JP3359894B2 - 損耗センサ付きスローアウェイチップ - Google Patents

損耗センサ付きスローアウェイチップ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、切削加工に使用
するスローアウェイチップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ホルダ等に装着され、切削刃として機能
するスローアウェイチップが公知である。スローアウェ
イチップは、刃先が摩耗したときに再研磨せずに取り換
える使い捨てのチップである。スローアウェイチップ
は、通常は、四角形や三角形を基本とする略平板状の母
材の各コーナ部分に切刃稜が形成されている。そして、
いずれかのコーナ部分の切刃稜が摩耗すると、他のコー
ナ部分の切刃稜を使用し、すべてのコーナ部分の切刃稜
が摩耗したときに取り換えられる。
【0003】ところで、スローアウェイチップの切刃稜
がどの程度摩耗したかを調べることは、容易なことでは
ない。特に、切削加工中に、切削加工を中断することな
く、切刃稜の摩耗量を検出することは作業環境上大変難
しい。従来の切刃稜の摩耗量検知方法としては、(1)
切削加工を中断し、スローアウェイチップをホルダ等か
ら取り外し、工具顕微鏡等で切刃稜を観察するというや
り方、(2)切刃稜の摩耗に付随して起こる現象、たと
えば切削力の低下や振動の増加、異音の発生等を、工作
機械上の加工部近傍に設置したセンサで検出し、その検
出信号に基づいて切刃稜の摩耗量を推定するやり方、等
があった。
【0004】しかしながら、前記(1)のやり方は、切
削加工を中断して行わなければならず、しかも、切刃稜
の摩耗量を定量的に検出できず、精度が良くないという
課題があった。また、前記(2)のやり方は、複雑な検
出装置を必要とし、しかも、摩耗量の検出感度が悪く、
信頼性に欠けるという課題があった。これら課題を解決
する提案が、実開平3−120323号公報に記載され
ている。この公報には、スローアウェイチップの逃げ面
に、切刃稜に沿って導電膜でセンサラインを設けること
が開示されている。センサラインの幅は、摩耗許容幅に
対応させることも開示されている。従って、この公報に
開示のスローアウェイチップによれば、切刃稜の摩耗に
伴いセンサラインも摩耗し、センサラインが途切れたと
きに切刃稜が寿命に達したと判別することができる。
【0005】また、特開平9−38846号公報には、
スローアウェイチップではない通常の切削工具におい
て、その逃げ面に薄膜回路を設け、逃げ面の摩耗に伴っ
て薄膜回路が摩耗することに伴い電気抵抗が変化するこ
とを検知して、切削工具の寿命を自動的に判定する方法
が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】逃げ面に切刃稜に沿っ
て導電性膜のセンサラインを形成し、そのラインの抵抗
値の変化を検出するというやり方は、切刃稜の摩耗を検
知するやり方として好ましい。ところが、このやり方を
スローアウェイチップに採用しようとした場合、切刃稜
に沿ってセンサラインを設けても、そのセンサラインを
外部の検知回路等に接続するのが実際上困難であるとい
う課題に遭遇する。
【0007】より具体的に説明すると、スローアウェイ
チップは前述したように使い捨てのチップであり、その
大きさは1cm3 にも満たない小さなものである。当該
チップは、切削液(水や油)および切り屑に晒されなが
ら切削加工を行う。このような環境下で、小さなスロー
アウェイチップに形成されたセンサラインを外部の検知
回路等に支障なく接続するという技術は実現されていな
かった。本願は、かかる課題を解決し、実用的な実装を
行うことのできる損耗センサ付きスローアウェイチップ
を提供するものである。
【0008】本願発明の主たる目的は、ホルダ等に装着
された際に、スローアウェイチップに形成されたセンサ
ラインと外部回路との電気的接続が確実に行え、しかも
切削加工に支障なく接続を達成することのできる損耗セ
ンサ付きスローアウェイチップを提供することである。
この出願の他の目的は、スローアウェイチップに備えら
れたセンサラインと外部回路との接続部分を保護するこ
とのできるスローアウェイチップを提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段および発明の効果】請求項
1記載の発明は、略平板状の母材を有し、母材の一方表
面にすくい面、すくい面と交差する側面に逃げ面および
被拘束面が形成されていて、すくい面と逃げ面との交差
稜によって切刃稜が形成されているスローアウェイチッ
プにおいて、前記逃げ面には、切刃稜に沿って延びる導
電性膜のセンサラインが、母材に対して電気的に絶縁状
態で設けられ、前記被拘束面は、所定のホルダにこのス
ローアウェイチップを装着する際にホルダの拘束面に当
接されて固定される面であり、当該被拘束面には、外部
回路と電気的に接続可能な接触領域が、母材に対して電
気的に絶縁状態で設けられ、前記接触領域とセンサライ
ンの端部とを接続する接続部が、母材表面に、母材に対
して電気的に絶縁状態で設けられ
【0010】くい面および隣接する2つの逃げ面の3
面の交差部によって切削に使用可能なノーズ部が形成さ
れ、前記センサラインは、このノーズ部を取り巻くよう
に切刃稜に沿って延びており、前記接触領域は対をなす
2つのものであって、前記接続部は、前記被拘束面の一
方の接触領域とセンサラインの一端部とを接続する逃げ
面に形成された接続ラインと、被拘束面の他方の接触領
域と前記センサラインの他端部とを接続するすくい面に
形成された接続領域とを含むことを特徴とするものであ
る。
【0011】請求項記載の損耗センサ付きスローアウ
ェイチップは、請求項において、前記母材は平面形状
が略正方形であり、前記被拘束面は各逃げ面と背中合わ
せの2つの側面であり、一方の接触領域は、一方の被拘
束面に設けられ、他方の接触領域は、他方の被拘束面に
設けられていることを特徴とするものである。請求項
記載の損耗センサ付きスローアウェイチップは、請求項
において、前記母材は平面形状が略正方形であり、前
記被拘束面は各逃げ面と背中合わせの2つの側面であ
り、2つの接触領域は、2つの被拘束面の一方の面に並
設されていることを特徴とするものである。
【0012】請求項記載の損耗センサ付きスローアウ
ェイチップは、請求項ないしのいずれかにおいて、
前記ノーズ部は、複数個備えられ、複数個のノーズ部に
対してそれぞれセンサラインが設けられ、かつ、各セン
サラインに接続された接続部および接触領域が設けられ
ていて、各センサライン、接続部および接続領域を含む
導電路は、等しいパターン模様になっていることを特徴
とするものである。請求項1記載の発明は、被拘束面の
前記性質に着目し、チップ装着時に拘束面により保護さ
れる被拘束面上に、センサラインを検知回路その他の回
路に接続するのに必要な接触領域を設けたものである。
【0013】スローアウェイチップには、通常、当該ス
ローアウェイチップがホルダ等に装着された状態におい
て、スローアウェイチップががたついたり変位したりす
ることのないように、ホルダの拘束面で拘束される被拘
束面が備えられている。被拘束面は、ホルダの拘束面に
当接または密着される。このため、チップ装着状態で
は、被拘束面は外部に露出しておらず、拘束面によって
保護された面である。接触領域は、スローアウェイチッ
プがホルダ等に装着された状態で、上述のように外部に
露出しない保護された状態の被拘束面に設けられてい
る。それゆえ、ホルダの拘束面に接触領域と電気的に接
続可能なプローブ等を設ければ、接触領域とプローブと
は外部に露出しない状態で良好に接続される。
【0014】従ってスローアウェイチップによって切削
を行っている間も、接触領域とプローブ等との接続が良
好に保たれ、センサラインの抵抗変化を常時正確に検知
することができる。また、接続部の一方をすくい面に設
けることにより、電気的導通路を良好に形成することが
できる。特に、請求項記載のように切削に使用可能な
ノーズ部が複数備えられ、ノーズ部にセンサラインを
設けるような場合に、そのセンサラインに接続される接
続部を、小さなスペース内に配置することができる。
【0015】また、母材の平面形状が略正方形である場
合には、通常、逃げ面が隣接する2面に形成されてお
り、被拘束面がその背中合わせの2面に形成される。こ
