JP3347816B2 - 自動車の輸送システム - Google Patents

自動車の輸送システム

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JP3347816B2
JP3347816B2 JP14957393A JP14957393A JP3347816B2 JP 3347816 B2 JP3347816 B2 JP 3347816B2 JP 14957393 A JP14957393 A JP 14957393A JP 14957393 A JP14957393 A JP 14957393A JP 3347816 B2 JP3347816 B2 JP 3347816B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無蓋コンテナに積載し
た自動車を鉄道と道路との双方を利用して輸送する自動
車の輸送システムに係り、特に鉄道輸送時の輸送効率の
向上や鉄道と道路間のモードシフト時における荷役作業
の容易化等を図った自動車の輸送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、鉄道を利用して自動車を運搬する
自動車運搬用貨車(以下、運搬貨車と略称する)の需要
が急増している。その要因としては、高速道路等での渋
滞や事故等が多くなり、自走やトレーラによる新車の陸
送が困難かつコスト高になってきたことが挙げられる。
ところが、鉄道のみによる輸送では線路が敷設されてい
ない地域への輸送が行えない。そのため、近年では、鉄
道と道路とを併用して自動車の輸送を行う、複合輸送シ
ステムが開発されている。
【0003】従来の自動車運搬用貨車としては、特開平
4-143161号公報に記載されたように、車台上に上下2段
の積載デッキを有する有蓋貨車を構築したものが知られ
ている。この貨車では、先ず上下いずれか一方の積載デ
ッキの端部にプラットフォームに接続する渡り板を取付
け、運転手が自動車を運転して積載床面に乗り上げて積
込みを行い、しかる後に他方の積載デッキにも同様にし
て積み込みを行う。尚、鉄道輸送の場合、パンタグラフ
の擦板やブレーキシュー等から発生する磨耗粉等の自動
車ボデーへの付着を防止する必要がある。そのため、こ
の貨車の側壁は可動式となっており、輸送時には側壁を
閉鎖するが、積下し時には運転手の乗降スペースを確保
する等のために開放する。
【0004】一方、従来の自動車運搬用コンテナとして
は、実開昭62-200595号公報に記載されたように、有蓋
コンテナの内部に昇降自在なフロアを配設したものが知
られている。このコンテナでは、下降位置の昇降フロア
に1台目の自動車を乗入れた後、懸垂チェーンで昇降フ
ロアを上昇させ、コンテナ本体のフロアに2台目の自動
車を乗入れる。この有蓋コンテナを鉄道平貨車やトレー
ラに積載することにより、複合輸送が可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した自動
車運搬用貨車やコンテナにも次の不具合があった。すな
わち、前者の自動車運搬用貨車では、鉄道輸送から道路
輸送に切換える際に、積載デッキから自動車を1台ずつ
降ろさねばならない。したがって、その作業に運転手や
多大の時間を要すると共に、接触事故等によりボデーが
傷付く虞もあった。また、この貨車は自動車専用である
ため、復路において空荷運行となることが多く、輸送効
率が悪かった。
【0006】一方、後者の自動車運搬用コンテナでは、
コンテナ内に自動車が上下2台しか積載できず、その全
長を延ばして4台積みとしても、輸送効率が甚だ悪かっ
た。また、トレーラによる運搬では天井や側壁等の覆い
は不要であり、有蓋コンテナでは、その荷姿が大きくな
ると共に重量の増大による燃費の悪化がもたらされてい
た。更に、そこで、本発明は、上記従来技術の有する問
題点を解消し、鉄道輸送時の輸送効率の向上や鉄道輸送
と道路輸送間のモードシフト時における荷役作業の容易
