JP3379274B2 - 湿式カラー画像形成装置 - Google Patents

湿式カラー画像形成装置

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JP3379274B2
JP3379274B2 JP9346695A JP9346695A JP3379274B2 JP 3379274 B2 JP3379274 B2 JP 3379274B2 JP 9346695 A JP9346695 A JP 9346695A JP 9346695 A JP9346695 A JP 9346695A JP 3379274 B2 JP3379274 B2 JP 3379274B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿式現像方式を採用し
た湿式カラー画像形成装置に係り、特に、その現像工程
におけいて発生する背景部汚れを解消し得る湿式カラー
画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、Landa等(国際公開WO90
−14619号公報)やAdam等(USP5,11
7,263号公報)による新たな湿式カラー画像形成装
置が提案されている。すなわち、その湿式カラー画像形
成装置は、1つの像担持体と、その像担持体上に時間的
に前後して順次形成される各分解色ごとの静電潜像に対
応する色成分の液体現像剤をそれぞれ供給するマルチカ
ラースプレー装置と、その液体現像剤がスプレーされた
直後の像担持体位置に近接して設けれ、該像担持体の移
動方向と逆方向に回転するとともに現像バイアスが印加
されるロール状電極と、そのロール状電極の液体現像剤
スプレー位置下流側に接離可能に取り付けられて使用さ
れる液体現像剤の色数分のスクレーパと、そのスクレー
パの後方となるロール状電極表面に常時当接している最
終スクレーパと、像担持体とロール状電極が対向する現
像領域において電気泳動により現像されるトナー像を記
録材に転写する転写手段とを備えてたものである。そし
て、現像工程終了後の余剰の液体現像剤は、ロール状電
極のスクイーズ機能により回収された後、その現像剤の
色成分に対応する接離可能なスクレーパによりロール状
電極表面から掻きとられて各色成分用の現像剤タンクに
それぞれ回収されるようになっている。
【0003】ところで、このようなタイプの湿式カラー
画像形成装置は、複数の像担持体を使用するタイプの装
置のように各像担持体上で形成した各色成分のトナー像
どうしの位置関係を精密に合わせるという煩わしさがな
く、しかも、複数の像担持体を使用するタイプの装置に
比べて小型で低価格であり、そのうえ高速で高画質な湿
式現像が実現可能であるという利点を有している。
【0004】しかし、その反面で、Adam等によれば
USP5,117,263公報において、高速で駆動し
た場合には画像部後方の背景部に“スミアリング(Sm
earing)”と呼ばれる背景部汚れが発生する欠点
があることが指摘されており、しかも、高速下ではロー
ル状電極において現像機能と同時に背景部を清掃する機
能を共有させることが困難であるとの判断に基づいて新
たな背景部清掃装置の設置の必要性が示唆されている。
【0005】また、本発明者によれば、上記のタイプの
湿式カラー画像形成装置は、低速下において画像部後方
の背景部に”ドラッグアウト(Dragout)”と呼
ばれる背景部汚れが発生することが確認されている。こ
の背景部汚れは、後述するように、スプレー供給された
液体現像剤がロール状電極による現像電界の影響下に到
達するまでの間に静電潜像の画像部と背景部の間で形成
される電界の影響により電気泳動して特に画像部(面画
像)の端部にトナーが堆積するように付着し(エッジ現
象)、かかる堆積トナーが現像電界の影響下に到達する
と、現像作用により像担持体の移動方向先端側からトナ
ーが付着していく一方で現像剤分散液が次第に後方に押
しのけられる結果、その分散液により画像部端部に堆積
したトナーも画像部後方即ち背景部内に押し退けられる
ことによって発生するものと推測される。そして、この
現象は、最終現像工程で像担持体近傍で発生するため、
ロール状電極のもつスクイーズ機能も及ばず、そのまま
画像上に現出してしまうものであった。このため、この
ドラッグアウトなる背景部汚れも、前記したスミアリン
