JP3301595B2 - 反射型液晶表示装置 - Google Patents

反射型液晶表示装置

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JP3301595B2 JP15899097A JP15899097A JP3301595B2 JP 3301595 B2 JP3301595 B2 JP 3301595B2 JP 15899097 A JP15899097 A JP 15899097A JP 15899097 A JP15899097 A JP 15899097A JP 3301595 B2 JP3301595 B2 JP 3301595B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばコンピュー
タやワードプロセッサ等の表示装置に用いられる反射型
液晶表示装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータ等のOA
(Office Automation)機器のポータ
ブル化が推進されている。それに用いられる表示装置と
しては、電気光学特性を有する表示媒体を挟んで、各々
電極が形成された一対の基板が設けられ、その電極間に
電圧を印加することによって表示を行う構成であり、そ
の低コスト化が重要な課題となってきている。
【0003】ところで、上述したような表示媒体として
は、液晶、エレクトロルミネッセンス、プラズマ、エレ
クトロクロミック等が使用されており、特に、液晶を用
いた液晶表示装置(Liquid Crystal D
isplay;LCD)は、低消費電力で表示が可能で
あるために、最も実用化が進んでいる。この液晶表示装
置の表示モードおよび駆動方法については、超捩れネマ
ティック(SuperTwisted Nemati
c;STN)を初めとする単純マトリクス方式が、最も
低コスト化を実現できる部類に属する。
【0004】しかし、今後、情報のマルチメディア化が
進むにつれ、ディスプレイの高解像度化、高コントラス
ト化、多階調(マルチカラー、フルカラー)化および広
視野角化が要求されるようになるので、単純マトリクス
方式では対応が困難であると考えられる。
【0005】そこで、個々の画素にスイッチング素子
(アクティブ素子)を設けて、駆動可能な走査電極の本
数を増加させるアクティブマトリクス方式が提案されて
いる。この技術により、ディスプレイの高解像度化、高
コントラスト化、多階調化および広視野角化が達成され
つつある。アクティブマトリクス方式の液晶表示装置に
おいては、マトリクス状に設けられた画素電極と、該画
素電極の近傍を通る走査線とが、アクテイブ素子を介し
て電気的に接続された構成となっている。このアクティ
ブ素子としては、2端子の非線形素子、あるいは3端子
の非線形素子があり、現在採用されているアクティブ素
子の代表格は、3端子素子の薄膜トランジスタ(Thi
n Film Transistor;TFT)であ
る。
【0006】また、近年、より低消費電力化の要求が高
まり、通常バックライトを必要とする消費電力の多い透
過型液晶表示装置に代わり、反射型液晶表示装置の開発
が盛んに行われている。反射型液晶表示装置として明る
い表示を得るためには、あらゆる角度からの入射光に対
し、表示画面に垂直な方向へ散乱する光の強度を増加さ
せる必要がある。そのためには、最適な反射特性を有す
る反射板を作製することが必要となり、その実現化に
は、ガラス等からなる基板の表面に、最適な反射特性を
有するように形状が制御された凹凸を形成し、その上に
銀などの薄膜を形成した反射板を形成する必要がある。
【0007】ところで、基板上に感光性樹脂を塗布し、
円形の遮光領域が配列された遮光手段を介して感光性樹
脂を露光及び現像した後に熱処理を行うことにより、平
面視が円形の複数の凸部を形成し、この凸部の上に、凸
部の形状および凸部間形状に応じた凹凸状の絶縁体保護
膜を形成し、更にその絶縁体保護膜上に金属薄膜などの
反射板を形成する技術が提案されている(特開平6−7
5238号)。また、この提案においては、反射板が画
素電極を兼ねる構成とすることにより、つまり反射板を
基板より表示媒体側に配した構成とすることにより、基
板の表示媒体側とは反対側に反射板を形成した場合に間
題となるガラス厚みの影響による二重映りの発生を解決
している。
【0008】ここで、従来の反射型液晶表示装置につい
て説明する。
【0009】反射型液晶表示装置は、一般に、液晶層を
挟んで一方に素子側基板が、他方に対向基板が配設され
た構造をとる。
【0010】図11はアクティブ素子を有する素子側基
板の一画素分の平面図であり、図12は図11のA−
A’断面図である。図中、101はガラス基板であり、
102はゲート配線およびゲート電極、103はソース
配線およびソース電極、104は3端子非線形抵抗素子
(アクティブ素子)、105は反射板を兼ねた画素電極
(反射電極)である。
【0011】この素子側基板においては、ガラス基板1
01の上に形成した導電薄膜からなるゲート電極102
の上に、絶縁体層108、半導体層106およびコンタ
クト層106a、106bが形成され、その上にソース
電極103およびドレイン電極109が形成されてお
り、これにより3端子非線形抵抗素子104が形成され
ている。
【0012】この3端子非線形抵抗素子104の上には
絶縁体保護層111が形成され、この絶縁体保護層11
1にはドレイン電極109の引き回し電極109’上部
にコンタクトホール107がパターン形成されている。
その上に、さらに、アルミニウムなどから形成された反
射電極105が、ドレイン電極109の引き回し電極1
09’に前記コンタクトホール107を介して電気的に
接続されている。
【0013】また、反射電極105が形成された部分の
絶縁体保護層111の下部には、感光性樹脂よりなる複
数の凸部110が形成されている。この凸部110は、
あらゆる角度からの入射光に対し、表示画面に垂直な方
向へ散乱する光の強度を増加させるような最適な反射特
性を有する反射板を形成するためのものである。この凸
部110の上に設けられた絶縁体保護層111は、凸部
110の上が凸状、凸部110間の上が凹状となった表
面を有し、この凹凸状の絶縁体保護層111の上に設け
られた反射電極105も、絶縁体保護層111の表面状
態と同様に凹凸状となっている。以上のようにして、反
射型液晶表示装置が構成されている。
【0014】ところで、上記複数の凸部110は、図1
3に示すようにして形成されている。
【0015】まず、図13(a)に示すように、素子側
基板121の表面に感光性樹脂122を塗布する。
【0016】次に、図13(b)に示すように、遮光領
域123と透光領域124とを設けられた遮光手段(レ
チクル)125を介して露光を行なう。遮光手段(レチ
クル)125としては、図14に示すような円形の遮光
領域123が配列された遮光手段、あるいは図15に示
すような円形の透光領域124が配列された遮光手段を
用いることができる。
【0017】次に、現像して、図13(c)に示す円柱
状をした感光性樹脂122を形成する。
【0018】次に、熱処理を行うことにより、図13
(d)に示すような最適な形状の凸部122’を得る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記凸部1
10(又は122’)は、円形のものがランダムに配置
されて形成されており、その直径φは1μm〜30μm
であり、また、それらの隣接する間隔も同様に1μm〜
30μmと非常に微小である。このため、フォトリソグ
ラフィ技術としては、高精細であることが要求される。
また、感光性樹脂からなる円形凸部の形成の際に、感光
性樹脂膜を露光するための露光装置としては、解像度が
高く、しかもスループット、タクトタイム、生産性およ
び大画面化に有利なステッパが一般的に用いられる。
【0020】しかし、上述したステッパは投影レンズを
用いることから、レンズの精度によって歪み(ディスト
ーション)が生じ、図16(b)に示すように、本来の
レチクルの像(破線にて示す)に対して投影された像
(実線にて示す)が異なったものとなる。このため、図
16(c)に示すように、露光範囲内の中央部では凸部
の平面形状が真円となっても、露光範囲内の周辺部では
凸部の平面形状が真円ではない、例えば楕円状のような
形状となる。また、ステッパでは一度の露光で可能な露
光範囲は、現在、図16(a)に示すように、対角16
9mm(画面の縦寸法:画面の横寸法=3:4で6.
