって付勢手段の大きな付勢力
に対応するブレーキ力を容易に確保することができ、し
かも、グリスダンパーの軸方向の長さを長くとれること
から、内筒部内を挿通する接続ケーブルの挿通長さも長
くとることができ、この結果、接続ケーブルのねじれ変
形時に作用する応力を軽減することができる。
【0018】請求項5に係る電子機器は、請求項4にお
いて、前記内筒部の前記接続ケーブルの出口側の穴の断
面形状を偏平にしたことを特徴とする。
【0019】この手段によれば、内筒部の接続ケーブル
の出口側での該接続ケーブルのねじれ動作が規制される
ため、蓋部の開閉時に内筒部内で接続ケーブルが不自然
なねじれ変形を起こすのを防止することができる。
【0020】請求項6に係る電子機器は、請求項4又は
5において、前記付勢手段としてねじりコイルばねを用
い、前記内筒部を前記外筒部の端部から突出させて、該
突出部分に前記ねじりコイルばねを外挿すると共に、該
ねじりコイルばねの両方の巻き端をそれぞれ前記外筒部
及び前記内筒部に固定し、更に、前記ねじりコイルばね
に対して前記蓋部が開く方向に付勢力を付与した状態
で、前記外筒部に設けた係止部を前記内筒部に設けた被
係止部に係止させて前記蓋部のそれ以上の開方向への回
動を規制し、該規制位置を該蓋部の全開位置としたこと
を特徴とする。
【0021】この手段によれば、ねじりコイルばねが軸
方向に伸縮変形して係止部が被係止部から外れない限り
付勢力が解除されることがないため、ねじりコイルばね
の付勢力が容易に解除されるのを防止することができる
と共に、この状態で部品としても扱うことができる。
【0022】請求項7に係る電子機器は、請求項1〜6
のいずれか一項において、前記電子機器が衛星通信用の
平面型アンテナを備えた携帯型情報端末であることを特
徴とする。
【0023】請求項8に係る電子機器は、請求項1〜7
のいずれか一項において、前記機器本体の表面にデータ
表示部を設けると共に、前記蓋部の回路基板に衛星通信
用の平面型アンテナを設けたことを特徴とする。
【0024】請求項9に係る電子機器は、請求項8にお
いて、前記蓋部が前記機器本体のデータ表示部の前方側
に連結され、且つ、該蓋部の回動可能角度が180°を
超えることを特徴とする。
【0025】この手段によれば、蓋部が全開状態にある
ときには該蓋部は機器本体のデータ表示部に対して前方
に180°を超えて回動しているため、機器本体を水平
状態から手前に所定角度傾けてデータ表示部に表示され
た画面を見やすくした状態で蓋部に内蔵された平面型ア
ンテナを通信衛星からの電波を受信しやすい略水平に配
置することができ、該電波を効率よく受信することがで
きる。
【0026】請求項10に係る電子機器は、請求項1〜
9において、前記接続ケーブルがフレキシブルプリント
ケーブルであることを特徴とする。
【0027】請求項11に係るグリスダンパーは、外筒
部と、該外筒部の内部を挿通する内筒部と、前記外筒部
と前記内筒部との間に介在されたグリスとを備え、前記
内筒部を前記外筒部の端部から突出させて、該突出部分
にねじりコイルばねを外挿すると共に、該ねじりコイル
ばねの両方の巻き端をそれぞれ前記外筒部及び前記内筒
部に固定し、更に、前記ねじりコイルばねに対してねじ
り方向の付勢力を付与した状態で、前記外筒部に設けた
係止部を前記内筒部に設けた被係止部に係止させたこと
を特徴とする。
【0028】この手段によれば、請求項6と同様に、ね
じりコイルばねが軸方向に伸縮変形して係止部が被係止
部から外れない限り付勢力が解除されることがないた
め、ねじりコイルばねの付勢力が容易に解除されるのを
防止することができ、ねじりコイルばねが一体となった
グリスダンパーを部品として提供することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図を参照して説明する。
【0030】図1は本発明の実施の形態の一例である携
帯型情報端末を説明するための蓋部を全開状態にした全
体斜視図、図2は図1に示す携帯型情報端末の蓋部を全
閉状態にした全体斜視図、図3は図1に示す携帯型情報
端末の裏面側から見た全体斜視図、図4は携帯型情報端
末の蓋部を全開状態にし、且つ、ヒンジカバーを取り外
した状態の全体斜視図、図5はグリスダンパーの全体斜
視図、図6はグリスダンパーの分解斜視図、図7は図6
の矢印E方向から見た斜視図、図8はグリスダンパーの
内部構造を説明するための説明的断面図、図9(a)は
図8のA−A線断面図、図9(b)は図8のB−B線断
面図、図10は蓋部の全体斜視図、図11は蓋部の分解
斜視図、図12は蓋部の回動角度とフレキシブルプリン
トケーブルのねじれ状態との関係を説明するための説明
図、図13は蓋部を回転可能角度範囲の略中央部に配置
した状態を示す説明的概略斜視図、図14(a)は図1
3のA−A線断面図、図14(b)は図13のB−B線
断面図、図15は蓋部を全開位置に配置した状態を示す
説明的概略斜視図、図16(a)は図15のA−A線断