グと同様に背景部清掃装置により除去できるものと予測
できる。
【0006】そこで、従来、Pinhas等はUSP
5,255,058号公報において前記スミアリングな
る背景部汚れを解消する技術を提案している。それは、
先のUSP5,117,263公報に記載のごとき湿式
画像形成装置において、その現像工程終了後の像担持体
の周囲に背景部清掃装置を設けるものであり、具体的に
は、像担持体のロール状電極設置位置の下流側に、再度
現像バイアスを印加しつつ像担持体上に分散液のみを供
給する逆回転スクイーズ用ロールを配設するものであ
る。そして、この逆回転スクイーズ用ロールによれば、
そのロールと像担持体の間で形成される電界により背景
部に付着していたトナーがロール側に引き寄せられてそ
のスクイーズ機能により余剰の分散液とともに回収さ
れ、もって背景部汚れが消失するというものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような逆回転スクイーズ用ロールを設けた場合には、
そのスクイーズ用ロールの設置スペースの確保やその駆
動系、分散液供給系及び回収系の設置が必要となり、装
置が複雑になるうえにコストアップを招くことになる。
また、現像終了後でトナー像を担持している像担持体に
再度過剰な分散液を供給することになるためそのトナー
像が乱されるおそれがある。さらに、そのスクイーズ用
ロールで回収したトナーは、色成分ごとに分離して回収
することが不可能なため廃棄されて再利用できないこと
になる。また、上記の逆回転スクイーズ用ロールを設け
ずに、その背景部清掃機能をロール状電極に付加して兼
備させる方法も考えられるが、その場合には、清掃機能
を確実に得るため像担持体等の駆動速度を遅くする必要
があるため、画像形成速度の低下を招いてしまう。しか
も、背景部清掃工程を確保するため現像領域を増大させ
て現像工程時間を長くする必要があり、具体的にはロー
ル状電極及び像担持体を大きくする必要あるため、装置
の大型化、複雑化、高コスト化が避けられない。
【0008】従って、本発明の目的は、上述したスミア
リングやドラッグアウトと呼ばれるトナー像の尾引き現
象による背景部汚れを、現像後に背景部清掃を行うこと
なく、簡易で安価な構成でもって効率よく解消すること
ができる湿式カラー画像形成装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の湿式カラー画像
形成装置は、一定方向に回動して各色の静電潜像が順次
形成される像担持回動体と、その像担持回動体上に静電
潜像に対応した色成分の液体現像剤を順次選択的に供給
する液体現像剤供給手段と、その液体現像剤供給位置の
直後となる像担持回動体の表面位置に近接配置されて像
担持回動体の表面移動方向と反対方向に回動し、現像バ
イアスが印加されるとともに像担持回動体上から回収し
た余剰の液体現像剤を色成分ごとにそれぞれ除去する複
数の掻き取り部材が配設されたロール状電極と、像担持
回動体とロール状電極が対向する現像領域において電気
泳動により現像されるトナー像を被転写媒体に転写する
転写手段とを少なくとも備えた湿式カラー画像形成装置
において、上記液体現像剤供給位置と現像領域手前側と
の間であって像担持回動体に近接する位置に、補助現像
バイアスが印加される少なくとも1本以上の導電性線材
からなる線状補助現像電極を設けたことを特徴とするも
のである。
【0010】ここで、線状補助現像電極は、好ましくは
直径が0.05〜1mmの金属製ワイヤ等の導電性線材
を少なくとも1本以上用いて構成される。また、線状補
助現像電極は、その各導電性線材を1〜2mmの間隔で
配列させ、像担持体表面から0.1〜1mmの間隔をあ
けて像担持体の長手方向(回動軸方向)にそって設置さ
れることが好ましい。さらに、線状補助現像電極は、液
体現像剤のトナーが像担持体とロール状電極の間で形成
される現像電界の影響を受けにくい部位に配設すること
が望ましい。そして、この線状補助現像電極に印加され
る補助現像バイアスは、少なくとも液体現像剤中のトナ
ーが電極の導電性線材に付着することなく、像担持回動
体側に電気泳動して現像に供されるような電位であるこ
とが必要である。像担持回動体は、ドラム形態又はベル
ト形態からなる感光体や誘電体である。
【0011】また、本発明の装置は、上記の技術的手段
において、線状補助現像電極に印加する補助現像バイア
ス電位が、像担持回動体上の静電潜像の背景部電位と同
等若しくは背景部に液体現像剤中のトナーを電気泳動さ
せ得る電位であるように設定したものである。これによ
り、線状補助現像電極と像担持回動体上の静電潜像との
間に形成される電界により、液体現像剤中のトナーを像
担持回動体側に寄せ集められる電界が形成されるため、
画像部、背景部を問わずにトナーを像担持回動体側に寄
せ集めることができる。
【0012】また、本発明の装置は、上記の技術的手段
において、ロール状電極に印加する現像バイアス電位
が、像担持回動体上の静電潜像の背景部に付着するトナ
ーをロール状電極側に電気泳動させ得る電位であるよう
に設定したものである。このとき、上記現像バイアス電
位が像担持回動体上の画像部に付着したトナーに対して
実質的に力を及ぼさない電位に設定されることは言うま
でもない。これにより、線状補助現像電極の通過時に背
景部に一時的に付着したり寄せ集められたトナーは、ロ
ール状電極と像担持回動体との間に形成される現像電界
により、ロール状電極側に引き寄せられて回収される。
【0013】さらに、本発明の装置は、上記の技術的手
段において、線状補助現像電極の端部側に該電極に付着
した液体現像剤を振動により除去するための振動エネル
ギーを付与する加振器を設けたものである。この加振器
は、画像形成中において常時駆動させても或いは必要な
時だけ一時的に駆動させてもよい。常時駆動させる場合
には、画質に悪影響を与えないために、その付与する振
動エネルギーは振動数が像担持回動体の表面移動速度
(mm/sec)の10倍以上の周波数(単位:cyc
les/sec)であることが好ましい。また、一時的
に駆動させる場合には、例えば各色成分の液体現像剤供
給終了時にのみ駆動させることが望ましい。
【0014】また、本発明の装置は、加振器を設けた場
合、加振器の振動により発生する線状補助現像電極に付
着した液体現像剤の液滴を吸引して回収する吸引回収手
段を設けることが望ましい。これにより、加振器の振動
により発生する液体現像剤の液滴による周辺機器の汚染
等を防止することができる。
【0015】
【作用】上記の技術的手段によれば、像担持回動体上に
供給される各液体現像剤中のトナーは、像担持回動体と
線状補助現像電極の間(現像領域手前)において像担持
回動体側に寄せ集められて主に画像部に付着し、そし
て、線状補助現像電極を通過して像担持回動体とロール
状電極が対向する現像領域において背景部に付着したり
寄せ集められたトナーが現像電界によりロール状電極側
に引き寄せられ、しかも、ロール状電極により余剰の液
体現像剤とともに回収される。これにより、エッジ現象
による画像部の端部への不要なトナーの堆積付着がな
く、しかも、トナーが分散液の流動等により背景部側に
押しのけられることもない。このようにして、トナー像
の尾引き現象は現像工程中において事前に解消される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0017】図1〜2は、本発明の一実施例に係る湿式
カラー画像形成装置を示すものであり、図1はその全体
構成を示す概略構成図、図2はその要部を示す拡大斜視
図である。
【0018】図1〜2において、符号1は像担持回動体
としてのドラム状の感光体であり、このドラム状感光体
1は矢印A方向に回転駆動されるとともに、その周囲に
は帯電装置2、像露光装置3、湿式現像装置4、転写装
置5、清掃装置6および除電装置7が順次配置されてい
る。符号8は感光体1と転写装置5の間を矢印B方向に
移動する被転写媒体であり、この被転写媒体8は転写紙
或いは中間転写体(この場合、中間転写体に転写された
トナー像は最終的に転写紙に転写される)のいずれであ
ってもよい。符号9(Y,M,C,K)はイエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック
(K)の各色の液体現像剤である。
【0019】湿式現像装置4は、感光体1上に静電潜像
に対応した色成分の液体現像剤9を順次選択的に供給す
る液体現像剤供給手段40と、その液体現像剤供給位置
の直後となる感光体1の表面位置に近接配置されて感光
体1の表面移動方向と反対方向に回動し、不図示の電源
から現像バイアスが印加されるロール状電極50とでそ
の主要部が構成されている。
【0020】液体現像剤供給手段40は、液体現像剤タ
ンク41(Y,M,C,K)にそれぞれ貯留されている
液体現像剤9をポンプ42により供給用配管43を通し
て各ノズル44(Y,M,C,K)にそれぞれ送り、し
かも、感光体1とロール状電極50との対向部近傍に配
設されたノズル44から静電潜像に対応して選択された
1色の液体現像剤9を所定のタイミングで感光体1表面
に向けて供給するようになっている。
【0021】ロール状電極50は、液体現像剤供給位置
から回動方向下流側の位置に、その電極表面に対して接
離可能に取り付けられている複数の掻きとり部材である
第一スクレーパ51(Y,M,C,K)と、その第一ス
クレーパ51から回動方向下流側の位置に電極表面に対
して常時当接するように取り付けられている第二スクレ
ーパ52とが配設されている。第一スクレーパ51は、
液体現像剤供給手段40の液体現像剤の供給動作と連動
して接離動作するようになっている。
【0022】第一スクレーパ51と第二スクレーパ52
の下方にはいずれも、ロール状電極50の表面から掻き
とった後の液体現像剤を収集する樋部材53(Y,M,
C,K)、54がそれぞれ配設されている。樋部材53
で収集された液体現像剤は回収用配管55を通して液体
現像剤タンク41(Y,M,C,K)にそれぞれ回収さ
れるようになっており、また、樋部材54で収集された
液体現像剤は配管56を通して分離装置57に送られ、
分離装置57で液体現像剤中のトナー成分9aが除去さ
れた後の分散液9bのみがクリーニング用液として分散
液タンク58に収容されるようになっている。分散液タ
ンク58に収容されたクリーニング用液としての分散液
9bは、配管60を通してポンプ61により清掃装置6
に送られてクリーニング助剤として用いられ、その使用
後に配管62を通して分離装置57を介して分散液タン
ク58に再び回収されるようになっている。
【0023】また、符号10は複数の線状導電性部材か
らなる線状現像補助電極であり、この線状現像補助電極
10は、液体現像剤供給装置のノズル44から供給され
る液体現像剤9が感光体1表面に最初に接触する位置か
ら現像領域におけるロール状電極50による現像電界の
影響を受ける手前の範囲内に配設されている。そして、
この現像補助電極10の線状導電性部材10aとしては
直径が0.05〜1mmの金属製ワイヤを使用してお
り、各線状導電性部材10aは1〜2mmの間隔をあけ
て配列されているとともに、感光体1表面から0.1〜
1mmの間隔をあけて取付けられている。
【0024】線状現像補助電極10は、その線状導電性
部材10aが不図示のバイアス電源と接続されており、
液体現像液のトナーを感光体1上の静電潜像の画像部
に、さらには背景部にも電気泳動により移動させるよう
な電位の補助現像バイアスが印加されるようになってい
る。また、線状現像補助電極10は、その線状導電性部
材10aの端部に、線状導電性部材10aに付着した現
像剤液を振るい落とすに十分な振動エネルギーを付与す
る加振器20が取付けられている。
【0025】この加振器20は、好ましくは、線状導電
性部材10aを感光体1表面とほぼ平行な面内で前後に
移動しするような振動エネルギーを付与できるものであ
る。また、この加振器20は、感光体1の表面移動速度
(mm/sec)の10倍以上の周波数(cycles
/sec)の振動エネルギーを付与するとともに、各色
成分の液体現像剤供給が終了した時にのみ駆動されるよ
うに設定されている。
【0026】さらに、符号30は吸引回収手段としての
吸引ダクトであり、この吸引ダクト30は加振器20の
振動により発生する線状補助現像電極10に付着した液
体現像剤の液滴(特に霧状の液滴:ミスト)を吸引して
回収するようになっている。そのため、この吸引ダクト
30は上記現像剤ミストを効率よく吸引できる位置に適
宜配設されている。
【0027】次に、この湿式カラー画像形成装置の動作
について説明する。
【0028】まず、カラー画像形成は次のようにして行
われる。すなわち、感光体1は、帯電装置2により全面
均一に帯電された後、露光装置3により形成すべきカラ
ー画像の各分解色像に応じた露光がなされて静電潜像が
形成され、次いで、その感光体1上の静電潜像部が湿式
現像装置4のロール状電極50と対向する現像領域に到
達する直前において、液体現像剤供給装置40により静
電潜像に対応する色成分の液体現像剤9がノズル44を
介して供給される。そして、その供給された液体現像剤
9は、感光体1とロール状電極50と対向する現像領域
においてロール状電極50に印加される現像バイアスに
よる現像電界の影響を受け、これにより、その液体現像
剤中のトナー9aは電気泳動して静電潜像の画像部では
感光体1側に、背景部ではロール状電極50側にそれぞ
れ移動することによって現像がなされる。
【0029】この際、現像の任務が終了した液体現像剤
9は、ロール状電極50の回転に伴って現像領域から回
収搬送され、供給された液体現像剤(の色)に対応して
ロール状電極50面に当接する第一スクレーパ51によ
り掻きとられ、樋部材53に一旦受けとられた後、所定
のタンク41に回収される。この回収された液体現像剤
9は、図示しない手段により、トナー濃度、誘電率等の
現像パラメータが調整された後に再利用される。また、
ロール状電極50は、第一スクレーパ51により現像後
の余剰液体現像剤の除去がなされた後、さらに第二スク
レーパ52によっても表面の残留付着する液体現像剤の
除去もなされ、次の現像動作に備える。
【0030】そして、上記の湿式現像により形成された
感光体1上のトナー像は、感光体1の回転により転写装
置5下に運ばれると、感光体1の回転動作と同期して移
動(又は搬送)される被転写媒体8上に転写される。こ
の転写後、感光体1はさらに回転し、清掃装置6により
クリーニング液として供給される分散液9bの補助を受
けながら残留付着するトナー及び分散液が除去され、し
かる後、除電装置7により電気的に初期状態に戻され、
次の色のトナー像形成動作に備える。以上のような動作
工程を残りの各色成分の静電潜像に対してほぼ同様に繰
り返して行うことにより、被転写媒体8上に所定色数の
トナー像が重ねて転写され、もってカラー画像が形成さ
れる。本例ではイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
の順に湿式現像を行い、減色法によるフルカラー画像を
得るようになっている。
【0031】次に、線状補助現像電極10等を設けたこ
とによる特有の湿式現像工程動作について、図4や図5
に基づいて詳細に説明する。
【0032】図4は本実施例(本発明)の湿式現像工程
における画像部及び背景部での液体現像剤(トナー9a
と分散液9b)の挙動を示すものであり、図5は従来技
術の湿式現像工程における画像部及び背景部での液体現
像剤の挙動を示すものである。また、図4及び図5には
便宜上、説明のための領域を設定し、その各領域におけ
る電界によるトナーの移動方向と感光体上に形成される
トナー像について示した。なお、両図中のトナー移動方
向を示す欄内の「−」は電界によるトナーの移動がない
状態を示す。
【0033】図4及び図5に図示の湿式現像工程はいず
れも、感光体1表面が正電荷(例えば約+500V)に
均一に帯電され、背景部に相当する感光体1の表面部分
が露光されて正電荷が若干残った電位状態(例えば約+
100V)になった静電潜像を、負帯電性を有するトナ
ー9aを絶縁性分散液9bに分散した液体現像剤9によ
り現像する場合をモデル化したものである。そして、こ
のときの感光体1とロール状電極50との最少間隙は
0.05〜0.5mm、好ましくは0.05〜0.2m
mの範囲内であり、ロール状電極50の回転(表面移
動)速度は、直径が250mm以下のドラム状感光体1
の場合、その感光体1の表面移動速度の約2倍としてい
る。また、ロール状電極50には、表面電位が本実施例
では約+300V、従来技術では約+200Vになるよ
うな現像バイアスがそれぞれ印加されている。
【0034】最初に、従来技術における液体現像剤の挙
動について詳述する。まず、図5aに示すように、感光
体1表面に供給された液体現像剤9は、ロール状電極5
0による現像電界の及ばない領域(A)では、その負帯
電トナー9aが感光体1上の画像部G(約+500V)
及び背景部H(約+100V)の端縁部間に発生する電
界により画像部G端縁部に堆積するように付着し、いわ
ゆるエッジ現象による端縁部現像70がなされる。その
後、液体現像剤9は感光体1の回転移動に伴ってロール
状電極50による現像電界が及ぶ現像領域(B,C,
D)に入ると、画像部Gではトナー9aが感光体1側に
向けて分散液9bを押しのけながら軌跡80を描くよう
に移動して(領域D)画像部Gの進行方向A先端部側か
