JP3317231B2 - スキュー検証方法 - Google Patents

スキュー検証方法

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JP3317231B2
JP3317231B2 JP03525798A JP3525798A JP3317231B2 JP 3317231 B2 JP3317231 B2 JP 3317231B2 JP 03525798 A JP03525798 A JP 03525798A JP 3525798 A JP3525798 A JP 3525798A JP 3317231 B2 JP3317231 B2 JP 3317231B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スキュー検証方法
に関し、特に、半導体集積回路(LSI)の電気的テス
トにおいて、LSIテスターの入力端子間のスキューに
よるテストトラブルの可能性を検証するために、LSI
の外部端子への入力信号の変化のタイミングをずらして
シミュレーションを行うことにより、テストトラブルの
可能性を検証するスキュー検証方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSIの電気的テストに用いるLSIテ
スターには、各入力端子間に数百ps〜数nsのスキュ
ーがある。このため、同時に信号を変化させようとして
も、全く同時に信号が変化するわけではなく、どうして
もスキュー幅の範囲内で入力タイミングのばらつきが生
じてしまう。これに対して、シミュレーションでは全く
同一のタイミングで信号を変化させることができる。こ
の違いにより、シミュレーションでは問題がなくてもテ
ストではLSIテスターの入力端子間のスキューによっ
てLSI内部の回路動作が変わってしまい、良品である
LSIが不良と判定されるようなトラブルが発生する場
合がある。このようなトラブルを未然に防止するため、
トラブルの可能性の検証が行われるようになっている。
図13は、従来のスキュー検証方法を説明するフローチ
ャートである。
【0003】従来のスキュー検証方法では、まず、ステ
ップ11でテストパタンB1を読み込んで複数の外部入
力端子で信号パタンが同時に変化している箇所を検索す
る。
【0004】次に、ステップ12で、図14に示すよう
に、同時に信号パタンが変化しているタイミング(ここ
では、エッジが立ち上がるタイミング)を、ある端子
(図では端子1)を基準にして他の端子(端子2〜4)
のエッジが立ち上がるタイミングが1周期Tずつ遅くな
っていくように信号パタンをずらしていって、シミュレ
ーション用パタンB21を作成する。これとは逆に、図
15に示すように、同時に変化しているタイミングを、
ある端子(端子1)を基準にして他の端子(端子2〜
4)のそれが1周期Tずつ早くなっていくようにパタン
をずらしていって、シミュレーション用パタンB22を
作成する。
【0005】ステップ13aではステップ12で作成し
たパタンB21を用いてシミュレーションを実行する。
同様に、ステップ13bではパタンB22を用いてシミ
ュレーションを実行する。それにより、それら各シミュ
レーションの結果B41,B42が得られる。
【0006】最後に、ステップ14で、結果B41,B
42をもとに競合によるトラブルの可能性を判定する。
つまり、信号パタンをずらしてシミュレーションを行っ
た結果、期待値不一致が見つけられなければ、トラブル
の可能性はないと判定し、元のパタンをテストで使用す
る。一方、シミュレーションによって期待値不一致が見
つかれば、トラブルの可能性があるため、競合が起こら
ないようにパタンを変更する。しかし、実際にはこの最
後の判定は自動で行われるわけではなく、人間が行うよ
うになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
スキュー検証方法によれば、以下のような問題がある。 (1)シミュレーションの結果、期待値不一致があった
場合、それがどの外部入力端子間のスキューが原因なの
かが簡単に特定できないという問題がある。その理由
は、期待値不一致が起こっている外部出力端子から、入
力方向に経路をトレースし、原因となる外部入力端子を
特定できないからである。 (2)LSIテスターのスキューによるトラブルの可能
性があることがわかっても、トラブルを事前に回避する
手段を持たないことである。その理由は、(1)の理由
と同様であるが、更に、原因となる入力端子を特定する
ことができないため、最適なテスト条件を生成すること
ができないからである。
【0008】従って、本発明の目的は、LSIテスター
を用いたテスト時のトラブルを確実に回避することがで
きるスキュー検証方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、テスト対象とする半導体集積回路の各外
部入力端子に入力される信号の第1の入力タイミング
を、半導体集積回路をテストするテスト装置のスキュー
を基に決定する第1の工程と、第1の工程で決定した第
1の入力タイミングを用いてシミュレーションを行う第
2の工程と、第2の工程で行ったシミュレーションで期
待値が不一致となった半導体集積回路の外部出力端子が
あった場合に、第1の入力タイミングに基づいて不一致
が発生した外部出力端子を特定し、これらの端子の入力
タイミングを比較して期待値不一致が起こらないように
入力タイミングを変更し、テスト装置のスキューの影響
を受けることなく最適なタイミング条件で半導体集積回
路をテストするための第2の入力タイミングを決定する
第3の工程とを少なくとも有し、第1の工程は、第1の
入力タイミングの決定を、半導体集積回路を構成する素
子および素子間の接続関係から、各外部入力端子を順序
素子のクロック入力端子と経路でつながっているか否か
でそれぞれ分類し、分類結果に応じて各外部入力端子に
入力される信号の遅延時間をスキューに基づき設定する
ことで行う、ことを特徴とするスキュー検証方法を提供
するものである。
【0010】以上の構成において、第1の工程では、
延時間のなかで最大となっている遅延時間に応じて、シ
ミュレーションで用いるテストパタンの周期を変更する
ことが望ましい。
【0011】また、第3の工程は、第2の工程で行った
シミュレーションで期待値が不一致となった半導体集積
回路の外部出力端子から信号が入力されてくる方向に向
かって経路をトレースしていくことにより、外部出力端
子と経路でつながっている複数の外部入力端子を特定
し、特定した複数の外部入力端子の第1の入力タイミン
グに基づいて、特定した複数の外部入力端子の第2の入
力タイミングを決定することが望ましい。
【0012】更に、第3の工程では、期待値を不一致と
させた原因となっている順序素子を特定するとともに、
特定した順序素子のクロック入力端子あるいはデータ入
力端子と経路でつながっている外部入力端子をそれぞれ
特定し、クロック入力端子およびデータ入力端子の各信
号が変化するタイミングならびに特定した外部入力端子
の第1の入力タイミングに基づいて、特定した外部入力
端子の第2の入力タイミングを決定することが望まし
い。この場合、第3の工程では、第2の入力タイミング
として決定した遅延時間のなかで最大となっている遅延
時間に応じて、シミュレーションで用いるテストパタン
の周期を変更することが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態について詳細に説明する。
【0014】〔第1の実施の形態〕図1は、第1の実施
の形態によるスキュー検証方法を説明するフローチャー
トである。この図1を参照して、その内容について詳細
に説明する。
【0015】回路接続情報A1は、テスト対象のLSI
を構成する素子および素子間の接続関係がまとめられて
なる情報である。まず、ステップ1では、この回路接続
情報A1を参照することにより、LSIの外部入力端子
が内部に配置されたフリップフロップ等の順序素子のク
ロック入力端子に接続されているか否か識別し、クロッ
ク入力端子に接続されていると識別した外部入力端子を
クロック系端子、そうではないと識別した外部入力端子
をデータ系端子とそれぞれ分類する。外部入力端子ある
いは双方向端子の全てについての分類結果を、例えば、
外部入力端子の端子名を識別した端子の種類に分けて記
述することで端子情報A2として保存させる。
【0016】ステップ2a,2bでは、端子情報A2に
記述してあるクロック系端子の端子名とデータ系端子の
端子名、および元のタイミング情報A3をもとにシミュ
レーション用タイミング情報A41,A42をそれぞれ
生成する。
【0017】即ち、ステップ2aでは、まず、端子情報
A2の中から元のタイミング情報A3(これには、テス
トパタンの周期と信号の入力遅延時間が記述してある)
に記述してある、あらかじめテストパタンの入力遅延時
間が指定してある端子を除外する。次に、残った端子群
の中で(これらは全て同一時刻で信号が入力される)、
データ系端子の入力タイミング(ここでは、信号が立ち
上がるタイミング)を基準にして、クロック系端子の入
力タイミングが段々に遅くなっていくように入力遅延時
間をつけていく。最後に、除外しておいた端子の入力遅
延時間を、段々にずらした遅延時間のうちで最大となっ
ている遅延時間に元の入力遅延時間を足した時間に設定
する。なお、入力遅延時間の最大値がパタン周期Tを超
える場合は、超えないようにパタン周期Tを変更する。
その際、同一周期内で論理値が0→1→0(または1→
0→1)と変化するような信号(以下、RZ信号とい
う)の場合は、2度目の変化が起こるまでの時間(入力
遅延時間にパルス幅を足した時間)がパタン周期Tを超
えないようにする。このようにして生成したタイミング
関係をシミュレーション用タイミング情報A41として
蓄積する。
【0018】ステップ2bでは、ステップ2aとは逆
に、データ系端子の入力タイミングを基準にして、クロ
ック系端子の入力タイミングが段々に早くなっていくよ
うに入力遅延時間をつけていく。後は、ステップ2aと
同様にタイミング関係を生成し、それをシミュレーショ
ン用タイミング情報A42として蓄積する。
【0019】ステップ3aでは、テストパタンA5およ
びステップ2aで生成されたタイミング情報A41を用
いてシミュレーションを実行し、その結果A61を保存
する。シミュレーションで期待値不一致が発生した場合
は、不一致が発生した外部出力端子名およびテストパタ
ン上の周期(あるいはシミュレーション上の時刻)を記
録する。その他には、シミュレーション中のLSI内部
の各素子の論理状態も同時に記録する。
【0020】同様に、ステップ3bでは、タイミング情
報A42を用いてシミュレーションを実行し、結果A6
2を保存する。
【0021】ステップ4では、シミュレーション結果A
61,A62から、LSIテスターのピン間スキューに
よってトラブルが発生する可能性を判定する。各シミュ
レーションで期待値不一致がない場合はトラブルの可能
性がないと判定し(判定OK)、元のタイミング情報A
3をテスト用タイミング情報に決定する。その後、一連
の処理を終了する。一方、シミュレーションで期待値不
一致がある場合はトラブルの可能性があると判定し(判
定NG)、次にステップ5へ進む。
【0022】ステップ5では、シミュレーション結果A
61あるいはA62(またはその両方)を参照して、期
待値不一致が発生している外部出力端子から信号が入力
されてくる方向に向かって経路をトレースバックしてい
き、不一致の原因となる、つまり、競合している外部入
力端子対を特定し、シミュレーション時のタイミング条
件から一方の端子に対して他方の端子の入力タイミング
を早くしなければならないか、あるいは遅くしなければ
ならないかを判定する。これを期待値不一致の原因とな
っているすべての端子対について実行し、その判定結果
を結果A7として保存する。
【0023】ステップ6では、ステップ5で得た結果A
7から、使用するLSIテスターのハードウェア上の制
約、例えば、タイミング設定数など、を満たすようにし
て最適なタイミング条件を生成し、それをテスト用タイ
ミング情報A8として保存する。その後、一連の処理を
終了する。
【0024】次に、図2〜図10を参照して、上記各ス
テップでの処理について具体的に説明する。図2に示す
ような回路がある場合、ステップ1では、LSIの回路
接続情報A1を参照して、順序素子であるフリップフロ
ップB3のクロック端子Cから入力方向に経路をトレー
スしていき、このクロック端子Cに接続されている外部
入力端子を特定してそれをクロック系端子と分類する。
ここでは、外部入力端子14,15をクロック系端子と
分類する。同様にして、回路中の全ての順序素子につい
てのトレースを行い、クロック系端子と分類すべき全て
の外部入力端子を特定する。それが終了した後、残った
端子をデータ系端子と分類する(図2では、入力端子I
1,I2,I3がデータ系端子と分類される)。このよ
うにして分類した結果を端子情報A2として蓄積する。
【0025】図3に示すように、元のタイミング情報A
3には、パタン周期T、端子Xの信号パタンの入力遅延
時間Tdx、端子Yの信号パタンの入力遅延時間Tdy
ならびにそのパルス幅Twyが記述してあるとする。こ
こでは、説明上便宜的に、例えば、周期Tは200n
s、遅延時間Tdxは30ns、遅延時間Tdyは50
ns、パルス幅Twyは100ns、特に記述していな
い端子1〜端子10の入力遅延時間は0nsと仮定す
る。
【0026】ステップ2aでは、まず、端子情報A2に
記述してあるクロック系端子およびデータ系端子の中か
ら、元のタイミング情報A3に記述してある、あらかじ
めテストパタンの入力遅延時間が指定してある端子(図
3では端子Xおよび端子Yが該当)を除外する。次に、
図4に示すように、全てのデータ系端子(端子1〜端子
7)の入力遅延時間を0nsとし、クロック系端子(端
子8〜端子10)では、所定の遅延時間Tdを単位とし
て、入力遅延時間が段々大きくなっていくように設定す
る。この遅延時間Tdには、例えば、LSIテスターの
入力端子間のスキューとして想定される最大値を用い
る。このスキュー値、即ち、遅延時間Tdを5nsとす
ると、端子8の入力遅延時間は5ns(=Td)、端子
9の入力遅延時間は10ns(=2Td)、端子10の
入力遅延時間は15ns(=3Td)というように設定
する。最後に、あらかじめ除外しておいた端子Xと端子
Yの入力遅延時間を、新たに設定した遅延時間のうちで
最大となっている遅延時間分だけ(この場合、端子10
の入力遅延時間)更にずらす。それにより、端子Xの入
力遅延時間は45ns(=Tdx+3Td)、端子Yの
入力遅延時間は65ns(=Tdy+3Td)とそれぞ
れ設定する。なお、入力遅延時間の最大時間またはRZ
信号が2度目に変化するまでの時間(=Tdy+Twy
+3Td)がパタン周期Tを超える場合は、超えないよ
うにパタン周期Tを変更する。このようにして生成した
タイミング関係をシミュレーション用タイミング情報A
41として保存する。
【0027】ステップ2bでは、図5に示すようにステ
ップ2aの場合とは逆に、クロック系端子の入力タイミ
ングを、遅延時間Tdを単位として等間隔に早くしてい
く。具体的には、端子10の入力タイミングを一番早く
し、そのタイミングを基準にした他の端子の入力遅延時
間を、端子9では5ns(=Td)、端子8では10n
s(=2Td)、端子1〜端子7では15ns(=3T
d)と設定する。あらかじめ除外しておいた端子Xと端
子Yの入力遅延時間は、ステップ2aの場合と同様に、
それぞれ45ns(=Tdx+3Td)、65ns(=
Tdy+3Td)とそれぞれ設定する。このようにして
生成したタイミング関係をシミュレーション用タイミン
グ情報A42として保存する。
【0028】ステップ3aでは、テストパタンA5およ
びタイミング情報A41を用いてシミュレーションを実
行し、各外部出力端子における期待値不一致の有無を結
果A42として保存する。このとき、期待値不一致とな
った出力端子の名前、テストパタン上の周期(あるい
は、シミュレーション上での時刻)およびシミュレーシ
ョン中のLSI内部の各素子の論理状態も保存する。
【0029】ステップ3bでは、ステップ3aと同様
に、タイミング情報A42を用いてシミュレーションを
実行し、結果A62を保存する。
【0030】ステップ4では、シミュレーション結果A
61,A62の内容をチェックし、LSIテスターのピ
ン間スキューによってトラブルが発生する可能性の有無
を判定する。シミュレーション結果A61とA62のど
ちらにも期待値不一致となった出力端子名が書き込まれ
ていない場合はトラブルの可能性がないと判定し(判定
OK)、元のタイミング情報A3をテスト用タイミング
情報として用いるようにメッセージを出力する。この場
合、一連の処理はここで終了する。一方、シミュレーシ
ョン結果A61,A62のどちらか(あるいは両方)に
期待不一致となった端子名が書き込まれていた場合に
は、トラブルの可能性があると判定して(判定NG)、
次にステップ5へ進む。
【0031】ステップ5では、期待値不一致が発生して
いる外部出力端子から回路の入力方向へ経路をトレース
し、不一致の原因となる外部入力端子対を特定する。例
えば、時刻tnで図6の外部出力端子O1の出力値が1
から0に変化し、期待値不一致が発生したとする。この
ときには、以下のようにして、ここから1→0の変化の
原因を入力方向に辿って探索する。
【0032】まず、最初の分岐点(図6のOR素子B
2)の入力aおよびb、出力cの値が表1の通りであっ
たとする(表中の時刻には、tn−3<tn−2<tn
−1<tnの関係がある)。
【0033】
【表1】
【0034】表1から、時刻tn−2での入力aの1→
0の変化が、期待値不一致の原因であると判定して、入
力aにつながる経路を更に辿っていく。このようにして
不一致の原因を辿っていった結果、経路の途中にあるフ
リップフロップB3の端子Q出力が時刻tm(tm<t
n−2)で0から1に変化していたとする。このフリッ
プフロップB3の端子Cへのクロック入力および端子D
へのデータ入力の信号の変化が、図7に示すように、時
刻tm−1(tm−1<tm)にデータ入力が1から0
に変化し、クロック入力はそれ以前の時刻tm−2(t
m−2<tm−1)に0から1に変化していたとする。
このため、フリップフロップB3の端子Qの出力が0→
1に変化したとすると、期待値不一致となったのは、フ
リップフロップB3のクロック信号の立ち上がりがデー
タ信号の立ち下がりより早くなったことが原因というこ
とになる。
【0035】その後は、フリップフロップB3の出力値
が反転したことの原因(根本的な原因)を探るため、時
刻tm−2で0→1に変化したクロック信号の経路を入
力方向に向かって辿っていき、外部入力端子を特定する
(以下、クロック端子という。図6ではI4,I5が該
当)。同様に、フリップフロップB3のデータ入力の経
路を入力方向に向かって辿っていき、外部入力端子を特
定する(以下、データ端子という。図6ではI1,I
2,I3が該当)。
【0036】このようにして特定したクロック端子I
4,I5とデータ端子I1,I2,I3のシミュレーシ
ョン時における入力遅延時間が図8に示す通りであった
とする。この場合には、図9に示すように、そのタイミ
ング関係が逆になるように上記端子間の入力遅延時間の
大小関係を求める。その結果を競合端子間のタイミング
関係A7として保存する。
【0037】ステップ6では、競合端子間のタイミング
関係A7をもとに、以下のようにしてテスト用タイミン
グ情報を生成する。ここでは、図10を参照してその生
成方法を説明する。
【0038】まず、競合している端子I1〜I5と、元
々入力遅延時間が設定してある端子Xと端子Yを除いた
全ての外部入力端子の入力遅延時間を0nsに設定す
る。次に、競合端子間のタイミング情報A7から端子I
1〜I5のうち入力遅延時間の小さい端子から順に遅延
時間Tdである5nsずつの幅を持たせて入力遅延時間
を設定していく。つまり、それぞれの端子の入力遅延時
間を、端子I1,I2,I3は5ns、端子I4は10
ns、端子I5は15nsと設定する。最後に、端子X
と端子Yの元々の遅延時間に最大の入力遅延時間15n
sを加える。つまり、端子Xの入力遅延時間を45ns
(=Tdx+15ns)、端子Yの入力遅延時間を65
ns(=Tdy+15ns)と設定する。なお、端子Y
の信号(RZ信号)のパルス幅Twyはそのままとす
る。また、この場合、端子Yの信号が2度目に変化する
までの時間は165ns(=Tdy+Twy+15n
s)となり、パタン周期T(=200ns)を超えない
ため、パタン周期Tもそのままとなる。このようにして
生成したタイミング関係をテスト用の新しいタイミング
情報A8として保存する。
【0039】上記のように、LSIの回路接続情報から
全ての外部入力端子を、内部の順序素子のクロック入力
端子に接続されているか否かで、クロック系端子あるい
はデータ系端子と分類し、これらの端子間にテスターの
スキューを想定して入力の遅延時間を設定してシミュレ
ーションを実行した場合、スキューによってLSI内部
の回路動作が変わり、それがLSIの外部出力にまで影
響をおよぼす出力端子で出力の期待値不一致が起こる。
このため、LSIテスターの入力端子間のスキューによ
って起こるテストトラブルの可能性をシミュレーション
で検証、より具体的には、期待値不一致の有無でテスト
トラブルが生じる可能性が有るか否かを判定することが
できる。
【0040】シミュレーションによってテストトラブル
の可能性があることが判明した場合には、シミュレーシ
ョンで期待値不一致が発生した外部出力端子から入力方
向へ経路をトレースして不一致の原因となる入力端子対
を特定し、これらの端子の入力タイミングを比較して期
待値不一致が起こらないように入力タイミングを変更
し、最適なテスト条件を再度生成している。このため、
テストトラブルを確実に防止することができる。
【0041】〔第2の実施の形態〕全体フローは第1の
実施の形態(図1)と基本的には同じであるが、この第
2の実施の形態ではシミュレーション用タイミング情報
を生成する際、クロック系端子間には入力遅延を設けず
に全て同一タイミングとし、クロック系端子とデータ系
端子の間にのみ入力遅延を設けるようにしている。以
下、図1、図11および図12を参照して、第2の実施
の形態によるスキュー検証方法について詳細に説明す
る。
【0042】第2の実施の形態は、図1に示すフローチ
ャートにおいて、ステップ2a,2bが第1の実施の形
態から特に大きく異なっている。このため、それらステ
ップ2a,2bを中心に第1の実施の形態から異なって
いる部分のみ説明する。
【0043】ステップ2aでは、まず、端子情報A2に
記述してあるクロック系端子およびデータ系端子の中か
ら、元のタイミング情報A3に記述してある、あらかじ
めテストパタンの入力遅延時間が指定してある端子(図
3の端子Xおよび端子Y)を除外する。次に、図11に
示すように、全てのデータ系端子(端子1〜端子7)の
入力遅延時間を0nsとし、これに対して全てのクロッ
ク系端子(端子8〜端子10)に同一の入力遅延時間を
設定する。このとき遅延時間Tdは、例えば、LSIテ
スターの入力端子間のスキュー値、例えば、5nsとす
る。つまり、端子8〜端子10の入力遅延時間を5ns
とする。最後に、あらかじめ除外しておいた端子Xと端
子Yの入力遅延時間を、クロック系端子の入力遅延時間
分だけ更にずらす。それにより、端子Xの入力遅延時間
は、元の遅延時間Tdxを30nsとすると、35ns
(=Tdx+Td)となり、端子Yの入力遅延時間は、
元の入力遅延時間Tdyを50nsとすると、55ns
(=Tdy+Td)となる。このようにして生成したタ
イミング関係をシミュレーション用タイミング情報A4
1として保存する。
【0044】他方のステップ2bでは、図12に示すよ
うにステップ2aとは逆に、データ系端子に対してクロ
ック系端子の入力タイミングを早くする。つまり、クロ
ック系端子(端子8〜端子10)の入力遅延時間を0n
sとし、これに対してデータ系端子(端子1〜端子7)
の入力遅延時間を5ns(=Td)とする。また、あら
かじめ除外しておいた端子Xと端子Yの入力遅延時間
を、ステップ2aの場合と同様に、それぞれ35ns
(=Tdx+Td)、55ns(=Tdy+Td)とす
る。このようにして生成したタイミング関係をシミュレ
ーション用タイミング情報A42として保存する。
【0045】このようにしても、シミュレーションで期
待値不一致が発生した場合に、第1の実施の形態と同じ
ようにして、それが発生した外部出力端子から入力方向
へ経路をトレースして不一致の原因となる入力端子対を
特定し、これらの端子の入力タイミングを比較して期待
値不一致が起こらないように入力タイミングを変更、例
えば、入力遅延時間の関係を逆にしたり、あるいはクロ
ック系端子の遅延時間を異ならせたりして最適なテスト
条件を再度生成することで、第1の実施の形態と同様の
効果を得ることができる。それらのシミュレーションで
期待値不一致が発生した場合の処理は、第1の実施の形
態と同じく、ステップ5以降で行われる。
【0046】なお、本実施の形態では、シミュレーショ
ンで期待値不一致が発生した場合、新しいタイミング情
報を生成させて一連の処理を終了させているが、この新
しいタイミング情報を用いたシミュレーションを更に実
行して、そのタイミング情報で期待値不一致の発生の有
無を調べるようにしても良い。このときには、シミュレ
ーションで期待値不一致が発生しなくなるまで、タイミ
ング情報の生成とそれを用いたシミュレーションの実行
を繰り返すようにしても良い。それにより、テストトラ
ブルを完全に回避することも可能である。本発明は、こ
の他にも様々な変形が可能である。
【0047】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明のスキュー
検証方法によれば、テスト対象とする半導体集積回路の
外部入力端子に入力される信号の第1の入力のタイミン
グを、この半導体集積回路をテストする装置のスキュー
を考慮して決定し、決定された第1の入力タイミングを
用いてシミュレーションを行い、このシミュレーション
で期待値が不一致となった外部出力端子があった場合
に、この第1の入力タイミングに基づいて不一致が発生
した外部出力端子を特定し、これらの端子の入力タイミ
ングを比較して期待値不一致が起こらないように入力タ
イミングを変更しテスト装置のスキューの影響を受け
ることなく最適なタイミング条件で半導体集積回路をテ
ストするための第2の入力タイミングを決定する第3の
工程とを少なくとも有し、第1の工程は、第1の入力タ
イミングの決定を、半導体集積回路を構成する素子およ
び素子間の接続関係から、各外部入力端子を順序素子の
クロック入力端子と経路でつながっているか否かでそれ
ぞれ分類し、分類結果に応じて各外部入力端子に入力さ
れる信号の遅延時間をスキューに基づき設定することで
行うようにしたので、LSIテスターを用いたテスト時
のトラブルを確実に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態によるスキュー検証方法を説
明するフローチャートである。
【図2】外部入力端子に接続された内部回路の一部を示
す図である。
【図3】元のタイミング情報として記述された内容例を
説明するタイミングチャートである。
【図4】元のタイミング情報として記述された内容を基
に設定するタイミング関係の設定方法を説明するタイミ
ングチャートである。
【図5】元のタイミング情報として記述された内容を基
に設定するタイミング関係の設定方法を説明するタイミ
ングチャートである。
【図6】外部出力端子からトレースバックされる回路例
を示す図である。
【図7】図6中に示すフリップフロックの入力信号が変
化するタイミングを説明するタイミングチャートであ
る。
【図8】図6中に示す外部入力端子の入力信号が変化す
るタイミングを説明するタイミングチャートである。
【図9】図8中に示す入力信号のタイミング関係を基に
新たに設定するタイミング関係を説明するタイミングチ
ャートである。
【図10】新たに設定されたタイミング関係を基に生成
させたテスト用タイミング情報の内容を説明するタイミ
ングチャートである。
【図11】第2の実施の形態を示す図であり、元のタイ
ミング情報として記述された内容を基に設定するタイミ
ング関係の設定方法を説明するタイミングチャートであ
る。
【図12】第2の実施の形態を示す図であり、元のタイ
ミング情報として記述された内容を基に設定するタイミ
ング関係の設定方法を説明するタイミングチャートであ
る。
【図13】従来のスキュー検証方法を説明するフローチ
ャートである。
【図14】従来のスキュー検証方法で作成される信号パ
タンを説明するタイミングチャートである。
【図15】従来のスキュー検証方法で作成される信号パ
タンを説明するタイミングチャートである。
【符号の説明】
A1 回路接続情報 A2 端子情報 A3 元のタイミング情報 A41,A42 シミュレーション用タイミング情報 A5 テストパタン A61,A62,A7 結果 A8 新しいタイミング情報

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テスト対象とする半導体集積回路の各外
    部入力端子に入力される信号の第1の入力タイミング
    を、前記半導体集積回路をテストするテスト装置のスキ
    ューを基に決定する第1の工程と、 前記第1の工程で決定した第1の入力タイミングを用い
    てシミュレーションを行う第2の工程と、 前記第2の工程で行ったシミュレーションで期待値が不
    一致となった前記半導体集積回路の外部出力端子があっ
    た場合に、前記第1の入力タイミングに基づいて前記不
    一致が発生した外部出力端子を特定し、これらの端子の
    入力タイミングを比較して期待値不一致が起こらないよ
    うに入力タイミングを変更し、前記テスト装置のスキュ
    ーの影響を受けることなく最適なタイミング条件で前記
    半導体集積回路をテストするための第2の入力タイミン
    グを決定する第3の工程とを少なくとも有し、 前記第1の工程は、前記第1の入力タイミングの決定
    を、前記半導体集積回路を構成する素子および前記素子
    間の接続関係から、前記各外部入力端子を順序素子のク
    ロック入力端子と経路でつながっているか否かでそれぞ
    れ分類し、前記分類結果に応じて前記各外部入力端子に
    入力される信号の遅延時間を前記スキューに基づき設定
    することで行う、 ことを特徴とするスキュー検証方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の工程では、前記遅延時間のな
    かで最大となっている遅延時間に応じて、前記シミュレ
    ーションで用いるテストパタンの周期を変更する請求項
    に記載のスキュー検証方法。
  3. 【請求項3】 前記第3の工程は、前記第2の工程で行
    ったシミュレーションで期待値が不一致となった前記半
    導体集積回路の外部出力端子から信号が入力されてくる
    方向に向かって経路をトレースしていくことにより、前
    記外部出力端子と経路でつながっている複数の前記外部
    入力端子を特定し、前記特定した複数の外部入力端子の
    前記第1の入力タイミングに基づいて、前記特定した複
    数の外部入力端子の第2の入力タイミングを決定する請
    求項1に記載のスキュー検証方法。
  4. 【請求項4】 前記第3の工程では、前記期待値を不一
    致とさせた原因となっている順序素子を特定するととも
    に、前記特定した順序素子のクロック入力端子あるいは
    データ入力端子と経路でつながっている前記外部入力端
    子をそれぞれ特定し、前記クロック入力端子およびデー
    タ入力端子の各信号が変化するタイミングならびに前記
    特定した外部入力端子の第1の入力タイミングに基づい
    て、前記特定した外部入力端子の第2の入力タイミング
    を決定する請求項1またはに記載のスキュー検証方
    法。
  5. 【請求項5】 前記第3の工程では、前記第2の入力タ
    イミングとして決定した遅延時間のなかで最大となって
    いる遅延時間に応じて、前記シミュレーションで用いる
    テストパタンの周期を変更する請求項に記載のスキュ
    ー検証方法。
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