面図、図16(b)は図15のB−B線断面図、図17
は蓋部を全閉位置に配置した状態を示す説明的概略斜視
図、図18(a)は図17のA−A線断面図、図18
(b)は図17のB−B線断面図である。なお、この実
施の形態では、電子機器として、GPS受信装置を備え
た携帯型情報端末を例に採る。
【0031】図1〜図4において、符号1はGPS受信
装置を備えた携帯型情報端末であり、この携帯型情報端
末1は、偏平な直方体状の機器本体2と、該機器本体2
の前端部にグリスダンパー(ヒンジ部)3を介して回動
可能に連結された蓋部4とを備えている。
【0032】機器本体2のケース部分はそれぞれ合成樹
脂材で成形された上側半体2Uと下側半体2Lとを上下
に合わせてビス止めした構造とされており、機器本体2
の内部には上下及び両側面がシールド板で電磁シールド
された本体側回路基板(共に図示せず。)が収容されて
いると共に、該本体側回路基板の上面側には支持フレー
ム上に反射型液晶表示器、スペーサ、フロントライト、
アイコンシート及びタッチパネル(共に図示せず。)を
下から順に積層して形成された操作面としての液晶表示
部(データ表示部)5が配設されており、更に、本体側
回路基板の前方にはデジタルカメラユニット(図示せ
ず。)が配設されている。
【0033】液晶表示部5は上側半体2Uの上側面2a
に形成された開口部6に露出しており、蓋部4の開状態
で視認可能とされ、蓋部4の閉状態で全面が覆われるよ
うになっている。また、機器本体2の液晶表示部5の後
方には電源ボタン7及び蓋部4を着脱可能に係止する係
止爪(係止手段)8が配設され、該電源ボタン7の後方
には電池収納部が形成されて電池カバー9で覆われてい
る。なお、符号19は電池カバー9の係止部材である。
【0034】機器本体2の左側面2bには前側から後側
にかけて順番に、軸方向とその回りの4方向に操作可能
な操作ボタン10、キャンセルボタン11、係止爪8に
よる蓋部4の係止を解除する係止解除ボタン(係止手
段)12及びストラップ取付部13が配設され、機器本
体2の右側面2cにはメモリカード等のスロット(共に
図示せず。)が配設されてカバー14で覆われている。
【0035】また、機器本体2の下側面2dの前側には
タッチペン15が収納され、タッチペン15の前方の左
側面2b側に寄った位置にはデジタルカメラユニットの
レンズ16が配設され、機器本体2の前側面2eの右側
面2c側に寄った位置にはデジタルカメラのシャッター
ボタン17が配設され、更に、機器本体2の後側面2f
には携帯電話やPHSユニット等の通信機器を接続する
通信コネクタ18が設けられてカバー18aで覆われて
いる。
【0036】機器本体2の上側面2aの液晶表示部5の
前方位置には、機器本体2に対して蓋部4を回動可能に
連結する二重筒構造のグリスダンパー3が設けられてい
る。
【0037】グリスダンパー3はその軸線を機器本体2
の幅方向(左右方向)に向けて配置されており、また、
グリスダンパー3の左側面2b側にはデジタルカメラユ
ニットのファインダ20が配置され、グリスダンパー3
の後方には後述するフレキシブルプリントケーブル66
の挿通穴67が形成されている。
【0038】グリスダンパー3、挿通穴67及びファイ
ンダ20は裏側からビス止め等で機器本体2に取り付け
られたヒンジカバー21によって覆われており、ヒンジ
カバー21のファインダ20に対応する部分には開口部
22が形成されている。
【0039】図5〜図9を参照して、グリスダンパー3
は、回転可能な円筒状の可動シャフト(外筒部)31
と、該可動シャフト31内に挿通配置された円筒状の固
定シャフト(内筒部)32と、可動シャフト31と固定
シャフト32との間に介在されたグリス33とを備えて
おり、該グリス33の粘性により可動シャフト31の回
転にブレーキ力が作用するようになっている。
【0040】可動シャフト31の右端部には蓋部4に固
定するためのブラケット40が取り付けられており、ま
た、可動シャフト31の右端部内周面には回り止め用の
キー(係止部)41が軸方向に沿って形成されている。
【0041】一方、固定シャフト32は可動シャフト3
1より長尺とされて可動シャフト31の左端部から突出
しており、該突出部分にはねじりコイルばね(付勢手
段)34が外挿され、また、固定シャフト32の突出端
部(左端部)には機器本体2に固定するためのブラケッ
ト35が取り付けられている。
【0042】ねじりコイルばね34の両端の巻き端には
固定用の係止フック36a,36bが設けられており、
左端側の係止フック36aは固定シャフト32の左端側
周壁を貫通して形成された係止穴37に嵌合固定され、
右端側の係止フック36bは可動シャフト31の左端側
周壁を貫通して形成された係止穴38に嵌合固定され
る。
【0043】また、固定シャフト32の右端部には、周
壁を周方向に180°切り欠いて形成されて可動シャフ
ト31の回り止めキー41が係止される切り欠き部(被
係止部)39が設けられている。更に、図8及び図9に
示すように、固定シャフト32の内部の穴は右端側が通
常の断面円形状とされ、左端側(フレキシブルプリント
ケーブル66の出口側)にいくにつれて徐々に断面偏平
形状となるように変化がつけられている。
【0044】そして、グリスダンパー3の組み付けに際
しては、まず、ねじりコイルばね34を固定シャフト3
2の突出部分に外挿して該ねじりコイルばね34の左端
側の係止フック36aを固定シャフト32の係止穴37
に嵌合固定すると共に、右端側の係止フック36bを可
動シャフト31の係止穴38に嵌合固定する。
【0045】次いで、可動シャフト31を軸方向右方
(図6のC方向)に引っ張って該可動シャフト31の回
り止めキー41と固定シャフト32の切り欠き部39と
の周方向の位相をずらし、この状態で可動シャフト31
を蓋部4の閉回動方向(図6の矢印A方向:ねじりコイ
ルばねの締り方向)に一回転させて該可動シャフト31
を軸方向左方(図6の矢印D方向)に戻し、戻す際に可
動シャフト31の回り止めキー41を固定シャフト32
の切り欠き部39に係止させる。
【0046】これにより、可動シャフト31の蓋部4の
開方向(図6の矢印B方向)への回転が規制されると共
に、ねじりコイルばね34によって蓋部4の開方向(図
6の矢印B方向)への付勢力が付与される。なお、可動
シャフト31の蓋部4の開方向への回転が規制される位
置は、蓋部4の全開位置とされている。
【0047】このように構成されたグリスダンパー3
は、固定シャフト32のブラケット35が機器本体2に
ビス止め等により固定されると共に、可動シャフト31
のブラケット40が蓋部4にビス止め等により固定され
ている。
【0048】蓋部4は、図10及び図11に示すよう
に、下ケース50、アンテナ一体型GPS基板ユニット
51、上ケース52及び化粧カバー53を備えている。
【0049】下ケース50にはアンテナ一体型GPS基
板ユニット51を収納する収納凹部54が形成されてお
り、また、下ケース50の基端部側の幅方向の両側には
それぞれ腕部55a,55bが突出形成されている。下
ケース50の基端部側の壁部50aと腕部55a,55
bとによって形成された開口部56の形状はヒンジカバ
ー21に対応するようになっている。
【0050】下ケース50の収納凹部54の左右の側縁
部にはビス止め用ボス部57aがそれぞれ前後方向に離
間して合計4箇所形成されている。また、右側の腕部5
5bには、グリスダンパー3の可動シャフト31に設け
られたブラケット40を固定するためのビス止め用ボス
部57bが形成されている。
【0051】アンテナ一体型GPS基板ユニット51は
下ケース50の収納凹部54に対応する形状の回路基板
58を有しており、該回路基板58の左右両側には収納
凹部54のビス止め用ボス部57aを挿通可能になす切
り欠き部59がビス止め用ボス部57aの数に対応して
形成されている。
【0052】また、回路基板58の略中央部には平面型
パッチアンテナ60が実装され、平面型パッチアンテナ
60の下ケース50の先端部側にはアンプ61が実装さ
れ、平面型パッチアンテナ60の下ケース50の基端部
側にはレシーバ62が実装されている。
【0053】アンプ61及びレシーバ62はそれぞれシ
ールド板63及び64によって覆われており、また、回
路基板58の基端側の幅方向の略中央部にはコネクタ6
5が設けられ、該コネクタ65には平面状のフレキシブ
ルプリントケーブル66が接続されるようになってい
る。回路基板58の裏面側には地板として機能するGN
D層(図示せず。)が設けられている。
【0054】そして、平面型パッチアンテナ60で受信
した電波はアンプ61によって増幅された後、レシーバ
62に供給されてデジタル信号化され、コネクタ65に
接続されたフレキシブルプリントケーブル66を介して
本体側回路基板に出力されるようになっている。本体側
回路基板には受信処理回路が実装されており、該受信処
理回路はレシーバ62からフレキシブルプリントケーブ
ル66を介して出力されたデジタル信号を位置情報とし
て処理すると共に、現在地を表示した地図を液晶表示部
5に表示する。
【0055】上ケース52は下ケース50の収納凹部5
4に収納されたアンテナ一体型GPS基板ユニット51
を覆うためのものであり、左右の側縁部にはビス挿通穴
68aが下ケース50のビス止め用ボス部57aに対応
して合計4箇所形成されている。
【0056】また、上ケース52の基端部側の幅方向の
両側にはそれぞれ腕部69a,69bが下ケースの腕部
55a,55bに対応して突出形成されており、右側の
腕部69bにはビス挿通穴68bが下ケース50の腕部
55bのビス止め用ボス部57bに対応して形成されて
いる。
【0057】そして、下ケース50の左側の腕部55a
と上ケース52の左側の腕部69aとによって、機器本
体2のファインダ20の左側壁に形成された突起20a
(図4参照))に回動可能に嵌合される嵌合穴70が形
成され、下ケース50の右側の腕部55bと上ケース5
2の右側の腕部69bとによって、グリスダンパー3の