ら順次付着し、背景部Hではトナー9aがロール状電極
50側に引き寄せられるように移動する(領域C)。
【0035】この際、上記軌跡80で示すような移動す
るトナー9a(現像剤)が、先のエッジ現象により形成
された端縁部トナー像70aの突出するトナー壁に衝突
し、そのトナー壁を一部破砕して後方の背景部H側に押
しのける。この現象は、現像領域の比較的後方部(領域
Dなど)であって且つ感光体1の表面近傍側で発生する
ため、もはや背景部H内に押しのけられたトナー90
は、ロール状電極50の電位(約+200V)と背景部
Hの電位(約+100V)の間に形成される現像電界で
は回収しきれず、背景部Hに付着したままの状態で現像
領域外(領域E,F,G)に移動してしまう。またこの
とき、感光体1上に存在する余剰の液体現像剤9は、矢
付点線81で示すようにロール状電極50の回転移動に
よるスクイーズ機能により回収される。従来において
は、上記のように押しのけられたトナー90が感光体1
上の背景部Hに残存し、これがドラックアウトと呼ばれ
る背景部汚れとなって現れていたのである。
【0036】また、従来、ロール状電極50に印加する
現像バイアスの電位は、現像領域(B,C,D)におい
て画像部でのトナーの移動方向80と液体現像剤の流れ
方向81とがほぼ逆であるという状況のなかで、背景部
付近に存在するトナーを現像電界により回収するという
クリーニング機能を損なわないようにする目的で比較的
低めの電位(本例では約+200V)に設定されている
(これは結果的にトナーの泳動速度を下げていることに
なる)。このような理由等により、現像領域内ではトナ
ーが画像部上に不安定な状態でもって過剰に付着する現
象が発生していた。そして、図5bに示すように、この
ように画像部G上に不安定な状態で存在する過剰のトナ
ー91が現像領域外(領域J)に入ると、ロール状電極
50のスクイーズ作用による液体現像剤9の流れ(矢付
点線81)によって画像部後方に運ばれて背景部H内に
残存し、これがスミアリングと呼ばれる背景部汚れとな
って現れていたのである。なお、背景部Hにある液体現
像剤9は、ロール状電極50による現像電界の及ばない
領域(H)から電界の及ぶ領域(I)に移ると、現像電
界によるトナーの移動方向とロール状電極50のスクイ
ーズ機能による余剰の液体現像剤9の流れ方向(矢付点
線81)とがほぼ一致するため、そのトナー9aはロー
ル状電極50側に向かって安定して移動する。
【0037】これに対し、本実施例によれば液体現像剤
は図4に示すように挙動するようになり、これによりド
ラックアウトやスミアリングのような背景部汚れが発生
しなくなる。図4に図示の本実施例(本発明)では、従
来ロール状電極50による現像電界の影響を受けにくか
った領域(L)に線状補助電極10を設け、その線状補
助電極10に0V付近の補助現像バイアスを印加してい
る。
【0038】まず、図4aに示すように、感光体1表面
に供給された液体現像剤9は、領域(L)では、その負
帯電トナー9aが線状補助電極10(約0V)と感光体
1上の画像部G(約+500V)及び背景部H(約+1
00V)との間に発生する補助現像電界により画像部G
と背景部Hにも移動し、画像部Gをほぼ現像する。この
際、トナー9aは画像部G全体に付着するため、従来の
ようなエッジ現象による端縁部現像が発生しない。ま
た、トナー9aはすべて感光体1側に移動するため線状
補助電極10に付着することはない。
【0039】その後、液体現像剤9は感光体1の回転移
動に伴ってロール状電極50による現像電界が及ぶ現像
領域(M,N)に入ると、現像電界により画像部Gでは
トナー9aが付着したままの状態が保持される一方、背
景部Hではトナー9aがロール状電極50側に引き寄せ
られるように移動する(領域M)。この際、背景部Hに
おけるトナー9aの流れ方向とロール状電極50のスク
イーズ機能による液体現像剤9の流れ方向(矢付点線8
1)とがほぼ一致するため、背景部Hからのトナー回収
は効率よく行われる。また、本実施例では線状補助電極
10が存在する領域(L)においてトナーが感光体1側
に移動しており少なくとも画像部Gには付着して現像が
ほぼ終わっているため、従来のように現像領域に入って
から現像電界によりトナーが画像部に向けて移動して現
像が行われることは殆どなく、現像領域内ではトナー9
aはロール状電極50側に移動するのみとなる(領域
M,N)。このため、図4bに示すように、画像部G上
において不安定な状態で過剰に存在するトナーが存在す
る場合であっても、そのトナーは現像領域内において画
像部側に移動するトナーの流れにより阻まれることはな
く、液体現像剤の流れ(矢付点線81)に乗って現像電
界により効率よく回収される。
【0040】このように本実施例では、ロール状電極5
0による現像電界の及ばない領域(L)においてエッジ
現象による端縁部現像がなされることはなく、また、現
像領域(M,N)においてトナーが現像のために画像部
側に移動することもない(これは領域Lですでに実質的
な現像が終了しているからである)ため、ドラックアウ
トやスミアリングのような背景部汚れが発生しない。従
って、本実施例では線状補助電極10のある領域(L)
で実質的な現像がなされるため、ロール状電極50は感
光体1から余剰の液体現像剤を回収除去すること(スク
イーズ機能)が主な役割となると言える。このような事
情から、ロール状電極50に印加する現像バイアスの電
位について、図5の従来例では十分な画像濃度を確保す
るため(背景部のスクイーズ機能を少々犠牲にして)約
+200Vに設定しているのに対し、本実施例では実質
的な現像が完了していることから背景部のスクイーズ機
能を増大させることが可能なため少し高めの電位(本例
では約+300V)に設定している。なお参考のため、
本実施例においてロール状電極50の直径を小さくして
画像形成を行ってみたところ、画質には何ら影響しない
ことが確認された。
【0041】また、本実施例では、このような湿式現像
が終了すると、直ちに加振器20が駆動して線状補助電
極10を振動させるため、電極10に付着した液体現像
剤9が振るい落とされて除去される。そして、このとき
に発生する液体現像剤ミストは、吸引ダクト30により
吸引されて機内に飛散することがない。このため、後工
程の異なる色成分の液体現像剤9が供給されても、混色
等の不具合が発生することが確実に回避される。
【0042】さらに、本実施例では、背景部汚れを解消
するために例えば従来のように湿式現像後に背景部の残
留トナーを清掃除去する背景部清掃装置を新たに設ける
必要がなく、かかる清掃装置を設けることにより発生す
る前述したような不具合、即ちトナー像の分散液(クリ
ーニング液)供給による乱れ、回収トナーの増加および
その廃棄等の問題が発生するおそれもない。
【0043】なお、前記した実施例では、特に説明しな
かったが、感光体1上に形成したトナー像の転写適性を
向上させるため、湿式現像装置4と転写装置5の間に例
えばトナー像中の分散剤付着量やトナーの凝縮度や帯電
量等を調整するための転写前処理装置が一般的に設けれ
ている。また、本発明では、転写装置5として前記実施
例のようなコロトロン帯電器を使用するほかに帯電用ロ
ールを使用してもよい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
像担持回動体と線状補助現像電極の間において液体現像
剤中のトナーが像担持回動体側に寄せ集められて画像部
を実質的に現像し、像担持回動体とロール状電極が対向
する現像領域において主に背景部等に付着したり寄せ集
められた不要又は過剰のトナーが余剰の液体現像剤とと
もに回収されるため、従来発生していた背景部汚れを簡
易で安価な構成でもって、現像工程中において事前に効
率よく解消することができる。
【0045】また、加振器により線状補助現像電極に付
着した液体現像剤を効率よく除去できるため、混色等の
問題を起こすことなく、後工程の異なる色成分の液体現
像剤供給をスムーズに行うことができ、カラー画像形成
速度を低下させることがない。しかも、この加振器によ
り発生する液体現像剤ミストを吸引回収手段によって直
ちに回収するため、その液体現像剤ミストによる機内汚
染等の問題が発生することもない。
【0046】従って、本発明によれば、回収した液体現
像剤の有効な再利用を図りつつ、高画質のカラー画像を
得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例に係る湿式カラー画像形成装置の全
体構成を示す概略構成図である。
【図2】 本実施例に係る湿式カラー画像形成装置の要
部構成を示す拡大斜視図である。
【図3】 線状現像補助電極の周辺の構成を示す説明図
である。
【図4】 本実施例の湿式現像工程における液体現像剤
の挙動について示す説明図であり、(a)は画像部での
液体現像剤の挙動を示し、(b)は背景部での液体現像
剤の挙動を示すものである。
【図5】 従来技術の湿式現像工程における液体現像剤
の挙動について示す説明図であり、(a)は画像部での
液体現像剤の挙動を示し、(b)は背景部での液体現像
剤の挙動を示すものである。
【符号の説明】
1…像担持回動体、5…転写手段、8…被転写媒体、9
…液体現像剤、10…線状現像補助電極、10a…導電
性線材、20…加振器、30…吸引回収手段、40…液
体現像剤供給手段、50…ロール状電極、51…掻き取
り部材。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−222677(JP,A) 特開 昭58−194070(JP,A) 特開 平7−140789(JP,A) 特開 平5−297691(JP,A) 特開 昭58−57140(JP,A) 特開 昭59−223467(JP,A) 米国特許5117263(US,A) 国際公開90/14619(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/06 - 13/11 G03G 15/06 - 15/11

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定方向に回動して各色の静電潜像が順
    次形成される像担持回動体と、その像担持回動体上に静
    電潜像に対応した色成分の液体現像剤を順次選択的に供
    給する液体現像剤供給手段と、その液体現像剤供給位置
    の直後となる像担持回動体の表面位置に近接配置されて
    像担持回動体の表面移動方向と反対方向に回動し、現像
    バイアスが印加されるとともに像担持回動体上から回収
    した余剰の液体現像剤を色成分ごとにそれぞれ除去する
    複数の掻き取り部材が配設されたロール状電極と、像担
    持回動体とロール状電極が対向する現像領域において電
    気泳動により現像されるトナー像を被転写媒体に転写す
    る転写手段とを少なくとも備えた湿式カラー画像形成装
    置において、 上記液体現像剤供給位置と現像領域手前側との間であっ
    て像担持回動体に近接する位置に、補助現像バイアスが
    印加される少なくとも1本以上の導電性線材からなる線
    状補助現像電極を設けたことを特徴とする湿式カラー画
    像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、線状補助
    現像電極に印加する補助現像バイアス電位が、像担持回
    動体上の静電潜像の背景部電位と同等若しくは背景部に
    液体現像剤中のトナーを電気泳動させ得る電位であるこ
    とを特徴とする湿式カラー画像形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の装置において、ロール状
    電極に印加する現像バイアス電位が、像担持回動体上の
    静電潜像の背景部に付着するトナーをロール状電極側に
    電気泳動させ得る電位であることを特徴とする湿式カラ
    ー画像形成装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の装置において、線状補助
    現像電極の端部側に該電極に付着した液体現像剤を振動
    により除去するための振動エネルギーを付与する加振器
    を設けたことを特徴とする湿式カラー画像形成装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の装置において、加振器
    が、各色成分の液体現像剤供給終了時にのみ駆動される
    ことを特徴とする湿式カラー画像形成装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の装置において、加振器の
    振動により発生する線状補助現像電極に付着した液体現
    像剤の液滴を吸引して回収する吸引回収手段を設けたこ
    とを特徴とする湿式カラー画像形成装置。
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