JP3299789B2 - 全血の分離及び検定の改良型試験具及び方法 - Google Patents

全血の分離及び検定の改良型試験具及び方法

Info

Publication number
JP3299789B2
JP3299789B2 JP28715892A JP28715892A JP3299789B2 JP 3299789 B2 JP3299789 B2 JP 3299789B2 JP 28715892 A JP28715892 A JP 28715892A JP 28715892 A JP28715892 A JP 28715892A JP 3299789 B2 JP3299789 B2 JP 3299789B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carrier matrix
test
pad
plasma
serum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28715892A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05209877A (ja
Inventor
アミ・エイチ・チュ
ロン・アール・ストーヴァー
Original Assignee
バイエルコーポレーション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by バイエルコーポレーション filed Critical バイエルコーポレーション
Publication of JPH05209877A publication Critical patent/JPH05209877A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3299789B2 publication Critical patent/JP3299789B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/52Use of compounds or compositions for colorimetric, spectrophotometric or fluorometric investigation, e.g. use of reagent paper and including single- and multilayer analytical elements
    • G01N33/525Multi-layer analytical elements
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S436/00Chemistry: analytical and immunological testing
    • Y10S436/807Apparatus included in process claim, e.g. physical support structures
    • Y10S436/81Tube, bottle, or dipstick

