JP3363816B2 - 放電管用電極及びこれを用いた放電管 - Google Patents
放電管用電極及びこれを用いた放電管Info
- Publication number
- JP3363816B2 JP3363816B2 JP01729699A JP1729699A JP3363816B2 JP 3363816 B2 JP3363816 B2 JP 3363816B2 JP 01729699 A JP01729699 A JP 01729699A JP 1729699 A JP1729699 A JP 1729699A JP 3363816 B2 JP3363816 B2 JP 3363816B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- discharge tube
- main body
- cathode
- brazing material
- electron
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 238000005219 brazing Methods 0.000 claims description 56
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 55
- 239000000126 substance Substances 0.000 claims description 51
- OUFGXIPMNQFUES-UHFFFAOYSA-N molybdenum ruthenium Chemical compound [Mo].[Ru] OUFGXIPMNQFUES-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 31
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 claims description 26
- 239000002184 metal Substances 0.000 claims description 26
- 238000002844 melting Methods 0.000 claims description 20
- 230000008018 melting Effects 0.000 claims description 19
- 238000005470 impregnation Methods 0.000 claims description 9
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 claims description 8
- 238000000576 coating method Methods 0.000 claims description 8
- 238000010891 electric arc Methods 0.000 claims description 6
- 239000003870 refractory metal Substances 0.000 claims description 6
- 229910052784 alkaline earth metal Inorganic materials 0.000 claims description 5
- 150000001342 alkaline earth metals Chemical class 0.000 claims description 5
- WABPQHHGFIMREM-UHFFFAOYSA-N lead(0) Chemical compound [Pb] WABPQHHGFIMREM-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 33
- 238000003780 insertion Methods 0.000 description 15
- 230000037431 insertion Effects 0.000 description 15
- 229910052788 barium Inorganic materials 0.000 description 11
- DSAJWYNOEDNPEQ-UHFFFAOYSA-N barium atom Chemical compound [Ba] DSAJWYNOEDNPEQ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 11
- 239000000945 filler Substances 0.000 description 9
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 6
- WFKWXMTUELFFGS-UHFFFAOYSA-N tungsten Chemical compound [W] WFKWXMTUELFFGS-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 6
- 229910052721 tungsten Inorganic materials 0.000 description 6
- 239000010937 tungsten Substances 0.000 description 6
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 5
- 238000012546 transfer Methods 0.000 description 5
- ZOKXTWBITQBERF-UHFFFAOYSA-N Molybdenum Chemical compound [Mo] ZOKXTWBITQBERF-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 229910052750 molybdenum Inorganic materials 0.000 description 4
- 239000011733 molybdenum Substances 0.000 description 4
- 238000005245 sintering Methods 0.000 description 3
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 238000001704 evaporation Methods 0.000 description 2
- 238000005304 joining Methods 0.000 description 2
- 239000000843 powder Substances 0.000 description 2
- OYPRJOBELJOOCE-UHFFFAOYSA-N Calcium Chemical compound [Ca] OYPRJOBELJOOCE-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- KJTLSVCANCCWHF-UHFFFAOYSA-N Ruthenium Chemical compound [Ru] KJTLSVCANCCWHF-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000002679 ablation Methods 0.000 description 1
- 229910000287 alkaline earth metal oxide Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910052791 calcium Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000011575 calcium Substances 0.000 description 1
- 238000005229 chemical vapour deposition Methods 0.000 description 1
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 230000008020 evaporation Effects 0.000 description 1
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 1
- 229910052741 iridium Inorganic materials 0.000 description 1
- GKOZUEZYRPOHIO-UHFFFAOYSA-N iridium atom Chemical compound [Ir] GKOZUEZYRPOHIO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000002156 mixing Methods 0.000 description 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 1
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 1
- 239000010453 quartz Substances 0.000 description 1
- 239000012857 radioactive material Substances 0.000 description 1
- 229910052702 rhenium Inorganic materials 0.000 description 1
- WUAPFZMCVAUBPE-UHFFFAOYSA-N rhenium atom Chemical compound [Re] WUAPFZMCVAUBPE-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910052707 ruthenium Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000007789 sealing Methods 0.000 description 1
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N silicon dioxide Inorganic materials O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000004544 sputter deposition Methods 0.000 description 1
- 229910052712 strontium Inorganic materials 0.000 description 1
- CIOAGBVUUVVLOB-UHFFFAOYSA-N strontium atom Chemical compound [Sr] CIOAGBVUUVVLOB-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910052715 tantalum Inorganic materials 0.000 description 1
- GUVRBAGPIYLISA-UHFFFAOYSA-N tantalum atom Chemical compound [Ta] GUVRBAGPIYLISA-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910052724 xenon Inorganic materials 0.000 description 1
- FHNFHKCVQCLJFQ-UHFFFAOYSA-N xenon atom Chemical compound [Xe] FHNFHKCVQCLJFQ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J9/00—Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
- H01J9/02—Manufacture of electrodes or electrode systems
- H01J9/04—Manufacture of electrodes or electrode systems of thermionic cathodes
- H01J9/042—Manufacture, activation of the emissive part
- H01J9/047—Cathodes having impregnated bodies
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J61/00—Gas-discharge or vapour-discharge lamps
- H01J61/02—Details
- H01J61/04—Electrodes; Screens; Shields
- H01J61/06—Main electrodes
- H01J61/073—Main electrodes for high-pressure discharge lamps
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Discharge Lamp (AREA)
- Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
Description
これを用いた放電管に関するものである。
管が広く用いられている。放電管は、陰極と陽極とを対
向させて放電ガス雰囲気中に封入し、陰極と陽極との間
でアーク放電を行わせることによって光を発する光源で
ある。かかる放電管には、例えば特開昭62−2412
54号公報に開示されているような電極が設けられてい
る。すなわち、タングステン等の高融点金属とアルカリ
土類金属酸化物等の易電子放射物質とを混ぜ合わせて焼
結させた本体部を、モリブデン等の高融点金属によって
形成された基体部の筒部(凹部)に挿入し、当該本体部
の底面と基体部の筒部の底面とをろう接等により固定し
た電極である。上記電極の如く、本体部に易電子放射物
質を含有させることで、容易に電子放射が得られるとと
もに、電極先端の損傷も少なくなる。
電子放射物質を含浸させた本体部を有する電極を用いた
放電管が、例えば実公平4−3388号公報に開示され
ている。
特に上記放電管に用いられる上記電極には、以下に示す
ような問題点があった。すなわち、上記従来技術にかか
る放電管の電極においては、基体部の筒部(凹部)の内
面と当該筒部に挿入された本体部の側面との間に大きな
間隙が生じているか(特開昭62−241254号公
報)、若しくは、かかる間隙について何ら考慮がなされ
ていなかった(実公平4−3388号公報)。しかし、
かかる間隙が生じている場合は、かかる間隙に残留した
易電子放射物質が放電管使用時の温度上昇に伴って蒸発
し、放電管の壁面に付着する。その結果、放電管の出力
光量が低下し、放電管の寿命が短くなる。
命の長い放電管及びこれに用いる放電管用電極を提供す
ることを課題とする。
に、本発明の放電管用電極は、陰極と陽極とを対向させ
て放電ガス雰囲気中に封入し、陰極と陽極との間でアー
ク放電を行わせる放電管に用いられる放電管用電極にお
いて、高融点金属に易電子放射物質を含有させて形成さ
れ、一方の端部に尖頭を有する本体部と、高融点金属に
よって形成され、本体部の他方の端部を挿入する凹部を
有する基体部とを備え、基体部の凹部の内面と当該凹部
に挿入された本体部の側面との間隙をろう材で塞いで外
部と隔絶しており、ろう材は、本体部の側面のうち凹部
から露出した部分にまで連続して設けられていることを
特徴としている。
た本体部の側面との間隙をろう材で塞いで外部と隔絶し
ていることで、易電子放射物質が外部から当該間隙に進
入することが防止されるとともに、本体部の側面から当
該間隙に易電子放射物質がしみ出たとしても、かかる易
電子放射物質が当該間隙から外部に出ることが防止され
る。しかも、ろう材が、本体部の側面のうち凹部から露
出した部分にまで連続して設けられていることで、本体
部のかかる部分からしみ出した易電子放射性物質が外部
に出ることが防止される。
ろう材は、間隙に充填されていることを特徴としてもよ
い。
該ろう材を介して本体部と基体部との間の熱伝達効率が
向上する。
本体部は、多孔質の高融点金属に易電子放射物質を含浸
させた含浸型金属からなることを特徴としてもよい。
射物質を含浸させた含浸型金属とすることで、易電子放
射物質が本体部に均一に含有されることになり、出力光
の均一性が増す。また、含浸によって易電子放射物質を
本体部に含有させる場合は、通常、本体部を基体部の凹
部に挿入したあとで易電子放射物質を含浸させることに
なるが、基体部の凹部の内面と当該凹部に挿入された本
体部の側面との間隙をろう材で塞いでいるため、易電子
放射物質の含浸時においても、当該易電子放射物質が上
記間隙に進入することが防止される。
ろう材は、本体部及び基体部のいずれの融点よりも低
く、かつ、本体部に易電子放射物質を含浸させる含浸温
度よりも高い融点を有する材料からなることを特徴とし
てもよい。
い融点を有するろう材を用いることで、ろう材を加熱し
て融解させ、上記間隙を塞ぐ際においても、本体部及び
基体部の形状は確保される。また、含浸温度よりも高い
融点を有するろう材を用いることで、含浸時にろう材が
蒸散したり、変形したりすることが無くなる。
は、モリブデン−ルテニウムろう材であることを特徴と
してもよい。
易電子放射物質は、アルカリ土類金属の単体若しくは酸
化物を含んで形成されることを特徴としてもよい。
の単体若しくは酸化物を用いることで、本体部の仕事関
数を効果的に小さくすることが可能となる。
本体部の尖頭の先端を露出させるとともに、本体部の表
面を被覆する高融点金属からなる被膜をさらに備えたこ
とを特徴としてもよい。
からしみ出した易電子放射性物質の外部への蒸散をより
効果的に防止できる。
管は、陰極と陽極とを対向させて放電ガス雰囲気中に封
入し、陰極と陽極との間でアーク放電を行わせる放電管
であって、陰極と陽極との少なくとも一方は、上記いず
れかの放電管用電極であることを特徴としている。
電極の基体部の凹部の内面と当該凹部に挿入された本体
部の側面との間隙に、外部から易電子放射物質が進入す
ることが防止されるとともに、本体部の側面から当該間
隙に易電子放射物質がしみ出たとしても、かかる易電子
放射物質が当該間隙から外部に出ることが防止される。
ついて、図面を参照して説明する。なお、本発明の実施
形態にかかる放電管用電極は、本実施形態にかかる放電
管に含まれる。
いて説明する。図1は、本実施形態に係る放電管の断面
図である。本実施形態にかかる放電管10は、ガラスバ
ルブ12、陰極14及び陽極16を備えて構成される。
棒状の形状を有している。ガラスバルブ12の中間部に
は、中空のガス封入部12aが形成され、この内部にキ
セノンなどの放電ガスが封入されている。ガス封入部1
2aの内部には、陰極14と陽極16とが互いに対向し
て配置されている。陰極14と陽極16はそれぞれ、ガ
ラスバルブ12の両端部に設けられた外部端子18,2
0に電気的に接続されている。かかる外部端子18,2
0を介して陰極14と陽極16との間に電圧を印加する
ことで、陰極14と陽極16との間にアーク放電が発生
し、光が発せられる。
図である。陰極14は、陰極先端部22(本体部)とリ
ード棒24(基体部)とを備えて構成される。陰極先端
部22は、多孔質のタングステン(高融点金属)にバリ
ウム(易電子放射物質)を含浸させて形成される。アル
カリ土類金属であるバリウムを含浸させることで、陰極
先端部22の仕事関数を小さくすることができ、電子の
放出が容易となる。また、陰極先端部22は、陽極16
に対向する一方の端部側に設けられた円錐状の尖頭22
aと、他方の端部側に設けられた円柱状の基部22bと
からなる砲弾形状を有している。
属)によって形成されており、円柱状に延びる形状を有
している。ここで、リード棒24の一方の端部側には、
陰極先端部22の基部22b(の一部)を挿入するため
の凹部24aが形成されており、他方の端部側は、ガラ
スバルブ12に固定されている。凹部24aは、詳細に
は、上記陰極先端部22の基部22bの径よりも数μm
〜数百μm程度大きい内径を有する円柱状の凹部であ
り、上記陰極先端部22の基部22bの少なくとも一部
を挿入することができる深さを有している。
(以下、挿入部分という)は、リード棒24の凹部24
aに挿入されており、陰極先端部22の基部22bの底
面とリード棒24の凹部24aの底面とは、モリブデン
−ルテニウムろう材26によって接合・固定されてい
る。また、リード棒24の凹部24aの内面と陰極先端
部22の挿入部分の側面との間隙は、モリブデン−ルテ
ニウムろう材26によって塞がれており、当該間隙と外
部とを隔絶する。より詳細には、当該間隙にモリブデン
−ルテニウムろう材26が充填されており、さらにモリ
ブデン−ルテニウムろう材26は、リード棒24の端面
のうち凹部24a以外の部分、及び、陰極先端部22の
基部22bのうち挿入部分以外の側面すなわち凹部24
aから露出した部分にまで連続して設けられている。こ
こで特に、モリブデン−ルテニウムろう材26の融点は
1950°であり、陰極先端部22の材料であるタング
ステンの融点(3410℃)、及び、リード棒24の材
料であるモリブデンの融点(2620℃)のいずれより
も低く、また、陰極先端部22にバリウムを含浸させる
含浸温度(約1500℃)よりも高くなっている。
れており、図1に示すように、陰極14に対向する一方
の端部側に設けられた円錐台状の先端部を円柱状の基部
に接続させた形状を有している。
の特徴部分である陰極14の製造方法について説明す
る。図3は、陰極14の製造工程図である。陰極14を
製造するにはまず、図3(a)に示すように、陰極先端
部22の挿入部分をリード棒24の凹部24aに挿入
し、陰極先端部22の基部22bの底面とリード棒24
の凹部24aの底面とを、モリブデン−ルテニウムろう
材26によって接合・固定する。かかる接合・固定は、
リード棒24の凹部24aの底面に、あらかじめモリブ
デン−ルテニウムろう材26を注入しておき、その上に
陰極先端部22の挿入部分を配置したあとで、モリブデ
ン−ルテニウムろう材26を加熱することによって行
う。
状に成形されたモリブデン−ルテニウムろう材26を、
陰極先端部22の基部22bの外周とリード棒24の凹
部24aの縁部との双方に接するように配置する。
う材26を加熱すると、図3(c)に示すように、リー
ド棒24の凹部24aの内面と陰極先端部22の挿入部
分の側面との間隙にモリブデン−ルテニウムろう材26
が充填される。ここで、モリブデン−ルテニウムろう材
26の量を適宜調節することで、リード棒24の端面の
凹部24a以外の部分、及び、陰極先端部22の基部2
2bのうち挿入部分以外の側面にまでモリブデン−ルテ
ニウムろう材26を連続して形成することもできる。ま
た、陰極先端部22及びリード棒24を構成する材料の
融点がモリブデン−ルテニウムろう材26の融点よりも
高いことから、モリブデン−ルテニウムろう材26を加
熱して融解させる際の陰極先端部22及びリード棒24
の熱変形が防止される。
00℃の雰囲気下で、陰極先端部22にバリウム28を
含浸させる。ここで、モリブデン−ルテニウムろう材2
6の融点が含浸温度よりも高いことから、バリウム28
の含浸時にモリブデン−ルテニウムろう材26が蒸散し
たり、変形したりすることが防止される。また、易電子
放射物質であるバリウム28を含浸によって陰極先端部
22に含有させることで、バリウム28が陰極先端部2
2に均一に含有されることになり、出力光の均一性が増
す。
及び効果について説明する。本実施形態にかかる放電管
10は、陰極14において、リード棒24の凹部24a
の内面と陰極先端部22の挿入部分の側面との間隙をモ
リブデン−ルテニウムろう材26によって塞いでおり、
特に当該間隙にモリブデン−ルテニウムろう材26を充
填することによって当該間隙を塞いでいる。従って、バ
リウム等の易電子放射物質が外部から当該間隙に進入す
ることが防止されるとともに、陰極先端部22の側面か
ら当該間隙に易電子放射物質がしみ出たとしても、かか
る易電子放射物質が当該間隙から外部に出ることが防止
される。よって、放電管10の使用時に、周囲温度が上
昇しても、易電子放射物質が蒸発して放電管10の壁面
に付着することはない。その結果、放電管10の出力光
量を長期間良好に維持することが可能となり、放電管1
0の寿命を長くすることが可能となる。
モリブデン−ルテニウムろう材26を、リード棒24の
端面の凹部24a以外の部分、及び、陰極先端部22の
基部22bのうち挿入部分以外の側面すなわち凹部24
aから露出した部分にまで連続して設けている。従っ
て、陰極先端部22の基部22bのうち挿入部分以外の
側面から易電子放射物質がしみ出たとしても、かかる易
電子放射物質が外部に出ることが防止される。その結
果、放電管の寿命をさらに長くすることが可能となる。
(図4中のA)と従来技術にかかる放電管(図4中の
B)とについて、その出力の経時的変化を示すグラフで
ある。ここで、従来技術にかかる放電管とは、陰極先端
部の基部の底面とリード棒の凹部の底面との間のみがモ
リブデン−ルテニウムろう材によって接合・固定されて
おり、リード棒の凹部の内面と陰極先端部の挿入部分の
側面との間隙には、モリブデン−ルテニウムろう材が充
填されていない陰極を有する放電管を言う。図4から明
らかなように、従来技術にかかる放電管は、800時間
動作させると光出力が初期の60%程度まで低下するの
に対し、本実施形態にかかる放電管10は、800時間
近く動作させても初期の80%以上の光出力を維持する
ことができる。
は、リード棒24の凹部24aの内面と陰極先端部22
の挿入部分の側面との間隙にモリブデン−ルテニウムろ
う材26を充填しているため、モリブデン−ルテニウム
ろう材26を介して陰極先端部22とリード棒24との
熱伝達効率が向上する。その結果、陰極先端部22で発
生した熱を効果的にリード棒24に逃がすことが可能と
なり、放電管10の温度上昇を効果的に防止することが
可能となる。
とリード棒24の凹部24aの底面との間のみをモリブ
デン−ルテニウムろう材26によって接合・固定する場
合は、当該モリブデン−ルテニウムろう材26の厚み、
付着位置等によって陰極先端部からリード棒24への熱
伝達効率にばらつきが生じ、放電管の性能にもばらつき
が生じていた。これに対して、本実施形態にかかる放電
管10は、リード棒24の凹部24aの内面と陰極先端
部22の挿入部分の側面との間隙にモリブデン−ルテニ
ウムろう材26を充填することで、このようなばらつき
の発生を防止し、均一な性能の放電管を製造することが
可能となる。
は、図5に示すような陰極30であっても良い。すなわ
ち陰極30は、上記陰極14と比較して、陰極先端部2
2の尖頭22aの先端を露出させるとともに、陰極先端
部22の表面を被覆するイリジウム(高融点金属)から
なる金属被膜32をさらに備えている。金属被膜32
は、CVD法、スパッタ法などで陰極先端部22の表面
にイリジウムを2000Å程度堆積させた後、陰極先端
部22の尖頭22aの先端に位置する金属被膜32をサ
ンドペーパによる研磨処理、レーザ光によるアブレーシ
ョン処理等によって除去することで容易に得られる。金
属被膜32を備えることで、陰極先端部22の側面から
しみ出した易電子放射物質の蒸散をさらに効果的に防止
することが可能となる。また、リード棒24に接する程
度の広範囲を被覆するように金属被膜32を設けること
で、陰極先端部22からリード棒24への熱伝達効率が
向上し、放電管10の温度上昇を効果的に防止すること
ができる。
は、陰極先端部22はタングステン、リード棒24はモ
リブデンによって形成されていたが、その他にレニウ
ム、タンタル等を用いても良い。また、陰極先端部22
を形成する材料とリード棒24を形成する材料とは同じ
ものであっても異なるものであっても良い。
おいては、易電子放射物質としてバリウムを用いていた
が、その他にもカルシウム、ストロンチウムなどのアル
カリ土類金属の単体若しくはこれらの酸化物を用いても
良い。また、2種以上の上記単体あるいは酸化物を混合
させたものを易電子放射物質として用いてもよい。
おいては、易電子放射物質を含浸によって含有させた含