化等を図った自動車の輸送システムを提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの請求項1に記載した手段は、 複数の自動車(61)
を積載した無蓋コンテナ(1)を有蓋貨車(30)およ
びトレーラ(45)により搬送する自動車の輸送システ
ムであって、 前記無蓋コンテナ(1)は、下段積載デッ
キ(2)を有する下段フレーム(3)と、前記下段フレ
ーム(3)の四隅に立設されたコーナポスト(4)と、
前記コーナポスト(4)に案内されて昇降する上段フレ
ーム(5)と、前記上段フレーム(5)を昇降させる上
段フレーム昇降装置(9)と、前記上段フレーム(5)
に傾動自在に枢着された前後一対の上段積載デッキ(1
0,11)と、前記上段積載デッキ(10,11)を側
方から見てハ字形状に傾動可能な、前記上段フレームに
取り付けられた上段積載デッキ傾動装置(16)と、
記上段積載デッキ(10,11)にその上端がそれぞれ
枢着された前後各一対の吊下げリンク(19,20)
と、前記吊下げリンク(19,20)の下端がその前後
両端部にそれぞれ枢着されて吊下げ支持された中段積載
デッキ(21)と、前記吊下げリンク(19,20)を
介して前記中段積載デッキ(21)を前後方向に揺動さ
せる前記上段フレームに支持された中段デッキ揺動装置
(24)と、を備えることを特徴とする。
【0008】すなわち、請求項1に記載した自動車の輸
送システムにおいては、無蓋コンテナ(1)の前後一対
の上段積載デッキ(10,11)と中段積載デッキ(2
1)および下段積載デッキ(2)とによって、例えば5
台もの自動車を積載して輸送することができる。
【0009】また、請求項2に記載した自動車の輸送シ
ステムは、前記無蓋コンテナ(1)が、前記上段積載デ
ッキ(10,11)にそれぞれスライド自在に組み込ま
れて前後動する前後一対のスライドデッキ(17,1
7)と、前記スライドデッキ(17)を前後動させるス
ライドデッキ駆動装置(18)とをさらに備えることを
特徴としている。
【0010】すなわち、請求項2に記載した自動車の輸
送システムにおいては、自動車(61)の有蓋貨車(3
0)による鉄道輸送時には、前後一対のスライドデッキ
(17)を前後方向にスライドさせて互いに接近させる
ことにより、上段積載デッキ(10,11)にそれぞれ
積載した自動車を無蓋コンテナ(1)の内側に収めて全
長を短くすることができる。また、トレーラ(45)に
よる道路輸送時には、上段積載デッキ(10,11)を
側方から見てハ字形状に傾動させた状態で前後一対のス
ライドデッキ(17)を前後方向にスライドさせて互い
に離間させることにより、自動車を無蓋コンテナ(1)
からはみ出させて全高を低くすることができる。
【0011】また、請求項3に記載した自動車の輸送シ
ステムは、前記無蓋コンテナ(1)が、前記有蓋貨車
(30)および前記トレーラ(45)の床面(31,4
6)に形成された固縛装置(47)によって固縛可能な
コーナ金具(28)と、フォークリフト(70)のフォ
ーク(71)の挿入に供されるフォークポケット(2
5)と、をさらに備えることを特徴としている。
【0012】すなわち、請求項3に記載した自動車の輸
送システムにおいては、自動車(61)を積載した無蓋
コンテナ(1)をフォークリフトによって有蓋貨車(3
0)およびトレーラ(45)の床面に積載するととも
に、固縛装置(47)およびコーナ金具(28)によっ
て堅固に固定することができる。
【0013】また、請求項4に記載した自動車の輸送シ
ステムは、前記無蓋コンテナ(1)が、箱型コンテナ
(80)を固定するための固定装置(26)を備えるこ
とを特徴としている。
【0014】すなわち、請求項4に記載した自動車の輸
送システムにおいては、無蓋コンテナ(1)に箱型コン
テナ(80)を積載し固定することにより、無蓋コンテ
ナ(1)と箱型コンテナ(80)とを一体に輸送するこ
とができる。
【0015】また、請求項5に記載した自動車の輸送シ
ステムは、前記有蓋貨車(30)が、床面(31)の前
