JP3294432B2 - 成形機 - Google Patents

成形機

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JP3294432B2
JP3294432B2 JP09432494A JP9432494A JP3294432B2 JP 3294432 B2 JP3294432 B2 JP 3294432B2 JP 09432494 A JP09432494 A JP 09432494A JP 9432494 A JP9432494 A JP 9432494A JP 3294432 B2 JP3294432 B2 JP 3294432B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トグル式型締め装置を
もつ射出成形機やダイカストマシン等の成形機に係り、
特に、型締めシリンダの他に増締めシリンダを具備した
成形機の型開閉制御にかかわる技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】射出成形機やダイカストマシンの型締め
装置には、大別すると直圧式型締め装置とトグル式型締
め装置とがあり、両方式はそれぞれの特徴を活かして使
い分けられている。後者のトグル式型締め装置は、前者
の直圧式型締め装置に較べるとダイハイト(型厚)調整
が比較的に面倒であるという欠点はあるも、油圧装置が
比較的に小型化でき、型締め動作の高速化も容易である
などという利点があり、各種のマシン(成形機)に搭載
されている。
【0003】上記のトグル式型締め装置は、型締めシリ
ンダのピストンロッドをトグルリンク機構に連結して、
ピストンロッドの前後進によってトグルリンク機構を伸
長もしくは折り畳んで、これに応じて可動金型を搭載し
た可動ダイプレートを前後進させるようになっている。
そして、型締め完了状態においては、通常はトグルリン
ク機構を完全に突っ張らせて(完全に伸び切らせて)、
タイバーに大きな引っ張り力をかけて引き伸ばし、これ
により発生するタイバーの弾性回復力によって金型を締
め付けるようになっている。
【0004】ところで、このようなトグル式型締め装置
において型開きを行なうと、次のような問題を生じる。 トグルリンク機構が型締め力を開放するときにショッ
クが発生し、金型に対して損傷とまではいかないまで
も、悪影響を及ぼす。 トグルリンク機構の型締め力を開放させるため、型開
きスタート時には高圧の設定が必要であるが、これが金
型に対してはよくない。 上記した型開きスタート時のショックをなるべくやわ
らげるためには、型開きスタート時にはなるべく低速に
する必要があるが、これは自動成形運転のサイクルを長
くする。 型締め力を開放させるときのショックはトグルリンク
機構にも及び、トグルリンク機構にも負担がかかって、
マシンの寿命が短くなる。
【0005】特開平4−351519号公報(名称:
「射出成形機の型締制御装置」)には、上記した型開き
スタート時のショックをやわらげるための技術が開示さ
れている。この先願技術によるトグルリンク機構をもつ
型締め制御装置では、トグルリンク機構を駆動する型締
めシリンダの他に、各タイバーの一端部に増締め力発生
用の増締めシリンダを具備した構成において、冷却タイ
マがアップした後の型開き行程の初期に、先ず増締めシ
リンダの油抜きを行なって型締め力を低減させ、次に、
型締めシリンダによってトグルリンク機構を駆動するよ
うにしている。そして、こうすることにより、型開きス
タート時のショックをやわらげ、金型損傷などを防止す
るようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように前記先
願公報の従来技術では、トグルリンク機構をもつ型締め
制御装置において問題となっていた型開きスタート時の
ショックをやわらげることができる。ところが、冷却タ
イマがアップした後の型開き行程の初期に、増締めシリ
ンダの油抜きを行なうようになっているため、増締めシ
リンダの油抜き(圧力抜き)期間(例えば、0.5秒程
度)だけ、型開き行程が長くなり、この分だけ成形サイ
クルが長くなるという問題があった。
【0007】実際には、冷却タイマの設定時間を、上記
した増締めシリンダの油抜きを行なう時間分だけ短く設
定すればよいことになるが、これを行なうには、マシン
(成形機)のオペレータが、型締めシリンダの他に増締
めシリンダを具備したマシンであることを充分に認知し
ていることが前提となり、オペレータが、厳密に計算さ
れた冷却タイマの設定時間から増締めシリンダの油抜き
時間を差し引いて、冷却タイマの時間を設定することを
期待するのは、実際上無理がある。特に、オペレータ
が、型締めシリンダの他に増締めシリンダを具備したマ
シンと、増締めシリンダのないマシンとを受け持ってい
る場合には、複数種類のマシン毎に冷却タイマの設定時
間を使い分けなければならず、この使い分けを期待する
ことには相当の無理がある。さらにまた、成形条件を管
理する上で、冷却タイマの設定時間(冷却期間)の値は
極めて重要なファクターであり、マシンの種別毎に異な
る観点から算出・設定すべき値ではなく、マシンごとの
冷却期間の対比・検討も難しくなる。
【0008】したがって、本発明の解決すべき技術的課
題は上記した従来技術のもつ問題点を解消することにあ
り、その目的とするところは、トグル式型締め装置をも
つ成形機において、型開きスタート時のショックをやわ
らげ得ると共に、成形サイクルを長くすることのない、
型開閉制御を実現することにある。また、本発明の目的
とするところは、冷却タイマの設定時間とは独立した形
で、増締めシリンダの圧力抜き時間(油抜きを行なう時
間)を設定可能な、使い勝手のよい型開閉制御を実現
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、油圧シリンダよりなる型締めシリンダと、型
締めシリンダを搭載した支持盤と、固定側金型を搭載し
た固定ダイプレートと、固定ダイプレートと支持盤との
間に張架されたタイバーと、タイバーに挿通されてタイ
バーに沿って前後進可能であると共に可動側金型を搭載
した可動ダイプレートと、型締めシリンダのピストンロ
ッドの前後進で伸長/折り縮められて可動ダイプレート
を前後進させるトグルリンク機構と、タイバーの端部に
配設されると共にタイバーを伸ばす方向の力を発生可能
な油圧シリンダよりなる増締めシリンダと、成形機の運
転制御を司るシステムコントローラとを具備し、型締め
状態においては増締めシリンダによって増締め力をタイ
バーに付与するようにした成形機において、冷却タイマ
の設定時間をT1とし、増締めシリンダの油抜きを行な
う時間をT2としたとき、システムコントローラは、冷
却時間がタイムアップする時点から、(T1−T2)時
間だけ手前のタイミングで、増締めシリンダからの圧力
抜きを実行させ、然る後、型締めシリンダを制御して型
開き行程を開始させるように、される。
【0010】また、冷却期間の設定とは別個に、増締め
シリンダからの圧力抜き時間を設定し、これによってシ
ステムコントローラが、増締めシリンダの圧力抜きスタ
ートのタイミングを自動設定するように、される。
【0011】
【作用】マイクロコンピュータを主体とするシステムコ
ントローラはマシン全体の制御を司り、このシステムコ
ントローラの運転条件格納用の条件記憶部には、冷却タ
イマの設定時間T1と、増締めシリンダの油抜き(圧力
抜き)を行なう時間T2とが、それぞれ別個に設定・格
納されている。そして、システムコントローラは、自動
成形運転中には、冷却期間が終了する時点t1 よりも
(T1−T2)手前の時点t3 で、増締めシリンダの油
抜きを開始し、冷却期間が終了する時点t1においては
(換言するなら型開き行程の開始時点においては)増締
めシリンダの油抜きを完了させ、上記の時点t1 で型締
めシリンダの制御を開始して、トグルリンク機構を型開
方向に駆動する。
【0012】このようにすることで、増締めシリンダの
圧力抜き期間(例えば、0.5秒程度)が、型開き行程
期間に食い込むことがなくなり、成形サイクルを長くす
ることなく、型開きスタート時のショックをやわらげる
ことができる。また、冷却タイマの設定時間とは独立し
た形で、増締めシリンダの圧力抜き時間(油抜きを行な
う時間)を設定し、これに応じてシステムコントローラ
が自動的に、冷却時間がタイムアップする所定秒時手前
のタイミングで、増締めシリンダの圧力抜きを行なっ
て、然る後、型締めシリンダを制御して型開き行程を開
始させるので、オペレターは冷却期間の終期に増締めシ
リンダの油抜き設定をすることを意識しなくてもよくな
り、使い勝手が大いに向上する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の1実施例を図1〜図5を用い
て説明する。図1は本発明の1実施例に係るトグル式型
締め装置をもつ成形機の要部構成を示す図である。
【0014】図1において、1は成形運転時には固定的
に配設される支持盤(テールストック)、2は該支持盤
1に取り付けられた型締めシリンダ(油圧シリンダ)、
3は固定側金型4を搭載した固定ダイプレート、5は支
持盤1と固定ダイプレート3との間に張架された複数本
(本実施例では4本)のタイバー、6はタイバー5に挿
通されてタイバー5に沿って前後進可能であると共に可
動側金型7を搭載した可動ダイプレート、8は型締めシ
リンダ2のピストンロッド2aの前後進で伸長/折り縮
められて可動ダイプレート6を前後進させるトグルリン
ク機構である。
【0015】上記タイバー5の固定ダイプレート3側の
端部は、固定ナット9によって固設された固定ダイプレ
ート3に対して常時固定され、また、タイバー5の支持
盤1側の端部は、ギヤ付き調整ナット10によって支持
盤1に対する位置関係を調整可能なようになっている。
また、上記トグルリンク機構8は、一端を支持盤1に軸
支されたAリンク(短リンク)11と、一端を該Aリン
ク11の他端と回動自在に連結されると共に、他端を可
動ダイプレート6に軸支されたBリンク(長リンク)1
2と、一端をAリンク11の他端と回動自在に連結され
ると共に、他端をピストンロッド2aの先端に固着され
たクロスヘッド14と回動自在に連結されたCリンク
(クロスリンク)13とを具備している。
【0016】15は各タイバー5の支持盤1側の端部に
設けられた増締めシリンダ(油圧シリンダ)で、タイバ
ー5を引き伸ばす方向の力を発生可能なようになってお
り、その構成の詳細については後述する。
【0017】また、16は型締めシリンダ2を制御する
型開閉制御用電磁切替弁、17は各増締めシリンダ15
を制御する増締制御用電磁切替弁、18は図示簡略化し
てあるが油圧ポンプ19から送り込まれる油の圧力や速
度(流量)をコントロールする圧力・速度制御系(圧力
・速度制御弁群)、20はマシン全体の統括制御を司る
マイクロコンピュータを主体とするシステムコントロー
ラ、21はシステムコントローラ20の制御の下に、型
開閉制御用電磁切替弁16,増締制御用電磁切替弁1
7,圧力・速度制御系18等を駆動制御するバルブドラ
イバ群である。なお、増締制御用電磁切替弁17は、各
増締めシリンダ15にそれぞれ個別に設けた構成であっ
ても差し支えない。
【0018】上記システムコントローラ20は、予め作
成された成形プロセス制御プログラムと、自身の運転条
件格納用の条件記憶部に格納された設定条件値とに基づ
き、マシンの各部に配設された図示せぬセンサ群からの
計測情報をリアルタイムで取り込んだデータ、および自
身に内蔵されたクロックからの計時情報を参照しつつ、
各種ドライバ群(前記バルブドライバ群18,モータド
ライバ群,ヒータドライバ群等々)を介して対応する駆
動源を駆動制御し、一連の成形行程を実行させる。そし
て、本実施例では、システムコントローラ20の運転条
件格納用の条件記憶部には、冷却タイマの設定時間T1
と、増締めシリンダ15の油抜きを行なう時間T2と
が、それぞれ別個に設定・格納されている。
【0019】次に、前記した増締めシリンダ15の構成
を図2によって説明する。図2は、増締めシリンダ15
部分を切断して示す要部断面図である。同図において、
22は前記支持盤1に固着されたシリンダ筒体(外筐
体)、23は該シリンダ筒体22内に前後進可能に配設
されたピストン体で、該ピストン体23は前記タイバー
5に挿通されていると共に、シリンダ筒体22の内壁と
の間にはシール材24を設けて油漏れがないように構成
されている。25はシリンダ筒体22に穿設されたポー
トで、前記増締制御用電磁切替弁17と図示せぬ管路に
よって接続されており、ポート25は油室26に接続さ
れている。ここで、前記したギヤ付き調整ナット10
は、ダイハイト調整後には(すなわち、成形運転時に
は)、前記タイバー5のネジ部の所定位置に螺合されて
タイバー5に対して固定位置をとっており、このギヤ付
き調整ナット10の端面を上記のピストン体23が押圧
可能となっている。
【0020】すなわち、前記油圧ポンプ19からの高圧
の油を、増締制御用電磁切替弁17を介して、増締めシ
リンダ15のポート25から油室26へと送り込むこと
によって、ピストン体23がギヤ付き調整ナット10を
高い圧力で図示左方に押圧し、これによって、ギヤ付き
調整ナット10と一体となったタイバー5に対して、タ
イバー5を引き伸ばす方向の力を付与するようになって
いる。なお、図2において、27はギヤ付き調整ナット
10の係止部材である。
【0021】次に、上述した構成をとる本実施例の動作
を説明する。システムコントローラ20の運転条件格納
用の条件記憶部には、自動成形運転に必要な各種条件デ
ータが予め設定・記憶されており、この条件データに
は、前記したように個別に設定される冷却タイマの設定
時間T1と、増締めシリンダ15の油抜きを行なう時間
T2とが含まれている。そして、システムコントローラ
20は、前記したように条件記憶部の各条件データを用
いて、予め作成された成形プロセス制御プログラムにし
たがって、一連の成形行程を順次繰返し実行させる。
【0022】図3の(a)は、本実施例で実行される自
動成形1サイクルを示す図であり、同図に示すように、
システムコントローラ20は、型締め行程→射出行程→
計量行程→型開き行程→エジェクト行程という一連の成
形行程を、順次繰返し実行させる。ここで、冷却タイマ
の設定時間T1で規定される冷却期間とは、射出行程の
完了時点t2 から型開き行程の開始時点t1 までの期間
を指している。この冷却タイマの設定は、図示していな
いがタイマ・カウンタの設定画面を、マシンに付設され
たディスプレイ上に呼び出し、このタイマ・カウンタの
設定画面上でT1を入力することで行なわれるようにな
っている。また、増締めシリンダ15の油抜きを行なう
時間T2とは、増締めシリンダ15が発生させている圧
力(増締め圧力)を充分に低減し、金型に対する型締め
力が低圧になるまでに要する時間を指す。この増締めシ
リンダ15の油抜きを行なう時間(圧力抜き時間)の設
定は、図4に示すような半固定値の設定画面を、同様に
マシンに付設されたディスプレイ上に呼び出し、この半
固定値の設定画面上で、「冷却UP手前増締抜」の設定
項目欄30にT2を入力することで行なわれるようにな
っている。
【0023】自動成形運転中には、システムコントロー
ラ20は、射出行程の完了時点t2を認知するとこのタ
イミングで冷却タイマによる時間T1の計時(カウン
ト)を開始させる。そして、システムコントローラ20
は、冷却期間が終了する時点(冷却時間T1がタイムア
ップする時点)t1 よりも、(T1−T2)手前の時点
3 で、増締めシリンダ15の油抜きを開始させる。す
なわち、冷却期間が終了する時点t1 よりも(T1−T
2)手前の時点t3 に至ると、システムコントローラ2
0は前記バルブドライバ群21を介して前記増締制御用
電磁切替弁17を駆動制御し、増締制御用電磁切替弁1
7を図1の中立阻止位置から図示左位置へ切り替えて、
増締めシリンダ15の前記油室26、及び増締めシリン
ダ15と増締制御用電磁切替弁17との間の管路に閉じ
込められた高圧の油をタンクに逃がす。
【0024】これによって、増締めシリンダ15の油抜
き(圧力抜き)がなされ、冷却期間が終了する時点(換
言するなら型開き行程の開始時点)t1 では、増締めシ
リンダ15の油抜きが完了し、このt1 時点で、システ
ムコントローラ20の指令により、増締制御用電磁切替
弁17は再び図1の中立阻止位置に切り替えられる。ま
た、これと同時に(t1 時点で)、システムコントロー
ラ20は前記バルブドライバ群21を介して前記型開閉
制御用電磁切替弁16を駆動制御し、型開閉制御用電磁
切替弁16を図1の中立位置から図示右位置へ切り替え
て、前記油圧ポンプ19からの圧油を前記型締めシリン
ダ2の後退用油室(図示せず)へ送り込むと共に、型締
めシリンダ2の前進用油室(図示せず)から排出された
油をタンクに戻す。これによって、型開き行程が開始さ
れて、型締めシリンダ2の前記ピストンロッド2aが後
退駆動され、前記トグルリンク機構8が折り縮められて
前記可動ダイプレート6が型開き方向に後退する。そし
て、型開き行程の完了時点で、システムコントローラ2
0の指令により、型開閉制御用電磁切替弁16は再び図
1の中立位置に切り替えられる。
【0025】なお、図5は、本実施例のマシンで実行さ
れる上記した型開き行程における型開き速度の設定パタ
ーンの1例を示す図で、型開きの初期領域においては比
較的に低速で、中間領域においては高速で、終期領域に
おいては初期領域よりも低速であるように、設定されて
いる。本実施例では、型開き行程に先立ち増締めシリン
ダ15の圧力抜きが行なわれるので、型開き行程の初期
領域での速度設定を、さほどまで低く設定しなくてもよ
いようになっている。
【0026】また、図3の(b)は、前記した従来技術
で実行される自動成形1サイクルを示す図であり、同図
に示すように従来技術においては、型開き行程の初期に
増締めシリンダの圧力抜きを行ない、この後、型締めシ
リンダを駆動してトグルリンク機構を駆動するようにな
っている。したがって、図3の(b)と図3の(a)と
の対比から明らかなように、本実施例では前記T2時間
だけ、従来技術よりも成形1サイクル時間が短縮され
る。
【0027】ここで、本実施例の型締め行程の動作を参
考までに説明する。本実施例では型締め行程の初期に、
まず増締制御用電磁切替弁17が図1の中立阻止位置か
ら図示右位置に切り替えられて、油圧ポンプ19からの
圧油が増締めシリンダ15の油室26へと送り込まれ、
増締めシリンダ15が所定圧力まで昇圧され、続いて増
締制御用電磁切替弁17が図1の中立阻止位置へ切り替
えられて、増締めシリンダ15の油室26、及び増締め
シリンダ15と増締制御用電磁切替弁17との間の管路
に、高圧の油を閉じ込める。これと同時に、型開閉制御
用電磁切替弁16が図1の中立位置から図示左位置へ切
り替えられて、油圧ポンプ19からの圧油が型締めシリ
ンダ2の前進用油室へ送り込まれると共に、型締めシリ
ンダ2の後退用油室から排出された油がタンクに戻され
る。これによって、型締めシリンダ2のピストンロッド
2aが前進駆動されて、トグルリンク機構8が伸ばされ
て可動ダイプレート6が型締め(型閉じ)方向に前進す
る。そして、型締め行程の完了時点で、型開閉制御用電
磁切替弁16は再び図1の中立位置に切り替えられるよ
うになっている。なお、型締め行程において、上記とは
逆に、型締めシリンダ2を駆動した後、増締めシリンダ
15を昇圧させるようにしても差し支えない。この型締
め行程の時間は、本実施例と前記した従来技術とでは同
等である。
【0028】以上詳述したように、本実施例において
は、増締めシリンダ15の圧力抜き期間(例えば、0.