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血漿又は血清から全血
の細胞成分を分離し、予め決められた可溶性構成成分に
関して血漿又は血清を検定する改良型試験具及び方法に
関する。特に、本発明は、例えばレクチンのような凝集
素;トロンビン又はトロンビン様化合物のような凝固
剤;あるいはその組み合わせといった分離用試薬、並び
に例えばエトキシ化又はプロポキシ化非イオン性又は陰
イオン性界面活性剤のような非溶血性界面活性剤を含む
分離用試薬組成物をその中に均質に包含する適当な担体
マトリックスを含むフィルターパッドを用いて、全血か
ら細胞成分を除去する改良型方法に関する。未希釈及び
未変化形態の、事実上細胞を含まない血漿又は血清は、
次にフィルターパッドと接触して、存在する試薬含浸試
験パッドを飽和する。未希釈血漿又は血清が試験パッド
を飽和した後に、試験パッドを変色といったような応答
に関して試験し、血漿又は血清の一つ又はそれ以上の可
溶性構成成分に関する迅速且つ正確な定性又は定量検定
を提供する。ある態様においては、全血の細胞成分で汚
染されたフィルターパッドを試験パッドとの接触から分
離し、露出した試験パッドの表面を応答に関して試験す
る。別の態様では、フィルターパッド及び試験パッドは
接触したままで、フィルターパッドと接触していない試
験パッドの表面を応答に関して試験する。
【0002】
【従来の技術】現在、予め決められた可溶性構成成分の
有無に関して体液を容易に且つ迅速に分析するために、
多数の試験具が利用できる。例えば、尿中のグルコー
ス、尿酸、又はタンパク質を検出するための、あるいは
血中のグルコース、トリグリセリド、カリウムイオン、
又はコレステロールを検出するための試験が利用でき
る。歴史的に、予め決められた可溶性構成成分に関する
全血試料の検定は、企画するのが最も難しい試験であ
る。
【0003】全血の細胞成分、特に赤血球は、全血の可
溶性構成成分に関する検定における主要な妨害物質であ
る。最も簡単な血液検査は色原性であって、それにより
全血の予め決められた可溶性構成成分が特定の試薬と相
互作用して、その構成成分の有無の定性的指標として独
特に有色した化合物を生成するか、又はその構成成分の
存在の定量的指標として可変性の色強度の有色化合物を
生成する。全血試料の濃赤色は、実質的にこれらの色原
性試験を妨害し、したがって、通常、血液試料を予め決
められた可溶性構成成分に関して検定する前に、血漿又
は血清から高度に有色の赤血球を、分離する。
【0004】赤血球の存在は、種々の非色原性血液検定
をも妨害し、それにより検定結果は矛盾し、一貫してい
る場合でも不正確である。さらに、白血球を含む他の細
胞成分も、標準色原性血液検定において妨害し得る。し
たがって、全血の予め決められた可溶性構成成分に関す
る信頼できる検定を達成するためには、予め決められた
可溶性構成成分に関して全血を分析する前に、全血の細
胞成分から血清又は血漿を分離することが不可欠であ
る。
【0005】慣用的には、血漿又は血清は、遠心分離に
より全血の細胞性物質から分離する。細胞性物質は遠心
管の底に集まり、上清血漿又は血清をデカントする。し
たがって、全血の妨害性の細胞成分は、実質的バックグ
ラウンド干渉が避けられるように十分に除去される。し
かしながら、遠心分離法は、通常約0.1 ml〜約5 mlの比
較的大量の血液試料と約5 〜10 分の長い遠心分離時間
を要するという大きな欠点を有する。さらに、遠心分離
法は、いくつかの操作工程を要する。その結果として、
実験室技術者が感染の可能性のある血液試料に接触する
か、又は比較的大量の血液試料で汚染された実験室設備
に接触する恐れがある。
【0006】全体的に、遠心分離法は、多数の血液試料
を検定する大規模の自動化実験室、及び数分で検定結果
を必要とするわけではない病院のような施設に最も適し
ている。多数の小規模実験所及び個人診療所は、遠心分
離機又は他の血液分離機を備えていない。したがって、
簡単な色原性試験をその場で迅速、安全、且つ容易に実
施できず、効率が良く且つ安全な分離及び検定のために
全血試料を外部実験室に送る。その結果、検定結果は、
数分に対して、数時間又は数日でなければ入手できな
い。
【0007】したがって、研究者達は、血漿又は血清中
の可溶性構成成分の種類及び濃度が変化しないように、
事実上すべての全血の妨害細胞成分を、血漿又は血清か
ら迅速、安全、且つ容易に分離する試験具及び方法をず
っと求めてきた。その結果として、血漿又は血清の予め
決められた構成成分に関する検定は信頼に値し、正確
で、全血の細胞成分の妨害を受けない。研究者達は、血
漿又は血清から全血の妨害細胞成分を分離するためのい
くつかの方法及び試験具を提供してきた。しかしなが
ら、各々の方法及び試験具は、予め決められた可溶性構
成成分に関して全血試料を検定する場合に、その方法又
は試験具を不正確な、扱いにくい、実際的でないものに
するような少なくとも一つの欠点があった。
【0008】遠心分離以外の方法は、少量の全血試料の
細胞成分を血清又は血漿から分離するために用いられて
きた。より簡単な方法の一つは、Adams 等が米国特許第
3,092,465 号に開示しているように、色原性試験試薬を
含浸し、半透性バリアで被覆した吸湿性又は吸水性マト
リックスを用いる。半透性バリアは、全血試料の細胞成
分を遮断し、それより小さく、可溶性の分子及びイオン
を通過させて吸水性マトリックス中に包含した色原性試
験試薬と接触させる。陽性試験の場合、事実上無色の血
漿又は血清は、色原性試験試薬と相互作用して、吸水性
マトリックス中で発色する。試験具から半透性バリア上
に保持された細胞性物質を洗浄又は払拭して色を観察す
る。しかしながら、洗浄又は払拭技術は、面倒で骨が折
れる方法であり、赤血球が半透性バリアから完全に払拭
又は洗浄されなければ、検定干渉は、起こり得る。さら
に、技術者が感染の可能性のある血液試料と接触する可
能性は高い。Mastは、米国特許第3,298,789 号で、同様
の試験具を開示しているが、この場合、エチルセルロー
スのフィルムを半透性バリアとして用いている。Sodick
son は、米国特許第4,059,405 号において、限外濾過膜
を用いた細胞成分の血漿又は血清からの分離を開示して
いる。
【0009】Fetterは、米国特許第3,552,925 号及び第
3,552,928 号において、可溶性構成成分に関して少量の
全血試料を検定するための別の方法及び試験具を開示し
ている。Fetterは、マトリックス上の第一領域に不揮発
性無機塩又はアミノ酸を含浸し、隣接するマトリックス
の第二領域に試験試薬を含浸した吸水性マトリックスを
有する試験具を記載している。全血が、先ず最初に無機
塩又はアミノ酸を含む吸水性マトリックスの第一領域に
接触するように、吸水性マトリックス上に全血試料を置
く。塩又はアミノ酸は、血液から細胞成分を沈殿させ、
次いで血漿又は血清が、試験試薬との色原性相互作用の
ために吸水性マトリックスの試験試薬含浸第二領域に移
動する。本方法に用いる塩又はアミノ酸は、全血試料か
ら赤血球を有効に分離するが、しかし血漿又は血清中に
汚染イオン又は分子をも導入して、血漿又は血清可溶性
構成成分の一部を沈殿させる。したがって、Fetterの方
法は、血漿又は血清が真の濃度の予め決められた可溶性
構成成分をもはや含有しないために、血漿又は血清の予
め決められた目的の可溶性構成成分に関する定量検定が
信頼できないという欠点を有する恐れがある。
【0010】血漿又は血清から全血の細胞成分を分離す
る別の従来技術の方法は、Vogel 等が米国特許第4,477,
575 号に開示しており、限定された平均直径及び密度を
有する1層のガラス繊維を用いて全血から血漿又は血清
を分離するための方法及び組成物を記載している。限定
されたガラス繊維パラメーターの他に、分離し得る血漿
又は血清の量は、最も多くてガラス繊維の吸収容量の50
% 、好ましくは30% 未満に制限される。そうでなけれ
ば、約50% の濾過可能な細胞性物質を含有する全血は、
ガラス繊維層を有効に塞ぐ。したがって、本方法は、高
比率のガラス繊維対全血容量を要する。Vogel 等は、ガ
ラス繊維層中に凝集素、トロンビン又はトロンビン様化
合物、あるいは非溶血性界面活性剤を含有することを教
示又は示唆していない。
【0011】他の従来技術の方法では、予め決められた
血漿又は血清の可溶性構成成分に関して検定する前に、
全血を希釈する。余分の操作工程を要するため、全血の
希釈は厄介であり、血液試料の不正確な希釈により検定
誤差を導入する可能性がある。感染の恐れがある血液試
料に技術者が接触する可能性も増大する。例えば、独国
特許第 DE -OS 34 41 149 号は、検定実施前に血漿又は
血清を希釈するために希釈剤で繰り返し洗浄したレクチ
ン含浸マトリックスに全血を通して、全血から血漿又は
血清を分離する方法を開示する。マトリックス中に陽イ
オン性ポリマーを含有することにより、レクチンの凝集
能力を増強した。しかしながら、不正確に希釈すると、
目的の血漿又は血清構成成分に関する検定が不正確にな
り得る。独国特許第 DE -OS 34 41 149 号は、非溶血性
界面活性剤が細胞性物質を凝集するレクチンの能力を増
強し得るとは、教示も示唆もしていない。全血試料から
細胞性物質を分離するためのレクチン又は重合アミノ酸
の使用は、欧州特許出願第84307633.2号にも開示されて
いる。
【0012】少量の全血試料を分離及び検定するための
方法及び試験具の開発に際して、主として考慮すること
は、検定を実施する技術者の洗練度である。しばしば、
比較的未習熟の職員にルーチン検定を実施させ、正確な
定量結果を得ることが望ましい。したがって、検定法
は、最小限の操作工程を含み、干渉又は汚染の可能性が
無く、実験室職員が血液試料に物理的に接触する可能性
を最小限にするか又は排除し、容易な測定を提供するこ
とが重要である。例えば、考えられるいくつかの操作工
程のうち、実際の検定前の、全血あるいは血漿又は血清
の希釈が、検定誤差又は職員と血液試料との接触が最も
おこりやすい工程を導入する。別の一般的な操作誤差
は、全血の血漿又は血清から細胞成分を分離するために
細胞不透過性膜を利用する試験具の表面からの、全血の
細胞成分の払拭又は洗浄が不十分なことである。
【0013】したがって、少量の全血を有効に分離し、
正確に検定する方法及び試験具が必要である。その方法
は、好ましくは、検定前に血漿又は血清から細胞成分を
分離するための別個の操作工程を避ける。さらに、希釈
誤差を避けるために、その方法は、好ましくは未希釈血
漿又は血清の検定を可能にする。また、血液試料との接
触から技術者を防護し;現方法の時間的遅れを回避し;
そして正確且つ再現性のある結果を生じる血液分離及び
血液検定方法を提供することも望ましい。
【0014】理想的方法は、針で刺して採取した一滴の
ような”非侵襲性”量の全血試料を採取し、未希釈全血
試料を直ちに試験具に入れ、その試験具が、数分以内
に、未希釈血漿又は血清からの細胞成分の分離と、予め
決められた可溶性構成成分の存在又は濃度に関する未希
釈血漿又は血清の検定の両方を行うことを包含する。あ
るいは、試験具を指の刺し傷に接触させて、分析のため
の新鮮な未希釈血液試料を傷口から採取し得る。このよ
うな分離及び検定の方法及び試験具により、医学従事者
は、よりルーチンな且つより信頼できる条件で全血分析
を実施し得る。
【0015】その結果として、研究者は、全血の細胞成
分を分離、収集及び保持するための要素を包含する試験
具の開発を試みた。さらに、特定の構成成分に関して血
漿又は血清を検定する前に、細胞分離要素を試験具から
物理的に切り離し、捨てるいくつかの試験具が開発され
た。例えば、前記のVogel 等の米国特許第4,477,575号
は、ガラス繊維細胞分離層を反応層上に配置し、したが
って分離層を反応層から除去する試験具を開示する。次
に、反応層を特定の血漿又は血清構成成分に対する応答
に関して試験する。しかしながら、Vogel 試験具のガラ
ス繊維分離層は、上記のような、不利な、高いガラス繊
維対血液の比率を要する。その結果、特定容量の血液を
ピペットで試験具上に置き、それにより、操作者誤差
(オペレーターエラー)及び過った検定を生じ得る、時
間のかかる操作工程を加える。このような操作工程は、
操作者と血液試料との間の物理的接触の可能性があるた
めに、操作者の安全性を低下させることにもなる。
【0016】Rothe 等は、米国特許第4,604,264 号にお
いて、蝶番式検定具を開示する。Rothe 等が開示した試
験具は、ガラス繊維フリースから成る分離層を包含し、
この場合、全血は試験具の蝶番域から離れた分離層の端
近くに塗布する。分離層は、レクチンのような凝集素
も、トロンビン又はトロンビン様化合物のような凝固剤
も、非溶血性界面活性剤も含有しない。血液が分離層を
透過する時、細胞成分が血漿又は血清から分離される。
次に、分離層の上に配置され、蝶番により分離層に留め
られた反応/指示薬層の下の分離層の領域まで、血漿又
は血清が、試験具の蝶番の方向に移動する。反応/指示
薬層に押しつけることにより、反応/指示薬層の下面と
分離層との接触が、反応/指示薬層の試薬との反応のた
めの血漿又は血清を、反応/指示薬層に吸収させる。色
変化のような検定の検出を、反応/指示薬層の上面に配
置された透明フィルムを通して観察する。
【0017】Kennedy 等は、PCT/US86/02192 出願にお
いて、半透膜で覆われた反応領域を有する使い捨て乾相
試験スティックを開示する。半透膜は、全血から細胞及
び粒状物質を分離し、血漿又は血清を反応領域と接触さ
せる。半透膜は、反応領域から取りはずし可能であり、
試験具から細胞成分及び粒状物質を除去し、特定の分析
対象物に対する応答の検査のために反応領域を露出す
る。半透膜は、界面活性剤又は石鹸様湿潤剤で親水性に
された疎水性ポリテトラフルオロエチレン材である。Ke
nnedy 等は、半透膜を親水性にするために、そして血液
試料を、半透膜を通って、迅速にかつ均一に広がるよう
に分布させるために、界面活性剤、即ち非イオン性界面
活性剤、陰イオン性界面活性剤、又は陽イオン性界面活
性剤を含有することを開示している。しかしながら、Ke
nnedy 等は、界面活性剤が、少量の凝集素又は凝固剤
の、試験試料から細胞成分を分離する能力を改良するこ
とを、教示又は示唆していない。凝集素又は凝固剤を少
量で、そして非溶血性界面活性剤とともに用いて細胞性
物質を分離する本発明に対比して、Kennedy 等は、凝集
素又は凝固剤を用いずに、界面活性剤で親水性にされた
疎水性半透膜による細胞性物質の分離を教示する。さら
に、Kennedy 等が開示した陽イオン性及び陰イオン性湿
潤剤は、血漿又は血清からカリウムイオンのような特定
の非細胞性成分を除去し得る。
【0018】血漿又は血清からの全血の細胞成分の分離
に関する別の従来技術の特許は、Rapkin等の米国特許第
4,678,757 号であって、この場合、血漿又は血清から全
血の細胞成分を分離するために、炭水化物処理透過性担
体を用いる。次に、特定の血液構成成分を検定するため
に、全血の血漿又は血清を試薬処理透過性担体と接触さ
せる。この試験具では、細胞成分は炭水化物処理担体の
底縁に収集・保持され、血漿又は血清は炭水化物処理担
体を透過して、検定に必要な試薬と接触する。検定結果
は、透過性層を覆う透明物質を通して観察することによ
り測定する。Rapkin等は、マンニトール、ショ糖、グル
コース、及びソルビトールのような糖が好適な炭水化物
であることを開示している。Rapkin等は、炭水化物処理
透過性担体に非溶血性界面活性剤、あるいは凝集素又は
凝固剤を含浸することを教示していない。
【0019】さらに、Terminiello 等は、米国特許第4,
774,192 号において、全血の細胞成分が膜の低多孔率を
有する領域に保持されるように、多孔率勾配を有する多
孔質膜を開示する。多孔質膜をタンパク質、糖、ポリエ
チレングリコール、ポリピロリドン、又は同様の化合物
で状態調節して、マトリックス膜内の空隙(ボイド)を
減少させ(即ち、膜の多孔率を低下させ)、試験試料の
液体部分の吸収を促進する。したがって、血漿又は血清
は低多孔率の領域を通って流動し、膜の高多孔率を有す
る領域に包含した検定試薬成分と接触し得る。G.Rayman
及びJ.L.Day は、「臨床血液グルコース試験の精度を改
善する新しい試験具」("New Device toImprove the Acc
uracy of Bedside Blood Glucose Tests"), The Lance
t,Nov.12,1988,pp.1107-1109において、グルコース用の
使い捨て試験ストリップを記載しているが、この場合、
ストリップの表面を払拭して、ストリップから全血の細
胞成分を除去する。しかしながら、Terminiello 等の試
験具においては、コレステロールのような、より高分子
量の可溶性血漿成分は、膜の低多孔率の領域を完全に透
過しない可能性があり;Rayman及び Dayの試験具におい
ては、細胞成分はストリップの表面から完全に払拭され
ない可能性がある。したがって、各々の試験具において
は、不正確且つ信頼できない検定が起こり得る。いずれ
の開示も、分離層中の凝集素又は凝固剤を大幅に低減す
るように、非溶血性界面活性剤を分離層に含有し得るこ
とは示唆していない。予め決められた可溶性構成成分に
関して全血を検定することに関する、細胞成分を血漿か
ら分離する他の特許の例を次に挙げる:Stone,米国特許
第3,607,093 号;Figueras, 米国特許第4,144,306 号;
及び Pierce et al., 米国特許第4,258,001 号。
【0020】したがって、上記に引用した方法及び試験
具に存在する欠点のために、全血の細胞成分を分離し
て、事実上無細胞の、未変化及び未希釈血漿又は血清を
提供する簡単且つ有効な方法が必要であることは明らか
である。したがって、本発明の方法及び試験具は、血漿
又は血清から全血の細胞成分を事実上完全に分離するた
めに、その中に:a)分離用試薬、例えば、血液型非特
異的レクチンのような凝集素;凝固剤、例えばトロンビ
ン又はトロンビン様化合物;あるいはその組み合わせ;
及びb)非溶血性界面活性剤、例えばエトキシ化又はプ
ロポキシ化非イオン性又は陰イオン性界面活性剤;を包
含したフィルターパッドを用いることにより、予め決め
られた可溶性構成成分に関する、全血試料又は他の生体
液試料の安全、正確且つ経済的な検定を可能にする。フ
ィルターパッドは、目的の予め決められた血漿又は血清
構成成分に関して検定するために必要な試薬を包含した
試験パッドと接触している。事実上無細胞の血漿又は血
清は、フィルターパッドを通って移動して、試験パッド
と接触する。目的の予め決められた構成成分と検定試薬
との間の相互作用は、高度に有色の細胞成分による干渉
の無い検出可能な反応、例えば色変化、を生じる。
【0021】本発明の方法及び試験具は、時間及び費用
の掛かる湿相検定に頼ることなく、そして試験試料を希
釈する余分な操作工程に頼ることなく、全血の検定を可
能にする。試験パッドを飽和する無細胞血漿又は血清
は、未変化及び未希釈であり、それにより予め決められ
た可溶性構成成分に関するより正確で信頼できる検定が
可能になる。本発明の方法及び試験具は、さらにヘマト
クリット感受性、試験具からの細胞成分の払拭又は洗浄
による技術感受性、及び細胞成分の処理についての不利
を排除する。
【0022】さらに、本発明のある態様によれば、全血
試料がフィルターパッド及び試験パッドを飽和した後、
血液の細胞成分を保持するフィルターパッドを、試験具
から物理的に分断し、それにより試験具の試験パッドを
露出する。次に、未希釈及び未変化血漿又は血清で飽和
した試験パッドを、標準乾相化学試験ストリップ手順に
より、予め決められた血漿又は血清構成成分に対する応
答に関して試験する。あるいは、別の態様では、フィル
ターパッドを試験具から除去せずに、フィルターパッド
と接触していない試験パッドの面を、応答に関して、例
えば透明支持体を通して試験する。
【0023】本発明の別の重要な特徴によれば、本試験
具は、技術者と血液試料との接触を事実上排除する。余
分の血液試料が試験具の外面に残存しないような方法
で、血液試料をフィルターパッドに吸収させる。さら
に、技術者は、応答に関する試験具の試験前に、試験具
から細胞成分を払拭又は洗浄する必要がない。その結
果、試験具は、技術者と感染の恐れのある血液試料との
接触の可能性を事実上排除する。
【0024】本発明の結果として、高度に有色の細胞成
分による妨害が事実上排除されるために、予め決められ
た可溶性構成成分に関する血漿又は血清の検定は正確で
且つ信頼できる。従来の方法及び試験具は、分析対象物
検出具の表面から細胞成分を払拭するか、又は実際の検
定域から離れた分析対象物検出具の領域に物理的又は化
学的に細胞成分を固定することに依存する。本明細書の
後述でさらに十分に立証するように、本発明の試験具
は、改良型フィルターパッドにより血漿又は血清から全
血の細胞成分を先ず分離する正確且つ経済的な方法を提
供する。
【0025】思いがけないことに、本発明に使用するフ
ィルターパッドが、比較的少量の凝集素、例えばレクチ
ン;凝固剤、例えばトロンビン又はトロンビン様化合
物、あるいはその組み合わせをフィルターパッド中に包
含することにより、全血試料から細胞成分を有効に分離
する、ということが判明した。意外にも、非溶血性界面
活性剤をもフィルターパッドに包含することにより、比
較的少量のみの凝集素又は凝固剤をフィルターパッドに
包含する。さらに、血漿又は血清が試験パッド全体に均
一に分布し、したがって、検定応答は試験具の試験領域
全体を通して均質である。
【0026】本発明の譲渡人に共通に譲渡された、1987
年6 月19日付けの米国特許出願第063,680 号は、フィル
ターパッド中に含まれる凝集素又は凝固剤が、全血試料