のとき、請求項記載のように、一方の接触領域を一方
の被拘束面に設け、他方の接触領域を他方の被拘束面に
設けることができる。さらに、この場合には、請求項
記載のように、前記2つの接触領域を、前記2つの被拘
束面のうちの一方の面に並設してもよい。このときに
は、一対のプローブをホルダの拘束面の一方に形成する
ことができ、より簡単な構成で両者の電気的接続をとる
ことが可能である。
【0016】請求項のように、各センサライン、接続
部および接触領域を含む導電路を、すべて等しいパター
ン模様にすることで、パターン加工が容易になり、製造
コストの低減が図れるという利点がある。よって、この
発明によれば、実用的な実装を行うことのできる損耗セ
ンサ付きスローアウェイチップを提供することができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下には、図面を参照して、この
発明の具体的な実施形態について説明をする。図1は、
この発明の第1実施形態にかかるスローアウェイチップ
71、およびスローアウェイチップ71が装着されるホ
ルダ92の斜視図である。図1においては、説明の便宜
上、スローアウェイチップ71を拡大して示している。
【0018】スローアウェイチップ71は、略平板状の
母材72を有する。母材72の上面にはすくい面75が
形成され、母材72の下面は着座面76とされている。
母材72は、その平面形状が略矩形であって、図1に示
す手前側の側面が周面を含んでいる。この周面とすくい
面75との交差稜によって、切刃稜79が形成されてい
る。側面は逃げ面78を形成している。また、スローア
ウェイチップ71の互いに隣接する奥側側面88および
後ろ側面89は、被拘束面、すなわち、このスローアウ
ェイチップ71がホルダ92のチップポケット93に装
着された際、チップポケット93の拘束面に当接されて
固定される面である。スローアウェイチップ71は、切
刃稜79が1つだけ形成されたチップである。また、こ
のチップは、いわゆるポジタイプと呼ばれるものであ
り、上面の切刃稜のみが使用可能であり、上下逆に使用
しない。なお、母材72の中央には、上面から下面に貫
通するクランプ孔81が形成されている。
【0019】切刃稜79には、この切刃稜79に沿って
延びる導電性膜のセンサライン82が設けられている。
センサライン82は、逃げ面78に設けられている。セ
ンサライン82は、その上辺が切刃稜79に接してお
り、切刃稜79に沿って延びる幅Wの導電性膜のライン
である。センサライン82は、母材72に対して電気的
に絶縁状態で設けられている。このスローアウェイチッ
プ71には、切削に使用される切刃稜79が一つしか形
成されていないので、センサライン82も1本だけしか
設けられていない。
【0020】センサライン82の幅Wは、切刃稜79の
寿命基準量(逃げ面78の摩耗限界)に一致されてい
る。通常、この種のスローアウェイチップ71の切刃稜
79の寿命基準量は、0.05〜0.7mmの範囲内で
あるから、センサライン82の幅Wも、かかる寿命基準
量と等しい値にされている。たとえば、スローアウェイ
チップ71の逃げ面78の摩耗が0.2mmで寿命とな
る場合には、センサライン82の幅Wも0.2mmとし
て作成される。切刃稜79によって切削加工が行われる
と、加工時間の増加とともに切刃稜79および逃げ面7
8の摩耗が進行する。逃げ面78の摩耗が進行すると、
それに応じてセンサライン82も摩耗する。そして、逃
げ面78の摩耗幅が寿命基準量以上に達すると、この寿
命基準量に一致された幅Wを有するセンサライン82は
摩耗により断線する。センサライン82の両端の抵抗値
は、後述するように検知回路99により測定されている
から、センサライン82の抵抗値が無限大になった時点
をもって、切刃稜79が寿命に達したと判定することが
できる。
【0021】一方、このスローアウェイチップ71が装
着されるホルダ92は、図示しない刃物台に取り付けら
れるシャンク92Aと、シャンク92Aの先端に形成さ
れたチップ取付部92Bと有する。シャンク92Aは、
図1において、右方向に長手に延びているが、説明の便
宜上後方部が省略されている。チップ取付部92Bに
は、チップ装着用のチップポケット93が形成されてい
る。チップポケット93は、チップ取付部92Bに対し
て、上面、前面および一方側面(図1において手前側側
面)が開放した凹欠部である。ポケット93の底面は、
チップ71が載置されるチップ座90となっている。ま
た、ポケット90の後面および他方側の側面(図1にお
いて奥側側面)は、それぞれ、スローアウェイチップ1
の側面が当接する拘束面94(後拘束面),95(奥拘
束面)となっている。
【0022】後拘束面94および奥拘束面95には、そ
れぞれ、所定位置にプローブ96,97が突設されてい
る。プローブ96,97は弾力付勢されていて、各拘束
面94,95からたとえば数mm突出している。プロー
ブ96,97には、一点鎖線で示すように、ホルダ92
内に敷設されたリード線98がつながれていて、このリ
ード線98は、ホルダ92の外部に備えられたオーム計
等の抵抗値の検知回路99に接続される。
【0023】ところで、母材72の奥側側面88および
後ろ側面89には、それぞれ接触領域83,84が設け
られている。この2つの接触領域83,84は、対をな
すものである。接触領域83,84は、導電性膜により
形成されており、母材2に対して絶縁状態で設けられて
いる。母材2の逃げ面78には、導電性膜により、母材
2と絶縁状態で、接続部としての接続ライン85,86
が設けられている。接続ライン85は、センサライン8
2の一端821と一方の接触領域83とを電気的に接続
するものであり、接続ライン86は、センサライン82
の他端822と他方の接触領域84とを電気的に接続す
るものである。これらの接続ライン85、86は、母材
72の側面において、逃げ面8から奥側側面88または
後ろ側面89へとそれぞれ延びるものである。接続ライ
ン85,86は、センサライン82の幅Wに比べて十分
に太いラインとされ、接続ライン85,86の電気抵抗
値が、センサライン82の電気抵抗値に比べて十分大き
くされている。よって、センサライン82の電気抵抗値
の変化の検出には、接続ライン85,86は影響を及ぼ
さない。
【0024】スローアウェイチップ71はこのポケット
93に納められ、上方から図示しないクランプねじがス
ローアウェイチップ71のクランプ孔81に差し込まれ
て、その先端がチップ座90の中央に形成されたねじ孔
91に螺合される。これにより、スローアウェイチップ
71がホルダ92に装着される。スローアウェイチップ
71がポケット93に装着されると、スローアウェイチ
ップ71の後ろ側面89によってプローブ96が後方に
押されるとともに、奥側側面88によってプローブ97
も奥側に押され、プローブ96,97の先端はそれぞれ
後拘束面94または奥拘束面95と面一となる。このと
き、プローブ96,97の先端がスローアウェイチップ
71の後ろ側面89および奥側側面88に設けられた接
触領域84,83とそれぞれ電気的に接触した状態とな
る。このため、接触領域83,84を、たとえばホルダ
92の外部に備えられる抵抗値の検知回路99と電気的
に接続することができる。この検知回路99により、セ
ンサライン82の抵抗値が測定される。
【0025】スローアウェイチップ71がポケット93
に装着された状態では、スローアウェイチップ71の被
拘束面である後ろ側面89はそのほぼ全面が後拘束面9
4に密着しており、また、同じく被拘束面である奥側側
面88はそのほぼ全面が奥拘束面95に密着している。
このため、切削時に、ホルダ92の先端部に対して切削
液(水や油)がかけられたり、スローアウェイチップ7
1で削られた切り屑がスローアウェイチップ71の周囲
に飛散しても、それら切削液や切り屑は密着した後ろ側
面89と後拘束面94との間、または奥側側面88と奥
拘束面95との間に進入することがない。つまり、スロ
ーアウェイチップ71の奥側側面88および後ろ側面8
9ならびに後拘束面94および奥拘束面95は、切削液
や切り屑から保護された状態である。よって、後拘束面
94および奥拘束面95にそれぞれ設けられたプローブ
96,97と後ろ側面89および奥側側面88にそれぞ
れ設けられた接触領域84,83とは、切削中も、良好
に電気的接続が維持された状態となる。
【0026】なお、図1の構成では、ホルダ92の後拘