5秒程度)が、型開き行程期間に食い込むことがなくな
り、成形サイクルを長くすることなく、型開きスタート
時のショックをやわらげることができる。したがって、
成形サイクル時間を犠牲にすることなく、金型4,7や
トグルリンク機構8への負担を軽減させることができ、
マシンの寿命を延命化できる。また、冷却タイマの設定
時間T1とは独立した形で、増締めシリンダの圧力抜き
時間(油抜きを行なう時間)T2を設定し、これに応じ
てシステムコントローラ20が自動的に、冷却時間がタ
イムアップする所定秒時手前のタイミングで、増締めシ
リンダ15の圧力抜きを実行させ、然る後、型締めシリ
ンダ2を制御して型開き行程を開始させるので、オペレ
ターは冷却期間の終期に増締めシリンダ15の油抜き設
定をすることを意識しなくてもよくなり、使い勝手が大
いに向上する。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、トグル式
型締め装置をもつ成形機において、型開きスタート時の
ショックをやわらげ得ると共に、成形サイクルを長くす
ることのない、型開閉制御が実現できる。また、冷却タ
イマの設定時間とは独立した形で、増締めシリンダによ
る圧力抜き時間(油抜きを行なう時間)を設定可能な、
使い勝手のよい型開閉制御が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係るトグル式型締め装置を
もつ成形機の要部構成を示す説明図である。
【図2】図1の一部のメカニズムを断面にして示す要部
断面図である。
【図3】本発明の1実施例に係る成形機で実行される自
動成形1サイクルと従来技術による自動成形1サイクル
とを示す説明図である。
【図4】本発明の1実施例に係る成形機のディスプレイ
上に表示された半固定値の設定画面例を示す説明図であ
る。
【図5】本発明の1実施例に係る成形機で実行される型
開き行程における型開き速度の設定パターンの1例を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 支持盤 2 型締めシリンダ 2a ピストンロッド 3 固定ダイプレート 4 固定側金型 5 タイバー 6 可動ダイプレート 7 可動側金型 8 トグルリンク機構 9 固定ナット 10 ギヤ付き調整ナット10 15 増締めシリンダ 16 型開閉制御用電磁切替弁 17 増締制御用電磁切替弁 18 圧力・速度制御系(圧力・速度制御弁群) 19 油圧ポンプ 20 システムコントローラ 21 バルブドライバ群
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84 B22D 17/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧シリンダよりなる型締めシリンダ
    と、該型締めシリンダを搭載した支持盤と、固定側金型
    を搭載した固定ダイプレートと、該固定ダイプレートと
    前記支持盤との間に張架されたタイバーと、該タイバー
    に挿通されてタイバーに沿って前後進可能であると共に
    可動側金型を搭載した可動ダイプレートと、前記型締め
    シリンダのピストンロッドの前後進で伸長/折り縮めら
    れて前記可動ダイプレートを前後進させるトグルリンク
    機構と、前記タイバーの端部に配設されると共にタイバ
    ーを伸ばす方向の力を発生可能な油圧シリンダよりなる
    増締めシリンダと、成形機の運転制御を司るシステムコ
    ントローラとを具備し、型締め状態においては前記増締
    めシリンダによって増締め力を前記タイバーに付与する
    ようにした成形機において、冷却タイマの設定時間をT1とし、前記増締めシリンダ
    の油抜きを行なう時間をT2としたとき、 前記システム
    コントローラは、冷却時間がタイムアップする時点か
    ら、(T1−T2)時間だけ手前のタイミングで、前記
    増締めシリンダからの圧力抜きを実行させ、然る後、前
    記型締めシリンダを制御して型開き行程を開始させるこ
    とを特徴とする成形機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、 前記冷却時間の設定とは別個に、前記増締めシリンダか
    らの圧力抜き時間を設定し、これによって前記システム
    コントローラが、前記増締めシリンダの圧力抜きスター
    トのタイミングを自動設定するようにしたことを特徴と
    する成形機。
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