JP3349045B2 - キーの製造方法及びキー製造装置 - Google Patents

キーの製造方法及びキー製造装置

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JP3349045B2 JP19887396A JP19887396A JP3349045B2 JP 3349045 B2 JP3349045 B2 JP 3349045B2 JP 19887396 A JP19887396 A JP 19887396A JP 19887396 A JP19887396 A JP 19887396A JP 3349045 B2 JP3349045 B2 JP 3349045B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、キーの製造技
術、特に金属粉末射出成形法を利用するキーの製造方法
及びキー製造装置に関連する。
【0002】
【従来の技術】従来では、ロック装置を施錠又は解錠す
るキーは種々の方法で製造されている。例えば、金属製
のキーを製造する際に、まず、真鍮等の金属製コイル材
からプレス加工により、ヘッド部とブレード部とからな
るブランクキーを打ち抜く。次に、長さ方向に沿って溝
を切削によりブレード部に形成して、キーに所望の断面
を与える。続いて、ブランクキーの表面にクロムメッキ
処理を行った後、キーコードを与える切欠部をブレード
部に形成する山切り加工を行う。最後に、ブランクキー
からバリを除去して金属製のキーが形成される。各工程
ではブランクキー及びキーに対し10μmの精度が要求
される。
【0003】また、特公昭59−8463号公報には、
棒状材料を押し出して扁平な足部を形成し、つぶし加工
により扁平な頭部を形成し、次にキー輪郭形状をせん断
により形成し、最後に扁平な足部を外部にキー形状を形
成するキー加工方法が示されている。従来のキー加工方
法では、切欠部形成、キー山形成及びバリ取り工程を切
削により行っていたが、上記公報に記載のキー加工方法
では、これらの工程を押し込み、せん断により行い又は
省略できる。従って、材料から製品までの一貫自動加工
が可能となり、頭部のつぶし加工以後の工程をトランス
ファプレス等で効率よく加工できるので、生産性が著し
く向上する。
【0004】他面、特公平5−61012号公報には、
複数枚の薄板を所定の順序で重ね合わせて一体的に固着
して形成されるキーが提案されている。このキーを製造
する際に、素材から基準薄板と所定枚数の積層薄板とを
それぞれ打ち抜き、基準薄板には係合凹部を形成すると
共に、各積層薄板には係合凹部と係合凸部とを形成す
る。次に、各隣接して重ね合わされる2枚の薄板間にお
いて各係合凸部を各係合凹部に抜け出し不可能に係合さ
せて基準薄板に所定枚数の積層薄板を固着させる固着工
程を順に行う。これにより、積層された1枚のキーを容
易に製造するので、従来のような切削工程が不要とな
り、生産性を向上することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のキー
形成では生産性の向上及び材料の節減の見地から、樹脂
材料を使用する射出成形法又は金属材料の鋳造法を行う
ことが提案されてきた。例えば、実願昭54−1712
70号(実開昭56−87255号)明細書には、ダイ
カストにより成形した鍵を電子式金銭登録機のキースイ
ッチに使用する例を示している。しかしながら、この明
細書は異なるキーコードを鍵に与える技術を開示してお
らず、また、キーコードをどのように変更して鍵を製造
するかを示していないため、製造される鍵が多数のキー
コードを有する通常の鍵として使用することができな
い。
【0006】また、射出成形法及び鋳造法では個別に異
なるキーコードを与えるキー山を形成することが必要で
あるが、従来では射出成形法又は鋳造法によりキー山を
形成できず、成形後又は鋳造後に切削によりキー山形成
を行うため、生産性の向上が不十分となった。また、樹
脂材料を使用して射出成形によりキーを形成すると、キ
ーの機械的強度が十分でなく、長期間の使用によりキー