から妨害細胞性物質を有効に分離することを開示する。
しかしながら、満足の行く分離を達成するには、フィル
ターパッドを比較的大量の高価な凝集素又は凝固剤で含
浸する。さらに、凝集素又は凝固剤の純度又は活性は変
化し得るため、フィルターパッドに大量の凝集素又は凝
固剤を含有すると、フィルターの凝固を生じて、矛盾し
た又は再現不可能な結果をもたらす。したがって、本発
明の重要な特徴に従って、フィルターパッドに非溶血性
界面活性剤を包含すると、フィルターパッドに包含する
凝集素又は凝固剤の量を有意に低減し得ることが判明し
た。その結果として、本発明のフィルターパッド及び試
験具はより経済的で、事実上すべての細胞成分を全血試
料から分離し、より一貫した再現性のある検定を提供す
る。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明は、付加的な操作
工程を伴わずに、全血から細胞成分を分離し、予め決め
られた可溶性構成成分に関して未希釈及び未変化血漿又
は血清を検定する試験具及び方法に関する。本発明の方
法及び試験具による血漿又は血清からの全血の細胞成分
の分離は、予め決められた可溶性構成成分の検定のため
の、事実上無細胞の、未希釈又は未変化血漿又は血清を
提供する、ということが判明した。本分離方法及び試験
具は、血漿又は血清中に汚染物質を導入せず、血漿又は
血清の組成を変化させない。さらに、本発明の方法及び
試験具は、予め決められた可溶性構成成分に関する検定
を妨害する細胞又は粒状物質を有する他の生体液を検定
するのに用いてもよい。
【0028】本発明の重要な特徴によれば、本試験具
は、予め決められた可溶性構成成分に関して未希釈及び
未変化血漿又は血清を検定する試験パッドと、それに接
触する、血漿又は血清から全血の細胞成分を分離するフ
ィルターパッドを含む。フィルターパッドは、血漿又は
血清から細胞性血液成分を分離するための分離用試薬組
成物を包含する好適な担体マトリックスを含む。本発明
によれば、フィルターパッドは全血試料から細胞成分を
有効に分離し、それにより血漿又は血清の可溶性構成成
分に関する検定の細胞成分による妨害を排除し、予め決
められた構成成分に関する血漿又は血清の検定を促進す
る。試験パッドに包含した特定の指示試薬組成物によ
り、未希釈及び未変化形態の血漿又は血清を、予め決め
られた可溶性構成成分に関して検定する。本方法及び試
験具は、技術者が感染の恐れのある血液又は他の生物試
料と接触するのを事実上排除する。
【0029】本発明のある態様では、フィルターパッド
を試験具から切り離し、露出した試験パッドを、全血の
予め決められた可溶性構成成分に対する応答、例えば色
変化に関して調べる。別の態様では、フィルターパッド
及び試験パッドは接触したままで、フィルターパッドと
接触していない試験パッドの面を、応答に関して試験す
る。本発明は、検定の技術への依存性を排除する。例え
ば、試験具から細胞成分を払拭又は洗浄するという操作
工程を排除し、適正容量の血漿又は血清が試験具の試験
パッドと接触するのを保証する。さらに、技術者が感染
の恐れのある血液又は他の生物試料と接触するのを事実
上排除する。
【0030】本方法は、分離用試薬組成物を包含する好
適な担体マトリックスを含むフィルターパッド、及び指
示試薬組成物を包含する好適な基材物質を含む試験パッ
ドを含む試験具に、全血試料をまず接触させることを包
含する。本明細書中で用いる場合、「分離用試薬組成
物」という表現は、全血の細胞成分をその他の可溶性血
液構成成分から分離する、化学物質又は化学物質の混合
物と定義する。同様に、本明細書中で用いる場合、「指
示試薬組成物」という表現は、目的の予め決められた可
溶性構成成分と接触した場合に検出可能な相互反応を引
き起こす、化学物質又は化学物質の混合物と定義する。
全血試料は、先ず試験具のフィルターパッドのみと接触
する。全血試料はフィルターパッドを透過するが、ここ
において、赤血球及び全血のその他の細胞及び粒状成分
を、分離用試薬組成物と担体マトリックスの作用によっ
て血漿又は血清から分離する。未希釈及び未変化血漿又
は血清は、引き続きフィルターパッドを透過して、フィ
ルターパッドと接する試験パッドと接触する。
【0031】目的の検定は、試験具の試験パッドにより
実施する。未希釈血漿又は血清は、試験パッド中に予め
包含する指示試薬組成物と相互作用して検出可能な、好
ましくは測定可能な試験パッドの変化、例えば色変化を
生じて、予め決められた可溶性構成成分の存在を示す
か、又は予め決められた可溶性構成成分の定量的測定を
可能にする。次に、目的の予め決められた可溶性構成成
分の定性的又は定量的応答に関して、肉眼で又は計器を
用いて、試験パッドを試験する。応答の試験後、試験具
は廃棄する。その結果として、払拭又は洗浄といった、
技術者による誤差や、感染の恐れのある血液試料と技術
者との接触をおこし得る操作工程なしで、試験試料から
妨害性の細胞及び粒状成分を有効に分離する、簡単且つ
費用の掛からない試験具を用いて、目的の予め決められ
た可溶性構成成分に関する検定が達成される。
【0032】したがって、本発明は、未希釈全血の血漿
又は血清から細胞成分を迅速且つ有効に分離し、予め決
められた可溶性構成成分に関して血漿又は血清を検定す
るための方法及び試験具に関する。さらに詳細には、本
発明の重要な特徴によれば、一つ又はそれ以上のフィル
ターパッドを配置して全血から細胞成分を分離し、単数
又は複数のフィルターパッドと接する一つ又はそれ以上
の試験パッド上に血漿又は血清を通過させる。試験パッ
ドを血漿又は血清が飽和した後、予め決められた可溶性
血清又は血漿構成成分に対する定性的又は定量的応答に
関して、試験パッドを試験する。したがって、全血の細
胞成分による検定妨害が排除され、それによって、より
正確で且つより信頼できる血清又は血漿の検定が達成さ
れる。
【0033】本発明の重要な特徴によれば、全血試料
は、分離用試薬、例えばレクチンのような凝集素;トロ
ンビン又はトロンビン様化合物のような凝固剤;又はそ
の組み合わせ、並びに非溶血性界面活性剤を含む分離用
試薬組成物をその中に包含する、好適な担体マトリック
スを含むフィルターパッドを包含する試験具と接触す
る。本発明の十分な利点を達成するためには、全血試料
は、レクチン及び非溶血性界面活性剤を含む分離用試薬
組成物を包含する、好適な担体マトリックスを含むフィ
ルターパッドを包含する試験具と接触する。フィルター
パッドは、血漿又は血清からの全血の細胞成分の分離を
達成し、汚染イオン又は分子を血漿又は血清に添加しな
い、あるいは血漿又は血清から可溶性構成成分を除去し
ない。
【0034】本発明の別の重要な特徴によれば、フィル
ターパッド中の非溶血性界面活性剤の存在により、全血
試料から細胞成分を分離するフィルターパッドの能力に
悪影響を及ぼさずに、試験パッド中に存在する凝集素又
は凝固剤の量を大幅に減少することを可能にする。分離
用試薬組成物中に約0.05重量% 〜約3 重量% の非溶血性
界面活性剤を含有させると、全血試料から細胞成分を分
離するフィルターパッドの能力に悪影響を及ぼさずに、
分離用試薬組成物中に存在する凝集素又は凝固剤の量を
約2 〜約5 倍低減し得ることが判明した。したがって、
好適な担体マトリックス中への本発明の分離用試薬組成
物の包含は、有効且つ経済的なフィルターパッドを提供
する。よって、経費が掛かり且つ再現困難な分離用試
薬、即ち凝集素又は凝固剤をより少なくフィルターパッ
ドに含有するために、試験ストリップはより経済的であ
り、より再現性の良い結果を提供する。
【0035】したがって、フィルターパッドに含有され
るレクチンのような凝集素の量は、フィルターパッドを
包含する担体マトリックス物質 1 cm3当たり約5 単位〜
約100 単位、好ましくは約5 単位〜約50単位の範囲であ
って、この場合、各「単位」は、25℃で1時間以内のイ
ンキュベーションで赤血球の2 % 溶液を凝集するのに必
要なレクチンの量と定義する。フィルターパッドに含有
されるトロンビン、又はトロンビン様化合物、例えばア
クターゼ(actase)、アグキストロドンコントルトリック
ス(agkistrodon contortrix)、アンクロド(ancrod)、ア
トロキシン(atroxin) 、及びクロタラーゼ(crotalase)
、あるいはその組み合わせのような凝固剤の量は、フ
ィルターパッドを包含する担体マトリックス物質 1 cm3
当たり約20〜約200 NIH(National Institute of Healt
h) 単位、好ましくは約40〜約100 NIH 単位の範囲であ
る。
【0036】したがって、本発明は、未希釈全血試料の
血漿又は血清から細胞成分を迅速且つ効率的に分離する
ための方法及び試験具に関する。さらに詳細には、本発
明の別の重要な特徴によれば、分離用試薬組成物を包含
するフィルターパッドを、先ず血漿又は血清から全血の
細胞成分を分離するように試験ストリップ上に配置し、
次に試験パッドが予め決められた可溶性構成成分に関し
て定性的に又は定量的に血漿又は血清を検定する。全血
は、a)トロンビン又はトロンビン化合物のような凝固
剤、あるいは好ましくはレクチンのような凝集素;及び
b)非溶血性界面活性剤を含む分離用試薬組成物を包含
するフィルターパッドと接触する。フィルターパッド
は、血漿又は血清に汚染イオン又は分子を付加せずに、
あるいは血漿又は血清から可溶性構成成分を除去するこ
となく、全血から細胞成分を分離する。未希釈血漿又は
血清は、事実上妨害されずに試験具のフィルターパッド
を通過して、試験具の試験パッドを飽和し、目的の検定
が実施される。好適な基材物質に均質に包含した指示試
薬組成物を含む試験具の試験パッドは、フィルターパッ
ドと接触している。本発明の重要な特徴によれば、目的
の予め決められた血漿又は血清構成成分を、血漿又は血
清を希釈したり、試験具を払拭又は洗浄したりという、
いかなる付加的な操作工程も実施せずに、検出又は測定
する。
【0037】したがって、本発明の重要な側面は、少量
の、全血試料の血漿又は血清、あるいは他の生物試料か
ら、細胞及び他の粒状成分を、迅速且つ効率的に分離す
るための方法及び試験具を提供することである。本方法
及び試験具は、付加的な操作工程を伴わずに予め決めら
れた可溶性構成成分に関して血漿又は血清を検定し得る
ので、全血の細胞成分からの未希釈及び事実上未変化の
血漿又は血清の、迅速、容易、且つ有効な分離を可能に
する。したがって、予め決められた可溶性構成成分に関
する未希釈及び未変化血漿又は血清の検定における全血
の細胞成分による妨害が排除される。
【0038】本発明の別の重要な側面は、a)分離用試
薬としての凝集化化合物又は凝固化化合物、あるいはそ
の組み合わせ、及びb)非溶血性界面活性剤を含む分離
用試薬組成物を用いて、全血試料から細胞成分を分離す
る方法を提供することである。凝集化化合物又は凝固化
化合物は、レクチン、トロンビン、トロンビン様化合
物、又はその組み合わせであって、非溶血性界面活性剤
とともに用いる。
【0039】本発明の新規の且つ改良型試験具は、全血
試料の細胞成分による検定妨害を事実上排除するため
に、少量の全血を定性的に又は定量的に検定する。予め
決められた可溶性構成成分に関して未希釈全血試料を検
定するための試験具は、全血の細胞成分を除去するため
のフィルターパッド、及びフィルターパッドと接する、
予め決められた可溶性構成成分に関して血漿又は血清を
検定するための指示試薬組成物を包含する試験パッドを
含む。乾相試験ストリップ具の試験パッドは、血漿又は
血清中の目的の予め決められた構成成分と相互作用する
指示試薬組成物を均質に包含し得る基材物質を含む。試
験パッドと接するフィルターパッドは、血漿又は血清と
相互作用し、血漿又は血清から全血の細胞成分を分離す
る、レクチン、トロンビン又はトロンビン様化合物、及
び非溶血性界面活性剤を含有する分離用試薬組成物をそ
の中に包含した好適な担体マトリックスを含む。新規
の、改良型試験具及び方法は、全血中の予め決められた
構成成分の存在又は濃度を検定し、この場合、まずフィ
ルターパッドと接触する全血試料を、細胞成分と未希釈
血漿又は血清とに分離する。細胞成分はフィルターパッ
ド中に残留し、未希釈血漿又は血清はフィルターパッド
を透過する。次いで、未希釈血漿又は血清は試験パッド
と接触して、目的の予め決められた構成成分に対する検
出可能な又は測定可能な応答を生じる。
【0040】本発明の方法によれば、全血試料の細胞成
分をまず血漿又は血清から分離し、次いで未希釈及び未
変化血漿又は血清を予め決められた可溶性構成成分に関
して、さらにいかなる操作工程をも用いずに検定する。
本発明の方法及び試験具によれば、細胞成分を分離し、
血漿又は血清を検定するには、少量の、通常、針で刺し
た量(約10μl )の血液試料で十分であるが、これに対
して、遠心分離法では、多量の、ml単位の血液試料を要
する。さらに、本発明の方法及び試験具は、技術者によ
る誤差や、感染の恐れのある全血試料と技術者との接触
を引き起こし得る、希釈のような操作工程を排除する。
【0041】意外にもそして予期せぬことに、本発明の
試験具は、遠心分離、デカンテーション、あるいは血漿
又は血清の希釈といった、時間を要し、健康を害する恐
れのある付加的な操作工程なしに、通常、1分未満で、
予め決められた可溶性構成成分の試験のための血漿又は
血清から、高度に有色の妨害赤血球を、事実上完全に分
離する。本発明の方法は、簡単で廉価な試験ストリップ
具による、未希釈、未変化及び非汚染血漿又は血清試料
の、迅速で信頼できる全血検定を提供する。全体とし
て、本発明の方法及び試験具は、理想的には、検定数は
比較的少ないが、にもかかわらず短時間に(即ち1分未
満)正確な結果を必要とする、家庭、小規模実験室、個
人診療所でのルーチン血液検定に適している。
【0042】以下の本発明の詳細な説明から明らかにな
るように、本発明の方法及び試験具は、全血の種々の可
溶性構成成分の存在又は濃度を測定するために色原性応
答を用いる血液検定に特に適している。したがって、正
確で信頼できる色原性応答の検出を達成するためには、
全血試料から高度に有色の赤血球を除去することが先ず
重要である。さらに、血漿又は血清から全血の細胞成分
を分離するためのあらゆる方法及び試験具は、迅速且つ
効率的に、細胞を分離し;細胞成分のみを除去して可溶
性血漿又は血清構成成分は除去せず;妨害性の可溶性イ
オン又は分子で血漿又は血清を汚染しないようにして;
赤血球が破裂してその高度に有色の成分を血漿又は血清
に放出する、溶血を最小限にするか又は排除すべきであ
る。また、血液又は他の生物試料は感染性を有する恐れ
があるために、人と試験試料との接触をも最小限にする
か又は排除すべきである。
【0043】本発明の重要な特徴によれば、分離用試薬
組成物を含有する好適な担体マトリックスを含むフィル
ターパッドに全血試料を接触させ、それを透過させて、
事実上無色の血漿又は血清から全血の細胞成分が効率よ
く分離されることが判明した。分離用試薬組成物は:
a)分離用試薬、凝集素、例えばレクチン;又は凝固
剤、例えばトロンビン又はトロンビン様化合物;又はそ
の組み合わせ、及びb)非溶血性界面活性剤を含む。分
離用試薬組成物は、全血試料から高度に有色の細胞成分
を除去して、その可溶性構成成分の簡単で正確な測定を
受けることが可能な麦藁色血漿又は血清を生じることに
おいて、担体マトリックスが有するあらゆる固有の能力
を増強する。
【0044】試験具のフィルターパッドは、試験具の試
験パッドに接している。全血がフィルターパッドを透過
する時に、全血試料から細胞成分を分離し、フィルター
パッドに収集及び保持する。次に、未変化血漿又は血清
は、フィルターパッドと接する試験パッドに進行して、
それを飽和する。試験パッドは、目的の予め決められた
血漿又は血清構成成分と相互作用して検出可能又は測定
可能な応答を生じる、指示試薬組成物を包含する好適な
基材物質を含む。試験パッドを血漿又は血清が飽和した
後、予め決められた血漿又は血清構成成分に対する応
答、例えば色原性応答に関して、肉眼で又は計器を用い
て、試験パッドを試験する。
【0045】一般に、本発明のフィルターパッドは、全
血試料からの細胞成分の一部を濾過する固有の能力を有
する担体マトリックスを含む。担体マトリックスは、通
常、血漿又は血清から全血の細胞成分の一部を分離し得
る親水性の吸収性マトリックスであり、全血からの細胞
成分の事実上完全な分離を促進するために分離用試薬組
成物を包含し得る。分離した細胞成分を収集及び保持す
る他に、担体マトリックスは、血漿又は血清が、試験パ
ッドに接触するのを事実上妨害されずにフィルターパッ
ドを透過するのを可能にする。
【0046】担体マトリックスはさらに、有効に赤血球
を分離し、さらに比較的迅速に血液検定を得るのに十分
な速度で全血試料がフィルターパッドを透過するのを可
能にする。さらに、担体マトリックスは、溶血を促進
し、血漿又は血清あるいは担体マトリックスの成分の血
漿抽出物を汚染し、化学的又は物理的相互作用により血
漿又は血清構成成分を除去し、あるいはその後の検定
を、要領を得ない、不正確な、又は疑わしい物にするよ
うな方法で、未希釈血漿又は血清を明らかに変化させて
はならない。
【0047】したがって、本発明のフィルターパッド
は、通常、上記の特徴を有する親水性担体マトリックス
及び分離用試薬組成物を含む。担体マトリックスは、毛
管作用に応答してフィルターパッドを通して血液を移動
させる。細胞成分は、分離用試薬組成物によって、血漿
又は血清及び担体マトリックスから分離され、フィルタ
ーパッドに保持される。次に、事実上未変化の血漿又は
血清は、フィルターパッドを通って進行し続け、フィル
ターパッドと接する試験パッドに接触して、それを飽和
する。
【0048】担体マトリックスは、事実上無細胞の麦藁
色血漿又は血清のみにフィルターパッドを通過させて、
特定の可溶性構成成分の分析のための試験パッドと接触
させる。好適な親水性担体マトリックスとしては、吸水
性及び非吸水性の、繊維性及び非繊維性マトリックス、
例えばシリカゲル、アルミナ、珪藻土等のような親水性
無機粉末;スポンジ物質;粘土質物質;布;親水性天然
重合体物質、特にセルロース系ビーズのようなセルロー
ス系物質、及び特に濾紙又はクロマトグラフィー紙のよ
うな繊維含有紙;並びに酢酸セルロース、ポリ塩化ビニ
ル、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート、ポリウレ
タン、架橋デキストラン、アガロース、及びその他のこ
のような架橋及び非架橋水不溶性親水性ポリマーのよう
な合成又は修飾天然ポリマーが挙げられる。同様に、他
の好適な担体マトリックスとしては、繊維性及び非繊維
性マトリックス、例えばガラス繊維マトリックス;並び
に合成ポリマー、例えばポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ナイロン、フッ化ポリビニリデン、及びポリスルホ
ンが挙げられる。硬質多孔性プラスチックも、血漿又は
血清にプラスチックを透過させて試験パッドと接触させ
るに十分に多孔性である限りは、担体マトリックスとし
て有用である。
【0049】したがって、細胞成分の有効な分離を達成
し、血漿又は血清をフィルターパッドに進行させるため
に、担体マトリックスは、約0.1 μ〜約50μ、 好ましく
は約0.3 μ〜約 10 μの孔サイズを有する。本発明の十
分な利点を達成するためには、担体マトリックスは約0.
5 μ〜約 8μの範囲の孔サイズを有する。
【0050】試験具のフィルターパッドは、1つより多
い担体マトリックスを含有し得るし、担体マトリックス
は異なる物理的特徴を有し、異なる化学組成物又は化学
的組成物の混合物を有し得る。フィルターパッドの担体
マトリックスは、平滑性ときめの粗さ、並びに硬さと柔
らかさに関して変化し得る。しかしながら、すべての場
合に、フィルターパッドの担体マトリックスは全血の細
胞成分を分離・収集して、血漿又は血清にフィルターパ
ッドを通過させて、未変化で且つ事実上妨害なしに試験
パッドに向かわせる。したがって、担体マトリックスの
正確な組成物にかかわらず、先ず考えるべきことは、分
離用試薬組成物の包含、試験試料の細胞成分の分離、全
血の細胞成分の収集及び保持、並びに実質的に未希釈及
び未変化の血漿又は血清の伝達である。
【0051】本発明の十分な利点を達成するためには、
担体マトリックスは、セルロース系物質、例えば紙、好
ましくは濾紙;又はガラス繊維マトリックスを含む。濾
紙及びガラス繊維マトリックスはともに、本発明の好適
な担体マトリックスに必要な特性に加え、豊富な供給、
好ましい経済性、及び種々の好適なグレードといった利
点を有する。さらに、濾紙及びガラス繊維マトリックス
は、フィルターパッド中に分離用試薬組成物を懸濁及び
配置できるし、全血から細胞成分を分離できる。
【0052】当業者には公知のように、濾紙及びガラス
繊維マトリックスは、種々の厚み及び多孔度で入手でき
る。本試験具の使用には、全血試料に接触させるフィル
ターパッドが必要であり、実質的に無色の液体がそれか
ら出現せねばならないため、担体マトリックスの厚み及
び多孔度が試験具の効率及び分離工程の有効性に影響を
及ぼす。フィルターパッドの厚み及び多孔度は、血漿又
は血清から細胞成分を分離する担体マトリックスの固有
の能力に、そして全血試料がフィルターパッドを透過し
て全血試料から細胞成分を分離するのに必要な時間に直
接関連する。したがって、高多孔度の担体マトリックス
を用いる場合は、担体マトリックスの厚みは、全血の細
胞成分の有効な分離を達成するためには、全血とフィル
ターパッドとの最小有効接触時間を可能にするのに十分
であるべきである。逆に、低多孔度の担体マトリックス
を用いる場合には、比較的薄層のマトリックスを用い得
る。担体マトリックス多孔度と厚みとの間の適正な均
衡、並びに担体マトリックスに含浸する分離用試薬組成
物の種類及び濃度の賢明な選択は、十分に、本明細書に
記載の試験具製造の当業者に用いられる実験技術の範囲
