JP3422711B2 - 流体帰還発振器および流量計 - Google Patents

流体帰還発振器および流量計

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JP3422711B2
JP3422711B2 JP04847699A JP4847699A JP3422711B2 JP 3422711 B2 JP3422711 B2 JP 3422711B2 JP 04847699 A JP04847699 A JP 04847699A JP 4847699 A JP4847699 A JP 4847699A JP 3422711 B2 JP3422711 B2 JP 3422711B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は純流体素子すなわち
フルイディクスの帰還発振を利用して流体の流量を測定
する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】流体の流量の測定には、たとえばテーパ
管中のフロートの位置により測定する面積式流量計、動
圧と静圧の差とにより測定するピトー管式流量計、オリ
フィス前後の差圧を測定する差圧式流量計、ファラデー
の法則を利用する電磁流量計、流体による熱伝導を利用
する熱式流量計など極めて多様な原理のものが使用され
ている。ところで測定された流量は直接に指示計で表示
されるほか制御信号用として直流4〜20mAなどで出
力される。一方、近年のコンピュータ制御の発展により
ディジタル信号に変換して出力することもなされる。ま
たディジタル信号にするとパルス数の累計により積算流
量を求められという利点もある。
【0003】これらの流量計においてはいずれも検出量
を電気信号にする部分についてはアナログ信号を取り扱
っている。流量が直接に発電電圧として出力される電磁
流量計などはもちろん、面積式流量計などにおいてもフ
ロートの位置を差動変圧器などで検出するといった手段
によりアナログ信号の検出になるのが普通である。しか
しながらアナログ信号を取り扱う検出器においては、た
とえば電磁コイルは温度による特性の変化が大きいなど
誤差の要因が多い。またこれらの誤差は発生条件の把握
が困難なことが多いため補正も難しい。しかしながら原
理的に流量が直接ディジタル信号として検出できる流量
測定方法は、流速によって変化するカルマン渦の発生周
波数を測定する渦流量計以外には実用になっているもの
がほとんど無いのが現状である。しかしながら渦流量計
がある程度太い管路内に装置を構成して流量を測定する
ものであり適用分野は乱流領域のみに限られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はフルイディク
スを利用した流体帰還発振器を利用し、これの周波数を
検出することにより渦流量計では測定できない層流域で
も測定できる流量計を開発することを課題とする。これ
は原理的に流量が直接ディジタル信号として検出できる
流量測定方法であり、また微小流量の測定が可能であ
る。ディジタル信号として出力する場合は検出した信号
の取り扱い過程において誤差が発生することがないこと
はもちろん、D−A変換してアナログ信号として出力す
る場合においても誤差の発生を最小限にできるものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するものであって、主噴流ノズルとこれの左右に制御ポ
ートとを設け、また主噴流ノズルと対向して左右に出力
ポートを設けて、前記主噴流ノズルからの流体の噴流を
制御ポートからの噴流で左右に偏向させ、スプリッター
で区分された左右の出力ポートに導入される流体の量を
変化させるフルイディクスにおいて、前記左右の制御ポ
ートと左右の出力ポートとを左右それぞれ帰還流路で結
合して流体帰還発振器としたものであって、流路を構成
する貫通穴を設けた一定厚さの中心板をこれに密着する
上板と下板で挟んで前記流体帰還発振器を組み立て構成
するさい、帰還流路部分の貫通穴については流路の曲線
の外縁のみの形状を形成して内縁側は他の流路部分の貫
通穴と連通させ、一方、帰還流路の曲線の内縁の形状部
分を有する突起を前記上板または下板に設けることによ
り、前記主噴流ノズル、制御ポート、出力ポートおよび
帰還流路がすべて同一平面内に構成されていることを特
徴とする流体帰還発振器である。
【0006】ここにおいて、前記突起にはベント部分の
流路形状の切れ込みが形成されていること、前記上板と
下板のうち突起を設けない側のものには突起がはまる穴
をあけたことも特徴とする。またさらに前記流体帰還発
振器において、フルイディクスは層流型流体発信器であ
ること、帰還流路は滑らかな曲線で構成されているこ
と、帰還流路は断面積がノズル断面積の0.5ないし1
0倍であることが好ましい。
【0007】また本発明は、上記本発明の流体帰還発振
器の左右の帰還流路の少なくとも一方に流体圧力または
流速を検出するセンサを結合して発振周波数信号を出力
することを特徴とする流量センサである。また上記本発
明の流体帰還発振器の左右の帰還流路に流体圧力または
流速を検出するセンサを結合し、左右の帰還回路の差の
出力により発振周波数信号を出力することを特徴とする
流量センサである。
【0008】またさらに本発明は、流体の管路内に断面
積の狭小部を設け、前記狭小部より上流位置および前記
狭小部ないし狭小部より下流位置にバイパス管をそれぞ
れ設け、前記の流量センサのそれぞれ噴射ノズルおよび
ベントに通じる流路に前記各バイパス管を接続したこと
を特徴とする流量計である。また、管路内にピトー管と
静圧検出口を設け、前記ピトー管の総圧検出口からの導
管を前記の流量センサの噴射ノズルに通じる流路に接続
し、前記静圧検出口からの導管を前記流量センサのベン
トに通じる流路に接続したことを特徴とする流量計であ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の流量計はフルイディクス
を利用した流体帰還発振器の周波数が流量に依存するこ
とによって測定を行なうものである。フルイディクスは
基本的には流体の流れを干渉させてその方向を偏向させ
て制御を行なうものであって、この概念に該当するもの
の形態には多様なものがある。これらの中で図2は側壁
付着形素子といわれるものの一つであって、この種の素
子はフリップフロップやORなどの論理素子として使用
され、フルイディクスの代表的なものとなっている。た
とえば図2の素子は図示した形状の断面が長方形の流路
が形成されており、主噴流口41から供給された流体
は、乱流の形成によりいずれかの側壁に付着して流れる
のが安定なため、出力ポート42、43のうちのいずれ
か一方に出力が現われる。このとき制御ポート44、4
5のうちの現在出力が現われているのと反対側のものに
流体を瞬間的に供給すれば、現在出力が現われているの
とは別の側の出力ポートに出力が移動する。したがって
双安定な出力が得られる。また左右の出力ポート42、
43と制御ポート44、45とをそれぞれ流路で結合す
ればこれが帰還流路になり、二つの出力ポートに自動的
に交互に出力が現われるようになり、流体パルスの発振
器とすることができる。この他OR素子やNOR素子な
ども制御ポートの配置や数を図2のものと変えることに
より実現できる。なお図中46、47はベントであっ
て、主噴流口や制御ポートから入った流体のうち出力ポ
ートから排出しきれなかったものの排出口である。
【0010】また図3は層流型増幅素子、層流比例素子
などと呼称されているものであって、主噴流ノズル51
から流体の噴流はこれだけでは特に片方に寄ることなく
左右の出力ポート52、53に均等に出力が現われる。
このとき左右の制御ポート54、55のいずれかからの
噴流があると主噴流ノズルからの噴流は偏向され、一方
の出力ポートへの流量が増大する。すなわち制御ポート
からの小流量を変化させることににより主噴流ノズルか
らの大流量を加えた出力ポートからの出力を比例的に変
化させることができ、線形増幅器の作用をする。このよ
うな作用は前記の側壁付着形素子と異なり素子内部の流
れが層流のときに実現できる。この層流型増幅素子にお
いても左右の出力ポート52、53と制御ポート54、
55とをそれぞれ帰還流路で結合すれば、二つの出力ポ
ートに自動的に交互に出力が現われるようになり、流体
発振器とすることができる。なお図中56は出力ポート
から排出しきれなかった流体を排出する4個のベントで
ある。本発明はこのような発振器の周波数が主噴流ノズ
ルからの流量と比例関係にあることを利用するものであ
るが、フルイディクスのうちでもこの層流型増幅素子に
よる発振器が特に精度が優れて好ましいので、以下の説
明においては層流型増幅素子を用いた発振器の例につい
て説明するが、これを層流型流体帰還発振器と称するこ
とにする。
【0011】ところで層流型流体帰還発振器は図3に示
したような層流型増幅素子に左右それぞれの帰還流路が
加わったものであるが、具体的な装置の構成においてど
のような形態の帰還流路を設けるかが問題となる。原理
的には層流型増幅素子として完成しているものの出力ポ
ートと制御ポートとに外部から配管を接続して帰還流路
とすることもできるが、短い距離で定まった寸法の流路
をフルイディクスの内部に形成するのが流量計として精
度が良い発振周波数を得るために好ましいことがわかっ
た。
【0012】図1は本発明の流体帰還発振器における流
路を示す図である。この図において1は主噴流ノズル、
2および3は制御ポート、4および5は出力ポートであ
ってこれらで層流型増幅素子を構成している。さらに左
右それぞれの制御ポートと出力ポートとは帰還流路6お
よび7で接続されており、素子自体で層流型流体帰還発
振器を構成している。このように帰還流路は鋭い屈曲部
がなく滑らかな曲線で構成されていることが好ましい。
鋭い屈曲部があるとそこで乱流を生じてノイズとなり動
作の安定性に悪影響を及ぼすおそれがあるからである。
また帰還流路は断面積はノズル断面積の0.5ないし1
0倍であると安定な発振を行なわせることができる。な
お図中8は4個のベントであって主噴流ノズルから絶え
ず供給される流体を排出するためのものであるが、この
ような機能を果たせばこの図に示すような形態に限定さ
れるものではない。
【0013】図1に示したような主噴流ノズル1、制御
ポート2、3、出力ポート4、5および帰還流路6、7
がすべて同一平面内に構成されていることが流体帰還発
振器として理想的であるが、これを実際の製作するのは
容易ではない。すなわち基本的構造としては流路を構成
する貫通穴を設けた一定厚さの中心板を、これに密着す
る上板と下板で挟む構造とするのが組み立てが最も容易
である。これにより中心板の厚みが矩形の形をした流路
断面における一対の辺になり、上記貫通穴の幅が他の一
対の辺になる。ところが図1に示したような穴を中心板
に開けると帰還流路6、7で取り囲まれる部分9、10
は中心板の他の部分に繋がらず切り離されてしまうこと
になる。したがってこの部分をどのように組み立てるの
かが問題となる。
【0014】図4、図5および図6は上記の問題を解決
した本発明における層流型流体帰還発振器を構成する部
品の図であって、図4の中心板11、図5の下板12、
図6の上13板が重ね合わされて素子が完成する。なお
図5については(a)は図4、図6と同様の平面図、
(b)は側面図である。これらの図面において、図4の
中心板は噴射ノズル14の部分についてはその形状の貫
通穴が開いているが、帰還流路部分の貫通穴については
流路の曲線の外縁15のみの形状を形成して内縁側は噴
射ノズルなどの他の流路部分の貫通穴と連続したものと
なっている。一方図5の下板においては帰還流路の曲線
の内縁の形状部分を有する突起16、17が設けられて
おり、下板12の上に前記中心板11を重ね合わせたと
きにこれら両方で帰還流路が構成されることになる。な
お図示しないが、下板に位置合わせのピンを設けてお
き、中心板にこれに対応する穴を設けるといった手段で
位置ずれを防止し、正確な寸法形状の帰還流路が形成さ
れるようにするとよい。
【0015】また下板に設けた突起16、17にある4
個の切れ込み18はベント部分の流路を形成するもので
ある。この例のように帰還流路で取り囲まれた場所にベ
ントがある場合には、帰還流路の曲線の内縁を構成する
突起に切れ込みを設けてベントの流路を形成するとよ
い。なお各ベントの流路の奥には下板を貫通して穴19
が開けられているが流体の排出口であって、さらに必要
に応じて図示しないホース口やソケットなどの管継手を
下板の反対側に設けてもよい。同様に噴射ノズルの奥の
部分にも流体を導入する穴25を上板か下板の少なくと
も一方に設ける必要がある。
【0016】さらに上記のように下板12の上に中心板
11を重ね合わせた上にさらに上板13を重ねることに
より流体帰還発振器は完成することになる。この場合前
記突起16、17の高さを中心板11の厚さと同じにし
て上板13は流体導入排出口など以外は単なる平板とす
ることもできるが、ここで示す例においては上板13は
図6に示す形状になっており、突起16、17がはまる
穴20、21が開けられている。したがってこの例にお
いては図5に示すように突起16、17の高さは中心板
11の厚さと上板13の厚さとを加えたものとなる。こ
のように上板に突起がはまり込む穴をあけることにより
ずれの発生がなく、正確に位置合わせができる。なお上
板が単なる平板の場合には突起は下板に固定されていな
いと組み立てが困難であるが、図6の場合には突起1
6、17は下板11に固定せず、下板、中心板、上板を
組み立てた後に突起部分の部品をはめ込むことも可能で
ある。すなわち本発明の要旨において、「突起を前記上
板または下板に設ける」との表現は、突起は必ずしも上
板や下板と一体になるように固着されていることを意味
しない。またどちら側を上板か下板とするかは便宜上の
問題であるから、このような図5において突起が固定さ
れていない状態は上板と下板を逆にしても表現できる。
つまり図6の部品を下板と考えればこれにはめ込まれた
突起は下板に設けられた突起であり、図5の部品は単な
る平板の上板になる。なお図6の上板においてベントに
該当する部分の先端22がえぐれているのは、ここを上
板の穴としてベントからの排出口を形成するためのもの
である。
【0017】上記のようにして組み立てた本発明の流体
帰還発振器は流量と発振周波数との一定の関係があるこ
とを利用して流量センサとして使用できる。このために
は流体の振動を測定するセンサを結合して周波数の信号
を取り出す必要がある。この手段としては上記流体帰還
発振器の左右の帰還流路の少なくとも一方に流体圧力ま
たは流速を検出するセンサを結合して発振周波数信号を
出力するようにすればよい。図6の上板13において2
3および24は帰還流路に該当する箇所に設けられた検
出孔であって、配管を経由して圧力センサに接続するた
めのものである。圧力測定器としては特に限定するもの
ではなく、ピエゾ素子などが使用できる。
【0018】また上記流量センサにおいて、流体帰還発
振器の左右の帰還流路に流体圧力または流速を検出する
センサを結合し、左右の帰還回路の差の出力により発振
周波数信号を出力するようにすると検出感度を上げるこ
とができる。たとえば左右の圧力をダイヤフラムの両側
に導入してこれの変位を検出するなどの方法が実施でき
る。
【0019】なお上記の図4ないし図6による説明は層
流型流体帰還発振器についてのものであるが、先にも述
べた側壁付着型流体素子による流体帰還発振器において
も図4ないし図6によって説明したのと同様な形態に帰
還流路を構成して本発明を適用できる。
【0020】図7は本発明の層流型流体帰還発振器を使
用した流量センサによる流量測定結果の例を示すグラフ
であって、対象とした流体は水である。このグラフは流
量計の性能評価の手段として流体のレイノルズ数とスト
ローハル数との関係を示しているが、ストローハル数が
一定であれば範囲が流量と発振周波数との間に比例関係
が成立し良好な測定ができる。このレイノルズ数とスト
ローハル数との関係による評価は本来渦流量計の評価に
用いられているものであるが、本発明の流量計にもこの
ように援用可能であることがわかった。すなわち本発明
の流体帰還発振器において、ストローハル数Stは、流
速をv、発振周波数をf、主噴流ノズルの幅寸法をdと
すると、 St=f×d/v の関係にあるから、スト
ローハル数が一定であれば、流速vと発振周波数fとの
間に比例関係が成立することになる。一方レイノルズ数
は流体の流速に比例し、動粘度に逆比例する値であるか
ら、レイノルズ数の範囲はある状態の流体の流量範囲を
示していることになる。
【0021】本発明の流量センサは小流量の測定に特に
適しているという特徴を有するものであるが、流量計の
用途の多くを占める一般配管などの大流量測定にも適用
が可能である。図8はこのような流量計の例を示す概念
図であって、流体の管路内にオリフィス32を設けてこ
れの上流位置および下流位置それぞれにバイパス管33
および34を設けている。これら各バイパス管は本発明
の流量センサ31に接続されているが、上流側からのバ
イパス管33は噴射ノズルに通じる流路に、下流側から
のパイパス管34はベントに通じる流路に接続されてい
る。これにより管路の流量に対応した量の流体が流量セ
ンサ31にパイパスされて大流量の測定ができる。
【0022】図9は本発明の流量センサを使用した流量
計の他の例を示す概念図であって、流体の管路の中に層
流素子35が設けられている。これは波板が重ねられた
ものやパイプを束ねたものが使用され、絞りとしての作
用をするが層流状態が維持される。なお36および37
は同様な構造の整流素子であって層流素子の前後を層流
状態にするためのものである。この場合図8と同様にバ
イパス管38および39が設けられ、流量センサ31の
噴射ノズルに通じる流路およびベントに通じる流路に接
続されている。この例のように層流素子を使用した場合
には管路の流量に比例した量の流体が流量センサにバイ
パスされる。図8や図9と同様な原理の流量計はこれに
限らず、たとえばベンチュリ管を設けてこれの上流位置
と絞り部とにバイパス管を設けてもよい。すなわち一般
的に、流体の管路内に断面積の狭小部を設け、狭小部よ
り上流位置および狭小部ないし狭小部より下流位置にバ
イパス管をそれぞれ設け流量センサに導入すればよい。
【0023】また上記の流体の管路内に断面積の狭小部
を設けた流量計のほかに、ピトー管と本発明の流量セン
サとを組み合わせても大流量の測定ができる。すなわ
ち、管路内にピトー管を設け、これの総圧(=動圧+静
圧)検出口からの導管を本発明の流量センサの噴射ノズ
ルに通じる流路に接続する。一方、管路の壁面やピトー
管自体に設けられた静圧検出口からの導管を流量センサ
のベントに通じる流路に接続すれば、管路の流量に応じ
た量の流体を流量センサに導入することができる。この
流量計においては前記の流路に断面積の狭小部を設けた
ものと異なり、圧力損失がほとんど無いという特徴を有
する。
【0024】
【発明の効果】本発明のフルイディクスを利用した流体
帰還発振器は流量を直接ディジタル信号として検出で
き、流量センサとして優れた特性を有しており微小流量
から大流量の測定まで広く応用可能である。ディジタル
信号は信号の取り扱い過程において誤差が発生すること
がないことはもちろん、D−A変換してアナログ信号と
して出力する場合においても誤差の発生を最小限にでき
る。また本発明の流体帰還発振器の構成によれば特性上
最も好ましい、主噴流ノズル、制御ポート、出力ポート
および帰還流路がすべて同一平面内に構成されている流
体帰還発振器を最小限の製造工程で精度良く製作でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流体帰還発振器における流路を示す図
【図2】側壁付着形素子における流路を示す図
【図3】層流型増幅素子における流路を示す図
【図4】本発明の層流型流体帰還発振器を構成する中心
板の平面図
【図5】本発明の層流型流体帰還発振器を構成する下板
の(a)平面図と(b)側面図
【図6】本発明の層流型流体帰還発振器を構成する上板
の平面図
【図7】本発明の流量センサによる流量測定におけるレ
イノルズ数とストローハル数との関係を示すグラフ
【図8】本発明の流量センサを使用した流量計の例を示
す概念図
【図9】本発明の流量センサを使用した流量計の例を示
す概念図
【符号の説明】
1 主噴流ノズル 2、3 制御ポート 4、5 出力ポート 6、7 帰還流路 8 ベント 9、10 帰還流路で取り囲まれる部分 11 中心板 12 下板 13 上板 14 噴射ノズル 15 流路の曲線の外縁 16、17 突起 18 切れ込み 19 穴 20、21 突起がはまる穴 23、24 検出口 25 穴 31 流量センサ 32 オリフィス 33、34 バイパス管 35 層流素子 36、37 整流素子 38、39 バイパス管 41 主噴流口 42、43 出力ポート 44、45 制御ポート 46、47 ベント 51 主噴流ノズル 52、53 出力ポート 54、55 制御ポート 56 ベント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−77558(JP,A) 特開 平1−145523(JP,A) 特開 平4−158216(JP,A) 実開 平2−75528(JP,U) 特表 平3−505001(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 1/00 - 9/02

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主噴流ノズルとこれの左右に制御ポート
    とを設け、また主噴流ノズルと対向して左右に出力ポー
    トを設けて、前記主噴流ノズルからの流体の噴流を制御
    ポートからの噴流で左右に偏向させ、スプリッターで区
    分された左右の出力ポートに導入される流体の量を変化
    させるフルイディクスにおいて、前記左右の制御ポート
    と左右の出力ポートとを左右それぞれ帰還流路で結合し
    て流体帰還発振器としたものであって、流路を構成する
    貫通穴を設けた一定厚さの中心板をこれに密着する上板
    と下板で挟んで前記流体帰還発振器を組み立て構成する
    さい、帰還流路部分の貫通穴については流路の曲線の外
    縁のみの形状を形成して内縁側は他の流路部分の貫通穴
    と連通させ、一方、帰還流路の曲線の内縁の形状部分を
    有する突起を前記上板または下板に設けることにより、
    前記主噴流ノズル、制御ポート、出力ポートおよび帰還
    流路がすべて同一平面内に構成されていることを特徴と
    する流体帰還発振器。
  2. 【請求項2】 前記突起にはベント部分の流路形状の切
    れ込みが形成されていることを特徴とする請求項1記載
    の流体帰還発振器。
  3. 【請求項3】 前記上板と下板のうち突起を設けない側
    のものには突起がはまる穴をあけたことを特徴とする請
    求項1または2に記載の流体帰還発振器。
  4. 【請求項4】 前記フルイディクスは層流型流体発信器
    であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに
    記載の流体帰還発振器。
  5. 【請求項5】 前記帰還流路は滑らかな曲線で構成され
    ていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに
    記載の流体帰還発振器。
  6. 【請求項6】 前記帰還流路は断面積がノズル断面積の
    0.5ないし10倍であることを特徴とする請求項1な
    いし5のいずれかに記載の流体帰還発振器。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の流
    体帰還発振器の左右の帰還流路の少なくとも一方に流体
    圧力または流速を検出するセンサを結合して発振周波数
    信号を出力することを特徴とする流量センサ。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし6のいずれかに記載の流
    体帰還発振器の左右の帰還流路に流体圧力または流速を
    検出するセンサを結合し、左右の帰還回路の差の出力に
    より発振周波数信号を出力することを特徴とする流量セ
    ンサ。
  9. 【請求項9】 流体の管路内に断面積の狭小部を設け、
    前記狭小部より上流位置および前記狭小部ないし狭小部
    より下流位置にバイパス管をそれぞれ設け、請求項7ま
    たは8に記載の流量センサのそれぞれ噴射ノズルおよび
    ベントに通じる流路に前記各バイパス管を接続したこと
    を特徴とする流量計。
  10. 【請求項10】 管路内にピトー管と静圧検出口を設
    け、前記ピトー管の総圧検出口からの導管を請求項7ま
    たは8に記載の流量センサの噴射ノズルに通じる流路に
    接続し、前記静圧検出口からの導管を前記流量センサの
    ベントに通じる流路に接続したことを特徴とする流量
    計。
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