後の妻と中央とに立設した仕切壁(32,33,34)
と、これら仕切壁(32,33,34)に昇降自在に支
持された前後一対の屋根(35)と、これら屋根(3
5)の側縁より垂下した側壁(36)と、前記仕切壁
(32,33,34)に設けられ前記屋根(35)を昇
降させる屋根昇降装置(39)と、前記側壁(36)を
開閉する側壁開閉装置(43)と、前記床面(31)に
形成されて前記無蓋コンテナ(1)のコーナ金具(2
8)を固縛する固縛装置(47)とを備えることを特徴
としている。
【0016】すなわち、請求項5に記載した自動車の輸
送システムにおいては、有蓋貨車( 30)への無蓋コン
テナ(1)の積降ろしの際には、有蓋貨車(30)の屋
根(35)と側壁(36)とを上昇させて側面を開放す
ることにより無蓋コンテナ(1)の積降ろしを容易にす
るとともに、輸送時にはこれらを降下させることにより
自動車(61)のボデーを保護することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明による自動車の輸送システムの
一実施例について添付の図面を参照して説明する。図1
に示したように、本実施例の無蓋コンテナ1は、その内
側に下段積載デッキ2を保持した矩形の下段フレーム3
と、この下段フレーム3の四隅に立設されたコーナポス
ト4とから本体が形成されている。下段フレーム3の上
部には上段フレーム5が配設され、コーナポスト4に案
内されて上下に移動可能となっている。図2(図1中の
A部拡大図)に示したように、コーナポスト4の内部に
は、油圧シリンダ6と滑車7とワイヤ8とからなる上段
フレーム昇降装置9が組込まれており、外部の油圧源か
ら作動油が供給されることにより、油圧シリンダが伸
縮して上段フレーム5が昇降する。
【0018】上段フレーム5の内側には、前後一対の上
段積載デッキ10,11が配設されており、ピン12を
軸に傾動可能となっている。尚、本実施例においては、
図中左側を前方とし、右側を後方とする。図3(図1中
のB部拡大図)に示したように、前後の上段積載デッキ
10,11はリンク13を介して連結される一方、上段
フレーム5との間に油圧シリンダ14とスライダ15と
からなる上段デッキ傾動装置16が取付けられている。
外部の油圧源から作動油が供給されることにより、油圧
シリンダ14が伸縮して前後の上段積載デッキ10,1
1が傾動し、両者で略ハ字形状を形成する。スライダ1
5は、油圧シリンダ14を案内すると共に、油圧シリン
ダ14の伸縮量を規制する。前後の上段積載デッキ1
0,11にはスライドデッキ17が組込まれており、油
圧シリンダ(デッキ駆動装置)18に駆動されて両上段
積載デッキ10,11の端面から突出する。
【0019】各上段積載デッキ10,11の中央よりの
部位には、前後各一対の吊下げリンク19,20の上端
が枢着されている。これら吊下げリンク19,20の下
端には中段積載デッキ21が枢着されており、上段積載
デッキ10,11の下方に中段積載デッキ21が吊下げ
られたかたちとなっている。図3に示したように、後方
の上段積載デッキ11と吊下げリンク20間には、油圧
シリンダ22とスライダ23とからなる中段積載デッキ
揺動装置24が取付けられている。そして、外部の油圧
源から作動油が供給されることにより、油圧シリンダ2
2が伸縮して吊下げリンク19,20が揺動し、中段積
載デッキ21が上段積載デッキ10,11の下面に接近
あるいは離反する。尚、スライダ23は、前述したスラ
イダ15と同様に、油圧シリンダ22を案内すると共に
その伸縮量を規制する。
【0020】図1中、25は下段フレーム3の左右下端
面に前後一対ずつ設けられたフォークポケットであり、
フォークリフトのフォークが挿入される。また、26は
下段フレーム3の左右側面上部に前後一対ずつ設けられ
た箱型コンテナ用の固定装置であり、図4(図1中のC
−C拡大断面図)に二点鎖線で示したように、ピン27
を軸にして側方に傾倒可能となっている。そして、上段
フレーム5を完全に下降させる際には、固定装置26を
一時的に傾倒させて両者の干渉を防止する。また、28
は下段フレーム3の下端面四隅に取付けられたコーナ金
具であり、図5(図1中の拡大D矢視図)に示したよう
に、その下面に長方形の係止孔29が形成されている。
【0021】また、図6に示したように、本実施例の有
蓋貨車30には、床面31の前後の妻と中央とにそれぞ
れ仕切壁32,33,34が立設されている。仕切壁3
2,33,34には前後一対の屋根35が昇降自在に保
持されると共に、これら屋根35の側縁からは折曲式の
側壁36が垂下されている。図7(図6中の拡大E矢視
図)に示したように、仕切壁32,33,34には油圧
シリンダ37とガイド38とからなる屋根昇降装置39
が取付けられ、屋根35には油圧シリンダ40と滑車4
1とワイヤ42とからなる側壁開閉装置43が取付けら
れている。図8に示したように、外部の油圧源から屋根
昇降装置39の油圧シリンダ37に作動油が供給される
と屋根35が上昇し、側壁開閉装置43の油圧シリンダ
40に作動油が供給されると側壁36が折曲りながら上
昇し、有蓋貨車30の側面が開放される。図中、44は
可倒式の下部側壁であり、フォークリフトのフォークが
通過する部位に設けられ、手動により外側に倒すことが
できる。
【0022】また、図9,図10に示したように、本実
施例のトレーラ45はタンデムアクスルの低床式であ
り、床面46には固縛装置であるツイストロック(固縛
装置)47が左右4対、計8個設けられている。図11
に示したように、ツイストロック47は、本体48の上
部に貫通ピン49を介して長方形のロックピース50を
回動自在に取付けたものであり、貫通ピン49の下端に
は操作用のレバー51が固着されている。そして、前述
した無蓋コンテナ1のコーナ金具28の係止孔29にロ
ックピース50を挿入した後、図12に示したようにレ
バー51を90°回すと、ロックピース50も90°回
動し、コーナ金具28が固縛される。尚、このツイスト
ロック47は、前述した有蓋貨車30の床面31にも設
置されている。図中、63は乗込補助板であり、トレー
ラ45の後端から後方に突出する。
【0023】以下、本実施例の作用を述べる。本実施例
における、無蓋コンテナ1への自動車の積み込みは以下
の手順で行われる。先ず、図13に示したように、前部
の上段フレーム昇降装置9を所定量作動させ、上段フレ
ーム5を後ろ下がりに傾斜させる。この状態で無蓋コン
テナ1の後部に道板60を置き、2台の自動車61(図
示例は小型乗用車である)を前後の上段積載デッキ1
0,11上に乗入れる。尚、この際には、前部の自動車
61は後退状態で乗入れ、後部の自動車61は前進状態
で乗入れる。
【0024】上段積載デッキ10,11への乗入れが終
了したら、次に、図14に示したように、後部の上段フ
レーム昇降装置9を作動させて上段フレーム5を水平状
態にする。同時に、中段積載デッキ揺動装置24も作動
させて吊下げリンク19,20を下方に揺動させ、上段
積載デッキ10,11の下面から中段積載デッキ21が
吊下げられたかたちにする。この状態で、無蓋コンテナ
1の後部から、中段積載デッキ21に自動車61を前進
状態で乗入れる。この際、自動車61は地面と高さが略
同一の下段積載デッキ2を通って中段積載デッキ21に
乗入れるため、道板は不要である。
【0025】中段積載デッキ21への乗入れが終了した
ら、次に、図15に示したように、前後の上段フレーム
昇降装置9を作動させて上段フレーム5を更に上昇させ
る。そして、上段デッキ傾動装置16を作動させて前後
の上段積載デッキ10,11を略ハ字形状を形成するよ
うに傾動させ、同時に中段積載デッキ揺動装置24を作
動させて中段積載デッキ21を所定量上昇させる。中段
積載デッキ21の上昇量は、自動車61が上段積載デッ
キ10,11の下面と干渉しないような値に、予め設定
しておく。しかる後、2台の自動車61を下段積載デッ
キ2に乗入れる。尚、この際には、前部の自動車61は
後退状態で乗入れ、後部の自動車61は前進状態で乗入
