JP3375956B2 - 警備システム - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受動型赤外線センサー等のセンサーにより
警戒区域における不法侵入者等の有無を監視し、不法侵
入者を検知した時に警報を発する警報システムに関す
る。 【0002】 【従来の技術】 警備システムにおいては、警戒区域に侵入者が存在し
ないにもかかわらず警報を発するという誤報や、侵入者
が存在するのに警報を発しないという失報等は絶対に生
じてはならないことである。何故ならば、誤報が生じた
場合、警戒区域への不要な出動を行うことになるだけで
なく、近隣に大きな迷惑をかけることになり、また、失
報が発生した場合、警備システムの機能が無くなって重
大な事故を招くことになるからである。すなわち、この
ような警備システムは、書類や金庫もしくは資材等の重
要物を保管する部屋や場所、または無断で立ち入ると危
険な場所等に設置されるので、失報によってこのような
重要な場所に不法に侵入されると、取返しのつかないト
ラブルを招くことがある。 【0003】 そこで、受動型赤外線検知器等の人体検知センサーの
検出感度を高めたり、誤動作防止機能を設けることによ
って、センサー自体の信頼性を高めることに努力がはら
われている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 しかし、センサーの信頼性を如何に高めても失報や誤
報を絶無とすることはできない。これは、センサーの検
知エリアを設定している警報区域内の温度や照度等の種
々の条件の変化や予測できない事態の発生等により、誤
動作が生じることがあるためである。 【0005】 本発明はこうした従来の問題点に鑑みてなされたもの
であり、センサー自体に失報や誤報が発生してもこれを
カバーして正確かつ確実に警報を発することができる警
備システムを提供することを技術的課題とするものであ
る。 【0006】 【課題を解決するための手段】 上記した課題を達成するための技術的手段として、本
発明の警備システムを次のように構成した。すなわち、
所定領域の検知エリアが設定され、その検知エリア内に
おける物理的な変位を電気信号に変換するセンサー素子
を備えており、このセンサー素子の出力に基づいて人体
の侵入の有無を判別し、人体の侵入があったときには検
知信号を出力するセンサーを、複数個、警戒区域内にお
ける当該各検知エリアが異なる方向から設定されるよう
相互に異なる位置に配置し、かつ、1つの検知エリアが
隣接する他の検知エリアの一部と重畳するよう設定する
とともに、これらのセンサーの出力に基づいて警報器の
駆動を制御するコントローラを備え、このコントローラ
に、重畳する検知エリアをもつ二つ以上のセンサーが同
時に検知信号を出力した時に警報信号を出力する判別手
段、一つのセンサーが検知信号を出力した後、このセン
サーに隣接するセンサーが所定時間内に検知信号を出力
した時に警報信号を出力する判別手段、及び、一つのセ
ンサーが所定時間内に複数回の検知信号を出力した時に
警報信号を出力する判別手段の3つの判別手段を設けた
ことを特徴として構成されている。 【0007】 以上の構成により、複数個のセンサーを設置すること
によって別方向からの判別が可能になり、これらのセン
サーの出力に基づく判別を選択的に行う警備システムと
なる。また、これらの複数個のセンサーのうち一つが何
らかの原因で検知信号が誤出力されることによる誤動作
の原因は、一般に極めて短時間で解消する場合が多い。
従って、そのセンサーから所定時間内において検知信号
が連続的に出力されることはなく、また、その誤動作し
たセンサーに隣接するセンサーからは検知信号は出力さ
れない。本発明の判別手段により、一つのセンサーが検
知信号を出力した後、所定時間内にそのセンサーに隣接
するセンサーが所定時間内に検知信号を出力した時に警
報信号を出力する場合、一つのセンサーが誤出力した場
合でも警報信号は出力されず、誤報となることはない。
あるいは、重畳する検知エリアをもつ二つ以上のセンサ
ーが同時に検知信号を出力した時、警報信号を出力する
場合も、一つのセンサーの誤動作による失報は発生しな
い。さらに、この構成により、例えば、侵入者が検知エ
リア内を移動しながら物色するなどの状況の場合の検知
が確実に行われる。更に、一つのセンサーが所定時間内
に複数回の検知信号を出力した時に警報信号を出力する
場合、例えば、侵入者が目的物の位置を既に知ってい
て、その場所で何らかの動きを伴う動作を行っている状
況の場合であっても、検知を行うことができる。このよ
うに、本警備システムは、侵入者の様々な動きが想定さ
れ、それに対応可能なシステムとなる。 【0008】 【発明の実施の形態】 以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照
しながら説明する。 【0009】 図1は、本発明の一実施の形態のブロック構成を示
し、図2は警戒区域の部屋Rにおける各センサー1a〜1d
の検知エリアE1〜E4の配置を示す。 【0010】 各センサー1a〜1dは、図2に、、、で示す箇
所のように、各々の検知エリアE1〜E4を両側に隣接する
各センサーの検知エリアの一部と各々重畳させて設置し
てある。 【0011】 そして、コントローラ2はマイクロコンピュータによ
り構成されており、これの中央処理装置2aは、各センサ
ー1a〜1dからの出力信号をROM2bに予め記憶したプログ
ラムに基づき信号処理してシステム全体を制御するもの
で、部屋Rの広さや各センサー1a〜1dの設置間隔等に応
じてRAM2cに予め設定記憶された所定時間を計時回路2d
を駆動して計時させ、その所定時間内における信号処理
の結果により侵入者が存在すると判別した時に、出力回
路3を介してブザーやサイレンまたは照明灯からなる警
報器4を駆動して警報を発するとともに、何れかのセン
サー1a〜1dの誤報であると判別した時に出力回路5を介
し誤報表示器6を駆動して誤動作が生じたことを報知す
る。なお、図1では、構成を簡略化するために、A/D変
換器やD/A変換器等の周知の構成を省略してあり、ま
た、この実施の形態では各センサー1a〜1dとして受動型
赤外線検知器を用いた場合について説明する。 【0012】 次に、上記実施の形態の作用を図3のフローチャート
を参照しながら説明する。 【0013】 中央処理装置2aは、何れかのセンサー1a〜1dから検知
信号が入力されたか否かを常時監視しており(ステップ
S1)、何れかのセンサー1a〜1dから検知信号が入力され
たのを判別した時点で、RAM2cに設定されている例えば3
0秒の所定時間の計時の開始を計時回路2dに指令する
(ステップS2)。 【0014】 先ず、検知信号を出力したのが出入口であるドアーD
の近くの第1のセンサー1aであるか否かを判別する(ス
テップS3)。いま、侵入者がドアーDから第1のセンサ
ー1aの検知エリアE1であるの場所に侵入したと仮定し
た場合、隣接する第2および第4の各センサー1b,1dか
らは検知信号が出力されないので、ステップS4およびス
テップS5で共にNOと判断される。続いてRAM2cに3〜5
秒程度に設定された一定時間の経過を待って(ステップ
S6)再び第1のセンサー1aから検知信号が出力されてい
るか否かを判別する(ステップS7)。ここで、上述のよ
うに侵入者がの場所に居て検知信号が出力されるの
で、中央処理装置から警報信号が出力されて警報器4が
駆動される(ステップS11)。この場合、同一の第1の
センサー1aが所定時間内に連続的に検知信号を出力して
いるのを判別しているので、後述のように誤報を確実に
判別できる。 【0015】 一方、第1のセンサー1aの誤動作であった場合には、
ステップS6で一定時間の経過を待つ間に誤動作の原因が
消滅するので、ステップS8で所定時間が経過したと判別
されるまでステップS4乃至ステップS8の動作を繰り返し
た後に、計時回路2dの計時動作をリセットして(ステッ
プS9)誤報表示器6に第1のセンサー1aの誤報であるこ
とを表示する(ステップS10)。 【0016】 また、の場所に侵入した後にその場所で一旦静止し
た場合には、入射赤外線量の変動から人体を検知する受
動型赤外線検知器を用いた第1のセンサー1aからは一定
時間経過後に検知信号が出力されなくなるが、上述した
ように30秒と設定した所定時間が経過するまでステップ
S4乃至ステップS8を繰り返すので、その間に、から
の場所に移動した場合にはステップS2で、からの場
所に移動した場合にはステップ5で、の場所内で動い
た場合にはステップS7でそれぞれYESと判断されて警報
が出力される。ここで、またはの場所に侵入した時
に第2のセンサー1bまたは第4のセンサー1dから検知信
号が出力されない失報が生じても、ステップS7で第1の
センサー1aが所定時間内に連続的に検知信号を出力して
いるのを判別して警報を出力できる。 【0017】 そして、侵入者がドアーDから、、の順に移動
した場合において第1のセンサー1aが失報した場合、ま
た侵入者が窓等から第2のセンサー1bの検知エリアE2内
に侵入した場合、これをステップS12においてYESと判別
され、続いて第3のセンサー1cから検知信号が出力され
ているか否かが判別され(ステップS13)、の場所に
侵入者がいて第3のセンサー1cから検知信号が出力され
ていると判別した時に、警報信号が出力される(ステッ
プS11)。そうでない場合には一定時間の経過を待ち
(ステップS14)、もう一度第2のセンサー1bから検知
信号が出力されているか否かを判別し(ステップS1
5)、またはの場所に侵入者が止まっていた場合に
それを判別して警報信号を出力する。一方、一定時間が
経過する間にの場所に移動した、場合には、それをス
テップS16で判別して警報を出力する。また、第2のセ
ンサー1bが検知信号を誤出力した場合には、ステップS1
4で一定時間の経過を待つ間に誤動作の原因が消滅し、
ステップS17で所定時間が経過したと判別されるまでス
テップS13乃至ステップS17の動作を繰り返し、その後に
計時動作をリセットして(ステップS18)誤報表示器6
に第2のセンサー1bの誤報を表示する。 【0018】 侵入者が窓等から第3のセンサー1cの検知エリアE3に
侵入してそれをステップS20で判別した場合には、続い
て第4のセンサー1dから検知信号が出力されているか否
かが判別され(ステップS21)、の場所に侵入者がい
て第4のセンサー1dからも検知信号が出力されていると
判別した時に、警報信号が出力される。そうでない場合
には一定時間の経過を待ち(ステップS22)、もう一度
第3のセンサー1cから検知信号が出力されているか否か
を判別し(ステップS23)、これの検知エリアE3内に侵
入者が止まっていてこれを検知した場合には警報信号を
出力する。一方、一定時間が経過する間に侵入者がま
たはの場所に移動した場合には、それをステップS24
で判別して警報が出力される。また、第3のセンサー1c
が検知信号を誤出力した場合には、ステップS22で一定
時間の経過を待つ間に誤動作の原因が消滅するので、ス
テップS25で所定時間が経過したと判別されるまでステ
ップS21乃至ステップS25の動作を繰り返し、その後に計
時動作をリセットして(ステップS26)誤報表示器6に
第3のセンサー1cの誤動作であることを表示する。 【0019】 侵入者が、、の順に移動した時に第1のセンサ
ー1aが失報するか、侵入者が窓等から第4のセンサー1d
の検知エリアE4に侵入した場合、ステップS20でNOと判
別され、一定時間が経過するのを待って(ステップS2
8)、再び第4のセンサー1dから検知信号の出力が有る
か否かを判別する(ステップS29)。侵入者が両側の何
れかの検知エリアE1またはE3に移動した場合には、これ
をステップS30またはステップS1の何れかで判別され
る。侵入者が第4のセンサー1dの検知エリアE4並びにこ
れの両側のセンサー1a,1cの検知エリアE1、E3の何れか
に居る場合には、所定時間が経過するまでに検知されて
警報が出力される。また、第4のセンサー1dが検知信号
を誤出力した場合には、ステップS28で一定時間が経過
するのを待つ間に誤動作の原因が消滅するので、ステッ
プS32で所定時間が経過したと判別されるまでステップS
29乃至ステップS32の動作を繰り返し、その後に計時動
作をリセットして(ステップS34)、誤報表示器6に第
4のセンサー1dの誤動作であることを表示する(ステッ
プS35)。 【0020】 【発明の効果】 以上説明したように、本発明の警報システムによれ
ば、所定領域の検知エリアが設定され、その検知エリア
内における物理的な変位を電気信号に変換するセンサー
素子を備えており、このセンサー素子の出力に基づいて
人体の侵入の有無を判別し、人体の侵入があったときに
は検知信号を出力するセンサーを、複数個、警戒区域内
における当該各検知エリアが異なる方向から設定される
よう相互に異なる位置に位置し、かつ、1つの検知エリ
アが隣接する他の検知エリアの一部と重畳するよう設定
するとともに、これらのセンサーの出力に基づいて警報
器の駆動を制御するコントローラを備え、このコントロ
ーラに、重畳する検知エリアをもつ二つ以上のセンサー
が同時に検知信号を出力した時に警報信号を出力する判
別手段、一つのセンサーが検知信号を出力した後、その
センサーに隣接するセンサーが所定時間内に検知信号を
出力した時に警報信号を出力する判別手段、及び、一つ
のセンサーが所定時間内に複数回の検知信号を出力した
時に警報信号を出力する判別手段の3つの判別手段を設
けた構成としたので、あるセンサーが誤出力した場合で
も、また、あるセンサーが侵入者が存在するにもかかわ
らず、検知信号を出力しない失報が生じた場合でもこれ
らを判別することができ、一つの要因で誤動作している
特定の検知器に対して、その誤報要因を取り除くことが
可能になる。更に、一つのセンサーが所定時間内に複数
回の検知信号を出力した時に警報信号を出力する構成と
したので、侵入者が移動しないで一つの場所で何らかの
動作を行っている場合の検知も行うことができる。この
ように、侵入者のあらゆる動きを想定し、これらに対応
したシステムが実現できる。この結果、各センサーの誤
動作にかかわらず、正確かつ確実に警報を出力すること
ができる極めて信頼性の高い警報システムを提供するこ
とができる。
警戒区域における不法侵入者等の有無を監視し、不法侵
入者を検知した時に警報を発する警報システムに関す
る。 【0002】 【従来の技術】 警備システムにおいては、警戒区域に侵入者が存在し
ないにもかかわらず警報を発するという誤報や、侵入者
が存在するのに警報を発しないという失報等は絶対に生
じてはならないことである。何故ならば、誤報が生じた
場合、警戒区域への不要な出動を行うことになるだけで
なく、近隣に大きな迷惑をかけることになり、また、失
報が発生した場合、警備システムの機能が無くなって重
大な事故を招くことになるからである。すなわち、この
ような警備システムは、書類や金庫もしくは資材等の重
要物を保管する部屋や場所、または無断で立ち入ると危
険な場所等に設置されるので、失報によってこのような
重要な場所に不法に侵入されると、取返しのつかないト
ラブルを招くことがある。 【0003】 そこで、受動型赤外線検知器等の人体検知センサーの
検出感度を高めたり、誤動作防止機能を設けることによ
って、センサー自体の信頼性を高めることに努力がはら
われている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 しかし、センサーの信頼性を如何に高めても失報や誤
報を絶無とすることはできない。これは、センサーの検
知エリアを設定している警報区域内の温度や照度等の種
々の条件の変化や予測できない事態の発生等により、誤
動作が生じることがあるためである。 【0005】 本発明はこうした従来の問題点に鑑みてなされたもの
であり、センサー自体に失報や誤報が発生してもこれを
カバーして正確かつ確実に警報を発することができる警
備システムを提供することを技術的課題とするものであ
る。 【0006】 【課題を解決するための手段】 上記した課題を達成するための技術的手段として、本
発明の警備システムを次のように構成した。すなわち、
所定領域の検知エリアが設定され、その検知エリア内に
おける物理的な変位を電気信号に変換するセンサー素子
を備えており、このセンサー素子の出力に基づいて人体
の侵入の有無を判別し、人体の侵入があったときには検
知信号を出力するセンサーを、複数個、警戒区域内にお
ける当該各検知エリアが異なる方向から設定されるよう
相互に異なる位置に配置し、かつ、1つの検知エリアが
隣接する他の検知エリアの一部と重畳するよう設定する
とともに、これらのセンサーの出力に基づいて警報器の
駆動を制御するコントローラを備え、このコントローラ
に、重畳する検知エリアをもつ二つ以上のセンサーが同
時に検知信号を出力した時に警報信号を出力する判別手
段、一つのセンサーが検知信号を出力した後、このセン
サーに隣接するセンサーが所定時間内に検知信号を出力
した時に警報信号を出力する判別手段、及び、一つのセ
ンサーが所定時間内に複数回の検知信号を出力した時に
警報信号を出力する判別手段の3つの判別手段を設けた
ことを特徴として構成されている。 【0007】 以上の構成により、複数個のセンサーを設置すること
によって別方向からの判別が可能になり、これらのセン
サーの出力に基づく判別を選択的に行う警備システムと
なる。また、これらの複数個のセンサーのうち一つが何
らかの原因で検知信号が誤出力されることによる誤動作
の原因は、一般に極めて短時間で解消する場合が多い。
従って、そのセンサーから所定時間内において検知信号
が連続的に出力されることはなく、また、その誤動作し
たセンサーに隣接するセンサーからは検知信号は出力さ
れない。本発明の判別手段により、一つのセンサーが検
知信号を出力した後、所定時間内にそのセンサーに隣接
するセンサーが所定時間内に検知信号を出力した時に警
報信号を出力する場合、一つのセンサーが誤出力した場
合でも警報信号は出力されず、誤報となることはない。
あるいは、重畳する検知エリアをもつ二つ以上のセンサ
ーが同時に検知信号を出力した時、警報信号を出力する
場合も、一つのセンサーの誤動作による失報は発生しな
い。さらに、この構成により、例えば、侵入者が検知エ
リア内を移動しながら物色するなどの状況の場合の検知
が確実に行われる。更に、一つのセンサーが所定時間内
に複数回の検知信号を出力した時に警報信号を出力する
場合、例えば、侵入者が目的物の位置を既に知ってい
て、その場所で何らかの動きを伴う動作を行っている状
況の場合であっても、検知を行うことができる。このよ
うに、本警備システムは、侵入者の様々な動きが想定さ
れ、それに対応可能なシステムとなる。 【0008】 【発明の実施の形態】 以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照
しながら説明する。 【0009】 図1は、本発明の一実施の形態のブロック構成を示
し、図2は警戒区域の部屋Rにおける各センサー1a〜1d
の検知エリアE1〜E4の配置を示す。 【0010】 各センサー1a〜1dは、図2に、、、で示す箇
所のように、各々の検知エリアE1〜E4を両側に隣接する
各センサーの検知エリアの一部と各々重畳させて設置し
てある。 【0011】 そして、コントローラ2はマイクロコンピュータによ
り構成されており、これの中央処理装置2aは、各センサ
ー1a〜1dからの出力信号をROM2bに予め記憶したプログ
ラムに基づき信号処理してシステム全体を制御するもの
で、部屋Rの広さや各センサー1a〜1dの設置間隔等に応
じてRAM2cに予め設定記憶された所定時間を計時回路2d
を駆動して計時させ、その所定時間内における信号処理
の結果により侵入者が存在すると判別した時に、出力回
路3を介してブザーやサイレンまたは照明灯からなる警
報器4を駆動して警報を発するとともに、何れかのセン
サー1a〜1dの誤報であると判別した時に出力回路5を介
し誤報表示器6を駆動して誤動作が生じたことを報知す
る。なお、図1では、構成を簡略化するために、A/D変
換器やD/A変換器等の周知の構成を省略してあり、ま
た、この実施の形態では各センサー1a〜1dとして受動型
赤外線検知器を用いた場合について説明する。 【0012】 次に、上記実施の形態の作用を図3のフローチャート
を参照しながら説明する。 【0013】 中央処理装置2aは、何れかのセンサー1a〜1dから検知
信号が入力されたか否かを常時監視しており(ステップ
S1)、何れかのセンサー1a〜1dから検知信号が入力され
たのを判別した時点で、RAM2cに設定されている例えば3
0秒の所定時間の計時の開始を計時回路2dに指令する
(ステップS2)。 【0014】 先ず、検知信号を出力したのが出入口であるドアーD
の近くの第1のセンサー1aであるか否かを判別する(ス
テップS3)。いま、侵入者がドアーDから第1のセンサ
ー1aの検知エリアE1であるの場所に侵入したと仮定し
た場合、隣接する第2および第4の各センサー1b,1dか
らは検知信号が出力されないので、ステップS4およびス
テップS5で共にNOと判断される。続いてRAM2cに3〜5
秒程度に設定された一定時間の経過を待って(ステップ
S6)再び第1のセンサー1aから検知信号が出力されてい
るか否かを判別する(ステップS7)。ここで、上述のよ
うに侵入者がの場所に居て検知信号が出力されるの
で、中央処理装置から警報信号が出力されて警報器4が
駆動される(ステップS11)。この場合、同一の第1の
センサー1aが所定時間内に連続的に検知信号を出力して
いるのを判別しているので、後述のように誤報を確実に
判別できる。 【0015】 一方、第1のセンサー1aの誤動作であった場合には、
ステップS6で一定時間の経過を待つ間に誤動作の原因が
消滅するので、ステップS8で所定時間が経過したと判別
されるまでステップS4乃至ステップS8の動作を繰り返し
た後に、計時回路2dの計時動作をリセットして(ステッ
プS9)誤報表示器6に第1のセンサー1aの誤報であるこ
とを表示する(ステップS10)。 【0016】 また、の場所に侵入した後にその場所で一旦静止し
た場合には、入射赤外線量の変動から人体を検知する受
動型赤外線検知器を用いた第1のセンサー1aからは一定
時間経過後に検知信号が出力されなくなるが、上述した
ように30秒と設定した所定時間が経過するまでステップ
S4乃至ステップS8を繰り返すので、その間に、から
の場所に移動した場合にはステップS2で、からの場
所に移動した場合にはステップ5で、の場所内で動い
た場合にはステップS7でそれぞれYESと判断されて警報
が出力される。ここで、またはの場所に侵入した時
に第2のセンサー1bまたは第4のセンサー1dから検知信
号が出力されない失報が生じても、ステップS7で第1の
センサー1aが所定時間内に連続的に検知信号を出力して
いるのを判別して警報を出力できる。 【0017】 そして、侵入者がドアーDから、、の順に移動
した場合において第1のセンサー1aが失報した場合、ま
た侵入者が窓等から第2のセンサー1bの検知エリアE2内
に侵入した場合、これをステップS12においてYESと判別
され、続いて第3のセンサー1cから検知信号が出力され
ているか否かが判別され(ステップS13)、の場所に
侵入者がいて第3のセンサー1cから検知信号が出力され
ていると判別した時に、警報信号が出力される(ステッ
プS11)。そうでない場合には一定時間の経過を待ち
(ステップS14)、もう一度第2のセンサー1bから検知
信号が出力されているか否かを判別し(ステップS1
5)、またはの場所に侵入者が止まっていた場合に
それを判別して警報信号を出力する。一方、一定時間が
経過する間にの場所に移動した、場合には、それをス
テップS16で判別して警報を出力する。また、第2のセ
ンサー1bが検知信号を誤出力した場合には、ステップS1
4で一定時間の経過を待つ間に誤動作の原因が消滅し、
ステップS17で所定時間が経過したと判別されるまでス
テップS13乃至ステップS17の動作を繰り返し、その後に
計時動作をリセットして(ステップS18)誤報表示器6
に第2のセンサー1bの誤報を表示する。 【0018】 侵入者が窓等から第3のセンサー1cの検知エリアE3に
侵入してそれをステップS20で判別した場合には、続い
て第4のセンサー1dから検知信号が出力されているか否
かが判別され(ステップS21)、の場所に侵入者がい
て第4のセンサー1dからも検知信号が出力されていると
判別した時に、警報信号が出力される。そうでない場合
には一定時間の経過を待ち(ステップS22)、もう一度
第3のセンサー1cから検知信号が出力されているか否か
を判別し(ステップS23)、これの検知エリアE3内に侵
入者が止まっていてこれを検知した場合には警報信号を
出力する。一方、一定時間が経過する間に侵入者がま
たはの場所に移動した場合には、それをステップS24
で判別して警報が出力される。また、第3のセンサー1c
が検知信号を誤出力した場合には、ステップS22で一定
時間の経過を待つ間に誤動作の原因が消滅するので、ス
テップS25で所定時間が経過したと判別されるまでステ
ップS21乃至ステップS25の動作を繰り返し、その後に計
時動作をリセットして(ステップS26)誤報表示器6に
第3のセンサー1cの誤動作であることを表示する。 【0019】 侵入者が、、の順に移動した時に第1のセンサ
ー1aが失報するか、侵入者が窓等から第4のセンサー1d
の検知エリアE4に侵入した場合、ステップS20でNOと判
別され、一定時間が経過するのを待って(ステップS2
8)、再び第4のセンサー1dから検知信号の出力が有る
か否かを判別する(ステップS29)。侵入者が両側の何
れかの検知エリアE1またはE3に移動した場合には、これ
をステップS30またはステップS1の何れかで判別され
る。侵入者が第4のセンサー1dの検知エリアE4並びにこ
れの両側のセンサー1a,1cの検知エリアE1、E3の何れか
に居る場合には、所定時間が経過するまでに検知されて
警報が出力される。また、第4のセンサー1dが検知信号
を誤出力した場合には、ステップS28で一定時間が経過
するのを待つ間に誤動作の原因が消滅するので、ステッ
プS32で所定時間が経過したと判別されるまでステップS
29乃至ステップS32の動作を繰り返し、その後に計時動
作をリセットして(ステップS34)、誤報表示器6に第
4のセンサー1dの誤動作であることを表示する(ステッ
プS35)。 【0020】 【発明の効果】 以上説明したように、本発明の警報システムによれ
ば、所定領域の検知エリアが設定され、その検知エリア
内における物理的な変位を電気信号に変換するセンサー
素子を備えており、このセンサー素子の出力に基づいて
人体の侵入の有無を判別し、人体の侵入があったときに
は検知信号を出力するセンサーを、複数個、警戒区域内
における当該各検知エリアが異なる方向から設定される
よう相互に異なる位置に位置し、かつ、1つの検知エリ
アが隣接する他の検知エリアの一部と重畳するよう設定
するとともに、これらのセンサーの出力に基づいて警報
器の駆動を制御するコントローラを備え、このコントロ
ーラに、重畳する検知エリアをもつ二つ以上のセンサー
が同時に検知信号を出力した時に警報信号を出力する判
別手段、一つのセンサーが検知信号を出力した後、その
センサーに隣接するセンサーが所定時間内に検知信号を
出力した時に警報信号を出力する判別手段、及び、一つ
のセンサーが所定時間内に複数回の検知信号を出力した
時に警報信号を出力する判別手段の3つの判別手段を設
けた構成としたので、あるセンサーが誤出力した場合で
も、また、あるセンサーが侵入者が存在するにもかかわ
らず、検知信号を出力しない失報が生じた場合でもこれ
らを判別することができ、一つの要因で誤動作している
特定の検知器に対して、その誤報要因を取り除くことが
可能になる。更に、一つのセンサーが所定時間内に複数
回の検知信号を出力した時に警報信号を出力する構成と
したので、侵入者が移動しないで一つの場所で何らかの
動作を行っている場合の検知も行うことができる。この
ように、侵入者のあらゆる動きを想定し、これらに対応
したシステムが実現できる。この結果、各センサーの誤
動作にかかわらず、正確かつ確実に警報を出力すること
ができる極めて信頼性の高い警報システムを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のブロック構成図
【図2】本発明の実施の形態における各センサーの配置
を示す概略平面図 【図3】本発明の実施の形態のフローチャート 【符号の説明】 1a〜1d……センサー E1〜E4……センサーの検知エリア 2……コントローラ 2a……中央処理装置(判別手段) 4……警報器 R……部屋(警戒区域)
を示す概略平面図 【図3】本発明の実施の形態のフローチャート 【符号の説明】 1a〜1d……センサー E1〜E4……センサーの検知エリア 2……コントローラ 2a……中央処理装置(判別手段) 4……警報器 R……部屋(警戒区域)
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フロントページの続き
(72)発明者 天野 博之
滋賀県大津市におの浜4丁目7番5号
オプテックス株式会社内
(72)発明者 岩澤 正二
滋賀県大津市におの浜4丁目7番5号
オプテックス株式会社内
(72)発明者 目片 健一
滋賀県大津市におの浜4丁目7番5号
オプテックス株式会社内
(56)参考文献 特開 平2−187690(JP,A)
特開 昭60−196896(JP,A)
特開 昭59−228136(JP,A)
実開 昭55−147676(JP,U)
実公 昭61−32382(JP,Y2)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G08B 13/19
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】所定領域の検知エリアが設定され、その検
知エリア内における物理的な変位を電気信号に変換する
センサー素子を備えており、このセンサー素子の出力に
基づいて人体の侵入の有無を判別し、人体の侵入があっ
たときには検知信号を出力するセンサーを、複数個、警
戒区域内における当該各検知エリアが異なる方向から設
定されるよう相互に異なる位置に配置し、かつ、1つの
検知エリアが隣接する他の検知エリアの一部と重畳する
よう設定するとともに、これらのセンサーの出力に基づ
いて警報器の駆動を制御するコントローラを備え、この
コントローラに、重畳する検知エリアをもつ二つ以上の
センサーが同時に検知信号を出力した時に警報信号を出
力する判別手段、一つのセンサーが検知信号を出力した
後、このセンサーに隣接するセンサーが所定時間内に検
知信号を出力した時に警報信号を出力する判別手段、及
び、一つのセンサーが所定時間内に複数回の検知信号を
出力した時に警報信号を出力する判別手段の3つの判別
手段を設けたことを特徴とする警備システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32347690A JP3375956B2 (ja) | 1990-11-26 | 1990-11-26 | 警備システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32347690A JP3375956B2 (ja) | 1990-11-26 | 1990-11-26 | 警備システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04190498A JPH04190498A (ja) | 1992-07-08 |
JP3375956B2 true JP3375956B2 (ja) | 2003-02-10 |
Family
ID=18155115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32347690A Expired - Fee Related JP3375956B2 (ja) | 1990-11-26 | 1990-11-26 | 警備システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3375956B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006022594A1 (en) * | 2004-08-27 | 2006-03-02 | Singapore Technologies Dynamics Pte Ltd | Multi-sensor intrusion detection system |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0148593B1 (en) * | 1983-12-15 | 1989-04-12 | Monicell Limited | Segmented optical system for an alarm system |
JPS60196896A (ja) * | 1984-03-19 | 1985-10-05 | 鎌田信号機株式会社 | 警報方法およびその装置 |
JPH02228584A (ja) * | 1989-03-02 | 1990-09-11 | Nippon Mining Co Ltd | 移動物体検出方式および装置 |
-
1990
- 1990-11-26 JP JP32347690A patent/JP3375956B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04190498A (ja) | 1992-07-08 |
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