JP3368498B2 - 地盤改良材料および地盤改良工法 - Google Patents

地盤改良材料および地盤改良工法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟弱地盤の改良や
液状化の防止等を目的とする地盤改良に用いられる地盤
改良材料および地盤改良工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、含水比の高い粘性土地盤、泥
炭地盤等、また、液状化の問題を有するゆるく堆積した
砂地盤等は軟弱地盤と呼ばれており、この軟弱地盤に構
造物を築造する場合、その構造物に対する地盤の支持
力、地盤の沈下等が問題になる。このため軟弱地盤での
構造物の築造に際しては、その築造の前に地盤改良を行
っている。このような地盤改良工法としては、地盤中で
材料を膨張させ周辺地盤の強度を増加させる方法である
生石灰パイル工法、また、主に液状化防止対策として用
いられ、地盤中に砂杭を締め固めながら造成する方法で
あるサンドコンパクションパイル工法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この生
石灰パイル工法は、生石灰の消化・吸水反応による膨張
作用により周辺地盤が圧密されて複合地盤を形成する方
法であるが、生石灰の膨張による既設構造物への影響が
避けられない。すなわち、生石灰の反応が瞬時に起こる
ため、膨張力が強く既設構造物の変位や土圧増加等の悪
影響を避けることが難しいものである。このため、施工
性が充分に満足できるものではない。
【0004】また、生石灰からなるパイル材料はそれ自
身では強度がないために仮設材料として扱われており、
地盤中に投入した材料そのものの強度を期待することが
できないうえ、長期間にわたる材料の耐久性が乏しい。
したがって、地盤全体としての液状化抵抗や強度の増加
は期待できない。さらに、セメントや石灰を主原料とし
た地盤改良工法は、地盤中のpHが高くなり、場合によ
っては地下水の水質に悪影響を与えてしまうものであ
る。
【0005】一方、材料の膨張による工法ではなく、地
盤中に砂杭を造成するサンドコンパクションパイル工法
では、砂杭を締め固めるための振動や騒音により既設構
造物や周辺環境に悪影響を及ぼす可能性がある。また、
材料の膨張による工法と比較して、地盤改良体のピッチ
が小さくなり、不経済となる場合がある。
【0006】そこで、本発明は、地盤中に投入した材料
が既設構造物や周辺環境に影響を及ぼすことなく地盤全
体としての液状化抵抗や強度の増加を生じさせ、また、
施工性に優れた地盤改良材料および地盤改良工法を提供
することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】これらの課題を解決する
ために、本発明は、地盤中の水分と反応することによ
り、膨張・硬化をして地盤を改良する地盤改良材料であ
って、焼成処理を1100℃〜1500℃の範囲の温度
で行い15mm以下の粒径に粉砕し膨張作用を遅効型に
した硬焼生石灰粉粒体、硫酸カルシウム系硬化粉粒体、
および、珪化変性明礬石系粉粒体を含むことを特徴とす
る、地盤改良材料を提供するものである。
【0008】また、前記硬焼生石灰粉粒体、前記硫酸カ
ルシウム系硬化粉粒体、および、前記珪化変性明礬石系
粉粒体の混合割合は、重量規準で前記硬焼生石灰粉粒体
が10%〜60%、前記硫酸カルシウム系硬化粉粒体が
3%〜30%、前記珪化変性明礬石系粉粒体が6%〜6
0%であり、その合計が100%となることが好まし
い。
【0009】また、前記地盤改良材料は、無機材料を含
むことが好ましく、さらに、前記無機材料が高炉水砕ス
ラグまたは石炭灰であることがより好ましい。さらに、
前記硬焼生石灰粉粒体、前記硫酸カルシウム系硬化粉粒
体、前記珪化変性明礬石系粉粒体、および、前記無機材
料の混合割合の合計が、重量規準で100%であり、前
記硬焼生石灰粉粒体、前記硫酸カルシウム系硬化粉粒
体、および、前記珪化変性明礬石系粉粒体の混合割合
を、前記硬焼生石灰粉粒体が10%〜60%、前記硫酸
カルシウム系硬化粉粒体が3%〜30%、前記珪化変性
明礬石系粉粒体が6%〜60%での範囲で決定するとと
もに、不足分を前記無機材料の混合割合とすることが好
ましい。
【0010】すなわち、本発明は、硬焼生石灰粉粒体の
消化・吸水による膨張作用と、硬焼生石灰粉粒体、硫酸
カルシウム系硬化粉粒体、珪化変性明礬石系粉粒体、お
よび、無機材料の成分が反応することで生じる硬化作用
により自硬性を有し、それとともに強度を発現する地盤
改良材料である。
【0011】また、硬焼生石灰粉粒体、硫酸カルシウム
系硬化粉粒体、および、珪化変性明礬石系粉粒体、ま
た、これらの成分に無機材料を含む地盤改良材料を用い
て、地盤中に膨張した硬化体を造成することで前記地盤
を改良する地盤改良工法とすることもできる。
【0012】すなわち、本発明は、遅効型の膨張作用を
生じる硬焼生石灰粉粒体と、さらに、硫酸カルシウム系
硬化粉粒体、珪化変性明礬石系粉粒体、高炉水砕スラ
グ、および、石炭灰等の無機材料を含んでいるために自
硬性と強度を発現する地盤改良材料を使用することで、
既設構造物等が急激な土圧増加等の影響を受けることが
なく効果的に地盤改良を行うことが可能な地盤改良工法
である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る地盤改良材料
の実施の一形態を説明する。なお、本発明に係る地盤改
良材料は、本実施の形態に説明されるものに限定される
ものではない。
【0014】[地盤改良材料]本発明に係る地盤改良材
料は、硬焼生石灰粉粒体、硫酸カルシウム系硬化粉粒
体、および、珪化変性明礬石系粉粒体を含み、さらに
は、前記3成分に加えて、無機材料を含むものである。
【0015】この本発明に使用することができる硬焼生
石灰粉粒体は、焼成処理が1100〜1500℃、より
好ましくは1100〜1300℃の範囲の温度で行われ
たものである。生石灰は石灰石を焼成し分解させること
により生成するが、生成した生石灰の水和速度はこの焼
成の条件によって異なり、例えば、高温で焼成を行った
場合には、水和速度、すなわち、消化・吸水反応による
膨張作用が遅くなる。このため、焼成処理を1100〜
1500℃の高温の温度範囲で行うことにより、本発明
の地盤改良材料の膨張作用を遅効型にすることが可能で
ある。なお、この温度範囲で焼成することにより得られ
る硬焼生石灰は、日本石灰協会生石灰粗粒滴定法による
4N塩酸消費量が滴定開始後の3分値で150ml以下
である。ここで、焼成温度が1100℃より低いと、生
石灰の活性が高すぎて水和速度が速くなり急激に膨張作
用が起こってしまう。また、焼成温度が1500℃より
も高いと生石灰の活性が低下しすぎてしまい、膨張作用
が小さくなり適さない。
【0016】このような温度範囲で焼成した硬焼生石灰
粉粒体を、15mm以下の粒径に粉砕して得た粉流体を
用いることが好ましい。このように粉粒体にすることに
より、高温で処理して活性を低下させた硬焼生石灰の反
応性を上昇させて、施工に適した水和速度を得ることが
できる。このように、膨張作用を遅効型にすることによ
り、瞬時に膨張作用が起こるために生じる既設構造物等
に対する影響を抑制することができる。
【0017】また、本発明の硫酸カルシウム系硬化粉粒
体としては、硫酸カルシウム、または、それを含む混合
物由来のものであれば特に限定されることなく用いるこ
とができる。例えば、天然石膏、化学石膏、排煙脱硫石
膏、燐酸石膏、フッ酸石膏、廃石膏ボード等の石膏があ
り、天然石膏としては、ニ水石膏、無水石膏等があり、
化学石膏としては、ニ水石膏、無水石膏、半水石膏等が
挙げられる。これら硫酸カルシウム系硬化粉粒体は、単
独あるいは2種類以上を混合して用いることも可能であ
る。
【0018】また、本発明の珪化変性明礬石系粉粒体
は、シリカ成分を含有するものであれば特に限定される
ものではない。このように、シリカ成分を含有すること
により、ポゾラン反応をより多く引き起こし、さらに、
硬焼生石灰粉粒体、および、硫酸カルシウム系硬化粉粒
体とともにエトリンガイトの生成に寄与するため、本発
明の地盤改良材料の自硬性を高めることができる。した
がって本発明の地盤改良材料は、ポゾラン反応やエトリ
ンガイトの生成によって硬化し強度を発現させているた
め、長期にわたる耐久性を得ることができる。
【0019】ここで、珪化変性明礬石系粉粒体は通常明
礬石を用いるものであるが、特に、50wt%以上のシ
リカ成分を含む場合、自硬性による充分な強度を得るこ
とが可能であるため、これを用いることが好ましい。ま
た、このような珪化変性明礬石系粉粒体は、15mm以
下の粒径であることが好ましい。珪化変性明礬石を15
mm以下の粉粒体とすることにより、反応性が向上し、
本発明の地盤改良材料自体の強度を増すことができる。
なお、このような粉粒体を得るための粉砕機としては、
ジョークラッシャ、インペラーブレーカ、ローラーミ
ル、ケージミル等の一般的な粉砕機を用いることができ
る。
【0020】このように、本発明の地盤改良材料は、硬
焼生石灰粉粒体、硫酸カルシウム系硬化粉粒体、およ
び、珪化変性明礬石系粉粒体の3成分を混合している。
そのため、第一に硬焼生石灰粉粒体の消化・吸水反応に
よる膨張作用によって地盤を締め固め、第二に3成分が
ポゾラン反応を引き起こし、さらに、エトリンガイトを
生成して材料自体の強度も大きくすることができる。こ
のように、材料自体が硬化して強度を発現させるために
液状化抵抗や地盤の強度増加に対して有効であり、強度
を有した本発明の地盤改良材料は長期にわたる耐久性を
得ることができる。また、エトリンガイトの生成によ
り、従来の生石灰パイル工法やセメントを添加または使
用した材料に比べ、pHを抑制することができ、周辺環
境への悪影響を防ぐことができる。
【0021】本発明に係る地盤改良材料は、これら3成
分に対して高炉水砕スラグ、石炭灰(フライアッシ
ュ)、現地発生土、石粉、および、スクリーニングス等
の無機材料を混合することもできる。高炉水砕スラグと
は、石灰、シリカ、および、アルミナの混合物であり、
アルカリ成分である水酸化カルシウムや硫酸塩の存在に
より、直接水と反応し硬化するものである。したがっ
て、このような性質を有する高炉水砕スラグを混合する
ことにより、より自硬性を向上させることができる。な
お、この高炉水砕スラグは、前記と同様の理由により、
15mm以下の粒径の微粉末であることが好ましい。
【0022】また、石炭灰とは、シリカを多く含んだ球
形の粉末である。このように、高炉水砕スラグおよび石
炭灰は、シリカやアルミナ成分を含んでいるためにポゾ
ラン反応やエトリンガイトの生成にも寄与し、材料強度
を向上させることができる。また、現地発生土、石粉、
および、スクリーニングスは、膨張・硬化した地盤改良
材料において、いわゆる細骨材料的な役割を果たすもの
である。これら無機材料は単独、あるいは、2種類以上
を混合して用いることができる。
【0023】また、前記に示した硬焼生石灰粉粒体、硫
酸カルシウム系硬化粉粒体、珪化変性明礬石系粉粒体の
3成分の混合割合は、試験施工の結果、重量規準で硬焼
生石灰粉粒体が10%〜60%、硫酸カルシウム系硬化
粉粒体が3%〜30%、珪化変性明礬石系粉粒体が6%
〜60%であり、その合計が100%となることが好ま
しい、との結果が得られた。さらに、無機材料を加えた
4成分とする場合、その4成分の混合割合の合計が重量
規準で100%であり、前記3成分の混合割合を前記と
同様の範囲、すなわち、前記硬焼生石灰粉粒体が10%
〜60%、前記硫酸カルシウム系硬化粉粒体が3%〜3
0%、前記珪化変性明礬石系粉粒体が6%〜60%での
範囲で決定するとともに、不足分を前記無機材料の混合
割合とすることが好ましい、との結果も得られた。した
がって、無機材料の混合割合は、3成分の混合割合の合
計を100から減じて求めた値である。この範囲を逸脱
すると、所期の効果が発揮されにくくなることが確認さ
れた。
【0024】前記のように混合割合を変化させること
で、処理対象である軟弱地盤等の条件によって、その効
果を調節することが可能であり、施工性が向上する。例
えば、膨張作用を大きくしたい場合には、地盤改良材料
全量に対して硬焼生石灰粉粒体の配合量を多くすればよ
く、また、材料自体の強度を大きくしたい場合には、所
望の強度が得られるように、珪化変性明礬石系粉粒体や
高炉水砕スラグ等の配合量を調節すれば良い。
【0025】[地盤改良工法]以下、本発明に係る地盤
改良工法の実施の一形態を、図1を適宜参照しながら説
明する。処理対象である地盤Gを削孔し、孔内に前記地
盤改良材料を充填することによりパイル1を構築し、地
盤G中に膨張した硬化体2を造成する。これにより、前
記地盤改良材料の各成分を地盤G中の水分と反応させ、
前記の作用を生じさせることで地盤Gを改良するもので
ある。地盤改良材料を地盤中Gに構築する方法は、特別
な手段を必要とせず、通常用いられている方法を用いる
ことができる。例えば、ケーシングオーガー方式等の振
動を伴なわない方法を使用することが好適である。
【0026】このような方法、例えばケーシングオーガ
ー方式により、地盤G中にパイル1状に充填された地盤
改良材料は、以下の2つの効果を引き起こす。第一に、
硬焼生石灰粉粒体が水和反応を起こして膨張し、第二
に、ポゾラン反応とエトリンガイトの生成により地盤改
良材料自体が硬化し、強度を発現するものである。この
第一の効果である膨張作用により、地盤改良材料は、砂
地盤を処理対象とした場合には周辺地盤の密度を増加さ
せ、また、粘土地盤を処理対象とした場合には周辺地盤
の圧密を促進させる。ここで、地盤改良材料中の硬焼生
石灰粉粒体は、水和速度の遅い遅効型の膨張作用を生じ
るために既設構造物は膨張による土圧増加等の影響を受
けることがない。また、第二の効果であるポゾラン反応
とエトリンガイトの生成により硬化体2として強度を発
現したパイル1は、長期にわたる耐久性を得る。このよ
うに地盤G中に造成されたパイル1の杭効果により、強
度の増加や沈下の低減等の地盤改良効果を有することも
できる。
【0027】また、地盤G中へのパイル1の構築に際し
ては地盤改良材料を締める必要がないために、ケーシン
グオーガー方式等の振動を伴わない方法を使用すること
ができ、それにより周辺環境への振動・騒音等の悪影響
を極力回避することが可能である。
【0028】
【実施例】以下、本発明に係る地盤改良材料を、実施例
により詳述するが、本発明はこれら実施例により限定さ
れるものではない。なお、本実施例においては、硫酸カ
ルシウム系硬化粉粒体としてニ水石膏、珪化変性明礬石
系粉粒体として明礬石、無機質材料として石炭灰を用い
た。
【0029】実施例1 硬焼生石灰粉粒体、ニ水石膏、明礬石を表1に示す配合
量で混合し、地盤改良材料1を作成した。 実施例2 硬焼生石灰粉粒体、ニ水石膏、明礬石、および、石炭灰
を表1に示す配合量で混合し、それぞれ地盤改良材料2
を作成した。
【0030】
【表1】
【0031】それぞれの地盤改良材料1および地盤改良
材料2に対してパイルを形成した後、パイルを含水比の
高い粘性土壌に投入し短期材令および長期材令での体積
膨張率、および、長期材令での一軸圧縮強度を測定し
た。結果を図2(a)〜(c)に示す。
【0032】図2(a)に示すように、地盤改良材料1
および地盤改良材料2ともに、10日間にわたって膨張
が生じ、遅効膨張型となっている。なお、地盤改良材料
1と地盤改良材料2の体積膨張率の違いは、硬焼生石灰
粉粒体の配合量の差によるものである。
【0033】図2(b)に示すように、地盤改良材料1
および地盤改良材料2ともに10日以降では膨張が終了
している。なお、地盤改良材料1と地盤改良材料2の体
積膨張率の違いは、硬焼生石灰粉粒体の配合量の差によ
るものである。
【0034】図2(c)に示すように、地盤改良材料1
および地盤改良材料2ともに材令の経過とともに一軸圧
縮強度が発現している。また、石炭灰を加えた地盤改良
材料2は、一定期間の経過後に、地盤改良材料1よりも
一軸圧縮強度が大きくなっている。
【0035】
【発明の効果】以上に説明した本発明に係る地盤改良材
料は、硬焼生石灰粉粒体、硫酸カルシウム系硬化粉粒体
料、および、珪化変性明礬石系粉粒体を含んでいるため
に遅効型の膨張作用を示し、既設構造物や周辺環境に悪
影響を及ぼすことがない。また、硫酸カルシウム系硬化
粉粒体料、および、珪化変性明礬石系粉粒体を含んでい
るために硬化体が強度を発現するため、液状化抵抗や地
盤の強度増加に対して有効である。また、高炉水砕スラ
グ等の無機材料を加えることにより、自硬性や強度を向
上させることが可能である。また、成分の混合割合を変
化させることで、対象地盤の条件によって膨張等の作用
を調整することができるため施工性が向上する。さら
に、パイルの構築等の際には、振動によって締め固める
必要がないために、振動や騒音による既設構造物や周辺
環境への影響を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る地盤改良工法の実施の一形態を表
す概念図である。
【図2】本実施例の地盤改良材料1および地盤改良材料
2の特性を示す図であり、(a)は、短期材令での体積
膨張率を示し、(b)は、長期材令での体積膨張率を示
し、(c)は、長期材令での一軸圧縮強度を示してい
る。
【符号の説明】
1・・・パイル 2・・・硬化体 G・・・地盤
フロントページの続き (72)発明者 堀越 研一 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大 成建設株式会社内 (72)発明者 藤原 靖 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大 成建設株式会社内 (72)発明者 小嶋 利司 東京都西多摩郡瑞穂町栗原新田107 奥 多摩工業株式会社内 (72)発明者 後藤 博樹 東京都渋谷区千駄ヶ谷5−32−7星和ビ ル新宿ビル5F 奥多摩工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−219245(JP,A) 特開 平10−212479(JP,A) 特開 平11−236564(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 3/08 E02D 3/12 101

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤中の水分と反応することにより、膨
    張・硬化をして地盤を改良する地盤改良材料であって、焼成処理を1100℃〜1500℃の範囲の温度で行い
    15mm以下の粒径に粉砕し膨張作用を遅効型にした
    焼生石灰粉粒体、硫酸カルシウム系硬化粉粒体、およ
    び、珪化変性明礬石系粉粒体を含むことを特徴とする、
    地盤改良材料。
  2. 【請求項2】 前記硬焼生石灰粉粒体、前記硫酸カルシ
    ウム系硬化粉粒体、および、前記珪化変性明礬石系粉粒
    体の混合割合は、重量規準で前記硬焼生石灰粉粒体が1
    0%〜60%、前記硫酸カルシウム系硬化粉粒体が3%
    〜30%、前記珪化変性明礬石系粉粒体が6%〜60%
    であり、その合計が100%となることを特徴とする、
    請求項1に記載の地盤改良材料。
  3. 【請求項3】 無機材料を含むことを特徴とする、請求
    項1に記載の地盤改良材料。
  4. 【請求項4】 前記硬焼生石灰粉粒体、前記硫酸カルシ
    ウム系硬化粉粒体、前記珪化変性明礬石系粉粒体、およ
    び、前記無機材料の混合割合の合計が、重量基準で10
    0%であり、前記硬焼生石灰粉粒体、前記硫酸カルシウ
    ム系硬化粉粒体、および、前記珪化変性明礬石系粉粒体
    の混合割合を、前記硬焼生石灰粉粒体が10%〜60
    %、前記硫酸カルシウム系硬化粉粒体が3%〜30%、
    前記珪化変性明礬石系粉粒体が6%〜60%での範囲で
    決定するとともに、不足分を前記無機材料の混合割合と
    することを特徴とする、請求項3に記載の地盤改良材
    料。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
    記載の地盤改良材料を用いて、地盤中に膨張した硬化体
    を造成することで前記地盤を改良することを特徴とす
    る、地盤改良工法。
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