浸型の陰極先端部22を用いていたが、これは、タング
ステン等の高融点金属の粉末とバリウム等の易電子放射
物質の粉末とを同時に焼結させた焼結型の陰極先端部を
用いてもよい。
おいては、リード棒24の凹部24aの内面と陰極先端
部22の挿入部分の側面との間隙にモリブデン−ルテニ
ウムろう材26を充填していたが、これは、リード棒2
4の凹部24aの内面と陰極先端部22の挿入部分の側
面との間隙を塞いで外部と隔絶すれば良く、必ずしも隙
間無く充填されていなくてもよい。
の内面と当該凹部に挿入された本体部の側面との間隙を
ろう材で塞いでいることで、易電子放射物質が外部から
当該間隙に進入することが防止されるとともに、本体部
の側面から当該間隙に易電子放射物質がしみ出たとして
も、かかる易電子放射物質が当該間隙から外部に出るこ
とが防止される。よって、放電管の使用時に、周囲温度
が上昇しても、易電子放射物質が蒸発して放電管の壁面
に付着することはない。その結果、放電管の出力光量を
長期間良好に維持することが可能となり、放電管の寿命
を長くすることが可能となる。
ろう材が上記間隙に充填されていることで、当該ろう材
を介して本体部と基体部との間の熱伝達効率が向上す
る。その結果、本体部で発生した熱を効果的に基体部に
逃がすことが可能となり、放電管の温度上昇を効果的に
防止することが可能となる。
は、ろう材が、本体部の側面のうち凹部から露出した部
分にも設けられていることで、本体部のかかる部分から
しみ出した易電子放射性物質が外部に出ることが防止さ
れる。その結果、放電管の寿命をさらに長くすることが
可能となる。
極を用いることで、当該電極の基体部の凹部の内面と当
該凹部に挿入された本体部の側面との間隙に、外部から
易電子放射物質が進入することが防止されるとともに、
本体部の側面から当該間隙に易電子放射物質がしみ出た
としても、かかる易電子放射物質が当該間隙から外部に
出ることが防止される。よって、放電管の使用時に、周
囲温度が上昇しても、易電子放射物質が蒸発して放電管
の壁面に付着することはない。その結果、放電管の出力
光量を長期間良好に維持することが可能となり、放電管
の寿命を長くすることが可能となる。
る。
極、16…陽極、18,20…外部端子、22…陰極先
端部、24…リード棒、26…モリブデン−ルテニウム
ろう材、28…バリウム
Claims (8)
- 【請求項1】 陰極と陽極とを対向させて放電ガス雰囲
気中に封入し、前記陰極と前記陽極との間でアーク放電
を行わせる放電管に用いられる放電管用電極において、 高融点金属に易電子放射物質を含有させて形成され、一
方の端部に尖頭を有する本体部と、 高融点金属によって形成され、前記本体部の他方の端部
を挿入する凹部を有する基体部とを備え、 前記基体部の前記凹部の内面と該凹部に挿入された前記
本体部の側面との間隙をろう材で塞いで外部と隔絶して
おり、 前記ろう材は、前記本体部の側面のうち前記凹部から露
出した部分にまで連続して設けられていることを特徴と
する放電管用電極。 - 【請求項2】 前記ろう材は、前記間隙に充填されてい
ることを特徴とする請求項1に記載の放電管用電極。 - 【請求項3】 前記本体部は、多孔質の高融点金属に易
電子放射物質を含浸させた含浸型金属からなることを特
徴とする請求項1または請求項2に記載の放電管用電
極。 - 【請求項4】 前記ろう材は、前記本体部及び前記基体
部のいずれの融点よりも低く、かつ、前記本体部に前記
易電子放射物質を含浸させる含浸温度よりも高い融点を
有する材料からなることを特徴とする請求項3に記載の
放電管用電極。 - 【請求項5】 前記ろう材は、モリブデン−ルテニウム
ろう材であることを特徴とする請求項4に記載の放電管
用電極。 - 【請求項6】 前記易電子放射物質は、アルカリ土類金
属の単体若しくは酸化物を含んで形成されることを特徴
とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の放電管用電
極。 - 【請求項7】 前記本体部の前記尖頭の先端を露出させ
るとともに、前記本体部の表面を被覆する高融点金属か
らなる被膜をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜
6のいずれか1項に記載の放電管用電極。 - 【請求項8】 陰極と陽極とを対向させて放電ガス雰囲
気中に封入し、前記陰極と前記陽極との間でアーク放電
を行わせる放電管において、 前記陰極と前記陽極との少なくとも一方は、請求項1〜
7のいずれか1項に記載された放電管用電極であること
を特徴とする放電管。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01729699A JP3363816B2 (ja) | 1999-01-26 | 1999-01-26 | 放電管用電極及びこれを用いた放電管 |
PCT/JP2000/000382 WO2000045417A1 (fr) | 1999-01-26 | 2000-01-26 | Electrode pour tube a decharge et tube a decharge l'utilisant |
AU23187/00A AU2318700A (en) | 1999-01-26 | 2000-01-26 | Electrode for discharge tube and discharge tube using it |
EP00901904A EP1150334B1 (en) | 1999-01-26 | 2000-01-26 | Electrode for discharge tube and discharge tube using it |
DE60041692T DE60041692D1 (de) | 1999-01-26 | 2000-01-26 | Elektrode für entladungsröhre und mit solcher elektrode versehener entladungsröhre |
US09/910,719 US20010050536A1 (en) | 1999-01-26 | 2001-07-24 | Electrode for discharge tube, and discharge tube using it |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01729699A JP3363816B2 (ja) | 1999-01-26 | 1999-01-26 | 放電管用電極及びこれを用いた放電管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000215844A JP2000215844A (ja) | 2000-08-04 |
JP3363816B2 true JP3363816B2 (ja) | 2003-01-08 |
Family
ID=11940043
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01729699A Expired - Fee Related JP3363816B2 (ja) | 1999-01-26 | 1999-01-26 | 放電管用電極及びこれを用いた放電管 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20010050536A1 (ja) |
EP (1) | EP1150334B1 (ja) |
JP (1) | JP3363816B2 (ja) |
AU (1) | AU2318700A (ja) |
DE (1) | DE60041692D1 (ja) |
WO (1) | WO2000045417A1 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1372184A3 (de) * | 2002-06-14 | 2006-05-31 | Patent-Treuhand-Gesellschaft für elektrische Glühlampen mbH | Elektrodensystem für eine Metallhalogenidlampe und zugehörige Lampe |
DE102005030113A1 (de) * | 2005-06-28 | 2007-01-25 | Patent-Treuhand-Gesellschaft für elektrische Glühlampen mbH | Elektrodensystem für eine Lampe |
DE102005030112A1 (de) * | 2005-06-28 | 2007-01-18 | Patent-Treuhand-Gesellschaft für elektrische Glühlampen mbH | Lötzusatzwerkstoff |
TWI412057B (zh) * | 2009-07-14 | 2013-10-11 | Ushio Electric Inc | Short arc discharge lamp |
JP5170573B2 (ja) * | 2009-07-14 | 2013-03-27 | ウシオ電機株式会社 | ショートアーク型放電ランプ |
JP5365799B2 (ja) * | 2009-10-23 | 2013-12-11 | ウシオ電機株式会社 | 高圧放電ランプおよび高圧放電ランプの製造方法 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2459579A (en) * | 1947-08-06 | 1949-01-18 | Gen Electric | Electrode structure |
US3224071A (en) * | 1960-03-14 | 1965-12-21 | Philips Corp | Brazing method for porous bodies |
NL7300381A (ja) * | 1973-01-11 | 1974-07-15 | ||
US4185365A (en) * | 1978-09-08 | 1980-01-29 | General Electric Company | Method of making stationary anode x-ray tube with brazed anode assembly |
JPH043388Y2 (ja) | 1984-11-19 | 1992-02-03 | ||
JPS61233960A (ja) * | 1985-04-10 | 1986-10-18 | Hamamatsu Photonics Kk | 光源用放電管 |
JPS62241254A (ja) | 1986-04-10 | 1987-10-21 | Ushio Inc | 放電灯 |
JP2732452B2 (ja) * | 1989-01-18 | 1998-03-30 | ウシオ電機株式会社 | 放電灯用電極およびその製造方法 |
JPH08273622A (ja) * | 1995-03-30 | 1996-10-18 | New Japan Radio Co Ltd | アーク放電ランプ用陰極 |
-
1999
- 1999-01-26 JP JP01729699A patent/JP3363816B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2000
- 2000-01-26 AU AU23187/00A patent/AU2318700A/en not_active Abandoned
- 2000-01-26 EP EP00901904A patent/EP1150334B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2000-01-26 WO PCT/JP2000/000382 patent/WO2000045417A1/ja active Application Filing
- 2000-01-26 DE DE60041692T patent/DE60041692D1/de not_active Expired - Lifetime
-
2001
- 2001-07-24 US US09/910,719 patent/US20010050536A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE60041692D1 (de) | 2009-04-16 |
EP1150334A1 (en) | 2001-10-31 |
US20010050536A1 (en) | 2001-12-13 |
AU2318700A (en) | 2000-08-18 |
EP1150334A4 (en) | 2002-06-12 |
JP2000215844A (ja) | 2000-08-04 |
WO2000045417A1 (fr) | 2000-08-03 |
EP1150334B1 (en) | 2009-03-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5585694A (en) | Low pressure discharge lamp having sintered "cold cathode" discharge electrodes | |
KR900008790B1 (ko) | 디스펜서 캐소드 및 그 제조방법 | |
JP3175592B2 (ja) | 放電ランプ用電極 | |
JP3337658B2 (ja) | 放電管用電極及びこれを用いた放電管 | |
JP3363816B2 (ja) | 放電管用電極及びこれを用いた放電管 | |
JP2001035438A (ja) | 蛍光ランプおよび蛍光ランプ用の電極アッセンブリの製造方法 | |
JPH0628967A (ja) | ディスペンサー陰極 | |
JP2000323091A (ja) | 光源用放電管 | |
JP4283492B2 (ja) | 放電管用電極及びその製造方法並びにこれを用いた放電管 | |
JPH11288689A (ja) | 放電管用の電極 | |
JPS60218755A (ja) | 光源用放電管 | |
KR920001333B1 (ko) | 디스펜서 음극 | |
JPH11339713A (ja) | 放電管用の電極 | |
JPH11339714A (ja) | 放電管用電極 | |
JP3611984B2 (ja) | 放電管および放電管用陰極の製造方法 | |
CA1172683A (en) | Electron emitting coating in metal halide arc lamp | |
KR910008012B1 (ko) | 음극선관용 디스펜서 음극 구조체 | |
JP4233046B2 (ja) | ガス放電灯の製造方法 | |
JP3715790B2 (ja) | 放電管用含浸型陰極の製造方法 | |
KR920004552B1 (ko) | 디스펜서 음극 | |
JPH06111775A (ja) | 低圧放電灯 | |
JPH087834A (ja) | 光源用放電管 | |
JPH06105588B2 (ja) | 放電灯用陰極の製造方法 | |
JPH11288691A (ja) | フラッシュ放電管用の電極 | |
JP2000082397A (ja) | 陰極構体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071025 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081025 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081025 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091025 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091025 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101025 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111025 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111025 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121025 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121025 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131025 Year of fee payment: 11 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |