JP3422549B2 - ほうろう焼成後の強度が高いほうろう用冷延鋼板およびその製造方法 - Google Patents

ほうろう焼成後の強度が高いほうろう用冷延鋼板およびその製造方法

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JP3422549B2
JP3422549B2 JP03708494A JP3708494A JP3422549B2 JP 3422549 B2 JP3422549 B2 JP 3422549B2 JP 03708494 A JP03708494 A JP 03708494A JP 3708494 A JP3708494 A JP 3708494A JP 3422549 B2 JP3422549 B2 JP 3422549B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレス成形性、ほうろ
う性が良好なほうろう用冷延鋼板、とくに、ほうろう焼
成後の強度が高いほうろう用冷延鋼板とその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ほうろう用鋼板は、鋼板表面にガラス質
を焼付けた不燃性材料で、耐熱性をはじめとして、耐候
性、耐薬品性、耐水性および耐汚染性などに優れた特性
を備える他、表面が美麗であるという種々の特長があ
る。このようなほうろう用鋼板に提供される素材の特性
としては、耐焼成歪性、耐つまとび性、密着性および耐
泡・黒点欠陥性などの他、用途によってはさらにプレス
成形性も優れたものが要求される。そして、このような
プレス成形の用途に供されるほうろう用鋼板の場合に
は、プレス成形時においては軟質で成形性が良好である
一方、ほうろう焼成後に高強度化するのが好ましい。
【0003】従来のほうろう用の高強度鋼板は、特公昭
58−1170号公報、特公昭59−6894号公報、特開昭61−11
7246号公報に提案されているように、ほとんどが熱延鋼
板に関するものであり、いずれの鋼板もC量が 0.005%
以上の化学組成のものにTiを添加し、熱延中か、もしく
はほうろう焼成中にTiCを鋼中に微細に析出させて高強
度化を図ったものが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなTi添加ほうろう用鋼は、冷延鋼板、熱延鋼板にかか
わらず特開平2−93046 号公報に開示されているよう
に、ほうろう処理を施した場合、泡・黒点といった表面
欠陥が発生しやすいという傾向があった。また、特開昭
61−117246号公報に開示されているように、ほうろう焼
成前に固溶Cを鋼中に存在させたもので、(1) Fe−C状
態図で周知のごとく、Ac3変態点が低下し焼成中にα−
γ変態が生じ、焼成歪と称する形状不良が生じる、(2)
焼成中に鋼板表面のCが大気中の酸素と結合し、CO2
スを発生させ、さらに多くの泡・黒点欠陥を発生する、
(3) また、焼成といった短時間の熱処理ではTiCが十分
に生成しにくく、つまとび欠陥が発生する。といった問
題を抱えていた。
【0005】そこで本発明の主たる目的は、ほうろう焼
成前にあっては成形性が良好で、ほうろう焼成後に高強
度化すること、具体的には例えば、ほうろう処理後のYS
が50kgf/mm2以上にまで高強度化するほうろう用冷延鋼
板およびその製造方法を提案することにある。この発明
の他の目的は、ほうろう処理時に、泡・黒点欠陥が発生
しにくく、耐つまとび性が良好で、焼成歪も小さいほう
ろう用冷延鋼板およびその製造方法を提案することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上掲課題
の解決に向けて鋭意研究した結果、Nbの有効利用を図る
とともに、Mn,Cuその他の成分との関係を明らかにして
それらの適正量を複合添加するという着想のもと、さら
に、製造条件を適切に制御することによって、上掲の目
的を達成することができることを見出した。とくに、Nb
の有効利用とは、ほうろう焼成前には良好な成形性を維
持する一方でほうろう処理後は高強度鋼板とするため
に、このNbを利用することを意味している。すなわち、
このNbをCとの関連において所定量を添加するととも
に、熱延巻き取り条件と冷延後の焼鈍条件とを好適に制
御することが必要である。具体的には、熱延時に低温で
巻き取って熱延を終了させた段階ではNbCを析出させず
において、そのNbCを冷延後の焼鈍段階において析出さ
せることにより、軟質化させて成形性を確保し、その後
プレス成形後のほうろう焼成時にNbCを再溶解させるこ
とにより、鋼中の固溶C量を増大させ、焼成後の鋼板素
地の材質を高強度化させる点にこの発明の特徴がある。
また、Mn、Cuの添加量を限定することにより、耐つまと
び性、耐焼成歪、耐泡・黒点といったほうろう特性を付
与した上で、鋼板素地の降伏応力(YS)を、ほうろう
処理後に50kgf/mm2超まで、さらに高強度化させる点に
この発明のもう一つの特徴がある。以下に本発明の鋼板
およびその製造方法の要旨構成を述べる。
【0007】すなわち、本発明は、 (1) C:0.002 〜0.020 wt%、Si:0.01〜0.10wt%、 Mn:1.0 〜3.0 wt%、 P:0.02〜0.10wt%、 S:0.01〜0.10wt%、 Al:0.010 wt%以下、 N:0.0050〜0.0200wt%、O:0.010 〜0.100 wt%、 B:0.0050〜0.0200wt%、Cu:0.5 〜2.0 wt%、 Ni:0.05〜1.0 wt%、 Nb:0.01〜0.10wt% を含み、かつB、CuおよびNbはC、N、P、Sとの関連
において、B/N≧1、(P+S) /Cu=0.03〜0.30、N
b/C≧7をそれぞれ満足するように含有し、残部が鉄
および不可避的不純物からなることを特徴とするほうろ
う焼成後の強度が高いほうろう用冷延鋼板。 (2) C:0.002 〜0.020 wt%、Si:0.01〜0.10wt%、 Mn:1.0 〜3.0 wt%、 P:0.02〜0.10wt%、 S:0.01〜0.10wt%、 Al:0.010 wt%以下、 N:0.0050〜0.0200wt%、O:0.010 〜0.100 wt%、 B:0.0050〜0.0200wt%、Cu:0.5 〜2.0 wt%、 Ni:0.05〜1.0 wt%、 Nb:0.01〜0.10wt%、 Se: 0.001〜0.050 wt% を含み、かつB、CuおよびNbはC、N、P、Sとの関連
において、B/N≧1、(P+S) /Cu=0.03〜0.30、N
b/C≧7をそれぞれ満足するように含有し、残部が鉄
および不可避的不純物からなることを特徴とするほうろ
う焼成後の強度が高いほうろう用冷延鋼板。 (3) C:0.002 〜0.020 wt%、Si:0.01〜0.10wt%、 Mn:1.0 〜3.0 wt%、 P:0.02〜0.10wt%、 S:0.01〜0.10wt%、 Al:0.010 wt%以下、 N:0.0050〜0.0200wt%、O:0.010 〜0.100 wt%、 B:0.0050〜0.0200wt%、Cu:0.5 〜2.0 wt%、 Ni:0.05〜1.0 wt%、 Nb:0.01〜0.10wt% を含み、かつB、CuおよびNbはC、N、P、Sとの関連
において、B/N≧1、(P+S) /Cu=0.03〜0.30、N
b/C≧7をそれぞれ満足するように含有し、残部が鉄
および不可避的不純物からなる鋼を熱間圧延した後、 6
50℃以下の温度で巻き取り、次いで冷間圧延を施した
後、再結晶温度〜900 ℃の温度で連続焼鈍を行うことを
特徴とするほうろう焼成後の強度が高いほうろう用冷延
鋼板の製造方法。 (4) C:0.002 〜0.020 wt%、Si:0.01〜0.10wt%、 Mn:1.0 〜3.0 wt%、 P:0.02〜0.10wt%、 S:0.01〜0.10wt%、 Al:0.010 wt%以下、 N:0.0050〜0.0200wt%、O:0.010 〜0.100 wt%、 B:0.0050〜0.0200wt%、Cu:0.5 〜2.0 wt%、 Ni:0.05〜1.0 wt%、 Nb:0.01〜0.10wt%、 Se: 0.001〜0.050 wt% を含み、かつB、CuおよびNbはC、N、P、Sとの関連
において、B/N≧1、(P+S) /Cu=0.03〜0.30、N
b/C≧7をそれぞれ満足するように含有し、残部が鉄
および不可避的不純物からなる鋼を熱間圧延した後、 6
50℃以下の温度で巻き取り、次いで冷間圧延を施した
後、再結晶温度〜900 ℃の温度で連続焼鈍を行うことを
特徴とするほうろう焼成後の強度が高いほうろう用冷延
鋼板の製造方法。
【0008】
【作用】次に、本発明において、鋼の成分組成を上記要
旨構成のとおりに限定した理由について説明する。 C:0.002 〜0.020 wt%;Cは、侵入型固溶元素であ
り、材質を高強度化するのに有利な元素である。すなわ
ち、Cは、熱延焼鈍板の段階でNbCを形成するが、ほう
ろう焼成時に再溶解して、固溶Cとして強化に寄与す
る。その効果を得るには 0.002wt%以上の含有が必要で
ある。一方、0.020 wt%超の含有量では固溶Cが残留し
やすくなり、これによりAc3変態点が低下し、ほうろう
の焼成歪が発生しやすくなる。したがって、Cの含有量
は 0.002〜0.020 wt%、好ましくは 0.003〜0.010 wt%
とする。
【0009】Si:0.01〜0.10wt%;Siは、固溶強化のた
めに有効な元素であり、0.01wt%以上の含有が必要であ
るが、0.10wt%を超えて添加すると、ほうろうの密着性
を著しく劣化させる。したがって、Siの含有量は0.01〜
0.10wt%、好ましくは0.01〜0.05wt%とする。
【0010】Mn:1.0 〜3.0 wt%;MnもSiと同様、固溶
強化のために有効な元素である。また、Mnは、本発明の
ようにS、Oを多量に含む成分系においては、MnO、Mn
Sを形成することによりプレス成形性を劣化させること
なく、つまとび欠陥の原因になる水素をトラップさせる
ことができる元素である。さらにMnは、本発明のような
過剰のCu添加により引き起こされることが予想される酸
洗速度の低下にともなう密着性の劣化を抑制する作用が
ある。これらの効果は、1.0 wt%未満では得られず、3.
0 wt%を超えるとその効果が飽和するので、1.0 〜3.0
wt%、好ましくは1.0 〜2.0 wt%とする。
【0011】P:0.02〜0.10wt%;Pは、強度および深
絞り性を向上させ、またCu添加時の酸洗速度の低下に伴
うほうろう密着性の劣化を抑制するのに有効な元素であ
り、少なくとも0.02wt%以上の含有が必要である。しか
しながら、0.10wt%超の含有はほうろう前処理時の酸洗
速度を著しく増大させ、泡・黒点といったほうろうの表
面欠陥を発生させやすくすることから、0.10wt%以下の
含有量にする必要がある。なお、プレス加工後の2次加
工脆性の観点から、0.02〜0.05wt%の範囲の添加が好ま
しい。
【0012】S:0.01〜0.10wt%;Sは、Mn、Cuと硫化
物を形成して鋼中に分散することから、耐つまとび性を
改善する元素である。またこれらの析出物は、ほうろう
前処理時にほうろうの密着性を改善するのに有効な表面
凹凸を形成させる元素である。これらの効果を得るに
は、Sの含有量は0.01wt%以上必要である。しかし、0.
10wt%超の含有はPと同様に、ほうろう前処理時の酸洗
速度を著しく増大させ、泡・黒点欠陥の原因になるスマ
ットの生成を促進することから、Sの含有量は0.01〜0.
10wt%、好ましくは0.01〜0.05wt%とする。
【0013】Al:0.010 wt%以下;Alは、耐つまとび性
を改善するための酸素を特定範囲にコントロールするた
め必要な量があれば十分である。しかし、0.01wt%超の
含有量は酸素をAl2O3 として除去してしまうことから、
0.01wt%以下の範囲に限定する。このAl量は 0.005wt%
以下であっても何ら問題はない。
【0014】N:0.0050〜0.0200wt%;Nは、BNを形
成して耐つまとび性を確保するので有効な元素であり、
少なくとも0.0050wt%以上の含有が必要である。しかし
ながら、0.0200wt%超の含有はBN形成のためのBを多
量に添加しなければならなくなり、このBは、熱間圧延
時に割れ発生の危険性を高めるため、N量の上限を0.02
00wt%とする。なお、Nの好ましい含有量は0.0070〜0.
0150wt%の範囲である。
【0015】O:0.010 〜0.100 wt%;Oは、耐つまと
び性を改善する目的から有効な元素であるが、0.010 wt
%未満の含有量ではその効果が得られない。また、0.10
0 wt%超の含有では連鋳スラブの表面性状が劣化し、ス
ラブ表面手入れのコストがかかる上、製品歩留りが悪く
なることから、その含有量の範囲を0.010 〜0.100 wt%
とする。好ましくは0.010 〜0.050 wt%の方がよい。
【0016】B:0.0050〜0.0200wt%;Bは、B2O3、B
Nなどを形成して耐つまとび性を確保する上、固溶Nに
よる時効劣化を防止する効果を有する元素である。その
効果を発揮させるためには、Bの含有量は少なくとも0.
0050wt%必要であるが、0.0200wt%超の含有は熱間圧延
時に割れが生じやすくなってしまうので、Bの含有範囲
を0.0050〜0.0200wt%とする。なお、固溶Bが存在する
とプレス成形性が劣化し易いことから、0.77×(N)≦
B≦〔0.77×(N)+0.45×(O)〕とするのが望まし
い。
【0017】Cu:0.5 〜2.0 wt%;Cuは、ほうろう前処
理時の酸洗速度をコントロールするために、また硫化物
を形成し耐つまとび性を防止するために添加する。さら
に、Cuは、焼成中ないしは焼成後の冷却中における微細
な析出物形成による析出強化に有効な元素である。これ
らの効果は 0.5wt%未満では得られず、一方2.0 wt%超
では効果が飽和し、コストアップになるのでその範囲を
0.5〜2.0 wt%、好ましくは0.5 〜1.3 wt%とする。
【0018】Ni:0.05〜1.0 wt%;Niは、Cuが多量に添
加された場合に発生する表面欠陥を防止する効果を持っ
ている他、ほうろうの密着性を向上させるために有効な
元素である。0.05wt%未満の添加量ではその効果はな
く、また、1.0 wt%超の添加はコストアップの原因とな
ることから、その範囲を0.05〜1.0 wt%、好ましくは0.
10〜0.65wt%とする。
【0019】Nb:0.01〜0.10wt%;Nbは、冷延後の焼鈍
段階でNbCを形成し、時効劣化の原因になる固溶C量を
減少させてプレス成形性を確保する他、結晶粒を微細
化させる効果、ほうろう焼成時にNbCが再溶解して固
溶C量を増大させる効果により、材質の高強度化に有利
な元素である。これらの効果を引き出すには少なくとも
0.01wt%が必要であるが、0.10wt%超の含有量では効果
が飽和し、コストが上昇することから、0.01〜0.10wt
%、好ましくは0.02〜0.08wt%とする。
【0020】(P+S) /Cu=0.03〜0.30;PとSは、
表面に濃化して、Cuを多量に添加した場合に予想される
酸洗減量の低下を防止する機能を有する。それ故に (P
+S) とCuとの比にして0.03〜0.30に限定することが有
効である。 (P+S) /Cuが、0.03未満でも0.30を超えても、ほう
ろう前処理条件 (温度, 時間等) の変動に対する酸洗減
量が不安定となるので、 (P+S) /Cuは0.03〜0.30、
好ましくは0.05〜0.20wt%の範囲内とする。
【0021】B/N≧1;上述したようにBは、Nと結
合して耐つまとび性を向上させ、また時効劣化を軽減す
る作用があるが、このような作用はB/N比で1以上を
示すことが必要である。すなわち、B/Nが、1未満で
は時効劣化の原因になるNをBNとして固定することが
困難となるので、B/Nは1以上、好ましくは 1.2以上
を満足させる必要がある。
【0022】Nb/C≧7;Nbは、Cと結合して上述した
ような効果を発揮するが、それ故に、このNbはCとの関
連においてNb/C比にして7以上を示すことが必要であ
る。すなわち、Nb/Cが、7未満では焼鈍段階でNbCを
形成させることが困難であり、プレス成形性を確保する
ことが困難になる。また、ほうろう焼成前に固溶Cが残
存している場合には、ほうろう焼成時に焼成歪が生じて
しまう。これらの弊害を防止するためにはNb/Cは7以
上とする必要がある。なお、この値が15を超えると焼成
後の固溶Cが減少し高強度化がはかれないので、好まし
くは8以上13以下とする。
【0023】Se:0.001 〜0.050 wt%;Seは、主に溶接
性を改善する目的から添加する。その効果を引き出すに
は 0.001wt%以上の添加が必要であり、また、0.050 wt
%超の添加は表面性状を劣化させることから、Seの含有
量は0.001 〜0.050 wt%、好ましくは0.005 〜0.030 wt
%とする。
【0024】次に、上記成分組成に調整された素材か
ら、ほうろう用冷延鋼板を製造するために不可欠である
処理条件について以下に説明する。したがって、ここで
説明しない他の製造条件は慣用の常法に従う方法によっ
て処理されるものとする。 熱延巻き取り温度: 650℃以下;熱延巻き取り温度
が、 650℃超えると熱延段階でNbCを形成し、本発明の
特徴でもある、焼鈍中におけるNbCの形成が不可能とな
り、高強度化が達成できなくなる。したがって、熱延巻
き取り温度は650 ℃以下、好ましくは450 〜600 ℃にす
る必要がある。
【0025】焼鈍温度:再結晶温度〜900 ℃;焼鈍温
度が、再結晶温度未満の温度では圧延組織が残り、プレ
ス割れが発生しやすくなり、一方、900 ℃超の温度では
(222)集合組織がランダム化し、プレス成形性が著
しく劣化するからである。
【0026】
【実施例】表1に示す化学組成の連続鋳造スラブを1200
℃に加熱し、粗圧延後、仕上圧延機にて仕上温度 860
℃、板厚 3.0mmになるように熱間圧延し、 450〜670 ℃
の温度で巻き取った。得られた、熱延板を酸洗後、冷間
圧延を施して板厚 0.8mmの冷延板とした。これらを再結
晶温度以上で 900℃以下の温度にて連続焼鈍を施した
後、圧下率 0.8%の調質圧延を施した。これらの鋼板に
表2に示すような2回掛けほうろう処理、又は、ほうろ
う処理をせずにこれに相当する熱サイクルを与える熱処
理を行った。このようにして得た供試材について、r
値、YS、各種のほうろう特性および溶接性について調
査した。YSについては、JIS5号引張試験片によ
り、ほうろう焼成前後の値をそれぞれ試験した。また、
ほうろう処理した供試材については、ASTM−C31
3−59によりほうろう密着性を調査するとともに、泡
黒点欠陥、つまとび欠陥の発生状況を目視で観察し
た。その判定は 100×100mmの試験片で1ヵ所でも該当
する欠陥が発生した場合に、泡・黒点欠陥:不良、つま
とび発生:有として評価した。それ以外の場合には、泡
・黒点欠陥:良好、つまとび発生:無とした。さらに、
Proceedings, Am. Soc. Testing Mats. Vol. 55, p.43
1, (1955)の方法に従って焼成歪の測定を行った。な
お、溶接性については焼鈍ままの状態の供試材につい
て、溶接電流 100A、溶接速度50 cm/min でTIG 溶接を
行い、 ◎:穴明きや窪みもなく平滑に溶接ができた。 ○:穴明きはないが、窪みが100mm あたり1ケ以上発生
した。 ×:穴明きが100mm あたり1ケ以上発生した。 で評価した。これらの結果を表3に示した。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】表3からわかるように、本発明の化学組成
ならびに製造条件を満たす鋼板は、焼成前の成形性が良
好であるとともに、焼成後のYSが50kgf/mm2 以上の高
強度を有し、かつ、焼成歪、つまとび欠陥および泡・黒
点欠陥の発生がなく、ほうろう密着性が良好であり、さ
らに、溶接時にも孔あきが発生しないといった材質およ
びほうろう性をともに満足するものであった。これに対
して、本発明範囲外の化学組成または製造条件で製造し
た鋼板は、焼成後の強度、r値、焼成歪、つまとび欠陥
および泡・黒点欠陥、密着性などのいずれかが劣ってい
た。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば成
形性に優れると同時にほうろう特性に優れるほうろう用
冷延鋼板を得ることができる。しかも、高強度化をほう
ろう処理後に生じさせるのに有効なその製造方法を確立
することができる。従って、本発明によれば、鋼板が高
強度を有することから従来の鋼板よりも薄肉化すること
ができ、ほうろうメーカーでのコスト低減に寄与できる
ほか、製品の軽量化により、輸送等のハンドリング、建
設物への取り付け作業においても有利なほうろう素材を
提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 安功 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 平6−33187(JP,A) 特開 平5−331593(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 - 38/60 C21D 9/46 - 9/48

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C:0.002 〜0.020 wt%、Si:0.01〜0.10wt%、 Mn:1.0 〜3.0 wt%、 P:0.02〜0.10wt%、 S:0.01〜0.10wt%、 Al:0.010 wt%以下、 N:0.0050〜0.0200wt%、O:0.010 〜0.100 wt%、 B:0.0050〜0.0200wt%、Cu:0.5 〜2.0 wt%、 Ni:0.05〜1.0 wt%、 Nb:0.01〜0.10wt% を含み、かつB、CuおよびNbはC、N、P、Sとの関連
    において、B/N≧1、(P+S) /Cu=0.03〜0.30、N
    b/C≧7をそれぞれ満足するように含有し、残部が鉄
    および不可避的不純物からなることを特徴とするほうろ
    う焼成後の強度が高いほうろう用冷延鋼板。
  2. 【請求項2】 C:0.002 〜0.020 wt%、Si:0.01〜0.10wt%、 Mn:1.0 〜3.0 wt%、 P:0.02〜0.10wt%、 S:0.01〜0.10wt%、 Al:0.010 wt%以下、 N:0.0050〜0.0200wt%、O:0.010 〜0.100 wt%、 B:0.0050〜0.0200wt%、Cu:0.5 〜2.0 wt%、 Ni:0.05〜1.0 wt%、 Nb:0.01〜0.10wt%、 Se: 0.001〜0.050 wt%を含み、かつB、CuおよびNbは
    C、N、P、Sとの関連において、B/N≧1、(P+
    S) /Cu=0.03〜0.30、Nb/C≧7をそれぞれ満足する
    ように含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる
    ことを特徴とするほうろう焼成後の強度が高いほうろう
    用冷延鋼板。
  3. 【請求項3】 C:0.002 〜0.020 wt%、Si:0.01〜0.10wt%、 Mn:1.0 〜3.0 wt%、 P:0.02〜0.10wt%、 S:0.01〜0.10wt%、 Al:0.010 wt%以下、 N:0.0050〜0.0200wt%、O:0.010 〜0.100 wt%、 B:0.0050〜0.0200wt%、Cu:0.5 〜2.0 wt%、 Ni:0.05〜1.0 wt%、 Nb:0.01〜0.10wt% を含み、かつB、CuおよびNbはC、N、P、Sとの関連
    において、B/N≧1、(P+S) /Cu=0.03〜0.30、N
    b/C≧7をそれぞれ満足するように含有し、残部が鉄
    および不可避的不純物からなる鋼を熱間圧延した後、 6
    50℃以下の温度で巻き取り、次いで冷間圧延を施した
    後、再結晶温度〜900 ℃の温度で連続焼鈍を行うことを
    特徴とするほうろう焼成後の強度が高いほうろう用冷延
    鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】 C:0.002 〜0.020 wt%、Si:0.01〜0.10wt%、 Mn:1.0 〜3.0 wt%、 P:0.02〜0.10wt%、 S:0.01〜0.10wt%、 Al:0.010 wt%以下、 N:0.0050〜0.0200wt%、O:0.010 〜0.100 wt%、 B:0.0050〜0.0200wt%、Cu:0.5 〜2.0 wt%、 Ni:0.05〜1.0 wt%、 Nb:0.01〜0.10wt%、 Se: 0.001〜0.050 wt%を含み、かつB、CuおよびNbは
    C、N、P、Sとの関連において、B/N≧1、(P+
    S) /Cu=0.03〜0.30、Nb/C≧7をそれぞれ満足する
    ように含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる
    鋼を熱間圧延した後、 650℃以下の温度で巻き取り、次
    いで冷間圧延を施した後、再結晶温度〜900 ℃の温度で
    連続焼鈍を行うことを特徴とするほうろう焼成後の強度
    が高いほうろう用冷延鋼板の製造方法。
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