束面94および奥拘束面95に、それぞれプローブ9
6,97を設け、これら2つの拘束面に拘束される2つ
の被拘束面、すなわち後ろ側面89および奥側側面88
のそれぞれに、接触領域84、83を設けた例を示し
た。しかし、接触領域83,84を、奥側側面88また
は後ろ側面89のいずれか一方面に並設し、その接触領
域83,84に対向する拘束面に一対のプローブ96,
97を設けることもできる。
【0027】次に、切刃稜が複数形成されたスローアウ
ェイチップ1について説明する。図2Aは、この発明の
第2実施形態にかかるスローアウェイチップ1を手前上
方から見た斜視図であり、図2Bは、そのスローアウェ
イチップ1を奥側下方から見た斜視図である。スローア
ウェイチップ1は、略平板状(略直方体状)の母材2を
有する。このスローアウェイチップ1は上下面の切刃稜
を使用可能なネガタイプのものであり、その母材2は本
来上下の区別はされないが、説明の便宜上、一方を上
面、他方を下面として以下に説明する。
【0028】母材2の上面3にはすくい面5が形成さ
れ、母材2の下面は着座面6とされている。また、母材
2の平面形状は略正方形であって、その4つの側面に
は、それぞれ逃げ面8が形成されている。そして、すく
い面5と各逃げ面8との交差稜によって切刃稜9が形成
されている。すなわち、すくい面5および隣接する2つ
の逃げ面8の交差部分は切削に使用可能なノーズ部10
を形成している。ホルダへの装着状態では、たとえば図
2Aの右上側のノーズ部10aが切削に用いられる。ま
た、母材2の中央に形成されたクランプ孔11を中心に
スローアウェイチップ1を90°回転させると、別のノ
ーズ部10を切削に使用できる。このようにスローアウ
ェイチップ1を90°ずつ回転させることにより、その
上面側の4つのノーズ部10を順次切削に使用すること
ができる。
【0029】たとえば図2Aの右上側のノーズ部10a
を切削に使用するときには、図2Aで表れる右側面、お
よび図2Bで表れる左側面が逃げ面8であり、図2Aで
表れる左側面18、および図2Bで表れる右側面19
が、ホルダのチップポケットにチップ1を装着した際、
チップポケットの拘束面に当接されて固定される被拘束
面である。さらに、スローアウェイチップ1の上下を反
転させてホルダ等に装着することにより、図2A,2B
において下面側の4つのノーズ部10を順に切削に使用
することができる。下面側のノーズ部10が使用される
場合は、上面が着座面とされ、下面がすくい面として機
能する。このようにスローアウェイチップ1は、母材2
の8つのコーナ部分10がそれぞれ切削に使用可能であ
る。
【0030】このため、8つのノーズ部10には、それ
ぞれ、切刃稜9に沿って延びる導電性膜のセンサライン
12が設けられている。センサライン12の幅Wは、ノ
ーズ部10の寿命基準量(逃げ面8の摩耗限界)に一致
されている。このスローアウェイチップ1の各側面にお
いては、上面側と下面側とが相互に絶縁状態にされた2
つの領域に分けられている。各領域には、対をなす2つ
の接触領域13,14が設けられている。たとえば図2
Aの右上側のノーズ部10aを切削に使用するときに
は、前述のように側面18,19が被拘束面となるが、
これらの被拘束面のうち一方(この実施形態では、1
8)の上面側の領域に配置された一対の接触領域13,
14が、外部の抵抗検知回路と電気的に接続可能とされ
る。
【0031】2つの接触領域13,14は、導電性膜に
より形成されており、母材2に対して絶縁状態で設けら
れている。母材2においては、導電性膜により側面18
から逃げ面8にわたって、母材2と絶縁状態で、接続部
としての接続ライン15が設けられている。この接続ラ
イン15は、使用するノーズ部10aに隣接するノーズ
部10(図2Aに示す手前側上部)を取り巻くように延
びている。接続ライン15は、側面18に配置されたセ
ンサライン12の一端121と一方の接触領域13とを
電気的に接続するものである。具体的には、接触領域1
3に接続された接続ライン15は、その一部に屈曲状ラ
イン17を有していて、この屈曲状ライン17がセンサ
ライン12の一端121とつながっている。
【0032】接続ライン15は、センサライン12の幅
Wに比べて十分に太いラインとされ、接続ライン15の
電気抵抗値が、センサライン12の電気抵抗値に比べて
十分大きくされている。よって、センサライン12の電
気抵抗値の変化の検出には、接続ライン15は影響を及
ぼさない。また、接続ライン15の一部を屈曲状ライン
17とすることにより、接続ライン15をセンサライン
12と、所定の間隔で平行に側面上に設けることがで
き、対をなす接触領域13,14を面積効率良く配置で
きるという利点がある。
【0033】一方、センサライン12の他端122は、
すくい面5に設けられた接続部としての接続領域20に
つながっている。接続領域20は、センサラインの他端
122と他方の接触領域14とを電気的に接続するもの
であり、導電性膜により母材2と絶縁状態で設けられて
いる。この実施形態にかかるスローアウェイチップ1
は、たとえば図3に示すホルダ52に装着され、これに
より、損耗検知を行うことができる。
【0034】ホルダ52は、図示しない刃物台に取り付
けられるシャンク53と、シャンク53の先端に形成さ
れたチップ取付部54と有する。チップ取付部54に
は、チップ装着用のチップポケット55が形成されてい
る。チップポケット55は、チップ取付部54に対し
て、上面、前面および一方側面(図3において手前側側
面)が開放した凹欠部である。ポケット55の底面は、
スローアウェイチップ1が平板状のシート56を介して
載置されるチップ座となっている。また、ポケット55
の後面および他方側の側面(図3において奥側側面)
は、それぞれ、スローアウェイチップ1の側面が当接す
る拘束面58(後拘束面),59(奥拘束面)となって
いる。
【0035】奥拘束面59には、一対のプローブ60,
61が並設されている。この一対のプローブ60,61
は、プローブ固定具62により保持されており、互いに
一定の間隔で配置されている。一対のプローブ60,6
1のうち、図3において左側に配置されるプローブ60
の方がやや上方に配設される。プローブ60,61は弾
力付勢されていて、奥拘束面59からたとえば数mm突
出している。そして、図1で示すホルダ92と同じよう
に、プローブ60,61には、一点鎖線で示すように、
ホルダ52内に敷設されたリード線がつながれていて、
このリード線は、ホルダ52の外部に備えられたオーム
計等の抵抗値の検知回路29に接続されている。
【0036】チップ取付部54には、後拘束面58と奥
拘束面59との交差部に隣接してクランプ孔63が形成
されている。クランプ孔63は、チップ取付部54を上
面から下面まで貫通する孔で、孔63の上方内周面にね
じが切られている。ポケット55の図示しない底面に
は、その途中部がクランプ孔63と連通した図示しない
レバー溝が形成されていて、この溝に、上方へ延びる円
筒状の作用部64を有する側面形状がL字状のレバー6
5が収容されている。
【0037】クランプ孔63に嵌め入れたクランプねじ
66のねじ込み量を調節することにより、レバー65の
作用部64が、後拘束面58および奥拘束面59でチッ
プ1を挟み込むように固定する状態と、チップ1を取換
え可能な状態とに変位する。したがって、レバー65の
作用部64に、チップ1をセットした後、クランプねじ
66をねじ込むことにより、スローアウェイチップ1が
後拘束面58および奥拘束面59とによって拘束される
ようになる。
【0038】このため、この第2実施形態においても、
スローアウェイチップ1がポケット55に装着された状
態では、スローアウェイチップ1の被拘束面である側面
18は、そのほぼ全面が奥拘束面59に密着している。
このため、切削時に、ホルダ52の先端部に対して切削
液(水や油)がかけられたり、スローアウェイチップ1
で削られた切り屑がスローアウェイチップ1の周囲に飛
散しても、それら切削液や切り屑は密着した側面18と
奥拘束面59との間に進入することがない。つまりスロ
ーアウェイチップ1の側面18およびポケット55の奥
拘束面59は、切削液や切り屑から保護された状態であ
る。よって、奥拘束面59に設けられたプローブ60,
61と側面18に設けられた接触領域13,14とは、
切削中も、良好に電気的接続が維持された状態となる。
【0039】ところで、図2Aの上面側に位置する4つ
のノーズ部10は、スローアウェイチップ1を90°ず
つ回転させることにより、順次切削に使用することがで
きる。スローアウェイチップ1を90°ずつ回転させる
と、4対の接触領域13,14も、順に90°ずつ回転
する。そして切削に使用されるノーズ部10のセンサラ
イン12に接続された接触領域13,14が、検知回路
28のプローブ60,61に接続される。このため、各
側面の上面側に設けられた接触領域13,14は、それ
ぞれ同じ形状にされているとともに、上面に設けられた
接続領域20は、上面の中心に対して90°の回転対象
の位置関係になっている。
【0040】また、スローアウェイチップ1は上下逆に
して使用することができるから、各側面の下面側に設け
られた接触領域13,14は、それぞれ同じ形状にされ
ているとともに、下面に設けられた接続領域20は、下
面の中心に対して90°の回転対象の位置関係になって
いる。次に、接続領域20の形状について説明する。接
触領域13,14が検知回路29と接続されてセンサラ
イン12の電気抵抗値が測定される際には、一方の接触
領域13には検知回路29から所定の電圧が印加され、
他方の接触領域14は検知回路29のアース電位に接続
される。つまり、対をなす接続領域13,14のうちい
ずれの接触領域はアース電位に接続されるわけである。
従って、4側面の上面側に設けられる4対の接触領域の
各一方の接触領域14を電気的に共通に接続した構成に
することができ、このスローアウェイチップ1では、こ
の構成を採用している。
【0041】具体的には、接続領域20は、すくい面5
のうち、ノーズ部10の間近の部分とクランプ孔11と
を避けたほぼ全域に形成されており、4対の接触領域の
各一方の接触領域14および4つのセンサライン12の
各他端122を、互いにつなぐ構成になっている。接続
領域20をすくい面5に設けたのは、各側面に同じパタ
ーン形状の接触領域13,14が設けられるスローアウ
ェイチップ1では、この構成としないと、一の側面18
に設けた接触領域13,14同士の電気的な接続を図る
ことができないからである。
【0042】また、接続領域20を、すくい面5のう
ち、ノーズ部10の間近の部分を避けて形成したのは、
切削加工中にはすくい面5の使用しているノーズ部10
の間近の部分に傷がつきやすく、ノーズ部10の間近に
接続領域20を設けるのは好ましくないからである。こ
のように、4対の接触領域の各一方の接触領域14が電
気的に接続されているので、一の接触領域13は、上面
側のすべての接触領域14と電気的に接続されている。
このため、側面18の接触領域13と対応する接触領域
として、図2Bに示すようにもう一方の被拘束面である
側面19の接触領域14を選択することもできる。つま
り、ホルダの2つの拘束面の双方に、それぞれプローブ
を設けさえすれば、スローアウェイチップ1の導電膜の
パターン形状を変えなくても、隣接する2つの拘束面で
損耗検知を行うことが可能である。
【0043】図4は、センサラインの他の実施形態を示
す斜視図である。図2で説明したセンサライン12は、
その上辺が切刃稜9に接しており、ノーズ部10を取り
囲むように、幅Wで切刃稜9に平行に延びていた。これ
に対し、図4のセンサライン123は、幅がX(W>
X)で、センサライン12よりも幅の細いラインになっ
ている。センサライン123も、センサライン12と同
様、導電性膜で、母材2に絶縁状態で形成されている。
このセンサライン123は、その下辺、すなわち切刃稜
9から遠い側の側辺124が、切刃稜9から距離Wにな
るように、切刃稜9に平行に延びている。
【0044】この距離Wは、図2で説明したセンサライ
ン12の幅Wと同様、逃げ面8の寿命基準量に一致され
ている。従って、切刃稜9の使用時間の増加に伴い、逃
げ面8の摩耗が切刃稜9側から進行し、やがては摩耗が
センサライン123およびその下辺124まで達する。
するとセンサライン123が断線状態となる。このよう
にセンサライン123は、切刃稜9から遠い側の側辺
(下辺)124が切刃稜9から所定距離W離れた構成で
あってもよい。
【0045】図5は、センサラインのさらに他の実施形
態を示す斜視図である。図5に示すセンサライン125
は、平行に延びる複数本、たとえば3本のライン12
6,127,128によって構成されている。そして切
刃稜9から一番離れたライン128の下辺までの距離が
Wとされている。このWは、図2で説明したセンサライ
ン12の幅Wと等しい値である。このようにセンサライ
ン125を平行に延びる複数本のライン126,12
7,128で構成すると、逃げ面8の摩耗の進行具合に
応じて、切刃稜9から近いセンサラインから順次摩耗に
よる断線が生じる。よって、切削に使用しているノーズ
部10の切刃稜9がどの程度摩耗したかを、段階的に検
出することが可能になる。
【0046】図1、図2、図4および図5では、切刃稜
9からセンサラインの下辺までの距離Wが、いずれも、
ノーズ部(切刃稜)の寿命基準量(逃げ面8の摩耗限
界)に一致されている場合を説明した。しかし、この寸
法Wは、逃げ面8の摩耗限界とせず、逃げ面8の摩耗に
関連する寸法であってもよい。たとえば、予備切削(粗
削り)や標準切削の場合には、逃げ面8の摩耗限界が比
較的大きいが、仕上げ切削では、逃げ面8がある程度摩
耗したときに、スローアウェイチップを交換する必要が
ある。このような状況に則して、前記寸法Wを、スロー
アウェイチップとしては使用できるが、仕上げ切削には
使用できない程度の摩耗を検知できる寸法としてもよ
い。
【0047】この発明は、図2で説明した形状(母材の
平面形状が略正方形)の他のスローアウェイチップにも
適用可能である。図6A,6Bには、この発明を適用可
能なスローアウェイチップの各種形状の例を斜視図によ
り示す。図6Aは、母材の平面形状が正三角形のスロー
アウェイチップであり、このチップは上面および下面各
3つのコーナ部分を切削に使用できる。つまり合計6つ
のノーズ部があり、それぞれにセンサラインが設けら
れ、逃げ面には各センサラインに対応した接触領域が設
けられている。たとえば、図6Aにおいて右側に示すノ
ーズ部10Bを切削に使用する場合に、用いられる切刃
稜および接触領域は、図中で9Bならびに13Bおよび
14Bと参照符号を付すものである。
【0048】図6Bは、母材の平面形状が菱形のチップ
を示す。図6Bに示すスローアウェイチップでは、対角
方向に位置する鋭角のノーズ部4つが切削に使用され
る。たとえば、図6Bにおいて上側に示すノーズ部10
Cを切削に使用する場合に、用いられる切刃稜および接
触領域は、図中で9Cならびに13Cおよび14Cと参
照符号を付すものである。その他、図6A,6Bと同様
の平面形状を有するスローアウェイチップが、図5で説
明したのと同様、複数のセンサラインを有していてもよ
い。
【0049】また、図6A,6Bと同様の平面形状を有
するスローアウェイチップがいわゆるポジタイプである
ときには、上面がすくい面、下面が着座面となってい
て、それを上下逆にして使うことはできない。この場合
には、切削に利用される上面のノーズ部に、それぞれセ
ンサラインが設けられる。また、側面の逃げ面に接触領
域および接続ラインが設けられ、すくい面または着座面
のいずれか一方に導通領域が設けられる。
【0050】以上説明した形状の他、たとえば平面形状
が丸形や楕円形のスローアウェイチップ等にもこの発明
を適用することが可能である。次に、この発明にかかる
スローアウェイチップの母材ならびにセンサライン、接
触領域および接続ライン等の材質や製造方法につき説明
をする。 (1)母材の種類 スローアウェイチップ母材の材料としては、アルミナ質
焼結体、窒化珪素質焼結体、サーメット、超硬合金、立
方晶窒化ホウ素質焼結体(CBN/Cubic Boron Nitride)
等が使用できる。
【0051】(2)母材組成および製法 アルミナ質焼結体 アルミナ質焼結体としては、ZrO2を2ないし30重
量%、Fe,Ni,Coの酸化物のうち少なくとも1種
を0.01ないし5重量%、残部がAl2 3および不
可避不純物からなるアルミナ質焼結体が使用できる。A
23−ZrO 2 系に第3成分としてFe, Ni, Co
の酸化物のうち少なくとも1種を特定の範囲で含有さ
せ、これを熱間静水圧焼成によって高緻密化することに
より、破壊靭性を顕著に向上させることができる。
【0052】このアルミナ質焼結体の製造方法は、Zr
2 を10ないし20重量%、Fe,Ni,Coの酸化
物のうち少なくとも1種を0.2ないし2重量%、残部
がAl23と不可避不純物からなる混合粉末を成形し
た後、該成形体を1400〜1500℃で焼成し、さら
に1300〜1500℃の温度で熱間静水圧焼成して強
度110kg/mm2以上の焼結体となる。第3成分と
してのCo, Ni, Feの酸化物の少なくとも1種を
0.2ないし2重量%の割合で含有させる。含有量が
0.2重量%を下回ると破壊靭性の向上が得られず、2
重量%を超えると抗折強度が低下する。
【0053】また、焼結体中のZrO2の量は、10な
いし20重量%、特に15ないし20重量%の割合で含
有されることが望ましい。ZrO2の量が10重量%を
下回るとZrO2添加によるクラック先端のエネルギ吸
収が少なく、靭性の改善が少ない。一方、20重量%を
超えると、焼結体中のZrO2 結晶相のうち単斜晶Zr
2 (m−ZrO2 )の量が多くなり、クラック先端で
のエネルギ吸収に関与するZrO2 が実質的に減少し、
破壊靭性が低下する。
【0054】さらにまた、焼結体中のZrO2結晶相
は、ZrO2全量のうち、単斜晶ZrO 2(m−Zr
2)が50%以下、特に30%以下であることが好ま
しい。50%を超えると破壊靭性が著しく低下する。そ
の他の結晶相は、正方晶ZrO2(t−ZrO2 )ある
いは立方晶ZrO2 (c−ZrO2 )であって、これら
を50%以上含有することによって、t−ZrO2 →m
−ZrO2 あるいはc−ZrO 2 →t−ZrO2 →m−
ZrO2 の相転移により、クラック先端のエネルギが有
効的に吸収される。
【0055】アルミナ質焼結体中における各結晶の粒径
はAl2 3 結晶が1μm以下、ZrO2 結晶が1μm
以下、特に0.5μm以下が良く、これらの数値より大
きくなるといずれも抗折強度が低下する。このアルミナ
質焼結体の製造方法としては、平均粒子径1μm以下の
Al2 3 に対して、ZrO2 を10ないし20重量
%、Co、Ni、Feの酸化物もしくは焼成により酸化
物に変わり得る化合物の酸化物換算で0.2ないし2重
量%の割合で秤量混合し、これらを分散剤および蒸留水
等の媒質とともに混合粉砕する。粉砕後、公知の成形手
段で成形した後、焼成する。
【0056】焼成方法としては、まず、大気中で常圧焼
成、ホットプレスによって1400〜1500 ℃で焼
成した後、さらに1300〜1500 ℃で熱間静水圧
焼成する。 窒化珪素質焼結体 窒化珪素質焼結体としては、窒化珪素を85〜96モル
%、周期律表第3a族元素を酸化物換算で1〜5モル
%、不純物的酸素をSiO2 換算で3〜10モル%の割
合で含有し、アルミニウム化合物の含有量が酸化物(A
23)換算で1重量%以下のものである。ここで、
不純物的酸素とは、焼結体中の全酸素量から周期律表第
3a族元素酸化物として混入する酸素を差し引いた残り
の酸素であり、そのほとんどは窒化珪素原料粉末中の不
純物酸素や添加した酸化珪素中の酸素である。
【0057】窒化珪素が85モル%より少なくあるいは
周期律表第3a族元素の酸化物換算量が5モル%より多
いと、焼結体の硬度が低下する。窒化珪素が96モル%
より多くまた周期律表第3a族元素の酸化物換算量が1
モル%より少ないと、緻密体が得られず焼結体の強度が
低下する。一方、不純物的酸素の酸化珪素(SiO2
換算量が10モル%より多いと、靭性が低下して耐欠損
性が低下する。また、不純物酸素量が3モル%より少な
いと、緻密体が得られず、焼結体の強度が低下する。そ
して、アルミニウム化合物の量が1重量%より多いと、
鋳鉄に対する耐反応性が劣化し高速即切削時の耐摩耗性
が劣化する。
【0058】望ましい焼結体組成としては、窒化珪素が
88〜95モル%、周期律表第3a族元素が酸化物換算
で2〜5モル%、不純物的酸素が酸化珪素に換算して2
〜8モル%の割合で含有するのがよい。また、アルミニ
ウム化合物は酸化物換算量で0.5重量%以下、特に
0.3重量%以下であることが望ましい。なお、周期律
表第3a族元素としては、Y,Sc,Yb,Er,D
y,Ho,Lu等が挙げられ、これらの中でもEr,Y
b,Luがよい。
【0059】また、窒化珪素質焼結体は、組織上、窒化
珪素結晶相と、周期律表第3a族元素、珪素、窒素、酸
素を含む粒界相により構成されている。このとき、窒化
珪素結晶相の格子定数がa軸で7.606オングストロ
ーム以下、特に7.602オングストローム以下、c軸
で2.910オングストローム以下、特に2.908オ
ングストローム以下であることが重要である。これは、
a軸が7.606オングストローム、c軸が2.910
オングストロームよりそれぞれ大きいと、窒化珪素のイ
オン結合性が増して窒化珪素の結合力が低下し、切削中
に被削材と容易に反応し、いわゆる拡散摩耗が大きくな
って耐摩耗性が劣化するからである。なお、窒化珪素結
晶相は、β型の針状結晶として存在し、その短径が0.
1〜3μmで、平均アスペクト比(長径/短径)は2〜
10の粒子である。
【0060】また、粒界相は、非晶質である場合もある
が、望ましくは、結晶化しているのがよい。結晶相とし
ては、アパタイト、YAM、ワラストナイト、ダイシリ
ケート、モノシリケートがよい。また窒化珪素質焼結体
には、W,Mo,Ti,Ta,Nb,Vなどの周期律表
第4a、5a、6a族元素金属や、それらの炭化物、窒
化物、珪化物を適量添加したり、またはSiCなどは、
分散粒子やウィスカ−として焼結体に適量添加し、複合
材料として特性の改善を行うことも可能である。
【0061】窒化珪素質焼結体の製造方法としては、ま
ず、原料粉末として窒化珪素粉末を主成分として用い
る。窒化珪素粉末はそれ自体α−Si3 4 、β−Si
3 4のいずれでも用いることができる。それらの粒径
は0.4〜1.2μmが好ましい。次に、添加成分とし
て、周期律表第3a族元素酸化物、酸化珪素粉末を用
い、これらを適量秤量し、ボールミル等により混合粉砕
する。これらは、焼結前の成形体において、周期律表第
3a族元素酸化物が1〜5モル%、酸化珪素が3〜10
モル%の割合となるように混合し、アルミニウム化合物
は実質的には添加せず、不純物として成形体中に混入し
ても酸化物換算で1重量%以下となるように制御する。
なお、酸化珪素は、窒化珪素粉末中の不純物酸素を酸化
珪素換算した量が含まれる。従って、混合粉砕中のボー
ルミル等からのアルミニウム成分の混入や酸化による酸
素分も考慮して出発組成を決定する。
【0062】成形体は、混合粉末を、例えば、プレス成
形、鋳込み成形、押出し成形、射出成形、冷間静水圧成
形などによりスローアウェイチップ母材に成形すること
により得られる。この得られた成形体を、例えば、ホッ
トプレス方法、常圧焼成、窒素ガス圧力焼成法により焼
成し、さらには、これらの焼成後に2000気圧もの高
圧下で焼成する熱間静水圧焼成法(HIP)を施した
り、成形体をガラス浴中に浸漬したり、ガラスシールを
表面に形成して前記HIP処理を行い緻密化を図る。こ
の時の焼成温度は、高温すぎると主相である窒化珪素結
晶中へのアルミニウムの固溶が促進されたり、粒成長し
強度が低下し、また製造装置上も高価となるため、16
50〜2000℃、特に1700〜1950℃の窒素ガ
ス含有非酸化性雰囲気で焼成するのがよい。
【0063】サーメット サーメットとしては、Tiを炭化物、窒化物あるいは炭
窒化物換算で50ないし80重量%、周期律表第6a族
元素を炭化物換算で10ないし40重量%の割合で含有
するとともに(窒素/炭素+窒素)で表される原子比が
0.4ないし0.6の範囲内にある硬質相成分70ない
し90重量%と、鉄族金属から成る結合相成分10ない
し30重量%とから成る成形体を真空炉内に設置後、昇
温し、鉄族金属による液相出現温度以上で1ないし30
Torrの圧力の窒素ガスを導入し、焼結最高温度到達
後、該窒素ガス圧力を減圧して焼成することにより、焼
肌面の最大表面粗さが3.5μm以下、有孔度がA−1
以下で、且つ表面から1000μmまでの表層部に内部
よりも高靭性、高硬度の改質部が存在するTiCN基サ
ーメットを得ることができる。
【0064】TiCN基サーメットは、硬質相成分とし
て、Tiを炭化物、窒化物あるいは炭窒化物換算で50
ないし80重量%、特に55ないし65重量%と、W,
Mo等の周期率表第6a族元素を炭化物換算で10ない
し40重量%、特に15ないし30重量%とを含有させ
る。このとき硬質相成分において、Tiの量が50重量
%を下回ると耐摩耗性が低下し、80重量%を越えると
焼結性が低下し好ましくない。また、第6a族元素は、
粒成長抑制、結合相との濡れ性を向上させる効果を有す
るが、10重量%を下回ると前記効果が得られず、硬質
相が粗大化し、硬度、強度が低下する。また、40重量
%を越えるとη相等の不健全相が生じると共に焼結が困
難となる。
【0065】また、硬質相成分としては前記の外、耐ク
レータ摩耗性向上を目的としてTa,Nbを、さらに耐
塑性変形性向上を目的としてZr,V,Hf等を窒化
物、炭化物、炭窒化物として5ないし40重量%の割合
で含めることも可能である。しかし、40重量%を越え
ると耐摩耗性劣化、ポア、ボイドの発生が著しく増加す
る傾向にあり好ましくない。一方、結合相はFe,C
O,Ni等の鉄族金属を主体として成るもので、一部、
硬質相形成成分が含まれる場合もある。焼結体全体とし
ての硬質相成分は70ないし90重量%、結合相成分は
10ないし30重量%の割合からなる。
【0066】本発明の母材として用いるサーメットの大
きな特徴は、硬質相成分中において(窒素/炭素+窒
素)で表わされる原子比が0.4ないし0.6、特に
0.4ないし0.5の範囲に設定される点にある。この
原子比が0.4を下回ると靭性、耐摩耗性の向上が望め
ない。一方、0.6を越えると焼結体中にポア、ボイド
が発生し、スローアウェイチップとしての信頼性が低下
する。また、このサーメットの特徴は、窒素量が前述し
たように多量であるにもかかわらず、内部にポア、ボイ
ドが実質的に存在せず、焼結体の焼肌面が非常になめら
かでその最大表面粗さが3.5μm以下であり、靭性、
耐摩耗性、耐熱性の向上効果を長期にわたり維持するこ
とができ、スローアウェイチップとして長寿命化、高信
頼性を図ることが可能となることである。しかも焼結後
の焼結体に対し研摩工程等を行うことなく、製品化する
ことも可能となる。
【0067】TiCN基サーメットの製造方法として
は、組成としてTiを炭化物、窒化物あるいは炭窒化物
換算で50ないし80重量%、周期律表第6a族元素を
炭化物換算で10ないし40重量%の割合で含有すると
ともに、(窒素/炭素+窒素)で表わされる原子比が
0.4ないし0.6の範囲内にある硬質相成分70ない
し90重量%と、結合相10ないし30重量%とからな
る成形体を作成する。具体的には、原料粉末としてTi
C,TiN,TiCN等を、また第6a族系としてはW
C,Mo2C,MoC等を、あるいはこれらの複合炭化
物、複合炭窒化物を用い、前記の組成となるように調合
した後、公知の成形手段、例えばプレス成形、押出し成
形、鋳込み成形、射出成形、冷間静水圧成形等で成形す
る。
【0068】この時、前述したように、TA,Nb,Z
r,V,Hf等の炭化物、窒化物、炭窒化物等を組合わ
せて用いることも当然可能である。なお、Ti系として
はTiCを用いると焼結性が低下し、部分的粒成長を起
こす場合があるため、Ti(CN)あるいはTi(C
N)とTiNとの組合せがより好ましい。得られた成形
体は真空炉内に設定し、焼成に移される。具体的には、
0.5Torr以下の真空炉内で加熱し、所定の時期に
1ないし30Torrの圧力の窒素ガスを導入する。こ
の窒素ガスの導入によって成形体中に含まれるTiN等
の窒化物の熱分解を抑制し、熱分解に伴うポア、ボイド
の発生を防止するものである。焼成に際しては、この窒
素ガス導入時期が特に重要となる。この理由は、通常昇
温過程において鉄族金属の液相出現温度付近で緻密化が
始まるが、この液相出現温度以上、特に対理論密度比が
初期の成形体よりも5%以上緻密化した段階で導入させ
る。5%以上緻密化した段階では、成形体の表面には液
相により被膜が形成される。この被膜形成後に窒素ガス
を導入することにより、成形体中に存在する空隙に窒素
ガスが残留し、結果的にポア、ボイドが形成されるのを
防止するためである。
【0069】しかし、窒素ガス導入の時期が対理論密度
比90%を越えた付近では、実質上、窒化物の分解抑制
効果は得られず、焼結体表面に荒れが生じ易くなるた
め、90%以下の密度の段階で導入することが望まし
い。窒素ガスは炉内の温度が焼結最高温度に達した後
は、該窒素ガスの圧力を先に設定した圧力よりも減圧
し、真空に戻すか、徐々に圧力を降下させながら焼成す
る。なぜなら、焼結最高温度到達後にさらに圧力を上げ
ると、焼結体表面部に粗粒で金属をほとんど含有しな
い、脆い窒化層が生成され、焼肌面の荒れを生じるとと
もに、表面部の靭性を著しく低下させてしまうからであ
る。
【0070】なお、窒素ガス圧力を1ないし30Tor
rに限定した理由は、1Torr未満では窒化物に対す
る分解抑制効果が得られず、30Torrを超えると焼
結性が低下するとともに遊離炭素が析出することもあ
り、焼結体の靭性が低下するからである。このような製
造方法によって、焼結体中のポア、ボイドを実質的に皆
無にするとともに、表面状態をなめらかなものにするこ
とができる。さらにこの製造方法によれば、前述したよ
うに焼結体の表面層に高硬度、高靭性の改質部が形成さ
れるという特異的性質をもつ。
【0071】また、サーメットによって種々の形状のス
ローアウェイチップ母材を形成できるが、その形状の複
雑化に伴って、焼結時の収縮速度を制御することが望ま
しい。この理由は、成形体の収縮曲線に差異があるた
め、成形体の形状の複雑化に伴い、最終焼結体の表面に
微細なポアやクラックが生じる恐れがあるからである。
このような現象を防止するためには、焼結時の収縮速度
を緩やかにすることが必要である。そのため、窒素ガス
を導入するに際し、予め、He,Ar等の不活性ガスを
導入することによって、焼結性を阻害することなく、窒
化物の分解を抑制し、収縮をなだらかに進行させること
ができる。この不活性ガスは、窒素ガス導入温度よりお
よそ50〜200℃低い温度で導入する。その圧力は、
1気圧以下であることが望ましい。
【0072】超硬合金 超硬合金は、硬質相と結合相で構成されている。硬質相
は、炭化タングステン、または炭化タングステンの5〜
15重量%を周期律表第4a,5a,6a族金属の炭化
物、窒化物、炭窒化物で置換したものからなる。炭化タ
ングステン以外の成分が配合される場合、硬質相は、W
C相と複合炭化物固溶体相あるいは複合炭窒化固溶体相
からなる。また結合相は、Co等の鉄族金属を主成分と
するもので、Coは全量中に5〜15重量%の割合で含
有される。
【0073】好適に使用される超硬合金は、前記の硬質
相、結合相以外にコバルトタングステン炭化物からなる
相を存在させるのがよい。このコバルトタングステン炭
化物としては、Co3 3 C,Co6 6 C,Co2
4 C,Co3 9 4 の化合物が知られている。これら
のコバルトタングステン炭化物のX線回折曲線における
最大ピークは、Co3 3 Cでは(333)と(51
1)の合成ピーク、Co 6 6 Cでは(333)と(5
11)の合成ピーク、Co2 4 Cでは(333)と
(511)の合成ピーク、Co3 9 4 では(30
1)であるが、これらのコバルトタングステン炭化物の
ピークのうち、最も強度の大きいピーク高さをI1、炭
化タングステンの最大ピークであるWCの(001)の
ピーク高さをI2とした時、I1 /I2 で表されるピ
ーク強度比が0より大きく、0.15以下、望ましくは
0.01〜0.10であることが重要である。ピーク強
度比を前記の範囲に設定したのは、この強度比が0であ
ると合金中にコバルトタングステン炭化物の析出がな
く、母材の耐摩耗性が低下するためであり、0.15を
越えると過剰のコバルトタングステン炭化物の析出のた
め、合金強度が低下するためである。
【0074】なお、前記コバルトタングステン炭化物相
は、合金中に平均粒径が5μm以下、特に3μm以下の
相として存在することが望ましい。これは、平均粒径が
5μmを越えると、コバルトタングステン炭化物が本来
脆性であるために、合金全体の強度が低下するためであ
る。最適には平均粒径2μm以下である。また、コバル
トタングステン炭化物相の生成に伴い、結合相であるC
o中にWが固溶するためにCoの格子定数が変動する
が、超硬合金のCoの格子定数は3.55〜3.58の
範囲にあることが望ましい。
【0075】超硬合金を製造するに当たっては、原料粉
末としてWC粉末、周期律表第4a,5a,6a族金属
の炭化物、窒化物、炭窒化物から選ばれた1種または2
種以上の粉末、およびCo粉末を前述した量だけ秤量
後、混合粉砕し、プレス成形などの公知の成形方法によ
り成形後、焼成する。焼成は、真空度10-1〜10-3
orrの真空中で1623〜1773Kの温度範囲で1
0分〜2時間行う。なお、コバルトタングステン炭化物
の析出は、1次原料の炭素量中および炭素粉末の添加量
を含めた総炭素量、炭化タングステンの一部を置換する
周期律表第4a,5a,6a族金属の炭化物、窒化物、
炭窒化物の添加量で制御することができる。例えば、使
用する原料の炭素量が化学量論組成よりも低い場合に析
出し易い。
【0076】超硬合金としてコバルトタングステン炭化
物を非常に微量な量で析出させることにより、特にステ
ンレスを切削した時に優れた切削性能を得ることができ
る。これは、コバルトタングステン炭化物自身が高硬度
であるために、耐摩耗性に優れ、さらにコバルトタング
ステン炭化物の生成に伴い結合相に固溶する炭素量が低
下しW固溶量が増大するため結合相が固溶強化される。
さらに、生成するコバルトタングステン炭化物の熱膨張
係数が合金の大部分を占めるWC相のそれとは異なるた
めに、残留圧縮応力が生じて耐欠損性も向上するからで
ある。
【0077】(3)センサライン等の導電性膜について スローアウェイチップの母材の逃げ面に形成されるセン
サラインは、それ自体が所定の電気抵抗値を有する。こ
の電気抵抗値の変化をオーム計で測定することによっ
て、スローアウェイチップの磨耗度合い、欠損の発生の
有無が検出できる。センサラインは、Ti,Zr,V,
Nb,Ta,Cr,Mo,W等の4a、5a、6a族金
属、Co,Ni,Fe等の鉄族金属、あるいはAlなど
の金属材料やTiC,VC,NbC,TaC,Cr3
2 ,Mo2 C,WC,W2 C,TiN,VN,NbN,
TaN,CrN,TiCN,VCN,NbCN,TaC
N,CrCN等の4a、5a、6a族金属の炭化物、窒
化物、炭窒化物、(Ti,Al)N等で形成される。
【0078】この中でも、TiNはスローアウェイチッ
プの母材に対する接合力が強いこと、被削材と反応性せ
ず、センサラインの電気抵抗値が常に所定値を示し、ス
ローアウェイチップの磨耗度合い、欠損の発生の有無を
正確に検出することができること、被削材の加工表面に
反応生成物による傷が形成されるのを有効に防止できる
こと、耐酸化性に優れ、酸化物生成によるセンサライン
の電気抵抗値の変化がなく、スローアウェイチップの磨
耗度合い、欠損の発生の有無を正確に検出することがで
きること、等の理由から好適に使用し得る。
【0079】センサラインは、次のように作られる。ま
ず、CVD法やイオンプレーティング、スパッタリン
グ、蒸着等のPVD法、めっき法等を採用することによ
ってスローアウェイチップの母材の逃げ面に所定厚みに
導電性膜が被着される。その後、レーザ加工やエッチン
グによって、導電性膜が所定パターンに加工される。セ
ンサラインの具体的な形成方法は、次の通りである。例
えば、センサラインがTiNから成り、CVD法を採用
することによって形成される場合には、スローアウェイ
チップの母材を、温度が900℃〜1050℃、圧力が
10〜100kPaに設定されている耐熱合金製反応容
器内に配置する。次に、前記反応容器内にTiCl4
1〜5ml/min、H2 を20〜301/min、N
2 を10〜201/minを20分間流入させ、TiN
とHClの反応生成物を形成するとともに、該TiNを
スローアウェイチップの母材表面に被着させる。
【0080】また、PVD法の一つであるイオンプレー
ティングによって(Ti,Al)Nまたは(Ti,A
l)CNからなるセンサラインを形成する場合には、例
えば、アークイオンプレーティング装置内に、スローア
ウェイチップの母材とカソード電極(蒸発源)としての
Ti−Al合金を設置する。次に、装置内を1×10-5
Torrの真空に保持しながら500℃に加熱した後、
Arガスを装置内に導入して1×10-3TorrのAr
雰囲気となる。しかる後、この状態で母材に−800V
のバイアス電圧を印加して、母材表面をArガスボンバ
ート洗浄する。そして、最後に装置内に反応ガスとして
窒素ガス、または窒素ガスとメタンガスを導入して5×
10-3Torrの反応雰囲気とするとともに、母材に印
加するバイアス電圧を−200Vに下げて、前記カソー
ド電極とアノード電極との間にアーク放電を発生させ、
カソード電極から放出されたTi−Al合金を反応雰囲
気で反応させて(Ti,Al)Nまたは(Ti,Al)
CNとなし、母材表面に被着させる。
【0081】スローアウェイチップの母材表面に被着さ
れたTiNや(Ti,Al)N、(Ti,Al)CN等
の導電性膜は、レーザ加工やエッチング等によって、セ
ンサライン、接触領域、接続ライン等の所定パターンに
加工される。例えば、レーザ加工により所定パターンに
加工する場合には、母材表面に被着されたTiN等に対
し、波長が1.06μmのYAGレーザを35kHz,
10Aの出力で幅50μm,描画スピード100〜30
0mm/sで照射走査することによって、あるいはCO
2 レーザを20Wの出力で照射面積径0.3mm、描画
スピード0.3m/minで照射走査することによって
行われる。
【0082】導電性膜は、その厚みが0.05μm未満
の薄いものでは、母材表面への接合が弱くなるとともに
センサラインの電気抵抗値が高くなり、スローアウェイ
チップの磨耗度合いや欠損を正確に検出するのが困難と
なってしまう危険性がある。また20μ+mを超える導
電性膜を形成しようとすると、形成時に導電性膜の内部
に大きな応力が発生内在し、該内在応力によって、導電
性膜の母材表面への接合が弱いものとなってしまう危険
性がある。従って、導電性膜は、その厚みを0.05〜
20μmの範囲とすることが好ましく、最適には0.1
〜5μmの範囲とするのが良い。
【0083】センサライン等は、スローアウェイチップ
の母材がアルミナ質焼結体、窒化珪素質焼結体、CBN
等の絶縁物で形成されている場合には、その表面に直接
形成される。また、母材が超硬合金やサーメット等の導
電物で形成されている場合は、アルミナ等の絶縁物から
なる中間層を間に挟んで形成される。前記アルミナ等の
絶縁物からなる中間層は、センサライン等を電気的に独
立させる作用をなす。中間層は、CVD法等の方法を採
用することによって、母材表面とセンサライン等(導電
性膜)との間に所定の厚みに形成される。
【0084】中間層の具体的な形成方法は、中間層がア
ルミナからなる場合、スローアウェイチップの母材を、
温度が約1050℃、圧力が6.5kPaに設定されて
いる耐熱合金製反応容器内に配置する。次に、反応容器
内にH2 を40〜501/min、CO2 を1〜31/
min、AlCl3 を0.5〜21/minを2時間流
入させ、Al2 3 を生成するとともに、それを母材表
面に被着させることによって行われる。
【0085】また中間層は、その厚みが1μm未満で
は、母材とセンサライン等との間に電気的な短絡が発生
して、センサラインによりスローアウェイチップの磨耗
度合いや欠損の検出を正確に行うことができなくなる危
険性がある。また10μmを超える中間層を形成しよう
とすると、形成の際に中間層内部に応力が発生内在し、
該内在した応力によって中間層の母材に対する接合強度
が弱いものとなり、小さな外力印加によっても中間層が
母材表面より容易に剥離してしまう危険性がある。従っ
て、中間層は、その厚みを1μmないし10μmの範囲
としておくことが好ましい。
【0086】次に、この発明の損耗センサ付きスローア
ウェイチップを用いた摩擦検知の実施例を説明する。 実施例1 スローアウェイチップの母材材質として、アルミナ−ジ
ルコニア系セラミックを使用し、図2に示すようなセン
サラインの配置形状をTiNからなる導電性膜で形成し
た。このとき、センサラインの膜厚を0.3μm、幅を
0.213μmにした。この損耗センサ付きスローアウ
ェイチップを図3に示すホルダに装着し、SCM435
(クロムモリブデン鋼)からなる丸棒状の被削材を、N
C旋盤にて下記加工条件で連続切削加工し、センサライ
ンの抵抗値を測定した。その結果を図7のグラフに示
す。 加工条件: 切削速度 V=200m/min 切り込み d=1mm 送り f=0.2mm/rev 湿式加工 被削材 SCM435(クロムモリブデン鋼):丸棒 図7のグラフ中、ギザギザ状の折れ線は計測された抵抗
値の変化を示しており、縦軸が抵抗値の大きさを、横軸
が時間の経過を示している。このグラフでは、加工開始
より1550秒(約26分)経過後に、大きく抵抗値が
跳ね上がっていることがわかる。参考までに、加工開始
後に計測した切刃の損傷状況(磨耗幅)をプロット(□
印)し、直線的な折れ線として示した。この折れ線が、
切削境界部分の磨耗幅の経時変化を示している。
【0087】この計測から、加工開始より抵抗値が大き
く跳ね上がった1550秒後に、センサラインの膜幅
(0.213μm)まで磨耗が進み、この時点で磨耗が
使用限界磨耗幅に達したことが明確に検知された。 実施例2 実施例1で用いたのと同じスローアウェイチップを、図
3に示すホルダに装着し、SCM435(クロムモリブ
デン鋼)からなる4本溝入り丸棒状の被削体を、NC旋
盤にて下記加工条件で断続切削加工し、センサラインの
抵抗値を測定した。その結果を図8に示す。 加工条件: 切削速度 V=200m/min 切り込み d=2mm 送り f=0.2mm/rev 湿式加工 被削材 SCM435(クロムモリブデン鋼):4本溝
入り丸棒 結果は、284秒の時点で、抵抗値が無限大に跳ね上が
った。加工を中止し、スローアウェイチップの切刃を確
認したところ、切刃稜欠損が発生していた。この実験か
ら、切刃稜欠損により使用不能状態となった場合には、
センサラインも断線し、結果として、計測している抵抗
値の異常から、スローアウェイチップの切刃稜欠損が明
確に検知された。 実施例3 スローアウェイチップの母材材質として窒化珪素を使用
し、図5に示す並列3ラインの配置形状をTiNからな
る導電性膜にて形成した。このとき、図中最上部のセン
サラインの上端縁を切刃稜より0.05mm下方にずら
し、各センサラインの膜幅を0.080mmとした。ま
た、隣接する一対のセンサラインの間隔は0.05mm
とし、センサラインの膜厚は0.3μmとしている。こ
の損耗センサ付きスローアウェイチップをホルダに装着
し、FC250(ねずみ鋳鉄)からなる丸棒状の被削材
を、NC旋盤にて下記加工条件で連続切削加工し、セン
サラインから検出される抵抗値を測定した。その結果を
図9に示す。 加工条件: 切削速度 V=200m/min 切り込み d=2mm 送り f=0.2mm/rev 湿式加工 被削材 FC250(ねずみ鋳鉄):丸棒 計測した抵抗値は、加工時間の経過とともに階段状に変
化し、最終的に無限大まで上昇した。具体的には、スロ
ーアウェイチップの切刃稜より磨耗が進行し、切刃稜か
ら絶縁部の幅0.05mmと第1のセンサラインの膜幅
0.08mmの合計幅(0.13mm)が磨耗するまで
抵抗値はほぼ水平に推移し、第1のセンサラインの断線
とともに抵抗値が一段階上昇する。同様に、さらに0.
13mm磨耗が進行し、第2のラインセンサが断線され
るまで、この上昇した抵抗値でほぼ推移する。そして、
第3のセンサラインが断線したとき、抵抗値は無限大ま
で上昇しているのがわかる。
【0088】このことから、スローアウェイチップの磨
耗の進行にともなって、各ラインセンサに断線が生じて
抵抗値が段階的に上昇し、センサライン全体が磨耗し
て、3本目のラインセンサが断線した時点(410秒)
で抵抗値が無限大まで上昇することになる。これによ
り、スローアウェイチップの切刃が使用限界磨耗幅まで
至ったことが検出できた。以上、この発明の実施形態に
つき具体的に、かつ詳細に説明したが、この発明は、か
かる実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の
範囲内において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態にかかるスローアウェ
イチップ、およびスローアウェイチップが装着されるホ
ルダを示す斜視図である。
【図2】Aはこの発明の第2実施形態にかかるスローア
ウェイチップを手前上方から見た斜視図であり、Bはそ
のスローアウェイチップを手前下方から見た斜視図であ
る。
【図3】この発明の第2実施形態にかかるスローアウェ
イチップが装着可能なホルダの斜視図である。
【図4】センサラインのさらに他の実施形態を示す斜視
図である。
【図5】センサラインのさらに他の実施形態を示す斜視
図である。
【図6】A,Bは、それぞれ、この発明を適用可能なス
ローアウェイチップの各種形状の例を示す斜視図であ
る。
【図7】実施例1の試験結果を示すグラフである。
【図8】実施例2の試験結果を示すグラフである。
【図9】実施例3の試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1,71 スローアウェイチップ 2,72 母材 5,75 すくい面 6,76 着座面 8,78 逃げ面 9,79 切刃稜 10 ノーズ部 12,82,123,125 センサライン 13,14,83,84 接触領域 15,16 接続ライン(接続部) 18,19 側面(被拘束面) 88 奥側側面(被拘束面) 89 後ろ側面(被拘束面) 58,94 後拘束面 59,95 奥拘束面 20 接続領域(接続部)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−88552(JP,A) 特開 平9−38846(JP,A) 特開 昭63−139641(JP,A) 特開2000−94272(JP,A) 特開2000−94273(JP,A) 特開2001−157949(JP,A) 特表 平3−503862(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23B 27/00 B23B 27/16 B23Q 17/09

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略平板状の母材を有し、母材の一方表面に
    すくい面、すくい面と交差する側面に逃げ面および被拘
    束面が形成されていて、すくい面と逃げ面との交差稜に
    よって切刃稜が形成されているスローアウェイチップに
    おいて、 前記逃げ面には、切刃稜に沿って延びる導電性膜のセン
    サラインが、母材に対して電気的に絶縁状態で設けら
    れ、 前記被拘束面は、所定のホルダにこのスローアウェイチ
    ップを装着する際にホルダの拘束面に当接されて固定さ
    れる面であり、当該被拘束面には、外部回路と電気的に
    接続可能な接触領域が、母材に対して電気的に絶縁状態
    で設けられ、 前記接触領域とセンサラインの端部とを接続する接続部
    が、母材表面に、母材に対して電気的に絶縁状態で設け
    られ すくい面および隣接する2つの逃げ面の3面の交差部に
    よって切削に使用可能なノーズ部が形成され、 前記センサラインは、このノーズ部を取り巻くように切
    刃稜に沿って延びており、 前記接触領域は対をなす2つのものであって、 前記接続部は、前記被拘束面の一方の接触領域とセンサ
    ラインの一端部とを接続する逃げ面に形成された接続ラ
    インと、被拘束面の他方の接触領域と前記センサライン
    の他端部とを接続するすくい面に形成された接続領域と
    を含む ことを特徴とする、損耗センサ付きスローアウェ
    イチップ。
  2. 【請求項2】前記母材は平面形状が略正方形であり、前
    記被拘束面は各逃げ面と背中合わせの2つの側面であ
    り、 一方の接触領域は、一方の被拘束面に設けられ、他方の
    接触領域は、他方の被拘束面に設けられていることを特
    徴とする、請求項記載の損耗センサ付きスローアウェ
    イチップ。
  3. 【請求項3】前記母材は平面形状が略正方形であり、前
    記被拘束面は各逃げ面と背中合わせの2つの側面であ
    り、 2つの接触領域は、2つの被拘束面の一方の面に並設さ
    れていることを特徴とする、請求項記載の損耗センサ
    付きスローアウェイチップ。
  4. 【請求項4】前記ノーズ部は、複数個備えられ、 複数個のノーズ部に対してそれぞれセンサラインが設け
    られ、かつ、各センサラインに接続された接続部および
    接触領域が設けられていて、 各センサライン、接続部および接触領域を含む導電路
    は、等しいパターン模様になっていることを特徴とす
    る、請求項ないしのいずれかに記載の損耗センサ付
    きスローアウェイチップ。
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