内である。
【0053】未処理担体マトリックスは、通常、全血か
ら細胞成分を有効に分離できないことが示されている。
全血の試料を未処理濾紙マトリックスに適用する場合、
全血試料が濾紙を透過する時に観察される分離された細
胞成分の量は、フィルターパッドの厚み及び多孔度に伴
って変化する。他の担体マトリックスに関しては、全血
試料からの細胞成分の部分的分離も、十分な厚み及び十
分低い多孔度を有する担体マトリックスを血液が透過す
る時に観察されている。しかしながら、血漿又は血清か
らの全血の細胞成分の分離は、担体マトリックスが好適
な分離用試薬組成物を包含するか、あるいは別の方法で
それにより処理される場合には、細胞成分は血液試料が
フィルターパッドを透過する時に担体マトリックス中で
有効に分離・固定され、血漿又は血清はフィルターパッ
ドを通り抜けて試験具の試験パッドと接触する。
【0054】少なくとも約 1 mm 、通常、少なくとも約
1.5 mmの厚みを有する未処理担体マトリックスは、全血
試料から細胞成分を有効に分離するために必要であるこ
とが判明した。このように厚みが大きいことは、一般
に、乾相試験ストリップ中のフィルターパッドには適し
ていない。しかしながら、分離用試薬組成物を担体に包
含して血漿又は血清から細胞成分を除去する場合には、
担体マトリックスの厚みは約0.2 mm 、好ましくは約0.
3 mm まで減少し得る。したがって、本発明の十分な利
点を達成するためには、フィルターパッドは、例えば約
0.25 cm 〜約1 cm x約0.5 cm 〜約 2 cm の面積、及
び約0.2 mm 〜約0.8 mm の厚みを有するパッドの形態
の担体マトリックスを含む。担体マトリックスは、その
とき:a)分離用試薬、例えばレクチンのような凝集
素;凝固剤、例えばトロンビン又はトロンビン様化合
物;あるいはその組み合わせ、及びb)非溶血性界面活
性剤を含む分離用試薬組成物をその中に含浸している。
このような寸法を有するフィルターパッドは、血液がフ
ィルターパッドの一端又は上面に接触後、十分短い時間
内に細胞成分を有効に分離するために十分な長さ、幅、
及び厚みを有する。
【0055】本発明の試験具が上記の寸法のフィルター
パッドを有する場合、針で刺した量の血液、例えば0.01
mlの血液が、通常、予め決められた可溶性構成成分に関
する迅速且つ正確な検定を提供するのに十分な量であ
る。血液試料は、滴下、又はピペットで試験具に適用し
得る。好ましくは、試験具を指の傷口に接触させて、血
液試料を毛管作用により試験具中に入れる。明らかに、
フィルターパッドのサイズを増大すると、分離時間が実
質的に増大し、多量の血液試料を必要とする。さらに、
比較的多量の血液は、試験パッドを飽和するための血清
の移動速度を増大するのに利用し得る。本発明の別の特
徴によれば、試験具に接触する全血試料の量を正確に測
定する必要はない。しかしながら、全血の一部が試験具
の試験パッドと接触するような、過剰量の血液試料をフ
ィルターパッドに過負荷しない注意が必要である。
【0056】さらに詳しく後述するように、フィルター
パッドは、血漿又は血清から全血の細胞成分を事実上完
全に分離するために、分離用試薬組成物を包含する担体
マトリックスを含む。しかしながら、例えばFetterが米
国特許第3,552,925 号及び第3,552,928 号で開示した無
機塩及びアミノ酸のような従来技術の分離用試薬は、血
漿又は血清中に汚染イオン又は分子を導入し得るし、検
定可能な血漿又は血清構成成分が、血漿又は血清から分
離される。
【0057】したがって、本発明の重要な特徴によれ
ば、a)凝集剤、凝固剤、及びその組み合わせより成る
群から選択される分離用試薬、並びにb)非溶血性界面
活性剤を含む分離用試薬組成物を、全血の細胞成分をフ
ィルターパッド中をクロマトグラフする時に凝集又は捕
捉するように、担体マトリックス中に包含する。凝集又
は捕捉された細胞は固定され、フィルターパッド内に収
集され、一方、血漿又は血清は引き続きフィルターパッ
ドを通って進行し、最終的に試験具の試験パッドと接触
してそれを飽和する。
【0058】本発明の後述の詳細な説明から明らかにな
るように、個々に又は組み合わせて用いられる種々のレ
クチン、トロンビン又はトロンビン様化合物は、全血の
細胞成分を凝集又は凝固してフィルターパッド内に固定
し、未希釈血漿又は血清を未変化及び事実上妨害なし
に、試験具の試験パッドに向かわせる。さらに、分離用
試薬組成物中に存在するレクチン、トロンビン又はトロ
ンビン様化合物は、余分な溶血を促進しない。したがっ
て、赤血球は破裂せず、その高度に有色の成分は色原性
検定を妨害及び遮蔽しない。さらに、分離用試薬組成物
中に非溶血性界面活性剤を含有すると、担体マトリック
ス中に包含する凝集素又は凝固剤の量を大幅に減少する
ことが可能となり、より再現性の良い検定結果を生じ
る、より経済的な試験具を提供する。
【0059】分離用試薬組成物中に存在する好ましい凝
集素は、レクチンである。レクチンは、細胞を凝集又は
集塊し、複雑な炭水化物を沈殿することが知られている
タンパク質又は糖タンパク質である。レクチンは、種
子、植物の根、樹皮、菌類、細菌類、海草、海綿動物、
魚卵、無脊椎及び下等脊椎動物の体液、及び哺乳類細胞
膜を含む広範な種々の天然供給源から単離される。レク
チンは、しばしば、血液群特異性であって、血液群分
類、多凝集試験、及び正常及び病態状態の種々の組織化
学試験に用いられてきた。本発明に使用するレクチン
は、好ましくは特定の血液群又は型に特異的でなく、さ
もなくば本発明の一般的利用性は制限される。したがっ
て、血液群特異性を示さず、本発明で用いるのに適した
レクチンとしては、以下のものが挙げられるが、これら
に制限されるものではない:Abrus precatorius (アブ
リン、トウアズキ)、Agaricus bisporus (マッシュル
ーム)、Bauhinia purpurea (キャメルズ・フット・ツ
リー)、Caragana arborescens(シベリアピーツリ
ー)、 Cicer arietinum(ヒヨコマメ)、 Codium frag
ile (緑藻類)、Canavalia ensiformis(Con A,コンカ
ナバリン A,タチナタマメ)、 Datura stramonium
(シロバナヨウシュチョウセンアサガオ)、 Glycine m
ax(ダイズ)、 Lathyrus odoratus(スイートピー)、
Lens culinaris (レンズマメ)、Limulus polyphemus
(カブトガニ)、Lycopersicon esculentum (トマ
ト)、Maclura pomifera(オーセージオレンジ)、 Myc
oplasma gallisepticum、 Naja mocambique mocambique
(コブラ)、Naja naja kaouthia(コブラ)、Perseau
americana(アボカド)、 Phaseolus coccineus(ベニ
バナインゲン)、 Phaseolus vulgaris (インゲンマ
メ)、Phytolacca americana(ヨウシュヤマゴボウ)、
Pisum sativum(ガーデンピー)、 Pseudomonas aerug
inosa 、Psophocarpus tetragonolobus (winged bean
)、Ricinus communis(トウゴマ)、 Robinia pseudo
acacia (ニセアカシア)、Sambucus nigra(ニワト
コ)、 Solanum tuberosum(ジャガイモ)、 Triticum
vulgaris(コムギバクガ)、 Vicia faba (ソラマ
メ)、Vicia sativa(カラスノエンドウ)、 Vigna rad
iata(ヤエナリ)、 Viscum album (ヤドリギ)、Wist
eria floribunda (フジ)、及びその他の血液型非特異
性レクチン。
【0060】フィルターパッドの担体マトリックスに包
含する好ましいレクチンは、コンカナバリン A(タチ
ナタマメ)からのレクチン、 Solanum tuberosum(ジャ
ガイモ)からのレクチン、 Triticum vulgaris(コムギ
バクガ)からのレクチン、Bauhinia purpurea (キャメ
ルズ・フット・ツリー)からのレクチン、Phytolaccaam
ericana(ヨウシュヤマゴボウ)からのレクチンであ
る。本発明の十分な利点を達成するには、フィルターパ
ッドはその中にジャガイモ又はPhytolacca americanaか
ら得られるレクチンを包含する。
【0061】上記のレクチンに加えて、又はその代わり
に、凝固剤を用いて血漿又は血清から全血の細胞成分を
分離してもよい。特に、ウシ血漿から得られる酵素トロ
ンビンを担体マトリックスに包含して、全血試料から血
漿又は血清を首尾よく分離する本発明のフィルターパッ
ドを提供する。ウシトロンビンは、血液がフィルターパ
ッドを透過する時に赤血球が全血から除去されるよう
に、有効に血液凝固を促進する。本発明の方法に有用な
他のトロンビンとしては、ヒトトロンビン、ウマトロン
ビン、ヤギトロンビン、マウストロンビン、ラットトロ
ンビン、ブタトロンビン、ヒツジトロンビン、及びその
組み合わせが挙げられるが、これらに制限されるもので
はない。
【0062】さらに、上記のレクチン及びトロンビンに
加えて、又はその代わりに、トロンビンと同様にふるま
う凝固剤を用いて全血の細胞成分から血漿又は血清を分
離し得る。このようなトロンビン様化合物としては、酵
素アクターゼ(acutase) 、アグキストロドン コントル
トリックス(agkistrodon controtrix)、アンクロド(anc
rod)、アトロキシン(atroxin) 、クロタラーゼ(crotala
se) 、及びその組み合わせが挙げられるが、これらに制
限されるものではない。このような化合物は、その振る
舞いがトロンビンに似ていて、血液凝固を有効に促進す
る。トロンビン、レクチン、又はトロンビン様化合物を
担体マトリックス上に固定する必要はなく、レクチン、
トロンビン、トロンビン様化合物、又はその組み合わせ
を用いて全血試料から細胞成分を有効に分離し得ること
も判明した。
【0063】前述のように、本発明の試験具は、分離用
試薬組成物を包含する担体マトリックスを含むフィルタ
ーパッドを含有して、未希釈全血試料の血漿又は血清か
ら細胞成分を分離する。本発明の十分な利点を達成する
ためには、フィルターパッドは、a)トロンビン、トロ
ンビン様化合物、又は血液群非特異性レクチン、及び
b)非溶血性界面活性剤を含有する血液分離用試薬組成
物を包含する担体マトリックスを包含する。好適な非溶
血性界面活性剤は、全血試料から細胞成分を分離する場
合に、レクチン、トロンビン、又はトロンビン様化合物
の効率を大幅に増大し;血漿又は血清の可溶性構成成分
と相互作用又は保持して可溶性血漿構成成分の濃度を変
化させず;試験試料の赤血球を溶血せず;フィルターパ
ッドから血漿又は血清により明らかに抽出され、それに
より試験パッドに移動することがなく;試験試料による
フィルターパッドの均一な湿潤を促進し、それにより試
験パッドにおけるより均一な反応を促進し;その他の方
法で予め決められた可溶性血漿又は血清構成成分に関す
る検定を妨害しない。
【0064】好ましい非溶血性界面活性剤は、非イオン
性非溶血性界面活性剤である。非イオン性非溶血性界面
活性剤は、電気的に中性で、それにより試験パッド中の
非溶血性界面活性剤と種々の可溶性試験試料構成成分又
は試薬との間の、陰イオン及び陽イオン性相互作用を排
除する。例えば、陰イオン性界面活性剤の陽イオンは、
イオン交換により、特定の陽イオン性分析対象物、例え
ばカリウムイオンの濃度を変えて、間違った検定を提供
する;陽イオン性界面活性剤、例えばいくつかの第四ア
ンモニウム塩は、ラクトースデヒドロゲナーゼのような
酵素を変性し、又はタンパク質を沈殿して、間違った検
定を提供し得る。このような陰イオン及び陽イオン相互
作用は、分離用試薬組成物中に陰イオン性非溶血性界面
活性剤を含有させることにより防止し得る。しかしなが
ら、陰イオン性界面活性剤又は陽イオン性界面活性剤
は、その界面活性剤が溶血を促進せず、全血から細胞成
分を有効に分離し、検定を妨害して間違った結果を提供
しない限り、分離用試薬組成物中に含有し得ることは理
解されるべきであり、立証されるであろう。
【0065】エトキシ又はプロポキシ部分を含有する陰
イオン性非溶血性界面活性剤は、本発明の方法に特に有
用であることが判明した。界面活性剤の親水性部分が約
2 〜約100 モル、好ましくは約5 〜約50モルの酸化エチ
レン、酸化プロピレン、又はその組み合わせを含有し、
約5 〜約25の範囲のHLB 値(親水性−親油性平衡値)を
有する非イオン性非溶血性界面活性剤が特に好ましい。
本発明の十分な利点を達成するためには、非イオン性、
陰イオン性、又は陽イオン性の非溶血性界面活性剤は、
約10〜約20の範囲のHLB 値を有する。界面活性剤の疎水
性部分は、例えばアルキルフェノールであって、その例
を以下に挙げる:約4 〜約20個の炭素原子を有するアル
キル基、例えばイソオクチルフェノール、又はノニルフ
ェノール;約8 〜約22個の炭素原子を有する脂肪アルコ
ール、例えばラウリルアルコール、セチルアルコール、
又はステアリルアルコール;約8 〜約22個の炭素原子を
有する脂肪酸、脂肪アミド、又は脂肪アミン;天然油
(動物又は植物油)、例えばヒマシ油;シリコーン、例
えばポリジメチルシロキサン;ポリオールの脂肪エステ
ル、例えばグリセロール又はソルビトールのC8 〜C22
エステル;及び界面活性剤の当業者に公知の、同様の疎
水性物質。
【0066】非イオン性非溶血性界面活性剤の具体例と
しては、BASF Corp.,Wyandotte,MIから購入できるエト
キシ化ヒマシ油である、クレモフォアCREMOPHORR EL
(PEG-36 ヒマシ油);Rohm and Haas Co.,Philadelph
ia,PA から購入できる、それぞれ約40モル及び 5モルの
酸化エチレンでエトキシ化されたオクチルフェノールで
ある、TRITON X-405(オクトキシノール 40)及びTRIT
ON X-45 (オクトキシノール 5 );BASF Corp.,Wyand
otte,MI から購入できる酸化プロピレン/酸化エチレン
コポリマーである、PLURONIC L-64 (ポロキサマー 18
4);約20モルの酸化エチレンを含有するソルビタンモノ
ラウレートである、TWEEN 20(ポリソルベート 20);
並びにUnion Carbide Corp.,Danbury,CN から購入でき
る酸化エチレン又は酸化プロピレン修飾ポリメチルシロ
キサンである、SILWETR 界面活性剤(ジメチコンコポリ
オール)、が挙げられるが、これらに制限されるもので
はない。他の好適な非イオン性非溶血性界面活性剤とし
ては、C11-15 パレス−12、C12-15 パレス−9、セテア
レス−27、セテス−30、ラウレス−23、オレス−15、ノ
ンオキシノール−6 、ノニルノンオキシノール−10、PE
G -20 ラウレート、PEG -36 オレエート、PEG -44 ソル
ビタンラウレート、PEG -30 ステアレート、ステアレス
−27、オクトキシノール−10、PEG -11 コカミド、PEG
-15 コカミン、PEG -15 タロウアミン、PEG -20 水素化
ヒマシ油、PPG -5 -セテス-20 、PPG -ミレス-11 、ス
テアレス−10、トリデセス−15、及びポリソルベート
80が挙げられるが、これらに制限されるものではない。
多数のその他の非イオン性非溶血性界面活剤が、診断用
試験具を設計する当業者には公知である。酸化エチレン
又は酸化プロピレン部分、あるいはその組み合わせを取
り入れる多数の非イオン性非溶血性界面活性剤が、「Mc
Cutcheonの乳化剤及び界面活性剤、1989年版」(McCutch
eon's Emulsifiers and Detergents,1989 Annual Editi
on),McCutcheon Division,MC Publishing Co.,Glen Ro
ck,NJ,及び「CTFA化粧品成分ハンドブック、第 1版」(C
TFA Cosmetic Ingredient Handbook,1st Edition),The
Cosmetic,Toiletry and Fragrance Association (198
8),pp.87-94 に列挙されており、これらの記載内容は参
照により本明細書中に含めるものとする。
【0067】非イオン性非溶血性界面活性剤に加えて、
陰イオン性非溶血性界面活性剤も、本発明の方法及び試
験具に用い得る。好ましい陰イオン性非溶血性界面活性
剤は、2 〜約100 モル、最も有利には約5 〜約50モルの
酸化エチレン、酸化プロピレン、又はその組み合わせを
含有し、約5 〜約25、最も有利には約10〜約20の範囲の
HLB 値を有する。特に有用な陰イオン性非溶血性界面活
性剤は、エトキシ化又はプロポキシ化ホスフェート界面
活性剤、及びエトキシ化又はプロポキシ化カルボキシレ
ート界面活性剤である。このような陰イオン性界面活性
剤を、酸の形態で分離用試薬組成物中に含有することに
より、カリウムイオンのような特定の陽イオン性分析対
象物の濃度を変化させる陽イオンを含有しない。これら
の陰イオン性非溶血性界面活性剤はまた、陰イオン性非
溶血性界面活性剤の陽イオンが特定の分析対象物に関す
る検定を妨害しない限り、陰イオンの形態で分離用試薬
組成物中に含有され得る。後述でさらに十分に立証する
ように、エトキシ及び/又はプロポキシ部分を含有しな
い陰イオン性界面活性剤は、全血試料から細胞成分を分
離する担体マトリックスの能力を明らかに改良しない。
【0068】したがって、本発明の方法及び試験具に用
い得る陰イオン性非溶血性界面活性剤の例としては、酸
及び陰イオンの形態のC11-15 パレス−7 カルボン酸、
12 -13 パレス−5 カルボン酸、C12-15 パレス−7 カ
ルボン酸、セテアレス−25カルボン酸、デセス−7 カル
ボン酸、イソステアレス−6 カルボン酸、イソステアレ
ス−11カルボン酸、コセス−7 カルボン酸、ラウレス−
5 カルボン酸、ラウレス−10 カルボン酸、トリデセス
−4 カルボン酸、トリデセス−7 カルボン酸、トリデセ
ス−15 カルボン酸、トリデセス−19 カルボン酸、C
12-15 パレス−2 −ホスフェート、セテアレス−4 ホス
フェート、デセス−4 ホスフェート、ジラウレス−10
ホスフェート、ジオレス−8 ホスフェート、ラネス−4
ホスフェート、ラウレス−3 ホスフェート、ラウレス−
8 ホスフェート、ノンオキシノール−6 ホスフェート、
ノンオキシノール−9 ホスフェート、ノンオキシノール
−10 ホスフェート、ノニルノンオキシノール−7 ホス
フェート、ノニルノンオキシノール−9 ホスフェート、
ノニルノンオキシノール−10 ホスフェート、ノニルノ
ンオキシノール−15 ホスフェート、ノニルノンオキシ
ノール−24 ホスフェート、オレス−3 ホスフェート、
オレス−4 ホスフェート、オレス−10 ホスフェート、
オレス−20 ホスフェート、オクトキシノール−12 リ
ン酸カリウム、PPG-5-セテス−10 ホスフェート、PPG-
10 セチルエーテルホスフェート、トリセテアレス−4
ホスフェート、トリセテス−5 ホスフェート、トリデセ
ス−6 ホスフェート、トリラネス−4 ホスフェート、ト
リラウレス−4 ホスフェート、トリオレス−8 ホスフェ
ート、及びその組み合わせが挙げられるが、これらに制
限されるものではない。ホスフェート界面活性剤は、リ
ン酸のモノ−、ジ−、及びトリ−エステルの複合混合物
であり、したがって多量の陰イオン性モノ−及びジ−エ
ステル形態と、少量の非イオン性モノ−及びジ−エステ
ル形態とを含有すると理解されるべきである。さらに、
非イオン及び陰イオン性非溶血性界面活性剤は、単独
で、又は組み合わせて、分離用試薬組成物中に含有し得
る。特に有用な陰イオン性非溶血性界面活性剤は、Crod
a,Inc.,New York,NYから購入できるCRODAFOS SG(PPG-5-
セテス-10 ホスフェート) であり、これは、ホスホン
酸のエステル、並びにポリエトキシ化及びポリプロポキ
シ化セチルアルコールの複合混合物である。
【0069】約0.05重量%〜約3 重量%、好ましくは約
0.3 重量%〜約1.5 重量%の非溶血性界面活性剤、及び
約4 単位〜約4,000 単位のレクチン、又は約90NIH 単位
〜約900 NIH 単位のトロンビン又はトロンビン様化合
物、あるいはその組み合わせを含有する水性分離用試薬
組成物を好適な担体混合物に包含すると、本発明のフィ
ルターパッドが提供されることが判明した。意外にも、
非溶血性界面活性剤と凝集素又は凝固剤とを担体マトリ
ックスに包含することにより、血漿又は血清から細胞成
分を事実上完全に分離するのに必要な凝集素又は凝固剤
の量は、有意に減少される。凝集素又は凝固剤のみを含
有する担体マトリックスは、全血試料から細胞成分を事
実上完全に分離するためには、担体マトリックス1 cm3
当たり約55単位〜約40,000単位の凝集素、又は約90NIH
単位〜約900 NIH 単位の凝固剤を要するということが判
明した。しかしながら、非溶血性界面活性剤を分離用試
薬組成物中に含有する場合には、全血試料から細胞成分
を分離する凝集素又は凝固剤の能力に悪影響を及ぼさず
に、担体マトリックス中に存在する凝集素又は凝固剤の
量を、80% 減少し得る。
【0070】したがって、高価な凝集素又は凝固剤をよ
り少量でフィルターパッド中に包含するため、より経済
的な試験具が提供され;再現が困難な凝固剤又は凝集素
はより少量しかフィルターパッド中に存在しないため
に、より再現性の良い検定結果が達成され;50% より多
くのヘマトクリット、即ち細胞成分を含有する血液試料
の細胞成分と血漿又は血清とが事実上完全に分離され、
それにより、細胞成分の妨害作用が有効に排除されるた
めに、より感度の高い、正確な検定を提供する。本発明
の別の重要な特徴によれば、従来技術の全血の検定に対
比して、本発明は、血漿又は血清の予め決められた可溶
性構成成分に関する検定におけるパラメーターとしての
全血試料中の細胞成分の量を事実上排除する、というこ
とが立証される。したがって、担体マトリックスを処理
するために用いる分離用試薬組成物中に約0.05重量%〜
約3 重量%の非溶血性界面活性剤を含有することによ
り、全血から細胞成分を事実上完全に分離するのに必要
な凝固剤の量は、マトリックス1 cm3 当たり約20NIH 単
位〜約200 NIH 単位の範囲であり、あるいは凝集素の量
は約5 単位〜約100 単位である。
【0071】本発明の重要な特徴によれば、全血試料を
本試験具のフィルターパッドと接触させ、それにより血
液試料がフィルターパッドを通って進行する時に、全血
の細胞成分を血漿又は血清から分離する。次いで、未希
釈及び未変化血漿又は血清は、フィルターパッドを通っ
て進行し、フィルターパッドと接する試験パッドと接触
して、それを飽和する。試験具の試験パッドは、目的の
特定の検定に適した指示試薬組成物を含有する好適な基
材物質を含む。試験パッドを血漿又は血清で飽和した後
に、目的の特定の分析対象物に対する応答に関して、肉
眼で又は計器を用いて、試験パッドを試験する。
【0072】特に、フィルターパッド及び試験パッドの
配置は、図1〜4を参照するとより理解し易い。図1
は、支持ストリップ又はハンドル12にしっかり接着され
るフィルターパッド14及び試験パッド16を含有する試験
具10の透視図である。フィルターパッド14及び試験パッ
ド16は、縦に一列に並んで接している。フィルターパッ
ド14は、凝集素又は凝固剤、及び非溶血性界面活性剤を
含有する分離用試薬組成物をその中に包含しており、試
験パッド16は、好適な試験試薬をその中に包含してい
る。後述でさらに明らかになるように、予め決められた
血漿又は血清構成成分の定量的測定を促進するために
は、支持ストリップ又はハンドル12を不透明な又は透明
な疎水性物質から製造するのが好ましい。
【0073】試験試料をフィルターパッド14の一端で矢
印方向に試験具10に入れ、試験試料の一部をフィルター
パッド14に通して試験パッド16と接触させる。事実上無
細胞の血漿又は血清が試験パッド16と接触した後、試験
試薬と目的の予め決められた可溶性構成成分との間の相
互作用が、試験パッド16中に検出可能な変化、例えば色
原性変化を生じる。次に、応答に関して、肉眼で又は計
器を用いて試験パッド16を試験し、応答の強度及び程度
を、試験試料中の予め決められた可溶性構成成分の量と
相関させる。試験試料中の細胞成分は、フィルターパッ
ド14に固定され、試験パッド16における検出可能な変化
を妨害しない。支持ストリップ12上のフィルターパッド
14及び試験パッド16の縦の列を転置することも考案され
る。この転置形状においては、試験具10を全血試料に浸
漬するか、又は指の傷口と接触させて、試験具10に試験
試料を導入する。
【0074】試験具の、別の好ましい形状を図2に示す
が、これは凝集素又は凝固剤、及び非溶血性界面活性剤
を担体マトリックス中に含む分離用試薬組成物を包含す
る試験パッド24と、試験パッド26とを層状に配置する試
験具20を示す。試験パッド26の底面は、透明ハンドル22
にしっかり接着され、試験パッド26の表面はフィルター
パッド24の底面に留められる。血液試料を矢印の方向で
フィルターパッド24の上面に導入する。フィルターパッ
ド24による血液試料からの細胞成分の分離後、血漿又は
血清は試験パッド26に移動する。血漿又は血清は、試験
パッド26に包含した指示試薬組成物と接触し、透明ハン
ドル22を通じて検出可能な応答に関して試験パッド26を
試験することにより、血漿又は血清中の予め決められた
可溶性構成成分の存在又は濃度を測定する。
【0075】本発明の別の態様を図3及び4で説明す
る。図3は、試験パッド36と剥離可能的に接触するフィ
ルターパッドを含有する試験具30を示す。フィルターパ
ッド34及び試験パッド36はともに、支持ストリップ又は
ハンドル32にしっかり接着される。試験試料は、試験具
30の湾曲端で試料口38を通じて矢印方向に試験具30に導
入され、先ずフィルターパッド34に接触し、それを透過
する。フィルターパッド34は、全血試料から細胞成分を
分離し、血漿又は血清は、フィルターパッド34を通って
進行し、試験パッド36と接触する。血漿又は血清が試験
パッド36を飽和した後、支持ストリップ又はハンドル32
の上部遊離縁40を引っ張って、試験パッド36からフィル
ターパッド34を分離する。さらに上部遊離縁40を引っ張
ると、支持ストリップ又はハンドル32がノッチ42で切り
離されて、フィルターパッド34及び上部遊離縁40を試験
具30から分離して、目的の予め決められた可溶性構成成
分に対する応答の肉眼的又は計器による試験のために試
験パッド36を露出する。図4は、図3の矢印4−4の方
向から見た試験具30の端面図であって、試験具30に試験
試料を導入するための試料口38をより明確に示す。
【0076】本発明の十分な利点を達成するためには、
図1〜3で説明した態様に関しては、フィルターパッド
14(24 , 34) 及び試験パッド16(26 , 36) は、好ましく
は、フィルターパッド14(24 , 34) 及び試験パッド16(2
6 , 36) が支持ストリップ又はハンドル12(22, 32)に
粘着的に留められる前に、それぞれ分離用試薬組成物及
び指示試薬組成物を包含する。あるいは、分離用試薬組
成物又は指示試薬組成物は、フィルターパッド14(24 ,
34) 及び試験パッド16(26 , 36) が支持ストリップ又は
ハンドル12(22, 32)に粘着的に留められた後ではある
が、しかしフィルターパッド14(24 , 34) 及び試験パッ
ド16(26 , 36) を接して配置する前に、フィルターパッ
ド14(24 , 34) 及び試験パッド16(26 , 36) 中に包含し
得る。
【0077】図1〜3で説明した試験具と同様の他のい
くつかの代替的態様をも考案する。例えば、フィルター
パッド及び試験パッドは、目的の予め決められた可溶性
構成成分によって、2つのパッドの相対的サイズ、並び
にその構成成分に関する検定に必要な血液試料サイズに
伴って、多量の又は少量の血液試料に対応するために、
サイズを相対的に変化し得る。別の態様では、試験パッ
ド及びフィルターパッドは単一パッドであって、この場
合、パッドの一領域に分離用試薬組成物を包含し、第二
の領域に指示試薬組成物を包含する。別の態様では、複
数測定因子試験ストリップを考案し、この場合、単一の
少量血液試料を1つより多い可溶性構成成分に関して検
定し得るように、単一フィルターパッドを複数の試験パ
ッド上に配置する。
【0078】
【実施例】
実施例1 フィルターパッドの担体マトリックスへの分離用試薬組
成物の包含 ウシトロンビン、Solanum tuberosum からのレクチン、
コンカナバリンAからのレクチン、Phytolacca america
na からのレクチン、又はトロンビン様酵素アクターゼ
というような凝集素、凝固剤、又はその組み合わせを、
正常又は等張生理食塩水に溶解する。次に、約0.05重量
%〜約3 重量%、好ましくは約0.5 重量%〜約1.5 重量
%の非溶血性界面活性剤、例えば CREMOPHORR EL を
凝集素又は凝固剤を含有する生理食塩水に添加して、分
離用試薬組成物を生成する。次に、担体マトリックスを
分離用試薬組成物に浸漬することにより、又は分離用試
薬組成物を担体マトリックスのシート又は予め切断され
たストリップ上に噴霧することにより、分離用試薬組成
物を、例えばWHATMAN CCP500 濾紙のような濾紙、又は
WHATMAN PD107 (WHATMAN Ltd.,Maidenshead,Kent,U.
K.)のようなガラス繊維マトリックスといった担体マト
リックスに包含する。次いで、分離用試薬組成物を含浸
する担体マトリックスを、オーブン中で、約50℃で、約
20分〜約 40分乾燥させて、本発明のフィルターパッド
を提供する。
【0079】実施例1のように、担体マトリックス中に
分離用試薬組成物を包含する場合は、担体マトリックス
上にトロンビン、トロンビン様化合物、又はレクチンを
固定する必要はない。全血試料から細胞成分を分離する
ための担体マトリックス内の適所に、レクチン、トロン
ビン又はトロンビン様化合物、及び非溶血性界面活性剤
を維持するには、簡単な乾燥法で十分である。次に、フ
ィルターパッドを、適当に、例えば0.5 cm x 1.0 cm
に、サイジング後に、透明又は不透明な、疎水性プラス
チックハンドル、例えば図1の支持ストリップ又はハン
ドル12、あるいは図2の試験パッド26のような試験パッ
ドに留める。
【0080】以下で考察する実施例においては、非溶血
性界面活性剤及び凝集素又は凝固剤を含浸するフィルタ
ーパッドは、図2で説明されるような多層試験具の一要
素である。全血試料は、図2の試験具20のフィルターパ
ッド24の上面に、即ち矢印方向に、接触し、フィルター
パッド24は全血試料の細胞成分を濾過し、凝集又は凝固
し、それにより事実上未変化血漿又は血清を試験パッド
26と接触させて、その中に包含した指示試薬組成物と相
互作用させる。透明支持体22と接する試験パッド26の
底面を、肉眼的又は計器を用いて試験することにより、
色原性応答のような応答を検出する。
【0081】前述のように、凝集素又は凝固剤を用いた
全血からの血漿又は血清の分離の従来の方法では、比較
的多量の凝集素又は凝固剤を要する。さらに、血液試料
が約50% ヘマトクリットより大きい場合には、特に多量
の凝集素又は凝固剤を要する。したがって、正常ヘマト
クリット値は、男性では約40% 〜約54% 、女性では約37
% 〜約47% であるために、通常、全血から細胞成分を有
効に分離するには、多量の凝集素又は凝固剤が必要であ
る。
【0082】精製手順が、多量の出発物質を要し、低収
量の凝集素又は凝固剤を生成するため、市販の凝集素及
び凝固剤は高価でもある。さらに、凝集素又は凝固剤
の、精製バッチごとの純度は再現が困難であり、したが
って、凝集素又は凝固剤の活性は変動し得る。純度の、
したがって活性の、この変動は、多量の凝集素又は凝固
剤をフィルターパッド中に包含する場合には、再現不可
能な検定結果を生じ得る。
【0083】したがって、血漿又は血清から全血の細胞
成分を分離するフィルターパッドの能力に悪影響を及ぼ
すことなく、フィルターパッド中に包含する凝集素又は
凝固剤の量を減少し得る場合は、その結果生じる試験具
はより経済的で、より再現性の良い検定結果を提供し得
る。意外で且つ予期せぬことに、非溶血性界面活性剤を
凝集素又は凝固剤とともにフィルターパッドの担体マト
リックス中に包含する本発明は、全血からの細胞成分の
分離に悪影響を及ぼさずに、試験パッド中に含浸する凝
集素又は凝固剤の量を大幅に減少することを可能にす
る。
【0084】本発明のフィルターパッドを提供するため
に、好適な担体マトリックス中に非溶血性界面活性剤及
び凝集素又は凝固剤を含む分離用試薬組成物を包含する
ことにより達成される、新規の予期しない結果を立証す
るために、透明プラスチックハンドルを包含する以下の
多層試験ストリップを調製した。試験ストリップは、グ
ルコースに関する検定に必要な試験試薬を包含する濾紙
支持体を含有する試験パッド、及びSolanum tuberosum
からのレクチンと種々の濃度の非溶血性界面活性剤 CR
EMOPHOR ELR 、即ちエトキシ化ヒマシ油とをその中に含
浸する2層のガラス繊維マトリックスを含有するフィル
ターパッドを含んでいた。上部ガラス繊維マトリックス
層は、WHATMAN PD008 ガラス繊維を含み、第二のガラス
繊維マトリックスは、WHATMAN PD107 ガラス繊維を含ん
でいた。レクチン及びCREMOPHORELR を、0.2 mg/ ml
(ミリグラム/ミリリットル)のレクチン Solanum tu
berosum 及び0、 0.1、 0.3、 又ハ 0.6 重量% のCREMOPHO
R ELR を含有する水性分離用試薬組成物から、ガラス繊
維マトリックス層中に包含した。試験ストリップを用い
て、可溶性構成成分であるグルコースに関して、20% 又
は60% ヘマトクリットを含有する標準化血液試料を検定
した。
【0085】図5は検定の結果を説明するもので、フィ
ルターパッド中の非溶血性界面活性剤の量を増大するこ
とにより凝集素の効率が増大することを示す。特に、図
5は、異なる量のヘマトクリットを含有する全血試料の
検定に関して、用量−反応プロットの切片対非溶血性界
面活性剤濃度の比のグラフを包含し、そして用量−反応
プロットの勾配対非溶血性界面活性剤濃度の比のグラフ
を包含する。20% ヘマトクリットを含有する試料と60%
ヘマトクリットを含有する試料における検定間の用量−
反応プロットの勾配及び切片比は、検定におけるヘマト
クリットの効果の指標である。検定がヘマトクリット値
に無関係である場合は、20% ヘマトクリット試料と60%
ヘマトクリット試料の検定間の勾配及び切片比は、1に
近似する、即ち、20% 及び60% ヘマトクリット試料の検
定に関する用量−反応プロットは事実上重なる。
【0086】例えば、非溶血性界面活性剤を含まない試
験ストリップにおいては、60% ヘマトクリットを含有す
る血液試料における検定に関する用量−反応プロット
の、20% ヘマトクリットを含有する血液試料における検
定に関する用量−反応プロットに対する切片比は、約3
であり、勾配比は0.9 である。この比較的高い切片比
は、全血試料中のヘマトクリットの量によって、検定が
影響されたことを示す。したがって、この悪影響を有効
に排除するために、従来の技術は、フィルターパッド中
に存在する凝集素又は凝固剤の量を増大すべきであると
教示する。しかしながら、本発明は、凝集素又はレクチ
ンの量は、一定の低レベル(即ち、0.2 mg/ml)に維持
し得るし、フィルターパッド中に非溶血性界面活性剤を
も含有することにより、ヘマトクリット依存性は検定か
ら事実上排除される、ということを示す。
【0087】図5は、フィルターパッド中の非溶血性界
面活性剤の量を増大すると、60% 又は20% ヘマトクリッ
トを含有する全血試料の用量−反応プロットに関する切
片比及び勾配比は、事実上1であることを説明する。図
5は、非溶血性界面活性剤の量が分離用試薬組成物の約
0.3 重量% である場合、20% ヘマトクリット試料と60%
ヘマトクリット試料間の勾配比及び切片比の差は事実上
1であることを示し、それにより非溶血性界面活性剤が
レクチンの効率を改良することを示す。したがって、凝
集素又は凝固剤とともにフィルターパッド中に非溶血性
界面活性剤を含有することによって、試験試料中に存在
するヘマトクリットの量は、検定変数としては事実上排
除される。意外なことに、このヘマトクリット依存性
は、フィルターパッド中に予期しない程少量の凝集素又
は凝固剤を含有することにより排除される。さらに、60
% 及び20% ヘマトクリット全血試料で実施した検定の用
量−反応プロット間の勾配比は、依然として約1のまま
で、これは非溶血性界面活性剤が用量−反応プロットの
勾配に悪影響を及ぼさないことを示す。
【0088】したがって、フィルターパッド中に非溶血
性界面活性剤を包含することにより、フィルターパッド
中により少量の凝集素又は凝固剤を含有して、高ヘマト
クリット値を有する試験試料中の細胞成分の有効な凝集
又は凝固を達成し得る。さらに、高ヘマトクリット値又
は低ヘマトクリット値を有する試験試料における検定の
用量−反応プロットに関する勾配及び切片が事実上同一
であるため、検定結果はより正確になる。したがって、
検定結果が全血試料のヘマトクリット値に無関係である
ため、予め決められた可溶性構成成分に関する全血検定
はより信頼できる。
【0089】図6及び7は、フィルターパッド中に存在
する非溶血性界面活性剤の量を増大すると、フィルター
パッド中に存在する凝集素又は凝固剤の量を減少し得る
ことを示す。図6及び7はともに、0 mg/ dl〜400 mg/
dl(ミリグラム/デシリットル)のグルコース、及び20
% 又は60% ヘマトクリット(HCT )を含有する標準化全
血試料の用量−反応プロットである。図6にプロットさ
れた検定に用いた試験ストリップは、グルコースに関す
る検定に必要な試薬を包含した試験パッド、並びにWHAT
MAN PD107 ガラス繊維マトリックス中に包含された0.22
5 mg/ mlのSolanum tuberosum からのレクチン(50単位
/ 担体マトリックス1 cm 3 と等価)及び 0.3重量% の
CREMOPHORR EL を含有する分離用試薬組成物を含むフィ
ルターパッドを包含していた。図7にプロットされた検
定に用いた試験ストリップは、グルコースに関する検定
に必要な試薬を包含した試験パッド、並びにWHATMAN PD
107 ガラス繊維マトリックス中に包含された0.045 mg/
mlのSolanum tuberosum からのレクチン(10単位/ 担体
マトリックス1 cm 3 と等価)及び 1.3重量% のCREMOP
HORR EL を含有する分離用試薬組成物を包含するフィル
ターパッドを利用した。試験ストリップはすべて、試験
試料のグルコース濃度に対する応答に関して試験パッド
を試験するために、透明支持ストリップを含有した。
【0090】試験ストリップを用いて、100 、200 、30
0 及び450 mg/ dl グルコース、並びに20% 又は60% ヘ
マトクリットを含有する標準化全血試料を検定した。試
験パッドは、680nm で観察される反射率の変化から、計
器を用いて試験した。0〜1の反射率スケールから見た
場合の反射率を、以下のKubelka-Munk 関数に組み入れ
た: K/S = (1-R)2/2R
【0091】(式中、K は吸収係数であり、S は散乱係
数であり、R は反射率である)。算出したK/S 値を、試
験試料のグルコース濃度に対してプロットした。一般
に、反射率が低下すると、K/S 値は増大するといわれて
いる。次いで、K/S 値を目的の予め決められた構成成分
に対する試験ストリップの反応性に関係づける。例え
ば、図6及び7は680nm でのK/S 値対標準化血液試料の
グルコース濃度を示す。2つの計器を用いて、各検定を
2回ずつ実施した。グラフのK/S 値は5回の反復試験の
平均K/S 値である。反復試験の標準偏差は、約0.1 であ
る。
【0092】特に、図6のプロットは、60% ヘマトクリ
ット又は20% ヘマトクリットを含有する全血試料中のグ
ルコース濃度を、本発明の方法及び試験具を用いて正確
に測定し得ることを示す。凝集素又は凝固剤、及び非溶
血性界面活性剤を含有するフィルターパッドは、血漿又
は血清から細胞成分を有効に分離した。図6の事実上同
一のプロットは、ヘマクリット依存性が観察されなかっ
たことを立証する。図6は、60% ヘマトクリットを含有
する試料における検定、及び20% ヘマトクリットを含有
する試料における検定に関する用量−反応プロットが、
切片及び勾配の両方に関して、グルコースの全範囲に亘
って事実上同一であることを示す。
【0093】図7のプロットは、Solanum tuberosum か
らの0.05mg/ mlのレクチンのみをその中に含有する分離
用試薬組成物を有するフィルターパッドを包含する試験
ストリップを用いて、20% ヘマトクリット又は60% ヘマ
トクリットを含有する試験試料のグルコースに関する正
確な検定を実施し得ることを示す。レクチンのこの量
は、担体マトリックス1 cm 3 当たり10単位のレクチン
と等価である。フィルターパッド中の非溶血性界面活性
剤の量を増大すると、試験パッド中の凝集素又は凝固剤
の量を有意に減少し得る、ということが判明した。図6
及び7における用量−反応プロットは、0 mg/ ml〜500
mg/ mlの範囲に亘るグルコースに対する事実上同一の応
答を示す。しかしながら、図7のプロットを生じるのに
用いた試験ストリップは、図6のプロットを生じるのに
用いた試験ストリップ中に含有した凝集素の量(0.045
mg/ mlのレクチン化合物〜0.225 mg/ mlのレクチン)の
約5分の1のみを含有した。したがって、フィルターパ
ッド中の比較的廉価な非溶血性界面活性剤の量を増大す
ることによって、フィルターパッド中の比較的高価で製
造が困難な凝集素又は凝固剤の量を80% 減少した。
【0094】フィルターパッド中の減少された量の凝集
素又は凝固剤は、試験試料のヘマトクリット値にかかわ
らず、検定結果に悪影響を及ぼさず、したがって試験試
料のヘマトクリットとは無関係であって、より再現性の
良い検定結果を提供する廉価な試験ストリップを提供し
た。この結果を表Iに説明するが、これは多量(50単位
/ cm 3 )のレクチン及び少量の非溶血性界面活性剤
(0.3%)を含有するフィルターパッドを有する試験具、
並びに少量のレクチン(10単位/ cm 3 )及び多量の非
溶血性界面活性剤(1.3%)を有する試験具が、レクチン
の量を80% 削減しても、同様のヘマトクリット依存性を
有することを示す。
【0095】
【表1】
【0096】図6及び7に示した直線状の用量−反応プ
ロットは、グルコースに関する検定手順の精度(accurac
y)を立証し、特に本試験具のフィルターパッドが、全血
試料の細胞成分による妨害を有効に排除し、一方では目
的の予め決められた構成成分にフィルターパッド中をク
ロマトグラフさせ、試験パッドを飽和させることを立証
する。用量−反応プロットはさらに、本発明の試験具及
び方法により検定妨害物が有効に除去され、その後、現
在入手可能な計器を用いた、あるいは肉眼での検出方法
により、検定応答の迅速、安全、経済的且つ正確な検出
が実施されることを立証する。
