JP3333740B2 - 自動車用パワーウインド制御方法および制御装置 - Google Patents

自動車用パワーウインド制御方法および制御装置

Info

Publication number
JP3333740B2
JP3333740B2 JP15618098A JP15618098A JP3333740B2 JP 3333740 B2 JP3333740 B2 JP 3333740B2 JP 15618098 A JP15618098 A JP 15618098A JP 15618098 A JP15618098 A JP 15618098A JP 3333740 B2 JP3333740 B2 JP 3333740B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pull
microcomputer
output terminal
operation switch
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP15618098A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11342736A (ja
Inventor
佳浩 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP15618098A priority Critical patent/JP3333740B2/ja
Publication of JPH11342736A publication Critical patent/JPH11342736A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3333740B2 publication Critical patent/JP3333740B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Power-Operated Mechanisms For Wings (AREA)
  • Window Of Vehicle (AREA)
  • Safety Devices In Control Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車ドアのウイ
ンドシールドガラスの開閉動作をマイクロコンピュータ
で制御し、またそれをバックアップ制御する自動車用パ
ワーウインド制御方法および制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通称マイコンによる電子制御は一
般産業機器の広い分野にわたっている。なかでも自動車
の総合電子制御、そして移動通信機器の電子制御は飛躍
的な進展をみている。反面、マイコン制御が電磁波の影
響を受けたり、雨水浸水や水災害による冠水などでマイ
コン自体が異常を発生し易い環境にある。
【0003】たとえば、自動車ドアのウインドシールド
ガラス(以下、窓ガラスという)をモータを動力源にし
て自動開閉するパワーウインド装置の場合も例外ではな
い。そのような環境下でマイコンに異常が発生すると、
予期し得ないさまざまな弊害を生じる。
【0004】パワーウインド装置において、マイコン異
常時にそれをバックアップして安全を確保することに目
標をおいた以下の技術が提案されている。
【0005】この従来例の1つに、特開平9−1018
02号公報に記載のフェイルセーフ装置がある。この場
合、マイコン出力を常時監視する異常検出手段のウォッ
チドッグタイマと、このウォッチドッグタイマからの出
力信号に対応してフェイルセーフを開始/解除する停止
手段のFSフリップフロップとを連動させる技術が開示
されている。
【0006】すなわち、マイコンが暴走すると、異常を
検出したウォッチドッグタイマはLow(ロー)レベル
のリセット信号を出力してマイコンをリセットする。そ
れにより、窓ガラスの開閉動力源であるモータの駆動を
強制停止する。それに同期して、FSフリップフロップ
はウォッチドッグタイマからのLowレベル信号を受
け、Q出力端子がHi(ハイ)レベルとなることでフェ
イルセーフを開始する。その後、ウォッチドッグタイマ
はマイコン出力が所定の周波数領域に入ったか否かを判
断し、入ったときはマイコン正常復帰と判断する。この
ウォッチドッグタイマの判断に基づくHiレベルの信号
を受け、FSフリップフロップのQ出力端子がLowレ
ベルとなることでフェイルセーフを解除する。
【0007】このように、FSフリップフロップは、ウ
ォッチドッグタイマからのLowレベルまたはHiレベ
ルの信号に対応して、フェイルセーフを開始または解除
する。そうした制御により、従来必要とされてきた復帰
操作の手間を省くことを可能にした技術である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この特
開平9−101802号公報のフェイルセーフ装置にあ
っては、解決すべき次の問題点が残されている。
【0009】周知のように、自動車用パワーウインド装
置は、たとえば運転者側の前部席両側ドアと後部席両側
ドアのそれぞれに窓ガラスを開閉するためのスイッチユ
ニットが備わっている。この場合、通例として、運転者
が対応するスイッチユニットは、少なくとも手動操作式
と自動操作式の両方式スイッチからなっている。
【0010】したがって、実機搭載後の実用性を配慮す
ると、マイコン暴走など、異常発生時に対応するフェイ
ルセーフ制御は、車体各ドアの窓ガラス開閉スイッチが
どのような投入状態にあるかを判断して対応することが
望ましい。すなわち、車体各ドアの窓ガラス開閉スイッ
チが、プルアップ(引き上げ;閉じる)のオン状態にな
っているか、あるいはプルダウン(引き下げ;開く)の
オン状態になっているかによってフェイルセーフ制御を
適応させる。
【0011】以上の点に関して、上記公報のフェイルセ
ーフ装置には課題が残され、しかもウォッチドッグタイ
マとFSフリップフロップとによる連動制御が非常に複
雑化する不具合がある。
【0012】したがって、本発明の目的は、車体各ドア
の窓ガラスを開閉する手動式および自動式の操作スイッ
チの投入状態に対応して、マイコン異常時に窓ガラス開
閉動力源モータの駆動を簡易にバックアップして開閉制
御を可能とした自動車用パワーウインド制御方法および
制御装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による請求項1に
記載の自動車用パワーウインド制御方法は、手動操作ス
イッチおよび自動操作スイッチからなるうちの少なくと
も手動操作スイッチを備えており、それらの操作スイッ
チの可動接点をニュートラル位置からプルアップ用とプ
ルダウン用の固定接点に選択切替して、窓ガラスをプル
アップまたはプルダウンさせて開閉するにあたり、マイ
コン本体から出力された設定領域外の周波数のパルス信
号を検出して、マイコン監視手段がそのマイコン本体に
異常発生したことを判断したとき、前記マイコン監視手
段が判断信号を出力して前記マイコン本体をリセットす
るとともに、バックアップ回路をオンにセットし、前記
操作スイッチの可動接点がプルアップ用の固定接点に接
続されているときには、前記バックアップ回路のオン動
作によって、前記窓ガラスをプルアップ動作させ該窓ガ
ラスが閉るまで前記窓ガラス開閉動力源のモータをプル
アップ方向へ回転動作させ、また、前記操作スイッチの
可動接点がプルダウン用の固定接点に接続されていると
きには、前記バックアップ回路のオン動作によって、前
記窓ガラスをプルダウン動作させ該窓ガラスが開くまで
前記窓ガラス開閉動力源のモータをプルダウン方向へ回
転動作させるように制御する。
【0014】以上の制御によって、マイコン本体の異常
発生時、操作スイッチの可動接点がプルアップ用とプル
ダウン用の固定接点のいずれかへの接続による投入状態
に対応して、バックアップ回路のオンにより、窓ガラス
開閉動力源のモータを正逆転いずれかの方向へ回転駆動
させて、窓ガラスをプルアップまたはプルダウンさせて
開閉できる。
【0015】また、請求項2に記載の自動車用パワーウ
インド制御方法は、前記バックアップ回路にバックアッ
プトランジスタを用い、前記マイコン監視手段からLo
wレベルの判断信号を前記マイコン本体に送出してリセ
ットするとともに、その判断信号を前記バックアップト
ランジスタのベースに入力してオンにバイアスすること
により、前記可動接点がプルアップ用とプルダウン用の
固定接点のいずれかに接続されていることに対応して、
前記モータの一方電位をHiレベルにして他方電位をL
owレベルにし、またはその逆にすることで正逆転方向
のいずれかに回転起動させる。
【0016】以上の制御によって、バックアップ回路に
トランジスタを用いることにより、直流エネルギーを好
適に利用して、その増幅作用とスイッチング作用によっ
て、簡潔な制御で窓ガラス開閉動力源モータの正逆回転
を制御し、マイコン異常時にバックアップして窓ガラス
を開閉できる。
【0017】また、本発明による請求項3に記載の自動
車用パワーウインド制御装置は、手動操作スイッチおよ
び自動操作スイッチからなるうちの少なくとも手動操作
スイッチを備えており、それらの操作スイッチの可動接
点をニュートラル位置からプルアップ用とプルダウン用
の固定接点に選択切替して、窓ガラスをプルアップまた
はプルダウンさせて開閉する装置であって、正常作動時
に設定領域の周波数のパルスを出力するパルス出力端子
を有し、また前記操作スイッチからの切替信号に対応し
た作動信号を出力するプルアップ出力端子およびプルダ
ウン出力端子を有し、さらに異常発生時にリセット信号
を受け取るためのリセット入力端子を有してなっている
マイコン本体と、このマイコン本体の前記パルス出力端
子から出力されたパルス信号を検出して、それが前記設
定領域の周波数か否かによって前記マイコン本体の作動
の正常または異常を判断可能であり、異常と判断したと
きにその判断信号を前記マイコン本体のリセット入力端
子に送出するための判断信号出力端子を有するマイコン
監視手段と、前記マイコン本体のプルアップ出力端子ま
たはプルダウン出力端子から出力された作動信号によっ
て正逆転いずれかの方向に回転起動し、その回転動力を
アクチュエータを介して窓ガラスに伝動する開閉動力源
のモータと、回路の一端が前記マイコン監視手段の判断
信号出力端子に接続され、回路の他端が前記操作スイッ
チのプルアップ用およびプルダウン用の各固定接点に接
続され、さらにその他端が前記マイコン本体のプルアッ
プ出力端子およびプルダウン出力端子に接続されて、前
記マイコン監視手段の判断信号出力端子から判断信号が
入力されたときにオンにセットされ、前記操作スイッチ
の可動接点が前記プルアップ用とプルダウン用のいずれ
かの固定接点に接続されていることに対応したバックア
ップ駆動信号を出力して、前記モータを正逆転いずれか
の方向に回転起動させるためのバックアップ回路と、を
備えている。
【0018】以上の構成により、マイコン異常時、従来
のようなマイコン異常検出手段のウォッチドッグタイマ
に連動させるFSフリップフロップが不要であり、制御
ならびに構造を簡素化できる。
【0019】また、請求項3に記載の自動車用パワーウ
インド制御装置では、前記マイコン監視手段の判断信号
出力端子から出力される判断信号は、前記マイコン本体
にリセットするためのリセット信号として入力されると
同時に、前記バックアップ回路にオンするためのセット
信号として入力されるようになっている。
【0020】以上のようにすることで、マイコン異常
時、マイコン本体をリセットするリセット信号をバック
アップ回路をオンにするセット信号に共用することで、
操作スイッチの投入状態に応じて窓ガラス開閉動力源モ
ータを制御し、窓ガラスの開閉を簡潔な制御で行うこと
ができる。
【0021】また、請求項5に記載の自動車用パワーウ
インド制御装置は、前記マイコン本体のプルアップ出力
端子およびプルダウン出力端子が、プルアップ用および
プルダウン用のそれぞれに対応するリレー駆動トランジ
スタを切替リレーを介して、前記モータの一側および他
側の各電位端子に接続して構成している。
【0022】以上の構成によって、リレー駆動トランジ
スタと切替リレーを共働させることで、モータの一側電
位と他側電位をHiレベル/Lowレベルの切り替えに
よるスイッチング制御が容易になる。
【0023】また、請求項6に記載の自動車用パワーウ
インド制御装置は、前記バックアップ回路にバックアッ
プトランジスタが設けられ、このベースが前記回路の一
端として形成されて、そのベースに前記マイコン監視手
段の判断信号出力端子から出力された判断信号がセット
信号として入力可能となっている。
【0024】以上のように、バックアップ回路にバック
アップトランジスタを使用することにより、マイコン異
常時にマイコン監視手段から受け取ったセット信号でバ
ックアップトランジスタがオンにバイアスされ、このコ
レクタ電流を前記請求項5で示されたプルアップ用とプ
ルダウン用の2つのリレー駆動トランジスタに対して供
給して、Hiレベル/Lowレベルによる切替スイッチ
ング作用が簡便な構造で可能である。
【0025】また、請求項7に記載の自動車用パワーウ
インド制御装置は、前記バックアップトランジスタのコ
レクタが前記バックアップ回路の他端として前記操作ス
イッチのプルアップ用およびプルダウン用の各固定接点
に接続され、かつ前記マイコン本体の前記プルアップ出
力端子およびプルダウン出力端子に接続されている。
【0026】以上の構成により、マイコン本体が異常発
生した場合に、そのプルアップ出力端子とプルダウン出
力端子から出力されずとも、操作スイッチのプルアップ
用およびプルダウン用の各固定接点への接続状態に対応
した切替信号を、バックアップのバックアップトランジ
スタによるスイッチング作用でモータの駆動を切り替え
ることができる。
【0027】また、請求項8に記載の自動車用パワーウ
インド制御装置は、前記バックアップトランジスタのコ
レクタが、前記操作スイッチのプルアップ用およびプル
ダウン用の各固定接点にそれぞれダイオードを介して接
続されている。
【0028】以上のように、バックアップトランジスタ
のコレクタと、操作スイッチのプルアップ用およびプル
ダウン用の各固定接点との間にそれぞれダイオードを設
けることにより、整流作用と相まって操作スイッチ側か
ら入る外乱によって誤作動するのを防止できる。
【0029】また、請求項9に記載の自動車用パワーウ
インド制御装置は、前記バックアップトランジスタとし
て、前記ベースとエミッタがバイアス抵抗を介して接続
されたPNP型を用いている。
【0030】以上のように、バックアップトランジスタ
にPNP型を用いることで、マイコン異常時にマイコン
監視手段からLowレベルの信号をベースで受け取り、
コレクタから前記スイッチング用のリレー駆動トランジ
スタにHiレベルの信号を送って切り替えるスイッチ機
能を得ることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明による自動車用パワ
ーウインド制御装置の実施の形態について詳細に説明す
る。
【0032】構成回路図の図1に示すように、本装置1