れる。
【0026】下段積載デッキ2への乗入れが終了した
ら、次に、図16に示したように、前後の上段フレーム
昇降装置9を作動させて上段フレーム5を下降させる。
この下降量は、中段積載デッキ21の下面が下段積載デ
ッキ2上の自動車61と干渉しないような値に、予め設
定しておく。続いて、油圧シリンダ18を作動させ、ス
ライドデッキ17を両上段積載デッキ10,11の端面
から突出させる。すると、スライドデッキ17と共に上
段積載デッキ10,11上の自動車61が斜め下方に移
動し、積載地上高が更に低くなる。このようにして、無
蓋コンテナ1には5台の自動車61が積載されたことに
なる。
【0027】本実施例では、トレーラ上の無蓋コンテナ
に、直に自動車を積載する方法も採られる。図17に示
したように、トラクタ62に連結されたトレーラ45の
床面46には無蓋コンテナ1が搭載され、8個のツイス
トロック47を介して固定されている。無蓋コンテナ1
の上段フレーム5が後ろ下がりに傾斜した状態となって
おり、トレーラ45の後端部からは乗込補助板63が突
出している。そして、後部の上段積載デッキ11と乗込
補助板63との間に短い道板64を掛け渡し、乗込補助
板63と地面65との間に長い道板66を掛け渡した
後、これら道板64,66から2台の自動車61が前後
の上段積載デッキ10,11上に乗入れる。尚、この際
には、前部の自動車61は後退状態で乗入れ、後部の自
動車61は前進状態で乗入れる。上段積載デッキ10,
11への乗入れが終了したら、次に、図18に示したよ
うに、上段フレーム5を水平状態にすると共に上段積載
デッキ10,11の下面から中段積載デッキ21を吊下
げた状態とする。そして、乗込補助板63をトレーラ4
5の後端部に収納した後、地面65との間に長い道板6
6を掛け渡し、道板66から中段積載デッキ21に自動
車61を前進状態で乗入れる。
【0028】中段積載デッキ21への乗入れが終了した
ら、次に図19に示したように、上段フレーム5を更に
上昇させると共に前後の上段積載デッキ10,11を略
ハ字形状となるように傾動させる。続いて、中段積載デ
ッキ21を所定量上昇させ、同時にスライドデッキ17
と共に上段積載デッキ10,11上の自動車61が斜め
下方に移動させる。しかる後、道板66から2台の自動
車61を下段積載デッキ2に乗入れる。尚、この際に
も、前部の自動車61は後退状態で乗入れ、後部の自動
車61は前進状態で乗入れる。下段積載デッキ2への乗
入れが終了したら、次に、図21に示したように、上段
フレーム5を所定量下降させる。このようにして、トレ
ーラ45上の無蓋コンテナ1には5台の自動車61が積
載されたことになる。
【0029】本実施例では、トレーラに搭載された無蓋
コンテナを貨車に積換える場合、図22および図23に
示したように、フォークリフト70のフォーク71を無
蓋コンテナ1のフォークポケット25に挿入し、無蓋コ
ンテナ1を所定量持ち上げる。この際、上段積載デッキ
10,11上の自動車61はスライドデッキ17と共に
斜め上方に移動させ、無蓋コンテナ1から突出しないよ
うにする。また、当然のことながらツイストロック47
は予め外しておく。
【0030】一方、図24に示したように、有蓋貨車3
0の方は屋根35と側壁36とを上昇させ、側面を開放
しておく。この状態でフォークリフト70により無蓋コ
ンテナ1を運び、有蓋貨車30の床面31に載置し、図
示しないツイストロック47により固定する。有蓋貨車
30内に前後2台の無蓋コンテナ1を搬入したら、図2
5に示したように、屋根35と側壁36とを下降させて
無蓋コンテナ1を覆う。これにより、計10台の自動車
61を1両の有蓋貨車30により鉄道輸送することが可
能となる。
【0031】図26ないし図29には、有蓋貨車30内
の無蓋コンテナ1により、自動車以外のものを輸送する
形態を示してある。図26には箱型コンテナ80を輸送
する場合を示してあり、上段フレーム5を下降させた各
無蓋コンテナ1に、固定装置26により2個の箱型コン
テナ80を固定し、1両の有蓋貨車30により4個の箱
型コンテナ80を鉄道輸送する。尚、上段フレーム5を
下降させる際には、前述したように固定装置26を一時
的に傾倒させる。また、図27にはオートバイ81を輸
送する場合を示してあり、各無蓋コンテナ1の上段積載
デッキ10,11と下段積載デッキ2とに左右計16台
のオートバイ81を積載し、1両の有蓋貨車30により
32台のオートバイ81を鉄道輸送する。また、図28
にはコンバイン82を輸送する場合を示してあり、各無
蓋コンテナ1の上段積載デッキ10,11と下段積載デ
ッキ2とに左右計12台のコンバイン82を積載し、1
両の有蓋貨車30により24台のコンバイン82を鉄道
輸送する。更に、図29には一般雑貨83を輸送する場
合を示してあり、各無蓋コンテナ1の上段積載デッキ1
0,11と下段積載デッキ2とに一般雑貨83を積載し
て幌掛けし、1両の有蓋貨車30により大量の一般雑貨
83を鉄道輸送する。
【0032】本発明は上述した実施例に限られるもので
はなく、例えば上段フレーム昇降装置や上段デッキ傾動
装置等の駆動源に電気モータ等を用いるようにしてもよ
い。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の自動車の輸送システムによれば、無蓋コンテナに通常
より多くの自動車を積込むことができ、鉄道輸送時の輸
送効率が向上すると共に、無蓋コンテナをフォークリフ
トにより積下し搬送することにより、鉄道輸送と道路輸
送間のモードシフト時における荷役作業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による無蓋コンテナの一実施例を示した
側面図。
【図2】図1中のA部拡大図。
【図3】図1中のB部拡大図。
【図4】図1中のC−C拡大断面図。
【図5】図1中の拡大D矢視図。
【図6】本発明による有蓋貨車の一実施例を示した斜視
図。
【図7】図6中の拡大E矢視図。
【図8】図6中の拡大E矢視図。
【図9】本発明によるトレーラの一実施例を示した平面
図。
【図10】本発明によるトレーラの一実施例を示した側
面図。
【図11】ツイストロックを示した斜視図。
【図12】ツイストロックの作動を示した平面図。
【図13】無蓋コンテナへの自動車の積載手順を示した
説明図。
【図14】無蓋コンテナへの自動車の積載手順を示した
説明図。
【図15】無蓋コンテナへの自動車の積載手順を示した
説明図。
【図16】無蓋コンテナへの自動車の積載手順を示した
説明図。
【図17】トレーラ上の無蓋コンテナへの自動車の積載
手順を示した説明図。
【図18】トレーラ上の無蓋コンテナへの自動車の積載
手順を示した説明図。
【図19】トレーラ上の無蓋コンテナへの自動車の積載
手順を示した説明図。
【図20】トレーラ上の無蓋コンテナへの自動車の積載
手順を示した説明図。
【図21】トレーラ上の無蓋コンテナへの自動車の積載
手順を示した説明図。
【図22】トレーラから無蓋コンテナを持上げる状態を
示した後面図。
【図23】トレーラから無蓋コンテナを持上げる状態を
示した後面図。
【図24】自動車を積載した無蓋コンテナを有蓋貨車に
積込む手順を示した説明図。
【図25】自動車を積載した無蓋コンテナを有蓋貨車に
積込む手順を示した説明図。
【図26】有蓋貨車により箱型コンテナを輸送する形態
を示した側面図。
【図27】有蓋貨車によりオートバイを輸送する形態を
示した側面図。
【図28】有蓋貨車によりコンバインを輸送する形態を
示した側面図。
【図29】有蓋貨車により一般雑貨を輸送する形態を示
した側面図。
【符号の説明】
1 無蓋コンテナ 2 下段積載デッキ 3 下段フレーム 4 コーナポスト 5 上段フレーム 9 上段フレーム昇降装置 10,11 上段積載デッキ 16 上段デッキ傾動装置 19,20 吊下げリンク 21 中段積載デッキ 24 中段積載デッキ揺動装置 25 フォークポケット 26 固定装置 28 コーナ金具 30 有蓋貨車 32,33,34 仕切壁 35 屋根 36 側壁 39 屋根昇降装置 43 側壁開閉装置 45 トレーラ 47 ツイストロック(固縛装置) 61 自動車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B61D 3/18 B60P 3/08 B63B 25/24 B65D 19/44

