JP3320545B2 - 防音用難燃ウレタンフォーム - Google Patents

防音用難燃ウレタンフォーム

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JP3320545B2
JP3320545B2 JP02662194A JP2662194A JP3320545B2 JP 3320545 B2 JP3320545 B2 JP 3320545B2 JP 02662194 A JP02662194 A JP 02662194A JP 2662194 A JP2662194 A JP 2662194A JP 3320545 B2 JP3320545 B2 JP 3320545B2
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polyol
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明敏 野沢
伸二 宮川
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Tokai Chemical Industries Ltd
Sumitomo Riko Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防音用難燃ウレタンフ
ォームに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車エンジン本体の周辺部には、種々
の付属装置や部品が近接して配置されることが多い。と
ころがエンジン本体とそれらの装置や部品との間に間隙
が存在する場合には、エンジンの作動時にその間隙に定
在波が発生し、この定在波によってエンジン騒音が増長
するという不具合があった。
【0003】そこで実公昭59−7545号公報などに
は、エンジン本体とその周囲の装置や部品との間の間隙
に緩衝材を充填し、定在波の発生を防止することが提案
されている。この緩衝材は、エンジン本体に近接して配
置されるという特殊な条件から、耐熱劣化性及び難燃性
に優れていることが望まれる。このエンジン本体周囲の
間隙に配置される緩衝材としては、従来よりアスファル
トとともに発泡成形されたアスファルト含浸ウレタンフ
ォーム、EPDMやエピクロルヒドリンゴムなどからな
る発泡ゴムが用いられている。
【0004】例えばアスファルト含浸ウレタンフォーム
は、ポリオールと、ポリイソシアネートと、発泡剤と、
難燃剤及びアスファルトからなる組成物を型内に注入
し、発泡成形することで製造されている。このアスファ
ルト含浸ウレタンフォームは、安価で耐熱性に優れると
いう特徴がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところがアスファルト
含浸ウレタンフォームは、難燃性が不十分である。また
難燃剤の添加量を増量すれば難燃性は向上するが、耐熱
劣化性が低下し、フォームとしての物性も低下するた
め、難燃剤の増量も困難であった。またEPDMの発泡
ゴムも耐熱劣化性は良好であるものの難燃性が不十分で
あり、エピクロルヒドリンゴムの発泡ゴムは難燃性は良
好であるものの耐熱劣化性が不十分である。つまり、従
来の緩衝材には難燃性と耐熱劣化性を両立するものがな
かった。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、難燃性と耐熱劣化性を両立させ、さらには
吸音特性も向上させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の防音用難燃ウレタンフォームは、スチレンモノマー
が100%グラフト重合したスチレン系ポリマーポリオ
ールを少なくとも含むポリオールと、ポリイソシアネー
トと、発泡剤及び難燃剤とからなる組成物を発泡させて
なることを特徴とする。
【0008】ポリマーポリオールとは、ポリエーテルポ
リオール,ポリエステルポリオール,ポリエーテルエス
テルポリオール,ウレタン基含有ポリオールなど種々の
実質的に飽和の又は不飽和のポリオール中で、ビニルモ
ノマなどの重合性モノマを重合することで製造されたも
の、また、予め製造された重合体をポリオールに分散し
たもの、あるいはさらにポリオールにグラフトさせたも
のをいう。そしてスチレン系ポリマーポリオールとは、
重合性モノマの少なくとも一部にスチレンモノマを用い
て製造されたポリマーポリオールをいう。
【0009】本発明においては、ポリオールには少なく
ともスチレン系ポリマーポリオールが含まれる。スチレ
ン系ポリマーポリオールはポリオール中に少なくとも2
0重量%含まれることが望ましい。20重量%未満であ
ると難燃性及び吸音性が低下するので好ましくない。な
お上限は制限されず、ポリオール全体をスチレン系ポリ
マーポリオールで構成することもできる。
【0010】スチレン系ポリマーポリオール以外のポリ
オールとしては、ポリエーテルポリオール,ポリエステ
ルポリオール,ポリエーテルエステルポリオール,ポリ
ブタジエングリコール,ヒマシ油,ポリカーボネートジ
オールなど、少なくとも2個の反応性水素原子を有する
高分子ポリオールから種々選択して用いることができ
る。
【0011】ポリイソシアネートとしては、トリレンジ
イソシアネート(TDI),ジフェニルメタンジイソシ
アネート(MDI),ポリメチレンポリフェニルイソシ
アネート,イソホロンジイソシアネート,キシリレンジ
イソシアネート,これらのイソシアネートを化学的に変
性したもの,これらのイソシアネート化合物とポリオー
ルなどとの反応物などの、有機ポリイソシアネートや変
性有機ポリイソシアネートから種々選択して用いること
ができる。
【0012】発泡剤としては、水、塩化メチレン、「フ
レオン」(デュポン社製)などを用いることができる。
また難燃剤としては、トリフェニルホスヘート(TP
P),トリブチルホスヘート(TBP),トリクレジル
ホスヘート(TCP)などの非ハロゲンリン酸エステ
ル、トリス・クロロエチルホスヘート(TCEP),ト
リス・ジクロロプロピルホスヘートなどの含ハロゲンリ
ン酸エステル、芳香族縮合リン酸エステルなどの非ハロ
ゲン縮合リン酸エステル、あるいは含ハロゲン縮合リン
酸エステルなどが例示される。
【0013】ポリオールとポリイソシアネートは、化学
量論的に決定することができる。また発泡剤の量は経験
的に決定され、従来のウレタンフォーム用組成物と同様
である。そして難燃剤は、従来に比べて少量とすること
ができ、5重量%以上の添加で良好な難燃性を付与する
ことができる。なお、ジアミンやポリアミンなどの架橋
剤、3級アミン化合物や有機すず化合物などの触媒など
の各種添加剤は、従来と同様に必要に応じて添加するこ
とができる。
【0014】
【作用】本発明の防音用難燃ウレタンフォームは、ポリ
オール中にスチレン系ポリマーポリオールを含んで発泡
されている。このスチレン系ポリマーポリオールを含む
ポリオールから形成されたウレタンフォームは、燃焼形
態が炭化型ではなく溶融滴下型となるため、良好な難燃
性を示す。したがって少ない難燃剤量でも難燃性が得ら
れるので、耐熱劣化性とウレタンフォームの高い物性を
維持しつつ高い難燃性が確保される。
【0015】またスチレン系ポリマーポリオールが存在
すると、発泡反応中にセルどうしが互いに連通化しやす
くなり、フォームが軟質となるとともにセル内における
音エネルギーの減衰作用が向上するので高い吸音特性が
得られる。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1)表1にも示すように、市販の二官能高分子
ポリエーテルポリオール(OH価=28、Mw=400
0)50重量部、市販のスチレン系ポリマーポリオール
(三官能高分子ポリエーテルポリオールにビニルモノマ
ーとしてスチレンモノマーが100%グラフト重合した
もの、OH価=25、Mw=6700、以下ポリマーポ
リオールAという)50重量部、架橋剤としてのジエタ
ノールアミン0.5重量部、発泡剤としての水3.0重
量部、触媒としての「DABCO33LV」(三共エアプロ
ダクツ(株)製)1.5重量部、難燃剤としての含ハロ
ゲン縮合リン酸エステル15重量部、イソシアネートと
して変性ピュアMDI(NCO%=26)を混合し、1
5×15×150mmの角柱状のフォームを形成した。 (実施例2)二官能高分子ポリオールを用いず、実施例
1で用いたポリマーポリオールAを100重量部用いた
こと以外は実施例1と同様にして、同形状のフォームを
形成した。 (比較例1)アクリロニトリル系ポリマーポリオール
(三官能高分子ポリエーテルポリオールにビニルモノマ
ーとしてアクリロニトリルが100%グラフト重合した
もの、OH価=28、Mw=6000、以下ポリマーポ
リオールBという)を用いたこと以外は実施例1と同様
にして、同形状のフォームを形成した。 (比較例2)二官能高分子ポリエーテルポリオールを用
いず、比較例1で用いたポリマーポリオールBを100
重量部用いたこと以外は実施例1と同様にして、同形状
のフォームを形成した。 (比較例3)市販のアスファルト含浸ウレタンフォーム
を比較例3とした。 (試験・評価)上記のそれぞれのフォームについて、密
度、伸び、耐熱劣化性、難燃性及び吸音特性を試験し
た。耐熱劣化性は、フォームを120℃で400時間加
熱保持し、その後の伸びを測定して加熱保持前の伸びに
対する割合(伸び保持率)で評価した。
【0017】難燃性はフォームの燃焼性を、フォームを
水平に保持し一端にバーナの火炎を10秒間当て火炎を
除いてからの燃焼性を評価する水平試験と、フォームを
鉛直に保持し下端にバーナの火炎を10秒間当て火炎を
除いてからの燃焼性を評価する垂直試験の二つの試験方
法で評価した。それぞれの試験は10回ずつ行い、自己
消火した割合を測定して燃焼性を評価した。
【0018】吸音特性は、測定管の一端をフォーム表面
に当接させ、他端に配置されたスピーカからサイン波を
送る。すると入射波と反射波の合成により定在波が生じ
るので、移動式マイクロフォンなどを用いて定在波の腹
と節の音圧を測定することでフォームの吸音率を算出す
る。定在波の腹の音圧をA、定在波の節の音圧をBとす
ると、n=A/Bと定義すれば吸音率αは次式で算出さ
れる。
【0019】α=4n/(n2 +2n+1) それぞれの試験結果を表1及び図1に示す。なお、図1
に示す吸音率は、実施例1と比較例3のフォームについ
てのみ行った。
【0020】
【表1】
【0021】表1より、実施例のフォームは比較例に比
べて耐熱劣化性に優れ、燃焼性も溶融滴下型で自己消火
性であり高い難燃性を有していることがわかる。比較例
1〜2のフォームは実施例1〜2と比較すると難燃性に
劣り、スチレン系ポリマーポリオールを用いたフォーム
が高い難燃性を有することが明らかである。また図1よ
り、実施例のフォームは従来からエンジン防音用フォー
ムとして用いられている比較例3に比べて高周波数域で
高い吸音率を示し、エンジン騒音を一層低減できること
が明らかである。
【0022】
【発明の効果】すなわち本発明の防音用難燃ウレタン
ォームは、軽量で耐熱性及び難燃性に優れていることか
ら、難燃ウレタンフォームとして各種用途に用いること
ができる。さらに吸音性にも優れているので、自動車の
エンジン近傍の隙間に配置される防音用難燃ウレタンフ
ォームとして極めて有用であり、エンジンと各部品間に
定在波が発生するのを防止でき騒音を一層低減すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】周波数と吸音率の関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08G 101:00) G10K 11/16 A (56)参考文献 特開 昭54−155264(JP,A) 特開 昭62−48717(JP,A) 特開 平1−168719(JP,A) 特開 平5−25243(JP,A) 特開 昭56−112943(JP,A) 特開 平5−209036(JP,A) 特開 平3−81315(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/00 - 18/87

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレンモノマーが100%グラフト重
    合したスチレン系ポリマーポリオールを少なくとも含む
    ポリオールと、ポリイソシアネートと、発泡剤及び難燃
    剤とからなる組成物を発泡させてなることを特徴とする
    防音用難燃ウレタンフォーム。
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JP3546033B2 (ja) 2001-09-27 2004-07-21 東海ゴム工業株式会社 車両用難燃性防音・防振材及びその製造方法
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