7”画面)が最大である。よって、それ以上の表示画面
の面積を有する液晶表示装置を形成するためには、複数
回のショット露光(以下、これを複数ショット露光とも
いう)を行なうと共に、各ショット露光での露光範囲端
部を精度よくつなぎ合わせる必要がある。
【0021】例えば、従来においては、図17(a)に
示すように、第1ショット画面を内部とする第1ショッ
ト露光範囲に対して第1ショット露光を行い、また、第
2ショット画面を内部とする第2ショット露光範囲に対
して第2ショット露光を行っている。このとき、レチク
ルとしては、図18(a)に示す矩形のレチクルAと図
18(b)に示す矩形のレチクルBとを用い、これらを
図18(c)に示すように組み合わせている。または、
1枚のレチクルを2つのショット露光範囲に対して繰り
返し使用し、各ショット露光範囲毎にショット露光を行
う。
【0022】このようにして複数ショット露光を行う場
合においても、ステッパが投影レンズを用いた構成であ
ることから、レンズの精度によって発生する歪み(ディ
ストーション)により、図17(b)に示すように、各
ショット露光範囲のつなぎ合わせ部分の凸部の平面形状
が歪んだ円形(例えば楕円)となる。
【0023】このとき、反射板に形成された凸部につい
ての光学特性としては、図19に示すようになる。図1
9(a−1)に示すように凸部の平面形状が真円である
場合、そのx方向における反射特性{図19(a−2)
参照}とy方向における反射特性図{図19(a−3)
参照}とは反射強度がほぼ同一になり、図19(b−
1)に示すように凸部の平面形状が楕円である場合、そ
の長軸方向(x方向)における反射特性図{図19(b
−2)参照}は反射強度が小さく、短軸方向(y方向)
における反射特性図{図19(b−3)参照}は反射強
度が高くなる。ここで、反射強度が高くなる短軸方向を
明るい方向と呼ぶ。
【0024】したがって、このように反射特性がx方向
とy方向とで大きく異なる状態となる、各ショット露光
範囲のつなぎ合わせ部分では、図20に示すように、前
記明るい方向である矢印の向く方向が、つなぎ目の両側
の各々において共に連続的に揃った状態となるため、つ
なぎ目に視覚的なスジ状の表示ムラが生じてしまう。よ
って、従来においては、つなぎ合わせた部分では、最適
な反射特性を有するように形状が制御された凸部を均一
に形成することが困難であった。また、このことは、反
射板の下地に凸部の代わりに凹部を形成して、反射板に
凹凸形状を設ける場合にも、同様に起こる。
【0025】また、光源ランプの照射面内での不均一性
や光源ランプの不安定な保持等によっても、円形の凹凸
部の形状がつなぎ合わせた部分で異なってしまう場合が
ある。この場合も、同様に、最適な反射特性を有するよ
うに形状が制御された凹部または凸部を均一に形成する
ことが困難である。そのことから同様に液晶表示装置と
して画像を表示した場合、つなぎ合わせた部分に視覚的
なスジ状の表示ムラが発生し、表示品位の劣化となる。
【0026】本発明は、このような従来技術の課題を解
決すべくなされたものであり、つなぎ合わせた部分に視
覚的なスジ状の表示ムラが発生しない、表示品位の良い
大画面の反射型液晶表示装置及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明の反射型液晶表示
装置は、液晶層を挟持する一対の基板の一方が透光性の
ある電極を有するものからなり、他方の基板が複数の凹
部または複数の凸部の上に反射電極を各画素毎に形成し
たものからなる反射型液晶表示装置において、該複数の
凹部または該複数の凸部が各画素において同じように配
列されており、該凹部または該凸部が、表示領域を複数
に分割した各領域毎の露光を経て形成されており、隣合
う領域における1列または2列以上の画素列からなる境
界部分に、画素単位で異なる露光を受けた画素が混在す
ると共に各画素内の該凹部または該凸部が同一の露光を
受けて形成され、露光される各領域は、複数の画素によ
って形成され、該境界部分において1または複数の画素
単位の凹形状および凸形状が相互に噛み合わされた状態
で隣合う各領域同士がつなぎ合わせされていることを特
徴とするものであり、そのことにより上記目的が達成さ
れる。また、本発明の反射型液晶表示装置は、液晶層を
挟持する一対の基板の一方が透光性のある電極を有する
ものからなり、他方の基板が複数の凹部または複数の凸
部の上に反射電極を各画素毎に形成したものからなる反
射型液晶表示装置において、該複数の凹部または該複数
の凸部が各画素において同じように配列されており、該
凹部または該凸部が、表示領域を複数に分割した各領域
毎の露光を経て形成されており、隣合う領域における1
列または2列以上の画素列からなる境界部分に、画素単
位で異なる露光を受けた画素が混在すると共に各画素内
の該凹部または該凸部が同一の露光を受けて形成され、
該表示領域を複数に分割した各領域のうちの1つを第1
領域とし、該第1の領域に隣合う領域のうちの1つを第
2領域としたとき、該第1の領域に対応する露光を第1
の露光とし、該第2の領域に対応する露光を第2の露光
とすれば、該境界部分において、該第1の露光を受けた
全ての画素は隣合う画素のうち少なくとも1つが該第1
の露光を受けた画素であり、該第2の露光を受けた全て
の画素は隣合う画素のうちの少なくとも1つが該第2の
露光を受けた画素であることを特徴とするものであり、
そのことにより上記目的が達成される。
【0028】さらに、本発明の反射型液晶表示装置は、
液晶層を挟持する一対の基板の一方が透光性のある電極
を有するものからなり、他方の基板が複数の凹部または
複数の凸部の上に反射電極を各画素毎に形成したものか
らなる反射型液晶表示装置において、該凹部または該凸
部が、表示領域を複数に分割した各領域毎の露光を経て
形成されており、隣合う領域における1列または2列以
上の画素列からなる境界部分に、画素内で異なる露光を
受けて形成された該凹部または該凸部が混在し、そのこ
とにより上記目的が達成される。
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】以下に、本発明の作用について説明する 本発明にあっては、まず、反射電極が設けられる基板上
に感光性樹脂膜を形成し、その後、該感光性樹脂膜にお
ける表示領域を複数に分割した各領域の隣合う領域同士
の一方に、該隣合う領域における1列または2列以上の
画素列からなる境界部分に対応する部分おいて1または
2以上の画素単位で抜けている抜部を有すると共に、非
抜部に前記凹部または前記凸部を形成するための遮光領
域または透光領域を有する第1の遮光手段を用いて露光
し、該隣合う領域同士の他方に、タイミングを異なら
せ、該境界部分に対応する部分おいて1または2以上の
画素単位で抜けている抜部およびそれ以外の非抜部を、
該第1の遮光手段の非抜部および抜部にそれぞれ対応し
て有すると共に、非抜部に前記凹部または前記凸部を形
成するための遮光領域または透光領域を有する第2の遮
光手段を用いて露光し、該境界部分の一方の領域の一部
に、他方の領域に対して露光を行って形成された画素が
存在し、かつ、該境界部分の他方の領域の一部に、一方
の領域に対して露光を行って形成された画素が存在する
状態に、複数の領域を重ね合わせる。そして、露光後に
該感光性樹脂膜を現像する。
【0035】すると、隣合う領域における1列または2
列以上の画素列からなる境界部分に、例えば図21に示
すように、画素単位で異なる露光を受けた画素が混在す
る。なお、各画素内の該凹部または該凸部が同一の露光
を受けて形成されている。よって、図22に示すよう
に、例えば楕円形の凸部(または凹部)の短軸方向であ
る明るい方向が矢印にて示すように種々の方向を向き、
大型の反射型液晶表示装置を形成する時につなぎ合わせ
た部分に発生するスジ状の表示ムラが解消できる。
【0036】このとき、第1の遮光手段および第2の遮
光手段の露光または遮光部分が凹凸状となっている場合
に、その凹凸状の窪みまたは突起の幅を1画素以上であ
って10mm以下となした第1の遮光手段および第2の
遮光手段を用いると、それを超える場合にスジ状の表示
ムラが発生するのを抑制することができる。また、凹凸
状の窪みまたは突起の長さを1画素以上であって露光領
域横幅の90%以下とするようになした第1の遮光手段
および第2の遮光手段を用いると、それを超える場合に
おいて、最も良好な表示が得られる表示領域が小さくな
るのを、抑制することができる。
【0037】また、本発明にあっては、まず、反射電極
が設けられる基板上に感光性樹脂膜を形成し、その後、
該感光性樹脂膜における表示領域を複数に分割した各領
域の隣合う領域同士の一方に、隣合う領域における1列
または2列以上の画素列からなる境界部分に対応する部
分において前記凹部または凸部を形成するための遮光領
域または透光領域を各画素内の全数に対して一部だけ有
する遮光手段を用いて露光し、該隣合う領域同士の他方
に、タイミングを異ならせ、該境界部分に対応する部分
において前記凹部または凸部を形成するための遮光領域
または透光領域を各画素内の全数に対して残り分を有す
る別の遮光手段を用いて露光し、該境界部分の各画素内
の凹部または凸部となる部分の一部が一方の領域に対す
る露光にて形成され、かつ、該境界部分の各画素内の残
りの凹部または凸部となる部分が他方の領域に対する露
光にて形成されている状態に、複数の領域を重ね合わせ
る。そして、露光後に感光性樹脂膜を現像する。
【0038】すると、隣合う領域における1列または2
列以上の画素列からなる境界部分に、今度は画素毎にで
はなく、画素内で異なる露光を受けて形成された該凹部
または該凸部が混在する。よって、大型の反射型液晶表
示装置を形成する時につなぎ合わせた部分に発生するス
ジ状の表示ムラが解消できる。
【0039】このとき、境界部分の各画素内の凹部また
は凸部を、一方の領域に対する露光にて形成されている
ものに対し、他方の領域に対する露光にて形成されてい
るものの割合が1割以上9割以下となるように形成する
のが好ましい。このようにすると、大型の反射型液晶表
示装置を形成する時につなぎ合わせた部分に発生するス
ジ状の表示ムラの解消が可能となる。
【0040】また、本発明にあっては、複数露光する際
に用いる遮光手段の遮光部または透光部が、隣合う領域
を露光する際に、点対称であるものを使用する場合は、
2種類の遮光手段を使用せずともよく、一方の遮光手段
を回転させることにより、他方の遮光手段を使用するこ
となく、露光することが可能となる。
【0041】
【発明の実施の形態】まず、本発明の概要を説明する。
【0042】反射型液晶表示装置においては、あらゆる
角度からの入射光に対し表示画面に垂直な方向へ散乱す
る光の強度を増加させるような最適な反射特性を有する
反射板を形成することが求められる。そのためには、反
射電極が形成される部分の絶縁体保護層の下部に、感光
性樹脂からなる複数の凹凸部を形成する必要がある。
【0043】反射電極が形成される部分の絶縁体保護層
の下部に形成する複数の凹凸部は、素子側基板の表面に
感光性樹脂を塗布し、円形の遮光領域あるいは円形の透
光領域が配列された遮光手段(レチクル)を介して露光
を行い、続いて現像を行なう。このままでは、角張った
孔状または角張った柱状であるため、それを丸くすべ
く、熱処理を行って最適な形状にして凹部または凸部を
得る。
【0044】以下に、本発明の実施形態について説明す
る。
【0045】(実施形態1)図1は、本発明の実施形態
1に係る反射型液晶表示装置の製造方法を説明するため
の図である。
【0046】本実施形態では、素子側基板の表面にネガ
型の感光性樹脂を塗布して複数ショット露光を行う際
に、図1(a)のレチクルAと、図1(b)のレチクル
Bとを用いる。
【0047】レチクルAおよびレチクルBにおけるつな
ぎ合わせる部分の形状は、レチクルAの2画素分の抜部
(凹状部)にレチクルBの2画素分の非抜部(凸状部)
に入り、かつ、レチクルAの2画素分の非抜部(凸状
部)がレチクルBの2画素分の抜部(凹状部)に入るよ
うになっている。なお、レチクルAおよびレチクルB
は、各々、図に示す非抜部の各画素において、円形の透
光領域が同じように配列されており、また、非抜部の外
側は総て遮光部となっている。
【0048】そして、図1(c)に示すようにレチクル
Aを用いて露光し、その残りの未露光部分に、レチクル
Bを用いて露光する。
【0049】次に、上記レチクルAおよびレチクルBを
使用して露光する方法について、具体的に説明する。
【0050】まず、素子側基板の表面に感光性樹脂を塗
布し、まずレチクルAを用いて露光を行った後、レチク
ルBをレチクルAとのつなぎ合わせる側にレチクルAの
2画素分の互い違いに対応するようにつなぎ合わせて露
光する。
【0051】次に、現像を行ない、形成した感光性樹脂
を熱処理を行って最適な形状にして凸部を得る。
【0052】図1(c)は、レチクルA、レチクルBを
同一画面領域内につなぎ合せて露光したものを示す。複
数のレチクルを直線的につなぎ合わせた場合に、露光装
置のステッパが投影レンズを用いることからレンズの精
度によって発生する歪み(ディストーション)によって
円形の凸部の形状がつなぎ合わせた部分で異なることか
ら発生していたスジ状の表示ムラが、本発明のように画
素単位で互い違いにつなぎ合わせることで見え難くな
る。なお、液晶表示装置の他の部分は、従来と同様に行
うことで、本実施形態に係る反射型液晶表示装置が製造
される。
【0053】(実施形態2、3、4、5、6)図2、
3、4、5、6のそれぞれは、本発明に係る反射型液晶
表示装置の実施形態2、3、4、5、6を説明するため
の構成図である。各図の(a)と(b)とは、用いるレ
チクルA、Bを示す平面図であり、(c)は素子側基板
の反射電極が形成される部分の絶縁体保護層の下部に感
光性樹脂により形成する凸部の複数ショット露光を行う
為のレチクルのつなぎ合わせ部分の一部分を示す平面図
である。
【0054】実施形態2で用いるレチクルは、図2に示
すように、実施形態1において互い違いな凹凸形状とな
した画素を4画素分としたものである。実施形態3で用
いるレチクルは、図3に示すように、実施形態1におい
て互い違いな凹凸形状となした画素を8画素分としたも
のである。
【0055】また、実施形態4、5、6で用いるレチク
ルは、図4、5、6に示すように、それらのつなぎ合わ
せ部分をさらに複雑な形状としたものである。つまり、
実施形態4で用いるレチクルは、図4に示すように、画
素単位で抜けている抜部を適当な複数の箇所に設けたも
のであり、まっすぐな端部を有すると共に端部の内側に
正味の抜部と、端部の外側に櫛歯状に周りを抜部にして
なる島状部とを有する状態にしてある。ここで、抜部と
は、この例の場合は、遮光部のみとなっている箇所であ
り、凸部を形成するための透光部が無い箇所である。
【0056】また、実施形態5および6で用いるレチク
ルは、それぞれ図5および図6に示すように、画素単位
での抜部を適当な複数の箇所に設けることにより、最終
的に、実施形態1と同様に凹凸状の端部を有すると共
に、その端部より内側に正味の抜部と、端部の外側に櫛
歯状に周りを抜部にしてなる島状部とを有する状態にし
てある。
【0057】以上のように、つなぎ合わせ部分の画素数
をより大きく、さらにより複雑にすることで、境界部分
において明るい方向の特性が異なる凸部の混在領域が広
くなる。よって、複数のレチクルを用いて複数ショット
露光を行ってつなぎ合わせた場合の露光装置のステッパ
が投影レンズを用いることからレンズの精度によって発
生する歪み(ディストーション)によって円形の凸部の
形状がつなぎ合わせた部分で異なることから発生してい
たスジ状の表示ムラを、見えなくすることが可能とな
る。なお、液晶表示装置の他の部分は、従来と同様に形
成することで、本実施形態に係る反射型液晶表示装置が
製造される。
【0058】また、実施形態1、2、3、4、5、6に
おいては、つなぎ合わせる境界部分において、端部の凹
凸状の窪みまたは突起の幅を図示の縦方向に1画素とし
ているが、これを複数画素となしてもスジ状の表示ムラ
を見えなくする効果は得ることが可能である。但し、端
部の凹凸状の窪みまたは突起の幅は少なくとも10mm
以下であることが望ましい。そを超えると目視でつなぎ
合わせている部分が確認可能となるからである。また、
境界部分を横方向に大きくする、つまり端部の凹凸状の
窪みまたは突起を長くすることによって、その効果は大
きくなるが、境界部分が大きくなってしまい、最終的に
最も良好な表示が得られる表示領域が小さくなってしま
う。よって、前記端部の凹凸状の窪みまたは突起の長さ
は、1画素または2以上の画素であって、図16(a)
に示す露光領域の横幅lの90%以下とするのがよい。
【0059】また、実施形態1、2、3、4、5、6で
各々用いる、図1、2、3、4、5、6のレチクルは、
全てレチクルAを180度回転させることによりレチク
ルBとすることが可能なつなぎ合わせのパターンとなっ
ており、1枚分のレチクルを用いてもよい。つまり、1
枚のレチクルで2枚分として用いることが可能となる。
このとき、ステッパの機能としてレチクルを180度回
転させる事が可能なような構成にしておけば、容易につ
なぎ合わせることができる。
【0060】なお、上述した実施形態1〜6では凸部を
形成する場合について説明してきるが、本発明にあって
は、これに限らず、感光性樹脂のポジ型、ネガ型特性を
選択することにより、凹部を形成する場合にも同様にし
て適用することができる。
【0061】また、本発明は、感光性樹脂のポジ型、ネ
ガ型特性と、その感光性樹脂への遮光または露光とを選
択することにより、凸部を形成してもよい。
【0062】(実施形態7)図7および図8は、本発明
に係る反射型液晶表示装置の実施形態7を説明するため
の構成図である。
【0063】各図の(a)は用いるレチクルAのつなぎ
合わせ側1画素列を示す平面図、同じく(b)はレチク
ルBのつなぎ合わせ側1画素列を示す平面図、(c)
は、素子側基板の反射電極が形成される部分の絶縁体保
護層の下部に感光性樹脂により形成する凹凸部の複数シ
ョット露光を行う為のレチクルの一画素のつなぎ合わせ
部分を示す平面図である。なお、図7は素子側基板の表
面に感光性樹脂を塗布し、露光を行う時に円形の透光領
域を用いた場合のレチクルの一画素内のつなぎ合わせ部
分を示すものであり、図8は露光を行う時に円形の遮光
領域を用いた場合のレチクルの一画素内のつなぎ合わせ
部分を示すものである。
【0064】まず、図7の場合に用いるレチクルについ
て説明する。
【0065】素子側基板の表面に感光性樹脂を塗布し、
レチクルのつなぎ合わせ部分における一画素内に、図7
(a)、(b)に示すような円形の透光領域が両者異な
る位置に配列された2枚のレチクルA、レチクルBを用
いる。なお、レチクルAにおける、この画素以外の画素
部分は、図7(a)に示す円形の透光領域の数に対して
約2倍の数の円形の透光領域が設けられている。また、
レチクルBにおいても、同様になっている。
【0066】そして、複数ショット露光を行う時、つな
ぎ合わせる部分の形状はレチクルAは、図7(a)に示
すように1画素分の透光領域がつなぎ合わせる側のつな
ぎ合わせる画素内において、図7(c)に示す透光領域
の全部の一部、この図示例では約半分の透光領域を有す
る。一方、レチクルBは、レチクルAとのつなぎ合わせ
る側のつなぎ合わせる画素内において、図7(c)に示
す透光領域の残りの透光領域を露光する透光領域を有す
る。
【0067】次に、図7のレチクルを用いて凹部を形成
する場合について説明する。
【0068】素子側基板の表面に、この場合はポジ型の
感光性樹脂を塗布し、まずレチクルAを用いて露光を行
う。その後、レチクルBを使用し、レチクルAとのつな
ぎ合わせる側のつなぎ合わせる画素内においてレチクル
Aで1画素分の内の一部しか露光されなかった透光領域
の残りの部分についての透光領域を露光して、1画素分
の透光領域に相当するようにつなぎ合わせて露光する。
【0069】そして、現像を行ない、形成した感光性樹
脂を熱処理を行って最適な形状にして凹部を得る。凹部
が形成されたものを図7(c)に示す。なお、液晶表示
装置の他の部分は、従来と同様に形成することで、本実
施形態に係る反射型液晶表示装置が製造される。
【0070】したがって、本実施形態に係る反射型液晶
表示装置は、境界部分の1画素内において、異なる明る
い方向の凹部が混在することとなる。よって、従来にお
いて、複数のレチクルを画素単位で直線的につなぎ合わ
せた場合、露光装置のステッパが投影レンズを用いるこ
とからレンズの精度によって発生する歪み(ディストー
ション)によって円形の凹部の形状がつなぎ合わせた部
分で異なることから発生していたスジ状の表示ムラが、
本発明による場合には見え難くなった。
【0071】図8は、図7の場合と同様に、境界部分の
1画素内において、異なる明るい方向の凸部を混在させ
る他の例の場合である。
【0072】レチクルAとレチクルBとは、図8(a)
に示すレチクルAにおける円形の遮光領域を内側に有す
る透光領域が、図8(b)に示すレチクルBにおける円
形の遮光領域を内側に有する透光領域の外側の、全体が
遮光領域の部分に相当するようになっており、また、図
8(a)に示すレチクルAにおける円形の遮光領域を内
側に有する透光領域の外側の、全体が遮光領域の部分
が、図8(b)に示すレチクルBにおける円形の遮光領
域を内側に有する透光領域の部分に相当するようになっ
ている。また、レチクルAおよびレチクルBの境界部分
以外は、各画素に図8(a)や(b)で示した円形の遮
光領域の数の約2倍の円形の遮光領域が設けられてお
り、円形の遮光領域を必要としない部分、つまり露光対
象としない部分は総て透光領域としている。
【0073】そして、レチクルAを用いて露光した後
に、レチクルBを用いて露光し、その後、現像して熱を
付与することにより、図8(c)に示すように、境界部
分の1画素内において、異なる明るい方向の凸部が混在
するようにしている。なお、図8(c)において、円形
の太枠で周囲を囲んだものがレチクルAを用いた露光に
て形成された凸部であり、太枠で周囲を囲んでいないも
のがレチクルBを用いた露光にて形成された凸部であ
る。なお、液晶表示装置の他の部分は、従来と同様に形
成することで、本実施形態に係る反射型液晶表示装置が
製造される。
【0074】したがって、この反射型液晶表示装置にお
いても、図7による場合と同様の効果がある。
【0075】なお、図8による場合には、ポジ型の感光
性樹脂を用いるとき、最初のレチクルAを用いて円形の
遮光領域を露光したとき、また、これに続きレチクルB
を用いて円形の遮光領域を露光したときにおいては、該
当するレチクルにて露光する部分以外をあらかじめ遮光
しておく必要がある。その理由は、ポジ型感光性樹脂を
用いる場合は、露光された部分の感光性樹脂が除去され
てしまうからである。
【0076】また、本実施形態においてはつなぎ合わせ
る境界部分を1画素としているが、本発明はこれに限ら
ず、境界部分を複数画素とすることも可能であり、その
ようにした場合には、スジ状の表示ムラをより見え難く
できる。
【0077】また、本実施形態においては、ポジ型感光
性樹脂におけるレチクルの遮光領域に凹部を形成してい
るが、本発明はこれに限らず、ネガ型感光性樹脂におけ
るレチクルの透光領域に凹部または凸部を形成するよう
にしてもよい。
【0078】(実施形態8)図9は、本発明に係る反射
型液晶表示装置の実施形態8を説明するための構成図で
ある。
【0079】上述した実施形態7においては、素子側基