山が損傷を受けて使用不能になる危険があった。また、
金属材料を使用して鋳造によりキーを形成すると、十分
な機械的強度のキーを製造できるが、鋳造装置が大型化
しかつ金型の劣化が激しいうえ、キー山を切削により形
成しなければならないため、必ずしも十分な生産性は得
られなかった。
【0007】この発明は、キー山形状を含むキーの一体
生産が可能なキーの製造方法及びキー製造装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明によるキーの製
造方法は、固定型(3)及び固定型(3)に対向して配置され
た可動型(4)を有しかつキー(60)のブレード部(61)と相
補的形状にキャビティ(5)を形成する成形型(2)の間隙(2
a)内で複数のスライダ(6)の各々を個別に移動する工程
と、移動したスライダ(6)の先端部(6c,6d)により、キャ
ビティ(5)内に異なるキーコードを与えるキー(60)の切
欠部(62)と相補的形状にキャビティ(5)を形成する工程
と、溶融状態にある樹脂と金属粉との混合物を射出装置
(40)からキャビティ(5)内に注入して、キー(60)のブレ
ード部(61)と切欠部(62)とを有する成形物を形成する工
程と、樹脂の硬化後に成形物をキャビティ(5)から取り
出す工程とを含む。成形型(2)内に形成したキャビティ
(5)に対して成形型(2)の間隙内で複数のスライダ(6)の
各々を個別に移動して、製造すべきキー(60)の切欠部(6
2)の形状をキャビティ(5)に付与するので、異なる複数
のキーコードに対応して異なる形状の切欠部(62)を有す
るキー(60)を射出成形により容易かつ迅速に形成するこ
とが可能となり、得られるキー(60)は十分な機械的強度
を備えている。また、金属粉末射出成形によりキーコー
ドを与える切欠部(62)を有するキー(60)を高精度で短時
間に一体生産することができる。
【0009】この発明の実施の形態では、キャビティ
(5)から取り出した成形物の不要部分を除去する工程、
キャビティ(5)から取り出した成形物から成形時に流動
性を付与する樹脂を除去する工程又は各スライダ(6)を
横方向に移動してスライダ(6)に設けられた複数の先端
部(6c,6d)の1つを固定型(3)と可動型(4)との間に形成
される間隙(2a)に配置しかつ成形型(2)内のキャビティ
(5)に対して成形型(2)の間隙(2a)内で複数のスライダ
(6)の各々を個別に移動して、製造すべきキー(60)の切
欠部(62)と相補的形状にキャビティ(5)を形成する工程
を含んでもよい。
【0010】この発明では、キャビティ(5)から取り出
した成形物が十分な機械的強度を備えていれば、加熱焼
結せずに樹脂の硬化後に成形物をキャビティ(5)から取
り出してキー(60)として使用してもよいが、キャビティ
(5)から取り出した成形物を加熱して焼結する工程を含
んでもよい。
【0011】この発明によるキー製造装置は、固定型
(3)及び固定型(3)に対向して配置された可動型(4)を有
しかつキー(60)のブレード部(61)の形状と相補的形状に
キャビティ(5)を形成する成形型(2)と、成形型(2)内の
キャビティ(5)に対して成形型(2)の間隙(2a)内で移動可
能に配置されかつ異なるキーコードを与えるキー(60)の
切欠部(62)と相補的形状にキャビティ(5)を形成する先
端部(6c,6d)を有する複数のスライダ(6)と、複数のスラ
イダ(6)を個別に移動しかつ固定する縦移動装置(22)
と、溶融状態にある樹脂と金属粉との混合物をキャビテ
ィ(5)内に注入する射出装置(40)とを備えている。縦移
動装置(22)又は横移動装置(50)により各スライダ(6)を
所定の位置に移動した後、溶融状態にある樹脂と金属粉
との混合物を射出装置(40)によりキャビティ(5)内に注
入して、キー(60)のブレード部(61)と切欠部(62)とを有
する成形物を形成する。この発明の実施の形態では、縦
移動装置(22)は、各スライダ(6)を押圧しかつキャビテ
ィ(5)に対するスライダ(6)の突出量を変更するカム(9)
と、各スライダ(6)をカム(9)に対して押圧するスプリン