【0097】レクチン、トロンビン又はトロンビン様化
合物を助長して試験試料から細胞成分を分離するため
に、担体マトリックス中にCREMOPHORR EL 以外の非溶血
性界面活性剤を含有し得ることを立証するために、陰イ
オン性非溶血性界面活性剤 CRODAFOS SG 、又は非イオ
ン性非溶血性界面活性剤 TRITON X-405を、1.3 重量%
で、さらに0.045 mg/ mlのSolanum tuberosum からのレ
クチンを含有する分離用試薬組成物中に含有した。担体
マトリックスはガラス繊維マトリックスであり、ガラス
繊維マトリックス及び分離用試薬組成物を含むフィルタ
ーパッドを、グルコースに関して検定するために試験ス
トリップ中に用いた。試験試料を標準化し、0 、100 、
150 、350 又は500 mg/ dlのグルコース、並びに20% 、
40% 又は60% ヘマトクリット(HCT) を含有した。
【0098】図8及び9は、上記のように、680nm の反
射率の変化から得られたグルコースに関する検定の用量
−反応プロットである。図8及び9におけるプロット
は、陰イオン性非溶血性界面活性剤 CRODAFOS SG 、又
は非イオン性非溶血性界面活性剤 TRITON X-405を、少
量(0.045 mg/ ml) のレクチンの存在下で非溶血性界面
活性剤として用いる場合に、20% 又は60% ヘマトクリッ
トを含有する試験試料において、グルコースに関する正
確な検定が実施されることを示す。図8及び9のプロッ
トは、検定がヘマトクリットに無関係であって、正確で
あることを説明する。別の実験において、エトキシ化又
はプロポキシ化されていない陰イオン性界面活性剤、即
ちα−オレフィンスルホン酸ナトリウムを、約0.1 重量
% で、凝集素又は凝固剤に加えてフィルターパッドの担
体マトリックス中に包含した、ということにも留意すべ
きである。担体マトリックスの湿潤が改良され、したが
って血漿又は血清分離の時間が短縮されることが観察さ
れた。しかしながら、フィルターパッド中のこのような
少量の非エトキシ化又は非プロポキシ化陰イオン性界面
活性剤の存在は、全血試料から分離される細胞成分の量
を有意に増大しなかった。
【0099】本発明の別の重要な特徴によれば、本試験
具のフィルターパッドは、フィルターパッドがレクチ
ン、トロンビン、トロンビン様化合物、又はその組み合
わせ、及び非溶血性界面活性剤を含有する場合に、抗凝
固剤の存在下でさえ、血漿又は血清から全血の細胞成分
を有効に分離した。特に、ヘパリン又はエチレンジアミ
ン四酢酸(EDTA)のような抗凝固剤を含有する全血を、本
発明の分離及び試験方法及び試験具で調べることができ
る。したがって、新鮮な血液試料を抗凝固剤で処理し、
次いで、後日、本発明の方法及び試験具により予め決め
られた構成成分を検定し得る。本発明の別の重要な特徴
によれば、レクチン及び非溶血性界面活性剤を用いた分
離において、溶血を事実上排除し得るし、トロンビン又
はトロンビン様化合物、及び非溶血性界面活性剤を用い
た分離において、最小限であった。しかしながら、すべ
ての場合に、溶解の程度は十分に低く、したがって高度
に有色の赤血球からの着色は、血漿又は血清可溶性構成
成分に関するあらゆるその後の検定を、実質的に妨害し
なかった。
【0100】血漿又は血清からの赤血球の予期せぬ有効
な分離の他に、本発明の方法及び試験具により、十分多
く且つ検定可能な量の血漿又は血清が、試験具の試験パ
ッドに達することが可能である。さらに、血漿又は血清
は、事実上未変化形態で試験具の試験パッドに達する。
一般に、試験パッドが血漿又は血清で飽和される時、適
正量の血漿又は血清が試験パッドに達している。これ
は、試験パッドの血漿又は血清による飽和を保証するた
めに十分多量の全血試料を用いることにより、又は好ま
しくは、試験パッドが血漿又は血清で飽和されるように
フィルターパッドと試験パッドの相対的サイズを調整す
ることにより、達成される。一般に、フィルターパッド
のサイズは、予め決められた血液試料サイズ及び使用す
る分離用試薬組成物に直接関係する。正確に測定した全
血試料容量は必要でない。この方法により、事実上一定
量の血漿又は血清が、試験パッドに達し、より正確な可
溶性構成成分の測定が可能となる。血液試料サイズ、フ
ィルターパッドサイズ、試験パッドサイズ、及び試験領
域に含浸する指示試薬組成物の量といった変数は、特定
の非溶血性界面活性剤、及び凝集素、凝固剤、又はその
組み合わせをフィルターパッド中に包含する分離用試薬
組成物のために選択した後に、当業者は容易に決定し得
る。
【0101】本発明の別の重要な特徴によれば、細胞成
分を伴う血漿又は血清から、全血試料の血漿又は血清可
溶性構成成分を事実上まったく分離しないし、細胞の細
胞間成分は分離された血漿又は血清を汚染しない。意外
にも、本発明の方法及び試験具は、血漿又は血清の可溶
性構成成分の観察可能な増大又は損失を伴わずに、そし
て赤血球の痕跡を事実上伴わずに、細胞成分から血漿又
は血清を分離した。これに対比して、Fretter の方法
(米国特許第3,552,925 号)で用いられる塩は、血漿又
は血清の高分子構成成分、例えばコレステロールを沈殿
し、したがって試験具の試験パッドでの検定にこのよう
な構成成分を使用できなくする傾向がある。しかしなが
ら、本発明の分離用試薬組成物は、高分子血漿又は血清
構成成分の沈殿を促進しない。
【0102】トロンビン及びトロンビン様化合物は、血
清中のコレステロールの検定を防止するのに十分な溶解
を促進するが、しかし溶解は正常生理食塩水を用いて制
御できる。本発明のフィルターパッドの担体マトリック
ス中に、溶血阻害剤をも、包含し得る。したがって、非
溶血性界面活性剤、及び凝集素又は凝固剤を含有する本
発明の分離用試薬組成物を用いて、血漿又は血清の高分
子構成成分を検定し得る。さらに、ある場合には、赤血
球中に存在する成分に関して検定を次に実施し得るた
め、溶血、又は血液汚染は望ましい。
【0103】全血の細胞成分からの血漿又は血清の迅速
且つ有効な分離、及び試験パッドへの未変化血漿又は血
清の事実上妨害なしの移動の他に、本発明の方法及び試
験具は、全血又は血漿の希釈及び高度に有色の赤血球に
よる妨害を伴わずに、血漿又は血清の可溶性構成成分の
定量的検定を可能にする。未希釈血漿又は血清の試験
は、操作工程を省き、さらに重要なことに、技術者によ
る誤差や、技術者と感染の恐れのある試験試料との接触
の可能性を排除する。
【0104】好適な色原性指示試薬組成物を、新鮮な分
離及び未希釈血漿又は血清との検出可能な相互作用を可
能にするのに十分な量で試験パッド中に包含する。色原
性反応の程度、したがって予め決められた可溶性構成成
分の定量的量を、次に当業界で十分公知の、肉眼又は計
器による色原性検出法により測定する。したがって、本
方法及び試験具は、試験ストリップがより経済的で、よ
り再現性の良い結果を生じ;検定が試験試料のヘマトク
リット値に無関係で;技術者が分離された細胞成分を試
験具から払拭する必要がなく、それにより操作工程及び
技術者による誤差が避けられ;技術者と血液試料との物
理的な接触を避けるために、従来の技術の方法及び試験
具を上回る明らかな利点を立証する。
【0105】したがって、予め決められた可溶性血漿構
成成分に関する、少量の全血の、正確で信頼できる検定
は、約2分以内、通常、1分以内に、全血の細胞成分に
よる妨害を伴わずに達成される。本検定は、試験具の払
拭又は洗浄、あるいは遠心分離のような付加的操作工程
が不要であるために、簡単で、経済的で、且つ安全であ
る。さらに、技術者が不注意により感染の恐れのある全
血試料と接触するのを有効に防ぐために、本試験具及び
方法は安全である。全血試料の全体、即ちフィルターパ
ッド中の細胞成分及び試験パッド中の血漿又は血清の両
方が、試験具の構成要素に保持される。したがって、試
験具の廃棄後、試験具と人との接触は事実上排除され
る。このような特徴は、当業界では新規であって、血漿
又は血清を試験する従来技術の方法及び試験具は、試験
具から細胞性物質を払拭又は洗浄する場合に、あるいは
遠心分離及び関連の物理的分離方法において血液を移動
及び希釈する場合に、人が血液試料に接触する可能性を
生じていた。
【0106】実施例2〜4は、予め決められた可溶性血
漿又は血清構成成分に関して、本発明の方法及び試験具
に従って実施した検定をさらに詳しく、具体的に立証す
る。
【0107】実施例2 血漿又は血清中の総ビリルビンの測定 図3に説明したとおりの試験具により、未希釈全血試料
を、総ビリルビンに関して検定する。試験具は、その試
料口で、針で刺したような少量の全血試料と接触し、レ
クチン及び非イオン性非溶血性界面活性剤を含有する分
離用試薬組成物を包含する担体マトリックスを包含する
フィルターパッドに、全血試料を吸収させる。血液試料
は、含浸フィルターパッド中を通ってクロマトグラフ
し、それにより全血の細胞成分を血漿又は血清から分離
する。血液試料は、フィルターパッド中をクロマトグラ
フ後に、試料中の血漿又は血清が、フィルターパッドと
引き離せるように接した試験パッドを完全に湿潤又は飽
和するに十分な量であるように、十分なサイズを有す
る。血漿又は血清が試験パッドを飽和した後、全血の細
胞成分で汚染されたフィルターパッドを、フィルターパ
ッドに留められた試験具のハンドルの部分を剥がした
り、引き裂いたり、又は折ったりして、試験具から切り
離す。フィルターパッドを試験パッドから切り離して、
血漿又は血清中の総ビリルビン含量に対する応答、即ち
色原性変化を試験するために試験パッドを露出する。0.
4%w/w の2,4−ジクロロアニリン、1.1 %w/wの亜硝酸
ナトリウム、57.2%w/wのジフィリン、35.5%w/wの緩衝
剤、及び5.8 %w/wの非反応性成分を包含し、試験具の試
験パッド中に予め包含された指示試薬組成物は、血漿又
は血清中のビリルビンと相互作用して、血漿又は血清中
の総ビリルビン含量と定量的に相関する、測定可能な色
原性変化を生じる。
【0108】試験パッドの色原性変化を、肉眼的に、例
えば標準カラーチャートと比較して、あるいは計器を用
いて、例えば反射率測定計を用いて、測定する。反射率
光度計を用いる場合、本方法は、全血試料の細胞成分に
よる妨害を伴わずに、未希釈血漿又は血清試料中の総ビ
リルビンの濃度に対する応答を提供する。さらに、本検
定は、全血試料中のヘマトクリット値に無関係である。
本検定方法は、2,4−ジクロロアニリン及びジアゾカ
ップリング促進剤を用いるという変更を加えたvan den
Bergh 反応を基礎とする。最終生成物質アゾビリルビン
は、指示薬として振る舞い、酸性条件下では赤紫色であ
る。試料中の総ビリルビンの濃度は、検量線から定量す
る。
【0109】検量線は内部に作られる。一旦計量線が作
られれば、各検定は約60μl の全血と、本発明の試験具
の1つを必要とする。約75秒間インキュベーション後、
カリブレーターを用いて作成した検量線を参照しなが
ら、560nm での反射率の変化を測定することにより、試
験試料中の総ビリルビンの濃度を測定する。好ましく
は、試験試料の細胞成分による血漿又は血清の不注意に
よる汚染を排除するために、75秒間のインキュベーショ
ン前にフィルターパッドを試験パッドから分離する。結
果は、反射率光度計から直接、mg/ dl又はμmol / l で
得られる。本試験は、0.4 mg/ dl〜7.5 mg/ dl(7μmol
/ l 〜130 μmol / l ) の血漿又は血清総ビリルビンに
応答する。成人正常範囲として、0.1 mg/ dl〜1.2 mg/
dl(1.7μmol/ l 〜20.5μmol / l ) の血清総ビリルビ
ン値が示唆されている。
【0110】実施例3 血漿又は血清中のクレアチニンの測定 実施例2に記載されているのと同一の方法を用いて、図
2に説明した試験具により、未希釈全血試料中のクレア
チニンの量を定量的に測定する。しかしながら、クレア
チニン検定に用いる指示試薬組成物は、43.5%w/wの水酸
化カリウム、55.8%w/wの3,5−ジニトロ安息香酸、及
び0.6%w/w の非反応性成分を含む。
【0111】反射率光度計を用いる場合、本方法では、
試験試料中のクレアチニンの濃度を直接読み取る。本検
定方法は、Benedict-Behre 反応を基礎とするが、この
場合、クレアチニンはアルカリ性媒質中の3,5−ジニ
トロ安息香酸と相互作用して、紫色錯体を生成する。試
料中のクレアチニンの濃度は、カリブレーターを用いて
作成した検量線から定量する。
【0112】約30秒間のインキュベーション及び試験期
間中に、カリブレーターを用いて作成した検量線を参照
しながら、560nm での反射率の変化を測定することによ
り、試験試料中のクレアチニンの濃度を測定する。結果
は、反射率光度計により数字で示される。
【0113】検量線は内部に作られる。一旦計量線が作
られれば、各検定は約60μl の全血と、本発明の試験具
の1つを必要とする。反射光度計の使用により、計算は
必要でない。本試験は、0 mg/ dl〜15 mg/ dl(0 μmol
/ l 〜1326μmol / l ) の範囲の血漿又は血清クレアチ
ニンに適用される。成人正常範囲として、男性に関して
は、0.6 mg/ dl〜1.2 mg/ dl(53 μmol / l 〜106 μmo
l / l ) 、女性に関しては、0.5 mg/ dl〜1.0 mg/ dl(4
4 μmol / l 〜88μmol / l ) の血清クレアチニン値
が、示唆されている。与えられた範囲は、正常示唆範囲
より数倍高いクレアチニン濃度を有する集団を試験する
のに十分に大きい値である。
【0114】実施例4 血漿又は血清中のコレステロールの測定 標準量のコレステロールを含有する未希釈全血試料を、
図3に説明したような試験具を用いて、コレステロール
含量に関して検定する。各試験具は、ポリアミド、例え
ば3 μの孔サイズを有しPall Corporation から購入で
きるBIODYNE Bのようなナイロン、又は0.65μの孔サイ
ズを有しMillipore Corporation, Bedford, MA から購
入できる DURAPORE のようなポリフッ化ビニリデンの基
材物質を含む試験パッドを含有する。試験パッドの基材
物質は、先ず約1.5%(w/w) 塩酸テトラメチルベンチジン
指示染料、及び約0.4%(w/w) ポリ(メチルビニルエーテ
ル/無水マレイン酸)(GANTREZ AN-139, GAF Chemical
s Corp., Wayne,NJ.)を含有する水性溶液中に基材物質
を浸漬して、指示試薬組成物を含浸する。次に含浸基材
物質を熱空気対流炉中で、約50℃で約5 〜約10分間乾燥
する。次いで、含浸基材物質を以下の成分を含有する第
二の水性溶液中に浸漬する: 0.2 M リン酸塩緩衝液(pH 6.0 ) 66.6%(w/w) 30モルの酸化エチレンでエトキシ化したテトラメチルデシンジオール(SURFYNO L 485, Air Products and Chemicals, Inc., Allentown, Pa.) 1.3%(w/w) グリセロール 6.4%(w/w) ナトリウムタウロコレート 0.7%(w/w) ペルオキシダーゼ 500 U/mL コレステロールエステラーゼ 500 U/mL コレステロールオキシダーゼ 250 U/mL ポリビニルピロリドン(PVP K-60, GAF Chemicals Corp., Wayne, NJ)(45%w/w) 23.8%(w/w)
【0115】第二の含浸後、基材物質を再び熱空気対流
炉中で、約50℃で約5 〜約10分間乾燥して、液体試験試
料中のコレステロールの量を測定するための試験パッド
を提供する。
【0116】各試験具はさらに、非溶血性界面活性剤及
びレクチンを含有する分離用試薬組成物を包含した担体
マトリックスを含むフィルターパッドを含有する。約1
μ〜約6 μの孔サイズを有し、Whatman Ltd.又はMillip
ore Corporation から購入できるガラス繊維マトリック
スである担体マトリックスを、約0.05%(w/w)のPhytolac
ca americanaから得たレクチン、及び約0.05%(w/w)のエ
トキシ化オキシド(TRITON X-45, Rohm and Haas Co., P
hiladelphia, Pa.) を含有する水性分離用試薬組成物中
に浸漬する。分離用試薬組成物をガラス繊維マトリック
スに包含後、含浸ガラス繊維マトリックスをガラス棒で
掻きとって、あらゆる余分な分離用試薬組成物を除去す
る。次に含浸ガラス繊維マトリックスを熱空気対流炉中
で、約50℃で約30分間乾燥して、本発明のフィルターパ
ッドを提供する。
【0117】次に、試験パッド及びフィルターパッドを
図3に示すように試験具上に配置し、コレステロールに
関して全血試料を検定する。各検定には、約60μl の全
血試料と本発明の試験具の1つを要する。
【0118】先ず、身体の任意の部分に小さな傷口を作
って、検定を実施する。次に、試験具の試料口を、傷口
から浸出した全血と接触させる。試験具の試料口が満た
されたら、試験具を傷領域から外す。全血試料は、試料
口上の、又は試験具のいかなる外面上にも余分な全血試
料をプールで保持しないように、フィルターパッド中に
十分に吸収されることが観察された。十分な時間、例え
ば約1分が経過した後、フィルターパッドを試験具から
分離して、廃棄する。応答の完了のためさらに約1〜2
分経過後に、反射率測定器、即ちGLUCOMETER 反射率光
度計(Miles,Inc.,Elkhart,IN.)で、計器的に、露出し
た試験パッドを試験する。あるいは、標準カラーチャー
トと比較すること等により、肉眼で、露出した試験パッ
ドを試験する。応答に関して試験パッドを試験後、試験
パッドを廃棄する。本方法及び試験具は、技術者と感染
の恐れのある全血試料を含有するいかなる面との接触も
排除する。
【0119】全血試料のコレステロール含有血漿又は血
清と、試験パッド中に包含した指示試薬組成物との相互
作用に起因する色変化を、反射率光度計を用いて試験す
る。一般に、試験パッドと未知のコレステロール濃度を
有する血液試料との接触に起因する色変化の比較は、血
液試料中のコレステロール濃度に関する定量的検定を与
える。次いで、用量−反応プロットをグラフにして、検
定の色変化の強度が試験試料のコレステロール濃度に直
接比例して変化したことを立証する。
【0120】適切な化学物質により、公知の色原性反応
及び反射率分光光度計を用いて、未希釈血漿又は血清に
おける検定を、尿酸、カリウムイオン、グルコース、ガ
ラクトース、尿素、フェニルアラニン、トリグリセリ
ド、種々の酵素、及び全血又は他の生物試料の他の可溶
性構成成分に関しても実施し得る。例えば、英国特許第
2,014,155 号;米国特許第4,186,251 号;米国特許第4,
057,394 号;及び本明細書中に参照により含まれる関連
の特許を参照していただきたい。
【0121】本開示内容は、好ましい態様の方法によっ
てのみ作成されたものであり、請求の範囲のとおりの本
発明の精神及び範囲を逸脱しない限りにおいて、部分の
構成、組み合わせ、及び編成の詳細における多数の変更
が可能であると理解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の試験具の透視図。この場合、血漿又は
血清から全血試料の細胞成分を分離するためのフィルタ
ーパッド、及び予め決められた可溶性構成成分に関して
血漿又は血清を検定するための試験パッドは、縦に一列
の配置で配列されている。
【図2】本発明の試験具の別の態様の透視図。この場
合、フィルターパッド及び試験パッドは層状配置で配列
されている。
【図3】本発明の試験具のさらに別の態様の部分的側面
図。この場合、フィルターパッド及び試験パッドは層状
配置で配列され、フィルターパッドは試験具から取りは
ずせる。
【図4】図3の矢印4−4の方向から見た図3の試験具
の端面図。全血又は他の試料を試験具に導入するための
試料出入口を示す。
【図5】60% ヘマトクリットを含有する全血、及び20%
ヘマトクリットを含む全血において実施した検定に関す
る、非溶血性界面活性剤濃度対勾配比、及び非溶血性界
面活性剤濃度対用量−反応プロットの切片比を含むグラ
フである。
【図6】濾過層中に種々の種類の非溶血性界面活性剤を
含有する本発明の試験具による、Kubelka-Munk関数 (K/
S)対20% 、40% 、又は60% ヘマトクリット(HCT )を含
む標準化全血試験試料のグルコース濃度のプロットを含
むグラフである。
【図7】濾過層中に種々の種類の非溶血性界面活性剤を
含有する本発明の試験具による、Kubelka-Munk関数 (K/
S)対20% 、40% 、又は60% ヘマトクリット(HCT )を含
む標準化全血試験試料のグルコース濃度のプロットを含
むグラフである。
【図8】濾過層中に種々の種類の非溶血性界面活性剤を
含有する本発明の試験具による、Kubelka-Munk関数 (K/
S)対20% 、40% 、又は60% ヘマトクリット(HCT )を含
む標準化全血試験試料のグルコース濃度のプロットを含
むグラフである。
【図9】濾過層中に種々の種類の非溶血性界面活性剤を
含有する本発明の試験具による、Kubelka-Munk関数 (K/
S)対20% 、40% 、又は60% ヘマトクリット(HCT )を含
む標準化全血試験試料のグルコース濃度のプロットを含
むグラフである。
【符号の説明】
10、20、30 試験具 12、22、32 支持ストリップ又はハンドル 14、24、34 フィルターパッド 16、26、36 試験パッド 40 上部遊離緑 42 ノッチ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−205563(JP,A) 特開 昭64−21362(JP,A) 欧州特許出願公開436897(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/48

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未希釈全血試料を、フィルターパッドと
    接触させ、未希釈全血試料の細胞及び粒状成分をフィル
    ターパッド中に分離及び保持し、一方、未希釈全血試料
    の血漿又は血清部分のある量をフィルターパッドを通過
    させることを含む、未希釈全血から血漿又は血清を分離
    する方法であって、該フィルターパッドが: a)担体マトリックスcm3当たり約5〜約100単位の
    凝集素、又は担体マトリックスcm3当たり約20〜約2
    00NIH単位の凝固剤、又はその組み合わせ;及び b)担体マトリックスの約0.05重量%〜約3重量%
    の非溶血性界面活性剤をその中に均質に包含した担体マ
    トリックス(該担体マトリックスは、界面活性剤処理に
    よって疎水性担体マトリックスを親水性にすることによ
    って得られた親水性担体マトリックスを除く親水性担体
    マトリックスである)を含む方法であって、フィルター
    パッドの分離性能に悪影響を及ぼすことなく、担体マト
    リックスに組み込まれた凝集素又は凝固剤の量が、界面
    活性剤のない担体マトリックスと比べて約2〜約5倍低
    減されていることを特徴とする方法
  2. 【請求項2】 未希釈全血試料から血漿又は血清を分離
    し、予め決められた可溶性構成成分に関して血漿又は血
    清を試験する方法であって、以下のa)〜c)を含みフ
    ィルターパッドの分離性能に悪影響を及ぼすことなく、
    担体マトリックスに組み込まれた凝集素又は凝固剤の量
    が、界面活性剤のない担体マトリックスと比べて約2〜
    約5倍低減されていることを特徴とする方法。 a)未希釈全血を、フィルターパッドと接触させ、全血
    から細胞及び粒状成分を分離及び保持し、それにより全
    血の細胞及び粒状成分から血漿又は血清を分離すること
    であって、該フィルターパッドが、 i)担体マトリックスcm3当たり約5〜約100単位の
    凝集素、又は担体マトリックスcm3当たり約20〜約2
    00NIH単位の凝固剤、又はその混合物;及び ii)担体マトリックスの約0.05重量%〜約3重量
    %の非溶血性界面活性剤; をその中に包含した担体マトリックス(該担体マトリッ
    クスは、界面活性剤処理によって疎水性担体マトリック
    スを親水性にすることによって得られた親水性担体マト
    リックスを除く親水性担体マトリックスである)を有す
    るフィルターパッドであること; b)分離された血漿又は血清を試験パッドと接触させる
    ことであって、該試験パッドが、予め決められた血漿又
    は血清の可溶性構成成分に適する指示試薬組成物をその
    中に包含しており、予め決められた血漿又は血清の可溶
    性構成成分と試験パッドの指示試薬組成物との間に相互
    作用を生じて、試験パッドに検出可能な変化を生じるこ
    と;そして c)試験パッドの変化を検出すること。
  3. 【請求項3】 フィルターパッドの担体マトリックス
    が、シリカゲル、アルミナ、ケイ藻土、濾紙、クロマト
    グラフィー紙、酢酸セルロース、ポリアクリルアミド、
    ポリアクリレート、ポリウレタン、架橋デキストラン、
    アガロース、及びその組み合わせより成る群から選択さ
    れる、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 フィルターパッドの担体マトリックス
    が、約0.1〜約50μの範囲の孔サイズを有する、請
    求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 凝集素が、Solanum tuberosum (ジャガ
    イモ)、Bauhinia purpurea (キャメルズ・フット・ツ
    リー)、Phytolacca americana(ヨウシュヤマゴボ
    ウ)、Triticum vulgaris (小麦胚芽)、Canavalia en
    siformis(Con A,コンカナバリンA,タチナタマメ)、
    及びその組み合わせより成る群から選択されるレクチン
    である、請求項2記載の方法。
  6. 【請求項6】 凝固剤が、トロンビン、トロンビン様化
    合物、又はその組み合わせである、請求項2記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 生体液中の予め決められた可溶性構成成
    分の存在又は濃度の測定方法であって、以下のa)〜
    c)を含みフィルターパッドの分離性能に悪影響を及ぼ
    すことなく、担体マトリックスに組み込まれた凝集素又
    は凝固剤の量が、界面活性剤のない担体マトリックスと
    比べて約2〜約5倍低減されていることを特徴とする
    法。 a)生体液を試験具と接触させることであって、試験具
    が: 支持ストリップ; 生体液に接触した場合に予め決められた生体液の可溶性
    構成成分に応答して検出可能な変化をする指示試薬組成
    物を包含する基材物質を含む、支持ストリップに留めら
    れた試薬試験パッド;及び 担体マトリックスcm3当たり約5〜約100単位の凝集
    素、又は担体マトリックスcm3当たり約20〜約200N
    IH単位の凝固剤、又はその混合物、及び担体マトリック
    スの約0.05重量%〜約3重量%の非溶血性界面活性
    剤をその中に均質に包含した担体マトリックス(該担体
    マトリックスは、界面活性剤処理によって疎水性担体マ
    トリックスを親水性にすることによって得られた親水性
    担体マトリックスを除く親水性担体マトリックスであ
    る)を含み、生体試料が最初にフィルターパッドと接触
    するように位置する、生体液から細胞及び粒状成分を分
    離し得るフィルターパッド; を含むこと; b)生物試料の細胞及び粒状成分の分離を実施するため
    に生物試料がフィルターパッドに浸透し、生体液の液体
    部分が試薬試験パッドと接触するのに十分な時間を与え
    ること;そして c)生体液中の予め決められた可溶性構成成分に応答す
    る指示試薬組成物の検出可能な変化から、予め決められ
    た可溶性構成成分の存在又は濃度を測定すること。
  8. 【請求項8】 未希釈全血試料から未希釈血漿又は血清
    を分離するための試験具であって、未希釈全血試料の細
    胞成分を担体マトリックスの部域内で凝集又は凝固し、
    一方、未希釈全血試料の未希釈血漿又は血清部分のある
    量を、血液の細胞成分から離して完全に担体マトリック
    スを通過させるために、担体マトリックスcm3当たり約
    5から約100単位の血液細胞凝集剤、又は担体マトリ
    ックスcm3当たり約20から約200NIH単位の血液細胞
    凝固剤、又はその混合物、及び担体マトリックスの約
    0.05重量%〜約3重量%の非溶血性界面活性剤をそ
    の中に包含する担体マトリックス(該担体マトリックス
    は、界面活性剤処理によって疎水性担体マトリックスを
    親水性にすることによって得られた親水性担体マトリッ
    クスを除く親水性担体マトリックスである)を含むフィ
    ルターパッドを含み、凝集剤がレクチンであり、凝固剤
    がトロンビン又はトロンビン様化合物であり、及び非溶
    血界面活性剤が2から約100モルの酸化エチレン、酸
    化プロピレン又はその組み合わせを含みフィルターパッ
    ドの分離性能に悪影響を及ぼすことなく、担体マトリッ
    クスに組み込まれた凝集素又は凝固剤の量が、界面活性
    剤のない担体マトリックスと比べて約2〜約5倍低減さ
    れていることを特徴とする、試験具。
  9. 【請求項9】 液体試験試料から細胞及び粒状成分を分
    離し、液体試験試料の可溶性成分の存在又は濃度を測定
    する分析対象物試験具であって、以下のものを含む試験
    具: 支持ストリップ; 液体試験試料に接触した場合に液体試験試料の予め決め
    られた可溶性成分に反応して検出可能な変化する指示試
    薬組成物を包含する基材物質を含む、支持ストリップに
    留められた試験パッド; 担体マトリックスcm3当たり約5〜約100単位の凝集
    素、又は担体マトリックスcm3当たり約20〜約200N
    IH単位の凝固剤、あるいはその混合物、及び担体マトリ
    ックスの約0.05%重量〜約3重量%の非溶血性界面
    活性剤をその中に均質に包含した担体マトリックス(該
    担体マトリックスは、界面活性剤処理によって疎水性担
    体マトリックスを親水性にすることによって得られた親
    水性担体マトリックスを除く親水性担体マトリックスで
    ある)を含み、液体試験試料が最初にフィルターパッド
    と接触するように位置する、液体試験試料から細胞及び
    粒状成分を分離するのに十分なサイズのフィルターパッ
    であって、フィルターパッドの分離性能に悪影響を及
    ぼすことなく、担体マトリックスに組み込まれた凝集素
    又は凝固剤の量が、界面活性剤のない担体マトリックス
    と比べて約2〜約5倍低減されていることを特徴とす
  10. 【請求項10】 全血試料から細胞成分を分離するため
    のフィルターパッドの製造方法であって、以下のa)〜
    c)の工程を含みフィルターパッドの分離性能に悪影響
    を及ぼすことなく、担体マトリックスに組み込まれた凝
    集素又は凝固剤の量が、界面活性剤のない担体マトリッ
    クスと比べて約2〜約5倍低減されていることを特徴と
    する方法: a)以下の: i)約4〜約4000単位の凝集素、又は約90〜約9
    00NIH単位の凝固剤、あるいはその組み合わせ; ii)約0.05重量%〜約3%重量の非溶血性界面活
    性剤;及び iii)塗布用の水性担体を含む分離用試薬組成物の溶
    液を生成し; b)該分離用試薬組成物溶液を担体マトリックスに塗布
    し;そして c)担体マトリックス(該担体マトリックスは、界面活
    性剤処理によって疎水性担体マトリックスを親水性にす
    ることによって得られた親水性担体マトリックスを除く
    親水性担体マトリックスである)に塗布した分離用試薬
    組成物溶液から十分な量の水性担体を除去して、担体マ
    トリックスを乾燥し、担体マトリックスcm3当たり約5
    〜約100単位の凝固剤又は担体マトリックスcm3当た
    り約20〜200NIH単位の凝固剤又はその組み合わ
    せ、及び担体マトリックスの約0.05〜約3重量%の
    非溶血性界面活性剤をその中に均質に包含したフィルタ
    ーパッドを提供する。
JP28715892A 1991-10-03 1992-10-02 全血の分離及び検定の改良型試験具及び方法 Expired - Fee Related JP3299789B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US77046791A 1991-10-03 1991-10-03
US770467 1991-10-03

