JP3402218B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

Info

Publication number
JP3402218B2
JP3402218B2 JP27119398A JP27119398A JP3402218B2 JP 3402218 B2 JP3402218 B2 JP 3402218B2 JP 27119398 A JP27119398 A JP 27119398A JP 27119398 A JP27119398 A JP 27119398A JP 3402218 B2 JP3402218 B2 JP 3402218B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
time constant
ratio
speed
transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP27119398A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000097302A (ja
Inventor
靖史 成田
裕介 皆川
哲 滝沢
雅人 古閑
充 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP27119398A priority Critical patent/JP3402218B2/ja
Priority to US09/401,962 priority patent/US6157884A/en
Priority to DE19945926.6A priority patent/DE19945926B4/de
Publication of JP2000097302A publication Critical patent/JP2000097302A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3402218B2 publication Critical patent/JP3402218B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、実際の変速比が運
転状態に応じて設定した変速比に近づくように目標変速
比を設定して変速制御を行うようにした、無段変速機を
含む自動変速機の変速制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】Vベルト式無段変速機や、トロイダル型
無段変速機に代表される無段変速機を含む自動変速機
は、例えば、特開平5-126239号公報に記載されているう
ように、エンジン要求負荷、車速等の走行条件から目標
変速比を求め、実変速比が所定の応答を以てこの目標変
速比に達するように変速制御されるのが通常である。 【0003】したがって、無段変速機について説明する
と、運転者がアクセルペダルを踏み込んでエンジン要求
負荷を増大させるような加速時には、目標変速比が大き
くなる(低速側の変速比になる)ように変更され、無段
変速機は、このように大きくされた目標変速比に向かっ
て無段階にダウンシフト変速される。それに対して、運
転者がアクセルペダルを戻してエンジン要求負荷を低下
させるような低負荷時には、目標変速比が小さくなる
(高速側の変速比になる)ように変更され、無段変速機
は、このように小さくされた目標変速比に向かって無段
階にアップシフト変速される。なお、このような変速制
御を行うに当たり、到達変速比に対する変速の応答性を
決定して変速速度を設定するための変速時定数が算出さ
れ、変速時のショックを緩和するようにしている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ドライ
バが自動変速機のセレクトレバー操作等を行ってレンジ
に変化が生じた(前進通常走行レンジDから前進スポー
ツ走行レンジDs への切替のようなセレクトレバーの切
替だけでなく、Dレンジにおける変速も含む。)場合、
到達変速比がステップ状に変化する。このようなときに
変速時定数を変えることなく変速すると、運転状態によ
っては変速が速すぎて運転者に違和感を与えるおそれが
ある。したがって、変速時定数をセレクトレバー操作の
有無に応じて補正するのが好ましい。 【0005】本発明のうち請求項1記載の自動変速機の
変速制御装置は、レクトレバー操作の有無に応じて変速
時定数を算出することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記
載の自動変速機の変速制御装置は、ドライバのセレクト
レバーの操作の有無を判断する操作判断手段と、ドライ
バの操作状態及び/又は車両の走行状態に基づき到達変
速比を設定する到達変速比設定手段と、第1及び第2変
速時定数を設定する時定数設定手段と、該操作判断手段
によりセレクトレバーの操作が行われたことを判断した
場合に、前記時定数設定手段により設定された第1及び
第2変速時定数を変速速度が遅くなるように補正する時
定数補正手段と、前記時定数補正手段によって補正され
た第1及び第2変速時定数に基づいて、中間変速比及び
目標変速比をそれぞれ設定する中間変速比及び目標変速
比設定手段とを備え、前記到達変速比設定手段によって
設定された到達変速比、前記中間変速比及び目標変速比
設定手段によって前回設定された中間変速比並びに前記
時定数補正手段によって補正された第1変速時定数に基
づいて中間変速比を設定し、かつ、前記中間変速比及び
目標変速比設定手段によって前回設定された中間変速比
及び目標変速比並びに前記時定数補正手段によって補正
された第2変速時定数に基づいて目標変速比を設定した
ことを特徴とするものである。 【0007】 【発明の効果】本発明のうち請求項1記載の自動変速機
の変速制御装置によれば、操作判断手段によりセレクト
レバーの操作が行われたことを判断した場合に、時定数
補正手段は、時定数設定手段により設定された変速時定
数を変速速度が遅くなるように補正する。このようにセ
レクトレバーの操作の有無に応じて変速時定数を補正す
ることによって、運転状態によっては変速が速すぎて運
転者に違和感を与えるおそれがなくなる。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明による自動変速機の変速制
御装置を、図面を参照して詳細に説明する。図1及び図
2は、本発明による自動変速機の変速制御装置を具える
トロイダル型無段変速機を示し、図1は同トロイダル型
無段変速機の縦断側面図、図2は同じくその縦断正面図
である。 【0009】先ず、無段変速機の主要部であるトロイダ
ル伝動ユニットを説明すると、これは、図示しないエン
ジンからの回転を伝達される入力軸20を具え、この入
力軸は、図1に明示するように、エンジンから遠い端部
を変速機ケース21内に軸受22を介して回転自在に支
持し、中央部を変速機ケース21の中間壁23内に軸受
24及び中空出力軸25を介して回転自在に支持する。
入力軸20上には入出力コーンディスク1,2をそれぞ
れ回転自在に支持し、これら入出力コーンディスクを、
トロイド曲面1a,2aが相互に対向するよう配置す
る。そして入出力コーンディスク1,2の対向するトロ
イド曲面間には、入力軸20を挟んでその両側に配置し
た一対のパワーローラ3を介在させ、これらパワーロー
ラを入出力コーンディスク1,2間に挟圧するために、
以下の構成を採用する。 【0010】すなわち、入力軸20の軸受け(22)端
部にローディングナット26を螺合し、このローディン
グナットにより抜け止めして入力軸20上に回転係合さ
せたカムディスク27と、入力コーンディスク1のトロ
イド曲面1aから遠い端面との間にローディングカム2
8を介在させ、このローディングカムを介して、入力軸
20からカムディスク27への回転が入力コーンディス
ク1に伝達されるようになす。ここで、入力コーンディ
スク1の回転は両パワーローラ3の回転を介して出力コ
ーンディスク2に伝わり、この伝動中ローディングカム
28は伝達トルクに比例したスラストを発生して、パワ
ーローラ3を入出力コーンディスク1,2間に挟圧し、
上記の動力伝達を可能にする。 【0011】出力コーンディスク2は出力軸25に楔着
し、この軸上に出力歯車29を一体回転するよう嵌着す
る。出力軸25は更に、ラジアル兼スラスト軸受30を
介して変速機ケース21の端蓋31内に回転自在に支持
し、この端蓋31内には別にラジアル兼スラスト軸受3
2を介して入力軸20を回転自在に支持する。ここで、
ラジアル兼スラスト軸受30,32はスペーサ33を介
して相互に接近し得ないよう突き合わせ、また相互に遠
去かる方向へも相対変位不能になるよう、対応する出力
歯車29及び入力軸20に対し軸線方向に衝接させる。
かくて、ローディングカム28によって入出力コーンデ
ィスク1,2間に作用するスラストは、スペーサ33を
挟むような内力となり、変速機ケース21に作用するこ
とがない。 【0012】各パワーローラ3は図2にも示すように、
トラニオン41に回転自在に支持し、このトラニオンは
各々、上端を球面継手42によりアッパリンク43の両
端に回転自在及び揺動自在に、また下端を球面継手44
によりロアリンク45の両端に回転自在及び揺動自在に
連結する。そして、アッパリンク43及びロアリンク4
5は中央を球面継手46,47により変速機ケース21
に上下方向揺動可能に支持し、両トラニオン41を相互
逆向きに同期して上下動させ得るようにする。 【0013】このように両トラニオン41を相互逆向き
に同期して上下動させることによって変速を行う変速制
御装置を、図2に基づいて説明する。各トラニオン41
には、これらを個々に上下方向へストロークさせるため
のピストン6を設け、両ピストン6の両側にそれぞれ上
方室51,52及び下方室53,54を画成する。そし
て両ピストン6を相互逆向きにストローク制御するため
に、変速制御弁5を設置する。ここで、変速制御弁5は
スプール型の内弁体5aとスリーブ型の外弁体5bとを
相互に摺動自在に嵌合して具え、外弁体5bを弁外筐5
cに摺動自在に嵌合して構成する。 【0014】上記変速制御弁5は、入力ポート5dを圧
力源55に接続し、一方の連絡ポート5eをピストン室
51,54に、また他方の連絡ポート5fをピストン室
52,53にそれぞれ接続する。そして内弁体5aを、
一方のトラニオン41の下端に固着したプリセスカム7
のカム面に、ベルクランク型の変速レバー8を介して共
働させ、外弁体5bを変速アクチュエータとしてのステ
ップモータ4に、ラックアンドピニオン型式で駆動係合
させる。 【0015】変速制御弁5の操作指令は、アクチュエー
タ駆動位置指令Astep(ステップ位置指令)に応動
するアクチュエータ(ステップモータ)4がラックアン
ドピニオンを介し外弁体5bにストロークとして与える
こととする。この操作指令で変速制御弁5の外弁体5b
が内弁体5aに対し相対的に中立位置から例えば図2の
位置に変位されて変速制御弁5が開く時、圧力源55か
らの流体圧(ライン圧PL )が室52,53に供給され
る一方、他の室51,54がドレンされ、また変速制御
弁5の外弁体5bが内弁体5aに対し相対的に中立位置
から逆方向に変位されて変速制御弁5が開く時、圧力源
55からの流体圧が室51,54に供給される一方、他
の室52,53がドレンされ、両トラニオン41が流体
圧でピストン6を介して図中、対応した上下方向へ相互
逆向きに変位されるものとする。これにより両パワーロ
ーラ3は、回転軸線O1 が入出力コーンディスク1,2
の回転軸線O2 と交差する図示位置からオフセット(オ
フセット量y)されることになり、該オフセットにより
パワーローラ3は入出力コーンディスク1,2からの首
振り分力で、自己の回転軸線O1 と直行する首振り軸線
3 の周りに傾転(傾転角φ)されて無段変速を行うこ
とができる。 【0016】このような変速中、一方のトラニオン41
の下端に結合したプリセスカム7は、変速リンク8を介
して、トラニオン41及びパワーローラ3の上述した上
下動(オフセット量y)及び傾転角φを変速制御弁5の
内弁体5aに機械的にxで示すようにフィードバックさ
れる。そして上記無段変速により、ステップモータ4へ
のアクチュエータ駆動位置指令Astepに対応した変
速比指令値が達成される時、上記のプリセスカム7を介
した機械的フィードバックが変速制御弁5の内弁体5a
をして、外弁体5bに対し相対的に初期の中立位置に復
帰させ、同時に、両パワーローラ3は、回転軸線O1
入出力コーンディスク1,2の回転軸線O2 と交差する
図示位置に戻ることで、上記変速比指令値の達成状態を
維持することができる。 【0017】なお、パワーローラ傾転角φを変速比指令
値に対応した値にすることが制御の狙いであるから、基
本的にプリセスカム7はパワーローラ傾転角φのみをフ
ィードバックすればよいことになるが、ここでパワーロ
ーラオフセット量yをもフィードバックする理由は、変
速制御が振動的になるのを防止するダンピング効果を与
えて、変速制御のハンチング現象を回避するためであ
る。 【0018】ステップモータ4へのアクチュエータ駆動
位置指令Astepは、コントローラ61によって決定
される。このためにコントローラ61には図2に示すよ
うに、エンジンスロットル開度TVOを検出するスロッ
トル開度センサ62からの信号、車速VSPを検出する
車速センサ63からの信号、入力コーンディスク1の回
転数Ni (エンジン回転数Ne でもよい)を検出する入
力回転センサ64からの信号、出力コーンディスク2の
回転数No を検出する出力回転センサ65からの信号、
変速機作動油温TMPを検出する油温センサ66からの
信号、前記油圧源55からのライン圧PLを検出する
(通常は、ライン圧PL をコントローラ61で制御する
からコントローラ61の内部信号から検知する)ライン
圧センサ67からの信号、エンジン回転数Ne を検出す
るエンジン回転センサ68からの信号、インヒビタスイ
ッチ60からのレンジ情報についての信号、UP/DO
WNスイッチ69からのUP/DOWN情報についての
信号、モード選択スイッチ70からの選択モード信号、
エンジン制御装置310からのトルクダウン許可信号、
アンチスキッド制御装置(ABS)320からのABS
制御信号、トラクションコントロール装置(TCS)3
30からのTCS制御信号及び定速走行装置340から
のASCDクルーズ信号をそれぞれ入力する。 【0019】コントローラ61は、上記の各種入力情報
を基にして以下の演算によってステップモータ4へのア
クチュエータ駆動位置指令Astep(変速指令値)を
決定するものとする。このために本実施の形態では、コ
ントローラ61を図3に示すように構成し、先ず変速マ
ップ選択部71は図2のセンサ66で検出した油温TM
Pや、排気浄化触媒の活性化運転中か否かなど、各種条
件に応じて変速マップを選択する。 【0020】到達入力回転数算出部72は、このように
して選択された変速マップが例えば図4に示すようなも
のである場合について説明すると、図2のセンサ62,
63でそれぞれ検出したスロットル開度TVO及び車速
VSPから、同図の変速線図に対応した変速マップをも
とに、現在の運転状態での定常的な目標入力回転数とす
べき到達入力回転数Ni * を検索して求める。到達変速
比演算部73は、到達入力回転数Ni * を図2のセンサ
65で検出した変速機出力回転数No で除算することに
よって、到達入力回転数Ni * に対応する定常的な目標
変速比である到達変速比i* を求める。 【0021】変速時定数算出部74は、選択レンジ(前
進通常走行レンジD、前進スポーツ走行レンジDS )、
車速VSP、スロットル開度TVO、エンジン回転数N
e 、アクセルペダル操作速度、トルクダウン制御装置
(図示せず)からのトルクダウン量に関する信号及びト
ルクダウン許可信号、アンチスキッド制御信号、トラク
ション制御信号、低速走行信号、後に説明する目標変速
比Ratio0との変速比偏差RtoERR、などの各
種条件に応じて変速制御の第1変速時定数Tg1及び第
2変速時定数Tg2を決定するとともに、到達変速比i
* と目標変速比Ratio0との偏差Eipを算出する。
ここでトロイダル型無段変速機の2次的な遅れ系に対応
するために決定される第1変速時定数Tg1及び第2変
速時定数Tg2は、到達変速比i* に対する変速の応答
性を決定して変速速度を定めるためのもので、目標変速
比算出部75は、到達変速比i* を第1変速時定数Tg
1及び第2変速時定数Tg2で定めた変速応答をもって
実現するための過渡的な時時刻々の目標変速比Rati
o0及び中間変速比Ratio00をそれぞれ算出し、
目標変速比Ratio0のみを出力する。 【0022】入力トルク算出部76は、周知の方法によ
って変速機入力トルクTi を求めるものであり、先ずス
ロットル開度TVO及びエンジン回転数Ne からエンジ
ン出力トルクを求め、次いでトルクコンバータの入出力
回転数(Ne ,Ni )比である速度比からトルクコンバ
ータのトルク比tを求め、最後にエンジン出力トルクに
トルク比tを乗じて変速機入力トルクTi を算出する。
トルクシフト補償変速比算出部77は、過渡的な上記目
標変速比Ratio0及び当該変速機入力トルクTi
ら、トロイダル型無段変速機に特有なトルクシフト(変
速比の不正)をなくすためのトルクシフト補償変速比T
Srtoを算出する。 【0023】ここで、トロイダル型無段変速機のトルク
シフトを補足説明すると、トロイダル型無段変速機の伝
動中には、既に説明したようにしてパワーローラ3を入
出力コーンディスク1,2間に挟圧することからトラニ
オン41の変形が発生し、これによりこのトラニオンの
下端におけるプリセスカム7の位置が変化してプリセス
カム7及び変速リンク8からなる機械的フィードバック
系の系路長変化を惹起し、これによって上記トルクシフ
トを発生させる。したがって、トロイダル型無段変速機
のトルクシフトは、目標変速比Ratio0及び変速機
入力トルクTi によって異なり、トルクシフト補償変速
比算出部77は、これらの2次元マップからトルクシフ
ト補償変速比TSrtoを検索によって求める。 【0024】実変速比算出部78は、変速機入力回転数
i を図2のセンサ65で検出した変速機出力回転数N
o で除算することによって、実変速比Ratioを算出
する。変速比偏差算出部79は、上記目標変速比Rat
io0から実変速比Ratioを差し引いて、両者間に
おける変速比偏差RtoERR(=Ratio0−Ra
tio)を求める。 【0025】第1フィードバック(FB)ゲイン算出部
80は、変速比偏差RtoERRに応じた周知のPID
制御(Pは比例制御、Iは積分制御、Dは微分制御)に
よる変速比フィードバック補正量を算出する時に用いら
れ、それぞれの制御のフィードバックゲインのうち、変
速機入力回転数Ni 及び車速VSPに応じて決定すべき
第1の比例制御用フィードバックゲインfbpDATA
1、積分制御用フィードバックゲインfbiDATA
1、及び微分制御用フィードバックゲインfbdDAT
A1を求める。これら第1のフィードバックゲインfb
pDATA1,fbiDATA1,fbdDATA1
は、変速機入力回転数Ni 及び車速VSPの2次元マッ
プとして予め定めておき、このマップを基に変速機入力
回転数Ni 及び車速VSPから検索によって求めるもの
とする。 【0026】第2フィードバック(FB)ゲイン算出部
81は、上記PID制御による変速比フィードバック補
正量を算出する時に用いるフィードバックゲインのう
ち、変速機作動油温TMP及びライン圧PL に応じて決
定すべき第2の比例制御用フィードバックゲインfbp
DATA2、積分制御用フィードバックゲインfbiD
ATA2、及び微分制御用フィードバックゲインfbd
DATA2をそれぞれ求め、これら第2のフィードバッ
クゲインfbpDATA2,fbiDATA2,fbd
DATA2は、作動油温TMP及びライン圧PL の2次
元マップとして予め定めておき、このマップを基に作動
油温TMP及びライン圧PL から検索により求めるもの
とする。 【0027】フィードバックゲイン算出部83は、上記
第1のフィードバックゲイン及び第2のフィードバック
ゲインを対応するもの同士掛け合わせて、比例制御用フ
ィードバックゲインfbpDATA(=fbpDATA
1×fbpDATA2)、積分制御用フィードバックゲ
インfbiDATA(=fbiDATA1×fbiDA
TA2)、及び微分制御用フィードバックゲインfbd
DATA(=fbdDATA1×fbdDATA2)を
求める。 【0028】PID制御部84は、以上のようにして求
めたフィードバックゲインを用い、変速比偏差RtoE
RRに応じたPID制御による変速比フィードバック補
正量FBrtoを算出するために、先ず比例制御による
変速比フィードバック補正量をRtoERR×fbpD
ATAにより求め、次いで積分制御による変速比フィー
ドバック補正量を∫RtoERR×fbiDATAによ
り求め、更に微分制御による変速比フィードバック補正
量を(d/dt)RtoERR×fbdDATAにより求
め、最後にこれら3者の和値をPID制御による変速比
フィードバック補正量FBrto(=RtoERR×f
bpDATA+∫RtoERR×fbiDATA+(d/
dt)RtoERR×fbdDATA)とする。 【0029】目標変速比補正部85は、目標変速比Ra
tio0をトルクシフト補償変速比TSrto及び変速
比フィードバック補正量FBrtoだけ補正して、補正
済目標変速比DsrRTO(=Ratio0+TSrt
o+FBrto)を求める。目標ステップ数(アクチュ
エータ目標駆動位置)算出部86は、上記の補正済目標
変速比DsrRTOを実現するためのステップモータ
(アクチュエータ)4の目標ステップ数(アクチュエー
タ目標駆動位置)DsrSTPをマップ検索により求め
る。 【0030】ステップモータ駆動位置指令算出部87
は、ステップモータ駆動速度決定部88が変速機作動油
温TMPなどから決定するステップモータ4の限界駆動
速度でも1制御周期中にステップモータ4が上記目標ス
テップ数DsrSTPに変位し得ないとき、ステップモ
ータ4の上記限界駆動速度で実現可能な実現可能限界位
置をステップモータ4への駆動位置指令Astepとな
し、ステップモータ4が1制御周期中に上記目標ステッ
プ数DsrSTPに変位し得るときは、当該目標ステッ
プ数DsrSTPをそのままステップモータ4への駆動
位置指令Astepとなすものとする。したがって、駆
動位置指令Astepは常時ステップモータ4の実駆動
位置とみなすことができる。 【0031】ステップモータ4は、駆動位置指令Ast
epに対応する方向及び位置に変位されてラックアンド
ピニオンを介し変速制御弁5の外弁体5bをストローク
させ、トロイダル型無段変速機を既に説明したように所
定通りに変速させることができる。この変速によって駆
動位置指令Astepに対応した変速比指令値が達成さ
れる時、プリセスカム7を介した機械的フィードバック
が変速制御弁5の内弁体5aをして、外弁体5bに対し
相対的に初期の中立位置に復帰させ、同時に、両パワー
ローラ3は、回転軸線O1 が入出力コーンディスク1,
2の回転軸線O2 と交差する図示位置に戻ることで、上
記変速比指令値の達成状態を維持することができる。 【0032】なお、本実施の形態では、ステップモータ
追従可能判定部89を付加して設ける。このステップモ
ータ追従可能判定部89は、ステップモータ4が補正済
目標変速比DsrRTOに対応した目標ステップ数(ア
クチュエータ目標駆動位置)DsrSTPに追従可能か
否かを、以下により判定するものである。 【0033】つまり判定部89は先ず、目標ステップ数
(アクチュエータ目標駆動位置)DsrSTPと、実駆
動位置とみなすことができる駆動位置指令Astepと
の間におけるステップ数偏差(アクチュエータ駆動位置
偏差)ΔSTPを求める。そして判定部89は、ステッ
プモータ駆動速度決定部88によって既に説明したよう
に決定されたステップモータ4の限界駆動速度でもステ
ップモータ4が1制御周期中に解消し得ないステップ数
偏差(アクチュエータ駆動位置偏差)の下限値ΔSTP
LIM よりもステップ数偏差(アクチュエータ駆動位置偏
差)ΔSTPが小さい時(ΔSTP<ΔSTPLIM )、
ステップモータ4が補正済目標変速比DsrRTOに対
応した目標ステップ数(アクチュエータ目標駆動位置)
DsrSTPに追従可能であると判定し、逆にΔSTP
≧ΔSTPLIM である時、ステップモータ4が目標ステ
ップ数(アクチュエータ目標駆動位置)DsrSTPに
追従不能であると判定する。 【0034】判別部89は、ステップモータ4が補正済
目標変速比DsrRTOに対応した目標ステップ数(ア
クチュエータ目標駆動位置)DsrSTPに追従可能で
あると判定する場合、PID制御部84で、既に説明し
た通りのPID制御による変速比フィードバック補正量
FBrtoの演算を継続させる。このようにして、ステ
ップモータ4が目標ステップ数(アクチュエータ目標駆
動位置)DsrSTPに追従不能であると判定した場合
は、積分制御による変速比フィードバック補正量∫Rt
oERR×fbiDATAを当該判定時における値に保
持するようPID制御部84に指令する。 【0035】さらに本実施の形態では、ステップモータ
駆動位置指令算出部87において、ステップモータ4の
限界駆動速度でも1制御周期中にステップモータ4が目
標ステップ数DsrSTPに変位し得ないとき、ステッ
プモータ4の限界駆動速度で実現可能な実現可能限界位
置をステップモータ4への駆動位置指令Astepとな
すようにし、この駆動位置指令Astepをステップモ
ータ4の実駆動位置として判定部89でのステップモー
タ追従可能判定に資することにしたから、このような追
従可能判定を行うに際して必要なステップモータ4の実
駆動位置を、変速制御装置からステップモータ4への駆
動位置指令Astepで検知することとなり、上記の追
従可能判定を、ステップモータ4の実駆動位置の実測に
頼ることなく廉価に行うことができる。 【0036】また本実施の形態では、ステップモータ追
従可能判定部89において、目標ステップ数(アクチュ
エータ目標駆動位置)DsrSTPと、実駆動位置(駆
動位置指令)Astepとの間におけるステップ数偏差
(アクチュエータ駆動位置偏差)ΔSTPが、ステップ
モータ4の限界駆動速度ごとに定めた追従判定基準偏差
ΔSTPLIM よりも小さい時(ΔSTP<ΔST
LIM )、ステップモータ4が補正済目標変速比Dsr
RTOに対応した目標ステップ数(アクチュエータ目標
駆動位置)DsrSTPに追従可能であると判定し、逆
にΔSTP≧ΔSTP LIM である時、ステップモータ4
が目標ステップ数(アクチュエータ目標駆動位置)Ds
rSTPに追従不能であると判定するため、油温TMP
などで種々に変化するステップモータ4の限界駆動速度
に関係なくステップモータ4の追従可能判定を確実に行
うことができる。 【0037】図2のコントローラ61をマイクロコンピ
ュータで構成する場合、図3について説明した変速制御
は図5〜図15のプログラムでこれを実行する。図5は
変速制御の全体を示し、このルーチンは、例えば、10
msごとに実行される。先ず、ステップ91において、
変速時定数74(図3)は、車速センサ63(図2)に
よって検出された車速VSP、エンジン回転センサ68
(図2)によって検出されたエンジン回転数Ne 、入力
回転センサ64(図2)によって検出された変速機入力
回転数Ni 、スロットル開度センサ62(図2)によっ
て検出されたスロットル開度TVO、インヒビタスイッ
チ60(図2)からのレンジ情報(自動変速(D)レン
ジ、スポーツ走行(S)レンジ等)等を読み込む。 【0038】次いで、ステップ92において、到達入力
回転数算出部72(図3)は、入力回転数Ni を変速機
出力回転数No によって除算することによって、実変速
比Ratioを算出する。次いで、ステップ93におい
て、スロットル開度TVO及び車速から図4に図示した
ような変速マップを基にして到達入力回転数Ni * を検
索して求める。 【0039】次いで、到達変速比設定手段としてのステ
ップ94において、到達変速比算出部73(図3)は、
この到達入力回転数Ni * を変速機出力回転数No で除
算することによって到達変速比i* を算出する。次い
で、ステップ95において、変速時定数算出部74(図
3)は、到達変速比i* から、前回のルーチンで算出し
た目標変速比Ratio0(これは後のステップ99で
算出される。)を減算して偏差Eipを算出する。 【0040】次いで、ステップ96において、モード切
替、マニュアル変速による有段の変速(以下、「スイッ
チ変速」という。)があったか否か判定する。具体的に
は、モード選択スイッチ70(図2)からの選択モード
信号に応じて、パワーモードとスノーモードとの間の切
替の有無を検出し、インヒビタスイッチ60(図2)か
らマニュアルレンジ信号を検出するとともにUP/DO
WNスイッチ69(図2)からUP/DOWN情報につ
いての信号を検出したか否か判定する。次いで、ステッ
プ97、ステップ98及び目標変速比設定手段としての
ステップ99において、変速時定数算出部74(図3)
は、時定数算出モードと、第1及び第2変速時定数Tg
1及びTg2と、目標変速比Ratio0及び中間変速
比Ratio00とをそれぞれ算出する。なお、これら
時定数算出モードと、第1及び第2変速時定数Tg1及
びTg2と、目標変速比Ratio0及び中間変速比R
atio00との算出については、図6〜8のフローチ
ャートを用いて詳細に説明する。 【0041】その後、ステップ100において、トルク
シフト補償変速比算出部77(図3)は、目標変速比R
atio及び変速機入力トルクTi に関するマップから
トルクシフト補償変速比TSrtoを算出する。次い
で、ステップ101において、PID制御部84(図
3)は、PID制御によって変速比フィードバック補正
量FBrtoを算出する。次いで、ステップ102にお
いて、目標変速比補正部85(図3)は、目標変速比R
atio0にトルクシフト補償変速比TSrto及び変
速比フィードバック補正量FBrto加算して、補正済
目標変速比DsrRTOを算出する。次いで、ステップ
103において、ステップモータ4(図2)への駆動位
置指令Asepを算出し、本ルーチンを終了する。 【0042】図6は、変速制御プログラム中の時定数算
出モード設定処理を示すフローチャートである。この処
理は、変速時定数算出部74(図3)において実行され
るものであり、先ず、ステップ104において、車両が
停止又は徐行しているか否かを判別するために、車速セ
ンサ63(図2)によって検出された車速VSPが所定
値VSPA以上であるか否か判断する。 【0043】車速VSPが所定値VPSA以上である場
合、例えば、ステップ105において、偏差Eipが0以
上であるか否か判断する。偏差Eipが0以上である場
合、運転者がアクセルペダルを踏み込んでダウンシフト
する方向にあると判断され、UP/DOWNフラグをD
OWNに設定するとともに、時定数算出モードの設定す
るための急足戻しフラグ及び足戻しフラグをそれぞれク
リアする(ステップ106)。 【0044】次いで、ステップ107において、偏差E
ipの絶対値が所定値RPEIP1未満であるか否か判断
する。偏差Eipの絶対値が所定値RPEIP1以上であ
る場合、ステップ108において、偏差Eipの絶対値が
所定値RPEIP2(RPEIP2>RPEIP1)未
満であるか否か判断する。偏差Eipの絶対値が所定値R
PEIP2以上である場合、ステップ109において、
偏差Eipの絶対値が所定値RPEIP3(RPEIP3
>RPEIP2)未満であるか否か判断する。偏差Eip
の絶対値が所定値RPEIP3以上である場合、時定数
算出モードがアクセルペダルの急踏み込みモードである
と判断して、急踏み込みフラグ及び踏み込みフラグをそ
れぞれセットし(ステップ110)、本ルーチンを終了
する。それに対して、偏差Eipの絶対値が所定値RPE
IP3未満である場合、時定数算出モードがアクセルペ
ダルの通常の踏み込みモードであると判断して、踏み込
みフラグをセットし(ステップ111)、本ルーチンを
終了する。 【0045】また、ステップ107で偏差Eipの絶対値
が所定値RPEIP1未満であると判断された場合、時
定数算出モードが、アクセルペダルの急踏み込みモー
ド、アクセルペダルの通常の踏み込みモード、アクセル
ペダルの急足戻しモード(これについては後に説明す
る。)、アクセルペダルの足戻しモード(これについて
も後に説明する。)以外のモードであると判断し、踏み
込みフラグ及び急踏み込みフラグをそれぞれクリアし
て、本ルーチンを終了する。また、ステップ108にお
いて、偏差Eipの絶対値が所定値RPEIP2未満であ
る場合、本ルーチンを終了し、前回のルーチンで設定し
た時定数算出モードを維持する。 【0046】また、ステップ105で偏差Eipが0より
大きいと判断された場合、例えば、運転者がアクセルペ
ダルを戻してアップシフトする方向にあると判断され、
UP/DOWNフラグをUPに設定するとともに、時定
数算出モードの設定するための踏み込みフラグ及び急踏
み込みフラグをそれぞれクリアする(ステップ11
3)。 【0047】次いで、ステップ114において、偏差E
ipの絶対値が所定値RSEIP1未満であるか否か判断
する。偏差Eipの絶対値が所定値RSEIP1以上であ
る場合、ステップ115において、偏差Eipの絶対値が
所定値RSEIP2(RSEIP2>RSEIP1)未
満であるか否か判断する。偏差Eipの絶対値が所定値R
SEIP2以上である場合、ステップ116において、
偏差Eipの絶対値が所定値RSEIP3(RSEIP3
>RSEIP2)未満であるか否か判断する。偏差Eip
の絶対値が所定値RSEIP3以上である場合、時定数
算出モードがアクセルペダルの急足戻しモードであると
判断して、急足戻しフラグ及び足戻しフラグをそれぞれ
セットし(ステップ117)、本ルーチンを終了する。
それに対して、偏差Eipの絶対値が所定値RSEIP3
未満である場合、時定数算出モードがアクセルペダルの
通常の足戻しモードであると判断して、足戻しフラグを
セットし(ステップ118)、本ルーチンを終了する。 【0048】また、ステップ114で偏差Eipの絶対値
が所定値RSEIP1未満であると判断された場合、時
定数算出モードが、アクセルペダルの急踏み込みモー
ド、アクセルペダルの通常の踏み込みモード、アクセル
ペダルの急足戻しモード、アクセルペダルの足戻しモー
ド以外のモードであると判断し、足戻しフラグ及び急足
戻しフラグをそれぞれクリアして(ステップ119)、
本ルーチンを終了する。また、ステップ115におい
て、偏差Eipの絶対値が所定値RSEIP2未満である
場合、本ルーチンを終了し、前回のルーチンで設定した
時定数算出モードを維持する。 【0049】ステップ104において車速VSPが所定
値VSPA未満の場合、急足戻しフラグ、足戻しフラ
グ、踏み込みフラグ及び急踏み込みフラグを全てクリア
する。(ステップ120)。なお、所定値RPEIP
1,RPEIP2,RPEIP3,RSEIP1,RS
EIP2,RSEIP3を、車両に応じて与えられた実
験値とする。 【0050】図7は、変速制御プログラム中の時定数算
出処理を示すフローチャートである。この処理も、変速
時定数算出部74(図3)において実行されるものであ
り、先ず、ステップ121において、時定数算出モード
に応じた選択されたマップに基づいて算出される第1基
本時定数TG1及び第2基本時定数TG2を算出する。
なお、これら第1基本時定数TG1及び第2基本時定数
TG2の詳細な算出処理については、図9のフローチャ
ートを参照して後に説明する。 【0051】次いで、時定数補正手段としてのステップ
122において、レンジの変化に応じて設定される第1
シフト補正係数KO_1及び第2シフト補正係数KO_
2をそれぞれ算出する。なお、これら第1シフト補正係
数KO_1及び第2シフト補正係数KO_2の詳細な算
出処理については、図10のフローチャートを参照して
後に説明する。 【0052】次いで、時定数設定手段としてのステップ
123において、第1変速時定数Tg1を、第1基本時
定数TG1及び第1シフト補正係数KO_1を乗算する
ことによって算出するとともに、第2変速時定数Tg2
を、第2基本時定数TG2及び第2シフト補正係数KO
_2を乗算することによって算出し、本ルーチンを終了
する。 【0053】図8は、変速制御プログラム中の中間変速
比及び目標変速比算出処理を示すフローチャートであ
る。この処理も、変速時定数算出部74(図3)におい
て実行されるものであり、ステップ128において、到
達変速比i* と1回前のルーチンで算出した中間変速比
Ratio00との差に第1変速時定数Tg1を乗算し
たものを1回前のルーチンで算出した中間変速比Rat
io00に加算することによって、今回の中間変速比R
atio00を算出し、同時に、1回前のルーチンで算
出した中間変速比Ratio00と1回前のルーチンで
算出した目標変速比Ratio0との差に第2変速時定
数Tg2を乗算したものを1回前のルーチンで算出した
目標変速比Ratio0に加算することによって、今回
の目標変速比Ratio0を算出して、本ルーチンを終
了する。 【0054】図9は、変速制御プログラム中の第1及び
第2基本時定数算出処理を示すフローチャートである。
この処理も、変速時定数算出部74(図3)において実
行されるものであり、先ず、ステップ129において、
スイッチ変速があったか否か判定する。スイッチ変速を
行わない、すなわち、通常変速モードの場合、ステップ
130でモード選択スイッチ70(図2)をオンしたか
否か判断する。モード選択スイッチ70(図2)をオン
していない場合、ステップ131において、UP/DO
WNフラグがUPであるかDOWNであるか判断する。 【0055】UP/DOWNフラグがUPである場合、
ステップ132において、急足戻しフラグがセットされ
ているか否か、すなわち、時定数算出モードがアクセル
ペダルの急足戻しモードであるか否か判断する。急足戻
しフラグがセットされていないと判断された場合、ステ
ップ133において、足戻しフラグがセットされている
か否か、すなわち、時定数算出モードがアクセルペダル
の足戻しモードであるか否か判断する。足戻しフラグが
セットされていない場合、テーブルTgTBL1を選択
し(ステップ134)、足戻しフラグがセットされてい
る場合にはテーブルTgTBL2を選択する(ステップ
135)。なお、ステップ132で急足戻しフラグがセ
ットされていると判断した場合、テーブルTgTBL3
を選択する(ステップ136)。 【0056】ステップ131でUP/DOWNフラグが
DOWNであると判断された場合、ステップ137にお
いて、急踏み込みフラグがセットされているか否か、す
なわち、時定数算出モードがアクセルペダルの急踏み込
みモードであるか否か判断する。急踏み込みフラグがセ
ットされていないと判断された場合、ステップ138に
おいて、踏み込みフラグがセットされているか否か、す
なわち、時定数算出モードがアクセルペダルの踏み込み
モードであるか否か判断する。踏み込みフラグがセット
されていない場合、テーブルTgTBL4を選択し(ス
テップ139)、踏み込みフラグがセットされている場
合にはテーブルTgTBL5を選択する(ステップ14
0)。なお、ステップ137で急踏み込みフラグがセッ
トされていると判断した場合、テーブルTgTBL6を
選択する(ステップ141)。 【0057】また、ステップ130でモード選択スイッ
チ70(図2)をオンしたと判断した場合、ステップ1
42以降のステップにおいて、ステップ131〜141
と同様にしてテーブルTgTBL7〜12を選択する。
さらに、ステップ129でスイッチ変速が行われたと判
断した場合、ステップ143以降のステップにおいて、
ステップ143以降のステップにおいて、ステップ13
1〜142等と同様にしてテーブルTgTBL13〜2
4を選択する。なお、テーブルTgTBL13〜24
を、スロットル開度TVO、アイドル状態、第1基本時
定数TG1及び第2基本時定数TG2に関連するテーブ
ルとする。 【0058】ステップ134〜136,139〜141
等によってテーブルTgTBL1〜TgTBL24のう
ちの一つを選択した後、ステップ144において、選択
したテーブルからスロットル開度TVO及びアイドル状
態に基づいて、第1基本時定数TG1及び第2基本時定
数TG2をそれぞれ算出し、本ルーチンを終了する。な
お、このようにして得られる第1基本時定数TG1及び
第2基本時定数TG2はそれぞれ、スロットル開度及び
アイドル判別状態が同一の場合には、アクセルペダルの
操作速度が速くなるにしたがって大きくなるように設定
される。したがって、第1基本時定数TG1及び第2基
本時定数TG2はそれぞれ、通常の踏み込みモード又は
通常の足戻しモードの場合に比べて、急踏み込みモード
及び急足戻しモードの場合の方が大きくなるように設定
される。 【0059】図10は、変速制御プログラム中の第1及
び第2シフト補正係数算出処理を示すフローチャートで
ある。この処理も、変速時定数算出部74(図3)にお
いて実行されるものであり、先ず、操作判断手段として
のステップ145において、インヒビタスイッチ60
(図2)からのレンジ情報についての信号に基づいて、
レンジの切替があったか否か選択する。レンジの切替が
あった場合、ステップ146において、急踏み込みフラ
グ又は踏み込みフラグがセットされているか否か判断す
る。急踏み込みフラグと踏み込みフラグのいずれもセッ
トされていない場合、ステップ147において、急足戻
しフラグ又は足戻しフラグがセットされているか否か判
断する。急足戻しフラグと足戻しフラグのいずれもセッ
トされていない場合、ステップ148で第1シフト補正
係数及び第2シフト補正係数をそれぞれKOTBL1
[1]及びKOTBL1[2]に設定して本ルーチンを
終了し、急足戻しフラグ又は足戻しフラグがセットされ
ている場合、ステップ149で第1シフト補正係数及び
第2シフト補正係数をそれぞれKOTBL2[1]及び
KOTBL2[2]に設定して本ルーチンを終了する。 【0060】また、ステップ146において急踏み込み
フラグ又は踏み込みフラグがセットされている場合に
は、ステップ150で第1シフト補正係数及び第2シフ
ト補正係数をそれぞれKOTBL3[1]及びKOTB
L3[2]に設定して本ルーチンを終了し、ステップ1
45においてレンジ切替がないと判断された場合には、
ステップ151で第1シフト補正係数及び第2シフト補
正係数をそれぞれ1に設定する、すなわち、レンジの変
化に関する補正を行うことなく本ルーチンを終了する。
なお、第1シフト補正係数については、 KOTBL1[1]>KOTBL3[1] KOTBL1[1]>KOTBL2[1] となるように設定し、第2シフト補正係数については、 KOTBL1[2]>KOTBL3[2] KOTBL1[2]>KOTBL2[2] となるように設定する。これによって、レンジの変化が
大きくなるに従って変速時定数を小さくして変速速度が
遅くなるようにし、これによって運転者に対して良好な
変速制御が行われるようにする。 【0061】本実施の形態によれば、セレクトレバーの
操作が行われたことを判断した場合に、変速時定数を変
速速度が遅くなるように補正することによって、ドライ
バに違和感を与えるおそれがなくなる。 【0062】本発明は、上記実施の形態に限定されるも
のではなく、幾多の変更及び変形が可能である。例え
ば、上記実施の形態では本発明による自動変速機の変速
制御装置をトロイダル型無段変速機に適用する場合につ
いて説明したが、本発明による自動変速機の変速制御装
置をVベルト式無段変速機や有段の自動変速機に適用す
ることができる。ただし、有段の自動変速機に適用する
場合には、油圧クラッチ、油圧ブレーキ等の変速用摩擦
要素の作動油圧値を個々に直接制御して、変速前変速段
から変速後変速段への変速中に、変速機入力回転比で表
される実行ギヤ比を所定の変速時定数で過渡制御する場
合に本発明による自動変速機の変速制御装置を適用する
ことができる。 【0063】また、スロットル開度及びアイドル判別状
態に関する基本時定数に基づいて変速時定数を算出した
が、スロットル開度とアイドル判別状態のうちのいずれ
か一方のみを用いて変速時定数を算出することもでき
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明による自動変速機の変速制御装置を具え
るトロイダル型無段変速機の縦断側面図である。 【図2】図1のトロイダル型無段変速機をその変速制御
システムとともに示す縦断正面図である。 【図3】図2のコントローラが実行する変速制御の機能
ブロック線図である。 【図4】無段変速機の変速パターンを例示する変速線図
である。 【図5】本発明による自動変速機の変速制御装置の変速
制御プログラムの全体を示すフローチャートである。 【図6】変速制御プログラム中の時定数算出モード設定
処理を示すフローチャートである。 【図7】変速制御プログラム中の時定数算出処理を示す
フローチャートである。 【図8】変速制御プログラム中の中間変速比及び目標変
速比算出処理を示すフローチャートである。 【図9】変速制御プログラム中の第1及び第2基本時定
数算出処理を示すフローチャートである。 【図10】変速制御プログラム中の第1及び第2シフト
補正係数算出処理を示すフローチャートである。 【符号の説明】 1 入力コーンディスク 2 出力コーンディスク 3 パワーローラ 4 ステップモータ(変速アクチュエータ) 5 変速制御弁 6 ピストン 7 プリセスカム 8 変速リンク 20 入力軸 28 ローディングカム 41 トラニオン 43 アッパリンク 45 ロアリンク 60 インヒビタスイッチ 61 コントローラ 62 スロットル開度センサ 63 車速センサ 64 入力回転センサ 65 出力回転センサ 66 油温センサ 67 ライン圧センサ 68 エンジン回転センサ 69 UP/DOWNスイッチ 70 モード選択スイッチ 71 変速マップ選択部 72 到達入力回転数算出部 73 到達変速比算出部 74 変速時定数算出部 75 目標変速比算出部 310 エンジン制御スイッチ 320 アンチスキッド制御装置 330 トラクションコントロール装置 340 定速走行装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古閑 雅人 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 渡辺 充 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−220570(JP,A) 特開 平3−204466(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ドライバのセレクトレバーの操作の有無
    を判断する操作判断手段と、 ドライバの操作状態及び/又は車両の走行状態に基づき
    到達変速比を設定する到達変速比設定手段と、 第1及び第2変速時定数を設定する時定数設定手段と、 該操作判断手段によりセレクトレバーの操作が行われた
    ことを判断した場合に、前記時定数設定手段により設定
    された第1及び第2変速時定数を変速速度が遅くなるよ
    うに補正する時定数補正手段と、 前記時定数補正手段によって補正された第1及び第2変
    速時定数に基づいて、中間変速比及び目標変速比をそれ
    ぞれ設定する中間変速比及び目標変速比設定手段とを備
    え、 前記到達変速比設定手段によって設定された到達変速
    比、前記中間変速比及び目標変速比設定手段によって前
    回設定された中間変速比並びに前記時定数補正手段によ
    って補正された第1変速時定数に基づいて中間変速比を
    設定し、かつ、前記中間変速比及び目標変速比設定手段
    によって前回設定された中間変速比及び目標変速比並び
    に前記時定数補正手段によって補正された第2変速時定
    数に基づいて目標変速比を設定したことを特徴とする自
    動変速機の変速制御装置。
JP27119398A 1998-09-25 1998-09-25 自動変速機の変速制御装置 Expired - Lifetime JP3402218B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27119398A JP3402218B2 (ja) 1998-09-25 1998-09-25 自動変速機の変速制御装置
US09/401,962 US6157884A (en) 1998-09-25 1999-09-22 Speed ratio control device and control method for automatic transmission
DE19945926.6A DE19945926B4 (de) 1998-09-25 1999-09-24 Übersetzungsverhältnissteuerverfahren und Übersetzungsverhältnissteuervorrichtung eines automatischen Getriebes für ein Fahrzeug

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27119398A JP3402218B2 (ja) 1998-09-25 1998-09-25 自動変速機の変速制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000097302A JP2000097302A (ja) 2000-04-04
JP3402218B2 true JP3402218B2 (ja) 2003-05-06

Family

ID=17496654

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27119398A Expired - Lifetime JP3402218B2 (ja) 1998-09-25 1998-09-25 自動変速機の変速制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3402218B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3946685B2 (ja) * 2003-10-07 2007-07-18 本田技研工業株式会社 無段変速機制御装置
FR2873422B1 (fr) * 2004-07-21 2007-09-28 Renault Sas Procede de controle des changements de rapport lors des communications de lois de passage ou de variogrammes
JP4641222B2 (ja) * 2005-06-30 2011-03-02 本田技研工業株式会社 無段変速機制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000097302A (ja) 2000-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08145139A (ja) 摩擦車式無段変速機の変速制御装置
US8965647B2 (en) Control apparatus for continuously variable transmission
JP3430927B2 (ja) トロイダル型無段変速機用変速制御装置
JP3402218B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3399371B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3572609B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP3292157B2 (ja) トロイダル式無段変速機の変速制御装置
JP3303797B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3303796B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
US6398691B1 (en) Speed ratio control device
JP3656482B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP3561907B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP3303795B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
US6347270B1 (en) Speed ratio control device
JP3539308B2 (ja) 自動変速機のロックアップ制御装置
JP3510399B2 (ja) 無段変速機の変速速度制御装置
JP2001099287A (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP2005090610A (ja) 車両用無段変速機の制御装置
JP3528498B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP2001099294A (ja) 無段変速機の変速制御装置
JPH109379A (ja) 無段変速機の変速制御装置
JPH0771556A (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP3358542B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JPH074508A (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP3572608B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030128

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080229

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090228

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090228

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100228

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100228

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110228

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120229

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120229

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130228

Year of fee payment: 10