板の反射電極が形成される部分の絶縁体保護層の下部
に、感光性樹脂により形成する凹部(または凸部)を、
レチクルA、Bによりつなぎ合わせる境界部分で、レチ
クルAにおける円形の遮光領域(または円形の透光領
域)と、レチクルBにおける円形の遮光領域(または円
形の透光領域)とをほぼ均等に配分していた。これに対
して、本実施形態8においては、これらを、つなぎ合わ
せる境界部分において段階的に変化させ、これによりつ
なぎ合わせ部分を見え難くするものである。
【0080】図9(a)に示すレチクルAにおいては、
レチクルAにて凹部(または凸部)を100%全て形成
する部分と、レチクルBにてそれを30%形成し、残り
の70%を形成する部分と、レチクルBにてそれを70
%形成し、残りの30%を形成する部分とからなる。つ
まり、レチクルAは、レチクルBとのつなぎ合わせる部
分において、レチクルB側に寄るに従って、そのつなぎ
合わせる部分の1画素内の透光領域(または遮光領域)
の密度を70%、30%と段階的に変化させている。よ
り具体的には、透光領域(または遮光領域)の密度が7
0%と30%となっている部分が1画素内に混在する。
【0081】一方、図9(b)に示すレチクルBにおい
ては、レチクルBにて凹部(または凸部)を100%全
て形成する部分と、レチクルAにてそれを30%形成
し、残りの70%を形成する部分と、レチクルAにてそ
れを70%形成し、残りの30%を形成する部分とから
なる。つまり、レチクルBは、レチクルAとのつなぎ合
わせる部分において、レチクルA側に寄るに従って、そ
のつなぎ合わせる部分の1画素内の透光領域(または遮
光領域)の密度を70%、30%と段階的にその数量を
変化させている。より具体的には、レチクルBにおいて
も透光領域(または遮光領域)の密度が70%と30%
となっている部分が1画素内に混在する。
【0082】これらレチクルA、Bによる凹部(または
凸部)の形成は、以下のように行う。
【0083】まず、レチクルAを用いて露光する。
【0084】続いて、レチクルBを、レチクルAの透光
領域(または遮光領域)の密度70%の部分にレチクル
Bの透光領域(または遮光領域)の密度30%の部分を
対応させ、かつ、レチクルAの透光領域(または遮光領
域)の密度30%の部分にレチクルBの透光領域(また
は遮光領域)の密度70%の部分を対応させてセット
し、露光する。
【0085】その後、現像することにより、境界部分の
1画素における凹部(または凸部)の形成状態は以下の
ようになる。つまり、図9(c)に示すように、レチク
ルAにて形成された密度30%の凹部(または凸部)の
存在する領域に、レチクルBにて形成された密度70%
の凹部(または凸部)が存在し、レチクルAにて形成さ
れた密度70%の凹部(または凸部)の存在する領域
に、レチクルBにて形成された密度30%の凹部(また
は凸部)が存在する状態となる。なお、液晶表示装置の
他の部分は、従来と同様に形成することで、本実施形態
に係る反射型液晶表示装置が製造される。
【0086】本実施形態に係る反射型液晶表示装置にお
いては、上述したような境界部分では、1画素内におい
ても、レチクルAにて形成された凹部(または凸部)
と、レチクルBにて形成された凹部(または凸部)との
数が段階的に変化するので、つなぎ合わせた境界部分を
より見え難くすることができる。
【0087】なお、本実施形態では、図9(c)に示す
ように、凹部(または凸部)の密度70%と密度30%
の混合する境界部分を1画素としているが、本発明はこ
れに限らず、密度70%と密度30%の混合する境界部
分を2画素以上としてもよい。
【0088】また、本実施形態では、境界部分における
凹部(または凸部)の密度が70%と30%とで混合さ
せているが、本発明はこれに限らず、混合割合は70%
と30%との割合以外にしてもよい。但し、混合割合の
一方が10%未満となると、境界部分をより見え難くす
ることができる効果が少なくなるため、混合割合は10
%以上90%以下にするのが好ましい。
【0089】また、本発明は、密度70%と密度30%
との2段階よりも、より多くの段階で割合を変化させて
いってもよい。その場合には、境界部分をより見え難く
することができる効果を大きくできる。
【0090】(実施形態9)図10は、本発明に係る反
射型液晶表示装置の実施形態9を説明するための構成図
である。
【0091】上述した実施形態8においては、素子側基
板の反射電極が形成される部分の絶縁体保護層の下部
に、感光性樹脂により形成する凹部(または凸部)を、
つなぎ合わせる境界部分で、レチクルAにおける円形の
遮光領域(または円形の透光領域)と、レチクルBにお
ける円形の遮光領域(または円形の透光領域)との混合
割合を段階的に変化させているその区分けを直線状とし
ていた。これに対して、本実施形態9においては、混合
割合を段階的に変化させているその区分けを、前述した
実施形態1のように凹凸状になるように混在させてい
る。
【0092】図10(a)に示すレチクルAは、レチク
ルAにて凹部(または凸部)を100%全て形成する部
分と、レチクルBにてそれを30%形成し、残りの70
%を形成する部分と、レチクルBにてそれを70%形成
し、残りの30%を形成する部分とからなる。つまり、
レチクルAは、レチクルBとのつなぎ合わせる部分にお
いて、図の横方向に関して、そのつなぎ合わせる部分の
1画素内の透光領域(または遮光領域)の密度を100
%、70%、30%と段階的に変化させている箇所と、
密度を70%、30%と段階的に変化させている箇所と
がある。したがって、図の縦方向においては、密度が1
00%の部分が凹凸状になっており、また、密度が70
%の部分も密度が30%の部分も同様に凹凸状になって
いる。
【0093】一方、図10(b)に示すレチクルBは、
レチクルBにて凹部(または凸部)を100%全て形成
する部分と、レチクルAにてそれを30%形成し、残り
の70%を形成する部分と、レチクルAにてそれを70
%形成し、残りの30%を形成する部分とからなる。つ
まり、レチクルBは、レチクルAとのつなぎ合わせる部
分において、図の横方向に関して、そのつなぎ合わせる
部分の1画素内の透光領域(または遮光領域)の密度を
100%、70%、30%と段階的に変化させている箇
所と、密度を70%、30%と段階的に変化させている
箇所とがある。したがって、図の縦方向においては、密
度が100%の部分が凹凸状になっており、また、密度
が70%の部分も密度が30%の部分も同様に凹凸状に
なっている。
【0094】このようなレチクルA、Bを用いて、以下
のように凹部(または凸部)の形成する。
【0095】まず、レチクルAを用いて露光する。
【0096】次に、レチクルBを、レチクルAを用いた
露光状態に対して、密度が70%の箇所に密度が30%
の箇所を一致させてセットし、露光する。
【0097】次に、現像を行うと、境界部分の1画素に
おける凹部(または凸部)の形成状態は以下のようにな
る。つまり、図10(c)に示すように、レチクルAに
て形成された密度100%の凹部(または凸部)の存在
し、レチクルBにて形成された密度100%の凹部(ま
たは凸部)が存在していることに加えて、レチクルAに
て形成された密度30%の凹部(または凸部)の存在す
る領域に、レチクルBにて形成された密度70%の凹部
(または凸部)が存在し、レチクルAにて形成された密
度70%の凹部(または凸部)の存在する領域に、レチ
クルBにて形成された密度30%の凹部(または凸部)
が存在する状態となる。なお、液晶表示装置の他の部分
は、従来と同様に形成することで、本実施形態に係る反
射型液晶表示装置が製造される。
【0098】本実施形態に係る反射型液晶表示装置にお
いては、上述したような境界部分では、1画素内におい
ても、レチクルAにて形成された凹部(または凸部)
と、レチクルBにて形成された凹部(または凸部)との
数が段階的に変化するので、つなぎ合わせた境界部分を
より見え難くすることができる。
【0099】なお、本実施形態9では、図10(c)に
示すように、凹部(または凸部)の密度70%と密度3
0%の混合する部分を有する境界部分を1画素としてい
るが、本発明はこれに限らず、密度70%と密度30%
の混合する部分を有する境界部分を2画素以上としても
よい。また、そのときの凹凸状の突出部分の長さまたは
窪み部分の深さを、前述した実施形態2や3のようにし
てもよい。
【0100】また、本実施形態9では、境界部分におけ
る凹部(または凸部)の密度が70%と30%とで混合
させているが、本発明はこれに限らず、混合割合は70
%と30%との割合以外にしてもよい。但し、混合割合
の一方が10%未満となると、境界部分をより見え難く
することができる効果が少なくなるため、混合割合は1
0%以上90%以下にするのが好ましい。
【0101】また、本実施形態9においては、密度70
%と密度30%との2段階よりも、より多くの段階で割
合を変化させていってもよい。その場合には、境界部分
をより見え難くすることができる効果を大きくできる。
【0102】更に、本実施形態9は、前述した実施形態
4、5、6による場合のように、つなぎ合わせる側に、
より複雑に幅を持たせて凹凸状としてもよい。このよう
にしてつなぎ合わせた場合は、スジ状の表示ムラを見え
なくすることができた。
【0103】上述した各実施形態1〜9においてはTF
T素子を使用した場合について記載しているが、本発明
はこれに限らず、ストライプ電極を直交するように組合
せた単純マトリクス駆動の場合や、二端子素子を使用し
た場合についても同様に実施できる。
【0104】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明による場合
には、表示領域を複数に分割した各領域の隣合う領域に
おける1列または2列以上の画素列からなる境界部分
に、画素単位で異なる露光を受けた画素が混在すると共
に、各画素内の凹部または凸部が同一の露光を受けて形
成されているので、明るい方向が種々の方向を向き、つ
なぎ合わせた部分に発生するスジ状の表示ムラが解消で
きる。
【0105】また、本発明による場合には、表示領域を
複数に分割した各領域の隣合う領域における1列または
2列以上の画素列からなる境界部分に、画素内で異なる
露光を受けて形成された凹部または凸部が混在するの
で、明るい方向が種々の方向を向き、つなぎ合わせた部
分に発生するスジ状の表示ムラが解消できる。
【0106】したがって、本発明による場合には、つな
ぎ合わせた部分に発生するスジ状の表示ムラが解消でき
るので、表示品位の良好な対角169mm(画面の縦寸
法:画面の横寸法=3:4で6.7”画面)以上の表示
画面を有する大画面の反射型液晶表示装置を得ることが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る反射型液晶表示装置
の製造方法を説明するための図である。
【図2】本発明の実施形態2に係る反射型液晶表示装置
の製造方法を説明するための図である。
【図3】本発明の実施形態3に係る反射型液晶表示装置
の製造方法を説明するための図である。
【図4】本発明の実施形態4に係る反射型液晶表示装置
の製造方法を説明するための図である。
【図5】本発明の実施形態5に係る反射型液晶表示装置
の製造方法を説明するための図である。
【図6】本発明の実施形態6に係る反射型液晶表示装置
の製造方法を説明するための図である。
【図7】本発明の実施形態7に係る反射型液晶表示装置
の製造方法を説明するための図である。
【図8】本発明の実施形態7に係る別の反射型液晶表示
装置の製造方法を説明するための図である。
【図9】本発明の実施形態8に係る反射型液晶表示装置
の製造方法を説明するための図である。
【図10】本発明の実施形態9に係る反射型液晶表示装
置の製造方法を説明するための図である。
【図11】従来の反射型液晶表示装置に備わった、アク
ティブ素子を有する素子側基板の一画素分の平面図であ
る。
【図12】図11のA−A′断面図である。
【図13】従来の技術による場合の凸部の形成工程を示
す断面図である。
【図14】従来の技術により凸部を形成する際に用いる
レチクルを示す平面図である。
【図15】従来の技術により凸部を形成する際に用いる
別のレチクルを示す平面図である。
【図16】(a)はステッパにて一度で露光可能な露光
範囲の最大を示す図であり、(b)はステッパの投影レ
ンズの精度による歪みが生じた場合において本来のレチ
クルの像に対して投影された像が異なっている状態を示
す図、(c)は露光範囲内の中央部では凸部の平面形状
が真円で、露光範囲内の周辺部では凸部の平面形状が楕
円状となっている状態を示す平面図である。
【図17】(a)は従来の技術において2回のショット
露光を行う際の状態を示す平面図であり、(b)はそれ
により得られた凸部を示す平面図である。
【図18】(a)、(b)は従来の技術において2回の
ショット露光を行う場合に用いる2つのレチクルの各々
を示す平面図であり、(c)はそれらレチクルのつなぎ
合わせ除隊を示す平面図である。
【図19】(a−1)は真円の凸部を示す平面図、(a
−2)はその真円の凸部のx方向の反射強度を示す図、
(a−3)はその真円の凸部のy方向の反射強度を示す
図であり、(b−1)は楕円の凸部を示す平面図、(b
−2)はその楕円の凸部のx方向の反射強度を示す図、
(b−3)はその楕円の凸部のy方向の反射強度を示す
図である。
【図20】従来技術による場合の境界部分における明る
い方向を示す平面図である。
【図21】本発明による場合の境界部分に形成した凸部
を示す平面図である。
【図22】本発明による場合の境界部分における明るい
方向を示す平面図である。
【符号の説明】
101 ガラス基板 102 ゲート配線およびゲート電極 103 ソース配線およびソース電極 104 3端子非線形抵抗素子(アクティブ素子) 105 反射電極 106 半導体層 106a、106b コンタクト層 107 コンタクトホール 108 絶縁体層 109 ドレイン電極 109′ 引き回し電極 110 凸部 111 絶縁体保護層 121 素子側基板 122 感光性樹脂 122′凸部 123 遮光領域 124 透光領域 125 遮光手段(レチクル)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1343 G02F 1/1335 520 G09F 9/40

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶層を挟持する一対の基板の一方が透
    光性のある電極を有するものからなり、他方の基板が複
    数の凹部または複数の凸部の上に反射電極を各画素毎に
    形成したものからなる反射型液晶表示装置において、該複数の凹部または該複数の凸部が各画素において同じ
    ように配列されており、 該凹部または該凸部が、表示領域を複数に分割した各領
    域毎の露光を経て形成されており、隣合う領域における
    1列または2列以上の画素列からなる境界部分に、画素
    単位で異なる露光を受けた画素が混在すると共に各画素
    内の該凹部または該凸部が同一の露光を受けて形成さ
    露光される各領域は、複数の画素によって形成され、該
    境界部分において1または複数の画素単位の凹形状およ
    び凸形状が相互に噛み合わされた状態で隣合う各領域同
    士がつなぎ合わせされていることを特徴とする 反射型液
    晶表示装置。
  2. 【請求項2】 液晶層を挟持する一対の基板の一方が透
    光性のある電極を有するものからなり、他方の基板が複
    数の凹部または複数の凸部の上に反射電極を各画素毎に
    形成したものからなる反射型液晶表示装置において、該複数の凹部または該複数の凸部が各画素において同じ
    ように配列されており、 該凹部または該凸部が、表示領域を複数に分割した各領
    域毎の露光を経て形成されており、隣合う領域における
    1列または2列以上の画素列からなる境界部分に、画素
    単位で異なる露光を受けた画素が混在すると共に各画素
    内の該凹部または該凸部が同一の露光を受けて形成さ
    該表示領域を複数に分割した各領域のうちの1つを第1
    領域とし、該第1の領域に隣合う領域のうちの1つを第
    2領域としたとき、該第1の領域に対応する露光を第1
    の露光とし、該第2の領域に対応する露光を第2の露光
    とすれば、該境界部分において、該第1の露光を受けた
    全ての画素は隣合う画素のうち少なくとも1つが該第1
    の露光を受けた画素であり、該第2の露光を受けた全て
    の画素は隣合う画素のうちの少なくとも1つが該第2の
    露光を受けた画素であることを特徴とする 反射型液晶表
    示装置。
  3. 【請求項3】 液晶層を挟持する一対の基板の一方が透
    光性のある電極を有するものからなり、他方の基板が複
    数の凹部または複数の凸部の上に反射電極を各画素毎に
    形成したものからなる反射型液晶表示装置において、 該凹部または該凸部が、表示領域を複数に分割した各領
    域毎の露光を経て形成されており、隣合う領域における
    1列または2列以上の画素列からなる境界部分に、画素
    内で異なる露光を受けて形成された該凹部または該凸部
    が混在する反射型液晶表示装置。
JP15899097A 1997-06-16 1997-06-16 反射型液晶表示装置 Expired - Fee Related JP3301595B2 (ja)

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