は、自動車ドアの各窓ガラスを開閉操作するための手動
式および自動式の両操作スイッチ11,15からなるス
イッチユニット10が備わっている。前述のように、少
なくとも運転席ドア用のスイッチユニット10は、手動
式と自動式の両操作スイッチ11,15を備えている。
【0033】すなわち、運転者または同乗者によってス
イッチ操作が行われると、窓ガラス開閉動力源の直流モ
ータMが正転方向または逆転方向に起動し、その回転動
力がガラス上下動力機構であるアクチュエータ(図示せ
ず)に伝動される。アクチュエータの作動を受けて、窓
ガラスをプルアップ動作して閉じ、またはプルダウン動
作して開くための装置である。
【0034】手動式操作スイッチ11は、これを手動で
操作し続けている間だけ直流モータMが起動し、窓ガラ
スを途中位置まで開閉したり、あるいは全閉/全開方向
へプルアップ/プルダウン動作を続行するときの操作用
である。この手動操作スイッチ11は、アース接地され
て常にニュートラル位置に保持された可動接点12と、
この可動接点12に手動による選択的な切替操作で接続
させるプルアップ用とプルダウン用の各固定接点13,
14からなっている。
【0035】自動操作スイッチ15は、これを一度スイ
ッチ操作すると、窓ガラスが下限の全閉位置または上限
の全開位置で停止するまで、プルアップ/プルダウン動
作させるための操作用である。この自動操作スイッチ1
5もまた、アース接地されて常にニュートラル位置に保
持された可動接点16と、この可動接点16に手動によ
る選択的な切替操作で接触させるプルアップ用とプルダ
ウン用の各固定接点17,18からなっている。
【0036】また、装置1は、スイッチユニット10と
直流モータMの間に、マイコン本体20、このマイコン
本体20の動作が正常/異常かを監視するマイコン監視
手段としてのウォッチドッグタイマ30、そして切替リ
レー回路40などを互いに電気的に接続して備えてい
る。
【0037】マイコン本体20は、CPU、メモリおよ
びI/Oポートなどからなって、定電圧源5V(ボル
ト)に接続されている。CPUは制御部や演算部からな
り、その制御部に入力端子21,22,23から、スイ
ッチユニット10の手動または自動操作スイッチ11,
15を切替操作したスイッチ信号が入力される。また、
制御部は、ウォッチドッグタイマ30にパルス信号を入
力するパルス出力端子24を有し、逆にウォッチドッグ
タイマ30から制御部にリセット信号が入力されるリセ
ット端子25を有している。さらに、制御部は、制御信
号をプルアップ用とプルダウン用のそれぞれリレー駆動
用トランジスタTr1,Tr2の各ベースに入力する出
力端子26,27を有している。
【0038】ウォッチドッグタイマ30は、入力端子3
1および出力端子32を有し、それらの端子でマイコン
本体20の制御部との間で信号が入出力可能となってい
る。この場合のウォッチドッグタイマ30は、制御部の
パルス出力端子24から出力されたパルス信号を受け取
り、その周波数の適否を監視する異常検出手段として設
けられている。
【0039】一般に、ウォッチドッグタイマ30は、特
定条件時にシステム全体またはその一部を停止させる機
能を有するものとして用いられる。ここでは、ウォッチ
ドッグタイマ30は、半導体ICによる制御回路などか
らなって、マイコン本体10からの出力パルスが設定の
周波数領域に入っているか否かを検出可能となってい
る。その検出信号に基づいて、ウォッチドッグタイマ3
0はマイコン本体10が正常か異常かを判断するマイコ
ン監視手段でもある。
【0040】また、切替リレー回路40は、プルアップ
用とプルダウン用の各切替リレー40A,40Bを有し
ている。プルアップ用の切替リレー40Aは、リレーコ
イル41と、可動接点42および2つの固定接点43,
44からなっている。同じく、プルダウン用の切替リレ
ー40Bは、リレーコイル45と、可動接点46および
2つの固定接点47,48からなっている。リレーコイ
ル41,45の一端はたとえば定電圧源5Vに接続され
ている。
【0041】プルアップ用の切替リレー40Aの固定接
点43と、プルダウン用の切替リレー40Bの固定接点
47とは互いに接続され、イグニッションスイッチ50
を介して車載電源のバッテリ(図示せず)に接続されて
いる。また、もう一方のプルアップ側とプルダウン側の
両固定接点44,48は互いに接続され、アース接地さ
れている。
【0042】ここで、上記リレー駆動トランジスタTr
1,Tr2はいずれもNPN型であり、それらの各コレ
クタが対応するプルアップ用とプルダウン用の各リレー
コイル41,45に接続されている。すなわち、リレー
駆動トランジスタTr1,Tr2はそれらのベースに制
御部の出力端子26,27から制御信号が入力される
と、オン状態にバイアスされる。そうしたスイッチング
作用により、切替リレー回路40のプルアップ用とプル
ダウン用の各切替リレー40A,40Bのいずれかが作
動する。切替リレー40A,40Bの一方が作動する
と、電源バッテリから負荷の直流モータMに通電オンと
なり、直流モータMの正逆いずれかの方向への回転起動
によって、窓ガラスをプルアップ/プルダウン動作させ
る。
【0043】一方、本発明の要部であるバックアップ回
路60は、その主体となるバックアップ用のPNP型ト
ランジスタTr3を有している。このバックアップトラ
ンジスタTr3のベースは、抵抗R1を介してウォッチ
ドッグタイマ30の出力端子32に接続されている。
【0044】したがって、ウォッチドッグタイマ30の
出力端子からの信号は、マイコン本体20のリセット入
力端子25に対してはリセット信号として出力され、同
時に、バックアップトランジスタTr3のベースに対し
てはセット信号として出力可能となっている。このバッ
クアップトランジスタTr3のベースおよびエミッタ間
には、バイアス抵抗R2が接続されている。
【0045】また、バックアップトランジスタTr3の
コレクタは、抵抗R3とR4、そしてダイオードD1と
D2をそれぞれ介して手動操作スイッチ11のプルアッ
プ用とプルダウン用の2つの固定接点13,14に接続
されている。ダイオードD1,D2を設けた理由は、整
流作用と相まって、スイッチユニット1側から外乱信号
が入ることにより、バックアップ回路60が誤作動する
のを防止する。
【0046】さらに、バックアップトランジスタTr3
のコレクタは、上記抵抗R3,R4を介してプルアップ
用とプルダウン用のリレー駆動トランジスタTr1,T
r2の各ベースに接続されている。それにより、バイア
スを加えたときのバックアップトランジスタTr3のコ
レクタ電流をリレー駆動用トランジスタTr1,Tr2
のベースに供給可能となる。
【0047】次に、以上の構成による本発明の自動車用
パワーウインド制御装置の動作および作用について、図
1を併用しながら図2のフローチャートを参照して説明
する。
【0048】正常作動時、マイコン本体20は、制御部
のパルス出力端子24から設定された周波数領域のパル
ス信号を出力し、ウォッチドッグタイマ30はそれを常
時入力端子24から受け取っている(ステップS1)。
【0049】ウォッチドッグタイマ30では、マイコン
本体20のパルス出力端子24から出力されたパルス信
号を受け取って検出し、それが設定領域の周波数である
か否かを判断する(ステップS2)。このステップS2
において、設定領域のパルス周波数である場合(Ye
s)、ウォッチドッグタイマ30はマイコン本体20が
正常に作動していると判断する。
【0050】一方、自動車の走行中などにあって、マイ
コン本体20が予期しない暴走などしたり、あるいはマ
イコン本体20の電源電圧が低下するなどして異常を発
生することがある。その場合、制御部のパルス出力端子
24からウォッチドッグタイマ30に送られる出力信号
のパルスは、プルアップ状態のHiレベルか、またはプ
ルダウン状態のLowレベルとなる。
【0051】その際、上記ステップS2において、マイ
コン本体20の出力パルス周波数が設定領域から外れて
いると(No)、ウォッチドッグタイマ30はその領域
外のパルス信号を検出して、マイコン本体20に異常が
発生したことを判断する(ステップS3)。その判断に
基づいて、ウォッチドッグタイマ30は出力端子32か
らLowレベルの信号をこの場合「リセット信号」とし
てマイコン本体20のリセット端子25に送出する(ス
テップS4)。このリセット信号を受け取ると、制御部
はマイコン本体20をリセットする(ステップS5)。
【0052】ステップS5においては、同時にウォッチ
ドッグタイマ30の出力端子32から出力された信号は
また、「セット信号」としてバックアップ回路60のバ
ックアップトランジスタTr3のベースに入力される。
それにより、バックアップトランジスタTr3がオン状
態にバイアスされる。バイアスを加えたバックアップト
ランジスタTr3のコレクタからは、コレクタ電流がリ
レー駆動トランジスタTr1,Tr2の各ベースにHi
レベルで供給される。その結果、プルアップ用とプルダ
ウン用の2つの切替リレー40A,40Bが強制的にオ
ン状態に動作する(ステップS6)。
【0053】このとき、ステップS7において、手動操
作スイッチ11の可動接点12がオフ状態か否か判断さ
れる。オフ状態であれば(Yes)、プルアップ用とプ
ルダウン用の切替リレー40A,40Bは強制オン状態
であるから、モータMの両端電位V1,V2はいずれも
Hiレベルになる。結果、モータMは起動せず、窓ガラ
スは不動のままである(ステップS8)。
【0054】ステップS7で可動接点12がオン状態の
とき(No)、ステップS9に進行する。このステップ
S9では、可動接点12がプルアップ用とプルダウン用
の固定接点13,14のいずれに接続しているか判断さ
れる。
【0055】ステップS9において、可動接点12がプ
ルアップ用の固定接点13に接続している場合(Ye
s)、バックアップトランジスタTr3のコレクタから
プルダウン用のリレー駆動用トランジスタTr2に流れ
るコレクタ電流がLowレベルとなり、プルダウン用の
切替リレー40Bを強制的にオフにする(ステップS1
0)。モータMの一方電位V1がHiレベルで、他方電
位V2がLowレベルとなることから、モータMがプル
アップ方向へ回転起動する。それによって、窓ガラスが
プルアップ動作して閉じる(ステップS11)。
【0056】一方、ステップS9において、可動接点1
2がプルダウン用の固定接点14に接続している場合
(No)、バックアップトランジスタTr3のコレクタ
からプルアップ用のリレー駆動トランジスタTr1に流
れるコレクタ電流がLowレベルとなり、プルアップ用
の切替リレー40Aを強制的にオフにする(ステップS
12)。モータMの一方電位V1がLowレベルで、他
方電位V2がHiレベルとなることから、モータMが今
度は逆のプルダウン方向へ回転起動する。それによっ
て、窓ガラスがプルダウン動作して開く(ステップS1
3)。
【0057】その後、マイコン本体20が復旧して正常
動作可能な状態になると、バックアップ回路60はリセ
ット状態に解除され、マイコン本体20が初期設定など
される(ステップS14)。
【0058】なお、図2において、ステップS14がス
テップS2に戻る連続ルーチンが示されているが、窓ガ
ラスの不動、開閉各動作のステップS8,S11,S1
3後に動作フローを終了する制御も可能である。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動車用
パワーウインド制御装置は、バックアップ回路に設けた
トランジスタの増幅作用とスイッチング作用を利用する
ことで、簡単な構造と制御でもってマイコン本体の異常
時にバックアップでき、しかも手動操作スイッチまたは
自動操作スイッチの投入オン状態に応じて、バックアッ
プ制御により窓ガラス開閉動力源のモータを正逆転いず
れかに回転起動させることで、マイコン異常時でも窓ガ
ラスを開閉制御できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるバックアップ回路を設けた自動車
用パワーウインド制御装置の実施の形態の構成を示す回
路図である。
【図2】本実施の形態の動作フローチャートである。
【符号の説明】
1 自動車用パワーウインド制御装置 10 スイッチユニット 11 手動操作スイッチ 15 自動操作スイッチ 12,16 可動接点 13 プルアップ用の固定接点 14 プルダウン用の固定接点 20 マイコン本体 21,22,23 スイッチ信号入力端子 24 パルス出力端子 25 リセット入力端子 26 プルアップ出力端子 27 プルダウン出力端子 30 ウォッチドッグタイマ(マイコン監視手
段) 31 マイコンパルス入力端子 32 判断信号出力端子 40 切替リレー回路 40A プルアップ用切替リレー 40B プルダウン用切替リレー 60 バックアップ回路 Tr3 PNP型バックアップ用のトランジスタ Tr1 プルアップ用のリレー駆動トランジスタ Tr2 プルダウン用のリレー駆動トランジスタ D1 プルアップ側のダイオード D2 プルダウン側のダイオード

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手動操作スイッチおよび自動操作スイッ
    チからなるうちの少なくとも手動操作スイッチを備えて
    おり、それらの操作スイッチの可動接点をニュートラル
    位置からプルアップ用とプルダウン用の固定接点に選択
    切替して、窓ガラスをプルアップまたはプルダウンさせ
    て開閉する自動車用パワーウインドの制御方法であっ
    て, マイコン本体から出力された設定領域外の周波数のパル
    ス信号を検出して、マイコン監視手段がそのマイコン本
    体に異常発生したことを判断したとき、前記マイコン監
    視手段が判断信号を出力して前記マイコン本体をリセッ
    トするとともに、バックアップ回路をオンにセットし,前記操作スイッチの可動接点がプルアップ用の固定接点
    に接続されているときには、前記バックアップ回路のオ
    ン動作によって、前記窓ガラスをプルアップ動作させ該
    窓ガラスが閉るまで前記窓ガラス開閉動力源のモータを
    プルアップ方向へ回転動作させ, また、前記操作スイッチの可動接点がプルダウン用の固
    定接点に接続されているときには、前記バックアップ回
    路のオン動作によって、前記窓ガラスをプルダウン動作
    させ該窓ガラスが開くまで前記窓ガラス開閉動力源のモ
    ータをプルダウン方向へ回転動作させる ように制御する
    ことを特徴とする自動車用パワーウインド制御方法。
  2. 【請求項2】 前記バックアップ回路にバックアップト
    ランジスタを用い、前記マイコン監視手段からLowレ
    ベルの判断信号を前記マイコン本体に送出してリセット
    するとともに、その判断信号を前記バックアップトラン
    ジスタのベースに入力してオンにバイアスすることによ
    り、前記可動接点がプルアップ用とプルダウン用の固定
    接点のいずれかに接続されていることに対応して、前記
    モータの一方電位をHiレベルにして他方電位をLow
    レベルにし、またはその逆にすることで正逆転方向のい
    ずれかに回転起動させることを特徴とする請求項1に記
    載の自動車用パワーウインド制御方法。
  3. 【請求項3】 手動操作スイッチおよび自動操作スイッ
    チからなるうちの少なくとも手動操作スイッチを備えて
    おり、それらの操作スイッチの可動接点をニュートラル
    位置からプルアップ用とプルダウン用の固定接点に選択
    切替して、窓ガラスをプルアップまたはプルダウンさせ
    て開閉する自動車用パワーウインドの制御装置であっ
    て,正常作動時に設定領域の周波数のパルスを出力する
    パルス出力端子を有し、また前記操作スイッチからの切
    替信号に対応した作動信号を出力するプルアップ出力端
    子およびプルダウン出力端子を有し、さらに異常発生時
    にリセット信号を受け取るためのリセット入力端子を有
    してなっているマイコン本体と,このマイコン本体の前
    記パルス出力端子から出力されたパルス信号を検出し
    て、それが前記設定領域の周波数か否かによって前記マ
    イコン本体の作動の正常または異常を判断可能であり、
    異常と判断したときにその判断信号を前記マイコン本体
    のリセット入力端子に送出するための判断信号出力端子
    を有するマイコン監視手段と,前記マイコン本体のプル
    アップ出力端子またはプルダウン出力端子から出力され
    た作動信号によって正逆転いずれかの方向に回転起動
    し、その回転動力をアクチュエータを介して窓ガラスに
    伝動する開閉動力源のモータと,回路の一端が前記マイ
    コン監視手段の判断信号出力端子に接続され、回路の他
    端が前記操作スイッチのプルアップ用およびプルダウン
    用の各固定接点に接続され、さらにその他端が前記マイ
    コン本体のプルアップ出力端子およびプルダウン出力端
    子に接続されて、前記マイコン監視手段の判断信号出力
    端子から判断信号が入力されたときにオンにセットさ
    れ、前記操作スイッチの可動接点が前記プルアップ用と
    プルダウン用のいずれかの固定接点に接続されているこ
    とに対応したバックアップ駆動信号を出力して、前記モ
    ータを正逆転いずれかの方向に回転起動させるためのバ
    ックアップ回路と,を備えたことを特徴とする自動車用
    パワーウインド制御装置。
  4. 【請求項4】 前記マイコン監視手段の判断信号出力端
    子から出力される判断信号は、前記マイコン本体にリセ
    ットするためのリセット信号として入力されると同時
    に、前記バックアップ回路にオンするためのセット信号
    として入力されることを特徴とする請求項3に記載の自
    動車用パワーウインド制御装置。
  5. 【請求項5】 前記マイコン本体のプルアップ出力端子
    およびプルダウン出力端子が、プルアップ用およびプル
    ダウン用のそれぞれに対応するリレー駆動トランジスタ
    を切替リレーを介して、前記モータの一側および他側の
    各電位端子に接続されていることを特徴とする請求項3
    または4に記載の自動車用パワーウインド制御装置。
  6. 【請求項6】 前記バックアップ回路にバックアップト
    ランジスタが設けられ、このベースが前記回路の一端と
    して形成されて、そのベースに前記マイコン監視手段の
    判断信号出力端子から出力された判断信号がセット信号
    として入力可能となっていることを特徴とする請求項
    3、4または5に記載の自動車用パワーウインド制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記バックアップトランジスタのコレク
    タが前記バックアップ回路の他端として前記操作スイッ
    チのプルアップ用およびプルダウン用の各固定接点に接
    続され、かつ前記マイコン本体の前記プルアップ出力端
    子およびプルダウン出力端子に接続されていることを特
    徴とする請求項6に記載の自動車用パワーウインド制御
    装置。
  8. 【請求項8】 前記バックアップトランジスタのコレク
    タが、前記操作スイッチのプルアップ用およびプルダウ
    ン用の各固定接点にそれぞれダイオードを介して接続さ
    れていることを特徴とする請求項7に記載の自動車用パ
    ワーウインド制御装置。
  9. 【請求項9】 前記バックアップトランジスタは、前記
    ベースとエミッタがバイアス抵抗を介して接続されたP
    NP型であることを特徴とする請求項6、7または8に
    記載の自動車用パワーウインド制御装置。
  10. 【請求項10】 前記マイコン監視手段が、IC制御回
    路からなっているウォッチドッグタイマであることを特
    徴とする請求項3、4、5、6、7、8または9に記載
    の自動車用パワーウインド制御装置。
JP15618098A 1998-06-04 1998-06-04 自動車用パワーウインド制御方法および制御装置 Expired - Fee Related JP3333740B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15618098A JP3333740B2 (ja) 1998-06-04 1998-06-04 自動車用パワーウインド制御方法および制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15618098A JP3333740B2 (ja) 1998-06-04 1998-06-04 自動車用パワーウインド制御方法および制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11342736A JPH11342736A (ja) 1999-12-14
JP3333740B2 true JP3333740B2 (ja) 2002-10-15

Family

ID=15622113

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15618098A Expired - Fee Related JP3333740B2 (ja) 1998-06-04 1998-06-04 自動車用パワーウインド制御方法および制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3333740B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3693226B2 (ja) * 1999-06-30 2005-09-07 矢崎総業株式会社 マイコンのバックアップ装置及び自動車用パワーウインドウ制御装置
JP3419752B2 (ja) * 2000-10-19 2003-06-23 アール・ビー・コントロールズ株式会社 燃焼制御装置
KR100383947B1 (ko) * 2000-12-01 2003-05-14 현대자동차주식회사 자동차의 파워 윈도우 구동장치
JP6846989B2 (ja) * 2017-06-13 2021-03-24 三菱電機エンジニアリング株式会社 フェールセーフ回路

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11342736A (ja) 1999-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107558831B (zh) 汽车电动背门门锁电机的控制方法及电路
US5790419A (en) Fail-safe system and method of operation
JPH0577755A (ja) 電動パワーステアリング制御装置及び方法
JP3333740B2 (ja) 自動車用パワーウインド制御方法および制御装置
US6437531B1 (en) Backup method of microcomputer used in case of stoppage of operation, backup unit of microcomputer, and control unit for controlling power window for automobile use
US4537049A (en) Control circuit for locking mechanism of vehicle door
JPS5897514A (ja) 自動車用モ−タのロツク防止装置
US6111326A (en) Control circuit for opening/closing device in a vehicle
JP3167110B2 (ja) リレー接点の溶着監視機能に特徴を有するキーレス式エンジン始動装置
JP3683408B2 (ja) パワーウィンドウ制御装置
US6490699B2 (en) Computer monitor device
JP2001014002A (ja) マイコンの動作停止時のバックアップ方法及びマイコンのバックアップ装置及び自動車用パワーウインドウ制御装置
JPH0223384B2 (ja)
EP1160410A1 (en) Motor drive
JP3385609B2 (ja) 車載モータの正逆転制御回路
JP2541725B2 (ja) エンジンの自動始動装置
KR960009183Y1 (ko) 자동차 윈도우의 자동 개폐제어장치
KR920001525B1 (ko) 차량용 창유리자동닫힘장치
JP3161726B2 (ja) 自動車用多重通信システム
JP3022048B2 (ja) 自動車用ドアミラ−制御装置
JP2628808B2 (ja) パワーウインド制御装置
JP4036585B2 (ja) フェールセーフ機構
JPH068667U (ja) 車両のパワーウインドウ装置
JPH0228664B2 (ja)
JPH04362448A (ja) ワイパ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees