JP3289932B2 - クライオスタット - Google Patents

クライオスタット

Info

Publication number
JP3289932B2
JP3289932B2 JP34422891A JP34422891A JP3289932B2 JP 3289932 B2 JP3289932 B2 JP 3289932B2 JP 34422891 A JP34422891 A JP 34422891A JP 34422891 A JP34422891 A JP 34422891A JP 3289932 B2 JP3289932 B2 JP 3289932B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat transfer
liquid nitrogen
stainless steel
plate
transfer plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP34422891A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05175558A (ja
Inventor
剛 鐘江
崇 佐々木
勝義 豊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iwatani Industrial Gases Corp
Mitsubishi Electric Corp
Iwatani Corp
Original Assignee
Iwatani Industrial Gases Corp
Mitsubishi Electric Corp
Iwatani Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iwatani Industrial Gases Corp, Mitsubishi Electric Corp, Iwatani Corp filed Critical Iwatani Industrial Gases Corp
Priority to JP34422891A priority Critical patent/JP3289932B2/ja
Publication of JPH05175558A publication Critical patent/JPH05175558A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3289932B2 publication Critical patent/JP3289932B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、クライオスタットに
関し、特に急速な磁場変化を与える超電導コイルの冷却
に用いられるクライオスタットの伝熱板構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図3は例えば低温工学ハンドブック
(p.299、内田老鶴圃新社)に記載された従来のク
ライオスタットを示す一部破断側面図である。図におい
て、1は真空容器、2は真空容器1中に設けられた液体
ヘリウム槽、3は液体ヘリウム槽2とは熱的に絶縁され
て、液体ヘリウム槽2を取り囲んで配設された液体窒素
槽である。ここで、真空容器1、液体ヘリウム槽2、液
体窒素槽3は、例えばステンレス鋼で作製され、異なる
温度領域間の熱伝導をできるだけ小さくするとともに、
機械的強度を確保している。
【0003】4は液体窒素槽3の底部に接続され、液体
ヘリウム槽2の底部を包囲するように設けられ、高熱伝
導材料、例えば銅で作製された放射シールド板、5は液
体窒素槽3の内壁上面に一端を溶接され、高熱伝導材
料、例えば銅で作製された円筒状の伝熱板である。6は
液体ヘリウム、7は液体窒素、8は超電導コイル、9は
液体ヘリウム槽2の上部に設けられたバッフル板であ
る。
【0004】つぎに、上記従来のクライオスタットの動
作について説明する。超電導コイル8は、液体ヘリウム
槽2内に満たされた液体ヘリウム6に浸漬されて極低温
に冷却され、直流コイルとして使用されている。
【0005】ここで、液体ヘリウム槽2に満たされる液
体ヘリウム6は蒸発潜熱が小さく、また高価なものであ
るため、クライオスタットはできるだけ液体ヘリウム6
の蒸発量を少なくするように構成する必要がある。
【0006】そこで、真空容器1と液体ヘリウム槽2と
の間を真空断熱して、クライオスタット側面および底面
からの熱侵入を防止している。また、液体窒素槽3に
は、液体窒素7を満たし、輻射による液体ヘリウム槽2
への熱侵入を防止している。さらに、液体窒素槽3内に
は、その下部が液体窒素7に浸漬するように伝熱板5を
配設し、たとえ液体窒素7が減っても、伝熱板5の良好
な熱伝導により、液体窒素槽3内の上部空間も液体窒素
温度に維持しており、また液体ヘリウム槽2の下部空間
も、液体窒素槽3に接触して配設されている放射シール
ド板4の良好な熱伝導により、液体窒素温度に維持して
いる。さらにまた、バッフル板9により輻射が液体ヘリ
ウム槽2内の液体ヘリウム6面に直接達するのを防止し
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のクライオスタッ
トは以上のように、円筒状の伝熱板5を、その一端が液
体窒素槽3の上壁面に溶接されて液体窒素槽3内に配設
されているので、特に核融合、電力貯蔵等の分野で超電
導コイル8をパルスコイルとして使用する場合、即ち、
超電導コイル8の励磁・遮断速度が10T/s以上とな
る場合には、伝熱板5中に誘起される誘導電流と変動磁
場との相互作用によって、伝熱板5に大きな電磁力が働
き、液体窒素槽3内に機械的に支持することが困難とな
り、最悪の場合には伝熱板5の破損に至るという課題が
あった。
【0008】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、伝熱板に作用する電磁力を低減
し、伝熱板の機械的強度を増し、伝熱板の破損を防止で
きるクライオスタットを得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明に
係るクライオスタットは、伝熱板が、ステンレス鋼より
高い熱伝導率を有する複数の金属片からなる伝熱部と、
ステンレス鋼からなり、伝熱部を支持補強する支持部と
から構成されているものである。
【0010】
【0011】さらに、この発明の第2の発明に係るクラ
イオスタットは、液体窒素槽の内壁が、ステンレス鋼
と、ステンレス鋼より高い熱伝導率を有する複数の金属
片からなる伝熱部とを一体成形して構成されているもの
である。
【0012】
【作用】この発明においては、伝熱部を構成する複数の
金属片が、超電導コイルの高速励磁、消磁の際に伝熱板
中に渦電流を誘起する磁束の面積を小さく分割するよう
に作用し、伝熱板に働く電磁力を低減する。そして、伝
熱部を支持補強するステンレス鋼からなる支持部が、伝
熱板の機械的強度を、超電導コイルの高速励磁、消磁の
際に働く大きな電磁力に対して十分耐え得る機械的強度
とする。
【0013】
【0014】さらに、液体窒素槽を構成する内壁に一体
成形されたステンレス鋼より高い熱伝導率を有する複数
の金属片からなる伝熱部が、液体窒素槽の内壁の温度勾
配を小さくし、液体窒素槽内の上部空間を液体窒素温度
に維持でき、液体窒素槽内に配設される伝熱板を省略で
きる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。 実施例1.図1はこの発明の実施例1を示すクライオス
タットの伝熱板の斜視図である。図において、10は伝
熱板であり、この伝熱板10は、ステンレス鋼からなる
円筒状の支持筒11の外周壁に沿って、高熱伝導材料で
ある銅で作製した金属片としての伝熱片12を、ステン
レス鋼からなる円周方向拘束部13を挟み込んで複数配
設し、さらにステンレス鋼からなる半径方法拘束部14
で締め込み後、円周方向および半径方向拘束部13、1
4を支持筒11にスポット溶接15して構成している。
【0016】ここで、支持部は支持筒11、円周方向拘
束部13および半径方法拘束部14で構成され、複数の
伝熱片12からなる伝熱部を強固に支持固定して、伝熱
板10を構成している。
【0017】つぎに、上記実施例1の動作について説明
する。伝熱板10は、その下部が液体窒素7に浸漬する
ように液体窒素槽3内に配設されている。そこで、伝熱
片12は高熱伝導材料である銅で作製され温度勾配が小
さいので、液体窒素槽3の上部空間部は、伝熱片12の
熱伝導により液体窒素温度に維持され、液体ヘリウム槽
2への輻射による熱侵入を防止している。液体ヘリウム
槽2の液体ヘリウム6に浸漬されている超電導コイル8
の高速励磁、消磁の際に、伝熱板10中の伝熱部に渦電
流を誘起する変化する磁束の面積は、伝熱部が複数の伝
熱片12に分割されていることにより小さく分割され、
誘導電流が小さくなり、伝熱片12には小さな電磁力が
作用する。この時、支持部のそれぞれは、非磁性体であ
るステンレス鋼で作製されているので、この電磁力は作
用しない。
【0018】このように、上記実施例1によれば、伝熱
板10の伝熱部が銅で作製された複数の伝熱片12で構
成されているので、伝熱板10に渦電流を誘起する磁束
の面積を小さく分割し、誘導電流が小さくなり、伝熱板
10、つまり伝熱部に働く電磁力を小さくすることがで
きるという効果がある。
【0019】また、それぞれステンレス鋼で作製された
支持筒11、円周方向拘束部13および半径方法拘束部
14で構成される支持部により、複数の伝熱片12から
構成された伝熱部を強固に支持固定して伝熱板10を構
成しているので、超電導コイル8の高速励磁、消磁の際
に伝熱片12に働く大きな電磁力に対して十分な支持強
度が得られるという効果がある。
【0020】実施例2.図2の(a)、(b)はそれぞ
れこの発明の実施例2を示すクライオスタットの伝熱板
および放射シールド板の斜視図である。図において、2
0は伝熱板であり、この伝熱板20は、ステンレス鋼と
銅板とのクラッド板を円筒に加工し、銅板にスリット2
1を形成して複数の金属片としての伝熱片22を作製
し、ステンレス鋼からなる支持部23と複数の伝熱片2
2からなる伝熱部とが一体成形されて構成されている。
24は放射シールド板であり、この放射シールド板24
は、ステンレス鋼と銅板とのクラッド板を用い、銅板に
スリット25を形成して複数に分割された伝熱部26
と、この伝熱部26を支持するステンレス鋼からなる支
持部27とが一体成形されて構成されている。
【0021】このように、上記実施例2によれば、伝熱
板20を構成する伝熱部が銅で作製された複数の伝熱片
22からなっているので、伝熱板20に渦電流を誘起す
る磁束の面積を小さく分割し、誘導電流が小さくなり、
伝熱板20、つまり伝熱部に働く電磁力を小さくするこ
とができるという効果がある。
【0022】また、伝熱板20がステンレス鋼からなる
支持部23と複数の伝熱片22からなる伝熱部とのクラ
ッド板で構成されているので、支持部23に伝熱片22
が強固に固着しており、超電導コイル8の高速励磁、消
磁の際に伝熱片12に働く大きな電磁力に対して十分な
支持強度が得られ、さらに容易に伝熱板20を作製でき
るという効果がある。
【0023】さらに、放射シールド板24も、伝熱板2
0と同様に、ステンレス鋼と銅板とのクラッド板で作製
されており、作用する電磁力に対して十分な支持強度が
得られる。
【0024】実施例3.上記実施例2では、ステンレス
鋼と銅板とのクラッド板を用いて伝熱板20を作製し、
液体窒素槽3に配設するものとしているが、この実施例
3では、ステンレス鋼と銅板とのクラッド板を液体窒素
槽3の内壁として用い、銅板にスリットを形成して分割
された伝熱部を液体窒素槽3の内壁面に一体成形するも
のとし、液体窒素槽3に内壁の温度勾配が小さく、伝熱
板を別置しなくとも、液体窒素槽3の上部空間を液体窒
素温度に維持でき、クライオスタットの構造を簡単とす
ることができる効果がある。
【0025】なお、上記各実施例では、伝熱部に銅を用
いて説明しているが、伝熱部は銅に限らず高熱伝導材料
であればよく、例えばアルミニウム、真ちゅうを用いる
ことができる。
【0026】また、上記各実施例では、伝熱部を支持す
る支持部にステンレス鋼を用いて説明しているが、支持
部はステンレス鋼に限らず、機械的強度がある非磁性体
材料を用いることができる。
【0027】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0028】この発明の第1の発明に係るクライオスタ
ットによれば、伝熱板が、ステンレス鋼より高い熱伝導
率を有する複数の金属片からなる伝熱部と、ステンレス
鋼からなり、伝熱部を支持補強する支持部とから構成さ
れているので、磁場変化量の大きい超電導マグネットを
冷却する場合にも、伝熱板に作用する電磁力を低減し、
伝熱板の破損を防止できるとともに、伝熱板に作用する
電磁力に耐える機械的強度を有し、伝熱板の破損を防止
できる
【0029】
【0030】さらに、この発明の第2の発明に係るクラ
イオスタットによれば、液体窒素槽の内壁が、ステンレ
ス鋼と、ステンレス鋼より高い熱伝導率を有する複数の
金属片からなる伝熱部とを一体成形して構成されている
ので、液体窒素槽に配設する伝熱板を用いる必要もな
く、構造が簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示すクライオスタットの
伝熱板の斜視図である。
【図2】(a)、(b)はそれぞれこの発明の実施例2
を示すクライオスタットの伝熱板および放射シールド板
の斜視図である。
【図3】従来のクライオスタットの一例を示す一部破断
側面図である。
【符号の説明】
1 真空容器 2 液体ヘリウム槽 3 液体窒素槽 10 伝熱板 11 支持筒(支持部) 12 伝熱片(金属片) 13 円周方向拘束部(支持部) 14 半径方向拘束部(支持部) 20 伝熱板 22 伝熱片(金属片) 23 支持部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 崇 神戸市兵庫区和田崎町1丁目1番2号 三菱電機株式会社 神戸製作所内 (72)発明者 豊田 勝義 神戸市兵庫区和田崎町1丁目1番2号 三菱電機株式会社 神戸製作所内 (56)参考文献 特開 昭62−165901(JP,A) 実開 昭59−111058(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 39/04 ZAA H01L 39/00 ZAA

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器と、前記真空容器内に設けられ
    た液体窒素槽と、前記液体窒素槽と熱的に絶縁されて前
    記真空容器内に設けられた液体ヘリウム槽と、前記液体
    窒素槽内に配設された伝熱板とを有するクライオスタッ
    トにおいて、前記伝熱板は、ステンレス鋼より高い熱伝
    導率を有する複数の金属片からなる伝熱部と、ステンレ
    ス鋼からなり、前記伝熱部を支持補強する支持部とを備
    えていることを特徴とするクライオスタット。
  2. 【請求項2】 真空容器と、前記真空容器内に設けられ
    た液体窒素槽と、前記液体窒素槽と熱的に絶縁されて前
    記真空容器内に設けられた液体ヘリウム槽とを有するク
    ライオスタットにおいて、前記液体窒素槽の内壁が、ス
    テンレス鋼と、前記ステンレス鋼より高い熱伝導率を有
    する複数の金属片からなる伝熱部とを一体成形して構成
    されていることを特徴とするクライオスタット。
JP34422891A 1991-12-26 1991-12-26 クライオスタット Expired - Fee Related JP3289932B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34422891A JP3289932B2 (ja) 1991-12-26 1991-12-26 クライオスタット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34422891A JP3289932B2 (ja) 1991-12-26 1991-12-26 クライオスタット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05175558A JPH05175558A (ja) 1993-07-13
JP3289932B2 true JP3289932B2 (ja) 2002-06-10

Family

ID=18367625

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34422891A Expired - Fee Related JP3289932B2 (ja) 1991-12-26 1991-12-26 クライオスタット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3289932B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5976704B2 (ja) * 2014-02-05 2016-08-24 住友重機械工業株式会社 冷却装置
JP2023043311A (ja) * 2021-09-16 2023-03-29 住友重機械工業株式会社 超伝導磁石装置および輻射シールド構造

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05175558A (ja) 1993-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6268108B2 (ja) 超電導磁石ならびに磁気共鳴撮像装置
JP3289932B2 (ja) クライオスタット
US5343180A (en) Coil structure and coil container
GB2221348A (en) Superconducting magnet device
US4651117A (en) Superconducting magnet with shielding apparatus
JP3824412B2 (ja) 結晶引上装置用超電導磁石装置
US5387889A (en) Superconducting magnet apparatus
JP2008028146A (ja) 超電導磁石用熱シールド、超電導磁石装置および磁気共鳴イメージング装置
JP2978575B2 (ja) 超電導装置
JPH05275755A (ja) クライオスタット
WO2018150819A1 (ja) 超電導磁石装置またはそれを用いた磁気共鳴イメージング装置
JP3262176B2 (ja) 超電導磁石装置
JPH04576B2 (ja)
JPH11144940A (ja) 超電導磁石装置
JPS61258405A (ja) 超電導マグネツト
JPS58184775A (ja) 超電導マグネツト用断熱容器
JPH0669553A (ja) 超電導磁石用輻射熱シールド
JPH06251936A (ja) 超電導磁石
JPH0137841B2 (ja)
JPH05121235A (ja) 超電導コイル装置
JP3418862B2 (ja) 輻射シールド板
JP2694480B2 (ja) 超電導発電機の回転子
US3435296A (en) Incremental magnet
JP5932467B2 (ja) 超電導磁石装置および磁気共鳴イメージング装置
JPH08264313A (ja) 極低温容器

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees