JP3388411B2 - 高強度の切欠き延性析出硬化ステンレス鋼合金 - Google Patents

高強度の切欠き延性析出硬化ステンレス鋼合金

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JP3388411B2 JP2000506390A JP2000506390A JP3388411B2 JP 3388411 B2 JP3388411 B2 JP 3388411B2 JP 2000506390 A JP2000506390 A JP 2000506390A JP 2000506390 A JP2000506390 A JP 2000506390A JP 3388411 B2 JP3388411 B2 JP 3388411B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は析出硬化性マルテンサイト系ステ
ンレス鋼合金に関し、より具体的にはCr−Ni−Ti
−Moマルテンサイト系ステンレス鋼合金、及び応力腐
食クラッキング耐性、強度および切欠き靱性の独自の組
み合わせを有する、前記ステンレス鋼合金から作られる
製品に関する。
【0002】航空機産業を含む多くの工業用アプリケー
ションは高強度合金から製造された部品の使用を必要と
する。このような高強度合金の製造に対する1つのアプ
ローチは析出硬化合金を開発することであった。析出硬
化合金は析出が合金の延性マトリックス内に形成される
合金である。析出粒子は延性マトリックス内の転位を抑
制し、それによって合金を補強する。
【0003】公知の時効硬化ステンレス鋼合金の1つ
は、マルテンサイト構造を確実にするために、チタニウ
ムとコロンビウムを添加し、クロミウム、ニッケルおよ
び銅とを制御することによって高い強度を提供しようと
している。最適の靱性を提供するために、この合金を比
較的低温でアニーリングする。エージングの前にFe−
Ti−Nbの多いラーベス相を形成するためにこのよう
な低いアニーリング温度が必要である。このような作用
は硬化析出物の過度の形成を防止し、オーステナイトの
加硫戻りのためにニッケルをより多く利用できるように
する。しかしながら、この合金のために使用される低い
アニーリング温度では、合金のミクロ構造が完全に再結
晶しない。これらの条件は硬化成分の添加の効果的な利
用を助長しないし、その強度と靱性が処理の影響を受け
やすい材料を作り出す。
【0004】別の公知の析出硬化可能なステンレス鋼で
は、合金内で成分であるクロミウム、ニッケル、アルミ
ニウム、炭素およびモリブデンのバランスがきわどく保
たれる。加えて、合金により提供される所望の特性の組
み合わせを減じないために、マンガン、ケイ素、リン、
硫黄および窒素が低レベルに維持される。
【0005】公知の析出硬化可能なステンレス鋼が許容
できる特性を今まで提供してきたが、公知の析出硬化可
能なステンレス鋼によって提供されるものと少なくとも
同レベルの切欠き靱性及び腐食耐性と共に、より優れた
強度を提供する合金に対する需要が高まってきた。同レ
ベルの切欠き靱性と腐食耐性、特に応力腐食クラッキン
グ耐性を維持する一方でより高い強度を有する合金が特
に航空機産業において有用である。なぜならこのような
合金から製造される構造部材は現在利用できる合金から
製造される同じ部品より重量が軽いからである。燃料効
率の改良をもたらすので、このような構造部材の重量の
減少が望ましい。
【0006】前述のようであるとすれば、応力腐食耐
性、強度および切欠き靱性の改良された組み合わせを提
供すると共に、容易に確実に処理できる合金を有するこ
とが非常に望ましいであろう。
【0007】公知の析出硬化性マルテンサイト系ステン
レス鋼合金に関連する欠点は、本発明による合金によっ
てかなり解決される。本発明による合金は、応力腐食ク
ラッキング耐性、強度および切欠き靱性との独自の組み
合わせを提供する析出硬化Cr−Ni−ti−Moマル
テンサイト系ステンレス鋼合金である。
【0008】本発明の析出硬化マルテンサイト系ステン
レス鋼の幅広い構成範囲、中間の構成範囲および好適な
構成範囲は重量%で以下の通りである。
【0009】商業的等級のこのような鋼に見い出される
通常の不純物と、1%の数千分の1から、この合金によ
って提供される所望の特性の組み合わせを不都合に減じ
ないそれより大きな量まで変化してよい少量の付加的な
成分を除いて、合金の残部は基本的に鉄である。
【0010】前述の作表は便利な概要として提供してお
り、お互いの組み合わせにおいて使用される本発明の合
金の個々の成分の範囲の下限値と上限値を制限したり、
あるいはお互いの組み合わせにおいて単独で使用される
成分の範囲を制限することは意図していない。このよう
に、幅広い組成の1つ以上の成分範囲を、好適な組成に
おける残部の成分に対する1つ以上の他の範囲と共に使
用することができる。加えて、1つの好適な実施形態の
成分に対する最低値または最大値を、別の好適な実施形
態のその成分に対する最大値または最低値と共に使用す
ることができる。この出願を通じて、別記しない限り、
パーセント(%)は重量%を意味する。
【0011】本発明による合金では、強度、切欠き靱性
および応力腐食クラッキング耐性の独自の組み合わせ
が、成分であるクロミウム、ニッケル、チタニウムおよ
びモリブデンのバランスを取ることによって達成され
る。少なくとも約10%の、好ましくは少なくとも約1
0.5%の、より好ましくは少なくとも約11.0%の
クロミウムが合金内に存在し、酸化状態の下で従来のス
テンレス鋼のものと同程度の腐食耐性を提供する。ニッ
ケルは合金の切欠き靱性のためになるので、少なくとも
約10.5%の、好ましくは少なくとも約10.75%
の、より好ましくは約10.85%のニッケルが合金内
に存在する。少なくとも約1.5%のチタニウムが合金
に存在し、エージングの間にニッケル- チタニウムの多
い相の析出を通して合金の強度を高める。モリブデン合
金の切欠き靱性に貢献するので、少なくとも約0.25
%の、好ましくは少なくとも約0.75%の、より好ま
しくは少なくとも約0.9%のモリブデンも合金内に存
在する。モリブデンは媒体を還元する際に、また孔食の
攻撃と応力腐食クラッキングを助長する環境において、
合金の腐食耐性を高める。
【0012】クロミウム、ニッケル、チタニウム及び/
またはモリブデンのバランスが適切に取られていない
と、従来の処理技術を使用してマルテンサイト構造へと
完全に変形する合金の能力が抑制される。更に、固溶化
熱処理され、時効硬化された時に実質的に完全にマルテ
ンサイトのままである合金の能力が損なわれる。このよ
うな条件下では、合金によって提供される強度がかなり
低下する。従って、この合金に存在するクロミウム、ニ
ッケル、チタニウムおよびモリブデンは制限される。よ
り具体的には、クロミウムを約13%以下、好ましくは
約12.5%以下、より好ましくは約12.0%以下に
制限し、ニッケルを約11.6%以下、好ましくは約1
1.25%以下に制限する。チタニウムは、約1.8%
以下、好ましくは約1.7%以下に制限し、モリブデン
を約1.5%以下、好ましくは約1.25%以下、より
好ましくは約1.1%以下に制限する。
【0013】硫黄とリンはこの合金の粒界に対して分離
する傾向がある。このような偏析は粒界付着を減少さ
せ、それは合金の破壊靱性、切欠き靱性および切欠き引
張り強さに悪影響を及ぼす。大きな横断面、つまり>
0.7in2(>4cm2)を有するこの合金の製品形
状は、合金を均質化し、粒界に集中する硫黄とリンの悪
影響を中和するために、充分な熱機械処理を経験しな
い。大きな断面サイズの製品に対しては、好ましくは合
金に対して少量のセリウムを添加して、合金の破壊靱
性、切欠き靱性および切欠き引張り強さを高め、硫黄と
リンを組み合わせることによって合金からのそれらの除
去を容易にする。合金から適当に取り除くべき硫黄とリ
ンに対して、合金に存在する硫黄の量に対して添加され
るセリウムの量の割合は少なくとも約1:1であり、好
ましくは少なくとも約2:1であり、より好ましくは約
3:1である。セリウム添加の利点を実現するために
は、微量の(つまり<0.001%)のセリウムを合金
に保持する必要がある。しかしながら、充分なセリウム
を添加したことを確実にするために、また最終製品に過
度の硫黄やリンが保持されるのを防止するために、少な
くとも約0.001%、好ましくは少なくとも約0.0
02%のセリウムが合金に存在することが好ましい。過
度のセリウムは合金の熱間加工性及びその破壊靱性に有
害な影響を有する。従って、セリウムを約0.025%
以下に、好ましくは約0.015%以下に、より好まし
くは約0.010%以下に制限する。あるいは、合金の
セリウム対硫黄比は約15:1以下、好ましくは約1
2:1以下、より好ましくは約10:1以下である。セ
リウムの一部または全部の代わりに、マグネシウム、イ
ットリウム、あるいはランタン等の他の希土類金属も合
金に存在していてよい。
【0014】ホウ素やアルミニウム、ニオブ、マンガン
およびケイ素等の付加的な成分も、これらの合金により
提供される他の望ましい特性を高めるために、制御され
た量で存在していてよい。より具体的には、合金の熱間
加工性を高めるために、約0.010%まで、好ましく
は約0.005%まで、より好ましくは約0.035%
までのホウ素が合金に存在していてよい。望ましい効果
を提供するために、少なくとも約0.001%、好まし
くは少なくとも約0.0015%のホウ素が合金に存在
する。
【0015】収率と極限引張り強さを高めるために、ア
ルミニウム及び/またはニオブが合金に存在していてよ
い。より具体的には、約0.25%まで、好ましくは約
0.10%まで、より好ましくは約0.050%まで、
更に好ましくは約0.025%までのアルミニウムが合
金に存在していてよい。また、約0.3%まで、好まし
くは約0.10%まで、より好ましくは約0.050%
まで、更に好ましくは約0.025%までニオブが合金
に存在していてよい。アルミニウム及び/またはニオブ
が合金に存在する場合、より高い収率と極限引張り強さ
を得ることができるが、高い強度は切欠き靱性を犠牲に
して展開される。従って、最適の切欠き靱性が望まれる
場合、アルミニウム及びニオブを通常の残留レベルに制
限する。
【0016】スクラップ源または脱酸素添加物からの残
留物として、約1.0%まで、好ましくは約0.5%ま
で、より好ましくは約0.25%まで、更に好ましくは
約0.10%までのマンガン及び/または約0.75%
まで、好ましくは約0.5%まで、より好ましくは約
0.25%まで、更に好ましくは約0.10%までのケ
イ素が合金に存在する。このような添加物は合金が真空
融解されない場合に有益である。マンガン及び/または
ケイ素は、靱性や腐食耐性及びマトリックス材料内のオ
ーステナイト- マルテンサイト相バランスに対するそれ
らの有害な影響のために、好ましくは低レベルに保持さ
れる。
【0017】同様のサービスまたは使用のためのもので
ある商業的等級の合金に見い出される通常の不純物を除
いて、合金の残部は基本的に鉄である。このような成分
のレベルは所望の特性に悪影響を及ぼさないように制御
される。
【0018】特に、過度の炭素及び/または窒素は腐食
耐性を損ない、この合金により提供される靱性に有害な
影響を及ぼす。従って、約0.03%以下、好ましくは
約0.02%以下、より好ましくは約0.15%以下の
炭素が合金に存在する。更に、約0.030%以下、好
ましくは約0.015%以下、約0.010%以下の窒
素が合金に存在する。炭素及び/または窒素が多量に存
在すると、炭素及び/または窒素はチタニウムと結合し
てチタニウムの多い非金属含有物を形成する。その反応
はこの合金により提供される高い強度の主な要因である
ニッケル- チタニウムの多い相の形成を抑制する。
【0019】リンは靱性と腐食耐性に対する有害な影響
のために低レベルに維持される。従って、約0.040
%以下、好ましくは約0.015%以下、より好ましく
は約0.010%以下のリンが合金に存在する。
【0020】約0.020%以下、好ましくは約0.0
10%以下、より好ましくは約0.005%以下の硫黄
が合金に存在する。多量の硫黄はチタニウムの多い非金
属含有物の形成を助長し、それは炭素や窒素のように、
所望のチタニウムの強化効果を抑制する。更に、多量の
硫黄はこの合金の熱間加工性と腐食耐性に有害な影響を
及ぼし、その靱性、特に横断方向の靱性を損ねる。
【0021】過度の銅はこの合金の切欠き靱性、延性お
よび強度に有害な影響を及ぼす。従って、この合金は約
0.95%以下、好ましくは約0.75%以下、より好
ましくは約0.50%以下、更に好ましくは約0.25
%以下の銅を含有する。
【0022】本発明の合金を融解したり、鋳造したり、
あるいは加工するのに如何なる特殊技術も必要ではな
い。真空誘導融解(VIM)または真空誘導融解に続い
て真空アーク再融解(VAR)が融解及び精錬の好まし
い方法であるが、その他の実践も使用することができ
る。この合金にセリウムを提供する好ましい方法は、V
IMの間にミッシュメタルを添加することである。ミッ
シュメタルは上述のように、最終的な鋳放しインゴット
において、必要な量のセリウムを産するのに充分な量で
添加される。加えて、この合金は所望であれば粉末冶金
技術を使用して作られてもよい。更に、本発明の合金は
熱間または冷間加工することができるが、冷間加工は合
金の機械強度を高める。
【0023】本発明の析出硬化合金は所望の特性の組み
合わせを発展させるために固溶体化アニーリングされ
る。固溶体化アニーリング温度は、基本的に全ての望ま
しくない合金マトリックス材料への沈殿物を融解するた
めに充分な温度であるべきである。しかしながら、固溶
体化アニーリング温度が高すぎると、過度の粒子成長を
助長することによって、合金の破壊靱性を損ねるであろ
う。典型的に、本発明の合金は1700〜1900゜F
(927〜1038℃)で1時間溶体化処理され、続い
てクエンチれされる。
【0024】所望であれば、この合金をクエンチした後
でディープチル処理に賦し、更に合金の高い強度を発展
させる。マルテンサイト変換の完了を保証するために、
ディープチル処理はマルテンサイト仕上げ温度より充分
低い温度まで合金を冷却する。典型的に、ディープチル
処理は合金を約−100゜F(−73℃)以下に約1時
間冷却することより成る。しかしながら、ディープチル
処理の必要性は、少なくとも部分的に合金のマルテンサ
イト仕上げ温度によって影響されるであろう。マルテン
サイト仕上げ温度が充分高ければ、マルテンサイト構造
への変換反応はディープチル処理を必要とせずに進行す
るであろう。加えて、ディープチル処理の必要性は製造
されている部品のサイズにも依存するであろう。部品の
サイズが増大するにつれて、合金内の偏析が重大にな
り、ディープチル処理の使用がますます有益になる。更
に、マルテンサイトへの変換を完了するために、大きな
部品に対しては部品が冷硬される時間の長さを長くする
ことが必要であろう。例えば、大きな横断面積を有する
部品では、この合金の特徴である高い強度を発展させる
ために、約8時間続くディープチル処理が好ましいこと
が見い出されている。
【0025】本発明の合金は、当業者に公知のように、
公知の析出硬化ステンレス鋼合金のために使用される技
術に従って時効硬化される。例えば、合金は約4時間の
間、約900゜F(482℃)〜約1150゜F(62
1℃)の間の温度で熟成される。(1)エージング温度
が上昇するにつれて合金の極限引張り強さが低下する;
及び(2)エージング温度が低下するにつれて、合金を
所望の強度レベルまで時効硬化させるのに必要な時間が
増大するということを考慮して、使用される特殊なエー
ジング条件を選択する。
【0026】本発明の合金は広範囲の使用のために種々
の製品形状に形成することができ、従来よりの実践によ
るビレットまたはバー、ロッド、ワイヤ、ストリップ、
プレートまたはシートの形態に向いている。本発明の合
金は、応力腐食クラッキング耐性、強度および切欠き靱
性の優れた組み合わせを有する合金を必要とする広範囲
の実用的な応用において有用である。特に、航空機用の
構造部材や締結装置を作り出すために、本発明の合金を
使用することができ、またこの合金は医療器具や歯科用
器械において使用するのに適している。
【0027】
【表1】
【0028】本合金により提供される独自の特性の組み
合わせを立証するために、同時係属出願第08/53
3,159号に記載している合金の実施例1〜24と、
表1に示した重量%の組成を有する本発明の実施例25
〜30を調製した。比較目的のために、本発明の範囲外
の組成を有する比較例の熱処理金属A〜Dも調製され
た。これらの重量%組成物も表1に含む。
【0029】合金AとBは公知の析出硬化ステンレス鋼
合金の1つを表し、合金CとDは別の公知の析出硬化ス
テンレス鋼合金を表す。
【0030】実施例1は真空誘導融解され、2.75イ
ンチ(6.98cm)の先細り正方形インゴットとして
鋳造された17ポンド(7.7kg)の実験室熱処理金
属として調製された。インゴットは1900゜F(10
38℃)まで加熱し、1.375インチ(3.49c
m)の正方形のバーにプレス鍛造した。バーは1.12
5インチ(2.86cm)の正方形のバーに仕上げ打ち
され、室温まで空冷された。鍛造したバーは1850゜
F(1010℃)で0.625インチ(1.59cm)
の丸い棒に熱間圧延し、室温まで空冷した。
【0031】実施例2〜4と12〜18、及び比較例の
熱処理金属AとCは、アルゴンガスの分圧下に真空誘導
融解し、3.5インチ(8.9cm)の先細り正方形の
インゴットとして鋳造した25ポンド(11.3kg)
の実験室熱処理金属として調製された。インゴットは1
850゜F(1010℃)の開始温度から1.875イ
ンチ(4.76cm)の正方形のバーにプレス鍛造し、
次にそれらを室温まで空冷した。正方形のバーを再加熱
し、1850゜F(1010℃)の開始温度から1.2
5インチ(3.18cm)の正方形のバーにプレス鍛造
し、再加熱し、1850゜F(1010℃)の開始温度
から0.625インチ(1.59cm)の丸いバーに熱
間圧延し、室温まで空冷した。
【0032】実施例5、6と8〜10は、アルゴンガス
の分圧下に真空誘導融解し、4インチ(10.2cm)
の先細り正方形のインゴットとして鋳造した37ポンド
(16.8kg)の実験室熱処理金属として調製され
た。インゴットは1850゜F(1010℃)の開始温
度から2インチ(5.1cm)の正方形のバーにプレス
鍛造し、空冷した。各々2インチ(5.1cm)の鍛造
された正方形のバーから長さを切断し、1850゜F
(1010℃)の開始温度から1.31インチ(3.3
3cm)の正方形のバーに鍛造した。鍛造したバーを1
850゜F(1010℃)で0.625インチ(1.5
9cm)の丸いバーに熱間圧延し、室温まで空冷した。
【0033】実施例7と11、及び比較例の熱処理金属
BとDは、アルゴンガスの分圧下に真空誘導融解し、
4.5インチ(11.4cm)の先細り正方形のインゴ
ットとして鋳造された125ポンド(56.7kg)の
実験室熱処理金属として調製された。インゴットは18
50゜F(1010℃)の開始温度から2インチ(5.
1cm)の正方形のバーにプレス鍛造し、室温まで空冷
した。バーを再加熱し、1850゜F(1010℃)の
開始温度から1.31インチ(3.33cm)の正方形
のバーにプレス鍛造した。鍛造したバーを1850゜F
(1010℃)で0.625インチ(1.59cm)の
丸いバーに熱間圧延し、室温まで空冷した。
【0034】実施例19〜30は、真空誘導融解し、
6.12インチ(15.6cm)の直径の電極として鋳
造されほぼ380ポンド(172kg)の熱処理金属と
して調製された。各々の電極の鋳造前に、実施例25〜
30に対して各々のVIM熱処理金属にミッシュメタル
を添加した。精錬後に所望の保持量のセリウムを生じさ
せるように、各々の添加量を選択した。電極は真空アー
ク再融解し、8インチ(20.3cm)直径のインゴッ
トとして鋳造された。インゴットを2300゜F(12
60℃)まで加熱し、2300゜F(1260℃)で4
時間均質化した。インゴットを1850゜F(1010
℃)まで炉内で冷却し、プレス鍛造前に1850゜F
(1010℃)で10分間浸漬した。次に以下のように
して、インゴットを5インチ(12.7cm)の正方形
のバーにプレス鍛造した。各々のインゴットの下端を5
インチ(12.7cm)の正方形に押圧した。5インチ
(12.7cm)の正方形へと上端を押圧する前に、鍛
造物を1850゜F(1010℃)まで10分間再加熱
した。以上のように鍛造したバーを仕上げ温度から空冷
した。
【0035】実施例19〜24及び26〜29の結果的
に生じた5インチ(12.7cm)の正方形のバーを半
分に切断し、上端と下端からのビレットを別々に特定し
た。下端からの各々のビレットを1850゜F(101
0℃)で再加熱し、2時間浸漬し、4.5インチ(1
1.4cm)×2.75インチ(6.98cm)のバー
にプレス鍛造し、室温まで空冷した。上端からの各々の
ビレットを1850゜F(1010℃)で再加熱し、2
時間浸漬した。実施例19〜24及び27〜29に対し
て、次に各々の上端ビレットを4.5インチ(11.4
cm)×1.5インチ(3.8cm)のバーにプレス鍛
造し、室温まで空冷した。上実施例26に対しては、上
端ビレットを4.75インチ(12.1cm)×2イン
チ(5.1cm)のバーに鍛造し、1850゜F(10
10℃)で15分間再加熱し、4.5インチ(11.4
cm)×1.5インチ(3.8cm)のバーにプレス鍛
造し、室温まで空冷した。
【0036】実施例25と30の5インチ(12.7c
m)の正方形のバーを各々3/1と2/1に切断した。
次にビレットを1850゜F(1010℃)で再加熱
し、2時間浸漬し、4.5インチ(11.4cm)×
1.625インチ(4.13cm)のバーにプレス鍛造
し、室温まで空冷した。
【0037】実施例1〜18及び熱処理金属A〜Dに関
して、各々の実施例と比較例の熱処理金属のバーを大ま
かに曲げて(rough turned)、表2に示し
た寸法を有する滑らかな引張り見本、応力腐食見本およ
び切欠き引張り見本を作成した。各々の見本は円筒形
で、見本の各々の両端部分に中央部分を接続する最小の
半径を有するように各々の見本の中央の直径が減少して
いる。400グリットの表面仕上げで応力腐食見本を名
目ゲージ直径になるまで研磨した。
【0038】
【表2】
【0039】実施例1〜18及び熱処理金属A〜Dの試
験見本を下記の表3に従って熱処理した。ピーク強度を
提供するために、使用された熱処理条件を選択した。
【0040】
【表3】
【0041】実施例1〜18の機械特性を比較例の熱処
理金属A〜Dの特性と比較した。測定した特性は0.2
%降伏強さ(.2%YS)、極限引張り強さ(UT
S)、4つの寸法のパーセント伸び(%Elon
g.)、パーセント面積減少(%Red.)、及び切欠
き引張り強さ(NTS)を含む。すべての特性は長手方
向に沿って測定された。測定結果を表4に示す。
【0042】
【表4】
【0043】表4のデータは本発明の実施例1〜18
が、NTS/UTS比で示される許容できるレベルの切
欠き靱性と延性を提供する一方、熱処理金属AとBに比
べて優れた降伏強さと引張り強さを提供することを示し
ている。このように、実施例1〜18が熱処理金属Aと
Bに対して優れた強さと延性の組み合わせを提供するこ
とが解る。
【0044】更に、表4のデータは本発明の実施例1〜
18が、許容できる降伏強さと延性、及びNTS/UT
S比で示される許容できるレベルの切欠き靱性とを提供
する一方、少なくとも熱処理金属C、Dよりかなり良い
程度の引張り強さを提供することを示している。
【0045】ゆっくりした変形率試験を介して、塩素含
有媒体における実施例7〜11の応力腐食クラッキング
耐性を比較例の熱処理金属B、Dのものと比較した。応
力腐食クラッキング試験に対しては、実施例7〜11の
見本を引張り見本と同様に固溶化熱処理し、次に高レベ
ルの強度を提供するために選択した温度で過時効させ
た。熱処理金属B、Dの見本を各々の引張り見本と同様
に固溶化熱処理し、典型的に航空機産業において指定さ
れる応力腐食クラッキング耐性レベルを提供するために
選択された温度で過時効させた。より具体的には、実施
例7〜11を1000゜F(538℃)で4時間時効硬
化させ、空冷し、熱処理金属B、Dを1050゜F(5
66℃)で4時間時効硬化させ、空冷した。
【0046】秒あたり4×10−6インチ(1×10−
5cm/秒)の一定の延長率によって、各々の実施例と
熱処理金属の見本セットを引張り応力にさらすことによ
って、応力腐食クラッキング耐性を試験した。4つの異
なる媒体の各々:(1)H3PO4でpH1.5まで酸
性化した10.0%のNaclの沸騰する溶液;(2)
自然pH(4.9〜5.9)の3.5%のNaclの沸
騰する溶液;(3)H3PO4でpH1.5まで酸性化
した3.5%のNaclの沸騰する溶液;及び(4)7
7゜F(25℃)の空気で試験を実施した。大気中で実
施した試験は塩素含有媒体で得られた結果を比較するこ
とができる基準として使用した。
【0047】応力腐食試験の結果を表5に示すが、表5
は、時間で表した試験見本の破壊までの時間(全試験時
間)、パーセント伸び(% Elong.)および横断
面積減少(% Red.in Area)とを含む。
【0048】
【表5】
【0049】試験した合金の相対的応力腐食クラッキン
グ耐性は、基準媒体における測定パラメータに対する腐
食媒体における測定パラメータの比を参照することによ
ってより良く理解できる。表6は比較を容易にするため
に比率フォーマットでデータを表すことによって表5の
データを要約している。”TC/TR”とラベル付けさ
れた列の値は、基準条件下の破壊までの平均時間に対す
る腐食条件下の破壊までの平均時間の比である。”EC
/ER”とラベル付けされた列の値は、基準条件下の平
均パーセント伸びに対する腐食条件下の平均パーセント
伸びの比である。同様に”RC/RR”とラベル付けさ
れた列の値は、基準条件下の平均パーセント面積減少に
対する腐食条件下の平均パーセント面積減少の比であ
る。
【0050】
【表6】
【0051】実施例7〜11と熱処理金属B、Dの機械
特性も決定し、表7に表した。表7は0.2%オフセッ
ト降伏強さ(.2%YS)と、ksi(MPa)で表し
た極限引張り強さ(UTS)と、4つの寸法のパーセン
ト伸び(%Elong.)、面積減少(% Red.i
n Area)およびksi(MPa)で表した切欠き
引張り強さ(NTS)とを含む。
【0052】
【表7】
【0053】一緒にして考えた場合、表6と7に表され
たデータは、実施例7〜11で表されるように、本発明
の合金により提供される強度と反応腐食クラッキング耐
性の独自な組み合わせを立証している。より具体的に
は、表6と7のデータは実施例7〜11が比較例の熱処
理金属BとDよりかなり高い強度を提供する一方、これ
らの合金に匹敵するレベルの応力腐食クラッキング耐性
を提供することを示している。実施例7と11の付加的
な見本は、1050゜F(538℃)で4時間時効硬化
させて空冷した。これらの見本は各々214.3ksi
と213.1ksiの室温極限引張り強さを提供し、こ
れらは同様に時効させた時の熱処理金属BとDによって
提供される強度よりかなり優れている。試験はしていな
いが、それより高い温度で時効させた場合、実施例7と
11の応力腐食クラッキング耐性は少なくとも同等かそ
れより高いであろうと予想される。加えて、沸騰した1
0.0%のNacl条件は航空機産業に対する認識され
ている標準よりはるかに過酷であることに注目すべきで
ある。
【0054】実施例19〜30を参照にして、各々の実
施例のバーを大まかに曲げて、表2に示した寸法を有す
る滑らかな引張り見本と切欠き引張り見本を作成した。
各々の見本は円筒形で、見本の各々の両端部分に中央部
分を接続する最小の半径を有するように各々の見本の中
央の直径が減少している。加えてアニーリングされたバ
ーから、CVN試験見本(ASTM E23−96)及
び破壊靱性試験(ASTM E399)に対するコンパ
クトな張力ブロックを機械加工した。全ての試験見本を
1800゜F(982℃)で1時間固溶化熱処理して水
で冷却し、−100゜F(−73℃)で1時間または8
時間冷間処理し、空気中で暖め、900゜F(482
℃)または1000゜F(538℃)で4時間エージン
グして、空冷した。
【0055】測定した機械特性は0.2%降伏強さ(.
2%YS)、極限引張り強さ(UTS)、4つの寸法の
パーセント伸び(%Elong.)、パーセント面積減
少(% Red.)、切欠き引張り強さ(NTS)、室
温シャルピーVノッチ吸収エネルギ(CVN)および室
温破壊靱性(KIc)とを含む。測定結果を表8〜11
に示す。
【0056】
【表8】
【0057】
【表9】
【0058】
【表10】
【0059】
【表11】
【0060】ここで使用した用語及び表現は説明目的で
あり、制限的なものではない。記載した特徴の同等物ま
たはその一部を排除するためにこのような用語または表
現を使用する意図はない。しかしながら、様々な変更も
本発明の範囲内で可能であることが認識される。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−238455(JP,A) 国際公開97/12073(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 - 38/60 C22C 33/04

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 応力腐食クラッキング耐性、強度および
    切欠き靱性との独自の組み合わせを有する析出硬化性マ
    ルテンサイト系ステンレス鋼合金であって、重量%で以
    下のものより成り、 C 最大0.03 Mn 最大1.0 Si 最大0.75 P 最大0.040 S 最大0.020 Cr 10〜13 Ni 10.5〜11.25 Ti 1.5〜1.8 Mo 0.25〜1.1 Cu 最大0.95 Al 最大0.25 Nb 最大0.3 B 最大0.010 N 最大0.030 Ce 0.001〜0.025 Ce対Sの割合は1:1以上、15:1以下で、残部は
    鉄および通常の不純物であることを特徴とするステンレ
    ス鋼合金。
  2. 【請求項2】 0.015重量%だけのセリウムを含有
    する、請求項1に記載の合金。
  3. 【請求項3】 0.010重量%だけのセリウムを含有
    する、請求項1に記載の合金。
  4. 【請求項4】 少なくとも0.002重量%のセリウム
    を含有する、請求項1に記載の合金。
  5. 【請求項5】 0.75重量%だけの銅を含有する、請
    求項1に記載の合金。
  6. 【請求項6】 0.015重量%だけのセリウムを含有
    する、請求項5に記載の合金。
  7. 【請求項7】 0.010重量%だけのセリウムを含有
    する、請求項5に記載の合金。
  8. 【請求項8】 少なくとも0.002重量%のセリウム
    を含有する、請求項5に記載の合金。
  9. 【請求項9】 セリウムの一部とマグネシウム、イット
    リウム、ランタン、またはその他の希土類との置換によ
    って変更される、請求項1ないし8のいずれかに記載の
    合金。
  10. 【請求項10】 析出硬化性マルテンサイト系ステンレ
    ス鋼合金の製造方法であって、前記方法は、 以下の重量%の成分を含有し、 C 最大0.03 Mn 最大1.0 Si 最大0.75 P 最大0.040 S 最大0.020 Cr 10〜13 Ni 10.5〜11.25 Ti 1.5〜1.8 Mo 0.25〜1.1 Cu 最大0.95 Al 最大0.25 Nb 最大0.3 B 最大0.010 N 最大0.030 残部が鉄および通常の不純物である合金を提供する充填
    材料を融解するステップと、 その融解ステップの間に、前記溶融合金に存在する硫黄
    の量に対するセリウムの添加量の割合が少なくとも1:
    1となるように前記合金にセリウムを添加するステップ
    と、 前記溶融合金をインゴットに鋳造するステップと、およ
    び 再溶融合金中のセリウムと硫黄の割合が15:1以下と
    なるように、精錬のために前記インゴットを再溶解させ
    るステップと、 を備えることを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 合金にセリウムを添加するステップ
    は、再溶融合金に存在する硫黄の量に対するセリウムの
    添加量の割合が少なくとも2:1となるような量で、セ
    リウムを合金に添加するステップを備える、請求項10
    に記載の方法。
  12. 【請求項12】 合金にセリウムを添加するステップ
    は、再溶融合金に存在する硫黄の量に対するセリウムの
    添加量の割合が少なくとも3:1となるような量で、セ
    リウムを合金に添加するステップを備える、請求項10
    に記載の方法。
  13. 【請求項13】 インゴットを再溶解させるステップ
    は、再溶融合金中の硫黄の量に対するセリウムの量の割
    合が12:1以下に制限されるように行われる、請求項
    10に記載の方法。
  14. 【請求項14】 インゴットを再溶解させるステップ
    は、再溶融合金中の硫黄の量に対するセリウムの量の割
    合が10:1以下に制限されるように行われる、請求項
    10に記載の方法。
  15. 【請求項15】 マグネシウム、イットリウム、ランタ
    ン、またはその他の希土類が、溶融合金に添加されるセ
    リウムの一部と置き換えられる、請求項10ないし14
    のいずれかに記載の方法。
  16. 【請求項16】 請求項10ないし15のいずれかの方
    法によって製造される、応力腐食クラッキング耐性、強
    度および切欠き靱性との独自の組み合わせを有する析出
    硬化性マルテンサイト系ステンレス鋼合金からなる製
    品。
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