JP3353069B2 - 気体の濃度及び速度の同時測定法、及び測定用プローブ - Google Patents

気体の濃度及び速度の同時測定法、及び測定用プローブ

Info

Publication number
JP3353069B2
JP3353069B2 JP2000250832A JP2000250832A JP3353069B2 JP 3353069 B2 JP3353069 B2 JP 3353069B2 JP 2000250832 A JP2000250832 A JP 2000250832A JP 2000250832 A JP2000250832 A JP 2000250832A JP 3353069 B2 JP3353069 B2 JP 3353069B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
concentration
heating
velocity
ratio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000250832A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002062272A (ja
Inventor
康彦 酒井
貴勇 渡辺
覚 蒲原
武広 櫛田
Original Assignee
名古屋大学長
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 名古屋大学長 filed Critical 名古屋大学長
Priority to JP2000250832A priority Critical patent/JP3353069B2/ja
Publication of JP2002062272A publication Critical patent/JP2002062272A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3353069B2 publication Critical patent/JP3353069B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体の濃度及び速
度の同時測定用プローブ、及び同時測定方法に関し、特
に、2本の熱線を用いた気体の濃度及び速度の同時測定
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来において、濃度及び速度の同時測定
のための優れた研究がいくらか報告されている。例え
ば、熱的に干渉した熱線及び熱フィルムセンサーからな
る複合プローブを開発し、ヘリウム−空気混合ガスの濃
度及び速度を、熱線及び熱フィルムセンサーの2つの出
力電圧から決定することができることが知られている(W
ay&Libby)。
【0003】一方、炭酸ガス(相対的に小さい伝導性を
有する)に対しては、異なる加熱比を有する2つの平行
熱線センサーからなる別の複合プローブが知られている
(Chassaing等)。この方法では、二酸化炭素濃度に対
して感度のなくなる熱線を使用することによって二酸化
炭素濃度と無関係に速度を測定できることを利用するも
のである。この方法の原理は、以下のようである。
【0004】Tm=400,500,600K(Tm=(To+Tw)/2、こ
こで、Toは気流の温度、Twは熱線の温度である。)での
二酸化炭素と空気の物理的性質(λ、Pr、ここで、λ
は、気体の熱伝導率、Prは、プラントル数である。)を
変えて、E2とUとの関係を計算によって求める。Toを288
Kと仮定するなら、Tmの上記値に対してそれぞれ、Tw
は、512、712、912Kである。そして、 εT=(Tw-To)/To (1) によって定義される温度加熱比は、それぞれ0.77、1.4
7、2.17に相当する。図15は、これらの条件における
計算結果を示す。図15から、εTが小さい場合、二酸
化炭素ガス気流における熱線出力電圧は、空気流でのも
のより小さいことが分かる。しかしながら、加熱比εT
がより大きくなるにつれて、2つの出力間の違いは、小
さくなり、その後、2つの出力電圧の関係は逆転する。
加熱比εT=1.47の場合は、電圧の差がほとんどなく、
熱線の濃度に対する感度がかなり小さくなると思われ
る。この熱線の濃度に対する感度がかなり小さいか、ほ
ぼゼロの場合の加熱比を、熱線の濃度がなくなる加熱比
という。
【0005】仮に、加熱比εTをうまく調整することに
より、この電圧差を完全にゼロにすることができたとす
るなら、この熱線は、濃度変化には反応せず、いかなる
濃度においても速度と電圧が一対一に対応する熱線とな
る。つまり、この熱線で速度を測定することができると
いうのがこの方法の原理である。この方法によれば、1
本の熱線加熱比を調節することにより、熱線濃度感度を
なくし、それにより速度を求め、そして、もう一方のよ
り低い加熱比の熱線により濃度を決定するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
熱線及び熱フィルムセンサーを用いる方法は、ヘリウム
のような大きい伝導性ガスに対してのみ有益であり、小
さい伝導性ガスに対しては測定不能又は困難であるとい
う問題がある。
【0007】また、一本の熱線加熱比を調整する方法で
は、2本の熱線の電圧差を完全にゼロにしなければ、濃
度変化による電圧の応答を無視することができないた
め、正確な速度の測定が不可能である。加えて、加熱比
をうまく調整し、2本の熱線の電圧差を完全にゼロにす
ることは困難である。したがって、加熱比の微妙な調整
が不要で、簡易に気体の濃度及び速度を同時に測定する
方法が望まれる。しかし、このような簡易な測定方法
は、これまで知られていない。
【0008】そこで、本発明の目的は、加熱比の微妙な
調整が不要で、簡易に気体の濃度及び速度を同時に測定
する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは、熱線の濃度感度がなくなる加熱比に
対してそれよりも低い加熱比及び高い加熱比を有するプ
ローブを用いることによって、加熱比の微妙な調整が不
要で、かつ、簡易な、気体の濃度及び速度の同時測定方
法を見出した。
【0010】本発明の気体の濃度及び速度の同時測定用
プローブは、熱線の濃度感度がなくなる加熱比より大き
い加熱比の熱線と、熱線の濃度感度がなくなる加熱比よ
り小さい加熱比の熱線と、からなることを特徴とする。
【0011】本発明の気体の濃度及び速度の同時測定用
プローブの好ましい実施態様としては、前記大きい加熱
比の熱線が、タングステン、白金、白金イリジウム、白
金ロジウムからなる群から選択される少なくとも1種で
あることを特徴とする。
【0012】本発明の気体の濃度及び速度の同時測定用
プローブの好ましい実施態様としては、前記小さい加熱
比の熱線が、タングステン、白金、白金イリジウム、白
金ロジウムからなる群から選択される少なくとも1種で
あることを特徴とする。
【0013】また、本発明の気体の濃度及び速度の同時
測定用プローブは、次式、
【数2】 (但し、式中、E1は、被測定気体の種々の速度での小さ
い加熱比の熱線の出力電圧、E2は、被測定気体の種々の
速度での大きい加熱比の熱線の出力電圧、Uは、被測定
気体の速度、Γは、被測定気体の濃度であり、Jは、
(U、Γ)平面から(E1 2、E2 2)平面への変換のヤコビ
アンである。)で示されるdaの値が、da>0を満足す
る大小異なる加熱比の熱線からなることを特徴とする。
【0014】本発明の気体の濃度及び速度を同時に測定
する同時測定法は、請求項1〜4に記載のプローブを用い
て、被測定気体の種々の速度での前記小さい加熱比の熱
線の既知の熱線出力電圧E1及び前記大きい加熱比の熱線
の既知の熱線出力電圧E2と、被測定気体の濃度Γ及び速
度Uとの関係を示した較正マップを作成し、前記較正マ
ップにより、気体の濃度及び速度を測定することを特徴
とする。
【0015】本発明の気体の濃度及び速度を同時に測定
する同時測定法の好ましい実施態様において、前記較正
マップが、前記小さい加熱比の熱線の熱線出力電圧E1 2
を横軸、前記大きい加熱比の熱線の熱線出力電圧E2 2
縦軸とし、前記E1 2及びE2 2に対応する被測定気体の濃度
及び速度がプロットされていることを特徴とする。
【0016】本発明の気体の濃度及び速度を同時に測定
する同時測定法の好ましい実施態様において、測定対象
となる気体が、二酸化炭素、C2H6、Ar、Ne、COからなる
群から選択されることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の気体の濃度及び速度の同
時測定用プローブは、熱線の濃度感度がなくなる加熱比
より大きい加熱比の熱線と、熱線の濃度感度がなくなる
加熱比より小さい加熱比の熱線と、からなる。
【0018】熱線の濃度感度がなくなる加熱比とは、E2
-U曲線において、空気流と測定対象となる気体流との出
力電圧の差がほぼゼロとなるような加熱比をいう。例え
ば、空気流及びCO2流の場合、図15におけるεT=1.47
での加熱比をいう。この加熱比は、測定対象となる気体
によって異なる。なお、加熱比としては、主として、温
度加熱比εT=(Tw−To)/To(Toを288K、Twを400、50
0、600Kとする。)、線抵抗に基づく加熱比εR=(Rw−
Ro)/Roを挙げることができる。
【0019】加熱比の異なる2本の熱線を用いる理由
は、気体の温度と速度という2つの未知数を決定するの
に不可欠であり、また、精度の高い較正マップを作成す
るのに必要だからである。
【0020】本発明の気体の濃度及び速度の同時測定用
プローブの好ましい実施態様としては、前記大きい加熱
比の熱線が、タングステン、白金、白金イリジウム、白
金ロジウムからなる群から選択される少なくとも1種で
ある。
【0021】本発明の気体の濃度及び速度の同時測定用
プローブの好ましい実施態様としては、前記小さい加熱
比の熱線が、タングステン、白金、白金イリジウム、白
金ロジウムからなる群から選択される少なくとも1種で
ある。
【0022】なお、電気抵抗Rは、 R=ρL/S (但し、ρは、熱線に固有な量の比例定数であり、L
は、熱線の長さであり、Sは、熱線の断面積である。)
で表されるので、用いる熱線の直径d、長さLを変える
ことによって、加熱比を変更することができる。
【0023】したがって、大小異なる加熱比の熱線とし
て同一の材料を用いることができる。例えば、大小異な
る加熱比の熱線として、大小異なる加熱比を有するよう
に長さL、断面積Sを調節したタングステンのみを用いて
も良い。同様に、白金のみ、白金イリジウムのみ、又は
白金ロジウムのみを用いて、大小異なる加熱比を有する
熱線を設計し、熱線に同種材料を使用しても良い。すな
わち、大小異なる加熱比の熱線として、異種材料を用い
ても良く、同種材料を用いても良い。
【0024】また、プローブの形状は、特に限定されな
い。例えば、図1のような形状のものを用いることがで
きる。図1は、熱線プローブの概略図を示す図である。
線径についても特に限定されず、例えば、2.5〜10μm、
好ましくは、2.5〜6μmである。より好ましくは、約5
μmである。かかる範囲としたのは、10μm以上では、熱
容量が大きく、周波数応答が悪いからであり、2.5μm以
下では、強度が弱くなる虞があるからである。
【0025】受感部の長さは、特に限定されないが、例
えば、0.5〜2.0mm、好ましくは、0.5〜1.2mmである。か
かる範囲としたのは、熱線の長さLと直径dの比L/dが
200程度が適当だからである。
【0026】2本の熱線の間隔は、空間分解能の向上と
いう観点から、好ましくは、0.25〜0.5mmである。
【0027】本発明の気体の濃度及び速度の同時測定用
プローブは、次式
【数3】 (但し、式中、E1は、被測定気体の種々の速度での小さ
い加熱比の熱線の出力電圧、E2は、被測定気体の種々の
速度での大きい加熱比の熱線の出力電圧、Uは、被測定
気体の速度、Γは、被測定気体の濃度であり、Jは(U、
Γ)平面から(E1 2、E2 2)平面への変換ヤコビアンであ
る。)で示されるdaの値が、da>0を満足する大小異
なる加熱比を有する熱線からなることを特徴とする。
【0028】da>0としたのは、da>0を満足する大小
異なる加熱比を有する熱線からなるプローブであれば、
較正マップを作成できるため、気体の濃度及び速度の同
時測定を行え得るからである。
【0029】このプローブを気体の濃度及び速度の同時
測定に使用し得ることを、以下に説明する。
【0030】まず、図2に示したように(U、Γ)平面
と(E1 2、E2 2)平面の変換を考える。この場合、(U、
Γ)平面状の微小面積
【外1】 は(E1 2、E2 2)平面上の微小面積daに変換されたとする。
daと
【外2】 には、次式の関係が成立する。
【数4】
【0031】ここで、J=∂(E1 2、E2 2)/∂(U、Γ)は
変換ヤコビアンであり、次式で与えられる。
【数5】 よって、
【数6】
【0032】したがって、Jが0でなく、da>0の場合
に、(U、Γ)平面と(E1 2、E2 2)平面の変換が可能とな
り、特に、daが大きい場合に、感度が良く測定精度が高
くなると考えられる。通常のガス流と空気流に対して
は、∂E1 /∂U>0、∂E /∂U>0であるの
で、例えば、∂E /∂Γ<0、∂E2 2/∂Γ<0、
という状態、あるいは、∂E /∂Γ>0、∂E
/∂Γ<0という状態、すなわち低加熱比と高加熱比に
対して熱線出力の温度依存性が逆転している場合、│J
│の値は大きくなり、したがって測定精度が高くなると
考えられる。例えば、CO2流と空気流中については、
まさにこのような関係が成り立っており、この事実が2
本平行熱線方式が有効である原因の1つとなっている。
【0033】しかし、温度依存性が逆転していなくと
も、│J│の値が0でなければ、すなわち、da>0を満
足すれば、濃度、速度の同時測定が可能である。なぜな
ら、da>0を満足すれば、原理的にE1 2−E2 2較正マ
ップを作成することが可能だからである。但し、da>0
であってもdaの値が小さい場合、濃度及び速度の測定対
象となる気体流及び空気流とのE1 2−E2 2較正曲線が接
近しすぎるため、より正確な瞬時濃度及び瞬時速度を測
定することが困難となる。
【0034】このようにE1 2−E2 2 較正曲線が接近し
ているとしても、センサーの精度がそれほど要求されな
い製品用途に対しては、十分に有効な瞬時濃度及び瞬時
速度を測定できる。したがって、精度があまり要求され
ないセンサーに対しては、daの値が小さい場合であっ
ても、十分に本発明を適用することが可能である。
【0035】本発明の気体の濃度及び速度を同時に測定
する同時測定法は、プローブを用いて、前記小さい加熱
比の熱線及び前記大きい加熱比の熱線の熱線出力電圧
E1、E2と、被測定気体の濃度Γ及び速度Uとの関係を示
した較正マップを作成し、前記較正マップにより、気体
の濃度及び速度を同時に測定する。ここで、2つの熱線
プローブの同時測定法の原理を説明する。
【0036】2つの熱線プローブの同時測定の原理 定常流において電流Iによって加熱された線が、熱平衡
にあれば、ジュール熱Wと単位時間あたりの熱損失Hと
は、W=Hである。W=I2Rw(ここで、線の抵抗はRw)である
ので、 I2Rw=H (2) を得る。
【0037】円筒管からの全熱損失が、熱伝達によるも
のと仮定すると、熱損失は、以下のように表すことがで
きる。 H=hS(Tw−To) (3)
【0038】ここで熱伝達率は、h[W/(m・K)]、熱伝達面
積は、S=πdl[m2](dとlは、それぞれ線直径、線長であ
る。)、線温度及び周囲のガス温度は、それぞれTw[K]及
びTo[K]である。また、hを無次元化したヌッセルト(Nu
sselt)数Nu(=hd/λ、λは気体の熱伝導率である[W/m・
K])を導入して、まとめると、以下の式となる。 I2Rw=π/λ(Tw−To)・Nu (4)
【0039】ヌッセルト数は、様々な無次元数(例え
ば、レイノルズ(Reynolds)数Ru=Ud/ν、プラントル(Pra
ndtl)数Pr=Cp・μ/λ、加熱比εなど)の関数である
(ここで、 Cpは、定圧比熱であり、εTは、εT=(Tw
−To)/Toで定義される。)。しかし、この問題は、熱線
を過ぎる粘性流に熱の授受が加わる複雑なものであり、
ヌッセルト数を表現する完全な解を得ることはできず、
実験結果に頼るしかない。この依存性は、複雑すぎて理
論的に決定できない。これに関して、Kramersは、水、
空気及び3種類の油に対して、0.71<Pr<525、0.1<Re
<1.0×10において、次式が成立するとしている。 Nu=0.42Pr020+0.57Pr0.33 Re0.50 (5)
【0040】また、Rwの温度依存性は、以下のように表
すことができる。 Rw≒Ro[1+b(Tw−To)] (6)
【0041】ここで、Roは、気体温度Toでの線抵抗で、
タングステンに対してb=5.2×10-3K-1白金に対して3.5
×10-3K-1であることに着目した。熱電圧をEとし、式
(4)(5)及び(6)から、 E2=π/λ(Tw−To)Ro[1+b(Tw−To)](0.42Pr0.20+0.57Pr0.33 Re0.50 ( 7) 式(7)を使用することによって、測定対象となる気体−
空気流における線出力電圧を予測することができる。
【0042】較正マップの作成 以下では、空気と二酸化炭素の混合気流における、二酸
化炭素の速度及び濃度を同時測定する際に用いる較正マ
ップの作成について説明するが、本発明の測定対象とな
る気体は、二酸化炭素に限定される意図ではない。
【0043】図3は加熱比εRでの白金線出力電圧Eと種
々の速度Uとの実際に測定された関係を示す。この図で
は、εRは、線抵抗に基づく加熱比であり以下の様に定
義される。 εR=(Rw−Ro)/Ro
【0044】発明者らは、εは単にε=ε/(bT
o)としてεに関係していることに注目した。電圧の
値は、電気回路による増幅のために図15の理想的なも
の(式(7)より予測したもの)より全体として大きいが、
この結果は、質的に図 15とほぼ同じ傾向を示した。
空気と二酸化炭素ガス混合気流におけるε=0.7での出
力電圧は、ほとんど同じ値を示した。
【0045】図4(a)及び(b)は、いくつかの異なる二酸
化炭素濃度を有するガス混合物(空気−二酸化炭素)に対
する較正結果を示す。タングステン線の結果は、εR
0.3の場合に図4(a)であり、図4(b)は、εR=1.4の場合
の白金線の結果である。一定速度にて濃度が大きくなる
につれて、εR=0.3での線電圧は徐々に小さくなるが、
逆にεR=1.4(図4b)での線電圧は大きくなる。
【0046】この2つの熱線の出力電圧に基づき、較正
マップを作成することができる。例えば、小さい加熱比
の熱線の出力電圧E 2を横軸、大きい加熱比の熱線の
出力電圧E 2を縦軸にとり、空気中の二酸化炭素濃度
を変化させた場合のE 及びE 2をプロットする
と、一定のE値における気体の濃度及び速度との
関係が分かる。
【0047】図5は、図4(a)及び(b)から得られたE1(小
さい加熱比εR=0.3でのタングステン線出力電圧)とE
2(大きい加熱比εR=1.4での白金線出力電圧)との間の
関係を示した図である。この図において、実線が一定濃
度のカーブであり、点線が一定速度のものである。図5
に示すグラフを使用することによって、一組のE1及びE2
から独自に濃度及び速度を決定することができる。二酸
化炭素気流における濃度及び速度の実際の同時測定のた
めに、もし前もって図5のようなグラフが判明していれ
ば、ポイント(E1,E2)での瞬時の濃度と速度をこのグラ
フから計算することができる。
【0048】なお、ポイント(E1、E2)と気体の濃度
及び速度との関係を表すことができる図、図表、表など
によっても、較正マップを作成できるので、このような
較正マップによって、気体の速度及び濃度を測定するこ
とができる。
【0049】通常、較正マップによる気体の速度及び濃
度の測定は、デジタル処理によって行われる。すなわ
ち、大小異なる加熱比の2つの導電性部材(プローブ)
の瞬時電圧を検出する電圧検出手段と、その電圧検出手
段によって検出された大小異なる加熱比の2つの導電性
部材の瞬時電圧に基づいて、前記導電性部材に接触する
被測定気体の濃度を演算する濃度演算手段と、前記電圧
検出手段によって検出された瞬時電圧に基づいて、前記
導電性部材に接触する被測定気体の速度を演算する速度
演算手段とを具える装置によって行われる。これによっ
て、被測定気体の速度及び濃度の測定を同時に行うこと
ができる。該装置は、例えばCPUによって構成され、フ
ラッシュメモリやDRAMなどのメモリ又は光ディスク、フ
ロッピー(登録商標)ディスク等の記録媒体に格納され
た較正マップに関するデータをインプットされたプログ
ラムに基づいて、実行される。
【0050】本発明の気体の濃度及び速度を同時に測定
する同時測定法において、da>0を満たす大小異なる加
熱比を有する熱線を用いることができれば、測定対象と
なる気体は特に限定されない。例えば、気体として、二
酸化炭素、Ar、Ne、C26、CO等を挙げることが
できる。より精度の高い瞬時濃度及び瞬時速度を測定す
ることができるという観点から、気体としては、好まし
くは、二酸化炭素である。
【0051】
【実施例】ここで、本発明の一実施例を説明するが、本
発明は、下記の実施例に限定して解釈されるものではな
い。また、本発明の趣旨を逸脱することなく、本発明を
適宜変更して使用することが可能である。
【0052】実施例1 二酸化炭素及び空気における2つの熱線プローブの較正 較正は、風洞の試験部の内側で行い、研究室内の二酸化
炭素ガスの漏れを防いだ。較正のためのノズルを試験部
の内側にセットした。送風機によって別の小さい風洞を
通してノズルへ空気を導入した。5つの異なる容積容量2
0,40,60、80,100%の二酸化炭素ガスを、高圧ガスタ
ンクから、圧力制御バルブ、メータ、ラバーチューブを
通じてノズルに導入する。二酸化炭素ガスの温度を空気
流の温度と同じに調節した。この2つの熱線プローブの
構成を図1に示した。2つの熱線プローブは、タングステ
ン線と白金線からなる(各線直径は、dw=5μm、センサー
長は、約1mmである)。白金線プローブをその耐酸化性の
ために大きい加熱比の熱線として作動させることができ
る。2つの線の距離は、約0.5mmである。
【0053】較正マップとしては、図5に示すものを用
いて、具体的に、以下のように行った。サンプル頻度
は、10kHzとした。図6は、較正マップにおける瞬時電圧
対(E1,E 2)(0.04秒、400ポイントに相当する)の分散プ
ロットを示す。2つの瞬時電圧対(E 1,E2)の瞬時濃度及
び速度の変換を以下の方法によって実行した。まず、図
4(a)と(b)における較正カーブ、及び図5における一定濃
度カーブは、5次式によって見積もられる。次いで、全
ての測定点を含む領域において、50の垂直ライン(一
定の間隔で)と6つの一定濃度カーブからなる格子を作
る。格子ポイントの全数は、300(50×6)である。
そして、較正カーブと一定濃度のカーブに対して前もっ
て見積もった式を使用して格子ポイント上の濃度と速度
のデータを計算した。最終的に、瞬時電圧対(E,E)
に対応する濃度と速度を、格子ポイント上のデータに基
づきパラメータのスプライン曲面インターポレーション
法によって決定した。変換した濃度と速度シグナルの例
を図7に示した。
【0054】[濃度と速度の同時測定]格子乱流に発生し
た二酸化炭素気流(初期濃度Γj=100%)の場合に試験を
行った。格子メッシュサイズMは15mmで、格子棒の直径d
は3mmであった。実験状態のスケッチを図8に示す。二
酸化炭素ガスを格子の中心にガスタンクから格子棒の1
つが置換されたパイプを通して導入することができる。
さらに直線パイプ(外径doutp=3.2mm、内径dinp=3.5
mm)を、格子の中心から下流方向にセットする。この直
線パイプを、ラバーチューブ(外径dout=3.5mm、内径
din=3mm)によって、格子の中心にある短いパイプに取
り付けた。二酸化炭素ガスは、このパイプの出口から格
子乱流の中に発生させることができる。発生パイプの出
口は、格子の中心から下流150mm(15M)に位置する。噴流
の座標系に関して、円筒型座標(x、r)をセットする。
ここでx及びrは、軸方向と放射方向の座標をそれぞれ
示す。座標系の起点はパイプの出口である。試験的な調
整は以下の通りである。格子Reynold数(ReM=UoM/νai
r)は7000(主速度Uoは約7m/sである。)、発生した二酸化
炭素流Re(=UJinP/νCO2)のReynold数は5000である(ハ
゜イフ゜出口から発生した速度、Uj=12m/s、パイプ出口の直
径/dinp=3mmである)。測定を、気流中央線に沿って、
放射方向においてパイプ出口の3つの異なる下流位置、
即ち、x/deff=16.7、33.3,50.0(deffは、deff=d
inp(ρj/ρo)0.5によって定義された有効な直径であ
り、ρjは、発生した流体密度、ρoは、周辺流体密度で
ある。)で行った。
【0055】本発明による気体の濃度及び速度の同時測
定が良好に行われている否かを確認するために、格子乱
流における速度変動強度の減少を調べた。
【0056】図9は、他の実験結果で格子乱流における
速度変動強度の下流変化を示す。低パワーにしたがって
下流方向における乱速度度変動強度の減少が良くしられ
ている。低パワーは以下のように表現される。 u’2/Uo 2=A(X/M−Xo/M)-
【0057】ここで、Xは、格子からの下流距離を示
し、Aは、定数、nは、減衰指数、Xoは、格子からの仮
想原点の下流距離である。本実験において、A=0.034、X
o=1.0M及びn=1.34である。以前の結果は、1.2と1.4との
間のnの値を示す。本結果n=1.34もこの範囲である。
【0058】さらに、本発明の気体の濃度及び速度の同
時測定が良好な結果を示している否かを確認するため
に、平均値の軸方向と半径方向の変化、濃度及び速度の
r.m.s値、及び軸方向の乱流スカラー流束について調
べた。
【0059】まず、噴流中心線に沿った平均濃度Γc、
及び、平均速度Ucと主気流速度Uoとの差、UC−UOを調べ
る。ΓC及びUC−UOはx/deff≧10の領域において下流
距離xに反比例することを確認した。次に、3つの下流領
域断面における平均濃度Γと速度差U-Uの半径方
向プロフィールを調べた。両方のプロフィールは、優れ
た相似性を示し、Gaussian分布と非常に良く一致した。
図10(a)及び(b)は、r.m.s.濃度γ‘及びr.m.s.軸方
向速度u’の半径方向のプロフィールを示す。これら
は、噴流中心線から離れた半径方向位置にてピークを与
え、この結果は、他の報告における過去のデータと一致
した。図11は、軸方向の乱流スカラー流束に関する<
γu>/ΓCC及び(Γ/<γu>)0.5の下流変位を
示す。(Γj/<γu>)0.5は、x/deff≧5.5の下流
領域において直線的に変化することを見出した。この直
線性とΓC及びUOとの下流変位を考慮して、軸方向の乱
流スカラー流束に対する勾配型拡散モデルは、この領域
で有効である。X/deff=16.7,33.3、50.0での<γu>/
ΓCの半径方向のプロフィールを図12に示す。x/
deff=50.0で、わずかに小さい値が観察されたが、それ
らは、ほとんど同じプロフィールを示すと考えられる。
これらの半径方向のプロフィールは、r/bu=0.6(buは、
平均速度プロフィールの半値幅である。)近傍にピーク
を持ち、噴流の外の領域においてゼロに傾く。この傾向
は、Panchapakesan及びLumleyによる乱流質量流束の結
果、Chevray&Tutuによる乱流熱流束の結果と一致し
た。
【0060】以上の結果、平均値の軸方向と半径方向の
分布、濃度及び速度のr.m.s値、及び軸方向の乱流ス
カラー流束は、過去の他のデータと一致した。したがっ
て、本方法は、乱流の二酸化炭素−空気混合物における
変動する濃度及び速度の同時測定に有効であることが確
認された。
【0061】実施例2 次に、各種ガス−空気混合気流の較正曲線について検討
する。加熱比ε=0.77及び2.17に対して、Ar、N
e、C.CO流のE−U曲線を空気流のE
U曲線と共に図13(a)〜(d)に示す。これらの気体につ
いては、二酸化炭素―空気混合流で観察されるような、
加熱比の変化に伴う熱線出力電圧の温度依存性について
の逆転現象が観察されないことが分かる。
【0062】しかしながら、図2の(U、Γ)平面と(E
、E )平面の変換において、次式
【数7】 によって示される、daが大きな値を示す場合、十分精度
の高い気体の濃度及び速度の同時測定が可能である。
【0063】例えば、図13(c)で示されるC26流と
空気流については、低加熱比と高加熱比で熱線出力の濃
度依存性が大きく変わっている様子が見られる。C26
流のE1 2−E2 2の較正マップを図14に示す。この図か
らCH流と空気流とのE1 2‐E 較正曲線は十分離
れているため、較正マップを作成でき比較的精度の高い
気体の濃度及び速度の同時測定が可能であることが分か
る。
【0064】
【発明の効果】本発明の測定用プローブによれば、気体
の濃度及び速度の測定に使用することにより、気体の濃
度及び速度の同時測定を行うことができるという有利な
効果を奏する。
【0065】また、本発明の測定用プローブによれば、
ガス速度の測定や、ガス漏れの検知機として利用するこ
とが可能であるという有利な効果を有する。
【0066】また、本発明の測定用プローブによれば、
速度について、ポイント測定が可能で、応答特性に優
れ、速度変動、急激な速度変動も確実にとらえることが
できつつ、同時に濃度も測定することができるという有
利な効果を奏する。
【0067】また、本発明の気体の濃度及び速度の測定
方法によれば、サンプリング周期が10kHzであり、従来
の非分散型ガス分析計の周波数応答(せいぜい数百Hz)と
比べると、桁違いに時間応答性が良いガス濃度測定を実
現できるという有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、熱線プローブの概略図を示す図であ
る。
【図2】図2は、(U,T)平面と(E 、E )平面の変
換を示す図である。
【図3】図3は、異なるεR値に対するE−Uの関係を
示す図である。
【図4】図4は、CO−空気混合気流中での較正結果を
示す図である。
【図5】図5は、2本の熱線の出力E 2、E 2と速度、
濃度Γの較正マップを示す図である。
【図6】図6は、較正マップ上に示した瞬時電圧データ
を示す図である。
【図7】図7は、変換された瞬時濃度及び瞬時速度を示
す図である。
【図8】図8は、試験の概念図を示す図である。
【図9】図9は、格子乱流における速度変動強度の下流
変化を示す図である。
【図10】図10(a)は、噴流を横切るu‘の半径方向
のプロフィールを示す図である。図10(b)は、噴流を
横切るγ’の半径方向のプロフィールを示す図である。
【図11】図11は、軸方向の乱流スカラー流束に関す
る量の下流変化を示す図である。
【図12】図12は、軸方向の乱流スカラー流束の半径
方向変化を示す図である。
【図13】図13は、各種ガス及び空気のE2−U曲線を
示す図である。
【図14】図14は、CH流と空気流に対するE1 2−E
2 2較正曲線を示す図である。
【図15】図15は、COと空気の熱線出力電圧と速
度との関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 櫛田 武広 愛知県名古屋市中村区大正町4−20−4 (56)参考文献 特開 平7−294467(JP,A) 特開 平10−104183(JP,A) 特開 平11−14572(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 25/18 G01F 1/69 G01P 5/12 JICSTファイル(JOIS)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱線の濃度感度がなくなる加熱比より大
    きい加熱比の熱線と、熱線の濃度感度がなくなる加熱比
    より小さい加熱比の熱線と、からなる気体の濃度及び速
    度の同時測定用プローブ。
  2. 【請求項2】 前記大きい加熱比の熱線が、タングステ
    ン、白金、白金イリジウム、白金ロジウムからなる群か
    ら選択される少なくとも1種であることを特徴とする請
    求項1記載のプローブ。
  3. 【請求項3】 前記小さい加熱比の熱線が、タングステ
    ン、白金、白金イリジウム、白金ロジウムからなる群か
    ら選択される少なくとも1種であることを特徴とする請
    求項1記載のプローブ。
  4. 【請求項4】 次式、 【数1】 (但し、式中、E1は、被測定気体の種々の速度での小さ
    い加熱比の熱線の出力電圧、E2は、被測定気体の種々の
    速度での大きい加熱比の熱線の出力電圧、Uは、被測定
    気体の速度、Γは、被測定気体の濃度であり、Jは、
    (U、Γ)平面から(E1 2、E2 2)平面への変換のヤコビアン
    である。)で示されるdaの値が、da>0を満足する大
    小異なる加熱比の熱線からなることを特徴とする気体の
    濃度及び速度の同時測定用プローブ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4に記載のプローブを用いて、
    被測定気体の種々の速度での前記小さい加熱比の熱線の
    既知の熱線出力電圧E1及び前記大きい加熱比の熱線の既
    知の熱線出力電圧E2と、被測定気体の濃度Γ及び速度U
    との関係を示した較正マップを作成し、前記較正マップ
    により、気体の濃度及び速度を測定する同時測定方法。
  6. 【請求項6】 前記較正マップが、前記小さい加熱比の
    熱線の熱線出力電圧E1 2を横軸、前記大きい加熱比の熱
    線の熱線出力電圧E2 2を縦軸とし、前記E1及びE2に対応
    する被測定気体の濃度及び速度がプロットされているこ
    とを特徴とする請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 被測定気体が、二酸化炭素、C2H6、Ar、
    Ne、COからなる群から選択されることを特徴とする請求
    項5又は6項記載の方法。
JP2000250832A 2000-08-22 2000-08-22 気体の濃度及び速度の同時測定法、及び測定用プローブ Expired - Lifetime JP3353069B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000250832A JP3353069B2 (ja) 2000-08-22 2000-08-22 気体の濃度及び速度の同時測定法、及び測定用プローブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000250832A JP3353069B2 (ja) 2000-08-22 2000-08-22 気体の濃度及び速度の同時測定法、及び測定用プローブ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002062272A JP2002062272A (ja) 2002-02-28
JP3353069B2 true JP3353069B2 (ja) 2002-12-03

Family

ID=18740339

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000250832A Expired - Lifetime JP3353069B2 (ja) 2000-08-22 2000-08-22 気体の濃度及び速度の同時測定法、及び測定用プローブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3353069B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5645184B2 (ja) * 2009-11-19 2014-12-24 学校法人日本大学 熱線濃度計
CN115435929B (zh) * 2022-07-29 2024-05-21 北京航空航天大学 一种高频总温、总压探针
CN115436657B (zh) * 2022-09-06 2024-05-24 北京航空航天大学 一种测量压气机级间三维速度场的“川”字型热线探针

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002062272A (ja) 2002-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107407590B (zh) 具有用于流体成分补偿的mems热式流量传感器
US7366621B2 (en) Program product to measure density, specific gravity, and flow rate of fluids
US20130060491A1 (en) Thermal Mass Flow Meter
Richardson et al. Measurement of turbulence in water
Wilson et al. Studies in turbulent mixing—II: A hot-air jet
Ligęza Static and dynamic parameters of hot-wire sensors in a wide range of filament diameters as a criterion for optimal sensor selection in measurement process
Laurantzon et al. A flow facility for the characterization of pulsatile flows
Minn Khine et al. Heat-conduction error of temperature sensors in a fluid flow with nonuniform and unsteady temperature distribution
JP3353069B2 (ja) 気体の濃度及び速度の同時測定法、及び測定用プローブ
Berajeklian et al. Simultaneous velocity-temperature measurements in the heated wake of a cylinder with implications for the modeling of turbulent passive scalars
Döbbeling et al. Computer-aided calibration and measurements with a quadruple hotwire probe
Durst et al. The development of a pulsed-wire probe for measuring flow velocity with a wide bandwidth
Sakai et al. Simultaneous measurements of concentration and velocity in a CO2 jet issuing into a grid turbulence by two-sensor hot-wire probe
Schmirler et al. Double probe recovery temperature Anemometry
Hewes et al. Simultaneous measurements of velocity, gas concentration, and temperature by way of thermal-anemometry-based probes
Elghobashi et al. Prediction and measurement of mass, heat, and momentum transport in a nonreacting turbulent flow of a jet in an opposing stream
Zhao et al. Gas flow measurement with wide range using multi-thermistors
Lavoie et al. Uncertainty analysis of four-sensor hot-wires and their data-reduction schemes used in the near field of a turbulent jet
Hardy et al. Empirical correlations for thermal flowmeters covering a wide range of thermal-physical properties
JP2011237200A (ja) 流量計及び流量測定方法
Hewes Development of an interference probe for the simultaneous measurement of turbulent concentration and velocity fields
Antoš Hwa measurement of turbulent diffusion of a scalar quantity
Fordham et al. Corrections of gradiomanometer data for volume fractions in two-phase flows
Antoš et al. Experimental Study of a Boundary Layer on a Heated Flat Plate
Yoshie et al. Technique for simultaneously measuring fluctuating velocity, temperature and concentration in non-isothermal flow

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3353069

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

EXPY Cancellation because of completion of term
R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350