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の自動車(61)を積載した無蓋コン
    テナ(1)を有蓋貨車(30)およびトレーラ(45)
    により搬送する自動車の輸送システムであって、 前記無蓋コンテナ(1)は、 下段積載デッキ(2)を有する下段フレーム(3)と、 前記下段フレーム(3)の四隅に立設されたコーナポス
    ト(4)と、 前記コーナポスト(4)に案内されて昇降する上段フレ
    ーム(5)と、 前記上段フレーム(5)を昇降させる上段フレーム昇降
    装置(9)と、 前記上段フレーム(5)に傾動自在に枢着された前後一
    対の上段積載デッキ(10,11)と、 前記上段積載デッキ(10,11)を側方から見て略ハ
    字形状に傾動可能な、前記上段フレームに取り付けられ
    た上段積載デッキ傾動装置(16)と、 前記上段積載デッキ(10,11)にその上端がそれぞ
    れ枢着された前後各一対の吊下げリンク(19,20)
    と、 前記吊下げリンク(19,20)の下端がその前後両端
    部にそれぞれ枢着されて吊下げ支持された中段積載デッ
    キ(21)と、 前記吊下げリンク(19,20)を介して前記中段積載
    デッキ(21)を前後方向に揺動させる前記上段フレー
    ムに支持された中段デッキ揺動装置(24)と、を備え
    ることを特徴とする自動車の輸送システム。
  2. 【請求項2】前記無蓋コンテナ(1)は、 前記上段積載デッキ(10,11)にそれぞれスライド
    自在に組み込まれて前後動する前後一対のスライドデッ
    キ(17,17)と、 前記スライドデッキ(17)を前後動させるスライドデ
    ッキ駆動装置(18)と、をさらに備えることを特徴と
    する請求項1に記載した自動車の輸送システム。
  3. 【請求項3】前記無蓋コンテナ(1)は、 前記有蓋貨車(30)および前記トレーラ(45)の床
    面(31,46)に形成された固縛装置(47)によっ
    て固縛可能なコーナ金具(28)と、 フォークリフト(70)のフォーク(71)の挿入に供
    されるフォークポケット(25)と、をさらに備えるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載した自動車の輸
    送システム。
  4. 【請求項4】前記無蓋コンテナ(1)は、 箱型コンテナ(80)を固定するための固定装置(2
    6)を前記下段フレーム(3)に備えることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載した自動車の輸送シ
    ステム。
  5. 【請求項5】前記有蓋貨車(30)は、 床面(31)の前後の妻と中央とに立設した仕切壁(3
    2,33,34)と、これら仕切壁(32,33,3
    4)に昇降自在に支持された前後一対の屋根(35)
    と、 これら屋根(35)の側縁より垂下した側壁(36)
    と、 前記仕切壁(32,33,34)に設けられ前記屋根
    (35)を昇降させる屋根昇降装置(39)と、 前記側壁(36)を開閉する側壁開閉装置(43)と、 前記床面(31)に形成されて前記無蓋コンテナ(1)
    のコーナ金具(28)を固縛する固縛装置(47)と、 を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに
    記載した自動車の輸送システム。
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