可動シャフト31の右端部を保持する筒部71が形成さ
れている。
【0058】蓋部4の組み付けに際しては、下ケース5
0の収納凹部54にアンテナ一体型GPS基板ユニット
51を収納して下ケース50側のビス止め用ボス部57
aとアンテナ一体型GPS基板ユニット51側の切り欠
き部59とを合わせ、次いで、下ケース50の右側の腕
部55bのビス止め用ボス部57bにグリスダンパー3
の可動シャフト31に設けられたブラケット40のビス
挿通穴40aを合わせる。
【0059】次いで、上ケース52によってアンテナ一
体型GPS基板ユニット51を覆って上ケース52側の
ビス挿通穴68aを下ケース50側のビス止め用ボス部
57aに合わせると共に、上ケース52の右側の腕部6
9bのビス挿通穴68bを下ケース50の右側の腕部5
5bのビス止め用ボス部57b(ブラケット40のビス
挿通穴40a)に合わせる。
【0060】次いで、上ケース52のビス挿通穴68a
からビス72を挿入して下ケース50のビス止め用ボス
部57aに締め付けると共に、上ケース52の右側の腕
部69bのビス挿通穴68bからビス72を挿入して下
ケース50の右側の腕部55bのビス止め用ボス部57
bに締め付け、その後、上ケース52に化粧カバー53
を接着等により装着する。
【0061】次いで、下ケース50の左側の腕部55a
と上ケース52の左側の腕部69aとによって形成され
た嵌合穴70を機器本体2のファインダ20の左側壁に
形成された突起20aに回動可能に嵌合すると共に、グ
リスダンパー3の固定シャフト32のブラケット35を
ビスを介して機器本体2に固定し、これにより、蓋部4
がグリスダンパー3を介して機器本体2に回動可能に連
結される。
【0062】このとき、蓋部4のアンテナ一体型GPS
基板ユニット51のコネクタ65に接続されたフレキシ
ブルプリントケーブル66はグリスダンパー3の固定シ
ャフト32の右端側から内部を通って回動軸線に沿って
該固定シャフト32の左端側に導出され、その後、機器
本体2の上側面2aに設けられた挿通穴67を通って機
器本体2内の本体側回路基板に電気的に接続されてい
る。
【0063】そして、この状態で蓋部4をグリスダンパ
ー3のねじりコイルばね34の付勢力に抗して閉回動さ
せて該蓋部4を係止爪8で係止することにより、機器本
体2の液晶表示部5の全域が蓋部4の化粧カバー53
(平面型パッチアンテナ60、アンプ61及びレシーバ
62の実装面側)で覆われて保護され、また、機器本体
2の左側面2bに設けられた係止解除ボタン12を手前
に引いて係止爪8による蓋部4の係止を解除することに
より、蓋部4がグリスダンパー3のねじりコイルばね3
4の付勢力によって開方向の回動するが、このときの回
動はグリスダンパー3のブレーキ作用によりゆっくりと
したものとすることができる。
【0064】ここで、この実施の形態では、蓋部4の全
閉位置から全開位置までの回動可能角度範囲θを200
°とし、また、回動可能角度範囲θの略中央位置、即
ち、100°近傍でグリスダンパー3の固定シャフト3
2内を挿通するフレキシブルプリントケーブル66が平
面状態となるようにしている。
【0065】蓋部4の回動可能角度範囲θを200°と
大きくとった理由は、蓋部4を開いて携帯型情報端末1
を使用する際の液晶表示部5の視認性、タッチペン15
等によるタッチパネルの操作性を確保すると共に、液晶
表示部5の画面を見やすくするために機器本体2を水平
状態から手前に例えば20°程度傾けて使用する際に蓋
部4に内蔵された平面型パッチアンテナ60を通信衛星
からの電波を受信しやすい略水平位置に配置するためで
ある。
【0066】また、回動可能角度範囲θの略中央位置で
ある100°近傍でグリスダンパー3の固定シャフト3
2内を挿通するフレキシブルプリントケーブル66が平
面状態となるようにした理由は、フレキシブルプリント
ケーブル66のねじれによる劣化が進行しないようにす
るためである。
【0067】詳述すると、このように蓋部4の回動可能
角度θを大きくすると、蓋部4の開閉時に、グリスダン
パー3の固定シャフト32内を通るフレキシブルプリン
トケーブル66のねじれ量が大きくなって該フレキシブ
ルプリントケーブル66に大きな応力が作用し、蓋部4
の開閉回数が多くなるに連れてねじれによるフレキシブ
ルプリントケーブル66の劣化が進行するおそれがあ
る。
【0068】そこで、図12を参照して、蓋部4の全閉
位置でフレキシブルプリントケーブル66が平面状態と
された場合に該蓋部4を全閉位置から開方向に回動させ
たときのフレキシブルプリントケーブル66の許容ねじ
れ回動角度をθ1 とし、蓋部の全開位置でフレキシブル
プリントケーブル66が平面状態とされた場合に該蓋部
4を全開位置から閉方向に回動させたときのフレキシブ
ルプリントケーブル66の許容ねじれ回動角度をθ2
した場合に、θ1 とθ2 とが重複する蓋部4の回動角度
範囲θ12内でフレキシブルプリントケーブル66が平面
状態となるようにすれば、蓋部4の開閉動作においてフ
レキシブルプリントケーブル66に許容ねじれ量を超え
るねじれが発生するを防止することができる。
【0069】そして、この実施の形態では、回動角度範
囲θ12内の略中央位置(100°)でフレキシブルプリ
ントケーブル66が平面状態となるようにして、蓋部4
の開動作及び閉動作の両方においてフレキシブルプリン
トケーブル66のねじれ量が等しく且つ最小になるよう
にし、これにより、ねじれによるフレキシブルプリント
ケーブル66の劣化の進行を効果的に防止するようにし
ている。なお、許容ねじれ回動角度θ1 及びθ2 につい
ては、端末1の耐用年数、蓋部4の開閉頻度等を基に実
験で求めるか、或いは経験的な値を設定すればよい。
【0070】図13及び図14に蓋部4を開方向に10
0°回動させた状態を示す。この状態では、グリスダン
パー3の固定シャフト31内を通るフレキシブルプリン
トケーブル66は平面状態とされ、ねじれによる応力は
生じていない。なお、上述したように、固定シャフト3
1のフレキシブルプリントケーブル66の出口側の穴の
断面形状は偏平状とされており、これにより、該出口側
でのフレキシブルプリントケーブル66のねじれ動作を
規制し、蓋部4の開閉時に固定シャフト31内でフレキ
シブルプリントケーブル66が不自然なねじれ変形を起
こすのを防止するようにしている。
【0071】図15及び図16は蓋部4を全開位置に回
動させた状態を示しており、この状態では、固定シャフ
ト31内を通るフレキシブルプリントケーブル66は固
定シャフト32の右端部側が蓋部4の開方向に略100
°ねじられている。
【0072】図17及び図18は蓋部4を全閉位置に回
動させた状態を示しており、この状態では、固定シャフ
ト31内を通るフレキシブルプリントケーブル66は固
定シャフト32の右端部側が蓋部4の閉方向に略100
°ねじられている。
【0073】次に、かかる構成の携帯型情報端末1の使
用方法の一例を説明する。
【0074】携帯型情報端末1を携帯或いは収納する場
合は、蓋部4をグリスダンパー3のねじりコイルばね3
4の付勢力に抗して閉回動させて該蓋部4を係止爪8で
係止する。このとき、機器本体2の液晶表示部5の全域
が蓋部4の化粧カバー53(平面型パッチアンテナ6
0、アンプ61及びレシーバ62の実装面側)で覆われ
て保護される。
【0075】この状態で、携帯型情報端末1を使用する
場合は、機器本体2を例えば左手で把持した状態で機器
本体2の左側面2bに設けられた係止解除ボタン12を
手前に引くと、係止爪8による蓋部4の係止が解除さ
れ、グリスダンパー3のねじりコイルばね34の付勢力
及びグリスダンパー3のブレーキ力の共働作用により、
蓋部4が開方向にゆっくりと200°回動して全開状態
となる。
【0076】そして、通信コネクタ18に携帯電話やP
HSユニット等の通信機器を接続した状態で、電源ボタ
ン7を押圧することにより、機器本体2に収容された電
池からの電力がアンテナ一体型GPS基板ユニット51
の回路基板58、本体側回路基板及びデジタルカメラユ
ニットの回路基板に供給される。
【0077】次いで、この状態で、例えばタッチペン1
5を使用してタッチパネルでトップメニューを表示さ
せ、これに表示されている現在地表示、地図ナビゲーシ
ョン、電子メール、インターネットその他の処理の何れ
かをタッチペン15で選択することにより、それに対応
したアプリケーションソフトが起動されて選択された処
理が実行され、必要な情報が液晶表示部5に表示され
る。
【0078】液晶表示部5に表示された情報を視認する
には、機器本体2を水平状態から手前に約20°傾ける
と液晶画面が見やすくなり、この状態で蓋部4に内蔵さ
れた平面型パッチアンテナ60は水平配置されて通信衛
星からの電波を受信しやすい位置に配置される。
【0079】なお、デジタルカメラを操作する場合は、
ファインダ20を覗きながらシャッターボタン17を操
作すればよい。
【0080】上記の記載から明らかなように、この実施
の形態では、蓋部4の開方向のフレキシブルプリントケ
ーブル66の許容ねじれ回動角度θ1 と蓋部4の閉方向
のフレキシブルプリントケーブル66の許容ねじれ回動
角度θ2 とが重複する回動角度範囲θ12内の略中央位置
(100°)でグリスダンパー3の固定シャフト32内
を通るフレキシブルプリントケーブル66が平面状態と
なるようにして、蓋部4の開動作及び閉動作の両方にお
いてフレキシブルプリントケーブル66のねじれ量が等
しく且つ最小になるようにしているため、蓋部4の開閉
回数が多くなるに連れてフレキシブルプリントケーブル
66のねじれによる劣化が進行するのを効果的に防止す
ることができ、この結果、携帯型情報端末1の安定した
性能を長期にわたって確保することができる。
【0081】また、携帯型情報端末1の不使用時は、蓋
部4によって機器本体2の液晶表示部5の全域が覆われ
て保護されるため、端末1の携帯時や収納時に液晶表示
部5画面を傷つける等の不具合を回避することができ、
しかも、蓋部4に平面型パッチアンテナ60、アンプ6
1及びレシーバ62等を含むアンテナ一体型GPS基板
ユニット51を内蔵しているため、機器本体2の小型化
ひいては携帯型情報端末の小型化を図ることができる。
【0082】更に、機器本体2の左側面2bに設けられ
た係止解除ボタン12を手前に引いて係止爪8による蓋
部4の係止を解除することにより、ねじりコイルばね3
4の付勢力によって蓋部4を自動的に全開状態とするこ
とができるため、1アクションで携帯型情報端末1を使
用可能な状態にすることができ、しかも、蓋部4の開動
作はねじりコイルばね34の付勢力とグリスダンパー3
のブレーキ力との共働作用により、開方向にゆっくりと
200°回動して全開状態となるため、蓋部4の急激な
開動作が防止されて蓋部4が破損する等の不具合を回避
することができる。
【0083】更に、蓋部4が全開状態にあるときには該
蓋部4は機器本体2の液晶表示部5に対して前方に20
0°回動しているため、機器本体2を水平状態から手前
に約20°傾けて液晶表示部5に表示された画面を見や
すくした状態で蓋部4に内蔵された平面型パッチアンテ
ナ60を略水平に配置することができ、この結果、平面
型パッチアンテナ60が通信衛星からの電波を受信しや
すい位置に配置されて該電波を効率よく受信することが
できる。
【0084】更に、グリスダンパー3は、外筒部として
の円筒状の可動シャフト31に内筒部としての円筒状の
固定シャフト32を挿通配置し、可動シャフト31と固
定シャフト32との間にグリス33を介在させた軸方向
に長い二重筒構造を採用しているため、グリス33の塗
布面積を大きくとることが可能になってねじりコイルば
ね34の大きな付勢力に対応するブレーキ力を容易に確
保することができ、しかも、グリスダンパー3の軸方向
の長さを長くとれることから、固定シャフト31内を挿
通するフレキシブルプリントケーブル66の挿通長さも
長くとることができ、この結果、フレキシブルプリント
ケーブル66のねじれ変形時に作用する応力を軽減する
ことができる。
【0085】更に、固定シャフト32の可動シャフト3
1の端部から突出した部分にねじりコイルばね34を外
挿して該ねじりコイルばね34に蓋部4の開方向への付
勢力を付与した状態で可動シャフト31の回り止めキー
41を固定シャフト32の切り欠き部39に係止させて
いるため、ねじりコイルばね34が軸方向に伸縮変形し
て回り止めキー41が固定シャフト32の切り欠き部3
9から外れない限り付勢力が解除されることがなく、こ
の結果、ねじりコイルばね34の付勢力が容易に解除さ
れるのを防止することができると共に、この状態で部品
としても扱うことができる。
【0086】なお、上記実施の形態では、電子機器とし
てGPS受信装置を備えた携帯情報端末を例に採った
が、これに限定されず、GPS受信装置を備えていない
携帯情報端末や携帯情報端末以外の電子機器にも本発明
を適用してもよい。
【0087】また、上記実施の形態では、GPS受信装
置を備えた携帯情報端末に好適な形態として機器本体2
の前方に蓋部4を回動可能に連結した場合を例に採った
が、これに限定されず、機器本体2の後方又は幅方向の
左側若しくは右側に蓋部4を回動可能に連結してもよ
い。
【0088】更に、上記実施の形態では、GPS受信装
置を備えた携帯情報端末に好適な形態として機器本体2
に液晶表示部5を設けた場合を例に採ったが、これに限
定されず、例えば蓋部4に液晶表示部を設けて機器本体
2に操作ボタン等を配置するようにしてもよい。
【0089】更に、上記実施の形態では、蓋部4にアン
テナ一体型GPS基板ユニット51を内蔵した場合を例
に採ったが、これに限定されず、アンテナ一体型GPS
基板ユニット51を機器本体2に内蔵して他の回路基板
を蓋部4に内蔵してもよく、又はアンテナ一体型GPS
基板ユニット51の実装部品の一部を機器本体2に内蔵
するようにしてもよい。
【0090】更に、上記実施の形態では、グリスダンパ
ー3の内筒部としての固定シャフト32を機器本体2に
固定し、外筒部としての可動シャフト31を蓋部4に固
定した場合を例に採ったが、これに代えて、内筒部を可
動シャフトとして蓋部4に固定し、外筒部を固定シャフ
トとして機器本体2に固定するようにしてもよい。
【0091】更に、上記実施の形態では、ヒンジ部とし
て、ねじりコイルばね34が一体となったグリスダンパ
ー3を採用しているが、必ずしもこれに限定する必要は
なく、例えば蓋部4の回動可能角度範囲内で一定のトル
クを有してどの角度位置でも止まるような構造、蓋部4
の全閉開度と全開角度の2点で掛止されるような構造、
或いは、ラチェット機構により小刻みな間欠的な回動を
行う構造等を採用することができる。
【0092】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、請求項
1の発明によれば、携帯時や収納時等に機器本体の表面
を保護することができると共に機器全体の小型化を図る
ことができ、更には、蓋部の開閉時にヒンジ部内を通る
平面状の接続ケーブルに大きな応力が働かないようにし
て安定した性能を長期にわたって確保することができる
という効果が得られる。
【0093】請求項2の発明では、請求項1の発明に加
えて、蓋部の開動作及び閉動作の両方において接続ケー
ブルのねじれ量が等しく且つ最小になるようにすること
ができるという効果が得られる。
【0094】請求項3の発明では、請求項1又は2の発
明に加えて、1アクションで電子機器を使用可能な状態
にすることができると共に、蓋部の急激な開動作が防止
されて蓋部が破損する等の不具合を回避することができ
るという効果が得られる。
【0095】請求項4の発明では、請求項3の発明に加
えて、付勢手段の大きな付勢力に対応するブレーキ力を
容易に確保することができ、しかも、接続ケーブルのね
じれ変形時に作用する応力を軽減することができるとい
う効果が得られる。
【0096】請求項5の発明では、請求項4の発明に加
えて、蓋部の開閉時に内筒部内で接続ケーブルが不自然
なねじれ変形を起こすのを防止することができるという
効果が得られる。
【0097】請求項6の発明では、請求項4又は5の発
明に加えて、ねじりコイルばねの付勢力が容易に解除さ
れるのを防止することができると共に、部品としても扱
うことができるという効果が得られる。
【0098】請求項7の発明では、請求項1〜6のいず
れか一項の発明に加えて、衛星通信用の平面型アンテナ
を備えた携帯型情報端末に好適に適用することができる
という効果が得られる。
【0099】請求項8の発明では、請求項1〜7のいず
れか一項の発明に加えて、機器本体の表面にデータ表示
部を設けると共に、蓋部の回路基板に衛星通信用の平面
型アンテナを設けた携帯型情報端末に好適に適用するこ
とができるという効果が得られる。
【0100】請求項9の発明では、請求項8の発明に加
えて、機器本体を水平状態から手前に所定角度傾けてデ
ータ表示部に表示された画面を見やすくした状態で蓋部
に内蔵された平面型アンテナを通信衛星からの電波を受
信しやすい略水平に配置することができるため、該電波
を効率よく受信することができるという効果が得られ
る。
【0101】請求項10の発明では、請求項1〜9の発
明に加えて、ねじれによる影響を受けやすいフレキシブ
ルプリントケーブルの蓋部の開閉動作に起因する経時的
なねじれ劣化を良好に防止することができるという効果
が得られる。
【0102】請求項11の発明では、請求項6の発明と
同様に、ねじりコイルばねの付勢力が容易に解除される
のを防止することができ、ねじりコイルばねが一体とな
ったグリスダンパーを部品として提供することができる
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例である携帯型情報端
末を説明するための蓋部を全開状態にした全体斜視図で
ある。
【図2】図1に示す携帯型情報端末の蓋部を全閉状態に
した全体斜視図である。
【図3】図1に示す携帯型情報端末の裏面側から見た全
体斜視図である。
【図4】携帯型情報端末の蓋部を全開状態にし、且つ、
ヒンジカバーを取り外した状態の全体斜視図である。
【図5】グリスダンパーの全体斜視図である。
【図6】グリスダンパーの分解斜視図である。
【図7】図6の矢印E方向から見た斜視図である。
【図8】グリスダンパーの内部構造を説明するための説
明的断面図である。
【図9】(a)は図8のA−A線断面図、(b)は図8
のB−B線断面図である。
【図10】蓋部の全体斜視図である。
【図11】蓋部の分解斜視図である。
【図12】蓋部の回動角度とフレキシブルプリントケー
ブルのねじれ状態との関係を説明するための説明図であ
る。
【図13】蓋部を回転可能角度範囲の略中央部に配置し
た状態を示す説明的概略斜視図である。
【図14】(a)は図13のA−A線断面図、(b)は
図13のB−B線断面図である。
【図15】蓋部を全開位置に配置した状態を示す説明的
概略斜視図である。
【図16】(a)は図15のA−A線断面図、(b)は
図15のB−B線断面図である。
【図17】蓋部を全閉位置に配置した状態を示す説明的
概略斜視図である。
【図18】(a)は図17のA−A線断面図、(b)は
図17のB−B線断面図である。
【符号の説明】
1…携帯情報端末 2…機器本体 3…グリスダンパー(ヒンジ部) 4…蓋部 5…液晶表示部(データ表示部) 8…係止爪(係止手段) 12…係止解除ボタン(係止手段) 31…可動シャフト(外筒部) 32…固定シャフト(内筒部) 33…グリス 34…ねじりコイルばね(付勢手段) 39…切り欠き部(内筒部に設けた被係止部) 41…回り止めキー(外筒部に設けた係止部) 50…下ケース 51…アンテナ一体型GPS基板ユニット(蓋部側回路
基板) 52…上ケース 53…化粧カバー 60…平面型パッチアンテナ 61…アンプ 62…レシーバ 66…フレキシブルプリントケーブル(接続ケーブル) θ1 …開方向のフレキシブルプリントケーブルの許容ね
じれ回動角度 θ2 …閉方向のフレキシブルプリントケーブルの許容ね
じれ回動角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05D 11/08 F16C 11/04 H05K 5/02 G01S 5/14

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路基板が内蔵された機器本体と、回路
    基板が内蔵されて前記機器本体にヒンジ部を介して回動
    可能に連結され、閉方向の回動により前記機器本体の表
    面を覆う蓋部と、前記ヒンジ部内を回動軸線方向に通っ
    て前記機器本体の回路基板と前記蓋部の回路基板とを電
    気的に接続する平面状の接続ケーブルとを備えた電子機
    器であって、 前記蓋部の全閉位置で前記接続ケーブルが平面状態とさ
    れた場合に該蓋部を全閉位置から開方向に回動させたと
    きの該接続ケーブルの許容ねじれ回動角度をθ 1 とし、
    前記蓋部の全開位置で前記接続ケーブルが平面状態とさ
    れた場合に該蓋部を全開位置から閉方向に回動させたと
    きの該接続ケーブルの許容ねじれ回動角度をθ2 とした
    場合に、θ1 とθ2 とが重複する前記蓋部の回動角度範
    囲内で前記接続ケーブルが平面状態となるように該接続
    ケーブルを前記ヒンジ部内に配置したことを特徴とする
    電子機器。
  2. 【請求項2】 前記蓋部の全開位置から全閉位置までの
    回動可能角度範囲の略中央位置で前記接続ケーブルが平
    面状態となるように該接続ケーブルを前記ヒンジ部内に
    配置したことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
  3. 【請求項3】 前記蓋部の全閉位置で該蓋部を前記機器
    本体に着脱可能に係止する係止手段と、前記蓋部を開方
    向に付勢する付勢手段とを備え、前記ヒンジ部としてグ
    リスダンパーを用いたことを特徴とする請求項1又は2
    記載の電子機器。
  4. 【請求項4】 前記グリスダンパーは、前記機器本体及
    び前記蓋部の内のいずれか一方の部材に固定される外筒
    部と、他方の部材に固定されて前記外筒部の内部を挿通
    する内筒部と、該外筒部と前記内筒部との間に介在され
    たグリスとを備え、該内筒部の内部に前記接続ケーブル
    を通したことを特徴とする請求項3記載の電子機器。
  5. 【請求項5】 前記内筒部の前記接続ケーブルの出口側
    の穴の断面形状を偏平にしたことを特徴とする請求項4
    記載の電子機器。
  6. 【請求項6】 前記付勢手段としてねじりコイルばねを
    用い、前記内筒部を前記外筒部の端部から突出させて、
    該突出部分に前記ねじりコイルばねを外挿すると共に、
    該ねじりコイルばねの両方の巻き端をそれぞれ前記外筒
    部及び前記内筒部に固定し、更に、前記ねじりコイルば
    ねに対して前記蓋部が開く方向に付勢力を付与した状態
    で、前記外筒部に設けた係止部を前記内筒部に設けた被
    係止部に係止させて前記蓋部のそれ以上の開方向への回
    動を規制し、該規制位置を該蓋部の全開位置としたこと
    を特徴とする請求項4又は5記載の電子機器。
  7. 【請求項7】 前記電子機器が衛星通信用の平面型アン
    テナを備えた携帯型情報端末であることを特徴とする請
    求項1〜6のいずれか一項に記載の電子機器。
  8. 【請求項8】 前記機器本体の表面にデータ表示部を設
    けると共に、前記蓋部の回路基板に衛星通信用の平面型
    アンテナを設けたことを特徴とする請求項1〜7のいず
    れか一項に記載の電子機器。
  9. 【請求項9】 前記蓋部が前記機器本体のデータ表示部
    の前方側に連結され、且つ、該蓋部の回動可能角度が1
    80°を超えることを特徴とする請求項8記載の電子機
    器。
  10. 【請求項10】 前記接続ケーブルがフレキシブルプリ
    ントケーブルであることを特徴とする請求項1〜9のい
    ずれか一項に記載の電子機器。
  11. 【請求項11】 外筒部と、該外筒部の内部を挿通する
    内筒部と、前記外筒部と前記内筒部との間に介在された
    グリスとを備え、前記内筒部を前記外筒部の端部から突
    出させて、該突出部分にねじりコイルばねを外挿すると
    共に、該ねじりコイルばねの両方の巻き端をそれぞれ前
    記外筒部及び前記内筒部に固定し、更に、前記ねじりコ
    イルばねに対してねじり方向の付勢力を付与した状態
    で、前記外筒部に設けた係止部を前記内筒部に設けた被
    係止部に係止させたことを特徴とするグリスダンパー。
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