グ(7)と、各カム(9)を回転するモータ(20)とを備えてい
る。複数のスライダ(6)はキャビティ(5)の両側に設けら
れる。
【0012】この発明の実施の形態では、成形型(2)の
間隙(2a)内に配置されるスライダ(6)は異なる縦断面形
状を有する複数の先端部(6c,6d)を有し、横移動装置(5
0)によりスライダ(6)を横方向に移動して、スライダ(6)
の複数の先端部(6c,6d)の1つを固定型(3)と可動型(4)
との間に形成される間隙(2a)に配置する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明によるキーの製造
方法及びキー製造装置の実施形態を図1〜図8について
説明する。
【0014】図1に示すように、この発明によるキー製
造装置1は、ランナ8a及びランナ8aに接続するゲー
ト8を有する固定型3と、固定型3に対向して配置され
た可動型4とを有する金型を構成する成形型2を備えて
いる。固定型3の正面図を図3に示し、成形型2の平面
図を図4に示す。図1に示すように、固定型3と可動型
4との間に形成される間隙2aにはスライダ6が移動可
能に配置され、各スライダ6は直線部6aと折曲げ部6
bとからなるほぼL字状に形成される。複数のスライダ
6はキャビティ5の両側に設けられ、スライダ6の各先
端部6cは、異なるキーコードを与えるキー60の切欠
部62と相補的形状にキャビティ5を形成する。図2に
示すように、固定型3と可動型4により形成されるキャ
ビティ5に対してほぼ対称に一対のスライダ6が配置さ
れる。図1に示すように、スライダ6の折曲げ部6bは
スプリング7によりカム9に対して押圧される。カム9
の円滑な円周面には、図8に示すキー60の切欠部62
に4段の段差を与えるため、4つの突出部9a〜9dが
形成される。また、カム9には貫通孔10と、貫通孔1
0に連結しかつ90度の角度間隔で溝部11が形成され
る。貫通孔10には中空軸12が配置され、中空軸12
に固定されかつ径方向に突出する突起13がカム9の溝
部11に係合される。
【0015】図4に示すように、中空軸12の片側には
中空軸12を回転するモータ20が設けられ、中空軸1
2はモータ20の出力軸として回転可能に取り付けられ
る。一対のガイド33上に移動可能に取り付けられたモ
ータ20のハウジングにはラック30が取り付けられ、
固定されたモータ31のピニオン32はラック30に噛
み合う。モータ20及びモータ31の回転はコントロー
ラ21により制御され、カム9、モータ20、モータ3
1及びコントローラ21は個別に各スライダ6を間隙2
a内で移動しかつ固定する縦移動装置22を構成する。
モータ20が駆動されると、中空軸12が回転され、モ
ータ31が回転されると、ピニオン32が回転するた
め、ラック30とモータ20は、カム9に対して接近又
は離間するように中空軸12と共にガイド33に沿って
移動される。これにより、モータ20を回転してカム9
を所定の角度位置に回転させた後、モータ31を駆動し
て中空軸12を軸方向に移動できる。従って、中空軸1
2をカム9から離間すると共に、別のカム9と噛み合わ
せた後、モータ20を回転して中空軸12と噛み合う別
のカム9を所定の角度位置まで回転することができる。
この操作を反復すれば8つのカム9を全て所定の角度位
置に回転でき、所定の位置に各カム9を回転すると、ス
ライダ6はカム9とスプリング7により所定の位置に固
定される。従って、縦移動装置22は、カム9を介して
各スライダ6を押圧しかつキャビティ5に対するスライ
ダ6の突出量を変更することができる。
【0016】この発明により製造されるキー60は、図
8に示すように、ブレード部61と、ブレード部61と
一体の切欠部62とを有する。図2に示すように、キー
60のブレード部61と相補的形状を有するキャビティ
5が成形型2に形成され、8枚タンブラのキー60を製
造する場合に、8個のスライダ6及びカム9のセットが
互いに隣接して配置される。複数のスライダ6は互いに
隣接しかつキーコードを与えるキー60の切欠部62に
対応する位置に配置される。また、スライダ6とカム9
のセットはキャビティ5の両側に設けられ、スライダ6
はカム9の4つの突出部9a〜9dにより点線14で示
すように4つの異なる段差の位置に間隙2a内で移動さ
れる。段差のピッチは、例えば、0.5mmである。図
3に示すように、本実施の形態では、キー60の2個取
り用として成形型2が形成され、対向して形成される一
対のキャビティ5に対してゲート8から成形材料が各キ
ャビティ5に供給される。
【0017】前記の構成において、成形型2を開いた状
態で、縦移動装置22のモータ20及びモータ31を交
互に回転し、中空軸12を移動しながら各カム9を順次
所定の角度位置に回転して、間隙2a内のスライダ6を
個別に所定の位置に移動する。これにより、移動したス
ライダ6の先端部6c、6dにより、キャビティ5内に
異なるキーコードを与えるキー60の切欠部62と相補
的形状にキャビティ5を形成することができる。
【0018】次に、可動型4を固定型3に型締めしてキ
ャビティ5を形成し、この状態で、射出装置40の先端
部41からランナ8a及びゲート8を通じて溶融状態に
ある樹脂と金属粉との混合物からなる成形材料をキャビ
ティ5内に圧入して、キー60のブレード部61と切欠
部62とを有する成形物を形成する。成形材料は金属粉
末射出成形法(Metal Injection Molding Process又は
MIM)に使用される平均粒径約10μmの粉末金属と
40〜50ボリューム%のバインダとしての樹脂との混
合物である。粉末金属は、例えば、粉末状の亜鉛、アル
ミニウム、ステンレス鋼(SUS316L、SUS41
6L)、純鉄又は珪素含有鉄、鉄−ニッケル(Fe−N
i)合金又は鉄−コバルト(Fe−Co)合金の単体又
はこれらの組み合わせから選択される。本実施形態は切
断応力が大きく耐久性で優れた亜鉛又は軽量でかつ表面
研磨が容易でメッキ可能なアルミニウムを使用する。バ
インダとしての樹脂材料は、粉末状のポリエチレン、ポ
リプロピレン、アタクチックポリプロピレン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、酢酸ビニル、塩
化ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸
エステル等の熱可塑性樹脂が使用される。実際には、金
属粉末と樹脂粉末にワックス、可塑剤及び滑剤が混合さ
れる。粉末金属と粉末樹脂は混合され、十分に混練した
後、ペレット状に成形される。ペレット状の成形材料
(コンパウンド)はホッパから射出装置内に供給され、
射出装置内の成形材料はスクリューにより先端部に送ら
れると共に、加熱されて溶融状態となる。本実施例に記
載する射出装置及び成形型を含む金属粉末射出成形装置
は、キャビティ5の形状を除き、公知の樹脂用射出成形
装置と類似の構造を備えている。
【0019】キャビティ5内の樹脂の硬化後に、成形型
2を開いて、成形物をキャビティ5から取り出す。成形
物として得られたキー60は金属と樹脂との混合物で構
成される。ばり等の不要部分があれば、研磨工程又はタ
ンブリングによりばり等の不要部分を除去し又はトリミ
ングを行う。
【0020】成形時に流動性を付与した樹脂(バイン
ダ)を成形物から除去(脱脂)するには、不活性ガス中
で成形体を加熱して樹脂を気化する熱分解又は溶液中に
成形物を浸漬して樹脂を溶出させて溶解を行う。
【0021】キー60の強度を更に増加するには、キャ
ビティ5から取り出したキー60を真空炉等の焼結炉内
の不活性ガス雰囲気中で1200〜1400℃の温度で
加熱して焼結し、焼結炉から取り出し、更にキー60の
トリミングを行う。この焼結によりキー60は線収縮率
で13〜20%の大きな収縮を発生するが、金属粉末の
金型への充填が均一なため、ほぼ等方収縮が得られ、寸
法精度としては±0.3%の高い精度が可能であり、同
時に、微粉粒の焼結のため、高い焼結密度が得られる。
更に、キー60に装飾が必要な場合に、クロムメッキ等
のメッキ処理を行う。
【0022】前記のように、成形型2内に形成したキャ
ビティ5に対して成形型2の間隙内で複数のスライダ6
の各々を個別に移動して、製造すべきキー60の切欠部
62の形状をキャビティ5に付与するので、異なる複数
のキーコードに対応して異なる形状の切欠部62を有す
るキー60を射出成形により容易かつ迅速に形成するこ
とが可能となり、得られるキー60は十分な機械的強度
を備えている。また、金属粉末射出成形によりキーコー
ドを与える切欠部62を有するキー60を高精度で短時
間に一体生産することができる。
【0023】図6〜図8はこの発明の他の実施形態を示
す。図6〜図8では図1〜図5に示す部分と同一の箇所
には同一の符号を付して説明を省略する。
【0024】図6及び図7に示すように、スライダ6は
ほぼT字状に形成され、直線部6aの2又状に形成され
た端部には形状が異なる2つの先端部6cと6dが形成
される。一方の先端部6cは2つの面取り部6eにより
ほぼ台形断面に形成され、他方の先端部6dには面取り
部6eと突起6fが形成される。また、スライダ6の折
曲げ端部6bの一端にはスライダ6の横移動装置として
のプッシュプルソレノイド50のプランジャ51にピン
52を介して接続される。また、カム9には4段の段差
14に対応する4つの突出部9a〜9dと、平坦部9e
とが設けられる。平坦部9eを折曲げ部6bに接触させ
ると、スライダ6が一対のスプリング7により成形型2
から外側に移動する。この状態で、プッシュプルソレノ
イド50を作動して、先端部6cと6dとを間隙2a内
に選択的に配置することができる。これにより、図8に
示すように、円滑なキー60の切欠部62をブレード部
61に形成することができ、キー60の切欠部62の不
要部分を切断し又は研磨する工程を省略することができ
る。
【0025】この発明の前記実施形態は変更が可能であ
る。縦移動装置22は、カムの代わりにステッピングモ
ータを使用してもよい。成形型2は、キー1個取り又は
3個取り以上でもよい。図6及び図7ではスライダ6の
直線部6aに2つの先端部6c及び6dを形成する例を
示したが、異なる断面を有する3つ以上の先端部を設け
て、ソレノイド50に代わるモータで適宜直線部6aの
先端部を選択してもよい。
【0026】本実施の形態では、下記の特徴がある。 (1) 切削工程、研磨工程及び後処理を省略して生産工
程を短縮化できる。 (2) キーを高精度でかつ安価に製造できる。 (3) 焼結により高密度で高強度のキーが得られる。 (4) 金属粉末を使用するため、チタンを含む種々の金
属組成のキーを製造することができる。 (5) 3次元構造を含む複雑な形状のキーでも1工程で
製造できるため、ニーズに合わせたキーデザインに対応
できる。 (6) 焼結時の等方収縮のため、金型面の転写性が優れ
ている。 (7) キー製造の自動化が容易となる。
【0027】
【発明の効果】前記のように、この発明では、精密鋳造
法によるキー山形状を含むキーの一体生産及び量産化が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明によるキー製造装置の断面図
【図2】 図1に示すキー製造装置の異なる断面を示す
部分断面図
【図3】 図1に示すキー製造装置に使用する固定型の
正面図
【図4】 図1に示すキー製造装置に使用する成形型の
平面図
【図5】 図1に示すキー製造装置の拡大断面図
【図6】 この発明によるキー製造装置の他の実施の形
態を示す断面図
【図7】 図6に示すキー製造装置に使用するスライダ
の部分斜視図
【図8】 キー製造装置により製造されるキーの側面図
【符号の説明】
1・・キー製造装置、 2・・成形型、 3・・固定
型、 4・・可動型、5・・キャビティ、 6・・スラ
イダ、 6a・・直線部、 6b・・折曲げ部、 6
c、6d・・先端部、 7・・スプリング、 8・・ゲ
ート、 9・・カム、 9a〜9d・・突出部、 9e
・・平坦部、 10・・貫通孔、 11・・溝部、 2
0・・モータ、 22・・縦移動装置、 30・・ラッ
ク、 31・・モータ、 32・・ピニオン、 40・
・射出装置、 50・・プッシュプルソレノイド(横移
動装置)、 60・・キー、 61・・ブレード部、
62・・切欠部、
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−170106(JP,A) 特開 平7−126712(JP,A) 特開 平7−40095(JP,A) 特開 平2−43476(JP,A) 特開 平7−290505(JP,A) 特開 平8−80541(JP,A) 特公 昭49−5870(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05B 19/00 B22F 3/02

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定型及び固定型に対向して配置された
    可動型を有しかつキーのブレード部と相補的形状にキャ
    ビティを形成する成形型の間隙内で複数のスライダの各
    々を個別に移動する工程と、 移動したスライダの先端部により、キャビティ内に異な
    るキーコードを与えるキーの切欠部と相補的形状にキャ
    ビティを形成する工程と、 溶融状態にある樹脂と金属粉との混合物を射出装置から
    キャビティ内に注入して、キーのブレード部と切欠部と
    を有する成形物を形成する工程と、 樹脂の硬化後に成形物をキャビティから取り出す工程と
    を含むことを特徴とするキーの製造方法。
  2. 【請求項2】 キャビティから取り出した成形物の不要
    部分を除去する工程を含む請求項1に記載のキーの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 キャビティから取り出した成形物から成
    形時に流動性を付与する樹脂を除去する工程を含む請求
    項1又は2に記載のキーの製造方法。
  4. 【請求項4】 キャビティから取り出した成形物を加熱
    して焼結する工程を含む請求項1〜3のいずれか1項に
    記載のキーの製造方法。
  5. 【請求項5】 各スライダを横方向に移動してスライダ
    に設けられた複数の先端部の1つを固定型と可動型との
    間に形成される間隙に配置しかつ成形型内のキャビティ
    に対して成形型の間隙内で複数のスライダの各々を個別
    に移動して、製造すべきキーの切欠部と相補的形状にキ
    ャビティを形成する工程を含む請求項1〜3のいずれか
    1項に記載のキーの製造方法。
  6. 【請求項6】 固定型及び固定型に対向して配置された
    可動型を有しかつキーのブレード部の形状と相補的形状
    にキャビティを形成する成形型と、 成形型内のキャビティに対して成形型の間隙内で移動可
    能に配置されかつ異なるキーコードを与えるキーの切欠
    部と相補的形状にキャビティを形成する先端部を有する
    複数のスライダと、 複数のスライダを個別に移動しかつ固定する縦移動装置
    と、 溶融状態にある樹脂と金属粉との混合物をキャビティ内
    に注入する射出装置とを備え、 縦移動装置又は横移動装置により各スライダを所定の位
    置に移動した後、溶融状態にある樹脂と金属粉との混合
    物を射出装置によりキャビティ内に注入して、キーのブ
    レード部と切欠部とを有する成形物を形成することを特
    徴とするキー製造装置。
  7. 【請求項7】 縦移動装置は、各スライダを押圧しかつ
    キャビティに対するスライダの突出量を変更するカム
    と、各スライダをカムに対して押圧するスプリングと、
    各カムを回転するモータとを備えた請求項6に記載のキ
    ー製造装置。
  8. 【請求項8】 複数のスライダはキャビティの両側に設
    けられる請求項6又は7に記載のキー製造装置。
  9. 【請求項9】 成形型の間隙内に配置されるスライダ
    は、異なる縦断面形状を有する複数の先端部を有し、横
    移動装置によりスライダを横方向に移動して、スライダ
    の複数の先端部の1つを固定型と可動型との間に形成さ
    れる間隙に配置する請求項6〜8のいずれか1項に記載
    のキー製造装置。
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