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05209877A JPH05209877A (ja) 1993-08-20
JP3299789B2 true JP3299789B2 (ja) 2002-07-08

Family

ID=25088638

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28715892A Expired - Fee Related JP3299789B2 (ja) 1991-10-03 1992-10-02 全血の分離及び検定の改良型試験具及び方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5558834A (ja)
EP (1) EP0535485B1 (ja)
JP (1) JP3299789B2 (ja)
AU (1) AU648694B2 (ja)
CA (1) CA2078427C (ja)
DE (1) DE69220871T2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140109880A (ko) * 2011-11-10 2014-09-16 더 어드미니스트레이터 오브 더 튜레인 에듀케이셔널 펀드 종이기반 진단 테스트

Families Citing this family (128)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2151902T3 (es) * 1992-03-10 2001-01-16 Quidel Corp Medio de separacion de globulos rojos para dosificarlos mediante union especifica.
US6905882B2 (en) * 1992-05-21 2005-06-14 Biosite, Inc. Diagnostic devices and apparatus for the controlled movement of reagents without membranes
US6767510B1 (en) 1992-05-21 2004-07-27 Biosite, Inc. Diagnostic devices and apparatus for the controlled movement of reagents without membranes
US6506340B1 (en) 1993-06-01 2003-01-14 Cobe Cardiovascular, Inc. Antifoaming device and method for extracorporeal blood processing
US5385846A (en) * 1993-06-03 1995-01-31 Boehringer Mannheim Corporation Biosensor and method for hematocrit determination
CA2127172C (en) * 1993-08-05 1998-07-14 Amy H. Chu Analyte detection device and process
CA2176969A1 (en) * 1994-09-19 1996-03-28 Hironobu Isogawa A blood component deposition-preventing agent, a blood coagulation accelerator, methods using them, and blood test ware and matrixes
US5728352A (en) * 1994-11-14 1998-03-17 Advanced Care Products Disposable electronic diagnostic instrument
US5728306A (en) * 1994-12-23 1998-03-17 Baxter International Inc. Leukodepletion filter and method for filtering leukocytes from freshly drawn blood
CN1155827C (zh) * 1995-05-09 2004-06-30 贝克曼考尔特公司 将血液的液体部分与血液的细胞成分分离的装置和方法
US6241886B1 (en) * 1995-06-09 2001-06-05 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Plasma separation filter
DE69515858T2 (de) * 1995-07-21 2000-07-20 Becton Dickinson And Co., Franklin Lakes Probenröhrchen zur Bestimmung der Blutsenkung und ein Detergens zur Verwendung darin
US5716851A (en) * 1996-01-16 1998-02-10 Bayer Corporation Glass/cellulose as protein reagent
US5962215A (en) * 1996-04-05 1999-10-05 Mercury Diagnostics, Inc. Methods for testing the concentration of an analyte in a body fluid
US5914272A (en) * 1996-06-19 1999-06-22 Becton Dickinson And Company Test method for determining the erythrocyte sedimentation rate and a surfactant for use therein
WO1998010283A1 (fr) * 1996-09-05 1998-03-12 Srl, Inc. Recipient de protection d'echantillon solidaire d'une feuille de separation de fluides corporels
US6177283B1 (en) * 1997-05-28 2001-01-23 Flexsite Diagnostics, Inc. Diagnostic assay
US6106779A (en) * 1997-10-02 2000-08-22 Biosite Diagnostics, Inc. Lysis chamber for use in an assay device
US6036924A (en) 1997-12-04 2000-03-14 Hewlett-Packard Company Cassette of lancet cartridges for sampling blood
US6391005B1 (en) 1998-03-30 2002-05-21 Agilent Technologies, Inc. Apparatus and method for penetration with shaft having a sensor for sensing penetration depth
US6106732A (en) * 1998-04-16 2000-08-22 Binax Services, Inc. Integral blood plasma or serum isolation, metering and transport device
US6140136A (en) * 1998-09-18 2000-10-31 Syntron Bioresearch, Inc. Analytical test device and method of use
US6649099B2 (en) 1998-10-30 2003-11-18 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Method of incorporating fluid treatment agents into absorbent composites
US6867344B2 (en) * 1998-10-30 2005-03-15 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Absorbent article with fluid treatment agent
US6350711B1 (en) 1998-10-30 2002-02-26 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Absorbent article with fluid treatment agent
JP4472823B2 (ja) * 2000-02-04 2010-06-02 パナソニック株式会社 クロマトグラフィー試験片、及びその製造方法
US6465202B1 (en) 2000-02-17 2002-10-15 Biosafe Laboratories, Inc. Method for stabilizing aminotransferase activity in a biological fluid
US20020036170A1 (en) * 2000-08-11 2002-03-28 Harvey Michael A. Lateral flower plasma separation device
US6689615B1 (en) * 2000-10-04 2004-02-10 James Murto Methods and devices for processing blood samples
US8641644B2 (en) 2000-11-21 2014-02-04 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Blood testing apparatus having a rotatable cartridge with multiple lancing elements and testing means
WO2002046747A1 (fr) * 2000-12-06 2002-06-13 Kabushiki Kaisya Advance Unite d'inspection de fluide corporel facilitee
US7981056B2 (en) 2002-04-19 2011-07-19 Pelikan Technologies, Inc. Methods and apparatus for lancet actuation
US9427532B2 (en) 2001-06-12 2016-08-30 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Tissue penetration device
US7025774B2 (en) 2001-06-12 2006-04-11 Pelikan Technologies, Inc. Tissue penetration device
US9795747B2 (en) 2010-06-02 2017-10-24 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Methods and apparatus for lancet actuation
US7344507B2 (en) 2002-04-19 2008-03-18 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for lancet actuation
US7682318B2 (en) 2001-06-12 2010-03-23 Pelikan Technologies, Inc. Blood sampling apparatus and method
ATE485766T1 (de) 2001-06-12 2010-11-15 Pelikan Technologies Inc Elektrisches betätigungselement für eine lanzette
US8337419B2 (en) 2002-04-19 2012-12-25 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Tissue penetration device
DE60234598D1 (de) 2001-06-12 2010-01-14 Pelikan Technologies Inc Selbstoptimierende lanzettenvorrichtung mit adaptationsmittel für zeitliche schwankungen von hauteigenschaften
US9226699B2 (en) 2002-04-19 2016-01-05 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Body fluid sampling module with a continuous compression tissue interface surface
ATE497731T1 (de) 2001-06-12 2011-02-15 Pelikan Technologies Inc Gerät zur erhöhung der erfolgsrate im hinblick auf die durch einen fingerstich erhaltene blutausbeute
EP1404235A4 (en) 2001-06-12 2008-08-20 Pelikan Technologies Inc METHOD AND DEVICE FOR A LANZETTING DEVICE INTEGRATED ON A BLOOD CARTRIDGE CARTRIDGE
WO2003014741A1 (fr) * 2001-08-10 2003-02-20 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Biodetecteur et procede servant a analyser des constituants sanguins au moyen de ce dernier
EP1424556A4 (en) * 2001-09-03 2007-01-24 Arkray Inc INSTRUMENT FOR BLOOD EXAMINATION
US7232451B2 (en) 2002-04-19 2007-06-19 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US8784335B2 (en) 2002-04-19 2014-07-22 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Body fluid sampling device with a capacitive sensor
US8221334B2 (en) 2002-04-19 2012-07-17 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for penetrating tissue
US8267870B2 (en) 2002-04-19 2012-09-18 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for body fluid sampling with hybrid actuation
US7648468B2 (en) 2002-04-19 2010-01-19 Pelikon Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7674232B2 (en) 2002-04-19 2010-03-09 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7229458B2 (en) 2002-04-19 2007-06-12 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US8702624B2 (en) 2006-09-29 2014-04-22 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Analyte measurement device with a single shot actuator
US7491178B2 (en) 2002-04-19 2009-02-17 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7717863B2 (en) 2002-04-19 2010-05-18 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7371247B2 (en) 2002-04-19 2008-05-13 Pelikan Technologies, Inc Method and apparatus for penetrating tissue
US9314194B2 (en) 2002-04-19 2016-04-19 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Tissue penetration device
US7297122B2 (en) 2002-04-19 2007-11-20 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7901362B2 (en) 2002-04-19 2011-03-08 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7547287B2 (en) 2002-04-19 2009-06-16 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7892183B2 (en) 2002-04-19 2011-02-22 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for body fluid sampling and analyte sensing
US8360992B2 (en) 2002-04-19 2013-01-29 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for penetrating tissue
US9248267B2 (en) 2002-04-19 2016-02-02 Sanofi-Aventis Deustchland Gmbh Tissue penetration device
US7331931B2 (en) 2002-04-19 2008-02-19 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7909778B2 (en) 2002-04-19 2011-03-22 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US8579831B2 (en) 2002-04-19 2013-11-12 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for penetrating tissue
US7892185B2 (en) 2002-04-19 2011-02-22 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for body fluid sampling and analyte sensing
US7976476B2 (en) 2002-04-19 2011-07-12 Pelikan Technologies, Inc. Device and method for variable speed lancet
US7291117B2 (en) 2002-04-19 2007-11-06 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US9795334B2 (en) 2002-04-19 2017-10-24 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for penetrating tissue
US7708701B2 (en) 2002-04-19 2010-05-04 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for a multi-use body fluid sampling device
US7964390B2 (en) * 2002-10-11 2011-06-21 Case Western Reserve University Sensor system
JP4339570B2 (ja) * 2002-10-25 2009-10-07 株式会社エスアールエル 血液検体キャリアー構成体
US8574895B2 (en) 2002-12-30 2013-11-05 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus using optical techniques to measure analyte levels
JP2004294388A (ja) * 2003-03-10 2004-10-21 Arkray Inc 成分分析装置
US6974701B2 (en) * 2003-03-21 2005-12-13 Hemovations, Llc Erythrocyte sedimentation rate (ESR) test measurement instrument of unitary design and method of using the same
US20060216829A1 (en) * 2003-03-21 2006-09-28 Denis Bouboulis Erythrocyte sedimentation rate (ESR) test measurement instrument of unitary design and method of using the same
WO2004107975A2 (en) 2003-05-30 2004-12-16 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for fluid injection
US7311812B2 (en) * 2003-05-30 2007-12-25 Abbott Laboratories Biosensor
DK1633235T3 (da) 2003-06-06 2014-08-18 Sanofi Aventis Deutschland Apparat til udtagelse af legemsvæskeprøver og detektering af analyt
WO2006001797A1 (en) 2004-06-14 2006-01-05 Pelikan Technologies, Inc. Low pain penetrating
US8282576B2 (en) 2003-09-29 2012-10-09 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for an improved sample capture device
WO2005037095A1 (en) 2003-10-14 2005-04-28 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for a variable user interface
EP1706026B1 (en) 2003-12-31 2017-03-01 Sanofi-Aventis Deutschland GmbH Method and apparatus for improving fluidic flow and sample capture
US7822454B1 (en) 2005-01-03 2010-10-26 Pelikan Technologies, Inc. Fluid sampling device with improved analyte detecting member configuration
JP5065013B2 (ja) * 2004-05-14 2012-10-31 バイエル・ヘルスケア・エルエルシー グルコースアッセイにおいてヘマトクリットの調整を行う方法、およびそのための装置
US8828203B2 (en) 2004-05-20 2014-09-09 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Printable hydrogels for biosensors
US9775553B2 (en) 2004-06-03 2017-10-03 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for a fluid sampling device
WO2005120365A1 (en) 2004-06-03 2005-12-22 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for a fluid sampling device
NL1027737C2 (nl) * 2004-12-14 2006-06-16 Teststrip B V Chromatografische analyse-inrichting en test kit.
US8652831B2 (en) 2004-12-30 2014-02-18 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for analyte measurement test time
US7189522B2 (en) 2005-03-11 2007-03-13 Chembio Diagnostic Systems, Inc. Dual path immunoassay device
WO2006098804A2 (en) 2005-03-11 2006-09-21 Chembio Diagnostic Systems, Inc. Dual path immunoassay device
RU2413947C2 (ru) * 2005-05-23 2011-03-10 Фадиа Аб Способы и устройства для двухэтапного латерального проточного анализа
DE102005040211B4 (de) 2005-08-16 2010-02-11 Maquet Cardiopulmonary Ag Verwendung von nichtionischen Estern in einer Beschichtung für mit Blut in Kontakt kommende Oberflächen und medizinische Vorrichtung
JP4876646B2 (ja) 2006-03-13 2012-02-15 富士レビオ株式会社 免疫測定用ストリップ及び免疫測定装置
US7727764B2 (en) * 2006-12-28 2010-06-01 Puthalath Koroth Raghuprasad Non-isopycnic cell purification using percoll
US7591791B2 (en) * 2007-06-21 2009-09-22 Inverness Medical Switzerland Gmbh Diagnostic thimble
US8268639B2 (en) 2007-07-20 2012-09-18 Incorporated National University Iwate University Diagnostic kit for detecting urinary protein of a cat after cauxin removal
FR2923151B1 (fr) * 2007-11-02 2010-09-03 Commissariat Energie Atomique Dispositif de prelevement sanguin comportant au moins un filtre .
US8535617B2 (en) * 2007-11-30 2013-09-17 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Blood cell barrier for a lateral flow device
WO2009126900A1 (en) 2008-04-11 2009-10-15 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for analyte detecting device
US20100022916A1 (en) 2008-07-24 2010-01-28 Javanbakhsh Esfandiari Method and Apparatus for Collecting and Preparing Biological Samples for Testing
US9375169B2 (en) 2009-01-30 2016-06-28 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Cam drive for managing disposable penetrating member actions with a single motor and motor and control system
JP5608943B2 (ja) * 2009-03-31 2014-10-22 マイクロ化学技研株式会社 血漿分離装置及び方法
DE102009029194A1 (de) 2009-09-04 2011-04-07 Kimberly-Clark Worldwide, Inc., Neenah Abtrennung gefärbter Stoffe aus wasserhaltigen Flüssigkeiten
JP5605760B2 (ja) * 2010-01-18 2014-10-15 セイコーエプソン株式会社 吐出用液体、生体試料の吐出方法、及び化合物
US8965476B2 (en) 2010-04-16 2015-02-24 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Tissue penetration device
US8956859B1 (en) 2010-08-13 2015-02-17 Aviex Technologies Llc Compositions and methods for determining successful immunization by one or more vaccines
ITMI20101730A1 (it) * 2010-09-23 2012-03-24 Fond Italiana Fegato Onlus Sistema di tipo "point of care" di misura della bilirubina totale nel plasma, in particolare di neonati
DK2627994T3 (en) * 2010-10-11 2016-08-22 Bioanalytical Systems Inc Systems and methods for collecting samples
CN102053153A (zh) * 2010-11-25 2011-05-11 西安微通生物技术有限公司 斑点免疫金定向渗滤检测法试剂盒及其应用
US8603835B2 (en) 2011-02-10 2013-12-10 Chembio Diagnostic Systems, Inc. Reduced step dual path immunoassay device and method
US20120282634A1 (en) * 2011-04-22 2012-11-08 Polymer Technology Systems, Inc. Blood separation system and method for a dry test strip
MX354260B (es) * 2011-07-22 2018-02-21 Access Bio Inc Una tira de almohadilla individual para un ensayo de flujo lateral mejorado y un dispositivo de análisis que usa la misma.
US9161869B2 (en) 2012-03-30 2015-10-20 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Absorbent articles with decolorizing agents
US9237975B2 (en) 2013-09-27 2016-01-19 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Absorbent article with side barriers and decolorizing agents
KR102267988B1 (ko) 2014-02-28 2021-06-22 닛토덴코 가부시키가이샤 소변 검사 장치 및 정량적 소변 검사를 위한 건식 시약
US9891216B2 (en) 2014-04-02 2018-02-13 Chembio Diagnostic Systems, Inc. Immunoassay methods utilizing trapping conjugate
US20160116466A1 (en) 2014-10-27 2016-04-28 Chembio Diagnostic Systems, Inc. Rapid Screening Assay for Qualitative Detection of Multiple Febrile Illnesses
CN106546729B (zh) * 2016-10-18 2020-04-24 上海凯璟生物科技有限公司 一种去除干式免疫荧光定量法检测中血清基质效应的新工艺方法
WO2019089768A1 (en) * 2017-11-01 2019-05-09 William Marsh Rice University Low resource device and system for measurement of bilirubin levels
USD907241S1 (en) 2019-03-12 2021-01-05 3M Innovative Properties Company Container for a dental composite shade guide kit
USD925042S1 (en) 2019-03-12 2021-07-13 3M Innovative Properties Company Dental composite shade guide
EP3983127A4 (en) * 2019-06-12 2022-07-20 Siemens Healthcare Diagnostics, Inc. PLASMA SEPARATION AND SAMPLE DOSING DEVICE AND KITS AND METHODS FOR USE IN CONNECTION THEREOF
CN111965349A (zh) * 2019-11-28 2020-11-20 上海荣盛生物药业有限公司 用于荧光免疫层析检测的组合物及在hiv检测中的应用
US20230081694A1 (en) * 2020-01-30 2023-03-16 Trustees Of Tufts College Articles and methods for blood separation
CN113607962B (zh) * 2021-08-06 2023-05-09 三诺生物传感股份有限公司 一种cTnI抗体包被磁珠的保存液及其制备方法

Family Cites Families (42)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3092465A (en) * 1960-03-25 1963-06-04 Miles Lab Diagnostic test device for blood sugar
US3298789A (en) * 1964-12-14 1967-01-17 Miles Lab Test article for the detection of glucose
US3552925A (en) * 1967-07-13 1971-01-05 Miles Lab Whole blood separation method and test using same
US3552928A (en) 1967-07-19 1971-01-05 Miles Lab Whole blood separation means and test system using same
US3607093A (en) 1968-02-15 1971-09-21 Schering Corp Devices for testing biological liquids
US4059405A (en) 1972-04-11 1977-11-22 Damon Corporation Method and apparatus for analysis of constituent carried in fibrous medium
SE380257B (sv) * 1972-05-02 1975-11-03 Bofors Ab Nya diagnostiskt verksamma substrat med hog specificitet till trombin och andra proteolytiska enzymer av typen peptidyl-peptid-hydrolaser
US4186251A (en) 1973-03-01 1980-01-29 Miles Laboratories, Inc. Composition and method for determination of cholesterol
US4057394A (en) 1976-05-24 1977-11-08 Miles Laboratories, Inc. Test device and method for determining blood hemoglobin
US4157323A (en) * 1976-06-09 1979-06-05 California Institute Of Technology Metal containing polymeric functional microspheres
CA1095819A (en) 1977-01-14 1981-02-17 Eastman Kodak Company Element for analysis of liquids
US4230798A (en) 1978-02-13 1980-10-28 Miles Laboratories, Inc. Unitized uric acid test composition and device
DE2829091A1 (de) * 1978-07-03 1980-01-17 Dynamit Nobel Ag Insolubilisierte reagenzien enthaltene kieselgele
US4258001A (en) 1978-12-27 1981-03-24 Eastman Kodak Company Element, structure and method for the analysis or transport of liquids
US4656252A (en) * 1980-01-24 1987-04-07 Giese Roger W Amidobiotin compounds useful in a avidin-biotin multiple layering process
US4816224A (en) * 1980-08-05 1989-03-28 Boehringer Mannheim Gmbh Device for separating plasma or serum from whole blood and analyzing the same
DE3029579C2 (de) * 1980-08-05 1985-12-12 Boehringer Mannheim Gmbh, 6800 Mannheim Verfahren und Mittel zur Abtrennung von Plasma oder Serum aus Vollblut
US4975217A (en) * 1981-07-20 1990-12-04 Kimberly-Clark Corporation Virucidal composition, the method of use and the product therefor
JPS5934154A (ja) * 1982-08-19 1984-02-24 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 免疫分析素子測定法
US4844966A (en) * 1982-10-13 1989-07-04 Minnesota Mining And Manufacturing Company Assaying total IgE levels with fluorogenic enzyme labeled antibody
DE3247608A1 (de) 1982-12-23 1984-07-05 Boehringer Mannheim Gmbh, 6800 Mannheim Teststreifen
US4649123A (en) * 1983-05-12 1987-03-10 Miles Laboratories, Inc. Ion test means having a hydrophilic carrier matrix
US4594327A (en) * 1983-11-02 1986-06-10 Syntex (U.S.A.) Inc. Assay method for whole blood samples
DE3441149A1 (de) 1984-11-10 1986-05-15 Merck Patent Gmbh, 6100 Darmstadt Verfahren zur vollblutauftrennung
DE3508427A1 (de) * 1985-03-09 1986-09-11 Merck Patent Gmbh, 6100 Darmstadt Mittel und verfahren zur abtrennung von plasma oder serum aus vollblut
US4678757A (en) 1985-04-11 1987-07-07 Smithkline Diagnostics, Inc. Device and method for whole blood separation and analysis
US4839296A (en) * 1985-10-18 1989-06-13 Chem-Elec, Inc. Blood plasma test method
JPS62138198A (ja) * 1985-12-10 1987-06-20 Fuji Photo Film Co Ltd 自己顕色性基質を含む乾式液体分析要素
US5085987A (en) * 1986-09-05 1992-02-04 Syntex (U.S.A.) Inc. Immunoseparating strip
US4959307A (en) * 1986-09-05 1990-09-25 Syntex (U.S.A.) Inc. Immunoseparating strip
US5085988A (en) * 1986-09-05 1992-02-04 Syntex (U.S.A.) Inc. Immunoseparating strip
US4774192A (en) 1987-01-28 1988-09-27 Technimed Corporation A dry reagent delivery system with membrane having porosity gradient
US4886761A (en) * 1987-03-26 1989-12-12 Yellowstone Diagnostics Corporation Polysilicon binding assay support and methods
CA1310905C (en) * 1987-06-19 1992-12-01 Marvin A. Genshaw Process and device for separating and testing whole blood
US4987085A (en) * 1987-06-22 1991-01-22 Chemtrak Inc. Blood filtering metering device
US4933092A (en) * 1989-04-07 1990-06-12 Abbott Laboratories Methods and devices for the separation of plasma or serum from whole blood
US5064541A (en) * 1989-04-07 1991-11-12 Abbott Laboratories Devices and methods for the collection of a predetermined volume of plasma or serum
AU640162B2 (en) * 1989-08-28 1993-08-19 Lifescan, Inc. Blood separation and analyte detection techniques
CA2031975A1 (en) * 1990-01-12 1991-07-13 Brian R. Barkes Device and method of separating and assaying whole blood
US5147771A (en) * 1991-05-14 1992-09-15 Eastman Kodak Company Process of preparing a reduced dispersity tabular grain emulsion
JP2001221177A (ja) 2000-02-10 2001-08-17 Sanden Corp スクロール型流体機械
EP2299140B1 (de) 2009-09-16 2013-03-20 ZF Friedrichshafen AG Lamellenkupplung mit elastischem Element

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140109880A (ko) * 2011-11-10 2014-09-16 더 어드미니스트레이터 오브 더 튜레인 에듀케이셔널 펀드 종이기반 진단 테스트
KR101659529B1 (ko) * 2011-11-10 2016-09-23 더 어드미니스트레이터 오브 더 튜레인 에듀케이셔널 펀드 종이기반 진단 테스트

Also Published As

Publication number Publication date
AU2611492A (en) 1993-04-29
CA2078427A1 (en) 1993-04-04
DE69220871T2 (de) 1997-11-20
CA2078427C (en) 2004-01-20
JPH05209877A (ja) 1993-08-20
AU648694B2 (en) 1994-04-28
EP0535485A1 (en) 1993-04-07
US5558834A (en) 1996-09-24
DE69220871D1 (de) 1997-08-21
EP0535485B1 (en) 1997-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3299789B2 (ja) 全血の分離及び検定の改良型試験具及び方法
CA2108105C (en) Improved device and method of assaying whole blood for hdl cholesterol
AU629087B2 (en) Device and method of separating and assaying whole blood
US5240862A (en) Process and device for the separation of a body fluid from particulate materials
DE69432122T2 (de) Verfahren und vorrichtung zum nachweis von hämolysis in flüssigen proben
DE69714637T2 (de) Reagenzteststreifen zum Nachweis von Glukose im Blut
EP0345781B1 (en) Defined volume test device
DE69010143T2 (de) Testeinrichtung und Verfahren zur Bestimmung von Fructoasminen.
EP0303784B1 (en) Volume independent diagnostic device
EP0248037B1 (en) Blood serum test strip
EP0295526B1 (en) Process and device for separating and testing whole blood
FI80343B (fi) Testanordning.
JPH1078430A (ja) 多層試験領域を有する診断試験担体および被検体測定の ためのその使用方法
JPH08501153A (ja) 液体の凝固/溶解を検出する方法および装置
CA2081868A1 (en) Composition and device for urinary protein assay and method of using the same
EP0374594B1 (en) Test method and device for total protein assay
JPH03130662A (ja) 血液から血漿を分離するための装置と方法および血液中の分析対象物の測定法
KR910008570B1 (ko) 담체결합된 다수성분 검출장치

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090419

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090419

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100419

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees